• 検索結果がありません。

女性校長はなぜ少ないのか、少ないことはなぜ問題か  学校教員の男女格差の現状と子供のまなざし

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "女性校長はなぜ少ないのか、少ないことはなぜ問題か  学校教員の男女格差の現状と子供のまなざし"

Copied!
20
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

女性校長はなぜ少ないのか、

少ないことはなぜ問題か

学校教員の男女格差の現状と子供のまなざし

飯島 絵理

1 問題の所在と本稿の目的

男女格差の是正は、SDGsの17の目標の1つであるように1)、持続可能な 社会を築いていくための地球規模の重要課題となっている。他国と比較して も男女格差が大きい日本社会においては2)、依然として格差解消には遠いも のの、経済分野を中心に、女性の意思決定過程への参画に向けたしくみづく りや機運醸成が図られつつある。政治分野においても、2018年5月に「政治 分野における男女共同参画の推進に関する法律」が施行され、候補者の男女 均等を目指した施策が動き出した。教育分野においては、高等教育では、女 性研究者の育成や登用促進の取組が、国の施策とともに各大学、学会、学協 会等で進められている。一方、初等中等教育では、教員の男女格差の問題に かかわる政策上の議論や取組は、ほとんど進められていない。 学校教員は、一般に男女差なく女性も就労を継続しやすい職業とされる。 実際に公立校の女性教員の比率は、2019年度には、小学校62.4%、中学校 44.0%、高校33.7%であり、小学校では6割以上を女性が占める。しかしこ れに対し、管理職率は低く、特に校長に占める女性の割合は、小学校 20.6%、中学校7.4%、高校7.5%であり(表1)、この値は他国と比較すると

(2)

著しく低いことがわかる(OECD“TALIS 2018 Results”)。格差や不平等とは 無関係と捉えられがちな学校教育にかかわる施策では、これまでこのような 格差の問題は見過ごされてきた。現在、学校現場において強力に進められて いる「学校における働き方改革」においても、ジェンダーの視点は全く見ら れない。 表 1  校種、職位、性別教員数および女性比率 (人・%) 小 学 校 中 学 校 高  校 男 女 女性 比率 男 女 女性 比率 男 女 女性 比率 教員計 155,952 258,949 62.4 128,842 101,053 44.0 103,949 52,804 33.7 校長 15,029 3,891 20.6 8,324 665 7.4 3,065 249 7.5 副校長 1,222 577 32.1 801 137 14.6 538 71 11.7 教頭 12,980 4,803 27.0 7,699 1,168 13.2 3,633 412 10.2 出典:学校基本調査(令和元年度)より作成 注)公立の値。高校は全日制 本稿では、このような課題を踏まえ、国立女性教育会館が実施した全国の 公立小中学校本務教員を対象とした量的調査の結果をもとに、学校教員の管 理職率の男女格差に焦点をあて、その背景と課題を検討する。合わせて、子 供を対象とした学びのイベントにおいて、校長に占める女性の割合が低いの はなぜだと思うかを子供たちに質問した回答結果を整理し、先の量的調査と 照らし合わせ、教員の日常を見つめる子供のまなざしの一片を探り、女性校 長が少ないことが子供たちに与える影響の可能性について考察する。 次節ではまず、学校教育における男女格差にかかわる先行研究を概観する。 第3節では、教員の管理職率や職場環境の男女格差に関連する施策のうち、 女性活躍推進と働き方改革の2つの施策の現状と課題を確認する。第4節では、 量的調査の結果をもとに、女性管理職の割合が低い要因について検討する。 女性管理職率の低さには、制度や慣習等、様々な背景が考えられるが、ここ では特に、家庭生活の役割分担とそれにかかわる意識に着目して議論する。

(3)

第5節では、「こども霞が関見学デー」における国立女性教育会館の出展ブー スにて子供たちに問いかけた「女性校長はなぜ少ないと思うか」の回答結果 を整理する。第6節では、まとめとして第4節と第5節を総括した上で、今 後に向けた課題を示す。

2 学校教育における男女格差にかかわる

  課題をめぐる議論

学校教育における男女格差の課題に関する先行研究は、研究対象からみる と、①子供およびその環境を対象として、いわゆる「隠れたカリキュラム」 の実態等を探るもの(例えば、木村1999;直井・村松編2009)と、②教員およ びその環境を対象として、キャリア形成や教師文化、制度、学校組織等を検 討するもの、③教育・学習方法や教材の分析・開発(例えば、大竹ほか 2013;仲田ほか2016)に大別することができる。本稿にて取り上げる量的調 査のような②の教員に焦点をあてた研究の蓄積は十分でなく、「教員がどの ような状況におかれているかを複合的かつ立体的に問うジェンダー研究のさ らなる蓄積は急務」(木村2018:10)といえる。 女性教員に焦点をあてた研究は、歴史研究を除くと、教員に占める女性の 割合が半数を超えて以降、1970年代になって行われるようになった(神田ほ か1985)。1999年の男女共同参画社会基本法の施行後の研究はより多く散見 され、女性校長を対象とした量的・質的調査(例えば、女性教育問題研究会編 2009;河野・村松編著2011;浅井ほか編著2016)や、教育委員会の管理職養成・ 登用のしくみの検討(例えば、河野・村松編著2011;河野編著2017)等によって、 女性校長のキャリア形成のプロセスや、女性の管理職登用を促進/阻害する 要因等が明らかにされてきた。しかしながら、対象を女性校長とした調査は、 困難や転機を経て教頭になり、さらに校長になった軌跡は明らかになるが、 多数を占める女性がなぜ管理職にならないのか、あるいはなれないのかにつ いては明らかにしていない。また、管理職登用のシステムへの焦点化は、制

