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その時,患者・家族は,そして医療者は……

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Academic year: 2021

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第34回群馬緩和医療研究会

日 時:平成 28年 9月 24日 (土) 13:30∼17:00 会 場:桐生大学 平成記念ホール テ ー マ: いまさら聞けない緩和ケア」 当番世話人:医療法人社団 三思会 東邦病院 桝田 幹郎 共 催:群馬緩和医療研究会 協和発酵キリン株式会社

口演(事例検討)>

1.その時,患者・家族は,そして医療者は…… 『90 の出来事』 茂木真由美 , 青木 敏之 , 柳澤 明子 井草 恵子 , 風間 俊文 , 中島 邦枝 肥塚 郎 (1 群馬県立がんセンター 看護師) (2 同 緩和ケア科) 60歳代 女性 乳がん.緩和ケア病棟での治療・ケア・ 療養を選択した患者・家族であっても,状況の変化に伴い 特に家族は「何かをしてあげたい」「揺らぎ」「ためらい」 などを経験し,判断に悩みながら意思決定をしている.そ のような患者・家族の意思決定を支えるのが,私達医療者 の役割の 1つである.特に緩和ケア病棟では,時間的猶予 のない状況下で意思決定をしなければならない.そして, 患者にとっての最善とは何かを,その人らしさを支える医 療者の役割とは何かを常に え実践することが求められて いる.今回,終末期「輸液をしないで自然に」と希望する患 者.輸液をして 命して欲しい」と希望する家族の調整役 割を担いながら感じたことは,目の前の患者・家族をどの くらい知っていたのだろうか,看取りをまぢかにした患 者・家族の意思決定支援ができていたのだろうか.遺族に よるホスピス・緩和ケアの質の評価に関する研究」(2010年 3月)では,がん終末期患者の家族に対する望ましいケアと して,①無力感と自責感を和らげる.②輸液に関する情報 を提供する.③精神的支援の必要性を示唆している.意思 をしっかりと表明している患者に対し,ゆらぐ」家族への 適切なケアとは何か.場面 1:情報の共有,場面 2:思いの 傾聴,場面 3:最善策の検討,それぞれの場面について実践 場面を振り返りながら意思決定支えるためのコツ (方策) について えたい. 2.家族が勤務する病棟で最期を迎えた症例を経験して (多重関係について える) 廣野 正法 (伊勢崎市民病院 緩和ケアチーム) 60歳代 男性 肺がん,脳転移.病院で,もしくは在宅で 自 の家族を患者として担当してください,と言われたら 少なからずとまどいを感じないだろうか? 心理臨床にお いては,心理臨床的サポートの中にそれ以外の社会的役割 や要求が表現されることを二重関係といい,関係が二つ以 上のものを多重関係という.今回我々は本人,家族の希望 で家族の勤務する病棟で最期を迎えた症例を経験したた め,それを通して多重関係を結ぶことで生じる困難さとそ の対応について述べたい.症例は 62歳男性.頭痛,ふらつ きをきっかけに脳転移を有する肺癌と診断された.脳転移 に対してガンマナイフを施行したのちに化学療法を開始し たが,髄膜播種による頭痛,嘔気嘔吐が出現したため化学 療法は中止した.内科病棟から長女が勤務する脳外科病棟 に転科転棟し髄膜播種に対して全脳照射を開始した.全脳 照射中にも全身状態は低下し,全脳照射も中止して対症療 法を行い同病棟で最期を迎えた.緩和ケアチームが介入開 始した時には本人は意識障害のために意思決定が困難にな りつつあり,主治医,担当医,長女,病棟スタッフがそれぞ れの困難を抱えていた.主治医(脳神経外科医) 長女の希 望で主治医にはなったが,肺癌の症状にどう対応したらよ いのだろう.」担当医(内科医) 肺癌の患者ではあるが,主 治医は脳外科医なのでどうやって関わればいいのだろ う.」病棟スタッフ「長女が辛そうで…….症状コントロー ルのためにも肺癌患者を多くみている内科病棟に移ったほ うがよいのではないか.」長女「気心が知れたスタッフにみ てもらえるから安心.でも自 より若いスタッフには任せ ら れ な い か ら そ う い う 時 は 自 で 受 け 持 ち し な い と …….」当日は,各々が抱えていた苦痛に対してどう対応す るかを参加者と一緒に えたい. ―181―

抄 録

2017;67:181∼187

参照

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