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地域社会の形成と変革

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(1)

博士(人間科学)学位論文

地域社会の形成と変革

―地域社会論への現代的視点とまちづくりの役割―

2004 年1月

早稲田大学大学院人間科学研究科

松野 弘

(2)

博士 [ 人間科学 ] 学位論文

地域社会の形成と変革

−地域社会論への現代的視点とまちづくりの役割−

2004 年 1 月

早稲田大学大学院人間科学研究科

松 野 弘

On the Formation and Change of Community

:Contemporary viewpoints and perspectives in Community Theory and Practice towards New Community Development based on Citizen Autonomy

January, 2004

Graduate School of Human Sciences

Hiroshi Matsuno

(3)

目     次

 

はじめに 本論文の視点と目的  1

序 章 地域社会形成の基本的視点と位置  6

第1節 地域社会形成の基本的視点  6

第2節  <地域社会の自立と共生>の視点と位置  7

第1章 地域社会研究の分析視点と地域社会の歴史的展開  10

第1節 地域社会研究の背景と立場―農村社会と都市社会の統合化  10 第2節 地域社会研究の分析視点と地域社会の歴史的展開  11

第2章 地域社会とは何か ―概念と特質   27

第1節 地域社会とは何か―概念の多様性と重層性  27

第2節 地域社会の思想的基盤―地域主義の思想と展開  34

第3節 地域社会の方法論的基盤―地域社会への社会学的アプローチ  44 第4節 地域社会の理論的基盤―コミュニティ論の形成と分析視角  58

第3章 地域社会の変容と形成

        ―地域社会の再生とまちづくり論的アプローチの位置   83

第1節 地域社会の変容と地域政策の役割  83

第2節 地域社会の不均衡発展―空洞化と一極集中  91

第3節 地域社会の再生と「コミュニティ」の現代的意義  97 第4節 地域社会形成とまちづくり論的アプローチの位置  106

第 4 章 地域社会形成と転換期における地域集団への視点・方向性  115

第 1 節 地域社会と地域集団への視点・課題  115

第 2 節 地域社会と伝統的地域集団の役割・課題  116 第 3 節 町内会をめぐる評価論争の意味と課題   128

第 4 節 伝統的地域集団と「公共性」論の視点・課題  135

(4)

第5節 転換期における伝統的地域集団への視点と課題  139 第6節 新しい公共性と地域集団の今後の方向性  143

第5章 地域社会の革新とまちづくりの位置

        ―新しい地域社会形成への視点と役割  149 第1節 地域社会の革新とまちづくりの視点・方向性  149

第2節 まちづくりと市民活動の役割  169 第3節 まちづくりと企業活動の役割  179

第6章 地域社会形成と政策活動の役割

        ―まちづくりと政策活動の展開  205

第1節 地域社会の創造と市民活動の位置―まちづくりとJC  205 第2節 まちづくりと政策活動の展開  218

第3節 まちづくりと政策開発論の方法  231

第7章 転換期の地域社会と市民活動の現代的役割

        ―現代地域問題における市民活動の変容  242 第1節 現代地域問題の特質と転換期の市民活動  242

第2節 現代地域問題の視点と市民活動の変容―市民の政治的成熟性と政治参加  243 第3節 協働的な地域社会形成の視点・考え方・方法

      ―「住民(市民)―行政間関係」における<協働>の捉え方  256 第4節 地方自治体における<協働>の構築に関する事例研究  265

第5節 <協働>と新しい住民参加(市民参加)の可能性

  ―「住民(市民)−行政間関係」と地域社会における政策決定システムの方向性  273

第8章  地域社会形成への現代的視点と今後の方向性

          ―まちづくり論の可能性と課題  285

第1節 「参加」政策の変化と市民活動の変容―政府と市民活動の関係  285

第2節 市民活動の構造転換―地域社会形成のための条件と市民活動の主体性  292

(5)

終 章 地域社会形成のための変革の視点と方向性

        ―共同統治(協働)から、自己統治(自治)への展望  308 第1節 地域社会形成のための基本的視点―立場と方向性  308

第2節 地域社会形成のための「変革」の視点と方向性

      ―共同統治(協働)から、自己統治(自治)への可能性 309

【資料編】 ―地域社会と最近の主要政策課題に関する事例集―   312

【引用・参考文献】  321

(6)

〔はじめに〕 本論文の視点と目的

 21世紀を前にして、地域社会をめぐる多様な環境変化、すなわち、政治的には「地方分権推 進法」(1995年)、「地方分権推進一括法」(1999年)、「改正地方自治法」(1999年)

による<地方分権化>への制度的基盤の形成、経済的には経済のグローバル化・ボーダレス化を 背景とした、<地域経済のネットワーク化>の拡大、文化的には地域住民(市民)の価値の多元 化に対応した、<個性的な地域文化>の構築など一連の動向をみる限りにおいては、地域社会は 国家による伝統的な集権的支配から、脱却しようと努力していたことは十分に理解されよう。し かし、現実には、地方分権化が地方自治体の政策的なスローガンとなっていながらも、国家と地 方自治体との行政間関係にみられるように、この両者には、政策面(とりわけ、財政政策面)に おいて不均衡な関係、すなわち、実質的な集権的行政間関係が存在しているからである。さらに、

地域社会が依然として、地域政治的・行政的側面における国家的な政治・行政機構のサブ・シス テム化、地域経済における大都市依存構造化、地域文化における画一的な大都市文化の追随化と いった状況に置かれている現状では、地域社会形成のための自立化は地域社会の人々の達成すべ き目標として残されている課題であるといわざるをえない。

 こうした中央集権的な地域社会運営から、地域社会自身が自立し、主体的な運営を具現化して いくための方策を構築していくためには、なによりも地方自治の原点である、<住民自治>の意 義と役割を再確認し、国家機能の管理下にあった<団体自治>、(地方自治)をその支配から解 き放ち、(地方分権化)、<住民自治>と<団体自治>との対等で等価的な関係の構築による、地 域社会の運営体制の方向を確立していくことである。そのためには、政治的に成熟化した<市民

>の自立化が必須の要素であり、その市民が地域社会運営にあたって、行政側と対等な関係を構 築していくための政策的資源(ヒト・モノ・カネ・ノウハウ・情報)を活用し、行政活動への政 策参画を実現していくことである。

 1990年代後半から活発化してきた、地方自治、あるいは、地域住民を取り巻く制度的な改 革―「行政手続法」(1994年)、「情報公開法」(1999年)― 等の制定に伴う、市民活動 の活性化、すなわち、市民オンブズマンによる行政側の公費不正使用疑惑の追求、原発設置・産 業廃棄物処理場設置・公共事業等に対する地域住民の反対運動としての住民投票行動などは、代 表民主制としての議会の機能不全に対して、地域住民が明確に異議申し立てを明示したものであ る。さらに、こうした市民運動を通じて、地域住民(地域市民)が地域社会運営における政治参 加の意思を表明していることは、行政・議会側に対して、<住民自治の理念>を再確認させるこ とによって、市民自治に向けての地域社会運営を構築していこうとする、地域住民による、地域 社会形成のための、政策過程への参加を前提とした、新しい市民参加スタイルの出現として捉え てよいだろう。

