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多国籍企業の新展開

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(1)

多国籍企業の新展開

ManagementJournal MJ,2:39‑52(2009) Received8thFebruary,2010

新ビジネスモデル ・新アーキテクチャーの出現

De ve l opme nta ndT ra ns i t i onofGl oba lCor por a t i on

Eme r g i ngNe wBus i ne s sMode la ndNe w A r c hi t ec t ur e

明治大学 五味 紀男

MeijiUniversity NorioGOMl

要 旨

電気産業の多国籍企業 は、 ほかの産業分野 とくらべ、 その多 面性 は際立 っている。 それは従来の国際化 による地理的拡大 に加 え、事業の多角化 に対す る各企業の取 り組 みによ り、国 別企業別 に大 き く異 なる企業体 が存在 する。 そ して さらにそ の事業内容 も先進国企業 とそれに追随する新興国企業の中で 事業の選択 が行 われている。 さらにその事業 の選択 がその企 業 の ビジネスモデル、 さらに商品のアーキテ クチ ャーの選択 で大 き く異 なる。専業化 によって、世界規模 の市場 を目指 す 事業形態 と、限定 された市場 での総合販売 を目指 す企業 が、

併存 している。 日本企業 も、 グローバル市場 を対象市場 と し ての ビジネスモデルの戦略が問われている。

キーワー ド● ビジネスモデル、アーキテ クチ ャー、地理的視 点、商品多角化視点、垂直水平分業視点、プラ ッ

トフ ォーム

Abstract

GlobalenterprlSeSinelectronicindustryarecharactenzed foritsmultidiversityandvarietylnltSbuslneSSmodeland platform ln itsglobalcompetition.Ontopoftraditional pattern ofgloballZatl0n,multiproductpollCy makes difference ineachcompany.Furthermore,CompanleSln maturedcountryandcompanyinemergingcountrymakes contrastingstrategytokeepcompetltlVeneSS.Successful modelofbuslneSSSeemstObederNedfrom thestrategy to targetglobalmarketand share in dlfferentform ConcentratinglnParticularfieldofbusLneSSmodelisalso new shapeofoutcomelnvertica一andhorizontalscope JapanesegEobalenterprisemusttoclanfyandtofocusIts buslneSSmodeltomeetglobalcompetltion,

KeyWords● businessmode一,architecture,geographic scope,vertical&horlZOntalscope,platform

(2)

40 マネジメント ジャーナル (第2号)

問題提起

多国籍企業論 は、バー トレッ トとゴシヤール の研究 によって、類型化 され、基本的多国籍業 論 の基本的理解 の中心 となってい る 然 るに、

事業 の多角化、 さらに20世紀後半か らのICT 化 の進展 と、製造 プロセスのモ ジュール化 は、

新 たな企業形態 を生み出 している。 この多様化 と変化 す る企業形態 を従来 のバ ー トレッ トゴ シヤールの分析 だけで包含 しに くくなって きて お り、従来の分類 区分 と異 なる発展形態が生み 出 されている 特 にエ レク トロニクス領域の産 業群 は、 そのICTとの連 関性 とグローバ ル化

‑ の対応 の同時対応 は、様 々なバ リエーシ ョン

1

グラン ト

を生み 出 してい る。バ ー トレッ ト& ゴシヤー ルの分析 は基本的には地理的拡大のプロセスを 中心 になされている 更 に企業 の形態 は多角化 とい う伝統的手法の中での事業拡大 と、逆 に事 業対象 を絞 り込んだ専業化 には世界規模 の市場 を対象 とした規模 の経済に根 ざした戦略がみ ら れる 更に、事業のプロセス ・段階を分解 した 垂直統合、垂直分業更に水平分業の形態 を生 ん でいる この3つの変化 は、更 に多国籍企業の 周辺 に関連企業 を生み出 している1)

従来の多国籍企業論で律 しきれない多様性 を生 んでいるといえる。

この ような視点に立 った時、 グラン トの企業 成長の3つの軌跡 はこの分析 に大 きなヒン トを

企業戦略分類

曲 こ芯 Ⅱ 無 駄 鮮魚 .T'm ・ 事 業戦略 は企業が戦略 的にどの市場を主要対象とする かで決定される

企業戦略 は下記の3つのどの分野で競争するかによっ て決定される

3つの視座 の方 向性とは

‑グローバル視野の地理的視座 一商 品の 多角化の視座

一重置 t水平野 ビジネスモデルの選択の視座

グ ラン ト、R.M.加 瀬公夫監修 『現代戦略分析』 中央経 済社、2008、474ペー ジよ り筆 者加筆。

2

グラン ト教材欧州型マルチナシ ョナル型多国籍企業

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ヨー ロツ′ヾ多 Ffl主監企=亡は 分 散 型 i空事朋誉常 :

・ 各t主Iの 子 会社 は I虫立 的 .自立 型 であ る 暮 親 会 社 菅ま芋 会 社 上 級 幹部 ぬ j王免 で 棒 蛍 を支 配

・ 代 表 約 番例 の 企 薬 は 以 下 の通 り

・ .Urlilovor.PhiHips.Couru ulds,RoyalDLJEChIShoH.

