熊本大学における生涯学習事業 の 現 状 分 析 と 展 望
円山琢也・矢加部和幸
'熊本大学政策創造研究教育センター准教授 2熊本大学政策創造研究教育センター教授
本稿は、熊本大学政策創造研究教育センター生涯学習教育部門が主催する熊本大学の一般市民向けの生涯学 習事業について、平成22年度の受講者へのアンケート調査および担当する事務職員への聞き取り調査を基に現 状の課題を整理し、今後の展望を述べることを目的とする。一般市民向けに教員が独自に企画して開講する公 開講座は、くまもと学、文化・芸術系、健康・教育系、スキルアップ系に分類でき、どの講座も受講者の満足 度、理解度はおおむね高いことが示された。一方、リピーター層の多さや講座を知ったきっかけは、分類別に 異なっていることが確認され、今後の広報活動への示唆を得た。また、本センターが取りまとめて行う公開講 座・授業開放事業は、全学統一的な基準の適用が求められることで柔軟性・機動性のある活動が行いにくいと いう運用面での課題や講師を担当する教員が固定化していること等の現状の課題を整理し、今後の改善に向け た展望をまとめた。
1 . は じ め に
わが国の少子化の進行に伴い18歳人口は今後も減少が続くことが予測されており、大学 教育の対象も従来からのこの年代の若者だけではなく、一般の社会人や退職者も含めた幅 広い市民を対象として考えていくべきだと、言われるようになって久しい。日本では大学 型高等教育機関への25歳以上(社会人)の入学者の割合は1.8%に過ぎないが、OECD諸国
の平均は21.3%!)であり、今後の日本の大学においても、一般の市民を対象とした生涯学 習機能を意識した教育システムを構築していくことが必要とされている。
熊本大学において、市民を対象とした公開講座は古くから行われていたが、平成13年4 月に生涯学習研究教育センターが設立され、一般市民を対象とした生涯学習事業が本格的 に行われるようになった。一方、熊本大学の地域貢献事業を強化するために平成17年4月 に政策創造研究センターが設立された。生涯学習事業は地域人材の育成と密接な関係があ ることもあり、これらの2つのセンターは、平成19年4月に統合して、新たに政策創造研 究教育センターとして発足し、旧生涯学習研究教育センターの役割は、新たな政策創造研 究教育センター(以下、政創研)における生涯学習教育部門に引き継がれた。これらの経 緯は、山村・上野(2010)2)に詳しい。
生涯学習教育部門の活動は、TV放送公開講座・公開講演会「知のフロンティア」・公 開講座・授業開放の4つの柱から構成されている。これらの事業の活動報告は、毎年発行
されるセンターの年報に掲載されている。筆者らは、2008年度から3年間にわたりこの部 門の活動を行ってきたが、この活動経験をもとにしてこの部門の現状の課題をここにまと め、次年度以降の改善にむけた展望を試みることが本報告の目的である。
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特に、公開講座、授業開放の受講者を対象に実施しているアンケートの分析を行い、今 後の事業の改良に活かすことを目的としている。なお、国立大学法人熊本大学第二期中期 目標・中期計画の「I3(1)社会との連携や社会貢献に関する目標を達成するため の措置」の項に、「2)③図書館等を中心とした地域への情報提供と知的・文化的サービ スを一層充実させるとともに、公開講座や授業開放等を推進し、地域住民への知の還元を 行う。」と述べられており、これを基に、平成22年度計画には「公開講座や授業開放等に ついてはアンケートを実施し、要望に対応して見直しを行う。」と記載されており、本検 討はこの内容に対応している。
関連する先行の分析事例としては、上野(2003)3)が、熊本県内において、大学や行政
が実施してきた社会人向けの生涯学習講座の受講者アンケートのデータを統計分析し、学 習のニーズや参加の傾向を考察している。テーマに応じて受講者の性別・年齢構成が大き
く異なり、高齢者や女'性の学習意欲が高いことなどを示している。上野(2004)4)では、
熊本県内の一般市民を対象に、生涯学習意識と行動に関するアンケート調査を行い、共分 散構造分析などを利用して考察している。意識されていない潜在的生涯学習関心と顕在化 している生涯学習関心、現在の学習行動、学習成果活用意識、そして社会参加への意識と 行動の変化を表現した学習関心モデルを構築している。上野(2005)5)においては、熊本
大学における平成16年度の3種類の生涯学習関連講座(知のフロンティア、公開講座、授 業開放)の参加者アンケートをもとに、受講者タイプの分類や生涯学習講座への投資可能 額を含めたCRM(顧客関係管理)分析が行われている。
本稿では、受講者からのアンケート分析は、極めて基礎的な集計にとどめているが、そ れらアンケートの量的な統計分析だけでは把握しにくい、受講者・担当講師・講座の運営 を担当する事務職員が感じている課題をなるべく抽出し、筆者らの考えをまとめておくこ とに価値があると考える。
2.受講者アンケート結果と考察