 地域社会に対する研究は一般的には、戦後、(1)都市化に伴う農村的地域社会の解体過程、

(7)

都市的地域社会と農村的地域社会の統合的過程等の分析、都市社会における社会構造・社会機能・

社会集団の現状分析(地域社会学的アプローチ)、(2)地方政治、都市政治における政治構造・

権力構造の解明、分権的な地方自治のあり方の模索(地域政治・行政的アプローチ)、(3)地域 産業・地域経済の活性化や自立的な方策の検討(地域産業・経済的アプローチ)、等を通じて、

個別的な研究成果を蓄積してきた。しかし、地域社会は全体社会のサブ・システムという補完的 な役割を担わされているにもかかわらず、政治・行政的機能、産業・経済的機能、教育・文化的 機能等が集積化している、自立的な一つの社会であり、社会システムである。このような自立し た社会としての地域社会を地域政治、地域経済、地域文化等の個別的な分野での分析はおこなわ れてきたものの、市民生活に関わる諸問題に関して学際的、かつ、総合的な視点から分析し、地 域社会における市民生活の課題解決のための方策の提示がなされてこなかったことは、本来、地 域社会運営のための理論的・実践的な知的装置としての、地域社会論そのものが未成熟であった ことを示しているものである。そのことが、政府の全国総合開発計画に代表されるような、国家 主導型・産業主義優先型の地域開発プロジェクトや地域産業政策等を受動的にせよ、容認したば かりでなく、その結果として発生した、経済成長の歪みとしての公害問題・環境問題に対する対 策の遅れ、さらに、地域格差の拡大化による「地方都市の貧困」、という新たな地域問題への対 応というさまざまな問題を創出させている。こうした現代地域社会の解体現象に対して、行政(地 方自治体)の自己解決能力が機能不全となっている現状を変革していくために、地域社会運営の 新しい主体としての市民が行政と対等なパートナーとして、行政活動へ政策参加し、新しい地域 社会形成のための政策形成や構想づくり(ビジョン)が重要な課題となってきている。

市民参加型の地域社会形成としての、「まちづくり」は昭和50年代の「地方の時代」を背景 として、地域社会の主体である市民(広義には、地域社会の構成者たる、市民・市民団体、企業、

行政を含んでいる)が地域社会運営に参加していく住民意思の反映として具体化したものである。

このまちづくりも当初は地域活性化(むらおこし・まちおこし)のためのハコ・モノ型の都市計 画が中心であったが、今日では、地域市民が地域社会における諸問題の解決や新しい地域社会ビ ジョン構想への参加等に積極的に参画していく方向へと転換しているようである。筆者はかつて のハコ・モノ型のまちづくり論や理念的・精神的なまちづくり論に対して、実践的なまちづくり 運動を基盤としながら、<まちづくり思想>・<まちづくり政策>・<まちづくり計画>を有機 的に連関させて、まちづくりのソフト的機能とハード的機能とが統合化し、新しい地域社会形成 に有効に機能するような理論としての、まちづくり論の必要性とその具体的方向について提起し てきた(松野 弘、「転換期のまちづくり論」、『月刊 晨 』1月号、ぎょうせい、1996 年)。

 さらに、本論文では、これまでの地域社会形成が「官の論理」で進められてきたことによって もたらされてきた弊害や問題点を多角的に検討しながら、都市型社会の新しい市民像としての、

政策的に成熟化した<市民専門人>(市民)が主体となって地域社会形成を具体化していくため の方法論としての「まちづくり論」を<市民の専門化>(市民政策の構築)と<市民の組織化>(自

(8)

発的地域市民集団=ボランタリー・アソシエーション、あるいは、NPOの形成)を基軸として 提起している。

 したがって、本論文は市民が地域社会の主体の立場から、市民的公共性を基盤とした、地域社 会形成のためにどのような役割を果していくべきか、といった基本的な視点を踏まえた上で、市 民(住民)と行政による<協働>の可能性を検討しながら、市民自治型の地域社会をどのように 構築していくべきか、という現代社会における地域社会形成としてのまちづくり論の視点と方向 性について論じたものである。すでに指摘したように、官治型の地域社会形成に対する市民の側 の市民自治型に対応した、新しい地域社会形成のための活動は、情報公開条例、行政手続条例、

住民投票条例等をめぐる行政側との対立を通じての市民の側の政策対案(Policy Alternatives)

の提示という形ですでに具体化している(議員立法の補完機能としての市民による政策提案の制 度化への動きが、1997 年に、市民団体、企業、研究者等から構成される、「市民立法機構」(須 田 春海運営委員他)という形で具現化している)。さらに、最近では、行政の側から従来の市 民参加のスタイルを「住民(市民)−行政間関係」における<協働>政策(パートナーシップ)

の推進、という形での市民参加(住民参加)に方向転換しようとする動きが自治省をはじめとして、

全国各地の地方自治体にみられる。具体的には、行政側からの政策提案としての、自治基本条例、

まちづくり基本条例、市民参加条例、市民活動促進条例等にみられるような政策過程への市民(住 民)参加の促進や市民の意見を行政運営に反映させようとする、「パブリック・コメント制度」(自 治省)などに、行政運営における市民参加への制度的な対応がみられる。そうした意味からする と、「地方分権推進法」、「地方分権推進一括法」、「改正地方自治法」にもとづく、地方分権への 本格的な対応は、地域社会形成における行政主導による「参加」の時代から、市民主導の「自治」

の時代への過渡期への移行、すなわち、<市民(住民)と行政との協働>という、市民協働型の 新しい地域社会運営の時代の到来を明確化させたものとして捉えることができる。

 さらに、1995年の阪神・淡路大震災を契機として活発化してきた、市民によるボランティ ア活動を制度的に支援していく政策的措置として、1998年に成立した、「特定非営利活動促 進法」(NPO法)は、包括的・多角的な市民活動をより一層、促進させる役割を担っている。

とりわけ、地域社会における総合的な市民活動としてのまちづくりに対しては、このNPO法は、

地域住民(地域市民)のこれまでのたんなるボランティア的な市民活動(非制度的活動)から、

地域社会運営への本格的な参加のための市民活動への転換(制度的活動)、という地域社会にお ける政治参加の観点からすればきわめて重要な意味をもっている。

 このように、本論文では、地域社会形成における地域住民(市民)と行政との関わり、あるいは、

地域社会運営における市民参加の制度的・非制度的な変化の過程や参加的協働に関する事例研究 等の検証を通じて、地域社会形成のための、市民の政策活動によるまちづくり論的アプローチの 有効性、さらに、こうしたアプローチの方法としての、地域社会形成の新しい関係、すなわち、「住 民(市民)−行政間関係」における<協働>の構築のあり方等を多角的に分析し、地域社会形成

(9)

をめぐる、統治システムのあり方(国家統治としての「ガバメント」から、共同統治としての「ガ バナンス」のあり方)を考察することによって、自治的な地域社会運営システムの望ましい方向 性について、検討している。それは、これからの地域社会形成は、地域社会運営の担い手、統治 スタイル、方法によって大きく影響を受けるからである。

