段違い平行棒における後方車輪に関する運動形態学的一考察
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(2) . ) 第3 北海道教育大学紀要 (第2部C 6巻 第2号. i ー ーof日o l d i d。 Un i i i se t t t )vo IC Journa ( a r s on( c on. ve yofEduca .36 ,2 ,N0. 昭和61年3月. Mar 9 86 ch ,1. 段違い平行棒における後方車輪に関する. 運動形態学的一考察. 石. 田. 譲. 北海道教育大学釧路分校 保健体育学教室. A. M[orphologicaI St leI Bars udy on Giant Circle Backward on the Uneven Paral Yuzuru lsHIDA Phys i IEducat i i l l do Un i i i ty ofEducat ca on Laboratory ro Co ege ver s on, ,Kush ,Hokkai Kush i ro085. Abstract ThePurposeofthepresents lar i f i tudyi stoc rcl ebackward yanewtechni queforthegiantc l b he uneven para l l l ars. The resuts ofthestudy are asfol l tis necessary on t e ows:l l lderwidef i ionunt i lthelowes i i ( 1 ) to keeptheang tandpos t tpos t eofshou rom thehands n oni lderangl orderto perform an advantageousshou e decrease,. leofthe wai ingbythel ibl ( 2 ) to keeptheang t wideassoonaf terpas s s owerbarasposs eand to make ready f or a waist angle decreasein order to perform an advantageous waist angle decrease f iveinthe phase to pass bythelower bar t raddl edl egs are ef ect . lnsuch a case s ,. lderand waist angle and to placel (3 ) to decrease boththeshou egsand waist overthe bar , ders al i l t t retardingtheshoul eintheswinging moment ,. 1. 序. 段違い平行棒における後方車論は,197 7年ワールドカ ッ プにおいてソ連のシャ ポシュ ニコワ が発 表した技である, そのときの技の構成は 「後方車輪-シュ タルダ--後方車輪-後方2回宙返り」 という男子の鉄棒を思わせるような組み合わせ で実施され, 多くの人々 を驚かせた 当時栗原は「つ . いに車輪が現実となっ た. …このよう に鉄 棒の技がどんどん転移される方向はこれからもさらに強 3 )と述べている 更に翌19 くなっていく だろう」 78年ソ連カ ッ プにおいて同選手はデルチェ フ宙返 . りを発表した. ここに 至っ て, 段違い平行棒における懸垂系の技の広がりは止ま ることがないと予 ) 測 さ れ た7 .. この後方車輪が果たして段違い平行 棒の技として生き残れるかどう かについては議論もなされた ( ) 45.
(3) . 82. ,. 石. 田. 譲. が,現在では後方車輪に代表される懸垂系の技のはいらない演技ではもの足りなささえ感じられる. 段違い平方棒における懸垂系の技はこのよう な状況の中で今後どのような広がりを見せるのであろ うか, このことは体操競技の段違い平行棒において課題の一つである. 本論では段違い平行棒の懸 垂系の技, 特に後方車輪に ついての技術を探ろうとするものである.. 1 1 研究の目的 段違い平行棒において, 高棒, 低棒の2本の棒という器械の構造により, 高棒での懸垂系の技は ) 後方車輪の発表以来 低棒にさえぎられて雄大な振りを起こすことは できないと言われてきたが2 , , 下り技での2回宙返り, 2回宙返り1回ひねり, 中技での背面開脚とび越し, イ エ ーガー宙返り, デルチェ フ宙返り, ギンガー宙返り, 前方車輪等その発展は止まるところを知らない. 競技規則も. これらの状況と前後して懸垂系の技を指向する動きもある. 