(1)公開講座
平成22年度に開講準備をしていた公開講座は20講座であったが、5講座が希望する受講 者数の不足のため開講されず、15講座が開講された(表-1)。以下の分析では、この15 講座を、熊本県内の特色ある文学や自然を学ぶ「くまもと学」講座(3講座)、「文化・芸 術系」3講座、「健康・教育系」3講座、看護師向けの「看護系」4講座、「スキルアップ 系 」 2 講 座 の 5 つ に 分 類 し て 、 回 答 を 分 析 す る 。 具 体 的 な 講 座 名 ・ 分 類 表 な ど は 、 表 - 1
にまとめてある。
受講者アンケートは、講座終了時(平成22年7月~11月)に受講者に回答を依頼し、最 終受講者数合計290人中229人から回答を得た。回答率79.0%であり、講座別のアンケート 回答数、回収率などのデータも表-1にまとめている。
アンケートの結果から、講座の満足度については、大変満足した.満足したという回答 が大多数であり(図-1)、理解度についても、大変よく理解できた.理解できた、回答 が多く(図-2)、受講者の満足度は高く、講座の難易度の設定も妥当と思われる。
講座を知ったきっかけは、パンフレットや、関係者・知人に聞いてという回答が多い
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(図-3)。その他のIIIl答としては、職場の紹介、上司のすすめによるものが、特に看護 系、スキルアップ系の講座に多く見受けられる。
図-4に示されている受講者の過去の公開講座参加経験有無は、講座の碗類によって|川 らかな違いが示されている。くまもと学、文化・芸術系は、リピーターが多いのに対して、
健康・教育系、看護系、スキルアップ系は今回初めての参加者が多く、新規顧客の開拓が 行われていることが伺える。ただ、これらの講座は、職場で勧められて受講する研修的な 意 味 合 い も 強 い 点 に は 、 注 意 が 必 要 で あ る 。
表 - 1 平 成 2 2 年 度 熊 本 大 学 公 開 講 座 の 分 類 別 受 講 者 数 ・ ア ン ケ ー ト 回 答 数 集 計 表
番 号
1 2 3 4 5 6 7 8
1 0 1 1 1 2
1 3
1 4
1 5
1 6
1 7
1 8 1 9 2 0
諦座名
ラフカデイオ・ハーンと夏目激Y・『の魅力 大 正 く ま も と 文 学 散 歩
世界の阿# を科学する(ジオパークの魅力)
I|跡|lと民俗文化
ワーグナー芸術への#
~〈ニーベルングの}
待
環》第1部・第2部~
映iIIIi公開識座“映iIIIiにもっと光を”
j芸教室~二'二と親しみ、つくる弊ぴをもとめて~
畠上競技教室~速く走る秘密~
健康で幸せなおもてなしを考えよう 心を動かす他康メッセージのjiilけ方:
健 康 づ く り の た め の ヘ ル ス コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 師 が 使 え る カ ウ ン セ リ ン グ 誰 座
先生のための「食育」拙座
~各分野で活雌する食育に携わる方々のために~
特別支援教脊コーディネーターのための サ バ イ バ ル ス キ ル ・ ワ ー ク シ ョ ッ プ
蒲渡研究のための質間紙(アンケート)洲査法の 基礎と統計解析講座一エクセルによる統計解析一 蒲護倫理セミナー2010
-倫理感性を鱗き、倫理的判断力を高めよう一 矛護診断セミナー2010-
NANDA、NOC、NICのリンケージー 蒲謹職の人材育成のための教育研修の企lIIIi力を 臓くワークショップ2010
一人材確保法促進下の教育研修を考える リーダーシップ・トレーニング(熊易億会場)
リーダーシップ・トレーニング(東京会場)
福 祉 住 環 境 の コ ー デ ィ ネ ー ト 合 計
0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 0 0 %
くまもと学 文化・婆術系 健康・敦脊系 新渡系 スキルアツプ系
合計
1
童:慧憲麓慧 脅蕊謹溌劉171溌蕊鑑識霞§霞SSS園'151§SSSSSSSSSE 7
瞬:;韓燕:'1151蕊溌蕊:蕊懇SssSSSSllO8I、S、§ミS、N、潮I
」 - 1 1 ー I
募集 人員
4 0
5 0 5 0 2 0 2 0 2 5 1 5 4 0
3 0 3 0 3 0 3 0
3 0
4 0
2 0
2 0
2 0
3 0 2 0 3 0
応募 人 数
1 3 2 3
1 6
2 0 2 4 2 3 2 6
3 4 9 2 8
3 8
9
3 8
1 4
3 7 2 1 1
最終受 講蕃数
1 0 1 8
1 5
非 開 誰2 0 2 1 2 0
非 開 識
3
非 開 識鵬
非 開 誰
3 1
7
3 0
1 0
3 3 1 9
非 開 講ア ン ケ ー ト 回 答数
7 1 2 1 1
1 6 1 9 1 4 1 0
2
2 1
3 0
7
2 6
1 0
3 0 1 4
3 5 9 1 2 9 0 1 2 2 9
分 類
くまも と学
文化.
