九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
雲量の自動測定法の開発に関する研究
古賀, 靖子
https://doi.org/10.11501/3120492
出版情報:Kyushu University, 1996, 博士(工学), 論文博士 バージョン:
権利関係:
博士論 文
雲量の自動測定法の開発に関する研究
1
996年9月
古 賀 靖 子
目 次
第l章 序論
l.1 本研究の目的と意義 l.l.1 研究の背景 l.l.2 研究の目的
l.2 C 1 EのIDMPと雲の測定
l.2.1 1 DM Pと昼光測定ガイド
l.2.2 昼光測定ガイドによる雲量の測定 l.3 雲量の自動測定記録装置の要件
l.4 本論文の構成
1i 1i
FD
ウi 門/
Qd 1ょ
っム
14 1上
第2章 雲の観測
2.1 地上気象観測法による雲の観測 ……14 2.l.1 WMOの気象観測機器と観測方法に関するガイド ……14
2.l.2 気象台における雲の観測 ……16
2.l.3 航空測候所における雲の観測 ……19
2.2 気象衛星による雲の観測 ……22
2.3 その他の雲量の観測方法 ……27
2.4 目視観測の問題点 ……29
第3章 機器による雲量の測定
3.1 機器による雲量測定の提案 -…. . 30
3.2 全天空写真の利用 …… 31
3.3 ビデオ ・ カメラ画像の利用 ・ ・ ・ ・ . . 35
3.4 赤外放射測定の利用 ……37
目 次-1
第4章 雲量に関する各種測定方法のまとめ
4.1
各種測定方法の特徴と問題点
4.2
雲量の測定の精度
4.3
雲量の測定のための天空分割
1ょ っυ
QU
Aサ A守
Aせ
第5章 天空光の色に関する測定資料の収集と解析
5.1
天空光の色に関する測定資料の収集
5.2
天空光の色に関する測定資料の解析の方針
5.3
目視雲量、 測定雲量、 推定雲量の定義
1 5
6
RU
「D
「D
第6章 天空光の色の実測
6.1
天空光の色の実測
6.2
天空光の色に関する予備的検討
6.3
天空光の色温度による空と雲の判別条件
6.4
推定雲量の算出
6.5
天空光の色温度による雲量の測定結果の検討と考察
6.6
まとめ
58 64 72 83 87 ...102
第7章 総括
7.1
雲量測定のための天空走査型色彩輝度計の計画
7.2
測定システム
7.3
総括
- ・ ・ ・ ・ ・1 0 3
・・107
"'111
参考文献
謝 辞 付 録
目 次-2
雲量の自動測定法の開発に関する研究
第1章 序論
l.1
本研究の目的と意義
l.l.1
研究の背景
l.l.2
研究の目的
l.2 C 1
EのIDMPと雲の測定
l.2.1 1
DM Pと昼光測定ガイド
l.2.2
昼光測定ガイドによる雲量の測定
l.3
雲量の自動測定記録装置の要件
l.4
本論文の構成
第l章 序 論
, • ,
本研究の目的と意義
, • , • 1
研究の背景
優れた建築空間は、 適切 に計画した内部空間と快適に制御した物理環 境によって構成される。 快適な建築の内部環境を実現するためには、 外 部環境 に基づく綿密な予測、 及ぴ、 それに従う 適切な計画と設計が必要 である。 建築内部の環境を構成する要素のうち、 光環境と熱環境は、 自 然エネルギーによる外部の自然条件に直接的な影響を受け る。 この外部 環境を有効に活用することで、 望ましい内部環境を実現することができ る。 また、 自然エネルギーの活用は、 省エネルギーに適う 環境構成へも 繋がる。
建築の内部空間の光環境と熱環境に関連する外部環境の要素は、 昼光 と日射、 及び、 それらに関する気象要素である。 快適な光環境と熱環境 を構成するためには、 まず、 これら の諸要素の量的、 及び、 質的な実態 を的確に把握しなければな らない。 次に、 それを設計に有用な標準資料 としてまとめることが必要である。
昼光と日射に関する標準資料は乏しい。特に昼光に関して、 現在まで 満足な実測や資料収集は行われていない。 現在の光環境や熱環境の計画 と設計は、 設計者の個人的な経験に基づく怒意的なものと言っても過言 でない。 このような状況に鑑み、 C
1 E(Commission Internationa1e
de l'並clairage :国際照明委員会)注l は世界的規模で昼光と日射の資料を
収集し整備することとした。 また、 その準備のため、 1983年に昼光と
注1 C 1 Eは、 照明に関する基準や標準を定めたり、勧告したり、 研究の交流を図る国際機関で
ある口
-1-
第l章 序 論
射の資料の収集を目的とする技術委員会T C
3-07
IPrepara tion of aProgramme of Work International Collaboration in Daylight Availability Measurements:利用可能昼光の測定における国際協力の
プログラム」を設置した。
種々の討議の結果、 T C
3-07は、 1987年の第21回C 1 Eヴェニス大 会時に、 1991年を1 D M Y
(International Daylight MeasurementYear
:国際昼光測定年)と定め、 全世界的な昼光と日射の測定を開始す
ること とした。 IDMYを含む、 昼光と日射の資料収集・ 整備・ 国際的 交換に関する計画全体を、 1 D M
P (International Daylight Measurement Programme
:国際昼光測定プログラム)と呼ぶ。 現在、 本邦の13 カ所を含 む全世界の約50カ所に測定所が建設され、 昼光と日射の長期間