(4)

度・しくみの課題は明らかになる反面、日常の職場における男女格差や教員 自身の姿勢・態度等の課題についての検討という点で十分ではない。 これらの先行研究の到達点と課題を踏まえ、本稿で示す量的調査では、男 女本務教員を対象とし、管理職に占める女性の割合が低い背景にあるジェン ダーの課題を明らかにすることとした。全国の公立学校の教員を対象に、ジェ ンダーをテーマとして実施した大規模調査は他になく、本調査の意義は大き いといえよう。また、後半で述べる子供への問いかけについては、分類する とすれば上記研究対象①になる。後述するように、この問いかけは、社会調 査を目的としたものではないが、教員の現実に関して子供に問うた同様の調 査は他に見当たらず、ここからも新たな知見を得ることができると考える。

3 学校教育における教員の男女格差に関連する

  施策の現状と課題

本節では、教員の男女格差にかかわる施策について、女性活躍推進および 働き方改革の2つを取り上げ、その現状と課題を確認する。 女性活躍推進施策と学校教育 女性管理職の登用促進の基盤には、第4次男女共同参画基本計画(2015年 12月閣議決定)および女性活躍推進に関する施策がある。政策・方針決定過 程への女性の参画は、男女共同参画社会基本法の基本理念の1つであり、 2003年には、男女共同参画推進本部によって「2020年までに、指導的地域 に女性が占める割合が、少なくとも30%程度になるよう期待する」という 目標が決定された。「初等中等教育機関の教頭以上に占める女性の割合」に ついては、第3次男女共同参画基本計画(2010年12月決定)では、14.7%の 現状(2010年)に対して30%(2020年)の成果目標が掲げられたが、第4次 の計画では、その数値は20%に下方修正されている。最新値は17.5%(2018 年4月1日現在。内閣府男女共同参画局「第4次男女共同参画基本計画における成

(5)

果目標の動向(2019年6月14日時点)」)と、上昇傾向にはあるが、目標値には 達していない。 2016年4月には「女性の職業における活躍の推進に関する法律」(女性活躍 推進法)が施行され、国や地方公共団体、労働者が301人以上の民間事業主は、 事業主行動計画の策定・公表等が義務づけられた。都道府県等の教育委員会 でも、首長部局の計画に準じて独自の計画を策定している。本法律の施行後 3年経過時の見直し検討にあたり、2019年1月の報告書においては「学校に おける働き方改革の推進は、女性活躍の推進の観点からも重要な課題である」 (女性活躍推進法公務部門に関する検討会2019:10)と言及され、2015年より毎 年更新される「女性活躍加速のための重点方針」でも、2019年に初めて教 育分野の女性管理職登用の促進についての記述がなされるなど、徐々にでは あるが取組の下地がつくられつつある。 各地域においても、管理職に占める女性の割合は少しずつ上昇している。 しかしながら、ヒアリング調査からは、全般として、教育委員会では学校に おける女性の活躍推進や管理職登用を特に喫緊の課題とは捉えていないこと がうかがえた。その要因としては、下方修正された第4次の基本計画の成果 目標値と各教育委員会の現状値があまり離れておらず、取組の緊急性が低い と捉えられることもあるだろう。また、この成果目標値は、校種や職位をま とめて均しているために、具体的な課題が明確にならず潜在化していること も挙げられよう。 もう1つの要因として、女性活躍推進の施策が取り組まれてきた経緯をた どると、その目指すところは経済や地域の活性化にあり、このことが、経済・ 産業関連団体等と連携して取組を充実させている首長部局と、経済成長を目 標とはしない教育委員会との間で、目標や課題に対する認識を十分に共有で きない状況を生じさせていると考えられる。様々な分野における女性の意思 決定過程への参画は、男女共同参画推進の基本理念でもあるが、現在では女 性活躍推進のより強力な流れのなかにある(飯島2017、2018)。学校における 女性教員の意思決定過程への参画の促進にあたっては、男女共同参画を推進

(6)

