家蚕遺伝学への寄与 : 特に形質発現の機構について 1
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(2) 家. 蚕. 遺. 伝. 学. へ. の. 寄. 与. 特に形質発現の機構について1 筑 Contributions reference. 紫. 春. 生. to genetics of Bombyx, with special to mechanisms of manifestation of characteristics, Haruo. 1. Chikushi. 緒 家 蚕Bombyxは. 言. 昆 虫 の うち でh蝿Drosophilaに. 次 いで 遺 伝 学 的 に最 も多 く研 究 され. た も ので あ るが,狸. 々蝿 で は 主 と して 成 虫 の形 質 が 多 く取 扱 わ れ て い るの に対 し,家 蚕 で. は 卵,幼 虫,蛹,繭. 及 び蛾 の 全 生 活環 に現 わ れ る形 質,特. く研 究 され てい る とい う特 徴 が あ る.そ. に幼 虫形 質 及 び 卵 形 質 が 最 も多. れ は家 蚕 の飼 育 とい うこ と自体 が 養 蚕 業 の主 要 部. 分 で あ る こ とか ら必 然 的 に注 目 され る よ うに な つ て き た こ とに も よ るで あ ろ うが,こ に幼 虫 の遺 伝 的形 質 が 多 数 に 研 究 され て い る とい うこ とは,他 面,幼. の様. 虫 形質 が変 異 性 に富. む こ とを示 す もの で あ り,従 つ て家 蚕 の遺 伝 研 究 は蚕 品種 育 成 の基 礎科 学 と して の大 き な 意 義 を有 し,養 蚕業 の 進 展 に対 し重 大 な 関係 を もつ もので あ る と言 うも過言 で は な い. 日本 に於 け る家 蚕 遺 伝 学 の研 究 は1906年. 外 山博 士 に よつ て始 め られ,有. の現 象 の解 明 を始 め幾 多 の新 知 見 を得・ られ た が,田中 博 士 は1913年 全 連 関現 象 の発 見 以 来,殆. 名 な母 性 遺 伝. 家 蚕 の雌 に 於 け る完. ど狸 々蝿 の 研 究 と同 …歩 調 を 保 ちつ つ 現 在 の家 蚕 遺 伝 学 の体 系. を 築 き上 げ るに至 つ た 。 これ に よつ て我 国 の研 究 者 の数 も年 々増 加 して,日 本 の家 蚕 遺 伝 学 の研 究 は常 に世 界 を り一 ドし て い る の で あ るが,そ. れ で も韓 近 の 遺 伝 学 の 進 展 に徴 す れ. ば研 究 の余 地 が な お広 く残 つ てい る こ とは 否 め な い. 著 者 は 九 州大 学 農 学 部 に於 け る,田. 中博 士 が 多 年 蒐集 され た 多数 の家i蚕の遺 伝 的 形 質 系. 統 保 存 の 事業 を直 接 担 当 して い る関 係 上,優. れ た 材料 と充分 な設 備 等 の 点 で恵 まれ た 環 境. に あ り,家 蚕 自体 が 遺 伝 学 的 研 究 の好 材 料 で あ る こ と,ま た系 統 の純 正 を保 ち,こ. れ らを. 利 用 す る上 か らも家 蚕 の諸 形 質 の本 性 を明 確 に して お く必 要 が あ る等 の理 由 に よつ て 本 研 究 を企 図 した の で あ る.も と よ りこの種 の研 究 は際 涯 の な い もの で あ るが,多 少 の成 果 を 挙 げit=fT‑,r一 た と信 ず る ので,既 発 表 の論 丈 の 内容 にそ の後 の新 知 見 を加 え て 本 論 丈 を取 纒 め た. 本 論 文 に 取 扱 つ た主 な テ ー マ と して は, 1)家 蚕 の第14連 関群 の特 異性 に関 す る研 究 2)無. 半 月紋 蚕 に於 け る斑 紋 の変 異 性 とそ の 淘汰. 3)家. 蚕 に於 け る形 質 の 多面 発 現 々象 の 解 釈. 4/・蒙 廊 の湘 春 穐 の拳 王見に つ い て.
(3) 5)高. 温 度 衝 撃 並 び に超 短 波 照 射 に 因 る突 然変 異 の誘 発 とそ の解 釈. で あ るが,結 locus)の. 論 と して 突 然 変 異 の 単位 に よつ て 構 成 され る 複 合 遺 伝 子 座(Compound. 仮 説 を 提 起 し,こ れ に よつ て形 質 の 多面 発 現、 々象 並 に 人 為 突 然変 異誘 発 に於 け る. 弱 刺 戟 処理 の効 果 に対 す る合 理 的 な解 釈 を 与 え る と共 に,連. 続 変 異 的発 現 形 質 に対 す る 淘. 汰 の限 界 の機 構 及 び 油 蚕 性 の発 現 機 構 に つ い て染 色 体 に 於 け る量 的,質. 的異 常 の面 か らす. る説 明 を 提 出 した. 本 論 文 を草 す るに 当 つ て終 始 懇 篤 な 指導 とas°;とを賜 り,且,本. 稿 校 閲 の労 を添 うした. 恩 師 田 中義 麿 博 士 並 に 林 禎 二郎教授 に対 し深 甚 の謝 意 を表 す る次 第 で あ る. 1.家 1.家. 蚕 の 第14連. 蚕 の 第14連. 関 群 の特 異 性 に 関 す る研 究. 関 群 に 属 す る諸 形 質 間 の 交 雑 に よ る相 互 関 係 A.序. 説. 家 蚕 の 自然 突 然 変 異 の うち,無 半 月紋 蚕(1>1)は. 田中(1925)に. に於 け る最 初 の致 死 遺 伝 子 の例 と して有 名な もの で あ るが,こ. よつ て 発 見 され,家 蚕. れ の 所 属 染 色 体 は不 明 の ま. まで あ つ た.著 者 は これ が 所 属 染 色 体 及 び 座 位 の 決 定 を 行 う目的 で 幾 多 の 交雑 実 験 を行 つ て い る うち,半 月紋 が 消 失 す る形 質 の故 を 以 てNlと. 見 な して 取 扱 つ て い た1系 統 が 異常. 分 離 をす る こ とを発 見 した.こ の形 質 は半 月紋 が 消 失 す る他 に,そ 斑 紋 を有 す る ので"不. 清 潔"と. 呼 称 され て いた が,そ れ を詳 細 に研 究 した結 果,こ れ は致 死. 性 を もたず,し か もホ モ で は半 月紋,星 紋 を 欠 如 す るが,ヘ いつ た よ うに,1>Zと 表)に. の 背 面 に ボ ・状 の 黒 色. テ ロで は そ れ らを発 現 す る と. 全 く異 る性 質 の もの で あ る こ とが 判 明 した.こ の 事実 は田中(未. よつ て も 明 らか に認 め られ て い て,そ. れ るので,著 者 は 田中 の 呼称 した通 りに これ を不 清潔 体 色 性Dirty(Di)と これ が本 研 究 の発 端 とな り,こ のDi並 ひ ので(U),無. 半 月紋(Nl),青. 発. のた め に1系 統 と して 取 扱 わ れ てい た と思 わ. び にN1を中心. 熟 湘(oの,眼. し て確 立 した.. に広 汎 な 交雑 実 験 を行 つ た 結 果,. 紋 淡(les)等. が 不 清 潔 体 色 と共 に 第14染. 色 体 上 に あつ て,互 に特 殊 な対 立 関 係 にあ る こ とを 知 るに 至 つ た. これ ら第14連. 関 群 に属 す る も の の形 質 名,遺. 伝 子 記 号 及 び 特 徴 の 大 要 は 次 の如 くで. あ る. ひ ので(σ):背. 面 及 び 側 面 は 黒 褐 色 の濃 い斑 紋 に覆 わ れ,腹. 方 に は斑 紋 が あ るが,後 方 には な い.背. 面で は第3腹 節 中部 よ り前. 面 第2腹 節 以下 の正 申線 は色 素 を欠 き,こ の. 部 分 は黒 地 に 白線 とな つ て前 後 に 走 つ て い る(橋 本1941)(第1図). 不 清 潔 体 色(Di):背. 面斑 紋 の 構 成 はUの. 場 合 と同 一 で あ るが,黒 色 の濃 度 が σ よ り. 淡 く,褐 色 味 は 殆 ど な い.ホ モ は 半.月紋,星 紋 を発 現 しな い(筑 紫1949)(第1図). 無 半 月紋(Nl):典. 型 的 な もの は眼 紋 を 有 し,半 月紋,星 紋 を欠 如 す るが,こ れ ら斑 紋 を. 不 完 全 な形 なが ら発 現 す る も のが 相 当 あ る.い. ず れ に 於 て も ホモ は 漿 液 膜 に 多 少色 素. を生 じた 頃 致 死 す る(田 中1925)(第1図). 青 熟 油(oの:幼 1929).. 虫 皮 膚 は 中等 度 の透 明性 を有 し,致 死 作 用 は著 し くな い(田 中 及 び松 野.