連続測定を行っている。
昼光と日射は共に太陽の放射に起因する。 大気中に介在する雲は、 太 陽からの放射、 及び、 その地表 面で反射された 放射と再放射を反射し、
吸収し、 散乱する。 また、 雲自身も再放射する。 雲の存在とその状 態に よって、 天空の明るさやその分布、 日射の強さなどが変化する。
例えば、 雲が天空に存在すると、 その位置や厚さによって、 天空 の輝 度分布 は極めて複雑となる1) 0 晴天空では、 太陽付近の輝度が最大で 天頂をは さんで太陽と約900 離れた部分の輝度が最小となる。 厚 い雲で 全天が覆われ、 太陽の位置 が分からないような曇天空では 、 地平付近よ
り天頂付近の輝度が大となる傾向がある。 また、 雲量の変 化は日照時間 を左右し、 地面の日射受熱量に変化を与える2)。
すなわち、 雲の状態は、 昼光と日射の変動に 大きく影響する重要な要
一2-
第l章 序 論
因である。 昼光と日射の資料を系統的に収集し、 その実態を明らかにす るためには、 雲の観測が必須で、ある。
「雲」とは大気中に生じる微小な水滴や氷品の集団をいう。 雲に関連 する一般的な観測項目として、 包括的な天空状態、 雲量、 雲形、 雲の流 れの方向と速度、 雲の高さなどがある。
雲は 多くの様相を呈し、 常時変化する。 しかも、 その変動は激しい。
気象観測では、 雲形、 全雲量、 雲形別の雲量、 雲の向き、 雲の高さ 、 雲 の状態の6項目を定義し、 観測している。 しかし、 これらの項目の 全て を、 IDMPのような多数の測定所において、 長期間連続的に測定する ことは不可能である。 雲に関する最も包括的な測定項目は、 雲量の測定
であると考える。 IDMPでも、 雲に関する測定項目として、 雲量の測 定を推奨している。
常に変動する昼光と日射の諸量との関係を検討するためには、 雲量に ついても、 これらの諸量と同様の頻度で、 長期間連続的に測定すること が望ましい。 しかし、 現在、 その有効な測定方法はない。
現在、 雲の観測は目視観測が主体 である。 本邦の 主要な気象台では、
3時間毎に雲の 目視観測を行ってい るにすぎない。 目視観測は専任の人 手を必要とする。 しかも、 観測者は相当の訓練を積み、 習熟しなければ ならない。 更に 、 雲だけでなく、 気象全体に関する十分な知識が必要で、
ある。 また、 目視観測は主観に依存するため、 観測者によって測定結果 が異なる。 これは、 観測の経験を積んだ専門の 観測者間においても避け ることはできない。 観測者の視覚に基づく主観的な判断では、 その基準
-3-
第l章 序 論
が明確でない。 異なる地点で取得したデータを相互比較し、 解析し、 総 合的な資料にするためには、 共通する一定の基準で測定しなければなら ない。 従って、 目視観測は、 多数の異なる地点における長期間の連続測 定には役立たない。 雲量を自動的に測定し記録する機器が必要で、ある。
しかし、 そのような機器は現存しない。 雲量を自動的に測定する機器の 開発には、 一定の基準に則った測定法の開発が必須で、ある。
本研究は、 昼間の雲量の自動測定記録装置の開発を最終的な目的と し、
そのための雲量の自動測定法 を開発する。 雲量の自動測定には、 空と雲 を判別する一定の基準が必要である。 本研究で は、 天空要素からの天空 光の色温度を、 空と雲を判別するパラメータとする。 色彩輝度計で天空
を走査して天空光の色の データを取 得し、 これより即時に雲量を推定し て記録するシステムの開発を志す。
-4-
, •
, .2 研究の目的
第l章 序 論
「雲量」とは、 雲が天空を占める見かけ上の 割合である 。 雲の高低や 形に関わらず、 全 ての雲が天空を占め る割合を全雲量という。 すなわ ち 全天空の立体角は2π[srJである。 これに対して雲が張る立体角の合 計の比を雲量という3)。 ある雲形の雲だけで天空を 占める割合を雲形別 の雲量という。 本研究では特に断りのない限り、 雲量とは全雲量をいう。
本研究の最終的な目的は 、 昼間の 雲量の 自動測定記録装置の開発であ る。 そのため、 雲量を機械的に測定 する方法を開発する。 雲量の測定で 重要な課題は、 雲と空との 判別であ る。 しかし、 現在、 その基準は大変 暖味である。 自動測定装置の開発に は、 雲量を機械的に測定するた めの 方法を 定めなければならない。 すなわち、 空と雲を判別する客観的基準 を設定することが必須の要件である。
本研 究では、 天空要素からの天空光の色温度を、 空と雲とを判別する ためのパラメータとする。 全天空を走査する装置4, 5, 6)に色彩輝度計を 搭載し、 天空光の色のデータより雲量を推定するシステムの開発を 考え ている。 色彩輝度計で取得したデー タから、 本研究で定め る色温度によ る空と雲の判別基準に従っ て、 各測定点が空であるか雲であるか を判断 する。 これより 、 即座に雲量を推定し記録する 。 色彩輝度計は天空 の輝 度も測定できる。 よって、 このシステムでは、 雲量と同時に天空輝度分 布のデータも取得できる。 従って、 特にIDMPに有用な、 簡易で能率 的な雲量自動測定記録システムの開発が可能で、あると考える。 ただし、
この方法では、 雲形、 雲の高さ、 雲の重なりなどは測定できない。
-5-
第1 :章 序 且血三ム
雲の各種の様相の個々と、 昼光と日射の諸量との具体的な関係は明ら かでな い。 現段階では、 雲量が深く関係するとのみ漠然といわれている。
しかし、 これも具体的に如何なる関係があるかは不明である。 従って、
昼光と日射の測定と雲量の測定を同時に行い、 これらの関係を明らかに することが今後の課題である。