する観点から、その意義を再確認し、共有する必要があるだろう。 学校における働き方改革とジェンダー 2019年1月に取りまとめられた中央教育審議会答申「新しい時代の教育に 向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改 革に関する総合的な方策について」を受け、「学校における働き方改革」が 強力に推進されている。この答申に先立ち、2014年に公表されたOECD国 際教育指導環境調査(TALIS 2013)の結果では、国際比較により日本の教員 の勤務時間が著しく長いことが明らかにされた。また、教職員は、「過労死 等が多く発生しているとの指摘がある職種・業種」の1つとして重点的に対 策を行う対象となった(厚生労働省2016、2018)。 学校における働き方改革に関する施策は、経済・産業分野の方策とはその 趣旨や取組内容がかなり異なり、ジェンダーやダイバーシティの視点とのつ ながりが全く見られない。民間企業等を対象とした「働き方改革を推進する ための関係法律の整備に関する法律」(2018年7月公布)では、長時間労働の 是正、多様な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等の ための措置が講じられている。ここにおいて、長時間労働は「健康の確保だ けでなく、仕事と家庭生活との両立を困難にし、少子化の原因や、女性のキャ リア形成を阻む原因、男性の家庭参加を阻む原因」(2017年3月28日働き方改 革実現会議決定「働き方改革実行計画(概要)」)と位置づけられているため、 柔軟な働き方がしやすい環境整備やダイバーシティの推進が取組の一部と なっている。つまり、働き方改革と上述の女性活躍推進の施策は関連しつつ 取り組まれている。 一方、学校における働き方改革の目的は、学習指導要領の改訂にあたり、「教 師が疲労や心理的負担を過度に蓄積して心身の健康を損なうことがないよう にすることを通じて、自らの教職としての専門性を高め、より分かりやすい 授業を展開するなど教育活動を充実することにより、より短い勤務でこれま で我が国の義務教育があげてきた高い成果を維持・向上する」(前記答申p.7)

(7)

ことであり、あくまでも子供の教育のためにという姿勢がある。また答申で は、教員個人のために長時間勤務の是正が必要とされる理由については、心 身の健康維持、精神疾患の防止等、労働安全衛生管理の観点が強調されてい る。経済分野における働き方改革も、その目的は経済の活性化や持続可能性 の追求ではあるが、そのためには、多様な人材の多様な働き方のニーズに対 応できる環境整備をしなければ、改革が進まない状況にある。これに対し、 フルタイムで働く本務教員を基本とした学校の働き方改革では、多様なニー ズをもつ個々人の参画や、教員個人としての暮らし方、家庭生活との両立の あり方については、一切触れられることのない施策となっている。

4 女性校長はなぜ少ないのか

――教員を対象とした量的調査の結果から―― 調査の概要 量的調査は、第1節で示したような問題の所在を前提として、国立女性教 育会館「女性教員の活躍推進に関する調査研究」(2016 〜 2018年度)の一環 として実施し、教育委員会等への質的調査と合わせて行った。調査の簡単な 概要は以下のとおりである3) ①調査名:学校教員のキャリアと生活に関する調査 ② 調査対象:公立小学校・中学校本務教員(養護教諭、栄養教諭、助教諭、 講師休職・育児休暇中の教員を除く) ③ 調査方法:ウェブ調査(事前に都道府県・政令市教育委員会を通して対象 校に協力を依頼した上で実施) ④実施期間:2018年1 〜 2月 ⑤ 標本抽出方法:層化集落抽出法(平成29年度学校基本調査の個票データか ら小中学校各1,500校を抽出し、それらの学校の本務教員を対象とした) ⑥ 有効回答数:小学校教員11,602人(40.1%※、女性6,926人、男性4,676人)、 中学校教員12,215人(37.6%※、女性5,143人、男性7,072人)

(8)

 ※ 調査対象外である休職・育児休暇中の教員を含む本務教員数に対する 有効回答数の割合 ⑦ 集計方法:回収されたデータにウェイトをつけて、全国レベルでの推定 を可能とした 調査結果の概要――管理職志向と家庭生活の役割分担を中心に (1)管理職志向と管理職になりたくない理由 将来、管理職に「ぜひなりたい」または「できればなりたい」と回答した 教員の割合は、女性7.0%、男性29.0%であった(図1)。男性の管理職志向も 低いが、女性はさらに低く1割に満たない。 管理職を志向しない理由を見ると、「担任を持って子どもと接していたい」 (男女計63.5%)、「自分にはその力量がない」(61.2%)、「現在の仕事に満足し ている」(55.7%)、「管理職の仕事に関心がない」(50.6%)の項目が男女とも 半数を超える回答であった。特に女性のほうが男性より割合が高い項目は、 「責任が重くなると、自分の家庭の育児や介護等との両立が難しい」(女性 51.5%、男性34.9%)、「自分にはその力量がない」(女性66.9%、男性51.5%)、「労 働時間が増えると、自分の家庭の育児や介護等との両立が難しい」(女性 48.4%、男性38.1%)であった。管理職を志向しない理由として、女性は男性 よりも、育児等の家庭生活との両立の困難や力量不足であるという自己評価 の低さを挙げていることがわかった(図2)。  労働時間について聞いた質問では、1日の平均在職場時間が12時間以上と なる教員の割合は40.8%(女性36.5%、男性45.7%)であり、職位別に見ると 副校長・教頭は、小学校74.5%(女性78.0%、男性73.5%)、中学校81.3%(女 性82.9%、男性81.1%)と特に高い。管理職の入口である副校長・教頭の労働 時間の長さが、管理職を志向しない環境要因の1つとなっており、仕事と家 庭の両立が困難になることを懸念して管理職を志向しないという前述の結果 を裏づけている。

(9)