(4) 眼紋 淡(les):普. 通斑 紋 の特 徴 の うち,半 月紋,星. 隅 斑 のみ が 消 失 す る.し. 紋 に は異 常 が な い が,眼 紋 の上 側 外. か し そ の消 失 度 は や や 不 安定 で あ る(田 中発 見,筑 紫 発 表. 1951)(第1図). 欧15号 油(odk):皮. 膚 の透 明 度 が や や 低 い.そ の他 は正 常(橋 本1941).. 第1図.第14連 以 上 の 他 に"褐 く,或. 関 群 に 属 す る 諸 形 質,. 色 ひ の で"(UB)が. は 絶 滅 し た か も 知 れ な い(辻. あ る わ け で あ る が,こ 田1947及. び 未 発 表).以. れ は 恐 ら く我 国 に は な い ら し 下 形質 を表 示 す るに遺 伝 子 記. 号 を 以 て 代 表 さ せ る こ と に す る. B.交 (1)UとDiと U×1)1のF1に. 雑 実 験 結 果. の交雑結果 は. 1)1(58)1)及 びDi(o.o)z)と. σ の 形 質 の み が 現 わ れ る.F2で が1:2:1に. 分 離 す る.即. は 第1表. ち,σ. 第1表.(1)i(〔DO)×U)F2の. とDiと. に 示 す 如 く σ ホ モ,U はallelicで. あ る.Di. 分 離.. 蛾 区 番 号UUDi(58)1.)i(00)計 523A26278136144 524A266410552221 言十9118688365. は 第2染. 色 体 の 姫 斑 遺 伝 子Pに. を 消 失 して,P/PDi/DiとP/P≠/≠ はP/Pσ/σ. で は 側 面 斑 紋(以. 関 し ホ モ(P/P)に. す る と背 面 斑 紋(以. 下 背 斑 と 略 称 す る). と の 区 別 は 全 くで き な く な る の に 対 し,σ 下 側 斑 と略 称 す る)の. の場合. み と な つ て 背 斑 は 現 わ れ な く な る.. 1)(5.8)は. 第5環 節 と第8環 節 とに そ れ ぞ れ半 月 紋,星 紋 の 出現 す る こ とを示 す.. 2)(0.0)は. 半 月 紋,星 紋 の 出現 しな い こと を示 す..
(5) (2)DiとNlと. の 交 雑 結 果. Di×NlのF・ NlDiと. で はNlが. 常 に ヘ テ ロ で あ る か ら 直 ち に 分 離 を 起 す が,第2表. な つ た も の に は 半 月 紋,星. 紋 が 現 わ れ な い.≠Diと. 第2表.(1)'(oo)×Nl)F1の. に示 す 如 く. な つ た も の は ヘ テ ロ 型 のDi 分 離.. 蛾 区 番 号1)iNI(0.0)Di‑f(5.8)計 5149922117122239 5149922088106194 514992218398181 51499222114110224 514992238693179 計4885291017. と な つ て 半 月 紋,星. 紋 が 出 現 す る.1)i形. 失 に 関 し て はrecessiveで. 質 はdominantで. あ る が,F1のNlで. 半 月 紋,星. あ る 反 面,半. 月 紋,星. 紋 の 消. 紋 が現 わ れ な い こ とが そ の ま. ま 見 ら れ る こ と は 偽 優 性 の 現 象 に 他 な ら な い. F1に. 現 わ れ た1)iの. う ち,半. の み で あ る が,F1の1)i(5 合 に 分 離 す る.故. 月 紋,星. .8)相. 紋 を 出 現 し な い も の 相 互 交 配 に よ るF2で. 互 に よ るF2で. に1)1はNlとallelicな. こ と は 偽 優 性 を 示 し た(0.0)がF2の. は1)i(o.o),1)i(58)及. 関 係 に あ る こ と が わ か る.こ 分 離 か ら わ か る よ う に(5.8)と. い う こ と で あ る(第3表,第4表). 第3表.F1のZ)iNl(oo)相. 互 交 配 に よ る 分 離.. 蛾 区 番 号1)i(00)1)1(58)≠(5.8)計 515ga9220970097 515ga9220‑112500125 515ga9220‑2880088 515ga9220‑3730073 515ga9220‑41ibOO118 515ga9220‑5510051 515ga922111000110 515ga9221‑114000140 515ga9221‑2980098 515ga9221‑3770077 晋卜97700977. 第4表.F1のDif‑(58)相 蛾 区 番 号Di(00)Di(58)チ 515gb9220437555173 515gb9220‑16116869298 515gb9220‑‑27512344242 515gb9220‑35611727200 515gb92224612645217 515gb9222‑18818580353 515gb9222‑28015565300 515gb9222‑3338027140 計48210294121923. び ≠. 互 交 配 に よ る 分 離. く58)計. を1:2:1の. はDi(o.o) 割. こ に 注 目す べ き. もallelicで. あ る と.