後方車輪は発表当初は身長の低い, 屈身での振動に有利な者のみが行なっていたが, 現在では 身. 長の高い者 でも臥反転のできる幅で雄大な後方車輪を行なうことも可能になっ てきた. この振動の 技術について塚原は 「振り下ろし方, あふる時機, 胸を先行させて倒立になる技術が男子の鉄 棒の } 遠藤は「この2本のバ ーの間をぬっての車輪運動のように女性特有 技術と多少違いがある」とし6 , } しかしながら上述のような身体の反りを使 っ た上昇局面 の柔軟性なしには できない」としている1 . を持つ後方車輪では今後の発展があまり期待 できない.. 後方車輪に代表される懸垂振動の技が発展す るためにはよりスピー ドのある懸垂振動の技術が要. 求される. そのためには鉄棒における懸垂振動の技術に近づけるか, 又は段違い平行棒特有の懸垂 振動の技術を生みだすこと が 必要となる. 本論は段違い平行棒における懸垂振動のより発展性のあ. る技術を抽出し, 体操競技における技術開発や現場でのトレーニングに資すると同時に, 運動の形 態学的研究に-資料を提供することを目的としている.. 1 1 1 研究の方法 本論 では運動課題を設定した被験者の演技を16mm カメラ で撮影し, それを比較考察する方法. を 採 っ た.. 1. 実験の概要. ① 運動課題の設定 鉄棒での後方車輪と段違い平行棒での後方車輪を運動課題として設定し, 段違い平行棒では, 今 回問題とした技術因子を内包するアフリ形態を持 つと思われる者とそう でない者の2つのタイ プを 設定した.. ② 被験者の選定. 鉄棒の車輪を伊藤 (釧路ジュニア G.C ) 段違い平行棒は上昇局面 で身体の反りを示すシリ バス . (ルーマニア) ゼンフ (東 ドイツ) 反りを示さず, す ぐれた加速を行なっていたシュ シュ ノワ (ソ. 連) を選定した. ③ 実験 データー. ( 4 ) 6.
(4) . 段違い平行棒における後方車輪に関する考察. 被 験 者. 伊 藤. 撮影場面. 北教大釧路. 撮影年月. 1983. 9. 力 メ ラ. ◆ン フ セ. シリノぐス. 国際ジュニア. 中日杯. シ ユ シ ユ ノワ. 中日杯. 1984. 11 1983. 8 1984, 11 ボレ ッ クス16mm ボレ ッ クス16mm ボレ ッ ク ス16mm ボレ ッ クス16mm. レ ン ズ. 25mm. 50mm. 25mm. 開 角 度. 1/4. 1 /2. 1/2. コ マ 数. 83. 4 8コマ/秒. 64コマ/秒. 6 4コマ/秒. 25mm 1 ‐/2. 6 4コマ/秒. ス ピー ド. 1 /225. 1 /500. 1 /500. 1 /500. 絞. 1.8 500. 2,8. 1.8. 500. 400. 1,8 400. り. フイ ルム. 2. 考察資料の作成 ① 連続図 …図1 /2 0の縮尺で肩 が高棒の 演技者側面投影図は16mm フィ ルムをダイナミックフレームにより, 1 バ シ ン フ シ ュ ュ ノ ワ は 3 コマ毎に連 真下にきたゴマを 0 コマとし, 伊藤は2 コ マ 毎, シリ ス, ゼ , 続図を作成した. ②. 軌跡. …図2. ①と同様の方法で肩, 腰, 足首の軌跡を描いた ③. 身体の背面の輪隔 …図3. ①と同様の方法で身体の背面の輪 隔を描いた. ④肩角度変化 グラフ…図4. 腰角 度変化 グラフ…図5. 手首, 肩, 腰を結ぶ角度を肩角 度, 肩, 腰, 足首を結ぶ角度を腰角度とし, 肩角度変化 グラフ, 腰角度変化 グラフを作成した.. lv, 考. 察. 運動の質的特性をとらえるため, 運動経過の局面構造としての準備局面, 主要局面, 終末局面の 理解が必要となる。 主要局面は運動課題を直接解決することにあり, この考察においては 課題解決 の方法としての 「アフリ」 の行なわれている局面 を主要局面とし, それ以前を準備局面, それ以後 を終末局面とした。 ①. 準備局面. …図6. 本論では腰角 度が最大になるま でのゴマを準備局面とした. 次の局面 での中核と なる肩角 度, 腰 わゆる 「アフリ動作」 が始まる前の局面で, 次のアフリをいかにう まく誘導す 角度の減少というい, るかという局面である. 段違い平行棒では低棒が障害となるため, 次のアフリのためのス ピー ドを いかにしてつけるか が焦点となる. 伊藤-2 コ マ ま で, シリ バ ス 3 コ マ ま で, ゼン フ 0 コ マ ま で, シ ュ シ ュ ノ ワ 0 コ マ ま で であ る.. 肩の動きは, 段違い平行棒では鉄棒に 比べ反りの状態で水平位近くま で通過する. つまり肩を先 行させる動作が表われる. これにより肩のたるみを少なく し, 肩の加速を行なっているものと思わ ( 4 ) 7.
