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近年の刑事裁判例にみる保険金殺人の 動向とモラル・リスク対策

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(1)

近年の刑事裁判例にみる保険金殺人の 動向とモラル・リスク対策

渡 橋 健

■アブストラクト

近年の保険金殺人について,刑事裁判例に基づき,①保険金額,②加害者 と被害者の関係,③保険契約加入から犯行までの期間等の観点から分析を行 い,その結果(法人契約と個人契約の相違・保険加入期間と犯意形成の関係 等)についてモラル・リスク対策への活用策を提言する。

■キーワード

保険金殺人,モラル・リスク,刑事裁判例

1.はじめに

保険は,その性質上,モラル・リスクが内在することから犯罪に悪用され る危険がある。特に保険金殺人が社会に与える動揺,保険制度への信頼に及 ぼす影響は甚大である 。

従来の研究によれば,悪質な事例が増加したのは1975年頃からとされてい る 。 警察白書 や 犯罪白書 に,保険金目的の犯罪という項目が初め

*平成19年12月17日の日本保険学会関東部会報告による。

/平成20年12月17日原稿受領。

1) 西嶋梅治 生命保険といわゆるモラル・リスク ( 生命保険契約法の変容と その考察 (2001)282頁。初出は1990年)。

2) 山下友信 モラル・リスクに関する判例の展開と保険法理論の課題 ( 保険 法の現代的課題 三宅一夫先生追悼論文集 (1993))161頁など。

(2)

て登場したのも昭和55年版である 。本稿においては,2000年以降に判決が 下された35例の刑事裁判例 を対象に,近年の保険金殺人の動向を分析する。

続いて,その分析に基づき,いかなるモラル・リスク対策が有効であるか,

保険会社の実務上の対応について検討する。

2.近年の保険金殺人の動向

2−1.分析の視点

従来,①高額な死亡保険金,②犯人と被害者の関係,③保険加入から犯行 までの近接性等に着目した研究が行われている 。本稿においても,この三 要素についての分析を行う。

2−2.保険種類(生命保険)と死亡保険金額

3) 西嶋梅治 保険犯罪の法律的問題点 ( 生命保険契約法の変容とその考察

(2001)263頁。初出は1985年)。

4) 末尾の 保険金殺人の裁判例一覧 を参照。主に裁判所の判例検索システム

(http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?action id=first&hanreiSrchK

bn=01)に判決文が搭載されているもの,判例誌等から判決文を入手できた 

ものを取り上げた。したがって,保険金殺人の裁判例を網羅できているわけで はないことをお断りしておきたい。

5) 例えば,西嶋・前掲(注1)281頁〜286頁,月足一清 生命保険犯罪 事例

【参考:保険金殺人の検挙件数】

件数

出典:法務省 犯罪白書 ,警察庁 平成19年の犯罪情勢

【保険種類別件数・平均保険金額】

保険種類 契約者 件数(下段 は平均保険 金額・単位 万円)

9 9 11 10 9 2 4 3 57

00 01 02 03 04 05 06 07 合計

生命 傷害 海外旅行傷害 自動車

法人 個人 法人 個人 法人 個人 法人 個人

11 15,015

31 11,081

5,000

1,500

10,000

3,000 なし

1,808 42

12,040

3,250

6,500

1,808

(3)

⑴ 生命保険における保険金額の分布

保険種類別の件数,平均保険金額は上記のとおりであるが,以下,そのう ち42件を占めている生命保険について分析する。

保険金額が判明している生命保険41件のうち,死亡保険金5千万以上のも のが25件(61.0%)と過半数を占めている。死亡保険金の最高額は93,300万,

最低額は90万,平均額は約12,000万である。

解明と防止対策 (1986年)130頁以下。

【生命保険の死亡保険金額別分布表(法人・個人契約別)】

死亡保険 金額

注・保険金額不明のものを除く。

件数 比率

法人契約 個人契約

2億以上

1億以上 2億未満

5千万以上 1億未満

2千万以上 5千万未満

1千万以上 2千万未満

1千万未満

合計 (平均額)

14.6%

22.0%

10 24.4%

19.5%

7.3%

12.2%

41 (12,040)

事件番号(保険金額) 3 42(43,800),43(21,548), 47(21,000)

3 30(15,000),6(14,500), 45(14,268)

3 44(7,030),38(5,000), 41(5,000)

1 36(3,000)

なし

なし

10

(15,015)

事件番号(保険金額) 3 38(93,300),2(59,800),37(30,200)

6 1(17,000),39(17,000),34(16,800), 18(16,000),7(14,000),40(10,000)

7 19(8,800),32(7,700),29(6,200), 3(6,000),36(6,000),11(5,000), 23(5,000)

7 22(4,900),24(3,500),25(3,300), 33(3,000),17(2,500),20(2,000), 21(2,000)

3 15(1,950),14(1,500),28(1,140)