Bartlett,C.A.,andGhoshalS.ManagJ'n.,0・AcrossBoyde1‑,HBSPress,1989.p.51

(3)

与 えて くれる。図1グラン トによる企業の戦略 の3つのス コープである

地理的スコープの事業戦略

多国籍企業論 における多国籍企業の定義 は幾 つかあるが、基本的に2箇所 ない し6箇所以上 の海外拠点を持ち、製造、販売、開発等 を推進 す る企業 を多国籍企業 と定義 されていた2)0

地理的拡大の中での企業の成長戦略は、地理的 視点の分類 と定義出来る その中でバー トレッ ト・ゴシヤールは、4つの企業モデルを提示 し

た。欧州の複数の国の市場の中で形成 されて き たマルチナ シ ョナル型企業、米国のイ ンターナ シ ョナル型企業、 日本の更 にグローバル企業 と 定義 しその特質 を明示 している。更 に多国籍企 業 の進展 は、世界各地の グローバ ルな資源 を、

内部化 し最適利用す る トランスナ シ ョナル企業 を定義 している この定義 に基づ くと、欧米 日 の多国籍企業の形態 を明示 した。 ヨーロッパで は

、E

U の形成過程 の中で、各 国の独 自性 を生 か して分権型経営が先行 した。今エアバス企業 の成立、 ロイヤルダッチ シェル、ユニ レバーの ような集合型、2カ国本社型 までその変種があ

3

グラン ト教材米国型インターナシ ョナル企業

Bartlett,C.A.,andGllOShaJS.,Managl'ngAcz・ossBordel,HBSPress,1989,p.51

4

グラン ト教材 日本型グローバル企業

Bartlett,C.A.,andGhoshalS.Manat0,11ngAc1‑OSSBol‑dez,HBSPress,1989,p.52.

(4)

42 マネジメント ジャーナル (第2号)

5

グラン ト教材 トランスナシ ョナル型企業

互 依 存 † れ 企 暮

体の

nqで、8t術.村井・人.

村FIの大Jtのまれ

トランスナショナル :纏**雷と鴨力の相互韓書にJ=6線食的本./トワーク企雷

‑それぞれ義肋 縫鷺鷲膿がすべての企業金持に鷺雛

‑それぞれ傭別の尊義件練会社市嶋に特売の無為 暮離島を供給する

‑本牧センターは全社線輪が統合的協力を生みだすように犠鞍する

BartlettC.A.,andGhoshalS.,ManagingAcl・OSSBo1‑deI・,HBSPress,1989,p.52.

1

グラン ト資料 産業別多国籍企業の 日米欧企業の特性

ユニリーバ 花 王 P&G . フィリップス Panasonic,GE

マルチナショナル グローバル インターナショナル Bartlett.C.A.andGhoshalS.Managl'ngAcz・ossBol・der,HBSPress,1989,p.50.

る。 しか しABBの ように分権型モデルで大い に評価 された企業 も、その組織運営 は一部修正 を施 し集権化 も進んでいる。米国のインターナ シ ョナル企業 は、米国の多民族国家の中で形成 さゴ1米国内で 自己完結 したモデルをベースにそ の応用型 としての国際運営が される。基本的に 米国主導の経営であ り、地域的特性 に根 ざ した マルチ ドメスチ ックな要素 を経営の中で消化す る能力 にかけているとお もう。 この典型的な例 として、GMが世界及び米国における消費者の 動向を軽視 した経営が今 日の結果 を招いた一因 である。日本の多国籍企業 は、標準化 したグロー バルモデルの経営が進め られた。今新 たな新興

市場

BRICs、VISTAの誕生 に際 し、新 たな中 級 ・低級 レベ ルの商品の対応が迫 られている。

グローバ ル戟略か ら、地域 に根 ざしたマルチ ド メステ ック商品の開発の対応 に迫 られ る新 たな

変化の兆 しがある。

更 に多国籍企業の進化 は海外の現地の資源 リ ソース を内部化 に よって取 り込 む トラ ンスナ ショナル型のモデルが注 目された。事業の発展 期 のIBMがそれであ る このモデルは研 究 開 発体制 をハ ブ & スポー ク型か らハ ブ & ネ ッ ト

ワーク型の研究体制 を可能に した。

産業別 に電機、生活関連商品、通信機器の 日 欧米の特筆 を示 している。

更に最近 メタナシ ョナル型の海外事業が提唱 されている。 これは、 とりわけ途上国の企業の 成長す るにつれて、 自国の内部資源 (原料 ・労 働 ・資本 Etc)に欠けている要素 をアウ トソー スす ることによ り、多国籍企業化 を果たす企業 を説明す るのに適 している

しか し、地理的スコープの分析 は、 どの よう な商品で、 どの ような商品構成 とビジネスモデ

(5)

..。1.、」ヽ一いり1、■「>.TJ;.1.

・1 ..

ルでの事業が展 開 されるかにつ いては、答 えて い ない。 この内容 を分析 す るのが次 の2つ の フ ァクターによる分析が必要 になる。

商 品の商 品戦略 、多角化による事 業戦 略‑ プロダクトスコープ

グラン トはプロダク トス コープを定義 してい る この定義 を少 し拡大 して考察す ると変化す る電機事業の動 向を的確 に知 る分析 を与 えて く れ る。最近 の電機企業の変化 を、世界的 レベ ル で理解す るのに大 きく寄与 している。

事業の多角化 には米国の コングロマ リッ ト型 の事業展 開がある 更 に関連商品の中での多角 化 は、ア ンゾフのマ トリックスで新市場 の開拓 とい う地理的拡大 と商品の新商品の拡大が成長 戦略 となる そ こでの分析手法 としてプロダク トライフサ イクル とプロダク トポー トフ ォリオ (PPM)が事業戦略の主要 な軸 となる

ここでは多角化 による事業の集積 と、逆 に商 品 を選択集 中 し単 品あるいは少数商品に集 中 し て規模 の経済 を世界市場 を視野 に取 る戟略が存 在す る

複 合型総合電機企業の転換

累積 した事業群か らの選択的集中 した事例 と して、

GE:

ジェ ッ トエ ンジ ン、医療機器等 に集 中、

プラスチ ック部門の売却

シー メンス :携帯電話か らの撤退、医療用器械、

風力発電、電気 自動車等‑ の集 中

GE

は米 国内市場 占有率

2

位 か ら転 落す る事 業 は、退 出す る シーメ ンスは高い世界 シェア を 目標 とす る 当初 の総合企業か ら戦略的集 中 が進んでいる 今 この事業 の選択 と集 中が急速 にすすんでい る 米国 ・欧州 にあっては、総合 家電 メー カーは もはや存在 しな くなってい る

GE

は コ ングロマ リッ ト型事業 の選択 と集 中 を 繰 り返 している フィリップス社 は既 に、 白物 家電か ら撤退 している また半導体 を分社化 し ている

単 業型 また は少 数 商 品モデル

少数モデルで世界 シェアを 目指す戦略 をとる 企業が ある

ノキア :携帯電話‑ の集 中

HP,Dell:パ ソコ ン ・サーバー に特化 イ ンテル :CPUに商品の集 中

これに対 し日本企業 は欧米の事業の選択 と集 中に比較 して、その進展 度は遅れてい る しか し次第 に電機企業 も3つの元 の事業本体 に集約 が始 っているようにみ える この成立過程 をた

どってみ よう

歴史的にその成立過程

多 国籍企業 の成立 は、事業形成の過程 の時代 的お よび国内外 の経済環境 によって形成 されて きた。そ こでの単 品会社 か ら複品会社 さらに多 角的商品 を抱 える総合家電の ような多大 な品種

を抱 える事業 まである

欧州 で も米 国で も総合 家 電企 業 で は成 立 し た

。GE

RCA

、 シー メ ンス、 フ ィリ ップス、

トム ソンな どがあった。 日本で も日本の国内市 場 を背景 に総合電機 メー カーが成立 していた。

同時 にそれ以外、米国の

RC

A,あ るいは

TV

各 社 お よび音響各社 は相次いで姿 を消 し、欧州で もテ レフンケ ンや独英 の電機企業が事業活動 を 停止 した。

また

80

年代 まで メイ ンフ レー ム企業 も、 コ ンピュー ター企業 も、 ほぼ一貫生産 を続 けて き た。それか ら、製品のモ ジュラー化、デ ジタル 化 さらにグローバル化の進展 は事業の形態 を多 様 な ものに してい る グラ ン トのプロダク トス コープは、 この間題 を考 えるの に視座 をあたえ て くれる

。GE

RCA

、 シー メ ンス、 フィリッ プス、 トム ソンさらに 日本で も日本 の国内市場 を背景 に総合電機 メー カー も、その成立過程 の 需要基盤 は国内市場 さ らに近 隣諸 国を主 な対象 市場 として、発展 しその市場 の需要 にこたえる ため商品の複品化が事業戦略 として当然 に拡大

していった。

日本企業 も大別 して、重電産業 グループ 日立 ・

(6)

44 マネジメント・ジャーナル (第2号)

東芝 ・三菱の ようなE&Eグループ、コンピュー ター ・通信 企業NECお よび富 士 通 のC&Cグ ループ、さらに家電 グループAVHAパ ナ ソニ ッ ク ・サ ンヨー、 ソニー、 シャープ等がある 基 本的 に国内市場 を基盤 として成立 し、その うえ で海外進 出 をはた した。

しか しと りわけ欧米 にあって、事業の選択 と 集 中が起 きてい る。GEはマ ッキ ンゼ‑のポー トフ ォ リオ分析 に よ り、 米 国市 場 で2位 以 内 の事業 に集 中す る。 ジェ ッ トエ ンジ ン、医療機 械、原子力発電、 白物家電 とあたか もコングロ マ リッ トの事業形態 をと り、事業相互 間の シナ ジー効果 は望み に くい。 このモデルに似 ている のが、韓 国企業で、サ ムス ンは当初 よ り、小 さ な国内市場 を通 り越 して当初 よ り、世界 シェア を5位 以 内 の商 品 を、対 象 商 品 に して事 業戦 略 をとっている。 フィリップスはすで に白物家 電 部 門か らの撤 退、半 導体 部 門 は分離 してい る。新規分野では医療機器分野 を拡大 している。

シー メ ンス は携帯電話 か らは撤退、 医療機械、

風力発電、電気 自動車の開発 に重点 をシフ トし ている 註4日本の企業 はこの事業 の選択 と集 中のプロセスはテ ンポが遅い。 日本 国内である 程 度の需要が見込める中で、事業 の集 中化 ある いは撤退 と集中化 は欧米企業あるいは韓 国企業 に遅 れを とっている。

単 品複 品企 業 群

一方現在ICT関連事業 の イ ンテル、 ノキア、

あ るい はHP、 デル、 ソフ トのマ イ クロソフ ト 等、ベ ンチ ャー企業か ら出発 して、得意 とす る 少数商品によ り当初か ら世界市場 に挑戦 して規 模 の経済 を挺子 に事業 をのば した。

まった く性格 の異 なる事業が多国籍企業 とし て存在 している。 この ように業態の違 う企業の 比較考証 はあ ま りお こなわれていない。 日米が

8 0 ‑ 9 0

年代通商問題 で争 った ときもこの企業 の ビジネスモデル、あるいはプラ ッ トフォーム と 事業形成 に至 る 日米企業 の正立過程 の違いは明 白である

企業が水平 ・垂直分業 によ り、ある特定の狭

い領域 ・ドメイ ンで コアコンピタンス を経営 の 比較優位 として、周 りの協力企業 との分業体制 で事業 を形成す ることが この単品複 品型事業 の 特徴 といえる。