芸 術 系
健康.
教育系
希護系
ス キ ル ァ ッ プ
系
分類別 妓終受 誰粁数
4 3
6 1
5 6
7 8
5 2
分 撤 別 ア ン ケ ート|可
溶数
3 0
4 9
3 3
7 3
4 4
分類別 ア ン ケ ート1'''
答率
69.8%
80.3%
58.9%
93.6%
84.6%
290122979.0%
0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 0 0 %
くまもと学 文化・芸術系 雌服・牧γis系
朽護系 スキルアップ系 合計
:;溌蕊護劇l9Ml8麓8艶誌i球隷§S、NSi、§、NI241、蕊、、郭
翼 l 大 変 満 足 し た 園 4 不 満 足
図-1
図2満足したp3どちらともいえない謡l大変よく理解できた国2理解できた国3どちらともいえない 口 5 大 変 不 澗 足 口 未 記 入 画 4 雌 し か っ た ロ 5 大 変 雌 し か っ た ロ 求 肥 入
公 開 講 座 の 受 講 者 満 足 度 図 - 2 公 開 講 座 の 受 講 者 理 解 度 注)図-1から図-2の図中の数値はサンプル数
- 8 5 -
0 2 ( ) 4 0 6 0 ( 人 ) 8 c ( ) % 2 0 % 4 1 0 9 6 6 ( ) % 8 0 % i O O 9 i l新川I
2 テ レ ビ ・ ラ ジ オ 3 パ ン フ レ ッ ト
‘l職員や関係群に聞いて 5熊本ノ<'、脚・IPを見て 6 知 人 ・ 友 人 に 聞 い て
7 そ の 仙 誼圏=罰 目
愛 噌 心 § 亀 心 ミ ミ 衿 一 一 両 一 ・ 一 ㎡ ・ ・ ・ ・ ‐ ・ ・ I D
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<室もと学 文化・芸術系 健康・敦帝系
編 i 系 M I スキルアッブ系
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回 I
4 1
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2 5
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94□くまもと半日文化・姿術系ヨ他ル|・教育系ロ行護系ロスキルァップ系回今回初めて参加途過去に参加経験あり
図 - 3 公 開 講 座 を 知 っ た き っ か け 図 - 4 公 開 講 座 の 過 去 の 参 加 経 験 有 無
注 ) 図 - 3 か ら 図 - 4 の 図 中 の 数 値 は サ ン プ ル 数
アンケートでは受講者に直接意見などを書き込んでもらう柵も設けている。質問は①公 開講座の魅力②改善すべき点③希望するテーマ④その他である。受講者の千差万別の意見 な ど が 記 入 さ れ て い る 。 以 下 、 そ の 主 な も の で あ る 。
①公開講座の魅力
・内容が濃く専門的である
・講師陣が魅力的
・社会人に門戸を開き、勉強や聴講の機会を与えてもらうこと
・短期間だが、本格的な勉強ができる楽しみがある
・今まで勉強したかったことができ、次の目標に向かって進むことが出来た
・歴史ある建物で勉強ができた
.新しい同好の友人ができた
②改善すべき点
.もっと多方而の講座を開いてほしい
・単発でなく連続講座をお願いしたい
・現役の社会人が参加できるような講座を考えてほしい
・受付の事務手続きを簡素化してほしい
③希望するテーマ
・万葉集などの古代の文学
・熊本県の歴史の1場面をピックアップして詳しく講義してほしい
・行政機密文書等の情報公開をもとにした近現代史
・装飾TI.「墳や石橋など熊本の特徴的な文化
・熊本の自然
・鮫先端の研究
④その他
・他大学の取り組みや講座を調査して、それを生かす
・東京生まれだが、熊本はとても魅力的な町だ。熊本のことは何でも知りたい
・45年のサラリーマン生活からやっと解放され、自分の力で歴史探訪をしたいと思 る 。 専 門 的 な バ ッ ク ア ッ プ を し て ほ し い
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っ て い
アンケートは、次年度の開催にあたってのヒントを得ると同時に改善をするために行わ れたものであるが、これらの自由記述には本学の公開講座の進むべき方向、あり方を示唆 する指摘も多い。
まず、一般の社会人が大学の公開講座に期待しているのは、各教員の研究に基づく専門 '性の高い講座であることが指摘できる。行政などが広く行っている公開講座や民間のカル チャースクールでは経験できない専門的な内容が受講者にとって一番の魅力となっている。
行政などの公開講座の受講者からは毎年、同じ講座を聴いているので次はステップアップ したいという声を聞くことができる。こうした次の段階の講座、さらに深い内容の講座を 求める声に応えることができるのは大学の公開講座ならではである。