5 9(800),26(641),4(300),12(90), 13(90)

31

(11,081)

(4)

従来から保険金殺人の特徴とされていた保険金の高額性 については,物 価変動等を考慮する必要はあるものの,ネットベースでみれば,その高額性 はなお認められるといえよう。一方,近年の保険金殺人においても,保険金 が比較的低額な1千万未満のものがみられることは,従来と同様である。

また,法人・個人契約の相違という観点からみると,法人契約の保険金は すべて3千万以上となっている。一方,個人契約にはこのような特徴はみら れず,その保険金額は広範囲に及び,定期特約付終身保険の平均保険金額 にほぼ相当する保険金2千万未満のものも8件存在する。以下,法人契約及 び保険金2千万未満の個人契約について分析する。

⑵ 法人契約

①さいたま地裁2002年5月17日判決(42〜45事件)

加害者が,愛人や妻らに保険(保険金は愛人に43,800万,妻に21,548 万)を付し,殺害しようとした事件である。判決において,加害者が,多 額の遊興費等に窮したことから,保険金殺人を企図し,保険契約に加入し たことが認定されている。

②新潟地裁2001年12月11日判決(47事件)

加害者が,被害者経営の有限会社が被害者に付保していた共済金(災害 死亡時21,000万)につき,農協を権利者とする質権を設定した上で,被害 者を殺害した事件である。判決において,共済契約は,当初は加害者とは 無関係に締結されていたところ,その存在を知った加害者が農協に対する

6) 月足(1986年)・前掲(注5)130頁。1978年〜85年の保険金殺人68件の保険 金額について,死亡保険金5千万以上のものが28件(41.2%)とされ(出典は 警察庁調査)半数近くを占めている。また,1千万未満のものも5件(7.4%)

存在するとされている。

7) 生命保険協会 生命保険事業概況 年次統計 平成19年度契約状況 の 保険 種類別統計 によると,定期特約付終身保険の平均保険金額は,保有契約ベー スで2,077.5万,新契約ベースで1,753.5万。

(5)

債務を清算する目的でこれを利用しようとしたことが認定されている。

③札幌地裁2004年3月18日判決(30事件)

加害者が,自己の経営する会社の役員に付保した死亡保険金15,000万を 詐取する目的で,これを殺害した事件である。判決において,加害者経営 の会社の負債が約1億円に及んでいたこと,当初から死亡保険金詐取の目 的で被害者を生命保険に加入させたことが認定されている。

④広島高裁2004年5月27日判決(6事件)

加害者が,経営する会社の従業員に付保した死亡保険金14,500万を詐取 する目的で,これを殺害した事件である。判決において,加害者が,死亡 保険金詐取目的で当該会社を設立し,被害者を生命保険に加入させたこと が認定されている。

⑤さいたま地裁2002年10月1日判決,同2月28日判決(38事件)

被害者3名に保険を付し2名を殺害した事件である。保険の大半が個人 契約だが,被害者の1人は,加害者経営の会社の従業員に仕立て上げられ,

法人契約が付保されていた。判決において,被害者3名全員に偽装結婚と いう手段が用いられたこと,加害者が当初から死亡保険金詐取目的で保険 契約を締結したことが認定されている。

⑥さいたま地裁2002年5月17日判決(41事件)

加害者が,保険金詐取目的で,保険金5,000万の生命保険を付した後,

被害者を殺害した事件である。判決において,加害者が,被害者は役員待 遇を受けていると偽って当該保険契約に加入したことが認定されている。

⑦札幌地裁2002年10月21日判決(36事件)

加害者経営の会社の法人契約として,同社代理店の被害者を被保険者と

(6)

する生命保険が存在していたところ,加害者が,保険金を被害者に対する 債権の弁済に充てる目的で,被害者を殺害した事件である。

以上,①〜⑦の法人契約の保険金額は,いずれも一般の平均保険金額約 900万 を大きく上回っている。背景には,法人の経営悪化等,高額の保険 金を詐取する動機があり,②⑦を除いて,いずれも加害者が当初から保険金 殺人による保険金詐取の目的で高額の保険に加入していたものである。会社 の偽装設立(④),被害者を会社の役員や従業員と偽ったもの(⑤⑥)など 保険加入のための偽装行為を伴うものもあり,当初から保険金殺人の意図の 強いものが多く見受けられる。

⑶ 個人契約(死亡保険金2千万未満)

①高松高裁2000年10月26日判決(14事件,15事件)

被害者に対する債権を持っていた加害者が,被害者を殺害し,死亡保険 金1,500万円を詐取した事件(14事件)である。判決において,加害者が,

当該生命保険契約の存在を知った後,保険金殺人を決意したことが認定さ れている。

②福岡地裁2004年5月27日判決(28事件)

加害者が,共済金詐取の目的で,共済契約を締結した後,被害者を殺害 し死亡共済金1,140万を詐取した事件である。判決において,当初から死 亡保険金を詐取する目的で共済契約を締結したことが認定されている。