電機産業の分類

以上 をまとめ る と次の ようになる。単品企業、

複 品企業 さらに多品種事業 を分類す る と以下の ようになる

単複会社 事業形態 と評価

ノキア コングロマ リッ トか ら携帯電 話 セ ンギ ョウメー カ ー‑ の転 換

インテル パ ソ コ ン用

CPU

専 業 メ ー カー として寡 占的存在 テリレ ガ レー ジイ ンダス トリーか ら

のパ ソコン中心 の事業体 HP コピー機 、パ ソコン専 門企業、

デル とともに95%EMS発注 モ トロー ラ

TV

,半導体、携帯電話か らの

撤退明確 な事業戦略が見 えな

1

選択 と集 中進化会社 GE

シー メ ンス

マ ッキ ンゼ 一 方 式 に よ る事 業 の選択 と集 中、米国内2位 以内

総合電機か ら、医療 ・風力発 電 ・ソー ラー電池 ・環境 自動 車へ

フィリップス 白物家電 ・半導体か らの撤退、

事業領域 の集 中

サムス ン 世界市場 の5位以内の事業 に 集 中

多角的商品企業

パナ ソニ ック 無線 ・白物総合家電 メー カー ソニー 無線 関連相 互総 合 メー カー、

ソフ ト ・サー ビスへ の事業拡 大

シャープ 無線 ・白物家電 メー カー 註3社 と も情報 関連 拡大 でAVCC企業 と

(7)

もい う 東芝

日立 三菱

重電 ・家電 ・デバ イス総合 メー カー

重電 ・家電総合企業

重電 ・家電総合企業、事業分 野の絞 りこみが進 む

註3社 をE&E企業 ともい う NEC

富士通

コンピュー タ ・通信 ソリュー シ ョン事業‑特化

コンピュータ ・通信 ソリュ‑

シ ョン‑の特化

註 この2社 はC&C会社 と定義 している 国内市場 を起点に出発 した総合企業が、順次、

グローバ ル市場 の競争 に視点が移 り、次第に世 界 レベルでのコアコンピタンス を持つ事業 ドメ インの得意領域 に事業 を、選択 と集 中の結果次 第に集約 している。いち早 くグローバル競争 に さらされた欧米企業 は 日本企業 よ りも、いち早 く事業領域の選択 と集中、 さらに事業領域 の変 化 に直面 した。 日本企業 は、国内市場 とグロー バル市場 とい う2重構造の対応のなかで、事業 の伝統的多角性 を、い まだ持続 している 初め か ら国内に多 くを期待で きない韓国企業が、当 初 よ り世界市場 をめざす ことによ り、あたか も GEの ような事業の絞 り込みがお こなわゴ1、経 営資源の戦略的集中が意図的に行われ、結果乏

しい経営 資源 の中です ぐれた結果 を生 んで い る 中国企 業 は

1

3億 の国内市場 に支 え られ、

日本の技術移転 によ り成立 した国営企業の多角 化路線 の 日本型モデル と、米国か らの技術導入 と買収 によるのハ イテク集中企業の両方が存在 している

米国の新興企業 は、当初 よ りシリコンバ レー 等、大学 ・ハ イテ ククラス ター を起点 に した、

企業の成長 は、単複商品に集中 し、世界市場 を 視野 に入れた世界戦略で新 たなビジネスモデル を作 った。 た とえば、CPUの開発 で、 イ ンテ ルを凌駕 した、パナ フ アコムのCPUを生 んだ が、富士通は、単品の販売 よ りも製品の販売 を 選んだ。 イ ンテルはD・ラム等汎用品での販売 では、 日本 ・韓国の量産メーカー との競争 を断 念LCPUの生産 に集 中 しその後 の地位 を確保 した。 ノキアはフィンラン ドの コングロマ リッ

トであ り、少量生産多部 門の集合体 であった。

そこか ら一挙 に世界市場での成長セクターの携 帯電話 に着 日し、事業領域 を集中 して今 日の事 業体 となった。デルや本来のHPとコンパ ック の合併 によって今 日のHPは、 は じめか ら少数 の事業領域であった。モ トローラは、その多角 的事業領域か ら

TV

、半導体、携帯電話 と順次 撤退 したが、今 日に至 り競争力のある事業領域

を見出 していない といえる

図 6

野村総研データファン ドリークラスターの形成

産 官 学 に よ るHsjnchuScienceParkの 半 等 体 i生業CJusterの 形 成 フ'E)セ ス

半主事1事ig!書の枚を形成するEZZ#会社

山血 ∵二二二 民 間 ・外 ヨ■企 *

II‑㌔̲ ̲‑一■l

株 式 市 噂

此本臣吾 「産業Cluster戦略 とアジアの事例紹介」 日露産業講座 『産業 クラス ター形成 と経済』

(8)

46 マネジメント ジャーナル (第2号)

7

立教大学秋野教授報告垂直統合か ら水平分業への転換 十、;ト.Ll.L,.'‑(二日.tJ!i

釈:Llt!人≒ノk■1‑'二校3̲粒LhpT.T舟ヤ一ノミ二 図 1 l

A .グ ロ ‑ ブ の 水 平 型 :コ ン ビ ュ ‑ タ 産 業 モ デ ノL/

=コニ/ピ ュ ‑ タ 産 業 の ヰ云換 占 しヽ垂 直 型 :コ ン ビ ュ ‑ タ 産 業

1980 年 q

販 ク モ ‑ 流 i 五 ア プ リ 一 一 ト シ ヨ ン オ : ペ コ シ 二 レ 旨 / F . ヒ ス r r L Z ユ テ . テ a ー ィ ム ー ン タ グ

新 し しヽ水 平 型 :コ ニ/ピ ュ ‑ タ 産 業 1995年 頃

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この よ うに、電気 産業 の多 国籍企業 は、先 に地 理 的特徴 とは別 に、 商 品的特徴product scope(プロダク トス コー プ)の視点が、その 性格 を明示 しているといえる 米国シェアでの 経営判断、世界 シェアでの経営判断の違いがあ るが

