市町村合併後の職員の職務意欲等に関する研究 : 職場の特性と個人の特性から
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(2) 目. 次. 第1節 研究の背景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・… ●・●・・. 1 はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 9・… 2 平成の大合併 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 3 合併と自治体職員 ・・・・・・・・・・・・・・・・… ●・●’● 第2節 研究の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 第1節方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 69・・ 1 対象 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 2 日寺期 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 。 ・ 。 ・ ・ ・ ・ …. 3 手続き ・・・・・・・・・・・・・・・・… ’・… ●”●●. 4 倫理的配慮 ・・・・・・・・・・・・・・・・… ●・●’・”● 5 質問紙構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (1)個人属性等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (2)職場状況尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (3)モチベーション尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (4)組織コミットメント尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・… (5)バーンアウト尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. (6)相互独立同一相互協調的自己観尺度 ・・・・・・… 9・… (7)楽観主義尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・… ●.’●●●. (8)KIO ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (9)自由記述 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 第2節結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 1 調査回答者の属性等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 2 市町村合併前後の職務意欲の変化 ・・・・・・・・・・・・・・… 3 各尺度の因子構造 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (1)職場状況尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (2)モチベーション尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (3)組織コミットメント尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・… (4)バーンアウト尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (5)相互独立的一相互協調的自己観尺度 ・・・・・・・・・・・… (6)楽観主義尺度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 4444444445555566. 第2章 調査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 111吊19自 3 1 1 1 1 1. 第1章 研究の背景と目的 ・・・・・・・・・・・・・・・… ”・・●●.
(3) 4. 各尺度問の相関 ・・・・・・・・… ●… .’●●●●・’●● (1)男女別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (2)年代別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 5. 個人属性等における各尺度得点の比較 ・・・・・・・・・・・・… (1)男女別の下位尺度得点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・… (2)役職別の下位尺度得点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・… (3)婚姻別の下位尺度得点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・… (4)職務意欲変化別の下位尺度得点 ・・・・・・・・・・・・・… (5)年代別の下位尺度得点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・… (6)同居家族数別の下位尺度得点 ・・・・・・・・・・・・・・… (7)人口規模別の下位尺度得点 ・・・・・・・・・・・・・・・… (8)合併前自治体直別の下位尺度得点 ・・・・・・・・・・・・…. (9)バーンアウト傾向を従属変数とした2要因分散分析 ・・・・… (10)職場状況尺度の質問項目得点における性差及び年代差 ・・・…. 人口規模,合併前自治回数と他の下位尺度との相関 ・・・・・・… 職場状況尺度の質問項目得点の上位と下位 ・・・・・・・・・・… 職務意欲と職場帰属意識による類型 ・・・・・・・・・・・・・… 職務意欲とメンタルヘルスに影響する要因 ・・・・・・・・・・… (1)男性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (2)女性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. (3)若年層 … ’●●’’’’”●●●●’●●●”●.●’●. (4)中高年層 ・・・・・・・・・… .’”●’”●.”●’ 10. 自由記述内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 第3章考察と提言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 第1節 本研究から明らかになったこと ・・・・・・・・・・・・・・… 1 性別について ・・・・・・・・・・・・・・・・… ●・・・… (1)パス解析結果から ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (2)パス解析結果と他の分析結果の関連から ・・・・・・・・・… (3)その他の分析結果から ・・・・・・・・・・・・・・・・・… (4)男女共通の影響要因 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (5)男女差のある影響要因 ・・・・・・・・・・・・・・・・・… 2 年代について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (1)パス解析結果から ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 5 7 7 8 9 0 2 2 0 0 0 0 0 1 1 1 16 16 16 19 19 10 21 223 24 25 26 24 24 24 24 24 34 34 34. (7)KIO ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… ’.
(4) (3)その他の分析結果から ・・・・・・・・・… ”●●・・●● (4)年代間共通の影響要因 ・・・・… ’”・●●●’●.●●’ (5)年代間に差のある影響要因 ・・・・・・・・・・… ’・…. 3 役職について ・・・・・・・・・… ’”●・’.’●.●●’● 4 同居家族数について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 5 自治体の人口規模について ・・・・・・・・・… ”.●’●.’ 6 合併前自治体数について ・・・・… ●●’.●.’●●’●●●● 7 その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (1)職場状況の捉え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. (2)自由記述 ・・・・・・・・… ●’●’.’●’”●’●●● 第2節 合併後の職員の職務意欲とメンタルヘルスの維持向上に向けて … 第3節 本研究の限界と今後の課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・…. 言身寸辞 ● 。 ・ ・ ● … ● ・ … ● ・ ・ 。 ● 。 ● ● ● ● ● 。 . ・ ● ● . ・ ● 。 ・. 資料関係 ・・… ●’’’”●●.●’●●●.’●●●●’”●’●●. 只U﹁0﹁0. 文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 8Q ︶ 4 34444 54 64 64 774 8 8 85 05 6 4 4. (2)パス解析結果と他の分析結果の関連から ・・・・・・・・・….
(5) 第1章 研究の背景と目的 第1節 研究の背景. 1はじめに 平成の大合併により,全体の約3分の2に相当する市町村が合併し,多くの市町村 職員が自治体区画の変更と職場組織の改編を経験した。自治体区画は,職務遂行の対 象となる地域そのものであり,また,職場組織は長年にわたり醸成されてきた固有の 組織風土を備えた場所である。合併によるこれらの急激な変化やスケールメリット追 求のための人員削減がストレスとなり,合併自治体職員の職務に関する意識やメンタ ルヘルスは一定の影響を受けたのではないかと思われる。. そこで,市町村合併を職員(勤労者)にとっての一種のストレッサーとして捉え,. 合併後の職員の職務意欲やメンタルヘルスについて,改編後の職場への帰属意識や職 場及び個人の特性から調査する。. 2平成の大合併 昭和30年前後に実施された「昭和の大合併」以後,約半世紀ぶりに「平成の大合併」. が実施された。総務省(2010)によると,合併によって市町村数は3,232(平成11年. 3月31日現在)が,1,727(平成22年3月31日現在)となった(Table 1)。約10年 にわたり,2,147の市町村が合併に取り組み,この間,数10万人の職員が平成の大合 併を経験した。合併の形態は,新設(対等)と編入(吸収)に分けられ,合併件数642. 件のうち約7割の461件が新設合併であり,新たな行政運営が展開されている。 Table 1 合併件数、市町村数及び市町村職員数の推移 年度(平成). 合併件数(うち新設). 市町村数(前年度末). 合併市町村数. 11年度. 1(1). 4. 3,232. 12年度 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度. 2(1). 4. 3,229. 3(1). 7. 3,227. 6(3). 17. 3,223. 30(25). 110. 3,212. 215(167). 826. 3,132. 325(245). 1,025. 2,521. 12(3). 29. 1,821. 6(3). 17. 1,804. 12(3). 28. 1,793. 30(9). 80. 1,777. 0(0). 0. 1,727. 642(461). 2,147. 合計. 職員数(年度当初). 154万人 154万人 152万人 151万人 149万人 146万人 143万人 140万人 137万人 134万人 131万人 129万人. 総務省(2010,2011)より作成. 1.
