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『創薬科学・医薬化学』章末問題解答 14 章

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Academic year: 2021

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『創薬科学・医薬化学』章末問題解答 14 章

1.ペニシリンとセファロスポリンの構造上の共通点および相違点は何か.

【解答】共通点:β-ラクタム環を含む二環性システムをもつ点.

相違点:ペニシリンはβ-ラクタムとチアゾリジン環の(四員環+五員環)の縮 環構造をとり,セファロスポリンはβ-ラクタムとジヒドロチアジン環の(四員 環+六員環)の縮環構造をとる点.この二環性システムのひずみは,セファロ スポリンのほうが小さい.

2. β-ラクタム系抗生物質の抗菌作用の選択性は何に基づくものか.

【解答】動物細胞には存在しない細菌の細胞壁の合成を阻害することに基づく.

すなわち,β-ラクタム系抗生物質は,細菌の細胞壁合成に重要な酵素(ムレイ ントランスペプチダーゼ)を阻害する.

3.クラブラン酸のβ-ラクタマーゼの活性部位における阻害活性発現メカニズ ムを考えよ.

【解答】クラブラン酸のβ-ラクタム環は,ペニシリンと同様,β-ラクタマー ゼの活性部位でセリン残基によって開環反応を受ける.その後,プロトンと相 互作用しうる位置にあるエノールエーテル構造をもつオキサゾリジン環が,別 のアミノ酸残基(リシンのε-アミノ基)によって開環反応を受ける.その結果,

β-ラクタマーゼの活性部位は不可逆的な架橋形のアルキル化を受け,失活する.

1

(2)

14

N O H

CH2OH OOH H CO2H

H

NH2

( セリ ン )

HN O H

CH2OH CO2H H

O

H

( ヒ スチジ ン イ ミ ダゾ ール)

NH2

( リ シ ン ) O

HN

O CH2OH CO2H

H O

NH

O H

H

H2N

O CH2OH CO2H O H

NH O

H H

O

NH

O H

(参考:北川勲ら監訳,メディシナルケミストリー,丸善 2003 年)

4.キノロンカルボン酸系合成抗菌薬の抗菌作用選択性は,どのように説明され るか.

【解答】細菌のような原核細胞のみに存在する DNA ジャイレースを阻害するこ とによる.細菌の DNA の複製過程を阻害する.

5.タンパク質合成阻害により抗菌活性を発現する薬物をあげよ.

【解答】アミノグリコシド系抗生物質(ストレプトマイシン,カナマイシン,

ゲンタマイシンなど) ,テトラサイクリン類,クロラムフェニコール,オキサゾ リジノン系合成抗菌薬(リネゾリド)などがあげられる.

6.p.261 のコラムの化合物

E

から DCC を利用する閉環反応では収率が悪い.こ のとき予想される副生成物は何か.

【解答】DCC によって活性化されたカルボキシ基が,アミド側鎖の酸素原子によ

1

(3)

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1

って求核攻撃を受けると,五員環であるオキサゾール環(より正確にはオキサ ゾロン環)を形成してしまう.

HN S

CO2H H

CH3 CH3 H

H E

HN S

CO2H H

CH3 CH3 H

H HO O

HN PhO

O

2) DCC

1) KOH O

N PhO O

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