(6) (3)1万. と/Jと. Di×oα 2:1の. のF1は. の交雑結果 全部. 、Diの ヘ テ ロ型 で あ る が,F2で. 比 に 分 離 し て,Diで. と がallelicで. な る 個 体 は 得 られ な い.こ. あ る こ と を 示 す も の で あ る が,同. (0.0)oa=2:1:1:0と 5表).し. しか もoaに. 時 に また(5.8)≠. な っ て い て,(0.0)とoaと. か しoaは. 形 質 と し て1)iと. は1)i(oo),Di(58)及. びOAが1:. の こ と はDiとoα. り α:(5.8)oa:(0.0)≠oa:. が 連 関 を 有 す る 形 に な つ て い る(第. は 異 る カ テ ゴ リ ー に 属 す る も の で あ る か ら,果. 第5表.(Di×oa)F2の. して. 分 離.. 蛾 区 番 号Dif̲1)ioa≠. ≠. ≠Oa計{00)(5S). 503D17951850087367 503D171421140041197 5Q3D185613QQO63249 言卜19342900191813. allelicな. も の で あ る か ど うか 疑 問 が も て る の で,F1に. 有 無 を 調 べ た と こ ろ,第6表 な か つ た.従. さ ら にoaを. に 示 す 如 く設 定 した27蛾. 戻 交雑 して 交 叉型 の. 区 の 範 囲 で は 交 叉 型 は 全 然 得 られ. つ て カ テ ゴ リー の 異 る 形 質 の 間 で は あ る が 遣 伝 的 行 動 の上 か ら はallelicな. も の で あ る と認 め る 他 は な い. 第6表.(Di×oのF1にOQを. 交 配形 式. 戻 交 雑 した 次 代.. 蛾 区 劉Di≠Di・a≠. ≠. チ ・α. 計. F1× ・agI14970012022699 0aXF12732490027576006. (4)Uとoα U×ORのF1は 即 ち,Uとoaと. と の交 雑 結 果 全 部Uで. あ る が,F2で. もallclicで. はUとoaと. が3:1の. 比 に 分 離 し て く る.. あ る こ と が わ か る(第7表).. 策7表.(U×oa)F2の 蛾 区 番 号. σ ≠Uoaチ. 分 離. ≠. ≠Oa計. 543]し0601940067261 543LO612560085341 543LO622290075304 543LO632830073356 計962003001262. し か しUもDiと allelicで と を1:1に. 同 様oaと. は 異 る カ テ ゴ リ ー に 属 す る 形 質 で あ る か ら,Uとoaと. あ る と い う こ と に は 慎 重 を 要 す る.そ 生 じ て,交. こ で さ ら にoα. を 戻 交 雑 し た 結 果 はUとoa. 叉 型 を 生 ず る こ と は 決 し て な か つ た(第8表).. が.
(7) 第8表.(U×oa)FIaをOQ♀. に 戻 交 雑 し た 次 代.. 蛾 区 番 号U≠Uoa≠. ≠Oa計. 543LO641140092206 543】 し06511200104216 543LO66640073137 言卜29000269559. (5)N1とoα. との 交 雑 結 果. Nl×oaのF1で Nlに. はNIが. 常 に ヘ テ ロ で あ る か ら 直 ち にNZと. な る も の は 必 ずoaで. あ り ≠ に な る も の に はoaが. 第9表.(Nl×oのF1の. ≠ と に 分 離 す る が,そ. の際. 全 然 現 わ れ な い(第9表).即. ち,. 分 離.. 蛾 区 番 号NI≠Nloa≠. チfoa計. 522954101371230260 5229542064660130 522954302732059 542LO401931860379 喬卜04214070828. 偽 優 性 の 現 象 を 生 ず る.F2はNloaの な り,Nlと. 相 互 交 配 を と る と 第10表. ≠ と の 比 は2:1と. な る.一. 方F1で. に 示 す 如 く 全 部 がoaと. 正 常 と な つ た も の 絹 五 交 配 に よ るF2で. 第10表.(NI×oのF2(Nloa相. 互 交 配)の. 蛾 区 番 号1V1チNloaチ. ≠. 分 離.. チoa計. 523854120120062182 52395420144063207 543LO40U129058187 543LO41076050126 543LO420135041176 543LO430119048167 543LO440107030137 註十. は 正 常 とoaと とoaと. を3:1に. はallelicな. く,F1を. 分 離 す る.r/rlし. て,1>1:0a=2:1と. い う 見 方 を す れ ば,1>1. 関 係 に あ る こ と を 示 し て い る.. (6)Uとlesと σ ×lesのF1は. 〇83003521i82. の 交 雑 結 果 全 部Uを. 生 ず る,F1に!esを. 雄 に と つ た 場 合 で も,そ. 外 の 形 質 を 生 じ な い.即. ち,Uとlesと. の 反 交 と同様 に はallelicな. 戻 交 雑 し た 結 果 で は 第11表 σ. とlesと. を1:1に. に 示 す 如. 生 じ て,そ. 関 係 に あ る こ と を 知 る.. れ 以.
(8) 第11表. 備 考:Uの. ・(UXIes)F1にlesを. 戻 交 雑 した 次 代.. 側 斑 色 素 に よ り眼 紋 が 着 色 され る ため,σ チ とUles. との 区 別 は 困難 で あ る. (7)Nlとlesと Nl×lesのF・ の際. の交雑結果 で は,1>1が. 常 に ヘ テ ロ で あ る か ら直 ち に/V1と. ノWに な る も の は 全 部lesの. 形 質 を 発 現 し,結. ≠ とに 分 離 す る が,そ. 局les:≠‑1:1に. 分 離 し,こ. こに. も 偽 優 性 の 現 象 が 見 られ る(第12表). 第12表.(Nl×les)F1の. F1に 分 離 し たles(実. はN〃es)を. の み を 生 ず る 結 果 と な つ て,全 allelicな. 分 離.. 相 互 交 配 し てF2の. くoα. の 場 合 と軌 を. の 如 くles. つ てNlとZesと. は. 関 係 に あ る こ と が うか が わ れ る. 第13表.(Nl×les)F2(ノV〃es木. (8)Dfとlesと Di×lesのF1で 表 に 示 す 如 く,Di(・ はallelicな. 分 離 を 見 る と,第13表. ・ に し て い る.従. 目互 交 配)の. 分 離.. の交雑結果 は 全 部 ヘ テ ロ型 のDiと ・)とDi(58)及. 関 係 に あ る が,同. な り半 月紋,星. びlesを1:2:1の. 時 に ま た(0.0)とlesと. 比 に 生 ず る.即. は 第14. ち,1)1とlesと. が 連 関 々係 に あ る こ とを 明確 に示. し て い る. 第14表.(Di×les)F2の. 紋 を 有 す る が,F2で. 分 離..
(9) (9)/1とlesと oa×lesのF1は. の交 雑 結 果 全 く の 正 常 で,F2で. は 正 常:oa:183醤2:1:1に. 分 離 し て,oalesな. る 二 重 劣 性 は 全 然 な い(第15表). 第15表.(OQ×les)F2の. 分 離.. C.考. 察. 以 上 の 実 験結 果 か ら 明 瞭 な こ とは,U,Di,oa,les及Nlが. 等 し く 第14染. 色 体上 に. 存 在 し,そ れ らに対 す る正 常 遺 伝 子 と共 に 複対 立 遺 伝 子 群 を形 成 して い る とい うこ とで あ る(第2図. 参 照).. 第2図.第14連 関 群 に属 す る諸 形 質 の 複 対 、k関係. 一 一一 一 ・ は 対 立 関 係を 示 す. ̲∴. は対 立 関 係 と共 に,偽 優 性 現 象 の 起 る こ とを示 す.. 元 来,複. 対 立 遺 伝 子 は そ の 成 因 か ら考 え る と,例. え ば 着 色 性 の 有 無,濃. カ テ ゴ リ,一に 属 す る形 質 か ら 成 り立 つ べ ぎ も の で あ る の に,こ Di,les,1W等. とは 全 く異 つ た 種 類 の 形 質 に 属 す る こ と か ら す る と,そ. 子 説 を 適 用 す る わ け に は い か な い.従. 淡 とい つ た 同 一. の場合 少 く もoα は 他 の 砿 の ま まで複 対立 遺 伝. つ て こ の 場 合 は 偽 対 立 遺 伝 子pseudo‑allelicgenes. の 考 が 適 用 さ れ る べ き も の と思 考 され る.只,偽. 対 立 遺 伝 子 の 場 合 もru1‑一 ・カ テ ゴ リー に 属. す る形 質 発 現 を す る こ と が 本 則 で あ る が(DunnandCaspari1945;Lewis1951;Green.
