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第 5 講:確率

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Academic year: 2021

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全文

(1)

5

講:確率

平成

16

11

17

(2)

確率とは?

コインを投げる実験を考える。

(3)

コインを投げる実験

偏りのないコイン投げると

(1)

表が出る

(2)

裏が出る

2

通りの可能性がある.

(4)

コインを投げる実験

(

つづき

)

硬貨が偏らない,と仮定できる場合,

表の出る確率

= 1 2

裏の出る確率

= 1 2

とするのが自然であろう.

(5)

さいころを投げる実験

1

個の,偏りのないさいころ投げると,

1

の目

, 2

の目

, 3

の目

, 4

の目

, 5

の目

, 6

の目

6

通りの可能性がある.

さころが偏らない,と仮定できる場合,

1

の目の出る確率

= 1

6

2

の目の出る確率

= 1

6

(6)

偶数の目の出る確率は?

偶数の目は,2,4,6,の

3

通りあるので,直感 的に

出た目が偶数である確率

= 3 6 = 1

2

(7)

出た目が

3

で割り切れる確率は?

出た目が

3

で割り切れるのは,

3

6

,の

2

通りあるか ら,直感的に

出た目が

3

の倍数である確率

= 2 6 = 1

3

(8)

定義

1 (

標本空間・事象

)

標本点

sample point:

ある実験の可能な結果

1

つで,

ω

で表す.

標本空間

sample space:

標本点全体の集合 で,

で表す.

事 象

event:

標 本 空 間 の 部 分 集 合 で ,

A, B, C, · · ·

で表す.

根元事象

elementary event:

ただ1つの標本 点からなる事象.

(9)

定義

2 (

事象の演算

)

和事象

union of events:

A B = {ω|ω A or ω B}

積事象

intersection of events:

A B = {ω|ω A and ω B}

(10)

定義

2 (

事象の演算

(

つづき

))

余事象

complementary event: ¯ A = Ω A

全事象

whole event:

標本空間

空事象

empty event: φ = ¯ Ω

排反事象

exclusive events: A B = φ

(11)

定理

1 (

事象の演算

)

(

分配法則

distributive law)

( A B ) C = ( A C ) ( B C ) ( A B ) C = ( A C ) ( B C )

(

ド・モルガンの法則

de Morgan law) A B = ¯ A B ¯

A B = ¯ A B ¯

(12)

定義

3 (

古典的確率

組合せ論的確率

)

全 て の 根 元事象は同程度の確からしさで起こるとすると き,事象

A

の起こる確率は次のように定義さ れる.

P ( A ) = {ω|ω A}

{ω|ω } = r

n

(13)

定義

4 (

統計的確率

頻度による確率

)

同じ試行を

n

回独立に行う.

事象

A

の起こる回数を

n

Aとする.

試行回数

n

を限りなく大きくする.

事象

A

の確率を次のように定義する.

P ( A ) = p n

a

n

(14)

大数の法則

law of large numbers

ある試行を,全く同じ条件のもとで,限りなく大量 に繰り返し行うとき,事象の起こる相対頻度は必ず 一定の値

p

に近づく.すなわち,次の大数の法則が 成り立つ

事象の起こる回数

試行回数

 定数 大数の法則が統計的確率の根拠となる.

(15)

定義

5 (

数学的確率

公理論的確率

)

確率

P

全ての事象の集合から

[0 , 1]

への写像で,

A −→

P

P ( A ) [0 , 1]

次の性質を満たす

1.

全ての事象

A

に対し,

0 P ( A ) 1 2. P (Ω) = 1

3. (

完 全 加 法 性

)

互 い に 排 反 な 事 象

(16)

定理

2 (

加法定理

) 1.

一般の場合

:

P ( A B ) = P ( A ) + P ( B ) P ( A B ) 2.

排反な場合

:

P ( A B ) = P ( A ) + P ( B )

(17)

定義

6 (

条件付確率

)

事象

A

が起きたときに事象

B

が起きる確率を

,

事象

A

のもとでの事象

B

条件付確率といい,

P ( B|A )

で表記し

P ( B|A ) = P ( A B )

P ( A )

で定義する.ただし,

A = φ .

(18)

定理

3 (

条件付確率の性質

)

条件付確率の定義から 導かれる重要な性質

:

1. P ( A|A ) = 1 . 2.

乗法定理

P ( A B ) = P ( A ) P ( B|A ) P ( A B ) = P ( B ) P ( A|B ) 3.

乗法定理

(

3つの事象の場合

)

P ( A

1

∩A

2

∩A

3

) = P ( A

1

) P ( A

2

|A

1

) P ( A

3

|A

1

∩A

2

)

(19)

定義

7 (

独立性

) independency

次の条件

P ( A ) = P ( A|B )

或いは

P ( A B ) = P ( A ) P ( B )

が満たされるとき、

A

B

は独立であるという。

(20)

1 (

独立性

)

さいころを連続して

2

回投げると き、次の事象が独立である。

事象

A : 1

回目

1

である 事象

B : 2

回目

1

である なぜなら、

Ω = { ( i, j ) |i, j = 1 , 2 , · · · , 6 }

A = { (1 , j ) |j = 1 , 2 , · · · , 6 } , P ( A ) = 6 / 36

B = { ( i, 1) |i = 1 , 2 , · · · , 6 } , P ( B ) = 6 / 36

A B = { (1 , 1) } , P ( A B ) = 1 / 36

(21)

定理

4 (

ベイズの定理

) Bayes’ Theorem

標本空間の素分割:

Ω = H

1

H

2

∪ · · · ∪ H

k

H

1

, H

2

, · · · , H

k

:

互いに排反

P ( H

i

|A ) = P ( H

i

) P ( A|H

i

)

k

i=1

P ( H

i

) P ( A|H

i

)

(22)

ベイズの定理の証明

Ω = H

1

H

2

∪ · · · ∪ H

k

より

A = A Ω = ( A H

1

) ( A H

2

) ∪ · · · ∪ ( A H

k

)

したがって,

P ( A ) =

k

i=1

P ( A H

i

)

=

k

i=1

P ( H

i

) P ( A|H

i

)

条件付確率の定義から

(23)

ベイズの定理と因果推論

A :

結果(病気など)

H

1

, H

2

, · · · , H

k

:

原因(病因など)

P ( A|H

i

):

事前確率

prior probability. H

i のもと

A

になる確率で、既知である。

P ( H |A ):

事後確率

posterior probability. A

が起きたとき、原因

H

i である確率。

(24)

2 (

ベイズの定理

)

以下のことを既知とする。

ある珍しい病気: 割合

1% +

にでる割合

96%

軽い関連病気: 割合

5% +

にでる割合

10%

病気でない: 割合

94% +

にでる割合

5%

さて、検査結果が陽性となったとき、珍しい病気 である確率は?

(25)

1 (

回答

)

H

1

:

重病

; H

2

:

軽病

; H

3

:

健康

A :

陽性がでる

P ( H

1

) = 0 . 01 P ( A|H

1

) = 0 . 96

P ( H

2

) = 0 . 05 P ( A|H

2

) = 0 . 10

P ( H

3

) = 0 . 94 P ( A|H

3

) = 0 . 05

となる。したがって、

参照

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