、GE

お よびサムス ンの選択 と集 中は、 日 本企業の経営判断を上回るはやい決断で、好成 績 を残 している。 さらに単品 ・複品企業 は当初 か ら世界市場 を見据 えて戦略 を構築 しビジネス モデルを策定 している。

日本企業 も世界市場 を見据 えた選択 と集中の 加速が求め られている

EMS

や フアンドリー の 出 現

この ような競争環境 の変化 は、EMSや フ ア

ン ドリーの成立、発展 と無 関係 で はない。 こ れ が プ ロ ダ ク トス コー プ と、 あ とで述 べ る verticalscope(パ ー テ ィカルス コー プ) に も 重大 な影響 をもた らす。

米 国の企業 の フ ァブ レス企業 の受 け皿 と し て、誕生 して発展 した、 フアン ドリーは当初米 国で発達 したが、順次台湾 を中心 に発展 して、

米国 ・日本企業か らの注文 を受けたある意味で ローカル拠点企業である。台湾 に拠点 を置 く輸 出企業 とい うことがで きる 半導体 メーカーは EMSに くらべ その設備投 資額が大 き く、分散 型 の投 資は適 さない。 さらにその投 資に際 し、

台湾政府が相応 な役割 を果た した といえる こ の理由によ りフ アン ドリーのEMSの ような国

8

立教大学秋野教授報告 初期のブラン ドキギ ョウ ト企業 と

EM

Sの関係

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90代 の タ} の 変 イヒ 一 塁謎晶 と 設 計 の 分 茶

▼ †書 手桓シ ス テ ム (ニよ る サ プ ラ イ ヤ の 緊 密 な 逮 携

ー E M S へ ・の 完成品組 立 の 統 合 ー O D Mlこ よ る ‑ 書β魯生育十の 統 合

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(9)

図 9

立教大学秋野教授報告

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E墓!ヨ L.∴.Lニ.L∴二.し.̲ .,̲. L∴ t. ",J一二..∴HLlL.Ll̲‑I̲̲̲...・L。..̲∴ ..̲. ̲.̲‑̲.l 秋野晶二 「EMSの現代的特徴 とOEM」立教 ビジネス リビュー20086、94ペー ジ。

際的展 開を可能にせず、台湾の独 自な発展 を生 む結果 となった。

反面EMSは当初米国で成立 した。その後北 米中心か ら東欧アジアに も世界的 レベルで展開 し、一種の国際企業である。次第にアセア ン中 国を生産拠点 とする事業が拡大 している。 また その中で台湾企業の存在が高 まって きている。

基本的には、アセ ンブ リー事業の、調達の規模 の経済 メリッ トと、自動組み立て機械の稼働 と、

低廉 の労働 コス トをメリッ トとしている。 さら に トップ企業のフォンフアイは、世界的規模の 社内金型工場が、金型 ・部品 と付加価値部分 を 高めている 活動 はアジアの中国ベ トナムばか りでな くイン ド、チ ェコにお よび、北米の メキ

シコで、 ソニーの

TV

部門の買収 を し、 さらに 同社か らの

TV

の発注 を受けている この ビジ ネスモデルの競争の持続性 については、今後の 研究が必要 と思 う。 しか しこの現状 グローバ ル レベルの事業展 開は、多国籍展 開の‑事例 とい える。EMSの展 開は、多 国籍企業 の製造拠 点 の拡大 に対 し、労働や集中購 買、 さらに高度の 機械稼働 によるコス トダウ ン効果 を生み、地理 的な視点での、東欧、 メキ シコの稼働か らその 後 アジアに一層集約が は じまったが国際的事業 展開をはた している。

EMSの誕生 は、 コンピュー ター と りわけパ ソコンの水平分業 と生産のアウ トソー シングで 一挙 に発展 した その領域 は携帯電話 さらに各

図 10 グラン ト報告 3

つの多国籍企業の視座

垂直 商品

lAJ・単一E盃

lB)粛紛 者

のガ二

直 ]瓦]匝ヨ 匝コ [ 亘]瓦]

Aは単一企業 内分美,Bは複 数社 による分業 どちらがコスト的に凍れるか?

グラン ト、R.M.加瀬公夫監修、 f現代戦略分析』 中央経済社、2008、477ペー ジよ り筆者加筆。

(10)

48 マネジメント・ジャーナル (第 2号)

種家電製品に拡大がみ られた。

さ らに

EMS

の発展 は企業 の プ ロ ダ ク トス コー プの発展 を促 した。米 国企業 は商 品の企 画 ・設計 ・デザイ ンに集中 し、生産 をアウ トソー シング してス ピー ド性 と価格 の競争力 を同時に 達成 した。デルや、ア ップルの ように生産設備 の投 資を避けて、商品企画 さえよければ、商品 の販売す る企業 になれるのである。 アマゾンの キ ン ドルの評価 はいまだ不明であるが、 目論見 どうりことが運べ ば

、I C

P製造小売 り業 となる わけである。 ソニーのプ レステーシ ョンも、任 天堂の

We e

EMS

に製造委託 を しているが、

結果高い設備の投資を避けて、高い収益性 をほ こっている

そ して、 また同時に事業の垂直 ・水平モデル に大 きな影響 をもた らした。

ここで、その内容 については、集中 して説明 を くわえる。90年台各PCメーカーの設計 を もとに

、EMS

は注 文 を受 けて、組 み立 て た。

共通部 品の集 中購 買 と組 み立 て機械 の稼働 が

EMS

の存在 を可能に した。

さらに

EMS

は設計能力 を高め、 オ リジナル デザ イ ンマニ ュフ ァクチ ャー

( ODM)

に進化 す る。 さらに自社 のブラン ドで 自主商売を始め ると ,オ リジナルブラン ドマニュフ ァクチ ャー

( OBM)