気象台では夜間も雲の観測も必要として、 これを行っている。 気象デ ータとしての雲量を考える場合、 夜間も自動測定できるような機器が望 ましい。 しかし 、 本研究では昼間のみを測定の対象とする。 本研究 の前 提は、 室内環境計画のために有用な昼光と日射の標準資料を作成するこ とであり、 昼光と日射に大きく関係する昼間の雲量の資料の収集を目的 とすることによる。
-6一
第1章 序 論
1 .2 C I EのIDMPと雲の測定 1 .2. 1 I D M Pと昼光測定ガイド
C I Eの技術委員会T C 3-07は、 昼光と日射に関する測定機器や測定 方法、 及び、 取得データの品質管理、 データの処理法、 デ
ータの相互交
換利用について、 世界的な統一基準を作る目的で、 IGuide to Recommended Practice of Daylight Measurement :昼光の測定方法の推奨ガ
イド(以下、 略して昼光測定ガイドと称す)Jを準備した。
この 昼光測 定ガイドは、 主として3部から構成される 。 パートAは IGenera l C l a s s Stations :一般クラスの測定所」、 パートBは
IResearch Class Sta tions :研究クラスの測定所」、 パートCはIData Quality Control, Processing and Dissemina tion :データの品質管理、処理、 配布」である。 まず 、 パートAがC
IEの理事会の承認を経て 1988年にICIE NewsJのSupplement(補遺)として公表された。 そ
の後、 パートBとパートC に若干の訂正と追加が繰り返され、 最終ドラ フトが1993年に完成した。 これをC
1Eは公式の技術報告書として 1994年に 出版した7)
。昼 光測 定ガイドは、 測定項目 の多寡によって測定 所を IResearch Class :研究クラス」とIGeneral Class:一般クラス」に分類している。
測定項目はIBasic set :基本セット」とIAddi tional set :付加セット」
に分かれ、 基本セットは義務として必ず測定する項目、 付加セットは測 定が望ましいとする項目である。
T C 3-07は、 昼光測定ガイド のドラフト作 成に関する
討
議過程で、雲
-7-
第l章 序 論
量を最も重要な 測定項目とした。 よって、 雲量の測定を研究クラスの 基 本測定項目に挙げた。 しかし、 雲量の測定には専任者が必要で、 連続的 な測定が困難で、あるという理由から、 基本セットに入れるべきか、 ある いは、 付加セットに入れるべきかという測定項目における位置づけ、 及
び、 測定頻度や測定方法については意見が分かれ、 激論が交わされた。
その結果、 昼光測定ガイドのドラフト作成に関する最終段階で、 雲量 の測定は適切な自動測定方法がないために、 研究クラスの測定所におけ る付加セットに入った。 しかし、 刊行された昼光測定ガイドでは、 研究 クラスの測定所における基本セット となっている。 これはドラフトの修 正ミスで、 今後改訂が予定されている。
-8-
第1 :章 序 論
, .2.2 昼光測定ガイドによる雲量の測定
IDMP測定所が記録する雲の情報に関して、 昼光測定ガイドが推奨 する雲の測定方法は以下である7)。
( 1
)測定の頻度
雲量の測定は、 可能な場合、 毎時15分と45分に行う。 測定が不可 能ならば、 付近の気象台で の記録を流用する。 どちらも不可能な 場合は、 午前6時15分と午後3時15分の雲量を記録する。
( 2
)測定の方法
天空全体をほぼ等立体角の19のゾーンに分割し、 ゾーンごとに雲 旦をオクタ単位注2 で記録する。 各ゾーンの雲量の平均に基づいて 全雲量をオクタ単位で記録する。
図lに昼光測定ガイドが示す雲量測定のための天空分割を示す。
全雲量は必ず記録する。 各ゾーンについて詳細な分析が可能な場合
ゾーン毎に雲量、 及び、 ゾーン内で最も広範囲を占める雲形を記録す る。
雲形は、 WM
0 (W orld Meteorological Organization:世界気象機関)
の雲の10分類法に従う。
雲量と雲形の推定には、 以下の4つの方法のうち、 いずれかを用いる。
( 1
)目視観測
(2
)全天空写真の解析
( 3 )フィルタをかけたピデオ画像の自動解析 ( 4 )気象衛星からの画像の解析
出 オクタ( okta)とは気象学の雲量の単位で、 全天の8分のlを覆う量である。 ギリシャ語の 18Jを意味するオクタ(octa-)が語源である。 (参考文献8 )
-9-
第l章 序 論
ただし、 目視観測は主観的で、あり、 訓練を積んだ観測者でさえ測定結 果が不正確となり得るので、 他の方法が不可能な場合に限るとしている。
↑北
ゾーン1
--12 : 0.3 1 srゾーン13
--18 : 0.38 srゾーン19
:0.31sr図l 雲量測定のための天空分割(等立体角射影)
ハU1i
第i章 序 論
1 .3 雲量の自動測定記録装置の要件
現在、 IDMPでは雲量の測定を行っていない。 昼光測定ガイドが示 す4つの方法のうち、 目視観測は現実問題としてIDMPで実施が不可 能である。 他の3つの方法は、 可能性があるものとして示されてい るに 過ぎない。 具体的な方法は確立されておらず、 適用できない。
IDMPでは、 世界各地の多数の地点で、 昼光と日射に関する実測資 料を長期間連続的に収集し、 これを解析し、 相互に交換利用する。 実測 資料の収集に専任者を雇用すると、 その費用は膨大で、 IDMPのよう な測定所で賄うことはできない。
