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実験時の室温の違いが景観評価に与える影響 建設省

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅳ-154. 実験時の室温の違いが景観評価に与える影響 建設省. 土木研究所. 正員. 並河 良治. 正員. 安田 佳哉. 正員. 小栗ひとみ. 1.はじめに 景観の感性評価の手法としてSD法はよく利用される手法の一つであり、これを用いた景観評価の研究は 数多い。一方、被験者がおかれる環境の違いによって同じ対象物がどのように評価されるかについてもなさ れた研究はある1)が、実験時の室温の違いが歩行空間の景観評価にどのように影響するかは十分に調べられ ていない。そこで、本研究では、実験室の室温を変化させたときの、歩行空間の景観の感性評価をSD法を 用いて行い、その影響の現れ方に関して考察を加えた。. 表1. 実験環境諸元 条件1 条件2. 2.実験方法 実験は、室内温度を管理することが出来る実験室において、 室内照度を固定し、評価の対象となる景観映像を36型CRT. 低温 実験日 室. 1999 年3月. 高温. 17 日. 18 日. 19 日. 温. 10 ℃. 22 ℃. 34 ℃. 47 %. 50 %. 43 %. モニターを利用して提示した。実験時の諸元は、表1に示すと. 湿. 度. おりである。本実験で用いた評価対象画像は、約1分30秒間. 照. 度. の動画であり、図1から図3に示すつくば市内の3箇所の景観. 条件3. 適温. 150 lx. 視点・画面間距離. 150 cm. 画面・背面壁面間距離. 80 cm. 画像とした。実験に用いた形容詞対は、図4に示されている22 対である。被験者は、つくば市内に勤務する女性2名、男性6名の計8名である。 3.実験結果 (1)プロファイル 3つの気温条件に対する3つの景観に関する都合9ケースについて被験者の反応を平均した結果を示した ものが図4である。本実験で提示した3つのシーンは、緑量の違い、舗装形状の違いなど幾つかの相違点が あが、総合的な評価を表す形容詞対快適な−快適でない及び好きな−嫌いなについてみるとすべてのケース が快適・好きなの側にあり、歩行空間の景観は総合的に見て良好であると言える。一方、実験時の室温の違 いによるプロファイル曲線の変化に着目すると、変化が明らかなもの(中央通、東大通)と変化があまり現 れないもの(平塚線)があることが分かる。変化の生じているシーンは、緑量で見ると最も多い東大通と最 も少ない中央通であり、緑量の多少と気温の変化によるプロファイル曲線の変化との間には線形関係は認め られない。しかし、緑量の少ない中央通では、高温時の美しくない−美しいペアでの美しくない側への変化. 図1. 東大通. 図2 中央通. 図3 平塚線 (1999年3月撮影). キーワード: 歩道、景観、気温、SD法 連絡先: 建設省土木研究所環境部環境計画研究室 〒 305-0804 茨城県つくば市旭1 TEL:0298-64-226921 FAX:64-7221.

