総合的な学習の時間における地域素材の活用に関する研究-篠山市立今田小学校での実践を対象として-
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(2) また、エスノグラフィーの理論的枠組みにつ. としては「情報の冗長性」が挙げられる。. いては、金子郁容の「ネットワーキング」論及. これは、岩田が社会科をr構造的知識の学. びrボランティア」論、ナン・リンのrソーシ. 習・科学知」、総合的な学習を「暗黙知・教養. ャル・キャピタル」論を援用するためそれらの. の学習・体験知」と比較・区別していること. 理論にも言及している。. とも符号する。. (2)カリキュラム編成過程における相互編集性. 第3章では、2008年度今田小学校第5学年の. 総合的な学習においては、教師一人が単元. 総合的な学習単元rワンダーランド!今田!」. デザインするのではなく、地域の協力者との. における教師の「地域リソース」探求の様子を. 「相互編集性」が高まるとき、地域資源への. 参与観察し、当時担任であったG教諭、F教諭. アクセスが容易になる。その際、「枝葉=ファ. の協力を得てインタビュー調査をおこなった。. ジー」というモードと双方の願いが共有され. また、翌年09年度には本単元に関わった外部関. た上での役割分担が重要視される。. 係者4名に関しても協力を得てインタビュー調. (3)ソーシャル・キャピタルの可視化による教育. 査を行った。そこで得られたデータをもとにエ. 実践. スノグラフィーを用いた分析を行った。. 総合的な学習で重要視される「地域リソー. 教師と地域の協力者との問で行われるrやり. ス」は、r社会構造に埋め込まれた資源」とし. とり」という特殊具体的な事柄に内包されてい. て存在している。r社会構造に埋め込まれた資. る普遍性・共通性に着目したところ、rゲートキ. 源」を発見・発掘するためには「ネットワー. ーパーとしての保護者」、r人材リストの脈絡性. ク」及び「ソーシャル・キャピタル」の特質. に関する問題」、r人的なネットワークから地域. を理解しておくことが有効である。. リソースを引き出す」、「新たな地域リソース『穴. 窯』の発見と探究」尊いくつかの分節カテゴリ. 第5章では、先行する各章での議論と知見を. 」を析出することができた。. 踏まえつつ、総合的な学習の単元デザインと「地 域リソース」の探求の関係について再度論じた。. 第4章では、前章で析出された複数の分節カ テゴリー間の関係を考えることで、仮説の生成. 4. 今後の研究上の課題. を行った。生成された仮説を述べるとともに、. (1)本研究を踏まえた教師の単元デザイン過程に. いくつかの理論的・実践的観点から検討を行っ. おける意思決定に関する研究. た。生成された仮説としては、以下の3点が挙. (2)子どもエスノグラフィーを用いたアプローチ. げられる。. (3)アクションリサーチの手法を用いたアプロー. (1)「動的情報」を取り扱うための「エディット」. チ. 総合的な学習においては、r動的情報」の特. (4)教育コミュニティ論からのアプローチ. 徴を有した「動的リソース」を明確に認識し 扱う必要がある。そのためにrコンパイル」. と「エディット」という2つの異なる編集の 方法のうち、基本的には「エディット」の発 想を用いて単元をデザインしていく必要があ. 主任指導教員 前芝武史. る。ちなみに「コンパイル」の特徴としては、 「情報の相互規定性」、「エディット」の特徴. 一541一.
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