雲量を昼光と日射の測定と同様の頻度で長期間連続的に測定する場合、
測定は機器により自動的に行われる 必要があり、 人手は測定機器の保守 管理など必要最小限にとどめなければならない。 また、 実測資料の交換
利用のために、 測定基準は共通する一定のものでなければなら ない。
以上より、 雲量の自動測定記録装置の要件は以下であると考える。
( 1 )雲量を推定する一定の基準を有する。
(2 )測定の実施と装置の操作・維持・管理が容易である。
( 3 )データ取得からデータ処理、 雲量の推定、 雲量値の記録まで、 装 置によって完全に自動化されている。
( 4 )データ取得から雲量値の記録までを即時に行う。
( 5 )データ取得から雲量値の記録までを、 他の昼光や日射の データ 取 得と同時に行う。
( 6 )比較的入手しやすい価格である。
可tムーよ
第l章 序 論
1 .4
本論文の構成
本論文は本論7章と付録で構成する。
第i章では本研究の背景と目的を 述べた。 また、 CIEがIDMPの ために推奨する 雲量の測定方法を紹介し、 雲量 の自動測定記録装置の要 件を検討した。
第2章では、 本邦の気象台と航空測候所における雲の目視観測、 及び、
気象衛星からの可視赤外走査放射計による雲の観測を中心として、 気象 観測における雲の観測法を紹介する 。 これより、 地上気象観測と気 象衛 星観測の性質の相違について述べる。 また、 目視観測の問 題点を指摘す る。
第3 章では、 機器による雲量の測 定に関する種々の提案を紹介す る。
これは 、 全天空写真の利用 、 ビデオ ・ カメラ画像の利用、 赤外放射測定 の利用に大別できる。 それぞれの方 法の内容についてのべ 、 雲量を多数 の地点で長期間連続測定する場合の問題点を指摘する。
第4章では、 第2章と第3章で述 べた種々の 雲量の測定方法につ いて 特徴と問題点をまとめる。 また、 雲量測定の陵昧さについて述べる。 更 に、 逐点法で天空を走査し雲量を測 定する場合の天球上の測定点数を検 討する。
第5章では、 天空光の色温度によ る空と雲の判別条件を得るため の天 空光の色に関する測定資料の収集方法 と解析方針について述べる。 また、
本研究で定義し検討に用いる3つの雲量、 すなわち、 「目視雲量」、「測 定雲量J、 「推定雲量Jを説明する。
-12-
第l章 序 論
第6章では、 本論文の主題である天空光の色温度による 空と雲の判別 条件の導 出 と雲量の推定について詳述する。 まず、 天空光の色の実測、
及び、 実測結果に基づく天空光の色に関する予備的検討より、 天空要素 や太陽の位置、 及び、、 それらの位置 関係を空と雲の判別条件の要因とし て抽出する。 次に、 空と雲の色温度 の累積頻度に基づいて求めた判別条 件、 及び、、 雲量の推定方法について述べる。 更に、 天空光の色温度によ る雲量の測定結果を検討する。
第7章では、 本研究の総括を行う。 また、 雲量の自動測定記録装置の 前段階として計画する天空走査型色彩輝度計、 及び、 天空走査型色彩輝 度計による雲量の測定システムを紹介する。
巻末の付録には、 天空光の色の実測で使用した測定用紙の記入例、 及 び、 天空光の色温度による空と雲の判別過程のデータ数を示す。
qU 1i
雲量の自動測定法の開発に関する研究
第2章 雲の観測
2.1
地上気象観測法による雲の観測
2.l.1
WMOの気象観測機器と観測方法に関するガイド
2.l.2
気象台における雲の観測
2.l.3
航空測候所における雲の観測
2.2
気象衛星による雲の観測
2.3
その他の雲量の観測方法
2.4
I=i視観測の問題…
第2章 雲の観測
2.1 地上気象観測法による雲の観測
2.1.1 WMOの気象観測機器と観測方法に関するガイド
WMOは、 雲の観測のための国際的なシステムの要件と して、 観測資 料の利 用者が、 使用言語に関係なく、 観測記録の意味を理解できるよう に、 記録をつけることとしている。 WMOの気象観測機器 と観測方 法に 関するガイドは、 この目的に従って 、 雲の様々な分類と特徴を定義 し、
観測方法を定めている9)。
雲の観測に関する章では、 雲形、 雲量、 雲の高さに言及している。雲
%の分類は、 1956年に発行されたWMO-No.407 ilnternational Cloud
Atlas :国際雲図帳(改訂版) Jに基づく注30 雲は様々な様相を示 し、 雲 形の定義は非常に困難である。従って、 単に観 測時に天空を短時間観測 するだけでは不十分で、、 雲の発達を可能な限り密に連続して観測せよと 述べている。雲 量はオクタ単位で測定し、 数字符号で記録する。表lに オクタ雲量出と10分雲量注5との関係を示す。雲の高さの測定は、 目視観 測だけでなく、 機器を利用する場合もある。航空気象観測所における雲 の観測については、 WMOの気象観測機器と観測方法に関するガイドの
別章で取り扱っている9)。
m 雲の 形を雲形 または雲級という。 雲形の科学的な分類は、 1803年にL. Howardが行 った。
その基本は、 ( 1 ) ある高さに層状に広がる層雲、 ( 2 )底が平らで上方に盛り上がっ た積 雲、 (3 )繊維状また は羽毛状の巻雲の3型としている。 国 際的には1896年に1M O
(International Meteorological Organization :国際気象機関、 WMOの前身)が発行した「国 際雲級図」により10の基本形に分 類された。 その後、数回の改訂を経て現在に至っている。
(参考文献10、p.157)
出 オクタ雲量 は8分雲量ともいう。 全天空の 8分のlを覆う量を意味するオクタの単位(本論 文第l章第l.2.2項の注2参照)で表す雲量である。 oから 8までの9段階の数で表す。