図 1 あなたは将来、管理職になりたいと思いますか 1.0 6.0 51.2 41.8 7.0 22.0 48.4 22.6 女性 男性 ぜひなりたい できれば   なりたい あまり なりたくない 絶対に なりたくない 図 2 管理職に「あまりなりたくない」「絶対になりたくない」 理由は何ですか(複数回答) 63.5 61.2 55.7 50.6 45.4 45.4 44.5 26.0 11.5 5.8 4.1 60.0 51.5 53.3 50.1 44.6 34.9 38.1 24.7 11.7 5.2 3.7 65.5 66.9 57.2 50.9 45.9 51.5 48.4 26.8 11.3 6.1 4.3 男女合計 女性 男性 担任を持って子どもと接していたい 自分にはその力量がない 現在の仕事に満足している 管理職の仕事に関心がない 労働時間が長い 責任が重くなると、自分の家庭の  育児や介護等との両立が難しい 労働時間が増えると、自分の家庭  の育児や介護等との両立が難しい 学校経営に関心がない 目標にしたい管理職がいない 管理職からの薦めがない 配偶者の理解・同意がない 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% (2)家庭生活における役割分担 女性が管理職になることをためらう要因の1つとなっている仕事と家庭生 活との両立に関して、家庭生活における家事・育児等の役割の負担はどのよ うになっているだろうか。図3に示すように、家庭生活における役割は、職 位にかかわらず女性教員の負担が大きいことがわかる。子供が未就学から小 学校の時期に、女性教員の79.4%は家事・育児等の半分以上を担っている(た) のに対して、男性教員ではその割合は 3.5%であった。図には表していない 「ほぼ半分あなたがしている(50%程度)」は、男女とも16.2%であった。女 性は管理職になった教員でも、子供が小学生以下の時には家庭生活の役割を 担いながら仕事をし、反対に、男性は家庭生活の役割をあまり担わずに仕事 をしてきたことが明らかになった。

(10)

図 3 子供が未就学から小学校の時期に家事・育児等、家庭生活の役割を どの程度担っている(た)か ほとんどあなたがしている(した) (90∼100%程度) 半分以上はあなたがしている(60∼80%程度) (した) あなたはほとんどしていない (0∼10%程度) 半分以下だがあなたもしている(した) (20∼40%程度) 女性計 校長 副校長・教頭 主幹・指導教諭 教諭 男性計 校長 副校長・教頭 主幹・指導教諭 教諭 3.9 4.0 4.7 5.1 3.8 41.5 45.1 43.8 33.5 41.7 37.9 36.8 39.0 46.3 37.5 63.5 63.3 61.7 63.7 63.8 16.8 23.9 23.7 12.5 14.7 2.7 1.2 1.4 4.1 3.1 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 注1) 一番下の子供が12歳以下の回答者の現在についての回答と、13歳以上の子供を持つ回答者の過去についての回答を合算して算出 注2) 「ほとんどあなたがしている(した)(90∼100%程度)」「半分以上はあなたがしている(した)(60∼80%程度)」「ほぼ半分あなたがしている(した)(50%程度)」 「半分以下だがあなたもしている(した)(20∼40%程度)」「あなたはほとんどしていない(0∼10%程度)」のうち1つを選んで回答 管理職に聞いた教員に対する姿勢・態度に関する質問では、約半数が、「育 児や介護等を担う女性/男性教員には管理職になるための試験や研修を勧め にくい」について、「あてはまる」または「どちらかというとあてはまる」(「女 性教員には…」は54.8%、「男性教員には…」は46.5%)と回答した(図4)。図3 で見たように、実際に家庭生活での役割を重く担っているのは女性教員であ り、このような役割分担の不平等は、本人の躊躇だけでなく、評価者によっ ても、管理職になるための機会を奪われる結果になっていることが示唆され た。 図 4 教員に対する管理職としての姿勢・態度(管理職への問い) 11.0 43.8 32.3 12.9 6.7 39.8 38.6 15.0 育児や介護等の家庭の負担 を担っている女性教員には 管理職になるための試験の 受験や研修等を勧めにくい 育児や介護等の家庭の負担 を担っている男性教員には 管理職になるための試験の 受験や研修等を勧めにくい あてはまる どちらかというと あてはまる どちらかというとあてはまらない あてはまらない

(11)

(3)根強い固定的な性別役割分担意識 職場や家庭等における固定的な性別役割分担意識についての質問からは、 根強い性別役割分担意識がうかがえた。「男性のほうが女性より管理職に向 いていると思う」の問いに「そう思う」または「ややそう思う」と回答した 教員の割合は25.7%であった(図5)。女性(29.7%)のほうが男性(21.3%) よりやや高い。また、「家事・育児は女性のほうが向いていると思う」に同 意した教員は49.0%と約半数だった。男性(55.9%)のほうが女性(42.9%) より割合が高い。 図 5 「男性のほうが女性より管理職に向いている」「家事・育児は女性のほうが向いている」 3.8 4.5 3.0 5.3 5.7 4.4 3.4 3.1 4.5 2.9 2.1 21.9 25.2 18.3 28.9 26.6 26.1 21.7 20.4 18.4 17.7 17.8 46.2 45.8 46.7 46.0 46.0 45.6 45.8 46.4 43.0 47.1 49.0 28.0 24.5 31.9 19.8 21.7 23.9 29.1 30.1 34.0 32.4 31.1 0% 20% 40% 60% 80% 100% 計 女性計 男性計 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上 女性 男性 男性のほうが女性より管理職に向いている そう思う ややそう思う あまりそう思わない そう思わない 7.2 5.5 9.2 7.1 6.3 5.5 4.2 11.3 12.5 7.1 7.2 41.8 37.4 46.7 39.9 37.8 36.1 36.6 48.3 44.4 45.4 48.3 34.0 37.9 29.6 39.0 38.0 38.8 36.8 28.3 27.8 32.6 29.8 16.9 19.2 14.5 13.9 17.9 19.7 22.4 12.1 15.3 14.9 14.7 0% 20% 40% 60% 80% 100% 計 女性計 男性計 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上 20歳代 30歳代 40歳代 50歳以上 女性 男性 家事・育児は女性のほうが向いている そう思う ややそう思う あまりそう思わない そう思わない

