静岡県浜松市における過去 7 年間のつつが虫病
―低ナトリウム血症に関する検討も含めて―
1)
聖隷三方原病院総合診療内科,
2)同 薬剤部
志智 大介
1)谷澤 朋美
1)本田 勝亮
2)(平成 19 年 7 月 18 日受付)
(平成 20 年 5 月 1 日受理)
Key words : tsutsugamushi disease, Orientia tsutsugamushi, scrub typhus, hyponatremia
要 旨
2001 年から 2007 年までの 7 年間において静岡県浜松市保健所へのつつが虫病の届出数は 6 件あった.内 5 件について診療録上の考察を行った.血清抗体価検査上,4 例でもっとも優位に上昇した株は Gilliam 株 だったが,Kawasaki 株まで調べた 1 例では Kawasaki 株がもっとも優勢だった.臨床症状では,発熱,発 疹,頭痛,比較的徐脈を高率にみとめた.臨床検査では 3 例に異型リンパ球出現,全例に好酸球消失を認め た.4 例(80%)に低ナトリウム血症を認めた.1 例は不適切 ADH 分泌症候群が疑われた.全例が minocy- cline 投与で 36 時間以内に迅速に解熱した.
〔感染症誌 82:335〜340,2008〕
序 文
つつが虫病は,Orientia tsutsugamushi (以下 O. tsut- sugamushi)を病原体とするリケッチア感染症であり,
ダニの一種であるツツガムシによって媒介される.ヒ
トは O. tsutsugamushiを保有する有毒ツツガムシ幼虫
に刺咬されることでつつが虫病に感染する.
つつが虫病にはアカツツガムシが媒介する古典型つ つが虫病とフトゲツツガムシやタテツツガムシが媒介 する新型つつが虫病がある
1).古典型は新潟県や東北 地方などでの風土病としておそれられていたが近年は 減少し,逆に新型が全国的に増加している.
静岡県は多発県ではないが県内では富士山麓など県 東部地域を中心に症例が報告
2)されてきている.県西 部地域からのまとまった報告はこれまでなされていな い.県西部の浜松市保健所において最近 7 年間で 6 件 のつつが虫病の届出があった.これらのうち 5 症例に ついて臨床的特徴や臨床データにつき検討したので報 告する.
対 象
2001 年から 2007 年までの 7 年間に静岡県浜松市保 健所へのつつが虫病の届出のあった 6 件のうち 5 件に ついて,診療録上の調査を行い,臨床的特徴や臨床デー
タについて retrospective に検討した.
結 果
血清学的診断成績(Table 1):Karp,Gilliam,Kato 株の 3 タイプで IgM 値もしくは IgG 値の急性期―回 復期ペア血清上昇度を調べた 4 例では Gilliam 株が比 較的優位に変動していた.神奈川県衛生研究所にて Karp,Gilliam,Kato,Kawasaki,Kuroki 株 の 5 タ イプで抗体価を測定した 1 例(症例 2)では Gilliam 株と Kawasaki 株にて IgG,IgM 値とも回復期に上昇 がみられ,さらに Kawasaki 株が優位に上昇していた.
臨床症状(Table 2):発熱,発疹は 5 例全例にみと めた.発疹は体幹中心で,顔面や上肢に広がる例もあっ た.刺し口は側頭部や膝窩部などで,初診医によって 見逃された例もあった.刺し口の性状は,発見したと きすべて痂皮状であった.頭痛・頭重感は 4 例に見ら れた.比較的徐脈を 3 例に認めた.リンパ節腫脹は 1 例のみであった.