注5 10分雲量とは雲が杢全体の何割を占めているかを表すものである。 0から10までの11段階の 数で表す。
-14-
第2章 雲の観測
-v な +」山 上V
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オ オ オ 蔽定 符 一 な 1 2
345678掩測 併 寸川 利引叫阿川什利引パ
Fhυ 1i
第2章 雲の観測
2.1.2
気象台における雲の観測
気 象台における雲の観測は目視によっている。 地上気象観測指針注6は 雲の観測項目として、 以下の6項目を定義している11)。
(
1)全雲量:全ての雲により覆われている部分の全天空に対する割合。
( 2 )雲形別の雲量:ある雲形の雲だけで占める部分の天空に対する割 合。 雲の高さが地上に近いものから高いものへ順に観測する。
( 3 )雲形:10類の基本雲形。 記録には英字の略語記号を用いる。
( 4 )雲の向き:雲片または雲塊の進行してくる方向。
8方位に分けて雲形別に観測する。
( 5 )雲の高さ:観測地点の地上から雲底までの高さ。
100m単位で、表すO
( 6 )雲の状態(CH、 CM、 CL) :雲形の数字符号化。
雲形の気象観測の結果を国際気象通報式により 通報するために定 めている。 CH、 CM、 CLには、 通報の優先順位がある。
観測は、 まず全雲量、 次に低い雲から高い雲の順に、 また、 高さが同
じ場合は雲量の多いものから順に雲形、 その雲形の雲量、 雲の高さ、 雲 の向きの順序で行う12)。
雲量の決定には雲の濃淡を考慮せず、 0から10までの整数で表す。 雲 亘Oは全く雲がないことであり、 雲量10は天空が完全に雲で覆われてい
注6 気象庁の地上気象観測の統一を図るため、 地上気象観測法が明治19年に定められ た。 その後 の改訂を経て、 現在の地上気象観測法 の原型である「地上気 象観測法」が昭和25年に刊行さ れた。 その後も改訂が重ねられ、 昭和63年の改訂に続き、 当初の版から数えて第10版に当た る改訂版が平成5年に刊行さ れた。 このとき、 他の観測分野の指針名との整合を図り、 名称 を「地上気象観測指針」と変更した。 (参考文献11、 序文)
更に「地上気象観測指針」は平成7年に一部改正されている。
円101i
第2章 雲の観測
ることである。 ただし、 雲量がl割に達してい ない場合は0+とする。
また、 雲の透き 間 の合計がl割にならない場合は10
ーとする。
表2に基本雲形を示す。 10類の雲形は、 雲を高さによ って大きく 「上 層」、 「中層」、 「下層」の3つに分類、し、 各層の雲の形状を判別する ことを基本としている。 雲の形状は、 以下の3つに大別される。
( 1
)層状の雲:薄く水平に広がった形状
( 2 )積雲状の雲:水平 の 広がりが小さく、 鉛直に積み重なった ような 形状
( 3 )繊維状の雲:羽毛または、 すじ状のような形状
10類、の雲形は、 更に細かく 「種」に分かれ、 また、 それぞれに「変種」
及び、 部分的に特徴ある形の雲と付随して現れる「補助雲」が定義され ている。
表2 10類、の基本雲形とよく 現れる高さ
層 名 称 英 名 略語 よく現れる高さ
巻 τz守三zトt Cirrus Ci 極地 方 3 � 8km 上 層 巻積雲 Cirrocu1umus cc 温帯地方 5 � 13km
巻層雲 Cirrostratus Cs 熱帯地方 6 �18km
高積雲 Altocumu1us Ac 極地 方 2�4krn
温帯地方 2�7krn 熱帯地方 2�8krn
中 層 高層雲 A1tos廿atus As As :普通は中層に見られるが、 上層まで広が
っていることが多い
乱層雲 Nimbostratus Ns Ns :普通は中層に見られるが、 上層及び下層
に広がっていることが多い
層積雲 Stratocum u1 us Sc 極地 方 地面付近--- 2 krn
層 τ省z雪z量r Stratus St 温帯地方 地面付近--- 2 km
下 層 熱帯地方 地面付近---- 2 km
手責 て=守き Cumulus Cu Cu, Cb ::雲底は普通下層にあるが、雲頂は中 ・
積乱雲 Cumulonimbus Cb 上層まで達していることが多い
巧i
-i
第2章 雲の観測
雲の高さは、 目視だけでは精度の良い観測値が得られないので、 でき るだけ山または高い建物などを利用して観測するとしている。
雲の状態 のCH、 CM、 CLは、 高層、 中層、 低層の雲を表している 。 すなわち、 CHは巻雲、 巻積雲、 巻層雲について、 CMは高積雲、 高層雲 乱層 雲について、 C Lは層積雲、 層雲、 積雲、 積乱雲について観測した
結果を示す。 これは、 観測地点が静穏な大気下にあるか、 あるいは 、 じ よう乱 な 大気下にあるかな どによって雲の状態 が変わるた め、 雲の状態 を観測して、 大気の状態を推定しようとするものである針。 従って、 天 気の解析上、 情報価値の高いものが優先される。 例えば、 CHで最も優 先順位の高いCH-
9は巻積 雲、CMで、最も優先順位の高いCM- 9は混 沌とした空に現れる高積雲、 CLで、最も優 先順位の高いC L - 9は多毛状 の積乱雲である。
地上気象観測指針は、 雲の観測について細か な観測手順や具体的な注 意事項を記している。 雲の目視観測に は相当の訓練と習熟が必要で、ある。