(5) . 8 ー1. 、 メ≧ . . . 86 4r 無悪 寒 1 o. . . . . . 3 驚 2 . . 1 6. シ リ. . . . . ( ノ ‐ 1 2. . 1 . リ ノ. -. . 一姉 -. . . . き. . ・ 三\. r ー. ′ ′、. 48. /、. . 9 3. . . 1 2. . .
(6) . . 85. 段違い平行棒における後方車輪に 関する考察. Nン フ ゼ. ′/M. 1 ‐ 2. 2 情 f. ‐ 27. 6. 1 4さ 45 42 5. 祐 -. 4 ‘鎧- 2‐ --” - 5 5- 9 ‐4 ‐ 3 6 ‐ 3 57‐ 6o. ‐ 3 3. …初 9. , 2. 9 3. ’. ′. ′. 2 ー 9” 6 う りうち‐. 犯. 3 3. 7 2. - 5 rノ・ -. . 8『 , . 8. J≧ △. シ ユ シ ユ ノワ. 5 1. . 図. 1 ( b ) ( 49 ). 2 -. . 1 2 9 - 6一 - 3 9 6 3 0‐. .
(7) . 86. 石. 譲. 田. (伊 藤). ] 6. (ゼ. (シリ バ ス). . ′ f , / :. ン. (シ ユ シ ユ ノワ). フ). ノ / / ′. メ メ リー ふ. 図. 2. ( 50 ).
(8) . 段違い平行棒における後方車輪に関する考察. (シリ バ ス). 藤). (伊. 87. . (ゼ. ン. . (シ ュ シ ュ ノ ワ). フ). / . 図. 3. ( 1 ) 5.
(9) 層角度変化グラフ ー伊藤 一シリバス …ゼンフ 一考シユノワ. 伊薗. 図. 0 1 7 3 0 7 1 8 8 5 1 9 0 1. 4. ‐34‐32‐30‐28‐26‐24‐22-20‐18‐16‐14ーユ2‐lo ‐8 ‐6 ー4 -. 7 7 7 7 7 7 8 1 7 7 8 1 8 0 1 8 1 7 8 1 7 6 1 1 4 1 7 6 1 7 ” 1 8 1 4 1 6 9 1 6 7 ]i 9 5 1 5 1 6 1 ‐SI‐48‐45‐42‐39‐36‐33一30ー2ワ‐24‐21一18‐15-12 ー9 ー6 くス シリノ 8 7 1 1 9 1 8 8 1 8 8 1 8 5 1 8 6 1 8 5 1 8 2 1 8 2 1 8 8 1 8 0 1 7 7 5 1” 1 ′ 7 6 1 8 2 : 9 ゼンフ 7 7 1 8 0 1 9 1 7 9 1 7 8 1 8 1 7 9 1 7 8 1 ” 1 7 6 1 7 6 1 7 9 1 8 2 8 0 1 8 3 1 8 2 1 8 6 ・ ・ 7 4 1 8 7 7 8 1 8 7 1 8 6 1 7 9 1 7 1 次シユノワ 7 3 1 7 5 1” 1 8 0 1 7 8 3 1 0 1 8 1 8 1 8 1 8 0. 