次に一般市民の生涯学習への関心が高まるにつれ、そうした人に応えることのできる公 開講座が求められていることが分かる。「現役の社会人が参加できるような講座」という のは講座の内容はもちろん現役の社会人が受講できる時間や期間なども考えられる。現在 は使用できる教室、教員が公開講座にさける時間帯、さらに一般の人が参加しやすい時間 などから①土曜日・日曜日の昼間に開講②1日に1コマ90分を2コマ程度開講③5~10週 の連続開講が通例となっている。現役の社会人に参加してもらうには土日以外の開催、仕 事を終えて参加できる夜間、’コマを’時間程度にする、隔週あるいは月’回程度の開催、
さらに長期な開講など、いろいろなパターンを考える必要がある。そのためには教員はも ちろんそれを支える事務の体制を整えることが重要である。現在は事務員に恒常的に土日 出勤、夜間勤務をしてもらうのは現実的にかなりの困難を伴う。公開講座を本務とする事 務員の勤務時間を講座に合わせるようにするなどしないと事務員に過重な負荷をかけるこ
とになる。
また、熊本の歴史、文化をより深く知りたいという要望が強いが、現在、熊本大学に在 籍する教員だけではその要望に十分応えることができない。名誉教授を含む本学のOB、
本学以外の専門家などの活用を図りながら講座を構成する必要がある。熊本大学の公開講 座だから教員による講座が大原則であろう。しかし、名誉教授やOB,さらに学外の専門 家を講師として本学に招いて講義してもらうことで、本学がより地域に開かれたものとな り、本学に在籍する教員などにいい意味で刺激を与えてもらうことにもなる。また、公開 講座を通じて本学以外の専門家と関係ができ、地元密着をより強めることにつながると思 われる。
② 授 業 開 放
授業開放のアンケートは、講座の受講票を受講者に送付する際に同封し、講義終了時に、
教員への提出を依頼した。平成22年度前期授業開放受講者合計118名中20名の回答を得て おり回答率は16.9%である。回収率の低さは、授業開始時期に配布したアンケート調査票 を基本15回の講義終了後まで保管し提出するという調査方法による問題に起因する。授業 開放は、基本、学生向けの授業に一般の受講者を5人以下受け入れるという制度であり、
公開講座と異なり、担当教員に少数名の一般受講者向けのアンケート調査の負担を依頼す るのは難しいという問題がある。ただ、講義終了時期にアンケートを受講者あてに郵送調 査(もしくは、メール、Web調査)を実施するなど調査実施方法の今後の改良の余地は あるだろう。また、データ数には限りがあるが、自由回答欄にさまざまな記述がある有用
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’〃パンフ
f識;:,凄識
新聞 10乳
15%
そ の 他
大 変 満 足 した,40%
(人8)
図 - 6 授 業 開 放 を 知 っ た き っ か け
頚目陶翫偽怪
蕊
dP血
満
(
な 情 報 が 得 ら れ て い る 。
図5~7にアンケートの基礎集計結果を示している。多くの受講者は講座の内容に満足 しており、パンフレットをきっかけにこの識座を知っている参加者が多いことなどが示さ
れ て い る 。
授業開放は各学部、大学院、教養教育実施機構が開講している正規の授業に一般の人が 参加し、学生と一緒に受講するもので、平成14年度から実施している。学生に対して開い ている授業なので、特別な準備などをしなくても実施出来るのが利点である。また、意識 の高い一般市民が聴講するため講義が活性化し、学生にいい刺激を与える、将来の社会人 入学につながる、受講した親が子どもに宣伝することで受験生が増える、大学が地域に開 か れ て い る こ と を 具 体 的 に 示 す こ と が で き る な ど の メ リ ッ ト が あ る 。 一 方 、 デ メ リ ッ ト と して学生と違って講義しにくい面もある、休講などの連絡が取りにくく授業に柔軟性が少 なくなる、トラブルの可能性がゼロではないなどが挙げられる。
授業開放の一般受講者は1講座5人程度を上限として受け入れている。平成22年度前学 期は54講座で受講者は118人、後学期は51講座で77人だった。年々、開講数や受講者が増
える傾向にある。教員にとっては特別な準備をする必要がない、受講者にとっては自分の 興味のある分野を学生に戻って講義を受けることができるといったことから、教員や一般 市民に受け入れられやすい生涯学習のあり方といえるのかもしれない。
しかし一方で、本学には単位取得のための科目等履修生があり、それとの差別化あるい は整合性をどう図るか。今後、整理されなければならない問題である。
授業開放の受講者に対するアンケートは、各講座の受講者が少数であるうえに、通常の 講義の中で行われているということもあって回収率が低く、統計的な処理はあまり意味を なさないと思われる。ここでは自由記述に記入された受講者の声から授業開放の問題点や 改善策などを見てみる。
図 - 5 授 業 開 放 の 受 講 者 満 足 度
未 記 入
図 - 7 授 業 開 放 の 過 去 の 参 加 経 験 初めて,
0%(6人)
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①授業開放の魅力
・ 最 新 の 学 問 を 体 系 的 ・ 専 門 的 に 学 べ る
・普段では知り得ないことを学ぶことができ、あらためて知識の幅が広がった
・選択肢の幅が広く、自分の関心がある講義が受けられる