となる ここまで来 る ともう

EMS へ

の引 き返 しはない。

11

立教大学秋野教授報告

L. .Tr L

j

例 をあげると、エ イサーはすでに自社 ブラン ドで製品の世界展開を、はた している。一方 フォ ンフアイ社

( Fo x c o n )

、EMS

専業 メー カー として部品金型の内作 の部門を高めることに専 心 している この

EMS

の存在 は多国籍企業の 商品構成 を形成す る

p r o d u c ts c o p e

に重大 な影 響 を与 えている。 さらに次の垂直スコープに も 重大 な影響 をあたえている

垂直 ・水平スコープの事業の展開

再度 グ ラ ン トの図表 で グラ ン トの定義す る

Ve r t i c a lS c o p e

を見てみ よう。

従来型の経営では事業 プロセスの垂直統合型 事業 を意味す る。そ こでは上図での単一会社 の 社 内垂直統合で事業が されたのはよ くあるケー スであった。 しか し下図の垂直分業が企業 間で 行われることも多い。具体的にいえば、パナソ ニ ックと トー レでプラズマパ ネルの合弁会社 を 設立 した。 またエ レク トロル ミネ ッセ ンス

EL

について も同様 に住友化学 とパナ ソニ ックの合 弁が進め られている。 トー レのカーボ ンファイ バー樹脂 は、三菱重工等 に納入 され航空機の機 材 に組 たて られ、ボー イングに納入 されている。

この商品の開発生産プロセスは、垂直分業 シス テムといえるであろう。一方パ ソコン ・携帯電 話 は90年代、米 国の企業が商品企画設計 を通

垂直統合か ら水平分業へ

図 11、

A̲グ ロ ‑ ブ の 水 平 型 =コン ビ‑ タ 産 業 モノレ

:コ二/ピ ュ ‑ タ 産 業 の 転 換 古 しヽ垂 直 型 =コニ/ュ ‑ タ 産 兼

19 80 年 頃

販 ク モ ‑ 流 通 ア プ リ ソ ケ フ ‑ ト シ ヨ ニ ノ

オ ペ = コ 芦 ン L チ 6 ノ ヒ k ー ッ r g I ‑ . i = テ コ L i → ィ r ■ 芦 ン グ 売‑ i i L

II・トY̲'>J.'JZ:;^=lyJIJiだlilTJ3 2008/11/29 Jj IITJ人ヒ̲人二,I‑事由炎 rLitlキ /ノ 、 ニ

̀''ー〜! I I I. j

新 し しヽ水平 型 =ュ ‑ タ 産 業 1 9 96 年 頃

(11)

して、台湾等の外注企業 に製品組み立てを発注 す る 生産設備 の多大 な変動 の多い費用 を外注 化す ることで、スマイル カーブの底辺で もっ と も営業利益率低 く、且つ設備投 資の負担 と未稼 働 ロス を避 ける、 アウ トソー シングの水平分業 が常体 となって きた。 これは前章のプロダク ト ス コープで、説明 された。

さらなるEMSやフアンドリー の役 割 と発 展 地理 的要 因で意味のあ った

EMS

とフ アン ド リーは水平分業 の役割 をになった。

この結果

、9 0

年代 か ら急速 に

、EMS

とい う 組み立 て作業 を専業 とす る業態が急速 に発達 し た。 また半導体 にあって も、半導体企業で、設 計 ・製品開発 のみ を行 って、その製 品化、 ウエ ハー組み立 て検査マーキ ング等 を外注す る企業 もで きて きた。その設計 開発す る会社 はフ ァブ レス といわ、その受 け皿 はフ アン ドリー とい う 特 に台湾 は半導体 ・液晶 とい う事業 開発が台湾 で と りわけ成長 を とげ

、EMS

もその製造基盤 は次第にアジアに集 中 している

日本の電機 メーカーの具体 的モデルの転換が 見 られ る ソニーはいち早 くウォー クマ ンの工 場 をソ レク トロ ンに売却 した。 また同社 のメキ シコ工場 をホ ンフ アイに売却 しそ こか ら

OEM

供給 をうける

TV

生産 にあって、 デス プ レイか らの一貫生 産 を とるの はパ ナ ソニ ック とシャー プであ り、

上述 の ソニーだけでな く、東芝、 日立、三菱等 アウ トソー シング と事業集約が進 んでいる。

TV

の一貫生産 を行 なってい るの は 日系

2

社 と韓 国2社 、それ に液晶生産設備 を買 い付 け

る中国企業が世界市場 に本格 的 に登場す る可能 性がある

この ように垂直分業 は技術 の拡散 を生 む側面 も ある

垂 直 ・水 平 統 合 ・分 業 ス コー プ ー 垂 直 ・ 水 平 分 業 と事 業 戦 略 の 実 態

産業の構造 について、伝統 的に垂直統合ある いは垂直分業で成立 して きた。特 に電機産業 に

あっては米国の メイ ンフ レーム業界 は 自社 内で の垂直統合型で

8 0

年台は推移 した。そjtがパー ソナ ル コ ンピュー ター の時代 に な って、基 本

OS

,CPU等分業型専 門企業が成立 し、それ を専 門部 品業者 と

、OS

,組 み立 て企業 と分業が成立 した。家電業界 も垂直統合型で主要部 品、基本 設計開発 さらに組み立て と企業 内統合型生産で あったが、次第 に部品業者 と組み立て企業 との 水平分業が常態 となった。

メインフレー ム の ビジネスモデル

8 0

年代 の コ ンピュー ター メー カー は垂 直統 合型 で、社 内で一貫生産 を行 っていた。 これが、

パ ソコンの生産体制で大幅 に変化 をとげた。主 要部品が標準化 され、かつデ ジタル機能の部品 は、ほかの部品 と入れ替 えて も、調整 はい らな くなった。