③広島高裁2003年6月24日判決(9事件)

被害者を契約者・被保険者とし,死亡保険金受取人を加害者とする養老

8) 前掲(注7)によると,個人保険の死亡保険の平均保険金額は,保有契約ベ ース(平成20年3月末日時点)で920.8万,新契約ベース(平成19年4月1日

〜平成20年3月末日)で709.3万。

(7)

保険(保険金は病気死亡時800万)が締結されていた事件である。判決に おいて,保険契約の申込者は被害者本人であること,保険と犯行を結び付 けて認定するにはなお合理的な疑いが強く残ることが指摘されており,保 険金殺人であるか微妙な事件である。

④秋田地裁2004年9月22日判決(26事件)

加害者が,死亡保険金641万円を詐取する目的で,被害者を殺害した事 件である。判決において,当該生命保険契約の存在を認識した後,保険金 殺人を決意したことが認定されている。

⑤広島高裁2007年10月16日(4事件)

加害者が,被害者を殺害し,事故死を装って死亡保険金300万円を詐取 した事件である。判決において,殺害後に生命保険契約が締結されている ことを奇貨として保険金を詐取したことが認定されている。

⑥大阪高裁2001年6月21日(12事件,13事件)

加害者が,1996年1月に長女を,1997年8月に三女を殺害し,三女の死 亡を事故死と偽って,夫婦保険付帯ファミリー特約(子型)契約に基づく 死亡保険金90万円を詐取した事件である。長女の殺害時に当該保険契約が 存在していたかが明確でない等,保険金殺人であるか微妙な面がある。

以上の①〜⑥については,②を除いて,保険加入時においては保険金詐取 の目的が認定されていない。個人契約で保険金が低額の場合,保険加入時は 正常な保険加入と異なるところはなかったものの,その後保険金殺人の犯意 が形成されたものが多いといえよう。

(8)

2−3.加害者と被害者の関係

【犯人からみた被保険者(被害者)の属性の分布】

事件番号(保険金額) 件数(平均額)

経営する会社の役員 30(15,000),46(不明) 2(15,000) 経営する会社の従業員 6(14,500),45(14,268),40(10,000) 3(12,923) 経営する会社の取引先 47(21,000),36(9,000) 2(15,000)

債務者 15(1,950),14(1,500) 2(1,725)

偽装結婚 38(98,300),2(59,800),37(30,200), 39(17,000)

4(51,325)

愛人,交際関係あり 42(43,800),23(5,000) 2(24,400) その他知人等 41(5,000),22(4,900),34(不明) 3(4,950)

小 計 18(21,951)

夫婦 7(14,000) 1(14,000)

なし 1(17,000),18(16,000),19(8,800),

32(7,700),29(6,200),11(5,000), 24(3,500),25(3,300),17(2,500), 20(2,000),28(1,140),34(不明)

12(6,649)

43(21,548),26(641),4(300) 3(7,496)

親子 3(6,000) 1(6,000)

21(2,000) 1(2,000)

9(800) 1(800)

なし 1(8,800) 4(2,553) 24(5,976) 42(12,530) 19(8,800)

44(7,030),33(3,000),12(90),13(90) 小 計

合 計

注・19事件は,被害者の妻と子が共犯。34事件は,被保険者が複数存在するため,

夫 と その他知人等 の双方に分類(保険金額の内訳は不明)。 その他 知人等 の22事件は身替り殺人,41事件は被害者を役員待遇と偽り保険に加 入したもの。

元夫婦 元夫 元妻

夫婦

義理の 親子

養親子 親

親子

(9)

⑴ 親族関係の有無

犯人からみて,被害者との間に親族関係のないものが18件,あるものが24 件となった 。従来の研究において,親族関係のないものが減少傾向に転じ たことが指摘されていたが ,近年においても,親族関係のないものは減少 傾向にあると思われる。

⑵ 夫婦間の保険金殺人

夫婦間の保険金殺人は,42件中16件を占め,他の属性を大きく上回ってい る。従来の研究において,妻の夫殺しが夫婦間の保険金殺人に占める割合が 増加しつつある傾向が指摘されていたが ,近年においても,夫婦間の保険 金殺人16件中,妻の夫殺しが13件,夫の妻殺しが3件と,妻の夫殺しが8割 以上を占めており,夫殺しが妻殺しを上回る傾向が強まっているように思わ れる。

⑶ 親族関係の有無と保険金額の関係

平均保険金額は,親族関係のない場合に22,000万近くに達する一方,親族 関係のある場合には約6,000万となっており,相当な差がみられる。その理 由としては,親族関係のない場合には,当初から保険金殺人に利用する目的 で偽装結婚や法人の偽装設立を行い高額の保険金を付保する事例が多いこと