(6) 3合併と自治体職員 市町村合併は、地方分権時代の到来に備えて,地方自治体の規模を大きくすること で,行政基盤や財政基盤の強化を目的として推進されてきた。行政基盤の強化と関連 して,交通手段の発達による行政サービスの広域化への対応や高齢化に対する備えな ども効果として考えられている。また,財政基盤の強化については,規模の経済性を 利用した歳出削減など,財政改革が進むことが期待されている(湯之上,2011)。こ のようなことから,人口増加や効率性拡大により自治体の活性度や経営安定度が高ま り,規模拡大に伴う職務専門性の向上により職員集団としての組織力も拡大するため,. 合併は職員にとっても望ましい方向への転換であった,という意見がある。 しかしながら,仲村(2007)は,特定の自治体の職員を対象とした調査ではあるが,. 合併が職場風土に大きな影響を与え,合併後は全体として好ましくない組織風土にな ったと職員が知覚していることを明らかにした。そして,結果として職員の健康問題 や職務遂行上の弊害を招くことは容易に想像できる,と指摘している。. 自治体の区画が極端に大きくなり,職員が当初に就職志望した自治体と異なる地域 に変貌するとともに,職場組織の風土も大きく変化することから,地域や職場組織に. 対する新たな愛着心や帰属心のような意識の醸成には一定の時間が必要でないかと考 えられる。そして,自治体と職場組織の肥大化は職員自らの職務貢献度や組織目標と の一体感を認知しづらくさせているのではないかと思われる。. また,合併後の行財政改革のための急激な職員削減は,職員に対して一定の精神的 負担を与えているものと考えられる。(財)地方公務員安全衛生推進協会が毎年実施し. ている「地方公務員健康状況等調査」(警察・教育職員を除く)によると,職員10万. 人当たりの1か月以上の長期病休者数は,過去10年間増加し続け,平成20年度は平 成9年度の1.4倍となっている。特に,疾病分類別にみると,「精神及び行動の障害」. のみが大幅に増加しており,平成20年度は平成9年度の4.6倍となっている。長期 に療養している職員のうち,精神疾患によるものが他の疾患によるものより圧倒的に 多くなっている(Table2)。. 市町村合併は,規模拡大による効率性や経営安定度の向上などの期待されるプラス の効果の反面,自治体や職場風土の変化による帰属心や職務貢献認知度の低下,急激 な職員数の削減等により,職員の職務意欲やメンタルヘルスにとっては,一定のマイ ナスの結果をもたらしたのではないかと考えられる。 Table 2. 年度(平成) 1. 職員10万人当たりの主な疾病分類別長期病休者数の推移. l l l I l. (人). 9 10 11 12 13 1 14 15 1 16 1 17 1 18 1 19 1 20 1 21 1 22. 精神及び行動の障害. 247. 272. 327. 386. 447. 510. 592. 702. 798. 965. 1,029. 1,142. 1,149. 1,138. 新生物. 245. 255. 268. 266. 273. 284. 279. 282. 271. 303. 308. 300. 282. 277. 126. 122. 131. 135. 134. 121. 119. 循環器系の疾患. 134. 138. 153. 152. 135. 141. 130. 消化器系の疾患. 189. 190. 175. 169. 150. 141. 124. 110. 98. 104. 104. 85. 84. 73. その他の疾患. 950. 943. 939. 923. 914. 885. 885. 834. 820. 853. 833. 805. 803. 798. 1,765. 1,798. 1,862. 1,896. 1,925. 1,955. 2,010. 2,054. 2,109. 2,356. 2,409. 2,466. 2,439. 2,405. 病休者数の合計. (財)地方公務員安全衛生推進協会資料より作成. 2.
(7) 第2節 研究の目的 総務省(2010)は,住民サービスを提供する市町村としての行政運営のパフォーマ ンスは,基礎的条件としての職員の体制と職員のモチベーション,そして職場の組織 風土の良さなどによって決まる,としている。職務行動の動機づけとなる職務意欲と. その土台となるメンタルヘルスについて検討することは,なお一層厳しい状況を迎え る合併自治体(合併10年経過以降は合併特例法の規定により地方交付税が大幅に減額 となる)にとっても,職員の適応した職業生活にとっても,そして計画中の今後の合 併事例のためにも有意義であると考えられる。. また,市町村合併に関する職員の視点からの研究は,特定の自治体を通して行われ ているものの,全国的な傾向についての研究は見当たらない。. そこで,平成の大合併が終了した後において,職員の職務意欲とメンタルヘルスの 維持,向上のための方策について,厚生労働省が「労働者の心の健康の保持増進のた めの指針」において示している4つのケア(「セルフケア」,「ラインケア」,「事業場内 スタッフによるケア」,「事業場外資源によるケア」)のうち,セルフケア及びラインケ. アの両面から検討することを目的とする。. 3.
(8) 第2章 調査 第1節 方法. 1対象 平成16年度及び同17年度に新設合併した自治体の職員 800名. 2時期 平成24年4月∼5月. 3手続き 当該両年度の新設合併412自治体のうち100団体を系統抽出法により一定間隔で抽 出し,1自治体につき8名(性別,年代及び役職別)分の質問紙と返信用封筒を人事 担当部局へ郵送し,調査協力を依頼した。回答は無記名とし,回収は回答者から直接 に返信用封筒により郵送してもらうこととした。. 4倫理的配慮 調査依頼に際して,回答は統計的に処理し自治体や個人が特定されないこと,回答 に関して不利益が生じないこと,回答中に気分が悪くなった場合には回答を中止して もらう旨の説明を記載して回答に同意を得た。. 5質問紙構成 質問紙は個人属性等,次に掲げる尺度及び自由記述で構成した。 (1)個人属性等 性別,年代,役職(管理職又は非管理職),婚姻(未婚又は既婚等),同居家族数,. 合併前後の通勤時間の変化,自治体の人口規模,合併前の自治体数及び市町村合併前 後の職務意欲変化の9項目について回答を求めた。職務意欲変化については,合併前 後を比較した場合にどのように感じているかを「高くなった」から「低くなった」ま での5つの多肢選択により直接聞いた。 (2)職場状況尺度. 職務意欲やメンタルヘルスとの関係を調べるため,職員が認知する職場の特性につ いて調査を行った。独立行政法人労働政策研究・研修機構(2009)の職務意欲変化に 関する質問20項目を基に兵庫県内2市の現職職員の協力を得て,予備調査として質問 項目の追加等を行った。「業務量に応じた人員配置となっている」,「職場にはお互い協. 力してやっていこうといった雰囲気がある」等の36項目について「そうだ」から「ち がう」までの4件法にて回答を求めた。. 4.