5 女性校長が少ないことはなぜ問題か

―子供への問いかけの回答とそれらから気づかされること― クイズ(子供への問いかけ)の概要 「女性校長はなぜ少ないと思うか」というクイズ(子供への問いかけ)は、 2019年8月7日(水)・8日(木)に文部科学省にて行われた「こども霞が関 見学デー」において、国立女性教育会館が出展したブースでの企画の1つと して行った4)。クイズは、問いかけの意味を理解してもらうため、①自分の

(12)

通っている学校の校長先生の性別によって、壁面の模造紙の右側または左側 に丸いシールを貼ってもらう、②小中学校別に教員全体および校長の性別割 合を示した図(100人の人型で割合を表示)を見てもらいながら、日本全体の 現状について、学齢に応じて簡単に説明する、③「このグラフが示すように、 女性の校長先生が少ないのはなぜだと思うか」と問いかけ、思いついたこと を付箋に書いて貼ってもらうという3つの手順をふんだ(壁面に貼り付けた① 〜③の様子は写真1参照)。回答者は、小学生を中心とした小中学生。有効回 答数は147である(「わからない」等の記述を除く)。 これらの回答は、学習イベントに参加してクイズに答えた子供たちのもの であり、社会調査を目的とはしていない。したがって、標本の代表性という 点では、方法としての問題はあるだろう。しかしながら、大人たちに向けら れる子供のまなざしを大人たちが知るための有用なデータであると考えられ ることから、本稿において取り上げる。 写真 1 「こども霞が関見学デー」でのクイズの様子 クイズ(子供への問いかけ)回答結果の概要 子供たちが付箋に書いた記述回答を、ジェンダーに関する意識の観点から 類似する内容ごとにおおまかに整理すると、その分類ごとの内容および件数 は表2のようになる。紙面の許す限りとなるが、以下では件数の多い順に各 分類の具体的な回答を示す5)

(13)

表 2 子供の回答の分類と件数 内容 例 件数 ① 固定的な性別のイメージ・固定観 念にかかわること 男の人のほうが強そう、リーダーっぽい、頭がいい 46 ② 背景にある社会的な格差や役割分 担意識についての認識 伝統がある、男性社会だから、男性のほうが 知力があると思われているから 27 ③ 結婚・出産・育児による女性の退 職・休職・両立困難 女の人は結婚や出産を機に退職するから、育 児が大変だから 25 ④校長を志向しているかどうか 女の人はやりたい人が少ないから、男の人の ほうがやりたいと思うから 24 ⑤ 労働者数・職位別教員数等の性別 比にかかわること 男のほうが働く人が多いから、女の人はクラ スの先生だから 15 ⑥ 性別による姿勢・態度等の違い(に かかわるイメージ) 女の人は責任を負うのがいやだから、校長先 生はみんなを守らないといけないから 12 ⑦その他 3 注)有効回答数147。なお、2つの内容を記入している回答者が複数いるため、本表の回答数は有効回答数よ り若干多くなっている ①固定的な性別のイメージ・固定観念にかかわること 回答の約3割を占める分類①では、子供の考える様々な男性=校長のイメー ジが語られている。例えば、「おとこのほうがつよいから(小1)」「男の先生 がしっかりしてるから(小4)」「男の校長先生の方が色々なことをしってい ると思う(小3)」「男性のほうがリーダーっぽくて、なんとなくよい(小5)」「だ んしのほうがえらいから(小1)」「男のほうがおこるとこわいから(小5)」「男 のほうが頭がいいから(小3)」「男性の方が校長先生にむいているから(小3)」 などである。他にも、男性の方が校長として相応しいイメージとして、力が 強い、信頼されている、たくましい、心強い、権力がある、年をとっても元 気、意志が強い、説得力がある等の記述があった。 ②背景にある社会的な格差や役割分担意識についての認識 2割弱の回答があった分類②は、校長の男女比が、社会に男女格差や性別 による固定観念があることと結びついていると認識しているものである。例 えば、「女性よりも男性の方がえらいと思われているから(小6)」「昔の差別 (男女)の名残があるから(小6)」「男性の方が優先されるからだと思う(小6)」

(14)