肩角度. 2 7 5 1 3 8 4 1 8 4 1 I S I. 4 8 3 1 6 1 8 4 7 1 5 1 8 3. 6 8 lo 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 7 3 8 1 3 3 1 3 3 1 3 8 1 5 0 1 5 9 1 7 2 1 7 8 1 8 0 1 1 8 1 れ 1 5 1 1 8 4 1 8 2 9 12 15 ュ8 21 24 2ワ 30 33 36 39 42 45 48 2 6 1 1 0 1 2 0 1 3 5 1 5 7 5 5 1 6 6 1 6 1 6 2 1 6 6 1 0 1” 1 7 4 1 4 1 4 7 1 6 2 1 5 6 1 3 0 9 1 0 9 1 3 0 1 S 1 7 4 1 1 4 6 I O 1 5 6 1 6 6 6 1 4 1 0 7 1 2 0 1 5 6 6 1 5 2 8 1 6 1 6 7 1 7 8 1 8 6 1 4 2 1 0 1 4 9 0 1 コマ数. 鴛.
(10) . 命 ” ). 腰角度変化グラフ ー伊藤 … 叫ゼンフ. 鯛. 1. 1. 7 2 1. 4 1 1. 図. に J. コマ数. 0 7 艇 m 皿 瀬 1 3 7 1 5 5 1 1 9 1 0 6 鱒 駈 ” 7 91 9 7 2 則 獅 1 3 8 m 1 4 3 鵬 れ^ 2 》 0 加 加 2 4 8 2 3 鰯 地 2 9 0 m 閑 1 4 4 1 服 1 8 m 撒 鵬 1 1 1 7 4 罵 8 6 蹴 1 3 1 2 6 1 2 2 1 3 6 鰍 1 3 2 4 7 崩 1 0 6 1 4 0 鵬 照 1 4 7 4 即 脳 1 8 7 8 1 1 臓 1. 1. ーヌ ~ j シユノワ. 堀 郵 ^ D 2 y4 ^ 6 8 ▼印 12 M 16 18 20 22 24 26 28 30 32 ー^ 6 ー^ 2 ー8 y ト21 6‐ ト11 8‐ 2 即 9 服 22‐ 服 20 124‐ 服 8 7 1 9 1 鰯 加ー4焔 加 焔 期 脱 鵬 醗 鵬 施 1 9 2 焔 肥 畑 醐 捌 加 伽 期 鵬 8 716- m 14‐ 照 11 螺 嶺 認 丑 ^ け ^ × ^ } 6 ^ 2 “ 18 ね 24 “ 30 33 縄 39 鍵 45 48 ^ 》 O Y 1 ] ー ー6 ー v ‐48‐ 4 5 3 9‐ ‐ 3 6 ‐ 3 0‐ 2 7‐ 2 4‐ 2 1 5 - 1 7 1 2 m 獅 皿 皿 販 1 8 7 服 m 朋 1 9 8 m 2 4 7 鰯 崩 1 4 6 崩 … 0 5 0 0 鱒 1 2 4 1 4 7 1 7 6 1 1 9 2 1 8 26 娘 2 1 6 餐? ム 焔. -32- 加 服 30 蹴. \枇 \引. {ス シリノ ゼンフ ・ シユノワ %. 伊藤. 腰 角 度.