・学生と一緒に学ぶことができ、若いエネルギーをもらえる
・単位とか試験のためでなく、興味ある分野を県内の最高学府で純粋な気持ちで学べる
② 改 善 す べ き 点
・質問の時間がほしい
・ゼミなどのように高度でなくてもいいから先生と討論できる授業
・休講などの変更をメールで送ってほしい
③希望する科目・分野
・中国語などの語学
・医学部で脳科学など
・近代史
・漢方概論など
④その他
・図書館を利用できたのが良かった
.もっと社会人が学べるような工夫を
・受講する学生が多く、席取りに苦労した
・土曜日・日曜日に社会人向けの講座を希望
授業開放のアンケートは回答数が少ないため、自由記述も少数であったが、それでも受 講者が何を望み、どう改善していくか必要があるかを読み取ることができる。授業開放の 魅力は何といっても最新の学問を専門的・体系的に学べることであり、大学ならではの講 座といえるであろう。しかも実際に学生と一緒に若いころに戻って学べる、いろいろな分 野から自分の関心があるところを選ぶことができる、純粋に学問的興味で勉強できるなど、
授業開放が今後、勉強したい多くの社会人に受け入れられていくであろう可能性を感じさ せる記述も多い。もっと社会にPRすると同時に開放科目を増やしていく努力が必要であ る。もちろん医学部の実習系授業などのように内容上、授業開放できない授業もあるし、
ゼミなどの開放になじまないものもある。また、本来、授業は学生のためにあるものであ ることはいうまでもなく、授業開放に自ずから制約が出てくる場合もある。また、授業開 放に対する認識がまだまだという学内の状況もある。研究・教育と同時に社会貢献に対す る理解を高めてもらうと同時に、授業開放をする意義やメリットを知ってもらう努力をす る必要がある。
授業開放には改善すべき点の指摘は少ないが、教員の一方的な講義ではなく、双方向の やりとりのある講義を望む声が強い。この指摘は学生の望むところでもある。また、受講 したい分野は千差万別であり、熊本大学の教員で全てに応じることは無理である。あくま で普段の授業の開放であることを前提に、受講希望に応えていくことが必要である。授業 開放と直接的な関係はないが、「図書館を利用できたのが良かった」という声に注目した い。本学の図書館はすでに一般に開放され、学外からの利用は年間約1万8千人6)になる
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が、一般に開放されていることを知らない人も多く、本生涯学習事業ともあわせて、もっ と P R し て い く こ と が 望 ま れ る 。
3.今後の熊本大学の生涯学習事業のあり方の検討
これまで熊本大学が取り組んでいる生涯学習の中でも公開講座と授業開放について受講 者のアンケートを紹介してきた。生涯学習に関する調査や分析は数多いが、2010年に文科 省の委託で実施された「高等教育機関が設置する生涯学習系センターの役割と機能に関す
る調査研究」7)が示唆する今後の生涯学習のあり方が興味深い。同調査研究を参考に、ア ンケートで得られた熊本大学の生涯学習への取り組みや問題点、さらに改善の方向などを、
公開講座と授業開放を中心に検討したい。
(1)熊本大学における公開講座と授業開放の運営上の課題
アンケートでは「受付の事務手続きを簡素化してほしい」「休講などの変更をメールで 送ってほしい」などという問題点が指摘されたが、これらの指摘は現在の熊本大学の生涯 学習の運営のあり方と深く関係すると思われる。現在、専任の教員2人、事務員1人が主 に企画・運営、マーケティング推進部地域連携ユニットが事務的な管理業務という役割分 担で事業を進めている。しかし、少ない人員で年度末に集中する翌年度の公開講座や授業 開放の計画作りや募集、受講受け付けなどの事務作業をこなし、また、主に春と秋に集中 する公開講座や授業開放を運営するのは厳しいものがある。全学メールなどで公開講座や 授業開放の呼び掛けを行っているが、新しい講座を開いたり、意欲的のある教員を新たに 発掘したりするのは難しい状況である。「地域貢献は教員の本務としても教員によって認 識の差が大きい」「公開講座や授業開放だけが地域貢献ではない」「土曜日や日曜日に開講 しても代休がとれない」「インセンテイブがあまりない」など教員から漏れ聞く言葉はもっ ともで、こうした言葉が指摘する問題点をクリアして新規講座の開拓や受講者の増加を図 るためには解決しなければならない問題が山積みされている。
また、公開講座は土曜日や日曜日に開かれることが多いうえに、複数の講座が同じ時間 帯に開かれることもあり、事務的なサポートは人員の面などから困難となっている。この ため講座を担当する教員が講義室の鍵を開け、講義の準備をして、時には受講者にトイレ の場所の案内までしているのが現状だ。講義が終われば、講義室の鍵を閉め、その鍵を月 曜日に事務に引き渡さねばならない。土曜日にわざわざ出てくる教員が講義に集中できる 環境を整えることが、公開講座に関心をもつ教員を新たに発掘するために必要だし、魅力 ある公開講座づくりへのポイントの一つであろう。