9) 偽装結婚,偽装の養子縁組を,親族関係のある場合・ない場合のいずれとす るかは,判断が分かれうる。加害者は,親族関係にない者と認識していると考 えられることから,本稿においては,親族関係がない場合とした。

10) 月足一清 生命保険犯罪 歴史・事件・対策 (2001年))261頁。

11) 月足(2001年)・前掲(注10)265頁は,1980年代以降夫殺しの割合が増加し たことを指摘する。また,同293頁は, 夫婦間の保険金殺人における変貌⎜妻 殺しから夫殺しへの顕著な傾向⎜は,日本社会の深層における,特に家族を中 心とした大きな変化を示すもの と,同266頁は, 夫婦間の保険金殺人におい て妻による夫殺しが増加している現象は,核家族化の進行など家族における変 化を反映していないだろうか。夫殺しが多数を占めている欧米的な状況に近づ いているとの見方もあろう。 とする。

(10)

が挙げられよう。他方,親族関係のある場合については,保険加入後に保険 金殺人の犯意を生じた事例や主たる動機が保険金詐取目的以外の事例が多く みられることから,平均保険金額が低くなったものと思われる。

⑴ 保険加入期間

従来の研究 と同様,保険加入後半年未満に犯行に至ったものが過半数 2−4.保険加入から犯行までの期間

【加入から犯行までの期間別件数】

[犯意後行型] [犯意先行型]

事件番号(保険金額) 事件番号(保険金額) 小計

〜1月 未満

1件 3件 4件

9(800) 47(21,000),40(10,000),17(2,500)

〜3月 未満

なし 7件 7件

30(15,000),6(14,500),19(8,800),29 (6,200),23(5,000),22(4,900),28(1,140)

〜6月 未満

なし 3件 3件

2(59,800),36(9,000),5(5,000)

〜1年 未満

なし 1件 1件

41(5,000)

〜2年 未満

2件 3件 5件

1(17,000),46(不明) 38(98,300),37(30,200),39(17,000) 2年

以上

3件 1件 4件

32(7,700),33(3,000),26 (641)

34(16,800)

不明 8件 4件 12件

3,20,21,15,14,4,12,13 42,43,45,44

36件 (13,053) 22件

(18,945) 14件

(3,082) 合計

(平均)

12) 月足(1986年)・前掲(注5)131頁以下によると,1981年〜85年の保険金殺 人38件における保険加入から犯行までの期間は,1月未満7件,1月以上3月

(11)

(加入から犯行までの期間が判明している24件のうち14件)を占めた。

⑵ 犯意形成と保険加入の先後関係

保険金殺人の犯意形成後に保険に加入した場合(以下, 犯意先行型 と 称する)は22件である一方,保険加入後に犯意が形成された場合(以下,

犯意後行型 と称する)は14件である。

保険加入から犯行までの期間については,半年未満のものは,犯意先行型 で13件(18件中の約72%)に及んだ一方,犯意後行型は1件(6件中の約17

%)に過ぎない。2年以上のものは,犯意先行型1件,犯意後行型3件とな っている。このように,犯意先行型については,加入後犯行まで短期間に集 中する一方,犯意後行型については,加入後犯行まで長期間が経過している 場合が多い。

ただし,加入から犯行までの期間については,なお留意すべき点があるよ うに思われる。まず,上記の傾向を偽装工作に利用しようとする悪質な犯罪 者が存在する(37〜39事件)。次に,加入後の契約内容の変更をも考慮する 必要があろう。加入時にはなかった犯意がその後生じ,保険金受取人の変更 や保険金増額等の契約内容の変更を行った上で殺害に及んだ例(47事件,29 事件)がある。

⑶ 保険金額との関係

加入後犯行まで2年以上経過していた4件には,保険金が比較的低額のも のが含まれる一方,加入後犯行まで半年未満の14件には,保険金が高額なも のが多く含まれている。平均保険金額は,犯意先行型で2億近くに上る一方,

犯意後行型では約3,000万となった 。

未満6件,3月以上6月未満8件,6月以上1年未満4件,1年以上2年未満 10件,2年以上3件とされており,契約後半年未満のものが21件と過半数に及 んでいる。

13) 西嶋・前掲(注1)284頁は,保険契約日と事故発生日の近接する理由とし て,犯人が保険料負担を抑えるよう企図する点を指摘する。このような企図を

(12)

以上より,保険加入期間については,加入後半年未満のものが過半数を占 め,犯意先行型については,加入後犯行まで短期間で保険金も高額に及ぶ傾 向のある一方,犯意後行型については,加入後犯行まで長期間が経過し保険 金もそれほど高額ではない傾向が認められた。

2−5.その他(犯行動機)