最後に、本論文の構成と概要について述べておくことにする。本論文は、前半部 ( 序章から、

第 4 章 ) と後半部 ( 第 5 章から、終章 ) の二部構成となっている。前半部では、地域社会、並びに、

地域社会形成に関する基礎的考察、基本的課題の抽出を行い、課題解決のための視点を提示して いる。後半部では、地域社会を市民自治的な視点から変革し、地域社会形成の新しい公共的な担 い手としての市民や市民セクターが市民自治型の地域社会を形成する可能性と展望を明示してい る。

具体的には、まず、地域社会形成に対する筆者の基本的視点を明示し ( 序章 )、地域社会研究 における先行研究を検討し、地域社会研究の分析視点を提示している ( 第 1 章 )。そうした基礎 的作業を行った上で、地域社会の意味と基盤について主として社会学的視点から考察し、地域社 会を形成している基盤 ( 思想的基盤・方法論的基盤・理論的基盤 ) を明確化している ( 第 2 章 ) 。 次に、地域社会の変容に対して、その課題を抽出することを通じて、地域社会形成の現代的展開 としてのまちづくり論的アプロ−チの有効性について検討している ( 第 3 章 )。さらに、地域社 会形成の担い手としての地域集団 ( 町内会等 ) に関する批判的検討を行うことによって、新しい 公共主体としての市民セクタ−(市民活動団体、NPO 等)の役割の重要性を提起している ( 第 4 章 )。

 従来の行政主導型に代わる、新しい地域社会形成を「まちづくり」の観点から位置づけ、その 視点と役割を明らかにした上で、まちづくりとその主体である、市民活動、企業活動の役割につ いて考察している ( 第 5 章 )。これまで、市民参加型のまちづくりが市民自治へと結実してこな かったのは、市民が政策活動の客体であったことに起因している。そこで、市民が新しい公共主 体として地域社会運営においてその役割を果たしていくためには、市民の政策活動の重要性を指 摘するとともに、政策活動のための具体的な方法論を<政策開発論>という、新しい手法として 提起している ( 第 6 章 )。地域社会を取り巻くさまざまな現代的課題 ( 原発立地問題、産業廃棄 物問題、行政の不正支出問題等 ) に対して、市民が政策活動を通じて具体的にどのような方法で 問題解決をしていくべきか、という課題に対して、「市民 ( 住民 ) −行政間関係」における<協 働>の視点から検討することによって、新しい市民参加(住民参加)としての政策的協働的な政 策決定システムの方向性を提起している(第 7 章)。こうした地域社会形成をめぐる諸課題に対 して、市民自治の立場からの地域社会形成のための方法論として「まちづくり論」の意義と可能 性を踏まえた上で、前述の「市民(住民)−行政間関係」における<協働>を行政活動の補完で はなく、地域社会を変革していくための中枢の要素として位置づけるとともに、新しいまちづく り論として、(1) 市民自治を基盤とした、自治的コミュニティの意義と可能性、さらに、(2)地

(10)

域社会形成のための制度的仕組みを検討していくための視点として、国家統治型 ( ガバメント ) の地域社会形成から、共同統治型 ( ガバナンス ) の地域社会形成への転換の方向性について示唆 している ( 第 8 章 )。このような地域社会形成のための変革的視点と方向性を確認した上で、市 民自治型の地域社会形成としてのまちづくりの究極目標である、自己統治 ( 自治 ) の可能性につ いて地方自治制度の変革の視点から展望している ( 終章 )。また、地域社会に生起している主要 な政策争点について現実的な理解を深めていただくために、[ 資料編 ] として、<地域社会と最 近の主要な政策課題に関する事例集>を作成した。(注―ここでいう、「地域社会形成」とは、地 域社会の主体、あるいは、主要な構成要素である、地域住民(地域市民)が地域社会の生活の向 上のために市民的公共性に立脚した、市民活動としての地域社会の創造的な営為のことを意味し ている)

〔付記〕

 なお、本論文では、地域社会形成に関わる、全体的なテーマを論述しているために、各章のテ ーマによっては、政策課題が歴史的に共通していることもあって、問題提起的な論述に際しては、

重複的な表現が散見される部分もあると思われるが、当該問題の背景的要因を再確認し、その論 点の重要性を重層的に展開し、問題意識を継続していただくための意図なので、筆者の意図を理 解していただければ幸いである。

(11)

序章 地域社会形成の基本的視点と位置

第1節 地域社会形成の基本的視点

 20世紀後半から、21世紀前半にかけての地方自治、並びに、地域社会をめぐるさまざまな 制度改革の動き、すなわち、地方分権推進法、地方分権推進一括法、地方自治法改正等をみると き、そこには、明治以来、近代化のために構築されてきた中央主権型の行政国家から、地方自治 体や地域社会が主体となるような地方分権型国家への構造転換の兆しを明確に読み取ることがで きる。それは、中央主権的な国家運営システムが機能不全に陥り、新しい時代の変化に対応でき なくなったことを意味しているばかりでなく、住民自治の主体である市民の役割を見直し、市民 活動を地域社会運営に参加させようとする政策転換の兆しでもある。換言すれば、1960年代 の住民運動からはじまった、市民活動は行政活動に対する批判的立場から、行政活動への協力と いう形での住民参加(市民参加)へ、さらに、住民(市民)と行政とのパートナーシップ(協働)

による政策参加的な立場へ、と大きく転換しつつある。こうした市民活動の多角的、多面的な広 がりは、1998年の「特定非営利活動促進法」(NPO法)の成立に象徴されるように、市民 活動に社会的主体としての役割を付与させていることを意味している。

 地域社会形成においても、1970年代後半から展開された、行政主導型の地域開発政策に対 抗して、市民的公共性を基盤とする、地域社会形成のためのまちづくり運動が中央集権的な地域 社会運営を転換させる契機をつくった。それは、1978年の「地方の時代宣言」(神奈川県知事・

長洲 一二)であり、その発展形態である、地方分権化への動きであった。と同時に、地方分権 化は中央政府と地方自治体間における権限移譲だけではなく、地方自治体の自立を促すものであ り、そのためには、地域社会の主体である地域住民(市民)の力が集権的な地域社会運営システ ムを打破していくための変革要素として期待されたのであった。地域住民(市民)による市民活 動を通じての地域社会形成、すなわち、まちづくりへの参加は、行政主導型のまちづくりと一線 を画す意味でいえば、市民主導型の<まちづくり新時代の到来>を示すものといってもよいだろ

( 注 1)。従来の<行政主導型のまちづくりの時代〉にあっては、行政間の権限委譲を始めとする

<行政権力の移転>を意図した、<地方分権型のまちづくり>への移行が基本的潮流となってい たが、<まちづくり新時代>にあっては、行政主導型の地域社会運営(行政的公共性の追求) か ら脱皮して、地域住民(市民)が地域社会運営に積極的に参加し、自らの価値目標である、伝統 的公共性としての<行政的公共性>に代わる、新しい公共性としての<市民的公共性>を価値基 盤とした、<市民主体>( 注 2)が中心的な役割を果たすことができるような市民主導型の地域社 会運営目標としての<市民自治型の地域社会形成>が要請されることになるだろう。