(9) (3)モチベーション尺度 現在の職務意欲度を測るため,高木・石田・益田(1997)及び松山(2002,2010) の尺度を使用した。質問項目は「たとえ残業手当がつかなくてもやり終えるまでは仕 事を続けたいと思うことがある」,分国前,仕事に行くのがいやになって家にいたい と思うことがある(逆転項目)」等の9項目で,「そう思う」から「そう思わない」ま での5件法にて回答を求めた。. (4)組織コミットメント尺度 改編後の職場への帰属意識を測るため,高木他(1997)の組織コミットメント尺度 を使用した。質問項目中の「会社」については「職場」に修正した。「この職場のため に力を尽くしていると実感したい」,「この職場の悪口を聞くと心中穏やかではいられ. ない」等の24項目で,「そう思う」から「そう思わない」までの5件法で回答を求め た。. (5)バーンアウト尺度. 職員のメンタルヘルス状態を調査するため,Maslach&Jacksonが作成した Maslach Burnout Inventoryを翻訳,修正した田尾・久保(1996)のバーンアウト尺 度を使用した。当尺度は質問項目が仕事や職場に関する内容であるため,勤労者のメ. ンタルヘルスを測るものとして適切であると考えた。質問項目中の「同僚や患者」に ついては「職場の人たち」に修正した。「こんな仕事もうやめたいと思うことがある」,. 「仕事の結果はどうでもよいと思うことがある」等の17項目で,「いつもある」から 「ない」までの5件法にて回答を求めた。. (6)相互独立的一相互’協調的自己観尺度. 個人の特性として自己と他者の関係をどのように認識し行動することが,職務意欲 やメンタルヘルスと関連しているかを調査するため,高田(2000)の相互独立的一相 互協調的自己観尺度(短縮版)を使用した。「人がどう思っているかを気にする」,「自. 分の意見をいつもはっきり言う」等の10項目で,「ぴったりあてはまる」から「全く あてはまらない」までの7件法にて回答を求めた。 (7)楽観主義尺度. 新たな職務課題や対人関係において,個人の特性としてどのような認知傾向が職務 意欲やメンタルヘルスと関連しているかを調査するため,中村(2000)の楽観主義尺 度を使用した。「結果がどうなるかはっきりしない時は,いつも一番良い面を考える」,. 「なにか自分にとってまずいことになりそうだと思うと,たいていそうなってしまう」. 等の11項目で,「非常にあてはまる」から「全くあてはまらない」までの5件法にて 回答を求めた。. 5.
(10) (8) K 10. 職員の全般的なメンタルヘルス状態を調査するため,古川・大野・宇田・中根(2002). が作成したK10日本語版を使用した。「そわそわ落ち着かなく感じましたか」,「理由 もなく疲れ切ったように感じましたか」等の10項目で,「いつも」から「全くない」 までの5件法にて回答を求めた。 (9)自由記述. 被調査者の幅広い考えを得るため,「市町村合併に伴い,職員の職務意欲やメンタル ヘルスに最も大きな影響を与えた要因は何だと思いますか。肯定的な点,否定的な点, 何れでも感じておられる点を是非ともご記入ください。」として,自由記述を求めた。. 6.
(11) 第2節 結果 1調査回答者の属性等 各自治体8名分の質問紙を全国100の合併自治体へ送付し回答依頼をしたところ, 564名からの回答(回収率70。5%)があり,うち548名(男性341名,女性207名,. 20歳代97名,30歳代163名,40歳代147名,50歳以上141名)の有効回答(有効 回答率68.5%)が得られた。回答者男女別の属性等は,Table3−1∼4−2のとおりとな った。 Table 3−1 性別、年代別、役職別調査回答者 全体(n=548>. 管理職 非管理職 年代別計. 女性(n=207). 男性(n=341). 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 16 105. 14 82. 97 163 131 36 97 163 147 141. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上役職別計 2. 44 65 44 65. 53 98 82 12 53 98 96 94. 49 51. 23 121 24 427 47 548. Table 3−2 性別、年代別、婚姻関係別調査回答者 男性(n=341). 全体(n=548). 未婚 既婚. 離婚後独身 年代別口. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 57 54 20 5. 24 25 11 1. 1 4 4 3. 3 2 2. 39 105 123 133 97 163 147 141. 女性(n=207). 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上婚姻関係四川. 33 29 10 35. 29 7e 83 91 53 98 96 94. 9. 40. 1 1. 2. 44 65. 51. 4 136. 42 4eO 1 12 47 548. Table 3−3 性別、年代別、 族数別調査回答者 全体(n=548). 1人. 2人 3人 4人. 5人以上 年代別計. 女性(n;207>. 男性(n;341). 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 16 11 3 2. 7 8 2 1. 21 23 19 22 27 44 33 49 22 54 45 30 11 31 47 38 97 163 147 141. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上家族数別計. 12 14 10 13 15 22 21 25 11 38 29 24 8 16 34 31. 53 98 96 94. 9 3. 1. 1 32. 9 9. 9. 9 85. 12 22 1i 16. 12. 24 153. 3 15. 13. 44 65. 51. 16. 6 151 7 127. 47 548. Table 3−4 性別、年代別、通勤時間変ヒ別調査回答者 男性(n=321). 全体(n=511). 短くなった 長くなった 同じ. 年代別計. 女性(n=190). 20歳代 30歳代 40当代 50歳以上通勤時間別計. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 20歳代 30歳代 40三代 50歳以上. 6 10 6 8. 1 4 3 4. 5 6. 3. 4 30. 9 43 37 46. 4 25. 24. 18 34 27 65. 24. 15 203 28 278 4了 511. 13 68 61 61 42 84 80 72 61 162 147 141. 24 50 56 44 34 97 96 94. 51. Table 4−1 性別、年代別、人口規模別調査回答者 全体(n=548). 男性(n;341). 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上 5万人未満. 65. 5万∼10万人未満. 20. 10万人以上. 12. 年代別計. 97. 112 100 104. 33 28 24 18 19 13. 163 147 141. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 33 68 63 66 13 18 20 19. 7 12 13 9 53 98 96 94. 女性(n=207). 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上人口規模別計. 32 44 7 15. 37 8. 5 6. 6. 44 65. 51. 38 381. 5 105 4 62. 47 548. Table 4−2 性別 代別 △井前自治体数別調査回答者 全体(n=547). 2団体 3団体 4団体 5団体. 6団体以上 年代別計. 男性(n=340). 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上. 27 43 38 43 23 36 37 35 21 32 25 29 13 21 22 16 12 31 25 18. 12 29 20 25 14 19 24 23 13 15 17 20 6 13 17 14 7 22 18 12 52 98 96 94. 96 163 147 141. 7. 女性(n=207). 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上自治体数別計. 15 14. 18. 18 151 12 131. 9 17. 13. 8 17. 8. 7 8. 5. 9 107. 5 9. 7. 6 86. 44 65. 51. 47 547. 2 72.