公開講座は受益者負担を原則としている。受講料から事務費や学外の講師への謝金など を差し引き、その余りを開講した教員に配分している。しかし、多くの講座が赤字となっ ており、教員への配分は極わずかである。また、授業開放も同様に受益者負担であり、公 開講座の赤字分を補填しているため教員に対する配分は行われていない。熊本大学は地域 貢献を活動の大きな柱としており、その中でも公開講座や授業開放は重要な位置を占めて いる。公開講座や授業開放を今後、さらに発展・充実させていくためには、開催にあたっ て大学がそれ相応の負担をする必要'性は高いと思われる。
- 9 0 -
② 今 後 の 改 善 の 方 向 性
a ) 日 本 の 大 学 に お け る 一 般 市 民 向 け 機 能 の 充 実 の 必 要 性
近年、大学の機能の「研究」「教育」「地域貢献」という3本柱のうち、「地域貢献」が 大 学 の 社 会 的 な 役 割 と し て ま す ま す 重 要 視 さ れ て き た 。 言 い 換 え れ ば 研 究 成 果 の 地 域 還 元 に 対 し て 地 域 の 期 待 が 大 き く な っ て い る と も い え る が 、 大 学 が 行 う 公 開 講 座 な ど の 生 涯 学 習 の 意 義 の 一 つ は 「 知 の 地 域 還 元 」 で あ ろ う 。 研 究 成 果 を 分 か り や す く 一 般 市 民 に 伝 え る こ と で 、 そ の 好 奇 心 や 学 習 意 欲 に 応 え る 。 ま た 、 市 民 の ニ ー ズ を く ん で 、 そ れ に 応 え る べ く公開講座などを開催する。こうした取り組みが、地域における大学の存在感を増し、ひ いては外部資金の獲得や受験生の確保につながることになる。
同時に大学の生涯学習は、欧米などに比べると極端に低い25歳以上の入学者の割合をアッ プさせる鍵であるともいえる。最初にも紹介したように諸外国の25歳以上の高等教育機関 の入学者の割合は平均して21.3%であり、トップのアイスランドでは37.3%に達する。日 本のそれは1.8%でしかない')。18歳人口の減少、逆に団塊の世代など高齢人口の増加、さ
らにキャリアアップのために高まっている一般社会人の学習意欲などに対応するために、
大学・大学院の社会人入学の拡大は今後大きな課題となると思われるが、公開講座や授業 開放をさらに充実させていくのが一つの方法であろう。しかもこれまでの実績の上で具体 的に議論できる点も強みである。
b)熊本大学における今後の取り組み改善への展望
このように大学の生涯学習への期待が高まっているが、熊本大学の生涯学習があるべき 姿を探りたい。今まで述べてきたように熊本大学では地域貢献の一環として公開講座や授 業開放、公開講演会「知のフロンテイア」、テレビ放送公開講座などの生涯学習を実施し て き た 。 ま た 、 熊 本 大 学 で は 部 局 単 位 で の 公 開 講 演 会 や シ ン ポ ジ ウ ム な ど も ひ ん ぱ ん に 開 かれている。政創研で行う公開講座の利点はまず、部局横断の講座・講演会を開催できる こ と で あ り 、 こ れ ま で 実 施 し て き た ノ ウ ハ ウ を 蓄 積 し て い る こ と で あ る 。 例 え ば 長 い 歴 史 を 持 っ た 人 気 講 座 の 一 つ で あ る 「 映 画 公 開 講 座 」 は 熊 本 大 学 の 文 学 部 の 教 員 を は じ め 、 理 学部や医学部の教員、外部の映画評論家が学部横断、学内外横断という形で講師陣を構成 して実施している。いずれも専門の立場から映画を分析、その面白さや社会学あるいは文 学的な側面、社会的な意味、映画制作の技術など多方面から映画を分析して、大学ならで はの公開講座と受講者の評価を高めている。
また、これまで蓄積してきたノウハウ例えば受講者の名簿や意向などは、受講者募集や 新 し い 講 座 の 開 講 な ど に 生 か さ れ て い る 。
熊本大学の生涯学習の機能を高め、一般社会からのニーズにどう応じていくか。そのた めには「生涯学習系センターの役割と機能に関する調査研究」7)も指摘するようにまず生 涯学習を推進すべくトップのリーダーシップに併せたセンター機能を発揮すると同時に、
人材面での体制充実が不可欠である。
公開講座・授業開放の受講者に対しては、通常の大学の講義とは異なり、大学での単位 の認定は行えず、直接的な資格取得につながるわけでもない。現在は、熊本大学学長名で の受講修了書の発行などの対応をとっているが、受講した講座の内容を活用できるような 仕組みの構築が重要である。平成19年の学校教育基本法改正により履修証明プログラムを
- 9 1 -
大学で提供できることなどが制度化されているが、総時間数120時間以上を要件としてお り 、 こ の 制 度 は 、 容 易 に は 実 施 ・ 運 営 で き る も の で は な い 。 こ の 点 に 関 し て は 、 政 創 研 が 平成21年度から主催している「学生・若手自治体職員による政策コンペ」と連動した講座 の 開 催 な ど 、 講 座 単 位 で 成 果 を 活 用 で き る 仕 組 み を 機 動 的 に 運 用 し て い く こ と が 現 実 的 で あろう。
③ 学 内 他 部 局 と の 連 携 強 化
部局単位での、市民向け公開講演会なども頻繁に開催されている。政創研が行う公開講 座、公開講演会の意義は、部局横断型の講座・講演会を開催できることにあり、その点が、