検査所見(Table 3):末梢白血球数は発病初期の 5,000〜11,000 ! µ L 程度で,白血球分画では好中球の増 加がみられた.治療開始後に好中球数は低下し,症例 5 ではリンパ球が 50% 以上と増加した.異型リンパ 球出現は 3 例に,好酸球消失は 5 例全例に認めた.CRP は全例陽性であったが 4.0mg ! dL から 16.0mg ! dL と さまざまであった.今回調査した症例のうち入院時に
原 著別刷請求先:(〒433―8558)静岡県浜松市三方原町 3453 聖隷三方原病院総合診療内科 志智 大介
munofluorescense assay teston the daysshown afteronset
5 4
3 2 *
1 Case
13 20 9 68 9 28 7 21 Days 6
IF test Karp
80 10
40
< 10
< 10 40 10 IgM
160 640 80 40 20
< 10
< 10 80 20 IgG
Gilliam
320 20
40 160
< 10 5,120 640
IgM
80 640 40 40
< 10 80
< 10 160 20 IgG
Kato
20
< 10
< 10 80 80 IgM
80 320 40
< 10
< 10 20 20 IgG
Kawasaki
320
< 10 IgM
320
< 10 IgG
Kuroki
< 10
< 10 IgM
< 10
< 10 IgG
Cutoff< 10
* Thistestwascarried outatthe Kanagawa PrefecturalInstitute ofPublicHealth.
Na が 135mEq! L 以下の低 Na 血症を認めた例が 4 例 あった.いずれも入院後 7 日以内に Na 値は正常化し ていた.症例 3 では,入院時検査の尿中 Na 濃度は 20 mEq ! L を超えていた(Table 4).GPT 上昇は 4 例に,
尿蛋白は全例に,尿潜血陽性は 4 例に認めた.
治療:全例 minocycline により治療が行われ,すべ て 36 時間以内に解熱効果を認めた.播種性血管内凝 固症候群(以下 DIC)など重症化した例は見られな かった.
考 察
つつが虫病は 1980 年代に新型の患者が増加したも のの,1991 年以降は減少傾向にあった.感染症法施 行後の年間患者報告数は 2000 年に 794 例まで増加し た が,2001〜2005 年 は,491,339,407,314,334 例(2006 年 1 月 26 日現在報告数)と 400 例前後で推 移している
3).2000 年から 2005 年までの 6 年間の静 岡県のつつが虫病報告数はそれぞれ,23,15,10,5,
2,6 名となっていて減少傾向にあるようである.
血清抗体価検査において,SRL 社にて外注検査が 容易に依頼できる Karp,Gilliam,Kato 株の 3 タイプ にて調べた 4 例では Gilliam 株が比較的優位に変動し ていた.さらに神奈川県衛生研究所にて上記 3 株に加 え Kawasaki 株と Kuroki 株を加えた 5 タイプで抗体 価を測定した例(症例 2)では Gilliam 株と Kawasaki 株に回復期の上昇がみられ,Kawasaki 株のほうがよ り上昇していた.
静岡県での従来の報告をみると県東部と西部の秋期
(10〜12 月)においては新型のつつが虫病株である
Kawasaki 株 が 主 流
3)で あ り,さ ら に 血 清 検 査 に て Kawasaki 株は Gilliam 株に多少交差反応があること が知られているため,Gilliam 株が優位に上昇してい た 4 症例のなかにも Kawasaki 株感染例が含まれてい た可能性がある.以前の浜松市での土壌調査では Lep- totrombidium scutellare(タテツツガムシ)が採取され ており
4),このタテツツガムシは Kawasaki 株 O. tsut- sugamushiを 媒 介 す る ケ ー ス が 多 い こ と か ら も Kawasaki 株によるつつが虫病が浜松で多いことが予 想される.
主要 3 徴候の刺し口,発熱,発疹はそれぞれ 86.5%,
97.7%,92.3% と大半の患者に認められるとされ
5),今 回の 5 例でもこの三徴候は全例に認めた.頭痛・頭重 感は 4 例に見られ,症例 4 は激しい頭痛と高熱で発症 し髄膜刺激症状を伴い髄液穿刺検査施行(細胞数軽度 増加,単核球優位)後に刺し口が見つかってつつが虫 病と診断された.比較的徐脈を 3 例に認めたが,これ までの文献でもつつが虫病症例の 53% に認めたとす る報告
6)があり注目すべき徴候と思われる.