(11) . . 90. 石. . 伊. 田. 誠. . 藤. G 一 ,. (. ! ‐ ,. シ リノでス お . . ・ ′ . . . ゼンフ. - ・ ‘ 1- ‘ i ‐- *′ , 塔 ロー r , ・ , , 翌 る ‐キ ー. シ ユ シ ユ ノワ. 図. 6. れる. 低棒越えのために腰を曲げざるを得ないが, その時でも腰の曲げと同調させずに肩を先行さ せようという表われが肩角度をほとん ど変化させない結果をもたらしている. 準備局面の終わり付. 近, つまり肩 が高棒の真下を通過する前後では, シュ シュ ノワに見られるように頭部を腹屈しなが ら肩角度を開いて行くという現象となり, 約1 90度の肩の開きをし, 次の肩アフリを有効にする準. 備を行な っているのが観察できる. 鉄 棒では腰を曲げる必要がないため, 肩角度の変化はそれほど. 著るしく なく, 肩も先行していない. 腰の動きは, 段違い平行棒では鉄棒のような腰角の開き が行なえないため, 低棒を越えた後はな るべく早く腰角 度を広げ次のアフリに備えているが(図3,4)特にシュ シュノワは低棒を越える局. 面を開脚 で行ない, 低棒を越えるための腰の曲げを極力少なく し, 低棒の通過後は恰かも低棒の下. へ足を伸ばすかのような腰角度の開きを行ない, 他の者に比べ次の腰アフリにとっ て大変有利な状 況を作っているのがわかる. 姿勢簡潔性の原理からこの開脚は将来閉脚となるものと思われるが,. 現在の技術認識からは容認せ ざるを得ない. 腰角 度の最大値はゼンフ約180度, シリ バス約18 8度, シュ シュ ノワ約1 93度, 伊藤約207度の順で大きくなり, 段違い平行棒でのシュ シュ ノワ, 鉄棒の. 伊藤はこれからも次の準備が充分できていることがわかる. ゼンフは身長も高いうえ棒間の幅も他 に 比べ狭く しているため, 低棒を過 ぎてからの腰開きが充分なされていなかっ たことがわかる. ②. 主要局面. …図7. アフリの始まりから終わりまでを主要局面と した. この局面 では肩アフリ, 腰アフリが観察され ) ( 5 4.
(12) . 関する考ホ 段違い平行棒における後方車輪に関する考察. 91. る. 伊 藤 - 2 ~14 コ マ, シ リ バ ス 3 ~21 コ マ, ゼ ンフ 0 ~18 コマ, シ ュ シ ュ ノ ワ 0 ~21 コ マ であ る.. 鉄棒では腰アフリが先に, 遅れて肩アフリが表われ, 段違い平行棒では腰アフリ, 肩アフリがほ とんど同時に始ま っていた. (図4,5) これはアフリの方向を示すものと思われ, アフリに時間的 ) つまり段違い平行棒ではバー なずれがある場合は バーより離れ, 同時のアフリ では バーに近づく4 ,. より上方へ向かってのアフリ上げが行なわれ, 特にシュ シュ ノワに見られる足先のアフリ上げの方 向は注目に値する. (図2,3). 腰アフリは, アフリ始めからアフリ終わりまでの腰角 度の最大値と最少値の差は伊藤約51度, シ. リ バ ス 約 50 度 ゼ ン フ 約 57 度 でア フ リ の 大き さ に そ れほ ど の 差 は な い が, シ ュ シ ュ ノ ワ は 約 71 度 と. 他の者に 比べ大きく, 有効な腰アフリ ができていることを示している, 肩アフリは鉄棒と段違い平 行棒とでは著るしい差を示し, 肩角度の最大値と最少値の差は伊 藤約 4度, ゼンフ約76度, シュ シュ ノワ約71度となり, 段違い平行棒では大 50度に対し, シリ バス約7. きな振れ幅 での肩アフリが行なわれていることがわかる. 又この局面での肩と腰の軌跡を見ると段 違い平行棒では肩を少し停滞させながら同 時に腰を高棒に近寄せようという動きが観察できる.