(12) 2市町村合併前後の職務意欲の変化 「市町村合併前後を比較して,職務意欲はどのように変わったと感じていますか」. と,5つの選択肢(1高くなった 2どちらかといえば高くなった 3変わらない 4どちらかといえば低くなった5低くなった)からあてはまるものを選ぶ方法にて, 現在の気持ちを直接的に聞いた(合併後採用の職員については当該設問は対象外)。. 「3変わらない」を除いた回答についてFigure 1にまとめた。全体(n=272)では, 「高くなった」が61%,「低くなった」が39%で,「高くなった」と感じている職員の 方が「低くなった」と感じている職員よりも多い結果となった。. 性別,年代及び合併前自治体において,カイ2乗検定の結果,以下のような有意差 が認められた。性別においては「高くなった」は男性が69%,女性が48%と男性の方 が女性より「高くなった」の割合が1%水準で有意に高く,年代においては「高くなっ た」は40歳未満が68%,40歳以上が56%と若年層の方が中高年層より「高くなった」. の割合が5%水準で有意に高かった。合併前の自治体数においては「高くなった」は3 団体以下が52%,4団体以上が70%と4団体以上の方が3団体以下より「高くなった」 の割合が1%水準で有意に高いことが示された。 ヨ. 翻 「高くなった」+「どちらかと言えば高くなった」 □ 「低くなった」+「とちらかと言えば低くなった」 %. (n=168). 1. 女性. (n=104). 1. 年代. 40歳未満 40歳以上. (n=118). 1. (n=154). 1. 毒嚢. 1. ﹄. 男性. 懸気. :. 性別. 39. く. 1. 全体(n=272). 52. 欝 、・. 1. 総. 44. 非管理職. (n二212). 婚姻. \\. 、. 1. 濯. 34 ︼. 外. ‘. ご. ∴㍉、、. 塔轡逢. 39. P. ・廿. 墨ぜ}職7. 32. 1. ∫ 、、. 十. 41. 1. 、」喋 ,. 33. 量. 几毛. 匡 解. (n=141). 45. 、. 繊ミ. 、. 嘱. 、. (n=196). 36 1. 文\せ. 総. 47. 、こ、べ. で㍉≧』. ・ミ 軽$. 毛. ’詩. (n=135). 5万人以上 (n=76) 合併前の自 治体量 3団体以下 (n=131) 4団体以上. 、咲. 匡歴. 長くなった 人口規模 5万人未満. (n=19). @愈農. 、. 謬$ 寸. A」. ︻[. 通勤時間 短くなった. .・・. ︷. (n=152). 、、. 、い“. 、. 1. ︻. (n=120). 42. ・ 1. 脇. \. (本人含む). 此. 藝. 既婚. (n=212). 28. ’. 鱒. し. ㌔. (n=53). 4人以上. 1 [1. 未婚. 同居家族数 3人以下. 鞭. (n=60). 甕. 管理職. ヨ. 置. 役職. 32. 1. 萎奪. 、. 31. ’こ蛍.. 48. 影諸 ド 了¢. 叩 ぐ 置. A. 眠. 廿. 凝1. 30. Flgure 1 市町村合併前後の職務意欲の変化. 馨下前三識=器鐸乱_。、. 8.
(13) 3各尺度の因子構造 (1)職場状況尺度 職場状況尺度について,天井効果(「平均値+標準偏差」が取り得る最高値以上,以 下同じ)及びフロア効果(「平均値一標準偏差」が取り得る最低値以下,以下同じ)は. 見られなかったため,全項目を対象にして主因子法・バリマックス回転による因子分 析を行った(Table 5)。固有値が1以上である因子は9つであったが,固有値の減衰 状況から5因子を採用した。因子数を5に指定して因子分析を繰り返し行い,途中, 最大の因子負荷量が.35未満,また複数の因子に同程度の負荷量を持つ13項目を削除 した。削除した項目は「B6職務上の裁量権が増えてきている」,「B10残業時間が少 なくなった」,「B35個性を発揮しやすい職場環境である」等である。第1因子を構成 する項目は「B15職場内のコミュニケーションが円滑である」,「B11職場内にはお互 い協力してやっていこうといった雰囲気がある」等の3項目であった。したがって,. この因子は「協調」を表しているものと判断し「協調体制」と名付けた。第2因子に ついては「B13仕事ぶりが昇任行為に反映されていると感じる」,「B31人事配置につ いての本人希望が重視されている」等の7項目であり,「能力重視」と名付けた。第3 因子については「B2自治体の方針や組織目標に一体感を感じる」,「B26住民のため の行政であると実感できる」等の7項目であり,「自治意識」を表しているものと判断. し「自治推進の実感」と名付けた。第4因子については「B19安全衛生委員会等の安 全衛生活動がよく行われている」,「B28研修会や相談平等のメンタルヘルス向上の取 り組みがなされている」等の4項目であり,「安心安全感」と名付けた。第5因子につ. いては「B7か年の給料月額に納得している」,「B23手当の種類や金額に納得してい る」の2項目で,「給与満足感」と名付けた。それぞれの信頼性係数(Cronbachのα 係数)を求めたところ,第1因子α=.81,第2因子α=.75,第3因子α=.74,第4因 子α=.62,第5因子α=.79と概ねほぼ満足し得る内的整合性が確認された。 Table 5 職場状況尺度の因子分析結果(主因子法・バリマックス回転後). 自治推進の実感(α=.74). B2自治体の方針や組織目標に一体感を感じる B5職場組織との一体感を感じる B26住民のための行政であると実感できる B24住民サービスが質量ともに適切に提供されている B18仕事のやり方等に対する職員の共通認識ができている B17議会と当局の適切な意思疎通ができている B4住民との距離感が近い. 安心安全感(α=.62). B19安全衛生委員会等の安全衛生活動がよく行われている B28研修会や相談会等のメンタルヘルス向上の取り組みがなされている B29落ち着いてじっくり仕事に取り組めることができている B34物理的な作業環境がよい. 給与満足感(α=.79). B7現在の給料月額に納得している B23手当の種類や金額に納得している. :翌 1:?. Ilg .Ol. .20 :記 :二:. Il: .15. 3775406. B13仕事ぶりが昇任行為こ反映されていると感じる B31人事配置についての本人希望が重視されている B14やる気や能力に応じて新たな仕事にも挑戦させてもらえる B30.昇任の機会が多くなってきている B32職務に関する自由な議論と意見が尊重されている B22部.