従来の研究においては,保険金殺人の最も重要な動機は金銭欲だが,それ だけが動機となるわけでもないとされ,動機の複雑性が指摘されている 。 近時の裁判例においても,動機は,金銭欲の強弱とも関連して個別の事例 によって様々である。一般に,犯意先行型,特に法人の偽装設立や偽装結婚 を伴う場合,強い金銭欲を動機としており,保険金も高額である。一方,犯 意後行型,特に加害者・被害者間に親族関係がある場合,近親間の人間関係 も動機を為すことが多く,金銭欲はさほど強くない事例もみられる 。もっ とも,妻が愛人とともに夫を殺害するなど夫婦関係が極度に悪化していた事 例 では,強い金銭欲が認定され,偽装結婚と同様に保険金が高額化するこ ともある。

3.保険会社のモラル・リスク対策

保険金殺人と 保険金額 , 加害者と被害者の関係 , 保険加入から犯行 までの期間 との関係について考察してきたが,以下,それを踏まえ,保険 会社のモラル・リスク対策について検討する。

持ち得るのは,犯意先行型の場合であろう。

14) 月足(1986年)・前掲(注5)138頁。

15) 9事件,12・13事件。保険金は,9事件が800万円,12・13事件は各々90万 円。

16) 24事件,25事件,32事件。保険金は,それぞれ3,500万,3,300万,7,700万。

(13)

3−1.保険金額

⑴ 分析結果

本稿2−2でみたように,保険金殺人の保険金は高額で,一般の平均保険 金額を大きく上回る。法人契約については,加害者が犯意を持って高額の保 険に加入する例も複数みられた。個人契約については,保険金が高額なもの が存在する一方,加入時には犯意がなく,保険金が低額な例も多い。

⑵ 実務上の対応

保険会社は,逆選択防止のために,加入年齢,保険種類,保険金額等につ いて制限を設けている 。また,道徳的危険排除のポイントとして,申込保 険金額(諸特約も含む)が年齢,職業,資産,収入から過大でないかのチェ ックが挙げられている 。役員を被保険者とする事業主契約については,会 社業況,付保目的,付保基準,他の役員の付保状況等を総合的に勘案し適正 な金額とする対応,債権債務の関係等の場合は,保険金額,保険期間,払込 方法,債務目的,内容,債務金額,返済能力等を確認の上,一定の加入保険 金額制限を行うことが必要とされている 。

⑶ 考察

保険金の高額性が保険金殺人の特徴であることから,保険金額のチェック は不可欠である。保険会社においては,契約時の選択において,保険金が高 額なものをチェックすることや,支払時の査定において,高額な保険金請求 をチェックすること等,契約時・支払査定時双方における対応が必要である。

特に法人契約には,犯意を持って高額の保険に加入する例もあるため,法人 の活動実態に比して保険金が過大でないかのチェックが必要となろう。

ただし,保険金額を唯一の基準とした場合,一定の基準額を僅かでも上回

17) 生命保険協会 生命保険講座 危険選択(平成19年度) 74頁。

18) 前掲(注17)79頁。

19) 前掲(注17)75頁〜76頁。

(14)

るか下回るかによって取扱いが異なると,融通性を欠き保険金殺人の実質的 な危険性とかけ離れた基準となってしまう。したがって,保険金額以外の他 の要素と組み合わせる等の慎重な判断が必要となろう。

3−2.加害者と被害者の関係

⑴ 分析結果

本稿2−3でみたように,親族関係のない場合,偽装結婚や法人の偽装設 立を行い,当初から保険金殺人を企図していた事例がみられた。一方,親族 関係のある場合,保険加入後に保険金殺人の犯意が生じた事例もみられる。

⑵ 実務上の対応

他人のためにする保険契約については,被保険者の同意(商法674条1項)

が必要である。実務上,契約者や血縁関係以外の他人を受取人とする契約に ついては,募集経路,申込動機,保険金額を特に慎重に検討し,道徳的危険 を排除することが必要 とされている。また,役員を被保険者とする事業主 保険については,役員であることの確認が必要とされる 。

⑶ 考察

契約者や親族以外の他人を受取人とする契約については,慎重な対応が必 要であり,契約時・支払時の双方におけるチェックが必要である。

法人契約については,役員と偽る例がみられるため,被保険者の役職や勤 務状態の確認が必要となろう。また,保険金殺人目的の偽装設立もみられる ため,法人の設立時期(設立直後の不自然な保険加入でないか),活動実態

(休眠法人等,活動実態がない法人による不自然な保険加入でないか),経営 状態(負債,資本金等の財務状況からみて不自然な保険加入でないか)の確 認も必要である。これらの確認は,契約時の選択・支払時の査定の双方にお

20) 前掲(注17)75頁。

21) 前掲(注17)75頁〜76頁。

(15)

いて実施されることが有効であろう。

個人契約については,偽装入籍等の悪質な工作を伴う偽装結婚の実態を把 握することは容易ではないと思われるが,契約者・被保険者に直接接する募 集担当者の活動を通じ,結婚の実態がない等の異常事象を察知できる場合も あろう。加入後も契約者等に直接接する担当者の活動を通じ,人間関係や家 計の悪化等,保険金殺人の動機につながる異常事象を察知できる場合もある と思われる。保険加入から長期間経過後に犯意が生じる場合もあることから,