 このように、われわれは市民主導型の<まちづくり新時代>の基本的視点を中央集権的な地域

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社会運営から転換をめざす、<地域社会の自立と共生>に置いている。というのも、基礎的自治 体としての地方自治体の政策的自立による地域政策の構築、地域資源を生かした、地域経済基盤 の形成による地域産業の創出、さらに、地域風土・地域個性に対応した、地域文化の醸成といった、

地域社会の政策目標を具現化していくことが地域住民(市民)に快適な社会空間、生活空間をも たらすことになり、そのことが地域社会全体の活性化に結実していくことになるからである。そ の上で、地域社会と地域社会が相互の立場を尊重し、さらに、政治的・経済的・文化的な側面に おける他の地域社会とのネットワ−ク的な交流を行うことによって、<地域社会と地域社会との 共生>を展開していくことができれば、<地域社会の自立と共生>を目標とする新しいまちづく りの方向性を明確化することが可能となる。それは、21世紀を迎えた今日、高度都市型社会の なかで、巨大都市圏、とりわけ、東京圏への政治的・経済的・文化的機能の過剰な<集権化と集 中化>が進展し、地方都市の総体的な衰退化現象をもたらしている、深刻な現状をみるとき、わ れわれは<地域社会の自立と共生>という価値目標をあらためて確認した上で、集権的な地域社 会運営から、市民自治型の地域社会形成へ転換させていくためには、こうした政策目標のより一 層の具体化が要請されることをまず、提起しておきたい。

第2節 <地域社会の自立と共生>の視点と位置

 国家主体の中央集権型の地域開発型の地域振興政策からの脱却、すなわち、地方分権志向型の まちづくりが昭和50年代(1970年代)の地方自治の底流であったとすれば、昭和60年代

(1980年代)以降から今日までのまちづくりの対応方向は地域社会の自立を基調とする<地 域自立型のまちづくり>であり、地域社会間のネットワークを起点として、地域社会と地域社会 が共存していくことをめざす、「地域共生型のまちづくり」であるといってよいだろう。

 一般的に、「自立」という言葉には、1) 自力本願・独立独行を意味する "se1f-re1iance" 、2) 他者からの独立を意味する "independence" さらに、3) 自力で生活していくことを意味する

"se1f-support" といった、三つの意味が語源的には含まれている。このような言語的意味背景を 踏まえて、「自立」を地域社会論的視点から読み換えるならば、この「自立」概念には人間とし ての価値観・人間としての行動の自立を確立した上で、人間の組織体としての〈地域社会=ま ちが「自力本願」で「独立」し、「自活」する〉という地域社会論的な意味を発見することがで きる。地域=まちにおける「人間生活の自立・自存」こそが〈地域の自立〉の本源的な意味な

のである( 注 3)。また、「共生」("symbiosis") という言葉は本来、生物学的なタームとして「寄生」

("parasitism") の対置概念として使用されているものであり、生物がきびしい生存競争の中で、

相互扶助によって生きていくことを示している ( この共生には、①自己・他者がともに利益を得 る「相利共生」、②自己・他者のどちらか一方のみが利益を得る「片利共生」という概念がある が、われわれの意図する「共生」を「相利共生」にみることができる ) 。また、「共生」に関連

(13)

した議論として、生態系の世界では、1) 同種の集中・累積と異種の離反という「適者生存の原理」

と 2) 相互扶助による「異者共存の原理」があり、「まちづくり」を生態学的側面からみると、「適 者生存の世界」が現在の都市的世界であり、「異者共存の世界」こそがわれわれの目標とする「地 域社会 = まちの共生」の基本的な方向のように思われる。さらに、「自立・自存の生活」行為に 基づく自己と他者との共生を I. イリイチ (I.Illich) は "conviviality"( 民衆自身による<自律的共働

>生活を意味する ) という言葉で表現しているようである( 注 4)

  他方、現代福祉思想との関連でいえば、例えば、「障害者や高齢者のようなハンディキャップ を負った人々ができるだけ正常な社会的・文化的条件のもとで生活できるようにする」ことを意 味する〈ノーマライゼーション理念〉は障害者や高齢者などの福祉における社会的弱者が地域社 会の人々との相互扶助を通じての〈共生〉を基盤として生きていくことを明確にしているもので あるし、また、このようなノーマライゼーション理念のもとに、自分たちの人間、あるいは、生 活者としての < 自立性 >("independence") を確保していくという理念は社会福祉事業分野に新し い原理をもたらすとともに、現代社会における、新しい人間観、すなわち、ハンディキャップを 負った人々を福祉事業の〈客体〉としてではなく、〈主体〉として捉えるという理念、さらには、

異質な価値観をもつ人々との連帯という理念をも産み出していることにも留意しなければならな

( 注 5)。このように、「自立」・「共生」という言葉には、人間としての「自立・自存」的価値基盤

の上に立脚し、自己と他者との共生というすぐれて人間としての価値共存の過程を通じて、「人 間生活の自立と共生」を図ることが包摂されているのではなかろうか。

 したがって、われわれは〈地域社会の自立と共生〉を地域社会論的に捉えるならば、他者との 対等を前提とした、共生による、「自立・自存」を認めうるような活動を<個人> ( 市民 ) 、<

集団>(地域社会)、<組織>(市民組織・企業組織・行政組織)、<社会>(全体社会―国家・

地域社会)>といった社会化のプロセスを経て、展開させていくことが必要となってくる( 注 6)。 そうしたプロセスを通じて、<個人>−<地域社会>−<国家>間の有機的な連関性が可能とな り、集権的構造から脱却した、<自立と共生>を地域社会という自治空間において具現化するこ とになるだろう。

(14)

〔注〕

( 注 1)1970年代には、これまでの地域開発型の地域振興に対する市民からの批判をかわす意味で、行政がまちづくり(町

づくり、街づくり等の言葉も含まれる)という言葉を使いはじめた。

( 注 2)市民主体とは、地域社会の構成要素である、生活者市民、行政市民、企業市民のなかの生活者市民(一般市民)が

中心となって、地域社会運営をリ−ドしていくことを指している。

( 注 3)[佐藤 1986:序説]を参照のこと。

( 注 4)[佐藤 1986:12]を参照のこと。

( 注 5)[丸尾 1984] の「参加する福祉」並びに[正村 1986] の「第 3 章福祉国家を越えて」をそれぞれ参照のこと。

( 注 6)清成はその著作[清成 1981] の中で、地域社会を支配してきた<産業主義>から脱却し、<地域主義>という地

域自立思想を通じて全体社会を再組織化することが地域自立への方途であることを指摘している。

【引用・参考文献】

清成 忠男、1981、『地域自立への挑戦』、東洋経済新報社 . 丸尾 直美、1984、『日本型福祉社会』、日本放送出版協会 . 正村 公宏、1986、『産業主義を超えて』、中央経済社 .

佐藤 慶幸、1986、『ウェーバーからハーバーマスへ─アソシエーションの地平』、世界書院 .