また、 雲の変化や気象についての十分な知識が要求される 。 地上気象観 測指針でもその点に言及している。 特に雲形は、 観測時のみに観測して 決めるのではなく、 観測時 と観測時の間にも雲の状態変化を観測す ると 共に、 気圧場の推移をも把 握せよと述べている。 夜間は閣で目を十分馴 らした後に観測する。 尚、 実際の観測では、 地平線近くはガスや需の影 盤で空 か雲かの判別が|愛昧になりやすいため、 ある一定 高度以上の天空 について観測結果を出しているとのことである出。
注7 参考文献12、 p.102
出 日本気象協会福岡本部の職員の言による。
06 1i
第2章 雲の観測
2.1.3 航空測候所における雲の観測
気象台の他に、 空港に付随する航 空測候所においても、 航空機の正常 かつ安全な運航のために雲の観測を行っている。 WMOの気象観測機器 と観測方法に関するガイドでは、 特に章を設け、 航空測候所における観 測方法を定めている。 これは、 雲底の高さ加 の観測が主であり、 観測方 法は機器の利用を含む4通りである。
( 1 )シーロメータ�tì.lO
(
2)シーリング ・ バルーン(測雲気球)注11
( 3
)目視による推定 ( 4 )航空機からの報告
気象庁は「地上気象観測指針」と別に「航空気象観測指 針jを編集し ている13 )。 航空気象観測は航 空の運営への寄与を目的とする。 特に、 雲
底の高さは航空機の離着陸にとって重要な気象要素である。 従って 、 航 空気象観測での 雲の観測は、 一定の層を構成す る雲について行う。 特に 飛行の障害となる積乱雲や塔状積雲については、 取り扱い事項を定めて
島 航空気象観測における雲底の 高さとは、 飛行場の標高から雲の底 面までの高さをいう。 (参 考文献13、追録第2号、p.65)
注10 シーロメーターは雲底の高さや鉛直視程を測定す る器械である。 回転ピ}ム式とパルス式が ある。 回転ビーム式による測定は、 投光器が鉛直面を回転しながら光を照射し、 雲底 で反射 した光を鉛直方向を向いた 受光器で受ける。 投光器と受光器の距離が分かっているの で、 三 角測量の理論に基づいて雲底の高さを知る。 パルス式による測定は、 投光器から鉛直上 方に レーザーパルスを発射し、雲 底で反射されて帰ってくるまでの時間から雲底の高さを 知る。
(参考文献10、p.235)
注11 シーリングは、 雲量が全天の5/8以上を覆う6000m (20000ft)以下で最も低い雲層の雲底の 地表面または水面上の高さである。 雲底の高さということもある。
シーリング ・ バルーンは雲底の高さを測定する気球である。 水素を充填し、一定の上昇速度 をもたせた 気球を飛揚させ、 それが雲の中に入って見えなくなるまでの時間を測定し て雲底 の高さを求める。 (参考文献10、p.235)
Qd 司lム
第2章 雲の観測
いる。 観測事項は以下の5項目である。
( 1 )雲量
( 2 )雲形(上層雲は観測しない) ( 3 )雲底の高さまたは鉛直視程注12
( 4
)雲底の状態 ( 5 )特殊な形状の雲
航空測候所における雲の観測は目視を基本とするが、 雲底の高さ、 ま
たは鉛直視程については、 シーロメーターを用いることも可能としてい る。 まず、 雲層注目 について最大限3層を下層から上層への順に選定する。
雲量の観測は選定した雲層、 及び、、 積乱雲・塔状雲について行う。 雲層 の選定基準は以下である。
( 1 )雲量に関係なく最も低い雲層
(2) (1)の雲層の上方にあり、 雲量が4/10以上ある雲層 (3) (2)の雲層の上方にあり、 雲量が6/10以上ある雲層
( 4
)積乱雲・塔状積雲を観測し、 上記の(
1)から は)に含まれな い場合、 雲量に関係なく別に選定
福岡空港の測候所では、 以下の手順に従って雲の観測を行っていると のことである。 雲の高さで上層、 中層、 下層の3層に分類し、 3段階に 分けて測定する。
( 1
)第1段階: の雲による雲量が
1/10以上ならば第2段階へ
空12 鉛直視程とは、 降水または視 程障害現象により上空の見通しが遮られている場合の鉛直方向
の最大可視距離をいい、 飛行場の標高からの距離で表す。 (参考文献13、 追録第2号、 p.65) 注目 雲層とは雲底の高さがほぼ同ーの個々の雲の総称である。 (参考文献13、 追録第2号、 p.65)
-2 0-
第2章 雲の観測
1/10未満ならば報告の義務なし。
( 2 )第2段階:中層の雲による雲量が 3/10以上ならば第3段階へ
3/10未満ならば報告の義務なし。( 3 )第3段階:上層の雲による雲量が 5/10以上ならば報告
5/10未満ならば報告の義務なし。
旬Eム円〆ゐ
第2章 雲の観測
2.2 気象衛星による雲の観測
気象衛星には、 地球の子午線に沿って高度約800kmを南北の方向に地 球の周りを回る極軌道衛星と、 赤道に沿って高度約35800kmを東の方向 に回る静止衛星がある10, 14, 15, 16, 17)。
極軌道衛星は高度が低いので、 雲などの細かい構造が観測できるが 観測できる範囲が狭い。 ま た、 南北に回転している聞に地球が自転する ので、 同じ地域について観測間隔が長い。 しかし、 静止衛星が観測でき ない高緯度地域を観測できる。
静止衛星は高 度が高いので、 観測できる範囲が広い。 同じ地域を連続 的に見ているので、 極軌道衛星に比べ、 その地域における 気象の短時間 の変化を知ることができる。 しかし、 赤道上に位置しているため、 高緯 度地域の観測はできない。 また、 観測地点の像が歪み、 斜めに雲を見て いる欠点がある。
観測間隔は、 極軌道衛星で1日2---4回、 静止衛星 で30分---3時間ご とである。
現在、 世界気象衛星観測網として 、 5つの静止気象衛星 と2系統の極 軌道衛星がある注140 静止気象 衛星は、 本邦のGMS (Geostati onary Meteorological Sa tellite :静止気象衛星「ひまわりJ )、 アメリカ合衆