定期的な訪問活動が異常事態の探知に資することも期待される。

3−3.保険加入期間

⑴ 分析結果

本稿2−4でみたように,保険加入後犯行までの期間は,犯意先行型を中 心に短期間となる傾向がある。加入後犯行まで1年以上のものの大半は犯意 後行型である。また,契約内容の変更後短期間で犯行に及んだ事例もある。

⑵ 実務上の対応

保険会社が,加入期間を勘案し得るのは支払査定時である。死亡診断書等 に基づきモラル・リスクが疑われる契約等について保険金確認が行われる 。

⑶ 考察

支払査定においては,加入後短期間で犯行に及ぶ場合が,犯意先行型を中 心に存在することが念頭に置かれるべきである。保険金殺人においては,窒 息死,溺死,自動車事故死等,不慮の事故死が多いため,これらが加入後短 期間で発生した場合には,特に注意が必要であろう。また,保険金受取人の 変更等の契約内容変更が犯意の兆候である場合もあるため,その直後に事故 死が発生した場合にはやはり注意が必要であろう。加入から短期間で事故死 が発生した場合,募集時の状況を再確認することも有意義と思われる。

22) 前掲(注17)121頁。

(16)

4.おわりに

本稿は,近年の保険金殺人の裁判例に基づき,①保険金額,②加害者と被 害者の関係,③保険加入から犯行までの期間などを分析したものである。そ の結果,法人契約と個人契約の相違や保険加入期間と犯意形成の関係におけ

1950 生命保険・簡易保険

2000年10月26日 高松高裁

1500 生命保険・簡易保険

判タ1064号222頁,高 等 裁 判 所 刑事裁判速報集平成12年239頁 2000年10月26日

高松高裁

90 生命保険(家族特約)

判タ1085号292頁 2001年6月21日

大阪高裁

90 生命保険(家族特約)

判タ1085号292頁 2001年6月21日

大阪高裁

5000 生命保険

最高裁HP 2001年10月11日 大阪地裁

5000 生命保険

最高裁HP 2001年9月10日 広島高裁松江支部

不明 不明 不明

最高裁HP 2003年5月12日 広島高裁松江支部

800 800

生命保険 最高裁HP

2002年9月27日 広島地裁

800 800

生命保険 最高裁HP

2003年6月24日 広島高裁

3000 海外旅行傷害保険

2003年7月8日 名古屋高裁

14000 高等裁判所刑事裁判速報集平成 生命保険

15年123頁 2003年7月8日 名古屋高裁

14500 生命保険(法人)

判タ1148号297頁 2003年1月29日

広島地裁

14500 生命保険(法人)

最高裁HP 2004年5月27日 広島高裁

3000(交通傷 5000害) 傷害保険(法人)

最高裁HP 2007年2月16日 福岡高裁宮崎支部

300 生命保険

最高裁HP 2007年10月16日 広島高裁

災害時総額 あり 6000・1040 生命保険・自動車保険

最高裁HP 2007年10月16日 広島高裁

災害特約(万) 保険金額(万)

保険種類 出典

判決年月日 裁判所

あり 災害時総額59800 生命保険

最高裁HP 2002年4月16日 名古屋高裁

あり 災害時総額59800 生命保険

最高裁判所刑事判例集58巻1号 1頁,判タ1146号226頁,判例時 報1850号142頁

2004年1月20日 最高裁

3000 17000以上

生命保険 判タ1147号297頁,判例時報1847 号154頁,高等裁判所刑事裁判 速報集平成15年163頁 2003年7月8日

仙台高裁

3000 17000以上

生命保険 最高裁HP

2004年3月22日 最高裁

災害特約(万) 保険金額(万)

保険種類 出典

判決年月日 裁判所

保険金殺人の裁判例一覧 最高裁事案

事件

1

2

高裁事案

事件

3 4 5

6

7 8 9

10 11

12 13 14

15

(17)

る傾向を確認できた。

保険金殺人は,直接の被害者はもちろん,善良な大多数の保険契約者をも 冒涜する極めて悪質な犯罪である。保険金殺人が根絶されることを願ってや まない。

(筆者は日本生命保険相互会社勤務)

共犯者の債務者(48) 債務者(49) 子(1歳2ヵ月) 子(1歳8ヵ月)

依頼者の夫(38) 夫(38) 共犯者の父(55) 養父(57) 養父(57) 犯人の知人(47) 依頼者の元夫(43) 経営する合名会社の社員(35) 経営する合名会社の社員・内 縁の夫の経営する合名会社の 社員(35)

経営する会社の監査役(47)

義父で,犯人が清算人である 会社の代表清算人 (不明) 犯人からみた被保険者の属性 (()内は当時の年齢)