(10) andGreen1956),遺 (1950)の. 伝 的 行 動 上 の 対 立 性 の み を 強 調 す る な ら ば,こ. 定 義 し た よ うにpseudo‑allelismを. ま たDi(。 。),oa,les等 が,/>1が. はNlと. な し て い る と し て も差 支 え な い で あ ろ う.. の 交 雑 のF・. ホ モ 致 死 で あ る た め,F2に. る と,1>1を. で い ず れ も偽 優 性 の 現 象 を 生 ず る の で あ る. 於 て1>1と. 現 わ す 個 体 の も つ 第14染. の 場 合 もKomai. の 分 離 比 が2:1と. な る こ と と思 い 合 せ. 色 体 に は 欠 失(de丘ciency)が. 存 在 す る こ とが 強 く. れ る. 次 にDiの. 考えら 示 す 半 月 紋,星. 紋 の 劣 性 的 異 常 とlesの. 係 に あ る ・1渓は,(0.0)がoaと. 対 立 的 で あ るDiと. lesがOaと 月 紋,星. 示 す 眼 紋 の 異 常 と が 共 にoaと. 対 立 性 を 示 し て い る こ と と共 に 注 目す べ き 現 象 で あ る.換 紋 の 出 現,消. 連関 々. 密 接 不 可 分 の 関 係 に あ る こ と,ま. 失 に 関 係 す る遺 伝 子 が 第14染. た. 言 す れ ば 眼 紋,半. 色 体 に 座 乗 し,而. もUやDiの. 附. 近 に 存 在 す る 可 能 性 を 示 唆 す る 点 に 於 て 重 要 な 意 義 を 有 す る も の と い え よ う.. 2.U,Di,Nl,//,lesとodkと. の 連 関 々係 A.序. 第14連. 関 群 はUとodkと. れ に よ る とU‐odk間. 説. を 以 て 橋 本(1941)に. の 組 換 価 は8.o%と. る な らば,1)1,Nl,oa,lesも. ま た 当 然odkと. に 於 て は 雌 で は 完 全 連 関 を 生 ず る た め,oa及 を 育 成 す る 必 要 が あ り,特 り得 た と し て もoa叉. にoα はo礁. はodkの. い つ れ か と 区 別 す る こ と さxも. む 第6染. 色 体 と の 附 着 現 象 を 利 用 し た.1)即 ち,Nlの. の 存 在 を 過 剰 肢 を 以 てindicatorsと びodkの. に 行 動 す る か ら,U或. つ い て は そ れ ぞ れodkと. と 同 様 油 蚕 性 を 現 わ す こ と に よ り,二. 連 関 検 定 の た め に は 市 川(1948)が. 発 見 したNIを. ころ が家 蚕 の 二重 劣性 重 劣性 を作. で き な い 憾 が あ る.そ. 含 む 第14染. 存 在 をOQの. し て 確 認2)す. 組 換 価 を 計 算 し,そ. たle.sに つ い て は1θ30嵌. つ て 前 述 の 如 き複 対 立 関 係 が あ. 部 分 連 関 を 示 す べ き で あ る.と び!esに. でoaの. て,oa及. よ つ て 設 定 さ れ た も の で あ る が,そ. な つ て い る.従. こ. 色 体 とE.v<,を. 含. 偽 優 性 発 現 を 以 て,E物. る と共 に,ENcの. れ ら の 差 を 以 て0α‑〇dk問. 過 剰 肢 性 を基 準 と し の 組 換 価 と し た.ま. な る 二 重 劣 性 の 育 成 に 未 だ 成 功 し て い な い が,U,1)iとallelic はD∫. と 極 め て 接 近 した と こ ろ に そ の 座 位 が 存 在 す る こ と と察 せ. ら れ る. B.検 (1)U及 Uとodkと る.従. 定 交雑の結果. びDiとodkと. の検 定 交 雑. の 間 に は8.0%の. 連 関 が 存 在 す る こ と は 橋 本(1941)に. つ てUとallelicに. 行 動 す るDiもodkと. 実 験 の 結 果 で は 予 想 に 反 し て10・7%で,1)i‐odkの こ と が わ か つ た(P<0.005)(第16表),な. よつ て示 され て い. の 間 で 同 様 な 組 換 価 を 示 す 筈 で あ る が, 方 がU‐odkの お こ の 場 合 にU‐odkの. 場 合 よ り僅 か に 高 い 組 換 価 も1)i‐odk. 1)染 色 体 附 着 系統 を ここ ろよ く分 譲 して いた ど い た市 川 信 一 博 士 に深 謝 の意 を 表 す る。 2)市. 川 博i.か ら分 譲 され た も のは チ 酬 チ ・E・vヴ チ とい う ことで あつ た が,NlもE'Ncも. 異 常 を 生 ず るた め にNlの. 存 在 を確 認 す る必 要 が あつ た.. 半,月紋 の.
(11) ¢移16表.1)i‑odk糸4L換. イ 西.. の組 換 価 も飼 育期 を異 にす る に従 つ て そ れ らの値 は平 行 的 に変 化 して い るが,'54 ‑2期 のU‐odkの 組 換価 を 基準 と して Di‐odkの. 組 換 価 を補 正 す る と,い つ れ. の飼 育 期 に於 け る値 も全 く一 一 一 致 す ること が わ か る.即 ち,染 色 体 に於 け る組 換 の頻 度 は時 期 的 に(こ の場 合 は主 と して温 度 の影 響 と考 え られ る)変 化 す る も,そ の 染 色 体 上 の遺 伝 子 相 互 間 に於 け る相 対 的 頻度 の比 は.̲.で. あ る こ とが わ か る の で. あ つ て,興 味 あ るll渓 とい うべ きで あ る. (2)Nlとodkと NZ形 質 がUと ら,Nlとodkと. の検定交雑 対 立 関 係 に あ る こ とか の 間 に も組 換 が 起 り得. る 筈 で,し か もそ の値 は8.0%に. 近 いも. の で あ る こ とが予 想 され る.と こ ろ が検 定 交雑 の結 果 はNl‐odkの て 僅 か に2.7%の 表).こ. 組換価 とし. 低 い値 を示 した(第17. の 現 象 は 一 見不 思 議 な様 で あ る. が,前 述 の 如 くNlが ホモ で 致 死 性 を現 わ し,劣 性 形質oaと. の交 雑 に 於 て 偽 優 性 の. 現 象 を 生 ず る こ とか らす れ ば む しろNI が 欠失 を含 む こ とを積 極 的 に証 明 す る も の とい うべ きで あ つ て,欠 失 に よる組 換 頻 度 の 低rドとすれ ば 当然 の こ とで あ る. 第17表.NI‑odk組. 換 価.. (3)oσ ORとodkと. とodkと. の連 関検 定. の組 換 価 につ い ては,両. 者 が 劣性 同志 で あ る関 係 上,ま つ そ れ ら の 二重 劣性 を育 成 して,そ れ に よ る検 定 交雑 を行 うの が常 道 で あ る が,両 者 が透 明 慶 に 幾分 の差 異 は あ るに して も油蚕 性 同 志 の 二 重 劣 性 を ホモ の 油蚕 性(oα 又 は odkい ず れ か)と 判 別 す る こ とは 不 可能 に近 い.そ こで 市 川(1948)の NムE曲. 発 見 した. 附 着 染 色 体 を 利 用 し て,ま. 一 附ENSの. 組 換 価 とodk一. つoa. 附 着ENSの.