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第1章 地域社会研究の分析視点と地域社会の歴史的展開

第1節 地域社会研究の背景と立場―農村社会と都市社会の統合化

 地域社会研究には、地域社会変動に伴う、研究対象としての地域社会の捉え方に基本的には二 つの前提要素があることをまず、指摘しておきたい。一つは地域社会の形態に関する前提要素で あり、それは地域社会が農村社会(農村的地域社会)と都市社会(都市的地域社会)の二つの要 素から構成されているために、基本的には、農村社会を対象とした地域社会研究と都市社会を対 象とした地域社会研究がある。さらに、都市化・産業化の進展によって、全般的都市化の段階に ある現代の地域社会として、農村社会と都市社会を統合化した形での地域社会研究(都市コミュ ニティ論としての地域社会研究)もみられる。もう一つは、地域社会をイデオロギー的立場から 論じていくもので、地域社会と全体社会としての国家形態との関係、すなわち、資本主義社会的 支配と地域社会との関係を地域社会研究のなかにどのように位置づけていくかということであ る。すなわち、資本主義社会は基本的に、地域社会を発展させていくのか、あるいは、地域社会 を衰退・解体させていくのか、という二つの立場がある。これはここでは、前者を地域社会研究 におけるイデオロギー的視点、後者を脱イデオロギー的視点という形で峻別した上で、農村社会、

都市社会という地域社会のさまざまな分析視点を検討している( 注 1)

 地域社会研究の出発点は、近代資本主義社会の発展過程のなかで、農村社会(農村的地域社会)

の構造や機能を「近代化」の視点、―民主主義の立場から農村社会における寄生地主制度にみら れるような封建遺制をどのように克服し、自立した農民による近代的な農村社会を構築していく べきか、―から再検討していくことからはじまったといえよう。したがって、地域社会研究は農 村社会における前近代的要素を批判的に考察し、近代的要素をどのように農村社会の革新のため に組み入れていくか、ということが基本的な課題となっていたのである。その後、日本が 1951 年のサンフランシスコ講和条約、並びに、日米安全保障条約の締結、1956 年の国際連合への加 盟を経て、独立国家として国際的に承認されてから、戦後近代国家としての経済基盤を形成し、

そのなかで日本の地域社会も農村社会から、都市化社会への移行という新たな地域変動を迎える ことになる。この結果、農村社会を対象とする伝統的な農村的地域社会研究と都市化社会、ある いは、都市型社会を対象とする新しい都市的地域社会、という農村社会・都市社会を視野に入れ た、地域社会研究が要請されることになる。さらに、1960 年代後半からの経済成長を目的とした、

地域開発政策(例―全国総合開発政策を中心とする、国家政策としての地域開発政策とテクノポ リス構想やニューメディア・コミュニティ構想のような地域政策としての地域開発政策に分かれ る)の進展は経済成長型の地域開発を重視した結果、開発政策の歪みとしての公害問題や環境問 題をもたらした。他方、都市化の全国的な浸透現象(「全般的都市化」)[似田貝 1997:171-174] は、

(16)

農村社会の都市化現象を推進し、農村社会に都市化によるさまざまな問題(農村の過疎化と公害 による生活環境の破壊等や経済格差に伴う地域格差問題等)を発生させたことになる。このこと が、「高度経済成長の進行は、さらに広範な地域の都市化をすすめ、都市と農村の区分も不分明 なものになっていった」[ 蓮見 1991: ⅱ ] 事態を生み出し、農村社会と都市社会の共通の社会問 題としての<地域問題>を登場させたことになる。こうした問題への新しい社会学的アプローチ として、「高度経済成長の進行は、さらに広範な地域の都市化都市社会学・農村社会学をこえて、

地域社会学を築き上げることが必要である」[ 蓮見 1991: ⅱ ] といったような、農村社会と都市 社会を包摂する、地域社会を対象とした学問領域を必要としたのであった。こうして、農村社会 と都市社会を有機的に収斂する社会学的アプローチとしての「地域社会学」が誕生したが、地域 社会を取り巻く環境の多様化、さらに、地域問題の複合性・重層性という特質からすると、すで に指摘したように、問題解決のためには、社会学以外の隣接領域としての政治学、行政学、経済 学、文化学等の学際的なアプローチの構築とそれらの有機的な連関性が今後、新たな課題として 要請されることになるだろう。

第2節 地域社会研究の分析視点と地域社会の歴史的展開

 地域社会研究が農村社会の近代化過程における問題分析や都市化・産業化の地域変動による、

地域社会(農村社会と都市社会)の統合的把握の必要性から生まれてきたことはすでに指摘して おいたが、戦後の地域社会研究は、「地域社会の構造にねざした封建遺制の克服をめざして、そ の社会構造の実態と変革の方途を明らかにすること」からはじまったことが出発点であることは ほぼ了解されるだろう [ 蓮見 1982:5]。ここでは、こうした地域社会研究は、わが国が資本主義 体制の国家であることを前提とした上で、体制に対するイデオロギー的評価と地域社会形成との 関係に関する立場の差異、すなわち、資本主義社会体制が地域社会を解体していくのか、それとも、

発展させていくのかという、二つの基本的立場、すなわち、1) イデオロギー的視点―日本にお ける地域社会の資本主義的再編が地域社会の解体をもたらしたという、反資本主義的(マルクス 主義的)視点、と 2) 脱イデオロギー的視点―社会体制にかかわらず、経済開発・経済成長を基 盤とした、産業社会の進展による、地域社会の経済的発展を考察対象とする、資本主義発展論的 視点、が出発点となっていることをわれわれは認識しておく必要がある。その上で、図表1−1 にみられるように、地域社会研究の分析視点の変化の過程について、1) 地域社会の形態(農村 社会から、都市化・都市社会への移行形態)、2) 地域社会の産業構成(第一次産業から、第三次 産業にいたる変化過程)、3) 地域社会の社会変動(農村化、都市化、産業化等)、4) 地域開発政 策の展開(全国総合開発計画)、という四つの視点から、<第1期 農村社会としての地域社会

>(1945 年 -1965 年) から、<第 5 期グロ─バルな高度都市型社会としての地域社会> (1995  年 -2001 年 ) の五期に社会変動に対応した時系列的な分類を行い、その上で地域社会研究の系

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時期

項目 第 1 期 (1945-1965 年 ) 第 2 期 (1965-1975 年 ) 第 3 期 (1975-1985 年 ) 第 4 期 (1985-1995 年 ) 第 5 期 (1995-2001 年 )

1. 地 域 社 会 の

 形態 農村社会 都市化社会 都市型社会 高度都市型社会 グローバルな高度都市型

社会 2. 地 域 社 会 の

 産業構成 第一次産業中心 窮二次産業中心 第二次産業と第三次産業

の並行 第三次産業中心 第三次産業中心 ( 第四次

産業の増大化 ) 3. 地 域 社 会 の

 社会変動 農村化 都市化・産業化 都市化・産業化の進展 高度都市化・高度産業化 グローバルな高度都市化・多角的高度産業化

4. 地 域 社 会 の

 分析視点 地域共同体としての「農 村社会」の近代化論的視 点 ( 農村近代化論 )