署の施策や方針決定に意見を聞いてもらえる B21専門能力や資格等が活用されている. 4 03 30 03 21 60 6 1 03 82 71 22 00 33 0 0 42 42 71 5 1 3 00. 能力重視(α=.75). 85 45 15 04 74 64 5 5. B15職場内のコミュニケーションが円滑である B11職場にはお互い協力してやっていこうといった雰囲気がある B3職場の人間関係がよい. :塁E. :1ム. :二:. 1;:. :二:. :二ま. 1 1 3 1 3 81 6 0 52 40 60 33 22 01 7 6 5 5 4 4 11 1 ︼0 16 14 33 16 14. 2 3 4 5共通性 1 :塁 [i] lli :? lg:. 協調体制([t ==.81). :?享. .14 .5:3 :乙; :藍き. :?1 器 :9R :篶 一. 03 . 25. :認 ::ζ Il]ii, 13ii3. .:濫 器 :;乙 ::享. :;§ :鎗. 累霜幕墓::::、;:二;。::9:。三:無。乙:男. 9.
(14) (2)モチベーション尺度 モチベーション尺度の1項目(C1)にフロア効果が見られたが,1に近い値であった ため,削除せずに最尤法による因子分析を行った(Table6)。全9項目について固有値. が1以上である2因子が取り上げられたが,先行研究同様に1因子を採用した。因子 負荷量が全ての項目において.35以上の値を示したため,項目の削除は行わず全ての 項目を採用した。9項目について信頼1生係数(Cronbachのα係数)を求めたところ, α=.82と一定の内的整合性が確認された。. Table 6 モチベ・一一一ション尺度の因子負荷量(最尤法) 1. 2. モチベーション(職務意欲)α=.82. C3私は今の仕事にとても生きがいを感じる. ,91. .06. C2私は心から仕事に喜びを感じる. .85. .07. C4今の仕事が楽しくて知らないうちに時間が過ぎていく. . 75. .20. C8私はこの仕事をしていることに誇りを持っている C5私にとって今の仕事はあまり意味のないものである C7私は仕事の上で重い責任を負わされることを避けたい C9出勤前、仕事に行くのがいやになって家にいたいと思うことがある. .65. 一. 21. = 53. ,41. 一. 45. .20. 一. 42. .23. C6我を忘れるほど仕事に熱中することがある. .41. ,10. C1たとえ残業手当がっかなくてもやり終えるまでは仕事を続けたいと思うことがある. .37. 一. 12. 10.
(15) (3)組織コミットメント尺度 組織コミットメント尺度の1項目(D12)にフロア効果が見られたが,1に近い値で あったため,削除せずに最尤法・プロマックス回転による因子分析を行った(Table 7)。. 固有値が1以上である因子は5っであったが,固有値の減衰状況や先行研究結果から 4因子を採用した。因子数を4に指定して因子分析を繰り返し行い,途中,最大の因 子負荷量が.35未満,また複数の因子に同程度の負荷量を持つ3項目を削除した。削. 除した項目は「D1この職場の発展のためなら人並み以上の努力を喜んで払うつもり だ」,「D3この職場のために力を尽くしていると実感したい」,「D21この職場のため. だけに苦労したくない」である。第1因子を構成する項目は「D16この職場が気に入 っている」,「D13他の会社でなく,この職場を選んで本当によかったと思う」等の6. 項目,第2因子については「D22この職場を辞めると,人に何と言われるかわからな い」,「D20職場を辞めることは,世間体が悪いと思う」等の6項目,第3因子につい ては「D8この職場にとって重要なことは,私にとっても重要である」,「D7いつもこ. の職場の人間であることを意識している」等の6項目,第4因子については「Dllこ の職場にいるのは,他によい働き場所がないからだ」,「D6この職場で働き続ける理. 由の一つは,ここを辞めることがかなりの損失だからだ」等の3項目であった。4つ の因子とも先行研究とほぼ同様の構成となったため,因子名についても先行研究を参 考にして,第1因子から第4因子まで「愛着要素」,「規範的要素」,「一体化要素」,「存. 続的要素」とした。それぞれの信頼性係数(Cronbachのα係数)を求めたところ,第 1因子α=.86,第2因子α=.83,第3因子α=.70,第4因子α=。67と概ねほぼ満足し 得る内的整合性が確認された。 Table 7 組織コぐットメント尺度の因子分析結果(最尤法・プロマックス回転後) 1 2 3 4. 規範的要素(α=.83). .... 齣フ化要素(α =. 70). Igg I?g. :雛 :訂 :?1. :1::謬 ::1’諺 :::二li1. 存続的要素(α=.67). Dllこの職場にいるのは、他によい働き場所がないからだ D6この職場で働き続ける理由の一つは、ここを辞めることがかなりの損失だからだ D12この職場を辞めたいと思っても 干すぐにはできない. :?1:墓 Ig2 一1 lg. gg :gl “l g:. 03 .12 .04. 16Z. 47 14 2 7. D9この職場に自分を捧げている D23この職場の問題があたかも自分自身の問題であるかのように感じる D15私は自分自身をこの職場の一部であると感じる D7いつもこの職場の人間であることを意識している D24この職場の悪口を聞くと、心中穏やかではいられない. 二:91:9;. こ;i︸. D8この職場にとって重要なことは、私にとっても重:要である. :雛. :?1:匿 :ll. 635529. D22この職場を辞めると、人に何と言われるかわからない D20職場を辞めることは、世間体が悪いと思う D17今この職場を去ったら、私は罪悪感を感じるだろう DIOこの職場を辞めたら、家族や親戚に会わせる顔がない D18この職場を離れたら、どうなるか不安である D19この職場の人々に恩義を感じているので、今すぐにこの職場を辞めることはない. Ig: 1:; 一1?;. 190738. D16この職場が気に入っている D13他の会社ではなく、この職場を選んで本当によかったと思う D2この職場にいることが楽しい D14もう一度就職するとすれば、この職場に入る D4この職場で働くことを決めたのは、明らかに失敗であった D5友人に、この職場がすばらしい働き場所であると言える. 098772. ’愛着要素(α=.86). ∵’o;:づ. 11.