「女性は表舞台で働くよりも、裏で『えんの下の力もち』として働くイメー ジがあるから(中2)」などである。また、「そうり大臣が男の人だから(小4)」 「だいとうりょうが男だから(小3)」など、社会における代表的なリーダー が男性であることを記述した回答も複数あった。 ③結婚・出産・育児による女性の退職・休職・両立困難 分類③は、女性は結婚、あるいは出産、育児を機に退職または休職するこ と、または子育てや家事が忙しく、大変であることについての記述であり、 これも2割弱の回答があった。「女の人は子どもを生んで休むかのうせいが 高いから(小5)」「女の人は家の事でせいいっぱいだから(小3)」「女性がと ちゅうで結婚や育児などを理由に仕事をやめてしまうから(中1)」「子育て とかでいそがしいから(小4)」などである。 ④校長を志向しているかどうか 女性は校長になりたいと思っていない、あるいは男性はなりたいと思って いるという回答も、同様に2割弱あった。「女は校長先生をやりたい人がす くない(小3)」「男の先生のほうがやりたいと思うから(小3)」「女性は、勉 強を教えたいから(小6)」「男の人はえらい人になりたくて校長先生になる んじゃないか(小4)」などである。 ⑤労働者数・職位別教員数等の性別比にかかわること 職業や職位による性別比に関連した分類⑤の回答として、「ようちえんが じょせいがおおいから(小1)」「きょういんは女せいが多いからそのぶんこ うちょうはだんせい(小3)」「男性の教員の方が校長の資かくをもっている 人が多い(小6)」などがあった。 ⑥性別による姿勢・態度等の違い(にかかわるイメージ) 分類⑥の回答は、性別による固定的なイメージとして分類①にまとめるこ ともできるが、教員の姿勢・態度等の性別による違い、あるいはそれにかか わるイメージについての回答として区別した。「ちゃんとせきにんをとれる といっている人が男の人の方が多いから(小5)」「校長先生はみんなをまも らないといけないから(小3)」「校長先生みたいなえらいひとにはなれるか

(15)

なあと心ぱいなのかも(小4)」「学校は校長先生がせきにんをおうのがとう ぜんだから、女の人はせきにんをおうのがいやだから(小4)」などがあった。 リアリティを見る子供のまなざし これらの記述からあらためて気づかされるのは、多くの子供たちが固定的 な性別のイメージにとらわれていること、また、子供たちの身近な存在であ る教員の現状は、それらのイメージの再生産あるいは助長に大きく加担して いる可能性があるということである。子供たちによる記述は、子供たちの目 から見た教員世界についての解釈であり、問われることによって言語化され たリアリティである。 分類①では、男性についての様々なステレオタイプが語られている。小1 の子供であっても「だんしのほうがえらいから」と答えるなど、家庭や地域、 社会において、幼少期から性別による固定観念を刷り込まれていることがう かがえる。校長と男性のイメージとを重ね合わせ、男性のほうが校長に相応 しく、より適合した性であること、あるいは固定的な「男性性」が校長の望 ましい特性であるということが語られる。 分類③は、結婚・出産・育児を理由とした女性の退職または休職、あるい は、子育てや家事の大変さにかかわる記述であるが、これらは教員対象の量 的調査における女性の回答とも一致した見方である。子供が身近で見聞きす る現実をそのまま表現したといえるこれらの回答は、一方で、最も日常的で 身近な働く女性のロールモデルの姿についての語りでもある。「女性は子供 を産むと育児が大変になり、男性と同じようには働くことができない」「子 供を持つ女性は、仕事を制限しなければならない」「子供を産み育てるなら、 仕事はあきらめなければいけない」「家事・育児を担う女性は男性のように は昇進できない」といった規範を、子供たちが内面化してしまうことはない だろうか。 分類④の管理職志向の男女差にかかわる回答も、教員の調査結果のとおり を示している。これらの回答も同様に、子供たちが教員たちの現実を目の当

(16)

たりにし、「女性はリーダーにはなりたくない」「リーダーになるのは男性」 といった固定観念を無意識的にも学んでいるのではないかという懸念を抱か せる。そして、分類⑤で挙げたように、事情がどうであれ、女性はリーダー としての責任を負えない、責任を負うことを嫌がる性として表される。また、 教員の調査において、女性が管理職を志向しない理由として最も割合が高い 「力量がない」という自己評価の低さについても、子供の目には「校長先生 みたいなえらいひとにはなれるかなあと心ぱいなのかも」と映っている。こ のような教員たちの現実は、女性はリーダーではない、リーダーにはなりた くない、リーダーにはなれないという徹底したメッセージを、暗黙に子供た ちに送っているのではないだろうか。 分類②では、「差別」や「男性社会」「昔の風潮の名残」「男尊女卑」といっ た今までに学んだことばや、「みんな〇〇だと思っているから」「男性のほう が〇〇のイメージがあるから」など一般化した表現によって、現状を客観的 に捉えている。総理大臣、大統領、天皇、学校を作った人等、上位のリーダー が男性であることに言及する記述も複数あり興味深い。これらは、分類①の 固定観念に縛られた回答とは反対に、格差や固定観念が生じる社会的な背景 を認識し、それらに思いを巡らせた記述といえるが、学校の日常が、男女共 同参画の視点から見ると望ましいとはいえない現実であることを、子供たち に提示していることには変わりがない。

6 まとめと今後の課題

本稿では、小中学校の本務教員を対象とした量的調査の結果をもとに、教 員の働く環境は決して男女平等ではなく、家庭生活における教員の役割分担 には大きな男女格差があり、この格差は管理職志向にも影響していることを 明らかにした。また、このような状況の背景にある固定的性別役割分担意識 も根強いことがわかった。 大槻(2015)は、女性労働の分析は、これまで主に女性の家庭内の役割か

(17)