アーキテクチ ャー論でモ ジュラー型 のモデル の特性 と説明 されているが、デ ジタル型モ ジュ ラー型 が商 品の グローバ ル集 中生産 を促進 し、

アジアが世界の工場 となる一大要 因になってい る

水 平分 業 の ICT モデ ル

この新 た な変化 を うけて

、9 0

年 台 にな る と 事態 は一変 した。パ ソコンの発展 は、従来の垂 直統合型モデルか ら専業 メー カーの水平分業 に な り、対象市場 を一挙 に世界市場 において専 門 商品の世界市場確保 に よる規模 の経済 をとる戦 略の ビジネスモデルがお きた。それの代表的 な ものがパ ソコ ン産業でのケースである 基本 ソ フ トはマ イ ク ロ ソフ トの

MS ‑ DOS

の発展 の 中 で、寡 占的 に市場 を占有 して きた。 ア ップルの Macもニ ッチ な レベ ルで の存 続 となった。近 年 リナ ックスの台頭が グーグルの新

OS

等 うま れ、その覇権 にやや影が さ しだ した。マ イクロ ソフ ト用CPUを開発 した イ ンテル は一貫 して 半導体 の しか もCPU専業 メー カー として、地 位 を確保 した。 デルはパ ソコンの専業 メー カー と して

S CM

利 用 の新 ビ ジ ネ スモ デ ル を確 立 して、パ ソコ ン専 業 メー カー と して発展 した。

HP,ノキアに して もあ くまで世界 シェアを視野

(12)

50 マネジメント・ジャーナル (第2号)

に入れた戦略で企業 は急成長 した。

家電製 品のビジネスモデル

同様のことが、家電産業 にもみ られた。主要 部 品の標準化 とア ウ トソー シ ング とさ らに組 立てのアウ トソーシングが、同様 にお きた。 日 本の企業 にあって も、 ソニーがいち早 くアウ ト ソーシングをてがけ、低付加価値商品か ら、外 注 を手掛 け、 ソレク トロンに自社工場 を売却 し ウォークマ ンを外注 した。 さらに最近 はメキシ コの

TV

工場 を台湾のフォックス コンに売却 し た とい う パ ソコン

・TV

の外注 は 日本の企業 で も普通のこととなった。

反面 この進展 は途上国の企業の参入 をより容 易 に し、商品の コモデティ化 を促進す ることと なった。米国での

TV

製品のニ ビオ主導の価格 の低落や、 シンプルカーナ ビの欧州 さらに台湾 企業の参入が相次いでいる。

新 たな 日本 の デ ジタル 家 電 にお ける部 材 ・ 部 品 ・製 品の垂 直 ・水 平分 業

反面、水平分業で企業の コアコンピタンスを 持たず、高い競争力 を持続的に維持で きるかは、

疑問が残 る ソニーの とった路線 は今後の歴史 的判断に委ねねばな らない。 シャープやパナソ ニ ックの高付加価値部品の内製化 は高い設備 コ ス トに見合 う償却の リスクを抱 える半面、内部 化 による高い付加価値の保持 と技術革新能力の 持続 に有効である。

例 えば、プラズマパ ネルにおける、パナソニ ッ クと トー レの合弁事業、今後展 開される住友化 学 とパナソニ ックの

EL

の合弁事業 は、新 たな 垂直分業 と内製化 の新 たなモデル といえ よう

そ もそ も家電製品、 自動車製品等機械産業の成 長 は、素材 とその結晶である部品の成長に支 え られて きたので あ る プ ラズマ

TV

や、液 晶

TV

,デジカメに至 るまで、新たな商品化 は 日本 の垂直分業 によって支 え られて きた。石油化学 の基礎素材か らで きた機能性化学品がデジタル 家電の屋台骨 を作 ったのである。そ うでなけれ ば、 日本 も2000年台 まで に姿 を消 した米 国の

TV

・音響 メー カーの姿 を一挙 にた どったであ ろ う 最近 ア ップルのiPOD,iフ ォー ン、 あ る いはボウスの音響機器、 さらにウイン ドウのデ ジタル

TV

への参入 は、異分野 らの参入である といえる。 この ように垂直統合モデルの積極的 戟略的意義は再評価 されねばな らない。

インテル ・クア ル コム

.ARM

の 半 導 体 企 業

の異なる戦略

イ ンテル は長 ら くウイ ン ドウズ

O

S用CPU を開発 し、継続的に市場 を独 占 して きた。内製 部品のCPUを指 してパ ソコンにインテルイ ン サ イ ドの表示 を誇 っている

パ ソコ ンにお け るイ ンテル製 は圧 倒 的であ る。片や、 クラルコム社 は、携帯電話の ドライ バ ーお よび各種 関連特許でCDMA第3世代電 話機で、圧倒的な立場 を確立 した。電話用半導 体 の販売 に加 え、セ ッ ト売上代金の

5%

の ロイ ヤ リティの支払いをうける。世界市場規模 のパ ソ コ ンにお け る現状2億 台弱 と、5億 か ら10 億台に上昇 中の携帯電話市場の成長は両社の次 の戦略 をめ ぐり衝突 している さらにクラルコ ムは新 たにMPUの開発 にの りだ した。

さらにここに きて急速 に成長 して きたARM 社が新 たなビジネスモデルで急速 に成長 して き た。 それはCPUの設計仕様書、 同社 はアーキ テ クチ ャー とい う) を提供 し、CPUを使用す る企業 は、そのアーキテクチ ャーを使用 した複 数 のマ ルチ ソー スの選択 が可 能 になった とい い、ARM仕 様 に基づ く携 帯 電話 のCPUがす でに圧倒的な数 にのぼっているとい う。 これは 今 までの製 品、単品の部品か らさ らに進 んで、