つつが虫病における末梢血白血球数の変動は,第 1
病週に減少し,好中球の比較的増加と核の左方移動が
みられる.回復期にはリンパ球の増加により白血球数
は増加し,異型リンパ球が少数ながら出現するといわ
れている
1).すなわち白血球数は発症後時間が経った
患者では増加することが多い
7).今回の 5 症例では,入
院当初白血球数減少まできたしている例はなかった
が,いずれも回復期には好中球が減少しリンパ球数が
増加していた.3 例に異型リンパ球出現,全例に好酸
Table 2 Clinical data of the five patients with tsutsugamushi disease Relative bradycardiaHypotensionHead-acheRashEscharFeverPossible chance of infectionBase line diseasePremedi- cationDate of first consultationDate of onsetSexAgeCase No. (+)(-)(-)(+) TrunkShoulder (R)(+)Grass tree cuttingDiabetes, Hypertension, Hyperlipidemia
(-)03.11.2803.11.23M711 no datano data(+)(+) Trunk~ArmHead (L)(+)(-)Hypertension, Heart failure, Cerebral infarction
PAPM/BP. NFLX04. 1.2304. 1.10F792 (+)(-)(+)(+) TrunkPopliteal region (R)(+)Working in mountainsHypertension(-)06.11.2006.11.16F703 (-)(+)(+)(+) TrunkPopliteal region (L)(+)Tree cuttingAtrial fibrillationCFPN-PI06.11.2706.11.19M644 (+)(-)(+)(+) Face~TrunkHead (L)(+)Orange gatheringOsteoporosisAMPC/CVA. TFLX07. 1.1507. 1. 3F695 PAPM/BP : panipenem/betamipron, NFLX : Norfloxacin ,CFPN-PI : cefcapene pivoxil, AMPC/CVA : amoxicillin/clavulanic acid, TFLX : tosufloxacin Table 3 Laboratory data five patients U-OBU- proteinU-GravCl mEq/LK mEq/LNa mEq/LCre mg/dLBUN mg/dLUA mg/dLALT IU/LCRP mg/dLAlb g/dLTP g/dLEos %
Atypical lymphocyte %
Lymph %Neutro %WBC /μLCase No. -+1.025 914.51261.24218310.93.26.30 8 4.086.011,400Day6 1 --1.0081044.31390.89156.441 0.13.87.51.7028.266.56,450Day20 ±+1.0141013.31370.79 83.140 4.03.87.20 012.681.57,440Day7 2 --1.0101073.91430.661013 0.08.13.5039.950.35,710Day28 3+2+1.012 953.41290.85104.643 5.23.86.60 11 9.076.05,950Day5 3 ±±1.0141054.51390.74165.922 0.23.87.00 028.063.04,850Day19 ±+1.023 964.01330.73126.04616.07.50 0 8.087.011,090Day9 4 --1.0241024.51370.921459 0.34.07.81.3051.640.05,370Day20 2+2+1.021 953.61270.54143.617 9.03.27.60 716.070.09,800Day13 5 --1.0061064.11400.411029 1.70 751.036.05,300Day17
mEq/L 129 Na +serum
mEq/L 3.3 K +serum
mg/dL 10 BUN plasma
mg/dL 0.85 Creatinine plasma
mEq/L 29 Na +urine
mEq/L 29.4 K +urine
mg/dL 77.8 Creatinine urine
mOsm/L 276 Osmolality urine
mL/24h 1,500 Urine volume
球消失を認めた.これまでにも異型リンパ球の出現か つ好酸球消失の報告例
7)8)があった.異型リンパ球出現 例を見た場合,ウイルス性疾患以外にも状況によって はつつが虫病を想起する必要があるかもしれない.
生 化 学 検 査 に 関 し て は わ が 国 で の 調 査 で,CRP
(95.7%),GOT(84.8%),GPT(77.7%),LDH(90.7%)
が高率に上昇がみられるとしている
5)が,今回の 5 症 例 で も CRP,GOT,LDH は 全 例 で,GPT は 4 例 で 軽度から中等度の上昇を認めていた.