(12) 組換 価 とを求 め,両 者 の差 を求 めれ ば そ の値 は第14染. 第18表.oa‑odk組. 換 価.. 色 体 上 に於 け るoα‑〇dk. 問 の組 換 頻度 を示 す 筈 で あ る が,そ の結 果 は第18表. に 示 す 如 く9.70/で あ つ た. C.考. DiとUと. 察. は共に黒色の背面斑紋を有. す る 点で は 相 似 て い るが,oaはDi,U, les以 外 の 如何 な る 斑 紋 と も共 存 し,皮 膚 の 真 皮 細 胞 に 於 け る 尿 酸 塩 の 結 晶 の 蓄 積 が 不 充 分 で あ る結 果,皮 考 え られ て い る も の で,い の 如 く,交. 雑 実 験 の 結 果 か ら はf/,U,Di,NI等. な お 疑 問 の 余 地 が あ り,む こ ろ が あ つ た.連 こ と が 判 明 し た,即. 虜 が 透 明 と な る よ うに. わ ゆ る 斑 紋 形 質 と は 全 く 異 る種 類 の も の に 属 す る.従. し ろpseudo‑allelicな. 関 係 に あ る の で は な い か と考 え られ る と. 関 検 定 の 結 果 は 果 し て こ の 推 定 を 裏 書 す る か の 如 く,組 ち,少. く もU,Di及. 渉 の た め に 交 叉 が 行 わ れ に く く,そ 明 ら か に 偽 対 立 遺 伝 子 群(半. つ て前 述. が 複 対 立 関 係 に あ る 如 く見 え る も の の,. びoaは. 換 価 を異 にす る. 相 接 近 し て 存 在 す る遺 伝 子 で あ る が,干. の 結 果 複 対 立 遺 伝 子 的 行 動 を と る に 至 る も の,即. ち,. 対 立 遺 伝 子 群)pseudo‑allelicgenes(semi‑allelicgenes). の カ テ ゴ リ ー に 属 す る も の と い う べ き で,そ. の 位 置 はodkに. 近 い 方 か らNl,U,oα,Di. の 順 序 に あ る こ と が 判 る(第3図).. 第3図.第14染. n"JはU,1)iとallelicで 内 外 の 低 い 値 を 示 す.こ. 色 体. あ る が,odkと. 地. 図.1). の 組 換 価 はDiの10.7%に. れ は 前 述 の 偽 優 性 の 現 象 並 び に ホ モ 致 死 の 現 象 と共 に 欠 失 の 存 在. を 証 し て 余 す と こ ろ が な い.即. ち,NIの. 示 す 劣性 の致 死 性 の本 体 は 遺 伝 子 に よ る とい う. べ き も の で な く欠 失 に よ る こ と が 明 ら か な ば か りで な く,NZ欠 か ら約3%の て い る.欠 尚,如. 比 べ て 僅 か に3%. と こ ろ で,そ. れ よ り右,少. く もDi(10.7%)附. 失 の 左 側 の 限 界 が,odk 近 まで 欠 失 が あ る こ とを 示 し. 失 の 右 側 の 限 界 は 不 明 で あ る.. 上 の 関 係 か ら,/>1形. 質 を 遺 伝 子 的 に 如 何 に 見 る か と い う問 題 が あ る が,そ. れに. つ い て は 次 節 に 述 べ る. 3.U,Di,Nl,les及. び. ・iの 形 質 発 現 上 の 特 異 性. A.Uと1)iと 1)iで は ホ モ の 場 合 に 半 月 紋 1)橋. 奉(1941)は. がodkと. の形 質 発 現 上 の異 同. 星 紋 が 消 失 す る.そ. σ を 基 点 と した が,σ. に関 しodkと. の 際,半. 紋 の斑 紋 組 織 は半 月. 反 対側 に遺 伝 子が 存 在す る こ と と,Nl欠. 反 対側 にど の 位 の 範 囲 に あ るか 不 明 な の で,odkを. 考 え られ る.. 月 紋,星. 失. 基点 と した方 が 無 理 が な い よ うに.
(13) 紋 の後 部 を 除 き,そ の大 部 分 は殆 ど見 られ な い.従 つ て背 面 に現 われ る黒 色 ボ ・状 斑 紋 が, 半 月紋,星 紋 の 出現 す べ き部 位 だ け を 白色 の ま まに残 す の で あ るが,σ. で は この よ うな こ. とは 見 られ ず,常 に 半 月紋,星 紋 を有 す る. とこ ろが σ の背 面 黒 色 斑 紋 とDiの モ(PIP)に. 斑 紋 とは 第2染 色 体 に属 す るP(姫. した 場 合 に は 消失 し て,Diは. 蚕)に. 姫 蚕 と全 く同様 な 表 型 を示 し,Uで. か ら腹 部 へ か け て の 側 面 に 側斑 と称 して い る黒 色 斑 紋 を残 す.而. し て こ の際 消 失 す る斑 紋. の構 成 は 両 形 質 に 於 て 全 く同 じで,白 い背 面 正 中線 を残 し て着 色 す る こ とは,他 紋 と著 し く趣 を 異 に す るが,た だUで 色 部 分 程 度 の 黒 さで あ るが,Uで. はDiに. 関 しホ. は特 に 胸 部. 比 して 濃 色 で,Diで. の黒 色 斑. は普 通 の半 月絞 の黒. は 濃 黒 色 に や や褐 色 味 を お び て い る.こ れ らの 事実 は 両. 形 質 が 機 能 的 に 異 る要 素 と共 通 の 要素 とを もつ こ とを示 す も ので あ つ て,共. 通的な背面黒. 色 々素 を発 現 せ しめ るべ ぎ斑 紋 組 織(半 月絞,星 紋 部 分 以 外 の)形 成 能 が 考 え られ,そ れ に 附 加 す る に半 月紋,星 紋 の 組 織 形 成抑 圧 の作 用 を もつ 劣性 要素 を以 てす れ ばDiと. な り,. 他 方 側 斑 形 成 能 を1)以 て すれ ば σ とな る もの と解 され る. B.Nlの. 形 質 発 現 上 の特徴. 1V1は 眼 紋 を 有 しな が ら半 月紋,星 紋 を 欠 如 す る こ とが そ の典 型 的特 徴 と され て い る が, 実 際 には 不 完 全 な 半 月紋,星 あ る.そ. 紋 を 発 現 す る場合 の 方 が む しろ 完全 消 失 の場 合 よ り多 い の で. の場 合 の 半 月紋 に つ い てみ る と,半 月紋 の前 半 が 半 月紋 の 形 を な さず 僅 か に 黒 色. 色 素 の み を生 ず る場 合,さ. らに半 月紋 が 中央 部 分 で 総 れ た よ うな 不 完 全 さを 示 す 場 合 等 か. な りの変 異 が あ る が,要 す る に完 全 な 半 月紋 とな る こ とは 決 し てな い.半 あ る と同 時 に 星紋 も極 く僅 か に痕 跡 的 に 見 られ る こ とが 多 い.ま す る程 度 が幾 分 淡 色 で あ る.半 も残 さな い 点 はDi/Diの. 月紋 が 不 完全 で. た 全 体 と して 黒 色 に 着 色. 月 紋 が全 く消 失 す る場 合 は いわ ゆ る斑 紋 隆 起 の半 透 明 部 を. 場 合 と同様 で あ る.半 月紋,星 紋 が 不 完 全 に出 現 す る場 合,斑 紋. 隆起 は後 方 の極 く僅 少 の部 分 が 残 つ て いな が ら,そ. こに は 着 色 しな い で 半 月紋 の前 半 が ぼ. や け た輪 廓 で 隆起 が な い ま ま黒 色 々素 を生 ず る こ とが あ るが,こ の こ とは1)1/Diの 場 合 に は な い. Nlの 眼 紋 に つ い て は殆 ど正常 で,や や 淡 色 に 思 わ れ る程 度 に異 常 を示 す が,交 雑 の 相手 とな る系 統 に よつ ては 全 体 が 淡 色 とな る場 合 が あ る.殊 は 反対 に 眼紋 の上 側 外 隅 黒 色 斑 が な く(劣 性),半 のF1の. に興 味 あ る のは 前 述 の 如 くNlと. 月紋,星 紋 を 正常 に有 す るlesとNlと. 形質 発 現 で あ る.こ れ は偽 優性 現 象 の 一 つ で あ つ てlesの. るが,そ の こ とはNlの. 欠 失 の範 囲 にlesの. 表 型 そ の ま1が 出 現 す. 発 現 に関 係 した 突 然 変 異 の単 位 が 含 まれ て い. る こ とを意 味 す る もの で あ る. ま たDi/Diの. もの と他 の形 質 との 交雑 で はF1にDiを. 紋 を生 ず る の が常 で あ る が,Nlと. 生 じ,そ れ は 同 時 に半 月紋,星. の 交 雑 の 場 合 に は ヘ テ ロで あ りな が らLeiホ. に 半 月紋,星 紋 は現 われ な い.こ れ も偽 優 性 現 象 の1で あ り,こ の事 実 もNlの. モ と同 様. 欠 失 の範 囲. 1)側 斑の斑 紋組織 形成能 とその着色性 との両 面を考 うべきで あると思 われるが,着 色性に関 しては 遺伝 的分析の 弄がか りを未 だ得ていないので,両 者を 一括 して 側斑形成能 と して 表わす ことに する..
