ニューカマーの子どもの教育に関する研究-教室における多文化共生に向けて-
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(2) 考察した。その結果、教育委員会が学校の悩み. 言葉については、津田(2002)が指摘する、. を共有化し、また、地域を巻き込み、「地域全体」. 英語が国際語になることで生じるr不平等と差. の問題として外国人児童の教育を捉えていくこ. 別」の視点を通して、日本語がニューカマーの. とが重要であることが明らかになった。. 子どもにもたらす不平等と差別について、また、. 第二章では、ニューカマーの子どもと日本の. 名誉挽回としてのr言葉」と「学力」の力につ. 学校・教師について考察を行った。パウロ・フ. いて、パウロ・フレイレ地域学校におけるフィ. レイレ地域学校におけるフィールド調査をもと. ールド調査の事例を通して考察を行った。その. に、ブラジルと日本の学校文化の比較を行い、. 結果、言語が子どもの学力を規定し、また、ア. ニューカマーの子どもにとっての日本の学校を. イデンティティ形成に大きな影響力を持ってい. 考察した。その結果、r日本人のための学校」と. ること、ニューカマーの子どもが不安定な日常. いう前提がある日本の学校に、日本とは異なる. を送っていることが明らかになった。. 価値観・行動様式・言語などを持つニューカマ. 最後に、これらの考察を通して、教室におけ. ーの子どもが適応していく過程は、彼らの固有. る多文化共生について考察を行った。その結果、. の文化を剥奪する過程になりうることが明らか. 多文化共生の教育を実現するためには、教師が. になった。. 一人ひとりの子どもが持つ社会的差異に目を向. 次に、ニューカマーの子どもに対する教師の. け、その上で、一人ひとりの子どもを同じスタ. 認知・対応を取り上げ、日本の教師にみられが. ートラインに立たせる、「機会の平等」を実現す. ちな特有の認知と、その結果生じる子どもの姿. ることが重要であり、その一つの方法として、. について考察を行った。その結果、教師の「や. 「学力」を提起できると考えた。. れている」という誤認知を防ぐためには、ニュ ーカマーの子どもの日本語能力を測る基準が必. 4.今後の課題. 要であることが明らかになった。. r学力」がもつカについて考察を深め、ニュ. 第三章では、ニューカマーの子どもの日常世. ーカマーの子どもの「学力保障」の具体的手立. 界に影響を与えている、r家族」とr言葉」につ. てを明らかにすること、また、r市民」、r市民の. いて考察を行った。めまぐるしい発達をする子. 教養」について考察することが今後の課題であ. どもにとって、家族との関係、言葉は人間形成、. る。. 自分の日常をどのように認識するかに大きな影 響を与えている。 家族との関係については、「デカセギ」、rなし. 崩し的な定住化」、「親の戦略」をキーワードに 考察し、「なし崩し的な定住化」が親の教育戦略. を規定し、子どもの学力不振に影響を与えてい. 主任指導教員 杉尾 宏. 指導教員 杉尾 宏. ることが明らかになった。. 一9一.
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