(図 2) つまり, 段違い平行棒の肩アフリは振れ幅を大きく, 肩を少し停滞させ ながら腰 を高棒方向へ 近寄せるようなアフリをするこ とが必要と思われる. ③. 終末局面. …図8. 4コマ~, シリ バス 21 コ マ アフリが終わり倒立へ移行するま での局面を終末局面と した. 伊藤1. ~, ゼン フ 18 コマ ~, シ ュ シ ュ ノ ワ 21 コ マ ~ で あ る,. 89度とすでに反りの状態である 9 8度, ゼンフ約1 肩アフリが終わった時の腰角度はシリ バス約1 バス約219度と反り が大 度の最大値はシリ その後腰角 ノワは約1 6 4度で反りはない が, シュ シュ .. きくなり, ゼンフは約250度と特に大きな反りを示 した. この反りを使い中核でアフリの不足を補 84度とほと ない身体の回転を助けているものと思われる. 一方シュ シュ ノワは腰角度の最大値約1 んど反りの状態を見せず, 従来行なわれてきた後方車輪とは大きな違いを見せている. これは中核. となるアフリがうまく行なわれているため であり, 優れた出来栄えを示した. 又肩の反り (肩角度を開くの意) は腰の反り同様, 身体の回転を助ける働きをすると思われるが,. 段違い平行棒では鉄棒に 比べ肩角度の最少値が小さいため,倒立位ま での肩角度の差が大きくなる. つまり 反り幅が大きくなるので回転に 有利に働くことが予想される.. V. 結. 語. 段違いの平行棒における後方車輪について以下のようにまとめることができよう. 倒立位から肩が真下を通過するま では肩角度を広く保つことにより肩アフリを容易に し, 腰アフ. リを有効に行なうために低棒を越えたらなるべく早く腰角度を開き, 腰アフリに備えなければなら. ない. そのため低棒を越える局面 を開脚で行なうことは有利となる. 腰アフリ, 肩アフリ 共振れ幅を大きく し, アフリ時には肩を少し停滞させながら足, 腰を高棒上 方へ近寄せて行くことが必要である. 現在アフリ後の腰の反りによる回転加速は もはや必要とされない程,.アフリの様相が従 来のもの と変わっ ていることを考えると, 今後懸垂系の他の 技にも注目し, 新らしいアフリ形態の他の技へ の転移を企図することが必要となろう.. ( ) 55.
(13) . . 92. 石. 伊. 、. 藤. 1 H、. 2≧ a 64. m. 〆…. 〆 J 5. ’ も ‘. 2. ワ シ ユ シ ユ ノワ. 1 5. ,. 図. 伊. 譲. -- \ 《 \-. 溌ぎ. シリバス. ゼ ンフ. き. 田. 2 ,. 9 63〇. 7. 藤 8 2 6 2 4 ぬ 都 恥 開 避 初 2. 2 2. 紛. ′l 0 e ’ 1. シリ バス 2 鞄 街 6 1狐 偽偽 1. =. ゼンフ 3 2 3 54 q キ4. 弦 ノ. シ ユシ ユノ ワ. 図. 8. ( 56 ). 櫛. ー一 ′ノ 2 ・ 2 7 ー ′ ‘.
(14) . 段違い平行棒における後方車輪に関する考察. 文 1) 遠藤幸雄 2) 金子明友 3) 栗原英昭 4) 佐藤 徹 5) 田川利賢 6) 塚原光男 7) 吉田 茂. 19 8 5 1 97 4 19 77 19 85 198 1 19 82 197 8. 献. 体操競技. 保育社 35頁 体操競技のコーチング 大修館 376頁 研究部報42号 日本体操協会 1 3頁 鉄棒の3回宙返り下りに関する考察 コ 北海道教育大学紀要第35巻第2号 研究部報49号 日本体操協会 9頁 女子体操競技入門 講談社 8 2頁 研究部報 日本体操協会 1 0頁. ( 57 ). 93.
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