交際相手(27) 知人 夫,その他(38) 夫,その他(38)

犯人からみた被保険者の属 性(()内は当時の年齢)

加入期間

(月) 犯行の動機 犯行内容 備考

1年8 消費者金融 車を海中に転落,溺死 実行犯は妻とは別

1年8 消費者金融 車を海中に転落,溺死 実行犯は妻とは別

受変後5 借金 車ごとを海中に飛び込ん

での自殺を命じた 被害者と偽装結婚。殺人未遂 受変後5 被害者への立替金の回収,経済的

困窮 車を海中に転落 偽装の婚姻届を提出。殺人未遂

加入期間

(月) 犯行の動機 犯行内容 備考

不明 会社の清算方法を巡る対立,会社

の債務弁済 自動車を壁に衝突╱殴打 保険金は,犯人から保険金請求権 を譲り受けた会社の口座に振込 不明 義父殺害の発覚をおそれた 窒息死

4 被害者への貸付金の回収,会社の

経営悪化 自動車での轢通過など

2 借金 刺殺

2 借金 刺殺

不明 元妻が殺害を依頼 窒息死 2件の併合審理(元妻は1件のみ

関係)

1未満 窒息死

6日 借金 放火

6日 借金 放火

不明 遊興費等の金欲しさ 刺殺

不明 夫婦仲が険悪となり家庭内別居 暴力団組長へ殺害を依頼 実行形態は銃殺 不明 嘱託殺人の実行犯(暴力団組長) 銃殺

不明 生活費,借金,ストレス 餓死╱外傷を負わせ殺害 不明 生活費,借金,ストレス 餓死╱外傷を負わせ殺害 不明 被害者への貸金の回収 窒 息 死(自 殺 に み せ か

け)╱殴打 犯人は高利貸し

不明 被害者への貸金の回収 窒 息 死(自 殺 に み せ か

け)╱殴打 犯人は高利貸し

(18)

地裁事案

事件

16 17 18

19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

32 33 34 35 36 37

38

39

40

41 42 43 44 45 46 47

※未遂を含む

新潟地裁 2001年12月11日 最高裁HP 生命共済(法人) 災害時総額21000 あり

東京地裁 2002年1月22日 判時1821号155頁 生命保険(法人) 不明

さいたま地裁 2002年5月17日 最高裁HP 生命保険・生命共済

(法人) 総額14268

さいたま地裁 2002年5月17日 最高裁HP 生命保険・生命共済

(法人) 総額7030

さいたま地裁 2002年5月17日 最高裁HP 生命保険・生命共済

(法人) 総額21548

さいたま地裁 2002年5月17日 最高裁HP 生命保険・生命共済

(法人) 総額43800

さいたま地裁 2002年5月17日 最高裁HP 生命保険(法人) 5000 5000

福岡地裁 2002年6月27日 最高裁HP 生命保険 10000 5000

福岡地裁 2000年3月15日 判タ1058号279頁 生命保険 10000 5000

さいたま地裁 2002年2月28日 最高裁HP 生命保険・生命共済 総額17000 さいたま地裁 2002年10月1日 判時1841号21頁 生命保険・生命共済 総額17000 さいたま地裁 2002年2月28日 最高裁HP 生命保険・生命共済

(一部法人) 総額98300(5000) さいたま地裁 2002年10月1日 判時1841号21頁 生命保険・生命共済

(一部法人) 総額98300(5000) さいたま地裁 2002年2月28日 最高裁HP 生命保険・生命共済 総額30200 さいたま地裁 2002年10月1日 判時1841号21頁 生命保険・生命共済 総額30200 札幌地裁 2002年10月21日 最高裁HP 生命保険・簡易保険

(一部法人) 9000(3000)

金沢地裁 2002年11月11日 最高裁HP 自動車保険 5000

和歌山地裁 2002年12月11日 最高裁HP 生命保険 総額16800

長崎地裁 2003年1月31日 生命保険 3000 3500

長崎地裁 2003年1月31日

最高裁HP,判タ1164号292頁 生命保険 7700 9900 さいたま地裁 2003年5月12日 判タ1166号296頁 傷害保険・火災保険 1500・400 さいたま地裁 2003年7月1日 最高裁HP 傷害保険・火災保険 1500・400