国の2つのG
0E S (Geostationary Operational Environmental
S at el l it e : 静 止実用気 象 衛 星 ) 、 ヨーロ ッパ諸国によるES A
(European Space Agency :ヨーロッパ宇宙機関)のMETEOSAT
(Meteorological Sa telli te :気象衛星)、 インドの1
NS A T (Indian
注l� 参考文献14、 p.22、 p.26
-22-
第2章 雲の観測
National Satellite System:インド国家衛星システム)である。
極軌道 衛星は、 アメリカ合衆国のNOAA注15とロシアのMETEORである。
気象衛星に搭載されている画像撮影装置は、 可視から赤外までの広い 波長帯を共通の光学系でまかなうため、 レンズ系は使えず、 反射型のカ セグレン望遠鏡 加 を用いた走査放射計を主に用いている注l70 本邦の GM
S
íひまわり」が搭載する主要観測センサはV
I S SR (Visible and Infrared Spin Scan Radiometer :可視赤外スピン走査放射計)である注目
ひまわり4号(打ち上げ:1989年9月 6日、 観測:1989年12月14日~
1995年6月13日)までは、 可視と赤外各lチャンネル、 すなわち0.55---
0.75μmと10.5---12.5μmの2波長域に感度を持つ放射計で観測していた。ひまわり5号(打ち上げ:1995年3月18日、 観測開始:1995年6月21 日)では、 赤外チャンネルを改善し、 6.5---7 . 0μm、 10.5---11.5μm、
11.5---12.5μmに感度を持つ放射計を用いている。 これにより温度推定 精度が向上した。 V I S S Rはl回の走査で4本の可視と l本の赤外走
注目 NOAAは、改良型現業用気象衛星1 T 0 S (Improved TIROS Operational Satellite :改良 型タイロス実用衛星)につけられるニックネームである。 TIROSは、 fTelevision and
Infrared Observation Satellite Jの略称で、テレビ ・ カメラと赤外放射計を備えた観測用人 工衛星である。 E S S A (Environmental Sciences Service Administration :環境科学庁)が N 0 A A (National Oceanic and Atmospheric Administration :アメリカ国立海洋大気庁)と 改称したために、 衛星にNOAAと命名した。打ち上げ前にはITOS-B、 ITOS-C などと呼ばれるが、 打ち上げ後にはNOAA-l号、 NOAA-2号などと改名される。(参 考文献10、pp.109-110、p.421)
注l6 カセグレン望遠鏡 は、 反射望 遠鏡のlつである。 反射望遠鏡では、 主鏡(対物鏡)による天 体の空中像が光の来た方向にできるので、 そのま までは観測しにくい。 これを解決す るため に、 主鏡で集めた光を筒の外に出すための小さな鏡(副鏡)を用い る。 光路の途中に凸の双 曲面鏡を入れ 、 主鏡の中央にあけた孔から背面に焦点を結ばせる方式をカセグレン式とし寸。
望遠鏡の焦点距離の口径に対する比をF数と呼ぶ。 カセグレン式の焦点 はF10 �20程度で、
測光や小型分光器での暗い天体の観測に適している。(参考文献18、pp.381-38 4) 注l7 参考文献15、 p.20
注l8 参考文献10、 pp.ll0-111、参考文献14、 。23、 参考文献15、 pp.36-40
qd nL
第2章 雲の観測!
査線を観測する。 25分でlフレーム(見える範囲)の観測を終了し、 可 視10000本、 赤外2500本の走査線を持つ画像を得る。
気象衛星画像の解像度は、 日本付近では赤外画 像で5
"-- 7km、 可視凹 像で1 "-- 2 kmで、あり、 この大きさが画 像上の 画素に対応す る19)。 これ より細かい雲は識別できない。
気象衛星から の画像は、 可視画像と赤外画像 がある。 可視画像で は、
太陽の光が当たっている地 球表面の状況を観測できるが、 地球の夜の地 域は観測できな い。 赤外画像は、 物体からの赤外放射に感応するの で 太陽の光が当たらない地域も観測できる。 但し、 赤外画像 はコントラス
トが弱く、 可視画像に比べると不鮮明である20)。
一般 に、 温度 の高い表面からは強 い放射が出るので、 赤 外画像は地球 や雲の温度分布 を示すと言える。 例えば、 高層の雲の温度は地球表面よ り低い 。 従って、 画像の明るさと赤 外線の強さの関係から、 雲の頂上の 高度や 雲の種類、が分かる。 可視画像と赤外画像では、 それぞれ雲の現れ 方が異なり、 これら2種類の画像の特徴を利用して、 雲の 種類や高さを 観測できる。 例えば、 薄い巻雲は可視画像では はっきりしないが、 高層 にあり 温度が低いため、 赤外画像で は際立って見える。 不透明で厚い積 乱雲は 、 可視画像でも赤外 画像でもは っきりと写 る。 ごく低い雲や霧は、
赤外画像にはほとんど写らない。
GMSシステムにおける雲量の算出注目 では、 赤外放射データを温度に 変換し、 緯度・ 経度l。 区域の温度 度数分布から層別の雲 量を算出する 方法を採ってい る。 これは、 一般に 、 雲の温度 が地球表面より低く、 地
注19 参考文献15、 pp.66.74
-24-
第2章 雲の観測