ら説明がなされてきており、このような「家族重視モデル」ではなく、ジェ ンダー化された職場や職務のありかたを分析する「職場重視モデル」の必要 を提起している。また、坂田(2019)は、先行研究を検討しつつ、女性の家事・ 育児負担の量が昇進意欲に直結しているわけではないことを提示している。 学校現場においても、「家族重視モデル」と合わせて、職場におけるジェンダー にかかわる問題についても細かく見ていく必要はあるが、民間企業等と異な り、学校現場では、これまで家庭内の役割の実態さえ明らかにされてこなかっ た実情がある。これを明らかにした点が、本調査結果の1つの成果である。 本調査では、女性の家庭生活の役割の負担が大きいことが、職場における 男女格差に影響していることを指摘したが、これは、格差の原因と課題の解 決を個人に帰していることを意味しない。また、個々の教員が様々な理由か ら管理職にならないことを問題としているのではない。翻って、教員を総体 としてみるとき、管理職を志向する割合や、管理職率に性別による格差があ ることが問題となる。なぜなら、これらは、固定的な性別役割分担意識やそ れにもとづく慣習等によって生じる男女間の格差であり、参画の機会の明ら かな不平等だからである。 学校や教育委員会は、家庭生活における役割分担や関連する意識を個人の 問題とするのではなく、組織の問題として捉え、制度やしくみを変えていく ことが重要である。例えば、管理職試験を受けることを勧めても女性が断る のであれば、なぜ断るのか、どうすれば断らないのかを、組織として突き詰 めていくことが必要であろう。学校における働き方改革においても、本来、 働き方を再考することと、暮らし方を考えることは深くつながっているはず であり、性別によって暮らし方が異なる傾向があるならば、働き方の再考に ジェンダーの視点が必要となるはずである。男性教員が自らの家庭生活にお ける役割を積極的に担うことも含め、男女教員のワーク・ライフ・バランス に向けた取組が重要であり、そのためには本稿で議論したような男女格差に 着目する視点が欠かせない。 合わせて本稿では、教員の調査と同じ課題に関する子供たちへの問いかけ

(18)

の回答結果をもとに、教員の日常の働き方・暮らし方に子供たちのまなざし が注がれていること、またそれらが子供たちのジェンダー観やこれからの キャリア形成にかかわる意識に影響を与えている可能性を示唆した。学校現 場の場合、最高責任者の性別構成に不均衡な偏りがあるということは、単に 就労における格差の問題にとどまらない。それは、次代を担う児童生徒に対 しても、不均衡なリーダーモデルを提供する。言い換えれば、女子は男子よ りも同性リーダーの身近なロールモデルを得る機会が少ない環境のなかで教 育を受けていることになる。しかも、教員たちの働き方・暮らし方を見つめ ることで、性別にかかわるステレオタイプを増強したり、女性は子育てのた めにはリーダーになることや、働き続けることをあきらめなければならない ことを無意識のうちにも学んでしまう。第5節で見た子供たちの回答は、予 言の自己成就(Self-fulfilling Prophecy)が生じるプロセスを想像させる。つ まり、子供たちの見る日常的な教員たちの性別役割分担(予言)が、無意図的、 無意識的に、子供に自己成就をもたらしてしまう可能性を十分に孕んでいる。 授業のなかで男女平等や家庭生活での役割分担、職業における機会均等をい くら教えても、教員一人ひとりが自らの働き方・暮らし方をジェンダーの視 点で捉え直し、学校現場を変えていくことなくしては、子供たちの平等なジェ ンダー観を育むことは難しいのではないだろうか。 本稿で示した子供たちの回答は、子供向けの学習イベントにおいて、わず かな時間だけブースに留まる子供たちに対して投げかけた問いに対するもの である。性別による固定観念を持った子供たちに対して、次へのステップと なる学びを提供できたわけではなく、子供の学びの点では反省が残る。子供 たちの回答を踏まえ、ジェンダーの視点から子供たちのキャリア形成を支援 するために、どのような場でどのような学びを提供することができるかをさ らに検討していくことは、今後の課題としたい。また、教員の働き方・暮ら し方にかかわる男女格差の是正に関して、量的調査で明らかにしたことをも とに、今後、教員個人への質的調査によってキャリア形成のプロセスを掘り 下げていく必要性を挙げておきたい。

(19)

注 1)SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)は、2015年 9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」 に記載された17の国際目標と169のターゲットから成る。目標5は「ジェン ダー平等と女性のエンパワメント」。 2)世界経済フォーラムが毎年公表する「ジェンダーギャップ指数(GGGI)」は、 2019年 に は 日 本 は153か 国 中121位 で あ っ た(World Economic Forum 2019)。 3)調査の概要や結果の詳細については、国立女性教育会館編2018a、2018b参照。 4)「こども霞が関見学デー」は、小中学生・幼児等(保護者同伴)を対象として、 文部科学省をはじめとした府省庁等が連携し、業務説明や省内見学、広く 社会を知る体験活動の機会を提供し、府省庁等の施策に対する理解を深め てもらうことを目的とした取組である。 5)回答を示す「」内の漢字・仮名等の表記は、回答の記述のままに示した。 参考文献 浅井幸子・黒田友紀・杉山二季・玉城久美子・柴田万里子・望月一枝編著 2016『教 師の声を聴く―教職のジェンダー研究からフェミニズム教育学へ―』学文社 飯島絵理 2017「『女性の活躍推進』と『男女共同参画の視点』――自治体および 男女共同参画センターの調査をもとにした考察」国立女性教育会館編『NWEC 実践研究』第7号、pp.149-164. ――2018「地方創生と男女共同参画の推進――漁村女性の現状と支援を中心に」 国立女性教育会館編『NWEC実践研究』第8号、pp.43-64. 女性活躍推進法公務部門に関する検討会 2019『女性活躍推進法公務部門に関す る施行後3年の見直しの方向性』 女性教育問題研究会編 2009『女性校長のキャリア形成――公立小・中学校校長 554人の声を聞く』尚学社 神田道子・亀田温子・浅見伸子・天野正子・西村由美子・山村直子・木村敬子・