札幌地裁 2004年3月18日 最高裁HP 生命保険(法人) 15000

仙台地裁 2004年5月11日 最高裁HP 生命保険 6200 7700

福岡地裁 2004年5月27日 最高裁HP 生命共済 1140 1500

秋田地裁 2004年9月22日 最高裁HP 自動車保険 1000

秋田地裁 2004年9月22日 最高裁HP 生命保険・自動車保険 641・1000

福岡地裁 2004年9月24日 最高裁HP 生命保険 3300

福岡地裁 2004年9月24日 最高裁HP 生命保険 3500

佐賀地裁 2005年2月24日 最高裁HP 生命保険 5000

福岡地裁小倉支部 2005年5月16日 最高裁HP 生命保険・自動車保険 4900・1000

甲府地裁 2005年12月8日 最高裁HP 生命保険 2000

甲府地裁 2005年12月8日 最高裁HP 生命保険 2000

青森地裁 2006年2月17日 最高裁HP 生命保険 8800

甲府地裁 2006年1月26日 最高裁HP 生命保険 16000

甲府地裁 2006年10月18日 最高裁HP 生命保険 16000

福岡地裁小倉支部 2007年10月10日 最高裁HP 生命保険 2500 6500

東京地裁 2007年10月10日 判タ1255号134頁 海外旅行傷害保険 5000 5000

裁判所 判決年月日 出典 保険種類 保険金額(万) 災害特約(万)

(19)

融資 先 の 有 限 会 社 の 経 営 者 (44)

会 社 の 共 同 経 営 者(代 取)

(48)

経営する会社の従業員

愛人 友人(45)

経営する宝石店の従業員(20) 経営する宝石店の従業員(20) 店の客(61)

店の客(61) 店の客(39) 店の客(39) 店の客(45)

店の客(45)

経営する会社の代理店(34) 母(81)

夫╱犯人宅に住み込んでいた

子,愛人の子(16) 夫,愛人の夫(38) 経営する養鶏場の従業員の妻 (54)

同僚の妻(54) 経営する会社の役員(38) 夫,義理の兄(37) 夫,愛人の夫(58) 義母(84) 妻(59) 共犯者の夫(44) 共犯者の夫(39) 元同居人 知人(62) 義理の子(33) 夫(68) 知人(60) 共犯者の夫(39) 夫(39) 夫(43)

共犯者が経営する会社の従業 員(41)

犯人からみた被保険者の属性 (()内は当時の年齢)

加入期間

(月) 犯行の動機 犯行内容 備考

12日 一攫千金をもくろんだ 銃殺 フィリピン共和国にて殺害

5日╱

不明 夫との不和 車を海中に転落,溺死

不明 窒息死

不明 窒息死

2 殴打 被害者の妻・子が共犯

不明 賠償金支払義務,住宅ローン 放火 殺人既遂

不明 賠償金支払義務,住宅ローン 放火 殺人未遂

2 破産宣告 溺死 身代わり殺人

2 借金 窒息死

不明 カードローン,高額クレジット 静脈注射╱鼻から酒 被害者の妻が共犯 不明 カードローン,高額クレジット 静脈注射╱鼻から酒 被害者の妻が共犯

16年 借金 車を海中に転落,溺死

7 借金 車を海中に転落,溺死

2 消費者金融 絞殺

2 住宅・自動車ローン,消費者金融 刺殺

2 会社の経営悪化 刺殺

6 共犯者の経営する養鶏場の経営悪

放火 被害者は心身障害者で犯人が年金

等を費消

6 養鶏場の経営悪化 放火

2年6 消費者金融,借金 車を海中に転落,溺死 3年4 消費者金融,借金 車を海中に転落,溺死 11年/

不明 消費者金融,高額消費 砒素中毒

更新後2 借金 故意の自動車事故・焼死

6 被害者の債務や犯人の被害者債務

の立替金の清算 絞殺

1年1 飲食店の経営不振,投資の失敗 トリカブト ホステスに店の客と偽装結婚させ た。殺人既遂

1年1 勤務する飲食店の経営不振 トリカブト 店の客と偽装結婚させた。殺人既

1年1 飲食店の経営不振,投資の失敗 大量の総合感冒薬 ホステスに店の客と偽装結婚させ た。殺人未遂

1年1 勤務する飲食店の経営不振 大量の総合感冒薬 店の客と偽装結婚させた。殺人未

1年11 飲食店の経営不振,投資の失敗 大量の総合感冒薬 ホステスに店の客と偽装結婚させ た。殺人既遂

1年11 勤務する飲食店の経営不振 大量の総合感冒薬 店の客と偽装結婚させた。殺人既

24日 一攫千金をもくろんだ 刺殺 将来の幹部と述べていた,主犯

24日 一攫千金をもくろんだ 刺殺 将来の幹部と述べていた,共犯

11 会社の経営悪化 殴打 役員待遇と述べていた

不明 会社の休眠状態,生活費,借金 故意の自動車事故 殺人未遂 不明 会社の休眠状態,生活費,借金 故意の自動車事故 殺人未遂 不明 会社の休眠状態,生活費,借金 故意の自動車事故 殺人未遂 不明 会社の休眠状態,生活費,借金 故意の自動車事故 殺人未遂 1年6 会社の経営悪化 調理器具で突き刺した 殺人未遂 質権設定

後10日 被害者の経営する会社への不正融

資による債務の支払 車を川に転落,溺死 勤務する農協を権利者とする質権 設定

参照

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