(14) に,半 月紋,星. 紋 の発 現 に 関係 した突 然 変 異 の単 位 が含 まれ て い る こ とを示 す もの に他 な. らな い. 以 上 の事 実 か らす れ ばNZな (1)N1な. る形 質 の発 現 機 構 と し て,. る優 性 の 遺 伝 子 が あ つ て,そ の作 用 に よ り普 通 斑 紋 形 質 が 抑 圧 され て 異常 形. 質 とな る, (2)/V1な. る遺 伝 子 は 元h存 在 しな い の で あ つ て,そ の異 常 の本 体 は 欠失 で あ り,そ の. 欠 失 に よつ て生 ず る普 通 斑 紋 形 質 の 異 常 を 遺 伝 子 的 に取 扱 つ て い る に過 ぎな い, とい う見方 が あ るが,1>1が. 半 月紋,星 紋 を 欠 如 して現 れ る こ とはむ し ろ 少 い実情 か ら,. 優 性 の斑 紋 抑 圧 遺 伝 子 が 存 在 す る とす る(1)の 場 合 の方 は 眼紋,半. 月紋,星. 紋 の発 現 の機 能 的 要 素 が 欠 失 部分 に相 当 す る相 同染 色 体 上 の. 場 所 に存 在 す る とい うこ と,従 つ てN1個 がhap】oidと. 場 合 は根 拠 が 薄弱 で あ る の に対 し,(2)の. 体 と して普 通 斑 紋 を示 す べ きで あ り,た だ そ れ. して の発 現 の た め に,diploidの. 場 合 のSki,H通 斑 紋 と比 べ て異 常 を 呈 す るの が. そ の ま ま表 型 と し て現 わ れ て お る と考 え れ ば,こ の 場 合 の 方 が 妥 当性 は遙 か に高 い.即 N1遺 伝 子 の存 在 は認 め難 い.1) C.lesの. ち,. 形質 発 現 上 の特 徴. lesは 眼紋 の外 隅 黒 色 斑 が 全 く現 わ れ ず,眼 紋 の 中央 三 角 部 の 黒 色斑 の み が残 る の を典 型 的 の もの とす るが,外 隅 黒色 斑 が不 完 全 に痕 跡 的 に 現 わ れ る こ とが あ る.こ 他 の普 通 斑 紋 系統,特. に濃 色 斑 紋 の系 統 と交 雑 す る とF1で. の形 質 は 一一旦. は現 われ な いが,F2で. はや や. 不 完 全 な も のに な つ て 一見les/lesが 発 現 し て いな い よ うな 感 じを与 え る こ とが あ る.し か し注 意 深 く調 査 す れ ば 普 通 斑 紋 のp3と D.oaの. の区 別 は で き る. 形 質 発 現 上 の特 徴. 皮 膚 の透 明 度 は 中庸 で,は つ き りした 眼紋,半 月紋,星 紋 を併 有 す る ・前 述 の如 くU,Di 及 びlesと いが,NZと. の 交 雑 に於 て,そ れ らの形 質 とoaと. が 組 合 わ さつ て発 現 す る こ とは決 し て な. で は 組 合せ が で き る こ とは注 目すべ き 噴笑 で あ つ て,こ れ はoα に本 来 結 び つ. い てい た普 通斑 紋(形 斑)と1>1の. 示 す 異常 斑 紋 とが 密接 な 関 係 に あ る こ とを裏 書 す る も. ので あ る. 一般 の油蚕 性 の場 合 と同 様,発 育 が 正常 の もの よ りお くれ る た め,F2以. 後 の分 離 に於. て常 にや や 少 数 とな りが ちで あ る外 は異 常 を認 め な い. E.考. 察. 家 蚕 で は成 熟 分 裂 中期 に於 け る染 色体 数 が28個 で あ り,そ の形 状 も団 子状 を な して い る た め,染 色 体 上 の種>Zの 異 常 を実 見す る こ とは現 在 の段 階 で は殆 ど不 可 能 で あ る・ しか し 長 い染 色 体 を もつ狸 々蝿 の場 合 と同 じ方 法 で 連 関検定 も行 わ れ,染. 色 体 地 図 を 推定 して ゆ. くこ とが で き るの で あ るか ら,成 熟 分 裂 に於 け る染 色 体 の 形 が 団子 状 で あ る に も拘 らず, 1)た だ し,無 半刀紋形質 の表示及びその遺伝的 行動の説明に際 しては,便 宜上1優 性 遺伝子に準 じ て1>1の 記号を従来通 り採用することにする..
