Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/
Title
薬理学講座の今後の展開
Author(s)
笠原, 正貴
Journal
歯科学報, 117(3): 251-251
URL
http://hdl.handle.net/10130/4288
Right
Description
演者は2014年に,本学歯科麻酔学講座から薬理学講座へと移籍しました。移籍当初,2年間で教育を,5年 間で研究を軌道に乗せるという目標を立て,多くの方々のご協力を得て取り組んでまいりました。まだまだ道 半ば,すでに3年が経過した現在,あらためて感じることは,「基礎講座の使命として,研究の成果を教育と 臨床の場に還元すること」の重要性です。このことは,ごくごく当たり前のことではありますが,そのために 自律的に研究を行うことのできる環境を整えること,高い志を持った後進の育成が私の責務であると考えてお ります。 私は元臨床医ということもあり,「基礎と臨床の一体型研究」を推進していきたいと考えております。臨床 から得られた疑問や課題を,基礎研究においてそのメカニズムを解明し,その研究成果を臨床にフィードバッ クすること,これらが機能的に行われて初めて「基礎と臨床の一体型研究」が実現すると考えています。以上 から,当講座における研究テーマを「診断・治療」に直結する内容としたいと考えています。 従来から当講座で行ってきた「口腔乾燥症」の研究と,歯科麻酔学講座の系統的研究である「全身麻酔薬と 組織血流」の研究に加えて,「診断・治療」に結びつく,①口腔癌代謝関連因子と口腔癌診断,②致死性低ホ スファターゼ症の遺伝子治療,③低酸素応答と再生困難な臓器における新規組織再生法の開発,これらのテー マにも取り組んでいきたいと考えております。「治療」がテーマであると研究内容もわかりやすいし,基礎研 究が果たす役割や意義が明確になるのではないでしょうか。今後,臨床系講座からの大学院生受け入れ等を通 じて,もちろん,講座の垣根を超えて,各基礎系講座とも連携して,東京歯科大学の研究を盛り立てていきた いと考えております。 研究成果が上がることは,本学の教育内容を充実させることにつながると考えています。私は現在,本学の 第5学年の主任を務めさせていただいておりますが,学生と接しておりますと,研究マインドを持った学生が 少なからずいて,非常に頼もしく感じております。そのような学生のためにも,研究成果の発信を学生に行う ことで,学問の理解を深める一助とし,そして東京歯科大学に貢献できるような人材を育成していきたいと考 えております。今回の発表では,当講座における今後の研究展開を述べたいと思います。 ≪プロフィール≫ <略 歴> 1995年 東京歯科大学卒業 1999年 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科麻酔学専 攻)修了 1999年 東京歯科大学歯科麻酔学講座助手 2004年 上海中医大学留学 2008年 東京歯科大学歯科麻酔学講座講師 2011年 慶應義塾大学医学部医化学教室特任講師 2013年 東京歯科大学歯科麻酔学講座講師 2014年 東京歯科大学薬理学講座主任教授 現在に至る