O S

・アプ リケー シ ョンソフ トとい う部 品 ・プ ロセス別垂直分業の進化 した ビジネスモデル と いえる。この ようにパ ソコン、携帯電話 をめ ぐっ て、3社が異 なった戦略で、新 たなビジネスモ デルを発表 し市場の確保 に努めている。さらに、

TV

,パ ソコン、 さらにコンピュー ター化す る携 帯電話の3つの機器が、市場の占有 を目指 して の競合 関係が発生 している3)。

(13)

新たな戦略の構築、ビジネスモデル、ロー ドマップ、プラットフォームの策定の戦略

この ように、 ビジネスモデルが独 白のアーキ テクチ ャー を採用 して世界 レベ ルでの戦略 を構 築 してい る そ してその戦略 は単純 モデルで、

世 界規模 の標 準 化 を模 索 して規模 の経 済 の メ リッ トを享受 している これは、商品における、

ノキ ア、 デル、HPさ らにGEや三星 の実施す る販売戦略 と、 さらに部品業界で、世界標準 を 確保す るイ ンテルや クアル コムの戦略 に、 さら に特許権、アーキテクチ ャーで、ロイヤ リティ、

ライセ ンスで収益 を得 る新 たな ビジネスモデル も、 どこで事業の収益 の源泉 を確保 し、かつ規 模 の経済 ・世界 シェアを確保す る戦略 は、基本 的に同一である

地理的なス コープは、製品 ・部品 ・製品の ソ フ ト アーキテクチ ャーいずれの場合 も国際規 模 での事業戦略の選択 の中で行使 される プロ ダク トス コープは世界規模 での競争力 に焦点 を あてた、新興ベ ンチ ャー企業 と、従来型の多 国 籍企業 のか ら商品の選択 と集 中の絞 り込みの進 展度合いで様 々な形が生 じる さらに垂直統合 か ら垂直分業、 さらに水平分業がハ イテク産業 のなかで

揮然 と輩 出 している 産業 間垂直分 業 もあれば、 プロセス間垂直分業 もある さ ら にEMSが生 産水 平分業 の受 け皿 として、 アジ アを中心 に世界規模 で活動 している。

結語 的覚書

多 国籍企業 の成長戦略 を論 じる とき、3つの 視座 を考察 した。

多 国籍企業 を定義す る とき、地理的ス コープ でのバ ー トレ ッ ト ・ゴ シ ヤー ルの多 国籍 企業 の分類 はすでに定着 した評価 となっている し か し、 プ ロ ダク トス コー プ に よる多 国籍事 業 の分析 は され て いず、結 果、事 業 の選 択 と集 中、そ してグローバ ル化 の進展 による事業形態 の差異 と特 徴 は明示 的 に分類 されて こなか っ

た。 ビジネスモデルの変化 に対す る認識が必要 とな る そ こで は プ ロ ダク トライ フサ イ クル (PLC)、 プロダク トポー トフォリオマ トリック ス (PPM)が分析 の ツー ル を提 供 しサ プ ライ チ ェー ンマ ネ ジメ ン ト (SCM)もよ り有 利 な 手法 を提供 した。

さ らに、垂 直 ・水平 の企業 の統 合 ・分業 は、

事業のプラッ トフォーム、あ るいはアーキテク チ ャーの設定 によ り新 たなビジネスモデル、 プ ラ ッ トフ ォームによる事業 の階層分解 による事 業が うまれている この ような特定領域 での国 際的展 開す る企業 をはた して多 国籍企業 と分類 す るかは定型化 されてい ない。 しか しその事業 が、製造 ・開発 ・販売何 らかの部 門で5か所以 上 国際的に展 開 してい る企業 を、多 国籍企業 と す る従来型定義 に よれば、 これ を否定す ること は出来 ない。改 めて地理 的ス コー プに加 えて、

プロダク トス コープ、垂直 ・水平 ス コープの検 討 を付 け加 える必要があ る

多 国籍企業論が単 に企業分析 の ツール として 過去 のデー タ分析 で終 わるので な く、 閉塞す る 今 日の 日本の多 国籍企業の新戦略構築 に何 らか の貢献 をす ることが次の役割である

〔 注〕

1

) グラ ン ト、R

.M.

加瀬公夫訳 『現在戟略分 析』 中央経 済社、2008年。 (Grant,R.

M.Contempoz‑DryStTategYAnalysl'S,

BlackwellPublishing,2007.)

2) 山下達 也 ・高 井 透 『現 代 グ ローバ ル経 営 用 論 』 同文 館、1993年。 ハ ーバ ー ド 大学多 国籍企業 プロジェク トの定義 は

「フ ォーチ ュ ン誌 の ラ ンキ ング500以 内、売上高 1億 ドル以上、海外子会社

6

各 国以上、総資産の20%以上が海外 子会社が 占め る。」

3) 日本経済新 聞、2010年2

5日。

図 4 グラン ト教材 日本型グローバル企業
表 1 グラン ト資料 産業別多国籍企業の 日米欧企業の特性 ユニリーバ 花 王 P&amp;G . フィリップス Pa na s o ni c ,GE マルチナショナル グローバル インターナショナル Ba r t l e t t
図 9 立教大学秋野教授報告 熊 【 l T7‑ E M . S の 発 展 I 帯 l 司 ‑ 拒 皇二 に宝金 地 域 ‑ ・ ・ の 爪 開 ‑ 生 産 の 統 合 イt =↑由 r 句 ‑ ま斤 未見 テナー 野 〈 ・ ・ の 対 生 と出 ・選 択 と 集 中 I E MS のO D Mイ ヒ

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