(15) そ の染 色体 は線 状 で しか もそ の線 に沿 つ て 縦 方 向 に遺 伝子 的 に分 化 して お る もの とし て取 扱 つ て差 支 え な い と思 わ れ る. 前 述 の如 く,DiとUと. が偽 対 立 関 係 を 有 す る こ とは,そ の各 々が1対 の対 立 遺 伝 子 で. な いに も拘 らず組 換 を行 わ な い こ とを 意 味 し,実 験 の結 果 それ らの位 置 は相 互 的 に2.7の 距 離 を染 色 体 上 に もつ こ とが わ か つ た.然 斑 紋 のanlage形. るにD∫ とUと. は形 質 発 現 ヒ共 通 的 な背 面 黒 色. 成 とい う機 能 を もち,連 関検定 は これ ら両 斑 紋 を対 象 に し て行 つ た も の. で あ るか ら,少 くも こ の背 面 黒 色 斑 紋anlageの. 形 成 を 支 配 す る遺 伝 子 的要 素 が8.0と10.7. と の両 位 置 に存 在 し うる こ とにな り,両 者 が 対立 的 に行 動 す る こ とか らすれ ば,む の遺 伝 子 的要 素 は8.0か. ら10.7の. し ろそ. 位 置 に 亘 つ て存 在 し得 る と考 え て よいで あ ろ う.さ す. れ ば背 面 黒 色 斑 紋 に対 す る遺 伝 子 的 要 素 と側斑 に 対 す る遺 伝 子 的要 素 とが. 緒 にな つ て1. つ の遺 伝 子 作 用 の如 く発 現 して σ を生 じ,ま た 背 面 黒 色班 紋 に対 す る遺 伝 子 的 要素 と半 月 紋,星 紋 の発 現 に関 係 す る遺 伝 子 的 要 素 とが 一緒 に な つ て 一つ の遺 伝 子 作 用 の如 く 発 現 し てDiを. 生 ず る も の と解 せ られ る.即 ち,染 色体 上 に於 け る遺 伝 子 座 とい うもの が あ る帽 を. もつ こ とが あ る と考 え られ る ので あ つ て,こ の 点はMorgan(1912)のgeneをpointと. 考. え る説 とは趣 を異 にす るが,染 色 体 の 縦 方 向 へ の分 化 とい うこ とに 関 し ては 同 じで あ る. N1×lesのF1で は 直 ち にlesが 分 離 して くるが,そ の眼 紋 は 中央 の 三 角 部 のみ が 着 色 し て残 る.こ の三 角 部 の斑 紋 は 元 々半 月紋,星 紋 の着 色 と平 行 す る もの で あ つ て,lesで 半 月紋,星 紋 は 異 常 が な く常 に発 現 す る もの で あ る上 は,こ え な いわ けで あ る.F1に. 現 わ れ るlesはNZと. の結 合 に な つ て い るか ら,Nlで は 半 月紋,. 星 紋 の出 現 を 優 性 的 に抑 圧 す る とい う通 念 か らす る と不 審 な よ うで あ る が,NZ自 失 に過 ぎな い もの で,こ のlesは. は. れ も当 然 異 常 な く残 つ て差 支 体は欠. 偽 優 性 と して現 れ,そ の 半 月紋,星 紋 の発 現 性 が か な り. 強 い も ので あつ た とみ れ ば これ も当然 の こ と といわ ね ば な らな い. この よ うにNlを. 単 な る欠 失 で あ る とす れ ば普 通 斑 紋 との 交雑 に於 て いわ ゆ る無 半 月紋. を生 ず る のは 如 何 な る機 構 に よ るか が 問題 とな る.し か し これ はNlを 解 され る こ とで あ つ て,NZを. 詳細に調べれば理. 典 型 的 な無 半 月紋 で な くて は な らな い とす る と こ ろに 誤 を. 生 ず る ので あ る.実 際1V1に は不 完全 な半 月紋(程 度 に は 種 々あ る)を 現 わ す も のが 樋 め て 多 い ので あつ て,典 型 的無 半 月紋 は そ の変 異 の 一 方 の最 極 端 な の で あ る.即 欠 失 と 一緒 に なつ て優 性 的 にlesの. ち,普 通 斑 紋 が. 場 合 と同 様 に現 われ て い る こ とは認 め られ なけ れ ば な. らな い.そ れ で は無 半 月紋 の変 異 性 は何 に 由来 す るか と い うと,欠. 失 が あ るた め に抑 圧 さ. れ る か らで は な く,半 月紋,星 紋 発 現 の た め の遺 伝子 的要 素 の作 用 力 の変 異 性 が 系 統 に よつ て極 め て大 き いか ら,そ れ がhaploidの 形 で そ の ま ま 現 れ た のに 他 な らな い と 考 え られ る.従 つ て 半 月紋 そ の もの はhaploidの 形 で は 決 し て完 全 に は 発 現 され に くい が,diploid の形 に な る と完 全 な発 現 を 見 る もの と推 測 され る.1V1が 遺 伝 的 行動 の上 でdominantに 見 え る の は欠 失 の行 方 が 常 に 優 性 的(ホ モ はi致死)で 結 局眼 紋 と半 月紋,星 紋 とのanlage発 異 性 が高 い とい うこ とが,最. 現 に 関係 す る遺 伝 子 的 要 素 の作 用力 は 極 め て変. も的 確 にhaploidの. 蚕 の性 染 色 体 に 属 す るgenesが. あ る の に よ る と解 され る.. 形 で 見 られ る ので あ つ て,こ の こ とは家. 雌 に 於 てhaploidの. 形 で形 質 発 現 をす る場 合 に 匹 敵 す べ. く,家 蚕 の 常 染 色体 に於 け る 自然 に生 じた 欠 失 と し ては最 初 の 例 で あ り,ま た普 通 斑 紋(標 準 型)の 解 析 の 面 か ら極 め て 重 要 な 意義 を有 す る も ので あ る..
(16) 次 にoaは. そ の位 置 す る場 所 が連 関検 索 の上 か らはUとDiと. る.こ の場 所 はUと1)1と. の 解 析 か ら遺 伝子 的 に はactiveな. の 中間 に 位 す るわ け で あ 染 色 体 部 分 に属 す る と考 え. られ るが,ま た 一 一 ・ 面 そ の附 近 に は 皮 膚 の組 織 分 化 に 関係 す るgenesが え られ るの で あ る.而. 集 つ て い る所 とも考. して これ らの うち で も特 に斑 紋 形 質 を 支 配 す る要 素 とoaな. る油 蚕. 性 を支 配 す る要 素 とが 遺 伝 的 行 動上 全 く対 立 的 関係 を示 す こ とは前 述 の通 りで あ る,し か しな が らこれ ら両 形 質 は カテ ゴ リーを異 に す る もの で あ る か ら,こ れ らを対立 形質 と認 め る こ とは基 本 的 な 対 立 形質 の 概 念 乃至 は対 立 遺 伝 子 の概 念 と全 く 相 容 れ な い こ とに な る. こ の こ とは 重 要 な 問 題 で あ つ て,さ. らに 深 く省 察 され るべ き事 柄 で あ る.. ・ 体 形 質 の対 立 的 行 動 とい うこ とは 連 関 とい うこ とを考 慮 外 に おけ ば ,相 題 の2形 質 発 現 の 要素 が 存在 す る こ とを示 す だ け の も ので あ る.そ. 同 染 色体 に 問. の場 合,そ れ らの形 質. が 必 ず 同 ・カテ ゴ リ0に 属 す る もの で あ る こ とを示 す こ とに は な らな い.そ 失(遺 伝 子 そ の も ので な い)に よ る もの で あ りな が ら,そ Uと. 欠. れ が全 く遣 伝 子 的 に発 現 され る. 対立 的行 動 を と る こ とを 見 て も明 らか で あ ろ う.さ す れ ばoaの. る カテ ゴ リーに 属 す る も ので あ るが,そ. れ はN1が. 場 合 もDi,Uと. 異. れ らと対立 的行 動 を とる こ とは あつ て も差 支 え な. い わ け で あ る.そ れ 故 に問 題 はそ の遺 伝 子 的 作 用 に つ な が る構 造 如 何 とい うこ とにな る. それ に 関 して は後 述 す る. 4.