―「構造分析」( 農村社会 の近代化過程と行政過程、

並びに、「経済―社会―政 治」構造の視点からの分 析 )

近代的地域社会形成のた めのコミュニティ論的視 点 ( コミュニティ政策論 )

―「社会過程分析Ⅰ」( 地 域社会の展開過程の分析 )

現代的地域社会形成のた めのコミュニティ論的視 点 ( 都市コミュニティ論 )

―「社会過程分析Ⅱ」( 地 方行政―政治の社会過程 分析 )

市民自治型の地域社会形 成のための基盤づくり

―市民参加型のまちづく り論の形成と展開 ( 参加 のまちづくり論 )

―「社会関係分析Ⅰ」( 参 加基盤の形成関係の分析 )

市民自治型の地域社会形 成のための展開

― 市 民 ( 住 民 ) と 行 政 の パートナーシップ型のま ちづくり論の萌芽

―「社会関係分析Ⅱ」( 協 働 関 係 の 構 築 方 法 の 分 析 )*「市民 ( 住民 )

―行政間関係」における 協働の分析

5. 地 域 社 会 の

 開発形態 第一次全国総合開発計画

( 拠点開発構想 ) 第二次全国総合開発計画 ( 大 規 模 プ ロ ジ ェ ク ト 構 想 )

第三次全国総合開発計画

( 定住圏構想 ) 第四次全国総合開発計画

( 多極分散型国土の形成 ) 21 世紀の国土のグランド デザイン―地域の自立の 促進と美しい国土の創造 ( 第 五 次 全 国 総 合 開 発 計 画 ) ―

6. 地 域 社 会 の

 開発目標 ・経済の復興 ( 昭和 20 年 代 )

・経済成長への転換と地域 間の均衡ある発展

・高度経済成長路線

・開発可能性の全国土への 拡大と均衡化

・経済成長の歪み (1)( 公害問題、都市問題 ) への対応

・安定的な経済成長路線

・定住圏構想等の地方定住 政策の展開

・経済成長の歪み (2)( 環境間題、地域問題 ) への対応

・安定的な経済成長路線

・経済成長の歪み (3)( 多 様 な 環 境 問 題、 地 域問題 ) への対応と地方 都市間の交流ネットワー ク構想

・平成不況への対応 ( 経済 優先型の開発志向性 )

・経済と環境の調和―循環 型社会の構築 ( 経済発展 と環境問題への対応を政 策軸とする、循環型社会 を形成するための政策構 想 )

・都市と農村の共生によ る、地域問題へのグロー バルな視点

7. 地域社会  関連学会の  設立年度

①日本社会学会 (1924 年 )

②村落研究学会 (1952 年 )

③日本行政学会 (1950 年 )

④日本都市学会 (1953 年 )

①日本都市社会学会 (1982 年 )

②地域社会学会 (1984 年 )

③日本地方自治研究学会 (1984 年 )

④地方自治経営学会 (1984 年 )

⑤日本地方自治学会 (1986 年 )

⑥自治体学会 (1986 年 )

⑦まちづくり学会 (1994 年 )

図表1−1 地域社会研究の分析視点と系譜

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譜を追跡し、その研究内容の特質を明らかにした上で、地域社会形成に対して、地域社会研究の ための現状分析としての社会学的研究(農村社会学・都市社会学・地域社会学)の意義と課題を 検証し、さらに、地方自治論の立場からの地域社会研究における政策科学的視点の有効性を追究 している。このことは、都市化・産業化という地域変動を背景として、農村社会という伝統的な 地域共同体が衰退、解体し、それに代わって、人間関係的な絆の回復を意図した、高度都市型社 会に対応するような新しい地域社会形成(コミュニティ形成)を多角的な視点から検討すること を通じて、地域社会形成のための新たな研究課題を提起している(注 2) 。

1. 〔第1期〕 近代化論的視点―地域共同体としての 「農村社会」 の近代化

 日本の第二次世界大戦の敗戦により、全体主義的な国家体制から、民主主義的な社会への移行 という政治体制の変化、並びに、産業構成が依然として農業主体の農業国家であるという状況の なかで、地域社会研究は、農村社会の近代化、すなわち、封建的な地域共同体としての農村社会 を民主的で、自立的な地域社会へと変革させていくための農村の実態調査やそのための方法論が 中心であった。したがって、この時期の地域社会研究の中心的な役割を担ったのは、農村社会学 者であった。この時期の農村社会学者の研究グループは、まず、一つのグループは資本主義的な 発展のなかで、農村社会の実態分析を行おうとする研究者たちで、伝統的な農村社会の特質を明 らかにしようとした、有賀喜左衛門の農村社会における農民層の生活組織の分析としての「同族 団理論」や鈴木栄太郎の農民(庶民)の社会的生活過程(家族―衆落〔都市・農村〕―国民社会・

国家)の構造解明としての「自然村論」が中心であった [ 有賀 1968][ 鈴木 ( 栄 ) 1977]。もう一 つのグループは、福武直らで、日本の資本主義的な発展のなかで、農村社会の近代化を通じて、

その民主化をどのようにして行っていくべきか、という問題意識のもとに、農村社会の社会構造、

政治構造、経済構造などを分析し、農地改革以降の農村社会の実態を把握しようとするものであ った。福武のこうした分析手法は、「構造分析」といわれるもので、この考え方の根底には、「部 落団体の問題を明らかにするためには、まず部落の社会構造の詳細な調査分析を前提としなけれ ばならない。本調査は、このような観点にたち、部落の実態を把握して、その本質を解明し、そ の上で部落団体と部落の社会構造との連関をとらえ、農政浸透状況を見ようとした。・・・・こ のことを調査研究することによって、今後の農業施策の樹立と遂行に備える科学的基礎資料を作 り上げようとしたのである」という、農村社会の科学的な実態分析への強い研究意欲があった [ 福武 1954:20]。また、農村社会の構造分析の基本的考え方は、「村落およびそれを含む地域の経 済構造を基底とし、階層構成と集団構成を主たる内容とする社会構造ならびに政治的支配構造の 特質と変容を、経済構造の特質ならびに変容にもとづいて把握しようとする」ものであった [ 蓮 見 1983:10]。

 このように、この時期の地域社会研究の方法論的な特質は、「構造分析」という形で、「①農地 改革の実施という行政過程の分析であること、②経済構造を基盤とする社会構造の把握を研究の

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第一目標とすること、③経済―社会―政治の3構造を貫く分析単位を世帯、具体的には農業世帯 に設定すること」であった [ 中筋 1997:218]。こうした福武の研究姿勢は、たんに農村社会の近 代化の科学的分析だけではなく、戦後の資本主義体制の危機認識のもとに、「農地改革によって 克服させられなかった、わが国農村社会の『過小農』生産様式の止揚を問題とした」という、社 会学的方法へのマルクス主義思想の受容という時代背景があったことも留意しておく必要がある だろう [ 布施・小林 1979:21-22]。このように、農村社会に対する社会学的研究は 1952 年の「村 落社会学会」の設立より、本格化してくることになる。こうして、伝統的地域共同体としての農 村社会の近代化を「構造分析」的方法を通じて具現化を意図しようとした、福武らの研究は、そ の後、こうした伝統的地域共同体が都市化・産業化の地域変動によって衰退・解体していく過程 の分析や地域社会再生のためのコミュニティ政策論などに関する論議が活発化していく際に、有 効な社会学的遺産となったのである。