既存の学術分野に特化した部局単位の講座・講演会との違いである。また、過去の熊本大 学の過去の公開講座、授業開放などの受講者のうちに、希望する方に、受講案内のパンフ レットなどを送付でき、大学での生涯学習活動に興味のある市民向けに講座の広報活動が 効率的に行えるという利点もある。
一方で、全学統一的な基準での運用が求められることで、公開講座の受講料・周知の時 期などの設定について、柔軟性・機動性のある活動を行いにくいという課題がある。公開 講座の受講料などの基本的な考え方としては、講座のポスター・チラシ作成配布などの広 報活動経費、受講者への受付業務の人件費などの公開講座運営の支出に受講料収入の一部 を充当するというものである。ある部局やセンターが時機に応じた一般市民向けの講座・
講演会を企画し、入場無料で開催したいという場合でも、この講座・講演会を政創研主催 の公開講座としては開講しにくく、意思決定が早く行え、運営もしやすい部局単位で開催 しようということになる。この場合、本来活用すべき、政創研が保持している大学での公 開 講 座 に 興 味 が あ る 市 民 の デ ー タ ベ ー ス が 利 用 さ れ な い こ と に も な る 。 熊 本 大 学 の 公 開 講 座に興味のある市民に半年に一度ずつ配布している公開講座・授業開放のパンフレットに 政 創 研 以 外 の 熊 大 の 部 局 が 主 催 す る 講 座 の 紹 介 ペ ー ジ を 数 ペ ー ジ 追 加 す る こ と も あ り う る だろう。
公開講座の講師についても、毎年講座を開催可能な学内の教員に開催を依頼している状 況にある。公開講座の受講者には毎年受講しているリピーターも多く、一度準備した公開 講座の内容とは違う内容を翌年話す必要があり、その準備等に相当な労力をお願いする講 師の教員への謝礼を十分に行えていない状況にある。現在は、先述したように講座開設に 協力いただいた教員には、各講座の受講料収入のうち必要経費をのぞいた残額を教育・研 究経費として配分する形式となっているが、大型研究費を獲得し最先端の研究を行ってい
る教員にとっては、この形式では講座を開催するインセンテイブは低い。
一方で、国から大学への研究費の削減が議論される状況で、大学で行っている研究を一 般市民にむけてわかりやすく説明することも重要視されている。大型研究費を取得した研 究者には、市民向けの講演会の開催を義務付ける動きがあり、また科学研究費補助金など の研究費の申請書にも「本研究の研究成果を社会・国民に発信する方法」を記載する欄が 設けられるようになっている。これらの動きと連動して、特に従来一般市民向けのわかり やすい講演会が開催しにくいと考えられてきた自然科学・生命科学の最先端研究を行う研 究者にも政創研の公開講座の開催をお願いすることが今後の方向性のひとつであろう。平 成21年度に開催した知のフロンティア講演会を、熊本大学で行われているグローバルCO
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Eの3プロジェクト「細胞系譜制御研究の国際的人材育成ユニット」、「衝撃エネルギーエ 学グローバル先導拠点」、「エイズ制圧を目指した国際教育研究拠点」の構成メンバーの代 表的教員に講師をお願いして開催したのは、山村研一政創研センター長の提案であったが、
大型研究プロジェクトの内容の市民講演会開催義務づけの動きに対しての先駆的な試みと 位置づけられよう。
(4)具体的な改善事項の案
本アンケート調査で把握された、受講者からの要望のうち、受付の事務手続きを簡素化 してほしいという点については、受講証用に顔写真の提出をお願いしていたものを省略化 するなどの改善を図る予定である。授業開放のアンケートの回収率が低い点については、
平成22年度の後学期の受講者に講義終了時期に調査票を再度郵送し、回答を依頼する手続 きを取っている。また、公開講座の開講講座数、授業開放の開放科目数を増加するために は、各教員への個別の依頼を続けることと同時に、公開講座・授業開放を実施することの 大学としての意義や各教員へのメリットなどを分かりやすく紹介した小冊子・パンフレッ
トなどを作成して、学内の全教員に配布することも有用となる可能性がある。
今回のアンケート調査は、すでに熊本大学の講座を受講している方の意向を調査してい るが、現在は、受講されていない一般市民の意見を簡易に調べることができるWeb調査 を、政創研のホームページに常設しておくことも有効となりうる。現在、テレビ放送公開 講座をホームベージ上で動画配信し、そのページで番組への意見・感想などを書き込める Web調査システムを運用しているが、頻繁ではないものの、貴重で濃密な意見が入力さ れていることがあり、有用なツールとしての活用が期待できる。
公開講座の受講料は、現状では熊本大学諸料金規則の定めるところに従い、講座時間数 な ど に よ っ て 画 一 的 に 設 定 さ れ て い る 。 し か し 、 講 座 に よ っ て は 、 無 料 で も 開 講 し た い と いう希望や、学生や卒業生向けなどに割引制度を設けること、さらには、より高い受講料 を 設 定 し て も 受 講 者 を 集 め る こ と が で き る と い う 講 座 も あ る 。 こ れ ら の 希 望 に 柔 軟 に 応 じ ることのできるような関連規則の改正なども検討の余地があるだろう。