(16) (4)バーンアウト尺度 バーンアウト尺度の6項目(E5,E6,E8,E10,E11,E14)にフロア効果が見られた。こ. れらの項目はバーンアウトを測定する上で必要と判断し,全項目を対象として最尤 法・プロマックス回転による因子分析を行った(Table8)。固有値が1以上である因子. が3つ得られ,先行研究同様に3因子とした。全17項目において最大の因子負荷が,35 以上の値を示し,また複数の因子に同程度の負荷量を持つ項目がなかったことから全. ての項目を採用した。第1因子を構成する項目は「E7一日の仕事が終わると「やっ と終わった」と感じることがある」,「E3こまごまと気くばりすることが面倒に感じ ることがある」等の8項目であった。この因子は「疲れている状態」を表しているも. のと判断し,「情緒的消耗感」と名付けた。第2因子については「E15仕事が楽しく て,知らないうちに時間が過ぎることがある」,「E2われを忘れるほどに仕事に熱中 することがある」等の6項目であり,「職務倦怠感」と名付けた(伊藤(2000)や高 木・田中(2003)の例に倣い反転項目扱いとした)。第3因子については「E6自分の 仕事がつまらなく思えて仕方のないことがある」,「E11仕事の結果はどうでもよいと. 思うことがある」等の3項目であり,「空虚感」と名付けた。それぞれの信頼性係数 (Cronbachのα係数)を求めたところ,第1因子α=.86,第2因子α=.83,第3拍 子α=.74と一定の内的整合性が確認された。. Table 8 バーンアウト尺度の因子分析結果(最尤法・プロマソクス回転後) 1. 2. 3. 情緒的消耗感(α=.86). E8出勤前、職場に出るのが嫌になって、家にいたいと思うことがある E16体も気持ちも疲れ果てたと思うことがある E1こんな仕事、もうやめたいと思うことがある E12仕事のために心にゆとりがなくなったと感じることがある ElO職場の人たちと、何も話したくなくなることがある E5職場の人たちの顔を見るのも嫌になることがある E7一日の仕事が終わると「やっと終わった」と感じることがある E3こまごまと気くばりすることが面倒に感じることがある. .81. 一. 10 =07. .72. .03 一.07. .70. =11 .07. .69. .59. .02 =07 .12 .12 .09 .13. .55. 一. 02 一. 04. .41. .03 .26. .64. 職務倦怠感(α=.83). E15仕事が楽しくて、知らないうちに時間が過ぎることがある E13今の仕事に、心から喜びを感じることがある E9仕事を終えて、今日は気持ちのよい日だったと思うことがある E17われながら、仕事をうまくやり終えたと思うことがある E4この仕事は私の性分に合っていると思うことがある E2われを忘れるほどに仕事に熱中することがある. .81. .10. .oo. .75. 一.13. 一. 07. .68. .04. .05. .66. .12. 一. 12. .60. 一. 04. .29. .57. 一.15. 一. 04 一. 02. .86. .27 一.02. .53. .11 .02. .52. 一. 08. 空虚感(α=.74). E14今の仕事は、私にとってあまり意味がないと思うことがある E6自分の仕事がつまらなく思えて仕方のないことがある E11仕事の結果はどうでもよいと思うことがある 因子間相関. 1 2 3 12. 1 2 3 .14 .64 .16.
(17) (5)相互独立的一相互協調的自己観尺度 相互独立的一相互協調的自己観尺度について,天井効果及びフロア効果は見られな かったため,全項目を対象にして最尤法・プロマックス回転による因子分析を行った. (Table9)。固有値が1以上である因子は3っであったが,先行研究結果同様に4因 子を採用した。全10項目において最大の因子負荷が.35以上の値を示し,また複数の 因子に同程度の負荷量を持つ項目がなかったことから,全ての項目を採用した。第1 因子は「F3相手は自分のことをどう評価しているかと,他人の視線が気になる」,「F1. 人置自分をどう思っているかを気にする」の2項目,第2因子は「F7自分の意見を いつもはっきり言う」,「F9いつも自信を持って発言し,行動している」の2項目, 第3因子は「F8人と意見が対立したとき,相手の意見を受け入れることが多い」,「F6. 時分の所属集団の仲間と意見が対立することを避ける」等の4項目,第4因子は「F2 自分でいいと思うのならば,他の人が自分の考えを何と思おうと気にしない」,「:F4自. 分の周りの人が異なった考えを持っていても,自分の信じるところを守り通す」の2 項目の構成となった。因子の名称については先行研究の例に倣い,第1因子を「評価 懸念」,第2因子を「自己認識・主張」,第3因子を「他者への順応」,第4因子を「独. 断性」とした。それぞれの信頼性係数(Cronbachのα係数)を求めたところ,第1 因子α=.91,第2因子α=.75,第3因子α=.65,第4因子α=.64と概ねほぼ満足し得 る内的整合性が確認された。. Table 9 相互独立的相互協調的自己観尺度の因子分析結果(最尤法・プロマックス回転後). 1 2 3 4 評価懸念(α=.91) [llil 一igf igg [is,i. F3相手は自分のことをどう評価しているかと、他人の視線が気になる F1人が自分をどう思っているかを気にする 自己認識・主張(α=.75). 一ig![li] 一i?g 一isz. F7自分の意見をいつもはっきり言う F9いつも自信をもって発言し、行動している 他者への順応(or・=.65). 網議. F8人と意見が対立したとき、相手の意見を受け入れることが多い F10相手やその場の状況によって、自分の態度や行動を変えることがある F6自分の所属集団の仲間と意見が対立することを避ける F5 自分がどう感じるかは、自分が一緒にいる人や、自分のいる状況によって決まる 著虫断II生 (α=。64). = 13 一. 04 .06. F4自分の周りの人が異なった考えを持っていても、自分の信じるところを守り通す. 05 .07 .01. 13. り乙=り 7 農U. F2自分でいいと思うのならば、他の人が自分の考えを何と思おうと気にしない. 因子間相関 1. 2 3 4. 1 2 3 4. 一. 23 . 48. 一 一. 52. 一. 21. .55 一. 30.