(20)

野口真代 1985「『女性と教育』研究の動向」社会教育学研究第40集、東洋館 出版社、pp.87-107. 河野銀子・村松泰子編著 2011『高校の『女性』校長が少ないのはなぜか―都道 府県別分析と女性校長インタビューから探る―』学文社 河野銀子編著 2017『女性校長はなぜ増えないのか――管理職養成システム改革 の課題』勁草書房 木村育恵 2018「教員をめぐるジェンダー研究の動向と『ジェンダーと教育』研 究の課題」国際ジェンダー学会誌Vol.16、pp.8-19. 木村涼子 1999『学校文化とジェンダー』勁草書房 国立女性教育会館編 2018a『「学校教員のキャリアと生活に関する調査」報告書』 ――2018b『「学校教員のキャリアと生活に関する調査」結果の概要』 厚生労働省2016『平成28年版過労死等防止対策白書』 ――2018『平成30年版過労死等防止対策白書』 仲田郁子・久保桂子・石井美穂 2016「高校生の男女共同参画意識にみる家庭科 教育の課題:生活設計領域の学習を中心に」日本家庭科教育学会誌58(4)、 pp.222-231. 直井道子・村松泰子編 2009『学校教育の中のジェンダー』精光堂 大竹美登利・池尻加奈子・小野恭子・佐藤麻子・石津みどり 2013「中学校家庭 科で道徳的価値『ジェンダー平等』をはぐくむ視聴覚教材の開発」東京学芸 大学紀要64(2)、pp193-202. 大槻奈巳 2015『職務格差――女性の活躍推進を阻む要因はなにか』勁草書房 坂田桐子 2019「女性の昇進を阻む心理的・社会的要因」大沢真知子編著『なぜ 女性管理職は少ないのか――女性の昇進を妨げる要因を考える』青弓社、 pp.25-64.

World Economic Forum, 2019, The Global Gender Gap Report 2019.

図 1 あなたは将来、管理職になりたいと思いますか 1.0 6.0 51.241.8 7.0 22.0 48.422.6女性 男性 ぜひなりたいできれば  なりたいあまりなりたくない絶対に なりたくない 図 2 管理職に「あまりなりたくない」「絶対になりたくない」 理由は何ですか(複数回答) 63.5 61.2 55.7 50.6 45.4 45.4 44.5 26.0 11.5 5.8 4.1 60.051.553.350.144.634.938.124.711.75.23.7 65.5 66.957.2
図 3 子供が未就学から小学校の時期に家事・育児等、家庭生活の役割を どの程度担っている(た)か ほとんどあなたがしている (した) (90〜100%程度) 半分以上はあなたがしている (した)(60〜80%程度)あなたはほとんどしていない(0〜10%程度)半分以下だがあなたもしている(した)(20〜40%程度) 女性計 副校長・教頭校長 主幹・指導教諭 教諭 男性計 副校長・教頭校長 主幹・指導教諭 教諭3.94.04.75.13.8 41.5 45.1 43.8 33.541.737.936.839.0
表 2 子供の回答の分類と件数 内容 例 件数 ① 固定的な性別のイメージ・固定観 念にかかわること 男の人のほうが強そう、リーダーっぽい、頭がいい 46 ② 背景にある社会的な格差や役割分 担意識についての認識 伝統がある、男性社会だから、男性のほうが知力があると思われているから 27 ③ 結婚・出産・育児による女性の退 職・休職・両立困難 女の人は結婚や出産を機に退職するから、育児が大変だから 25 ④校長を志向しているかどうか 女の人はやりたい人が少ないから、男の人の ほうがやりたいと思うから 24

参照

関連したドキュメント

仏像に対する知識は、これまでの学校教育では必

と言っても、事例ごとに意味がかなり異なるのは、子どもの性格が異なることと同じである。その

このような情念の側面を取り扱わないことには それなりの理由がある。しかし、リードもまた

しかしながら、世の中には相当情報がはんらんしておりまして、中には怪しいような情 報もあります。先ほど芳住先生からお話があったのは

としても極少数である︒そしてこのような区分は困難で相対的かつ不明確な区分となりがちである︒したがってその

おそらく︑中止未遂の法的性格の問題とかかわるであろう︒すなわち︑中止未遂の

○安井会長 ありがとうございました。.

 筆記試験は与えられた課題に対して、時間 内に回答 しなければなりません。時間内に答 え を出すことは働 くことと 同様です。 だから分からな い問題は後回しでもいいので