尿所見および腎機能検査に関しては,入院時全例に 蛋白尿を,2 例に血尿を認めた.つつが虫病患者の 10−
20% で腎臓への感染波及の結果として血尿や蛋白尿 が起こるといわれている
9).つつが虫病急性腎不全例 で腎生検を施行し報告した文献
9)では,病理組織は尿 細管間質性腎炎を伴う急性尿細管壊死であり免疫染色
鏡検にて O. tsutsugamushiを尿細管内に認めたことか
ら,直接 O. tsutsugamushiが腎尿細管に浸潤し急性尿
細管壊死をきたしたとの推測がなされている.血清 BUN 上昇や臨床的に急性腎不全状態にまで陥ること は稀であるが乏尿〜無尿を来たすことはある
10).ほか に急性腎不全をきたしたつつが虫病を報告した文献で は,その機序として全身性血管炎,ショック,DIC,
循環血漿量低下による腎前性高窒素血症が主要な病態 であるとしている
11).Dumler らによれば発疹チフス の患者において,全身性の血管炎きたし血管透過性が 亢進しそのため腎血流量が減少することで生じる腎前 性高窒素血症が急性腎不全の主要病態であるとしてい る
12).同様の機序でつつが虫病においても全身血管炎 をきたして循環血漿量の低下をまねくと思われる.実 際,低アルブミン血症はリケッチア感染患者において よくみとめられるが,広範囲な血管障害が血管外ス ペースに血清アルブミンを漏出させた結果であろうと 報告されている
12).よってつつが虫病の腎への影響に ついては病原菌の直接的な腎尿細管障害と腎前性要因 の間接的影響の 2 つが大きくありそうである.
症例 1 で入院時に尿蛋白陽性および血清 BUN21mg
! dL,Cre1.24mg ! dL と上昇を認めた.糖尿病治療歴 のある方で,感染の回復後蓄尿による 24 時間法クレ
アルブミン量は 7.6mg ! day で糖尿病性腎症 1 期と思 われた.上記のようなつつが虫病に伴う腎障害機序も 考えなくてはいけないが,この例では感染当初,血圧 低下やショック,乏尿,下痢や嘔吐といった症状なく,
DIC 発生を思わせる検査異常も認めなかった.低ア ルブミン血症もみとめず,著明な循環血漿量低下は考 えにくかったが,発熱や食欲不振さらに入院時血糖値 が 315mg! dL と高値でありある程度浸透圧性利尿も 働き脱水をきたして血清 BUN,Cre 値が上昇してい たのかもしれない.
5 例中 4 例に低ナトリウム血症を認めた.これまで ロッキー山紅斑熱
13)や Q 熱
14)など他のリケッチア症例 で低 Na 血症の報告があるが,つつが虫病から低 Na 血症をきたしたとする報告例は検索した範囲ではな かった.
低 Na 血症を認めた場合,まず高血糖やマンニトー ル製剤使用などの偽性低 Na 血症のチェックおよび尿 希釈のチェックから診断に入るが,今回の 5 症例では 偽性低 Na 血症はなく入院時の尿比重,水多飲歴をみ ても多飲による低 Na 血症はない.次に細胞外液量増 加状態での低 Na 血症をきたす心不全や肝硬変やネフ ローゼ,腎不全などの吟味となるが,身体所見や検査 データ上,心不全や肝硬変を思わせる異常を認めてい ない.
最後に細胞外液量の変化しない低 Na 血症として,
不適切 ADH 分泌症候群(以下 SIADH),甲状腺機能 低下症,副腎不全,細胞外液量の減少する低 Na 血症 として,利尿,嘔吐,塩類喪失性腎症,低アルドステ ロン症などが鑑別として上がる.今回の 5 例では数日 で速やかに低 Na 血症が改善していることから,慢性 的な経過をたどる,甲状腺機能低下症,副腎不全,低 アルドステロン症は考えにくく,病歴から利尿,嘔吐 も考えられない.