綜. 合考察. 家 蚕 に 於 て,油 蚕 性 は別 と して,そ れ 以 外 の形 質 につ い ては,同 genesは. 種 類 の形 質 を発 現 す る. 同 一・ 染 色体 に 座 乗 す る こ とが 見 出 され る傾 向,換 言 す れ ば 染 色 体 が 形質 発 現 上分. 業 的 な 役割 を もつ とい う特 異性 が従 来 か な り広 く考 え られ て い る(高 見1948).第14染 体 のU複. 対立 的遺 伝 子 群 の場 合 も,oaな. る油 蚕 性 を 除 け ば他 のU,Di,les等. も斑 紋 に関 係 した も ので あ るか ら,上 述 の傾 向 はや は り うか が わ れ る.し 興 味 深 い こ とは σ もDiもlesも て い る に拘 らず,そ. の各 々が複 合 形 質 と考 え られ る こ とで あ る.即 ち,σ は眼 紋,半. に遣 伝 す る ので あ るか ら,Uを. か もこれ らの 諸 形質 が複 対 立 的. 以 て代 表 され る座 位 には 側 斑,背 斑,星 紋,半. は 半 月紋,星 紋 部 のanlage生. らにlesは 眼 紋 部 のanlage生. あ ろ うと考 え られ る(第4図. 成が消極的に支配 さ. 成 を も消極 的 に発 現 す る よ うに変 異 し て い る もの で. 参 照).こ. 在 し得 な い こ とは 已 にUとDiと. はこ. 成 を積 極 的 に支 配 しな い 劣 性 突. 然 変 異 を起 し て お り,普 通 斑 紋(形 斑)は 側 斑,背 斑 部 のanlage生. 従 つ てU座. 月紋,眼 紋 等. 成 を支 配 す るそ れ ぞ れ の遺 伝 子 的 要素 が比 較 的緊 密 に存 在 し て いて,σ. れ ら全 体 を有 す る が1)1で れ,さ. 月紋,. 眼 紋 を有 す る も半 月紋,. に は ひ ので と同 一斑 紋 を有 す る も側斑 な く,lesは 眼 紋 を 欠 くも半 月紋,. 県 紋 を有 し,体 の背 面,側 面 に は斑 紋 を 全 く有 しな い.し のanlage生. か し こ こで特 に. そ れ ぞ れ 遺 伝 的行 動 の上 か らは1佃 の 形質 と して 見 られ. 星 紋 を有 し背 面 に ひ ので 斑 紋 と側 面 に 側斑 とを併 有 す るが,Diは 毎紋 を欠 き,背面. 色. は いず れ. れ ら の遺 伝 子 的 要 素 が 染 色 体 上 全 く同 一箇 所 に存. がodkに. 対 す る組換 価 を異 に す る こ とか ら も明 瞭 で,. 位 そ れ 自体 は あ る幅 を もつ こ とが 当然 期 待 され るわ け で あ る.幅 が あ る とし て. もそ れ が ど の範 囲 の もの で あ るか は,狸. 々蝿 に於 け る障 腺 染 色体 に 匹敵 す る もの を もた な. い家 蚕 で は窺 い知 る こ とは で きな いが,Uと1)iと. のodkに. 対 す る組換 価 の差 は2.7で.
(17) 第4図.U座. 位 の 構 造 模 式 図.. あ り,形 斑 を 構 成 す る 形 質 的 要 素 が 相 当 高 度 の 変 異 性 を 示 す こ とか らす る と,か. な り大 き. な も の で あ ろ う と察 せ られ る. 近 年pseudo・allelismの. 研 究 か ら従 来 の 遺 伝 子 座 の 概 念 が 修 正 さ れ,更. 向 に あ る.McClintock(1951)は 数 のcomponentsか 於 てbi遺. ト ウ モ ロ コ シ の 着 色 性 の 研 究 か ら,一. ら な る こ と を 推 定 し,Pontecorvo(1952)は/i3ρ. 伝 子 群 の い ず れ か を も つbiotin要. に 細 分 され る傾 つ のlocusが. 多. θ78〃μ3nidulansに. 求 系 統 の こ れ ら遺 伝 子 は,ピ. メ リ ン酸 よ り7・8. ヂ ア ミ ノ ・ペ ラ ル ゴ ン 酸 に 至 る 反 応 段 階 を 支 配 す る 一つ の 大 き な 遺 伝 子 座(segment)を な し て,こ. の 遺 伝 子 座 の 中 が 三 つ の 突 然 変 異 の 単 位(unitsofmutation)よ. 釈 し た.Pritchard(1955)は. 同 じ カ ビ に 於 てad8部. な 関 係 に あ つ て 少 く も4個. 位 と 呼 ば れ る 遺 伝 子 座 がbi群. の 突 然 変 異 の 単 位(sites)か. 染 色 体 の ・一 ・ つ のsectionか. て さ ら に 細 か い,し. に. 栄 養 要 求 に 関 す る研 究 か らgene. ら な る も の で,こ. か も 線 状 に 並 ん だsiteと. と同様. ら な る こ と を 結 論 し て い る.特. Demerec(1957,1958)はS'al〃zonellatyphimuriumの locusは. りな る と解. の10cusはcrossingoverに. 呼 ぶ 単 位 に 細 分 さ れ,相. よつ. 同 のsiteに. 突然 変. 異 が 生 じ た 場 合 は 同 じ(identical)allelesと. な る が,非. 相 同 のsiteに. 突 然 変 異 が生 じて. い る 時 は 異 るalleleに. の 考 え に はBeadle(1957)は. 生 化 学 的立 場. な る と 考 え て い る.こ. か ら も首 肯 し得 る も の と し て 支 持 を 与 え て い る.Benzer(1957)はBacterialvirusの "rll"な るmutantが 組 換 の頻 度 で い えば 一 元 的 で あ るが ,そ れ が 機 能 的 に は 二 つ の 単 位(cistron)に. 分 け ら れ る こ と を 報 じ て い る..
(18) 著 者 の σ 座 位 に於 け る突 然 変 異 の多 様 性 は上 述 の諸 現 象 と似 通 つ た もので,高 等動 物 に 於 て も植 物 や微 生 物 と同様 な遺 伝 子 座 構 造 を想 起 させ る もの が あ る こ とは 意 義深 い こ とで あ る といわ ね ば な らな い.只,著. 者 の場 合 は い わ ゆ る1site(或. はregion)に. よつ て のみ. 発 現 され る と見 られ る突 然 変 異 体 が 単 独 で 得 られ て い な い の で あ る.即 ち,わ れ わ れ が 認 め 得 る単 位 形 質 は す べ て2〜3個. の要 素 が複 合 し て現 わ れ,そ. れ らは行 動 を共 にす る 関係 上. そ れ らの要 素 を綜 合 し て1形 質 と して認 識 して い るの で あ る.こ. の よ うに遺 伝 子 的 概 念 と. し てば 一つ 一つ で あ るが,形 質 とし て は相 互 に幾 らか の共 通 要 素 を発 現 す る とい う特 徴 は, 通 常』Lewis(1951)そ. の 他 に よつ て 考 え られ て い るpseudo‑allelicgenesの. 概 念 と も租. 趣 を 異 に す る の で,著 者 は この特 異 性 を と りあ げ て この遺 伝 子 座 を複 合 座 位(Compound locus)と 名 づ け る こ と に した い.も つ と もDemerec… 等 の いわ ゆ るsite叉 はregionに 相 当 す る もの が蚕 の 場 合常 に複 合 して現 われ る とは言 い切 れ な い の で あ つ て,眼. 紋 だけを. 発 現 す る姫 蚕(半 月紋,星 紋 のanlageを 生 じな い)が 偶然 生ず る の を見 る こ とか らす れ ば, lsiteだ け に よる形 質 の得 られ る可 能 性 は あ る..
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