(18) (6)楽観主義尺度. 楽観主義尺度について,天井効果及びフロア効果は見られなかったため,全項目を 対象にして最尤法・プロマックス回転による因子分析を行った(Table 10)。4つのフ. ィラー項目を除いた7項目について,固有値が1以上である因子が2つ得られ,先行 研究同様に2因子構造とした。因子数を2に指定して因子分析を行い,最大の因子負 荷量が.35未満の1項目(「G3何か自分にとってまずいことになりそうだと思うと,. たいていそうなってしまう」)を削除した。第1因子は「G4いつもものごとの明るい. 面を考える」,「G5自分の将来に対しては非常に楽観的である」等の3項目,第2因 子は「G8自分に都合よくことが運ぶだろうなどとは期待しない」,「G11自分の身に 思いがけない幸運が訪れるのを当てにすることはめつたにない」等の3項目の構成と なった。因子の名称については,先行研究同様に「楽観主義」及び「悲観主義」とし た。それぞれの信頼性係数(Cronbachのα係数)を求めたところ,第1因子α=.73, 第2因子α=.64,全項目α=.69と概ねほぼ満足し得る内的整合性が確認された。. Table 10 楽観主義尺度の因子分析結果(最尤法・プロマックス回転後) 1. 2. 楽観主義(α=.73). 圃=lli. G4いつもものごとの明るい面を考える G5日分の将来に対しては非常に楽観的である Gl結果がどうなるかはっきりしない時は、いつも一番良い面を考える 悲観主義(αニ.64). G8自分に都合よくことが運ぶだろうなどとは期待しない. .03. .90. G11自分の身に思いがけない幸運が訪れるのを当てにすることはめつたにない. = 02. .50. G9ものごとが自分の思い通りに運んだためしがない. 一. 16. .42. 14. 因子間相関. 1 2. 1 2. 一. 28.
(19) (7) KIO. K10の7項目(H3,H4,H5,H6,H8,H9,H10)にフロア効果が見られた。これらの項 目は全般的なメンタルヘルスを測定する上で必要と判断し,全項目を対象として最尤 法により因子分析を行った(Table 11)。固有値が1以上の因子は1因子であり,先行. 研究同様に1因子とした。因子負荷が全ての項目において.35以上の値を示したため 項目の削除は行わず,全ての項目を採用した。10項目について信頼性係数(Cronbach のα係数)を求めたところ,α=.94と高い内的整合性が確認された。 Table ll K10の因子負荷量(最尤法) 1. K10(抑うつ・不安)αニ。94. H8気分が沈み込んで何が起こっても気が晴れないように感じましたか H3どうしても落ち着けないくらいに、神経過敏に感じましたか. .89. H7ゆううつに感じましたか H4絶望的だと感じましたか H9何をするのも骨折りだと感じましたか H2神経過敏に感じましたか H5そわそわ、落ち着かなく感じましたか H6じっと座っていられないほど、落ち着かなく感じましたか H1理由もなく疲れ切ったように感じましたか H10日分は価値のない人間だと感じましたか. .82. 15. .84. .82 .82 .82 .78 .73 .72. .64.
(20) 4各尺度間の相関 (1)男女別. 男女別に各尺度間の相関を検討するため,ピアソンの積率相関係数を求めた (Table 12)。性別に関係なく中程度以上の一定の相関関係(r≧0.5)にある下位尺度 は「1協調体制」と「3自治推進の実感」(男性r=.52,女性r=,53),「6職務意欲」と 「7愛着要素」(男性r=.66,女性r=.53),「6職務意欲」と「バーンアウト」(男性r= 一.53∼一.56,女性rニー.54),「7愛着要素」と「11情緒的消耗感」(男女ともr=一.51),. 「11情緒的消耗感」と「13空虚感」(男性r=.69,女性r=.56),「11情緒的消耗感」 と「20抑うつ・不安」(男性r=.68,女性r=.71)であった。. 次に,相関係数に有意差が見られた下位尺度は「2能力重視」と「6職務意欲」(男 性r=,42,女性r=.20),「2能力重視」と「9一体化要素」(男性r=.29,女性r=.12),. 「3自治推進の実感」と「9一体化要素」(男性r=.30,女性r=.09)であった。. また,男性のみに有意な相関が示された主な下位尺度は「4安心安全感」と「15自 己認識主張」(男性r=.15,女性r=.06),「5給与満足感」と「9一体化要素」(男性r=.14,. 女性r=一,06),「7愛着要素」と「15自己認識主張」(男性r=.18,女性r=.13)で,. 女性のみに有意な相関が示された主な下位尺度は「2能力重視」と「19悲観主義」(男 性r=一,08,女性rニー23),「4安心安全感」と「19悲観主義」(男性r=一.10,女性 r=一.25),「5給与満足感」と「14評価懸念」(男性r=.00,女性r=一.16)であった。. (2)年代別. 若年層(40歳未満)と中高年層(40歳以上)に分けて,ピアソンの積率相関係数 を求めた(Table 13)。年代に関係なく中程度以上の一定の相関関係(r≧0.5)にある 下位尺度は「1協調体制」と「3自治推進の実感」(中高年層r=.53,若年層r=.52), 「6職務意欲」と「7愛着要素」(中高年層r=.60,若年層r=.64),「6職務意欲」と「バ ーンアウト」(中高年層r=一.54∼一.55,若年層一.53∼一60),「7愛着要素」と「バー ンアウト」(中高年層r=一46∼一.50,若年層一.49∼一.56),「11情緒的消耗感」と「13. 空虚感」(中高年層r=.67,若年層r=.60),「11情緒的消耗感」と「20抑うつ・不安」 (中高年層r=。73,若年層r=.68)であった。. 次に,相関係数に有意差が見られた下位尺度は「2能力重視」と「4安心安全感」(中 高年層r=.50,若年層r=.36),「10存続的要素」と「19悲観主義」(中高年層r=.02, 若年層r=.31)であった。. また,若年層のみに有意な相関が示された主な下位尺度は「1協調体制」と「19悲 観主義」(中高年層r=一.05,若年層r=一.12),「3自治推進の実感」と「19悲観主義」. (中高年層r=一、10,若年層r=一.13)で,中高年層のみに有意な相関が示された主な 下位尺度は「1協調体制」と「15自己認識主張」(中高年層r=,20,若年層r=.04),「3. 自治推進の実感」と「15自己認識主張」(中高年層rニ。13,若年層r=.09),「4安心安 全感」と「15自己認識主張」(中高年層r=.20,若年層r=.06)であった。. 16.