つつが虫病と腎障害に関してはさきに述べたとおり で BUN,Cre 値の著明な上昇を伴う急性腎不全をき たす例は稀でも,乏尿をきたしたり,尿潜血や尿蛋白 反応が陽性になる例は稀ではなく,今回の 5 例でも全 例に一過性の尿蛋白を認めており軽微な感染に伴う腎 障害は存在していたかもしれない.症例 1 では,菌に よる直接的な遠位尿細管障害からナトリウム再吸収異 常を起こし塩類喪失性機序として低ナトリウム血症を きたしていた,と考えることもできるかもしれない.
ただ尿細管間質性腎炎を報告した文献
9)でも症例の血 清 Na 値は 135 と低下なく,この機序から低 Na 血症 を引き起こしたとする報告例はない.
リケッチア感染症にて低 Na 血症併発を報告したも
のとして,ロッキー山紅斑熱での論文がある.この論
文では低 Na 血症をきたした機序として,1)リケッ チア性血管炎により血管透過性が亢進し,等浸透圧性 液が血管外へ失われ循環血漿量の低下を引き起こした 結果,2)リケッチア性血管炎の視床下部下垂体領域 への波及や神経細胞障害による SIADH の発生,の 2 つが仮説として示されている
15).
つつが虫病自体から低 Na 血症をきたしたとする報 告は過去にないが,O. tsutsugamushiも皮膚から局所 リンパ節さらに血行性に全身に広がって微小血管炎な いし血管周囲炎により全身諸臓器障害を起こす
16)た め,上記の 2 つの機序のような血管炎から低 Na 血症 を引き起こしても不思議ではないように思われる.
症例 3 では,尿中電解質の評価で尿中 Na 濃度が低 値ではないなど SIADH も懸念され輸液を開始せず水 分制限にて経過をみたところ血清 Na 値は正常化して いた.この症例では腎,副腎,心臓,肝臓疾患を示唆 する所見は認めず,尿中 Na 濃度は 20mEq! L を超え て お り 水 分 制 限 が Na 補 正 に 有 効 だ っ た こ と か ら SIADH だった可能性がある.
低 Na 血症を治療する場合,血管透過性亢進機序に よる低 Na 血症では脱水,血圧低下傾向となり,適正 な補液治療が必要である.しかし SIADH の機序では その治療は,SIADH をきたす基礎疾患に対する治療 および水負荷の制限となる.よってリケッチア症にお いて低 Na 血症に遭遇した場合,その機序に関する考 察は初期治療方針に関わるため重要である.すなわち 輸液治療を行うべきか水分制限すべきか慎重に検討す べきである.SIADH をきたしうることも考え輸液計 画時には,血清 Na や尿中 Na,血清 ADH,血漿浸透 圧などの測定およびその吟味が重要であろう.
前医にてすでにキノロン剤が投与されていた例も見 られた.つつが虫病に対するキノロン剤治療の過去例 を調べると,ciprofloxacin は効かないとする報告
17)と,
pazufloxacin
18),ofloxacin
19)が効果あったとする報告 があった.今回の症例でも少なくとも norfloxacin と tosufloxacin は効いていなかったようである.つつが 虫病を疑うような症例では,効果が不明瞭なキノロン 剤を避け,やはりテトラサイクリン系から使用すべき であろうと思われた.その劇的な効果も診断的治療の 一助となる.今回の 5 例でも全例が minocycline 投与 後 36 時間以内に解熱するなど臨床効果を認めた.
ま と め
2001 年から 2007 年まで 7 年間の浜松市でのつつが 虫病発生状況について調査し 5 症例につき診療録を調 らべた.低ナトリウム血症を 4 例に認めた.これまで つつが虫病に伴う低ナトリウム血症の報告はなく,つ つが虫病による腎障害の検討や低ナトリウム血症の鑑 別診断に沿って考察をすすめた.過去に他のリケッチ
ア感染症では低ナトリウム血症発生の報告があり,つ つが虫病でもきたしうると思われた.
文 献
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Tsutsugamushi Disease During the Last Seven years in the Past in Hamamatsu City, Shizuoka Prefecture
―Including Evaluation of the Hyponatremia in Scrub Typhus―
Daisuke SHICHI
1), Tomomi TANIZAWA
1)& Katsuaki HONDA
2)1)