4 . お わ り に
生涯学習は熊本大学の地域貢献の柱の一つであり、地域で熊本大学が存在感を示す有効 な取り組みであり、外部資金の導入や入学生の確保にもつながる大きな可能性を秘めてい る。トップのリーダーシップで大学全体として推進していく価値のあるものである。人材 面での充実は生涯学習の直接の担当者はもちろん学部・大学院、学内の各センター、広報 など関係の深い事務組織などとの緊密な連携が欠かせないし、さらに地域の自治体や企業、
NPO、高等教育コンソーシアムなどとの協力関係も熊本大学の生涯学習事業の充実には 欠かせない。さらに、形式的なアンケート調査では把握しにくい、現状の問題点を関係者 から聞きだし、実際に改善の行動を実行することも求められる。熊本大学における今後の 本事業の発展には、関係する学内におけるさまざまな既存の規則の制約や問題を理解しつ つも、教員と事務職員が協働しながら、あるべき姿を自由に議論し、可能な改善を少しず つでも行っていくことが重要となるであろう。
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謝辞:本報告の作成に当たっては、内田浩係長、村上百合子さん、町田智子さんをはじめ とした、政策創造研究教育センターおよびマーケティング推進部地域連携ユニット の事務職員の皆様には受講者アンケートの集計の協力をいただき、また、生涯学習 事業の運営についてのご意見を頂戴した。日ごろの生涯学習事業へのご尽力も含め て深くお礼申し上げます。なお、本稿の内容は、筆者の責任で取りまとめたもので あることを付記します。
【参考文献】
1)文部科学省:平成21年度文部科学白書,図表1-2-50大学型高等教育機関への25 歳以上(社会人)の入学者の割合,p、51,2010.6.
2)山村研一・上野員也:地域を創る大学の挑戦,熊本大学政創研叢書7,2010.3.
3)上野員也:社会人の学習ニーズと大学が行う生涯学習講座,熊本大学生涯学習教育研 究,第2号,pp,49-63,2003.
4)上野填也:生涯学習意識と行動の構造分析,熊本大学生涯学習教育研究,第3号,pp、
31-40,2004.
5)上野員也:生涯学習講座のCRM分析,熊本大学生涯学習教育研究,第4号,pp、33-59,
2005.
6)熊本大学:熊本大学の立つところ目指すところ1,第3刷,2008.
7)文部科学省生涯学習政策局委託調査:「高等教育機関が設置する生涯学習系センター の役割と機能に関する調査研究」調査報告書,株式会社リベルタス・コンサルティン グ , 2 0 1 0 . 3 . ( 2 0 1 1 . 1 . 1 7 受 付 )
CURRENTISSUESANDPROSPECTSOFLIFELONG LEARNINGACTIVITIESINKUMAMOTOUNIVERSITY
TakuyaMARUYAMAandKazuyukiYAKABE
Thisarticlesummarlzesthecurrentissuesandprospectsoflifblongleaming a c t i v i t i e s o r g a n i z e d b y t h e C e n t e r f b r P o l i c y S t u d i e s i n K u m a m o t o U n i v e r s i t y o n t h e
basisofaquestionnairesurveyfbrparticipantsin2010andinterviewswithstaff relatedtotheseactivities・Theongoingopenlecturescanbecategorizedinto K u m a m o t o S t u d i e s
,es,studiltureandcuarts,studieealthhntlopmeldevedskilan s t u d i e s
・tsanpcitirpaheT o f e a c h l e c t u r e a r e g e n e r a l l y h i g h l y s a t i s f i e d
,eythnda u n d e r s t a n d t h e c o n t e n t s o f t h e l e c t u r e s w e l L T h e r a t e o f r e p e a t e r s a n d w a y t o k n o w o p e n l e c t u r e s a r e q u i t e d i f f e r e n t a m o n g l e c t u r e s a n d t h e s e a r e u s e f U l i m p l i c a t i o n s f b r
f i l t u r e p u b l i c i t y a c t i v i t i e s
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