(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅳ-154. プロファイル. プロファイル. プロファイル. 2 1.5 1 0.5 0 -0.5 -1 -1.5 -2 -2.5. 2.5 2 1.5 1 0.5 0 -0.5 -1 -1.5 -2. 1.5 1 0.5 0 -0.5 -1 -1.5 -2. 快. 適. な. 快 適 で な い. 快. 適. な. 快 適 で な い. 好. き. な. 嫌. な. 好. き. な. 嫌. 楽. し. い. つ ま ら な い. 楽. し. い. つ ま ら な い. 美 し くな い. 美. い. 美 し くな い. 美. 洗 練 され た. 野 暮 っ た い. 洗 練 され た. 野 暮 ったい. 緑 の 少 な い. 緑 の 多 い. 緑 の 少 な い. 緑 の 多 い. 開. 圧迫感のある. 開 放 的 な. 圧迫感のある. や わ ら か い. か. た. い. や わ ら か い. か. た. い. 陽. 気. な. 陰. 気. な. 陽. 気. な. 陰. 気. な. 派. 手. な. 地. 味. な. 派. 手. な. 地. 味. な. い. 広. い. 狭. い. 広. に ぎ や か な. 寂. い. に ぎ や か な. 寂. 静. な. 騒 々 し い. 静. な. 騒 々 し い. 調 和 している. ち ぐ は ぐ な. 調 和 している. ち ぐ は ぐ な. 軽. 重. 軽. 重. 放 的 な. 狭. か. 快. な. い. し. し. 厚. な. か. 快. な. い. し. な. い. い し. 厚. い. な. 居心地が良い. 居心地が悪い. 居心地が良い. 居心地が悪い. 安. 不. 安. 不. 心. な. 安. な. 心. な. 安. な. 親 しみ や す い. 親 し み に くい. 親 しみ や す い. 親 しみ に くい. 活 気 の あ る. 活気のない. 活 気 の あ る. 活 気 の な い. 複. な. 単. な. 複. な. 単. い. 寒. い. 暑. い. 寒. い. い. 暗. い. 明. い. 暗. い. 雑. 暑 明. る. 純. 雑. る. 低 適 高. 純. な. 快. 適. な. 快 適 で な い. 好. き. な. 嫌. 楽. し. い. つ ま ら な い. い. 美 し くな い. 美. 洗 練 され た. 野 暮 ったい. 緑 の 少 な い. 緑 の 多 い. 開 放 的 な. 圧迫感のある. や わ ら か い. か. た. い. 陽. 気. な. 陰. 気. な. 派. 手. な. 地. 味. い. 広. に ぎ や か な. 寂. 静. な. 騒 々 し い. 調 和 している. ち ぐ は ぐ な. 軽. 重. 狭. か. 快. な. し. な い. な い. し. 厚. い. な. 居心地が良い. 居心地が悪い. 安. 不. 心. な. 安. な. 親 しみ や す い. 親 しみ に くい. 活 気 の あ る. 活 気のない. 複. な. 単. い. 寒. い. い. 暗. い. 雑. 暑 明. る. 純. な. 東 大 通. 中 央 通. 平 塚 線. 図4. シーン別・気温別のプロファイル曲線. 量が大きく、緑量は高温時の景観評価に影響を与えている可能性があ る。また、暑い−寒いペアでは、緑量の少ない中央通は気温の変化に よる反応の変化量が最も大きく、緑量の多い東大通とは違って、高気 温を直接反映していると推察される。また、このペアについて暖色系 舗装の東大通と無彩色舗装の平塚線を比較してみると東大通では、全 体に暑い側にシフトし、逆に平塚線では寒い側にシフトしており、舗 装面の色彩が温度感覚に影響を与えている可能性がある。気温の変化 に伴う個々のプロファイルの変動は、気温順となっているものが 33 %と全体的に見て気温の変化に比例して生じてはいないようである。 (2)因子分析 本実験の結果を因子分析した結果ところ、2つの因子を得た。表3 に示されているとおり因子寄与率は十分に高くはないが、第1因子は、 好感度軸、第2因子は物理的空間特性軸であると考えられる。. 表2. 変数名 因子№ 1 美しくない -0.7399 静かな -0.2437 緑の少ない -0.1729 狭い -0.1436 複雑な 0.1054 暑い 0.1232 開放的な 0.2383 明るい 0.2711 やわらかい 0.2754 洗練された 0.4497 軽快な 0.5142 調和してい 0.5401 親しみやす 0.5881 安心な 0.6031 居心地が良い 0.6261 にぎやかな 0.6738 派手な 0.6745 快適な 0.7367 陽気な 0.7459 楽しい 0.7633 活気のある 0.7792 好きな 0.8059. 表3 4.まとめ 実験時の室温の違いによる歩行空間の景観評価を試みたが、美しい. 因子得点表. 因子 No. 因子 No. 1 因子 No. 2. 固有値 6.5970 2.6772. 変数名 因子№ 2 複雑な -0.6642 狭い -0.6049 暑い -0.5095 やわらかい -0.3379 安心な -0.3141 楽しい -0.1776 親しみやすい -0.1383 居心地が良い -0.1030 にぎやかな -0.0533 派手な -0.0522 快適な -0.0221 活気のある -0.0115 静かな -0.0088 美しくない 0.0222 好きな 0.0296 調和している 0.1266 陽気な 0.1516 明るい 0.2679 洗練された 0.3075 軽快な 0.4811 緑の少ない 0.6351 開放的な 0.6991. 因子寄与率 寄与率 0.2999 0.1217. 累積寄与率 0.2999 0.4216. と評価されるシーンでは、室温の違いに拘わらず評価が安定していた こと及び緑量が少ない景観は室温の変化の影響を大きく受けるという結果を得られた。一方、実際には広幅 員である東大通は、緑量が多すぎるためか広い印象を与え損なっている。また、歩行者は暑さ寒さを避ける 傾向にあるという調査結果2)から年間を通じて良い評価を得る歩行空間の景観は、適当な緑量を持つ美しく 好感度の高い整備を心がける必要があることが考察された。 (参考文献) 1)長野和雄 外. 「環境音・室温・照度の複合環境評価に関する基礎的考察. 特異的評価と非特異的評価の関係 」、日本建築学会計画系論. 文集 No.490 pp 55 〜 61、 1996 年 2)並河良治 外. 「歩行行動に関する一考察. 〜季節・地域に着目した調査から〜」土木計画学研究・講演集22(1) pp377-380、 1999 年.

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