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ガスセンサ応用のための酸化亜鉛ナノ構造の作製と特性分析 1190019

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Academic year: 2021

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高知工科大学システム工学群エネルギー工学専攻 学士論文要旨 2019 年 2 月 14 日

ガスセンサ応用のための酸化亜鉛ナノ構造の作製と特性分析

1190019 上田哲也 (光・エネルギー研究室)

(指導教員 李 朝陽 教授)

1. 背景と目的

今回開発しようとする導体式ガスセンサーは、フォトルミネ ッセンス(PL)現象による発光特性の変化を利用しようとする試 みである。酸化亜鉛ナノロッド構造を用いて、半導体式ガスセ ンサーに応用することとする。よって、新規ガスセンサーにお けるガスの吸着率を上げるためには、以下の条件を満たす必要 があると考えた。

酸素欠陥によるPL強度が大きいこと。

大表面積化を満たした結晶性の優れている ZnO ナノ ロッド構造が適していること。

本実験では、酸化亜鉛ナノロッドを作製し、MistCVD法を用 いて成膜時間の最適化を図ることを目的とする。

2. 実験方法

RFマグネトロンスパッタリング法を用いてAZO導電膜上に 酸化亜鉛薄膜を作製し、アニーリング法で酸化亜鉛ナノ構造の 作製を行った。MistCVD法で成膜時間を 2min、5min、10min、

15min、20minと変化させた。コーティング材料として、酸化亜 鉛と酸化チタンを使用した。成膜時間依存性を構造特性と光学 特性の分析を行って評価した。

3. 実験結果

AZO導電膜上に製膜された酸化亜鉛薄膜は、85%の高い透過 率を有しており、 (002)ピークが観測できることからC軸方向 への配向性がよく、結晶性がよかった。

アニーリング法によりAZO 導電膜上に酸化亜鉛薄膜から再 成長されたナノ構造は、六方晶ウルツ構造を有していることを 確認できた。C軸方向への配向性がよかった。

MistCVD 法により酸化亜鉛膜をコーティングされた酸化亜

鉛ナノ構造は(002)ピークを有し C 軸方向への配向性に優れて いた。成膜時間が20minのときXRDのピークが強く、最も結 晶性が良いことが確認できた。図1は、ZnOをコーティングさ れた酸化亜鉛ナノ構造の表面図と断面図を示している。左から 右にかけて2min~20minである。図1より直径における成膜時 間依存性が確認できた。図2は、ZnOをコーティングされた酸 化亜鉛ナノ構造のラマンシフトである。図 2 より 440 -1 E2(high)モード、580-1E1(LO)モード、720-1ZnO2 次ラマンピークを観測したことにより酸化亜鉛膜のコーティ ングが確認された。PL370nmに酸化亜鉛のバンドギャップ

に由来するピークと、500nm-650nmにワイドのピークを確認 できた。

MistCVD 法により酸化チタン膜をコーティングされた酸化

亜鉛ナノ構造は(002)ピークを有し C 軸方向への配向性に優れ ていた。(101)のピークを成膜時間が15min20minのとき確認 できた。SEM像より直径における成膜時間依存性が確認でき た。ラマンシフトより 440 -1E2(high)モード、580 -1 E1(LO)モード、また、398-1、514-1、638-13つのピー クを確認できた。よって、アナターゼ構造を有する酸化チタン のコーティングが確認された。PL370nmに酸化亜鉛のバン ドギャップに由来するピークと、500nm付近に緑色に発光する 酸素欠陥のピークを確認できた。

1 ZnOコーティングされた酸化亜鉛ナノ構造(a)表面図 (b)断面図 左から右に成膜時間2min~20minである。

2 ZnOコーティングされた酸化亜鉛ナノ構造のラマンシフト

4. まとめ

アニーリング法により AZO導電膜上に製膜された酸化亜鉛 薄膜から酸化亜鉛ナノ構造の作製ができた。そして、緑色に発 光する酸素欠陥のピークを確認できた。MistCVD法による酸化 亜鉛膜のコーティングで大表面積化ができた。また、アナター ゼ構造の酸化チタン膜のコーティングによって大表面積化が できた。将来はガスセンサへの応用が期待されます。

参照

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