JAIST Repository: FLAにより形成したpoly-Si薄膜の欠陥密度低減とその太陽電池応用
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(2) FLA により形成した poly-Si 薄膜の欠陥密度低減とその太陽電池応用 澤田 恵佑(松村研究室) はじめに 変換効率向上と低コスト化の観点から、薄膜多結晶シリコン(poly-Si)太陽電池が注目されてい る。本研究室ではこれまでに、膜厚数 µm のアモルファスシリコン(a-Si)膜に、ミリ秒台の瞬間熱処理法で あるフラッシュランプアニール(FLA) を施すことにより、多結晶化が可能なことを明らかにしている。さ らにその poly-Si に対して、ファーネスアニール(FA)による欠陥低減を行い、ヘテロ接合型太陽電池の作製 を行ったが、変換効率は最大でも 1.3 %と低い値であった[1]。しかし、この太陽電池特性の向上に関してア ニール条件の最適化が行われていないため、 最も欠陥密度が低くなる処理条件の調査をおこなった。 また、 太陽電池の変換効率が低い要因の一つとして、FLA の際に基板および Cr 密着層に亀裂が入ることが並 列抵抗の増加をもたらしていると考えられている。実際、亀裂を抑止できる無アルカリガラスを用いた方 が、セル間の特性の分布が抑えられるという研究がなされている。しかし、太陽電池特性と亀裂抑止の関 係に関する定量的な評価はいまだ行えていないため、基板材料の違い、つまり亀裂の有無がどの程度太陽 電池特性に影響するのかの調査をおこなった。 実験方法 欠陥低減の評価には、20 mm 角の石英基板上に、触媒化学気相堆積(Cat-CVD)法により、a-Si を 3.2-4.5 µm 堆積し、FLA によって poly-Si 化させた試料を使用した。FA は窒素流量 2 l/min、アニール時 電子スピン共鳴(ESR)でダングリングボンド密度を測定した。 間 0.5-4.5 H、 アニール温度 450 ºC で行い、 太陽電池の作製は、下地電極の Cr スパッタ膜を 60 nm 堆積した後、Cat-CVD 法により、n+-a-Si を 30 nm、 a-Si を 3.2-4.5 µm 堆積、結晶化後に FA を行い、Cat-CVD 法で p+-a-Si を 10 nm 堆積し、スパッタ法で ITO を 70-80 nm 堆積、表面電極として Al を蒸着、リソグラフィーにより、2 mm 角のセルを作製した。太陽電 池特性の基板依存性では、石英基板と無アルカリガラスであるコーニング社製 1737 ガラス基板を用い、ア ニール温度・時間は 450 ºC、 1 H とした。作製後、照度特性装置(Suns-VOC)にて太陽電池特性の評価をお こなった。 結果・考察 図 1 に欠陥密度のアニール時間依存性の結果を示す。特定の条件範囲において欠陥が低減し ていることが分かる。しかし、過度に長いアニール、高温でのアニールでは欠陥密度の上昇が見られた。 図 2 に各試料の直列抵抗を示す。 無アルカリガラスを用いた場合、 直列抵抗が減少していることが分かる。 これは、亀裂抑止による効果と考察できる。また、無アルカリガラスを用いたほうがセル間のばらつきを 抑えられることが明らかとなった。. 17. 10. 3×10. 17. 6. 2. 600 ℃ 450 ℃ 300 ℃ 250 ℃. RS [Ωcm ]. ▼ ● ◆ ▲. -3. Defect density (cm ). 3×10. 5. 16. 0. 100. 200. 300. FA Time (min) 図 1 欠陥密度の FA 温度・時間依存 参考文献 [1]石井翔平, 修士論文, 2011 [Keywords] フラッシュランプアニール、太陽電池. 4. Quartz. 1737. 図 2 直列抵抗 RS の基板依存.
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