2. 〔第2期〕 コミュニティ論的視点 (1) ―近代的地域社会形成とコミュニティ政策の展開

 この時期は日本が政治的、経済的、文化的にも戦後復興を遂げ、新しい国家形成をしようとし た頃であり、そこには、近代化への遅れを取り戻すための経済開発やそれに基づく地域開発が国 家施策として本格的に登場してくるのである。高度経済成長論やこれを基軸とした、全国総合開 発計画路線の地域開発政策論が地域振興の主役として本格化してきた時期でもある。つまり、戦 後の経済復興期の資源開発型の国土開発基盤づくりから、経済開発に連動するような地域開発を 推進していく目的で、産業基盤整備による工業開発が地域振興の主要な政策課題となっていたの である。この時代は、高度経済成長期への移行過程における産業基盤の全国的整備のための第一 次全国総合開発計画(1962 年閣議決定 ) と高度経済成長期における大規模プロジェクト型の経 済開発のための第二次全国総合開発計画 (1969 年閣議決定 ) が進行し、経済国家としての日本 の基盤整備政策が全国的な形で展開されたのであった。こうした地域開発政策の基本的な考え方 は、「まず産業基盤の充実、というのがこの計画〔第一全国総合開発計画〕の主題実現のための 戦略であり、住宅や生活環境施設などの生活基盤の整備は『第二の方向』として位置づけられた」

[ 本間 1999:19] のであり、「日本列島をさらにくまなく開発することで〔第二次全国総合開発計 画〕工業生産を高めることに他ならない」[ 本間 1999:54] ことであった。都市化・産業化の地 域変動を伴った、このような経済開発偏重型の地域開発政策は、「人間環境〔市民生活〕の破壊」

と「自然環境〔自然〕の破壊」という二つの破壊現象を伝統的な地域社会の解体と公害・環境汚 染という形で示したのであった。換言すれば、地域開発政策は農村の過疎化・都市の過密化とい う、都市化・産業化の全国的な展開に伴う地域問題を発生させたばかりでなく、地域社会の市民 生活を脅かす地域環境問題をも生み出したのであった。

 地域社会に対する新たな地域変動(都市化・産業化)や地域開発政策は、「…1960年代以 降の『高度経済成長』をその底辺から推し進める、地域開発政策による農村社会の構造変動によ

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って、新たな方法を構築せざるをない状態であった」[ 似田貝 1992:88] という指摘にみられる ように、国家の地域開発政策による地域社会の構造変動が農村社会型の地域社会研究の分析視点 や方法から、都市社会型のそれらへと変更を迫るものであったことを意味している。このことは、

言い換えれば、公共政策としての地域開発政策の地域社会への影響に対する分析なしには、地域 社会研究が不可能であることを示しているのである。こうした公共政策による地域変動の分析に 対しては、福武らの「構造分析」が適用されたが、地域性や公共政策の国家的特質等の要因から、

限定された地域社会としての農村社会の構造を分析するには不十分であったとされている。つま り、地域性の側面からいえば、農村社会としての地域設定が狭域の自然都市や部落という比較的 分析しやすい範域であるのに対して、都市社会は国家の地域開発政策( 注 3)の対象としての行政 単位としての地域(地方自治体)であるために、行政区画を対象とした地域の再設定が必要であ るとしている。さらに、公共政策との関連では、国家政策としての地域開発政策の視点から地域 社会の構造を捉えていく必要性から、新たな地域社会研究の分析視点を提起しなければならなく なったのである。こうして、戦後の農村社会の民主化のための農村社会の実態分析手法としての、

福武の構造分析は、地域開発政策の登場とともに新たな地域社会研究分析手法としての社会過程 分析にとって替わられることになる( 注 4)

 このことはまた、地域変動、あるいは、地域開発政策の推進によってもたらされた地域間格差、

地域社会(農村社会・都市社会)の衰退・解体現象に対する地域社会再生のための対応政策とし ての、「コミュニティ政策」の構築を要請してくることになる。すなわち、昭和44年の経済企 画庁・国民生活審議会の部会報告(コミュニティ問題小委員会)、「コミュニティー生活の場にお ける人間性の回復」が新しい地域社会形成のための行政施策政策論として登場してくることにな る。このコミュニティ政策はコミュニティを「生活の場において、市民としての自主性と責任を 自覚した個人および家庭を構成主体として、地域性と各種の共通目標をもった、開放的でしかも 構成員相互に信頼のある集団」[ 国民生活審議会調査部会コミュニティ問題小委員会 1969:9] と して捉えた上で、さらに、コミュニティの構成員(市民)に地域政治の場への積極的な参加を求 めているという、新しい地域社会形成のための考え方を提起していた。さらに、このコミュニテ ィ政策は、行政機能の拡大化に対して、政策の形成過程に民意を反映するという革新的な内容を もっていた [ 国民生活審議会調査部会コミュニティ問題小委員会 1969:31-49]。しかし、自治省 において、コミュニティ組織形成の一環のための政策として、「モデル・コミュニティ施策」(注 5)

が具体化されると、住民参加型のコミュニティ組織づくりという当初の政策意図よりもコミュニ ティ活動のための条件整備に変質してしまい、住民自治の推進というよりも、コミュニティ施設 の全国設置、その運営と管理が地方自治体の任務となってしまうのである [ 玉野 1998:42-43]。

その結果、コミュニティという、市民自治型の地域社会の場という意識形成が行われることなく、

ハードとしての行政施設(例―公民館等にかわる、コミュニティ・センター、文化センターとい った名称をもつ、行政施設)のみが全国各地につくられることになり、「官製コミュニティ」と

(21)

いう批判を受けることになる( 注 6)。このことは、地域社会形成には、地域住民(市民)の自発的、

かつ、主体的な参画が必須の要件であり、さらに、地域社会形成の明確な社会目標の実現のため の具体的な方策が必要であることを示しているといえるだろう。

3. 〔第3期〕 コミュニティ論的視点 (2) ―現代的地域社会形成と都市コミュニティの誕生

 高度経済成長路線を支えた、地域開発政策がこれまでのような経済開発重視型から、社会開発 重視型への転換を迫られるのがこの時期である。この背景には、一つには、経済開発型の地域開 発政策は地域社会に経済的な豊かさをもらたしたが、反面で公害問題という社会的ひずみを生み 出したことである。1963年から、1964年に静岡県沼津市・三島市・清水町で展開された 石油化学コンビナート進出反対運動は、地域問題に対する生活環境を守るための、地域住民運動

(環境運動)の典型として知られている [ 飯島 2000:149-154]。こうした運動の背景には、1960 年代後半、第二次全国総合開発計画によって推進された、四日市の石油化学コンビナートにおい て発生した公害問題によって地域住民が被った被害からの教訓を糧としていたことがあげられる

