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【目的】Epstein−Barr virus(EBV)と宿主細胞の

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1998年9月 第141回東京医科大学医学会総会

一 629 一

2

EBVが宿主細胞のアボトーシスにおよぼす影響 についての研究

(病理学第2)

○石井英昭、海老原善郎

【目的】Epstein−Barr virus(EBV)と宿主細胞の

関係をアボトーシスの観点から検討すること。

【方法】EBV非感染・ 一キットリンパ 二重から樹立されたEBV陰性

細胞と同細胞株にEBVを感染させて得られたEBV陽陛 細胞の2種の培養細胞株を用い、培養中にCyclo−

heximide(CHX:蛋白合成阻害剤)を添加、経時的に 採取した。形態学的には光・電顕を用い、分子生物

学的にはDNAを抽出・泳動しアホ.トーシス誘導を確認し た。また35Sでラへ ルしたメチオニンにてCHXの宿主細

胞におよぼす蛋白合成阻害作用を定量した。

【結果】CHXは宿主細胞の蛋白合成を阻害し、アホ9 トーシスを誘導したが、EBVはCHXの作用を抑え、

宿主細胞のアホ.』トーシス誘導を抑制した。また形態学的 にはアホ『卜一シス誘導細胞は細胞質が球状のもの(球形

型)と伽一バ状のもの(クローバ型、Kerrらのアホ トーシス

原図と類似)との2種類に分類できた。

以上を表にすると、

(アボトーシス誘導率) EBV陰性細胞  EBV陽性細胞 CHX添加群   V<<A     V>A

未添加群   V>>A    V>>A       V=viable細胞A:apoptotic細胞

(形態学的分類)

 CHX添加群

  未添加群

EBV陰性細胞  EBV陽性細胞  球〉〉ク     球〉ク  球>>ク     球≒ク

球:球形型   ク:クローバ型

(蛋白合成量)  EBV陰性細胞  EBV陽性細胞  CHX添加群    +        ++

  未添加群   ++++      ++++

【結語】EBVは宿主細胞の蛋白合成に関与し、アホ トーシスから宿主細胞を護る.またEBV関連蛋白は

宿主細胞のクローバ型アボトーシス誘導に関係し、球形型ア

ホtsトーシスはCHXの蛋白合成阻害作用によるEBV関 連蛋白合成の低下によるものと推察される。

3

B細胞の初期分化に必須であるE2A 遺伝子の上流配列のクローニングと

プロモーター解析

(免疫学教室)○秦喜久美、斎藤昌枝、

        水口純一郎

  【目的】E2Aたんぱく質は、免疫グロブ リン遺伝子のエンハンサーであるE2−boxに 結合し、その転写を活性化している転写因子 である。E2A遺伝子のノックアウトマウスで は免疫グロブリン重鎖遺伝子の組み替え、B 細胞形成がともに阻害されることが報告され ており、E2A遺伝子はB細胞分化に必須の遺 伝子である。今回、E2A遺伝子の転写制御を 明らかにするために、E2A遺伝子の上流配列 のクローニング、及びそのプロモーター活性 の解析を行ったので報告する。

  【方法と結果】mouse genomic library約 百万をスクリーニングしたところ、3つのポ ジファージがスクリーニングされてきた。そ の内2つをサブクローニングし解析したとこ ろE2A遺伝子のfirs t ATGより上流約17kbp、

下流に約6kbpを含んでした。 first ATGより 上流約5kbpの塩基配列を決定したところ、

E2−boxの一つであるκE2 siteと思われる配 列が2カ所見つかった。その内一つはκE2 siteと配列が完全に一致しており、 E2Aは自 身の発現をup−regulationしている可能性が 示唆された。prtmer extension法により転 写開始点を決定したところ、一100〜一160の あたりに複数の場所から転写が開始されてい るのが明らかになった。これはTATA boxの 様に転写開始点を決めるようなelementが上 流配列中に存在しないためだと思われる。ル シフェラーゼ遺伝子をレポーターとしてE2A 遺伝子の上流配列のプロモーター活性を測定 したところ、転写開始点から一4.8kb〜

一3.7kbと一3.2kb〜一2.5kbに正のプロモーター 活性を、一3.7kb〜一3.2kbに負のプロモーター 活性が検出された。

(2)

参照

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