(21) ,26 .35 .44. ,OO .22” 一,20“. ** へ ,45 .41. ホホ ホネ あ. ,08 ,29” =16pt 一,23”. 一.27樽. =29” 一・07 ,11’ 一,11’ 一,Ol. 桝. =21”. 一, 33 料. 一. 02. =04 ,ls” =05. 2能力重視. ,47”. 3自治推進の実感. ** ぷ .53 .47. 4安心安全感. ホホ ホネ ,40 .44 .45. 5給与満足感. *宰 へ .35 .35. ** ぷ .22 .33. 6職務意欲. 寧宰 れ .35 .20. ** が .22 .26. .23”. 7愛着要素. 寧* .49 .36. ** ゆ ,34 .36. 事* ヰ ,40 .53. .31 .42 .38. 淋 .30. .08. 林 ,25. 一, 09. 一, 31“*. = 30“. 絆 =26. .06. * ,14. 一. 11 *. 一, 20”. 一,15緋. 一. 17 *. .66林 一.08. 料 .43. = 36”. .53”. 一,56*ホ. 一. 56 牌. ,ユ8”. # ,46. 一.16桝. 一, 51”. ー.48料. 卓* 一, 55. .28”. .43”. .10. =13*. れ ホホ め. ,24 、36 .42. ホき 柳. ,20 .27. 昌刈. 8規範的要素. .04. ,03. ,05. g一体化要素. ,15’. .12. ,09 .15’ 一. 06 ,37” ,39” .24”. .03 =06. ,04. ホホ ー,29 一,29. 一, 04 一, 20”. ,22林. ,15’ 一. 24” 一. 17’ =17’ .17’ 一, 28” 一, 23” ,36” 一. 06. ーウ. ント. バア. 11情緒的消耗感. 率* ね 一,46 一,31. 12職務倦怠感. 一. 16 率. 13空虚感. 榊 =21. ** お D29 一.34 一一. 一.33緋. ,15材. .17’ =12 一, 21” =09 一, 54” 一, 49” 一, 08 =33” ,20” .14’ ホホ 牌 ,18 一.21. . 13 一, 22” 一, 54”. .10 一. 02 一, 03 =02 一, 16’. 15自己認識主張. ,07. オヰ ホ ホ が ー.40 .14 .15 .26. .12 =09 ,41#. ,Ol ,26”. ,13. .03. .oo. ,10. ,02. .09 .11’. ** .11 .36 一.27 ネ . ホホ. ー.28 .13. ** ,25 .16. .14 1. ,56 .17. ,13 ,30“. 牌 .15. ,Ol .32”. .10. ,06. =02 =06. ,02. .OO =03 一, 29”. ,OO ,27“. ,OO ,19” .16“. .13. ,11 一,06. ,04. ,02 ,12’. ,10 .22” .03 一. 17”. .07 ,20” 一. 14” 一. 35”. .05 一,21”. ,20林. .Ol. ,04 ,12’ .02 一,12’. .Q6 .20” ,18*’ ,13’ ,05 一,20”. ,Ol .68“. .02 .13* .19率率 ,14事*. ,06. .04 一.11’ ,13’ .48#. ホホ 一.17 .47 .19 一.30 ** へ . ,13 ,16’. .13 一,21” ,19” 一.07 一,20” =31’* 一,16’ 一,28“. .12. .08 一. 08 一, 14’. .OO ,12’ =14’ =23”. . 05 一, 05. .04 一. 17” .21”. ヘ ホ. ,09 一, 05 一. 25“. ,05 .ls” =04 =Ol . i6” . 13’ 一, 36”. .04 ,40” 一, 13’ ,31”. , 13’. .05. ,Ol 一, 05 =02 一, 02. ,06 .69“ ,16’* 一,15” .29”. 一.36” 一,54” =51*’ ,28” 一.06 .29“. 14評価懸念. 16他者への順応. ,13. 一.32 一,26 一,34 料 り へ. .08. ゆ ホホ ホホ .43 .23 .35 .39. 料. 10存続的要素. 相互独立 相互協調. ゆ ゆホ へ. 20. う不. 職場帰属 意識. *卓 れ .52 .43. 18楽観 19悲観 主義 主義. ツ安. モチへ”一ション. 14評価 15自己 16他者 17独断 懸念 認識主 への順 性 張 応. エ. 当・. 職場状況. ,30榊. 13. 虚 空. 1協調体制. 12. 務感 職怠. 感. 11. I感. 6職務意 7愛着要8規範的9一体化10存続 素 要素 要素 的要素 欲. 1協調体2能力重3自治推4安心安5給与満 制 視 進の実 全感 足感. 緒耗 情消. Table l2 下位尺度間の相関係数(男女別). .Ol ,20**. 一,30 .37 .21 .11 ,18 桝 へ ゆ ホ. ,04 ,17’ ,39” 一, 43”. ,13’ 一.07. ,ユ0 一,13 一,21率* 一,05 一,29** .45** 一.29**. 17独断性. ,04. ,06. ,08. ,08. .14. 18楽観主義. .06. ,05. .02. .06. ,03 ,28” ,17’ 一, 35”. ,13 一, 19” 一, 29” 一. 16’ 一, 23” 一, 42“ .34“ 一, 22” ,19“. 19悲観主義. ,11 一,23” =06 .25”. .12 一. 22” 一. 17’. ,03 ,15’ ,21” .16’. .04. ,04 ,23” ,oo. ,05. 纏 ゆホ 一.24 一.28. 楽観主義. KIO. 20抑うつ・不安. *Pく.05. ホホ 零* .34 一.21. **pく.01. .12. ヘ ホホ ホホ ホホ ホホ ゆ. 一,21 一.20 一,36 一.35 一.37 .34. 右上;男性(fi=341) 左下1女性(n;207). .05 ,20“ ,71”. .正1. ,12 .17’. ,07. .13 一.30ホ串. ,08 ,40” .36” =26”’ ,14’ .19” 一,35’* ,32”. ,11’.
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