( 注 7)。もうひとつは、都市人口が日本の全人口の 70% 前後にまで達するという、都市社会時代 を迎えたことである。つまり、農村社会の都市化によって、地域社会の全般的都市化が促進され るとともに、東京圏への人口集中が加速化されることになる。この結果、農村社会の過疎化と都 市社会の過密化という、都市化の基本図式が、東京の過密化・富裕化と地方の過疎化・貧困化と いう新しい都市化現象へと転換していくことになる。このことは、都市社会―農村社会、中央―

地方、といった地域間格差をますます拡大していくことを示していた。こうして、この時代の都 市的地域社会(都市コミュニティ)は、公害問題、都市問題を包含した、地域問題を構造的に内 包していくことになるのである。したがって、地域開発(公共政策)と都市コミュニティとの構 造的な問題をどのように解決していくべきか、ということが地域社会研究の新たな課題になって きたのである。

 こうした都市化の進展した地域社会をどのような観点から分析していくことがもっとも有効な 分析手法かということが、この時期の地域社会研究の重要な課題となってくる。一つは、地域開 発によって構造変動化した都市社会を「構造分析」を通じて解明しようとするもので、その基本 的立場は「国家政策としての地域開発を、都市社会の全体の構造変化といかようにかかわってい くのかを、行財政の展開と、階級・階層、集団などの社会諸関係の領域から構成される、いわゆ る『社会構造』との関係として把握しようとしたもの」であった [ 似田貝 1992:88-89]。しかし、

こうした従来の農村社会を対象とした「構造分析」は、公共政策としての地域開発政策と都市社 会の構造変化の関連性(公共政策の都市社会への影響メカニズム)を明確に分析していくことが できなかった。その理由として、「なによりも、社会学が都市社会を分析するにあたって、公共 政策(地域開発)を社会学的視点や方法からとらえる道具建てを準備していなかったこと」や「と りわけ、公共政策がどのようにして都市社会全体の『構造』をとらえ、変化させていくのかを、

(22)

経験的に把握できなかったことが、成功しなかった最大の理由だろう」といったことが指摘され ている [ 似田貝 1992:89]。こうした「構造分析」による都市社会分析の失敗経験が、都市社会 の新しい分析手法の考え方、すなわち、「都市社会の諸領域、諸過程、諸構造が、行財政を介し て展開される諸公共政策によっていかに連接されていくのか、あるいは逆に、いかに連接されず に都市社会の統一性が破壊されていくのか、というメカニズムと状況が解読されるべきか」とい う問題意識が導き出される [ 似田貝 1992:92]。

 こうして都市社会を全体的に把握していく方法として、「社会過程分析」(自治体行財政の社会 過程分析)が提示されることになる。この分析方法は、「地方自治体の行財政過程の社会学的分 析に住民諸団体の運動・活動過程の社会学的分析を重ね合わせて、『地域社会の展開』を両者の 連接化/分節化の過程として解明するもの」である [ 中筋 1997:225]。これは、行政区画として の「地域」(都市)を公共政策の視点から分析しようとしていくもので、「行財政機構の社会学的 分析と地域社会の構造分析の統合」ということになり、「地域社会の構造分析から、『地域』を 介した社会構造分析」となるものである [ 似田貝 1992:90]。この分析方法の目的は、基本的に は「1970年―80年代の『転換期』における都市自治体の都市政策・都市計画・地域政策の 特質を明らかにするとともに、都市社会全体を把握するために、市民生活総過程研究の方法の開 発をめざす」ことにある。さらに、研究の具体的な目的として、1)「『転換期』における『国家 の市民社会への介入』(ないし都市公共政策の市民社会への介入)それ自体の動向と事態を、都 市社会で検証すべく・・・・都市自治体の公共政策と都市社会そのものの市民・住民の諸活動と のかかわりの支配・競合・重合関係を明らかにし、ここから都市社会生活全体を全体として把握 する方向を究明しようとしたものである」、2)「都市社会を形成する諸活動(公共的活動、社会 的活動、市場、コミュニティ活動、私的活動)を諸主体別に把握し、ここから「過渡期」におけ る都市全体の構造の特質を明らかにしようとした」、3)「都市社会を全体性として把握するとい う視点から、都市の社会集団・団体の存在意義を明らかにしようとした」、4)「現代における都 市の階級・階層の経験的な社会学的カテゴリーを究明すること」、5)「都市社会における公共政 策と社会諸階層をまとめるものとして、社会集団・団体と公共政策とのかかわりを課題とする」、

6)「都市市民・住民階層の市民生活に関する『根本欲求』実現のためのモメントと動向を『主体 過程分析』と名づけて明らかにすること」、7)「<社会学的な都市地区分析>を行い、われわれ のような問題関心からの都市社会の<概況>、<諸主体の布置状況>、<地域問題解決のための 諸社会資源の布置状況>などを明らかにする試みを行った」、といった事柄があげられている [ 似田貝 1992:96-100]。こうした分析手法を通じて、都市社会における公共政策(地域開発政策)

が社会階層(市民団体等)に影響を及ぼし、社会階層の政治的機能化をもたらすことを明らかに しようとしたのである。

 他方、都市化社会の進展を背景にして形成された、都市コミュニティとしての地域社会形成の あり方を検討していく方法として、奥田による、コミュニテイ意識に対する地域住民の行動やコ

(23)

ミュニティの社会構造の変化を捉えていこうとする、集合行動論的なアプローチがあった。この 方法はコミュニティ意識を中心とした、コミュニティ・モデルを地域住民の価値意識と行動体系 の二つの軸から、地域社会を分析しようと意図した価値志向運動的なもので、八王子調査として 有名なものである [ 奥田 1971:139]。これは図表1−2にみられるように、地域住民の行動体系 を主体的行動体系―客体的行動体系の軸として、地域住民の意識体系を普遍的価値意識―特殊的 価値意識の軸として、それぞれ交差させることによって、四つの類型を地域社会(都市コミュニ ティ)の分析枠組として設定した。具体的には、伝統的住民層には、「地域共同体モデル」、伝統 的地域無関心層には、「伝統的アノミーモデル」、権利要求型住民層には、「個我モデル」、自治型 住民層には、「コミュニティモデル」をそれぞれ設定し、都市化の進展によって、地域住民の意 識と行動は、「地域共同体モデル」―「伝統的アノミーモデル」―「個我モデル」―「コミュニ ティモデル」へと変化していく理念型を提示した。こうした地域社会の分析枠組に対して、「奥 田モデルは大都市の郊外住宅地に視点をすえた、地域限定的なモデルと考えた方が無難であろう」

[ 三浦 1990:25] という地域限定的な理念という批判や「まずこの方式〔奥田モデル〕では行動 体系と価値意識とを区別した意味がなく、主体―客体の変数も事実上は価値意識として処理され

「コミュニティ」

 モデル

「地域共同体」

 モデル

「個我」

モデル

「伝統型アノミー」

 モデル

客体的行動体系 主体的行動体系

普遍的価値意識 特殊的価値意識

(出所)「現代のエスプリ」 No.68,松原 治郎編,至文堂,P.66

図表1−2 地域社会の分析枠組み

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