上より高い層の雲ほど温度が低いので、 大気の鉛直温度分布から層別雲 亙の算出が可能で、あることを利用している。
まず、 V
1 S SRの赤外放射データを温度に変換し、 緯度・経度1
0元域の温度ヒストグラムを全処理領域(北緯500 ---南緯490 、 東経90C
~西経1710 )について作成する。 次に、 層別の雲量を求めるための関 値温度を、 それぞれの区域 において海面水温のデータから決定する。 こ れより上層雲量と下層雲量を算出し、 全雲量を求める。 陸地は表面温度 の日変化が大きく、 植生の違い などによって陸地の射出率注20が違い、 関 値の決定が困難である。従って、 陸上の雲量の算出は処理から除外して いる。
C 1
Eの昼光測定ガイドは、 雲量 の測定方法として、 気象衛星の画像
利用も挙げている。 具体的には、 標準的な気象衛星の記録から写真を視 覚的に判断する、 あるいは、 コンピュータで自動的に処理する。 雲量は 測定所の半径10km以内について推定するとしている。
しかし、 気象衛星が宇宙から見下ろす雲の状態と、 地上から見上げる 雲の状態との聞には、 明らかに相違 があると考える。 これは、 雲が3次 元的構造を持つ こと、 更に、 気象衛星がとらえる天空状態は巨視的な視 点であ ることに よる。 地上観測者は雲底から雲を見上げる
。気象衛 星は 雲頂から雲を見下ろす。 上から観察される雲が必ずしも下から認識され
四 ここでいう射出率とは、 ある 物体からの放射束密度(単位面積、 単位時間当たりの放射エネ ルギー)の、 その物体と同じ温度の黒体からの放射束密度に対する比である。 射出率 は、 物 体の表面の状況や測定条件によって変化するが、 常に1より小さい。 表面の状況とし ては、
表面の粗さ 、 土地の含水準、 物質の成分など、 測定条件としては、 入射角、 波長などが射出 率に影響する。赤外域で、 海面や厚い雲の射出率はlに近く、 巻雲の射出率は0.1� 1の間に 分布する。 (参考文献15、 pp.4.5、 参考文献17、 pp.66-69)
にυnL
第2章 雲の観測
るとは限らない。 その逆の場合も生じる。 最上面の上層雲 が全天を覆っ ていると、 それより下の雲 は観測できない。 また、 気象衛星が見るのは 個々の雲ではなく、 雲の分布の形である。従って、 地上観測と衛星観測 は、 基本的に性質の違う別のものとして扱うべきである。
ハhunノU
第2章 雲の観測
2.3 その他の雲量の観測方法
雲量の目視観測のため、 雲量計の考案がある2)注21。 これは、 鉄線で天 球面を等面積に区画するように半球形の箆を作り、 その中に入って雲を 観測するものである。 図2に寵状の雲量計を示す。
また、 雲鏡という大型凸面鏡を用いる方法もある。 これは、 径30cm程 度の球形の鏡面に映る全天を見て、 雲量、 及ぴ、 雲の移動方向と速度を 観測するものである。 球形鏡面には区分線が入っており、 これを利用し て雲量を読み取る。 球面上の雲影をカメラで撮影することもある。 図3 に、 雲鏡を示す。
現在、 これらは、 ほとんど使われていないようである。
図2 箆状の雲量計
出l 参考文献12、 p.97
ウtn/臼
第2章 雲の観測
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球面鏡上の雲影の撮影
図3
雲鏡
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第2章 雲の観測
2.4 目視観測の問題点
目視観測は、 観測者自身の視覚による測定方法である。 目視観測では 単に天空に占める雲の平面的な割合としての雲量だけでなく、 雲の高さ や状態、 空間的分布などの細かな情報を得ることができる。 しかし、 相 当の訓練と経験、 習熟が要求される
。従 っ て、 専任の観測者が必要であ る。 しかも、 地上観測法は、 瞬時の観測による判断ではなく、 観測の連 続性を重要としている。 これは労力と費用の両面から、 長期間の連続測 定には不適当で、ある。
目視観測は主観的であり、 客観的 な測定基準が存在しない。 熟練を積 んだ観測者の聞においでさえ、 測定結果に個人差が生じる。 更に、 一観 測者の首尾一貫性も唆昧である。
多数の異なる地点で取得 した昼光と日射のデータを交換し分析する場 合、 データの質は同じでなければな らない。 そのためには測定方法や精 度などの基準が必要である。 雲量につい ても共通する一定の測定基準が 必要で、あり、 目視観測では不十分で、ある。
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雲量の自動測定法の開発に関する研究
第3章 機 器による雲量の 測 定
3.1
機器による雲量測定の提案
3.2
全天空写真の利用
3.3
ビデオ ・ カメラ画像の利用
3.4
赤外放射測定の利用
第3章 機器による雲量の測宏
3.1 機器による雲量測定の提案
現在、 気圧、 気温、 湿度、 風向・ 風速、 日射量等の多くの気象要素が 観測器械を用いて自動的に測定され ている。 これに対して、 雲量の 測定 には適切な観測機器 が存在しない。 雲の高さの測定には、 航空測候所に おいてシーロメーターを利用している。 しかし 、 雲の水平の広がり、 す なわち、 雲量の測定は目視観測によっている。
機器 による雲量の測定は、 既に1960年代の後半から試みられているよ うであるo
WMO-No.232 IInstrument Development InquiryJに、 そ
の報告がある21)。 ここに記載されて いるもののほとんどは、 気象衛星カ らの観測に関す るものである。 唯一、 本邦の気象庁が赤外放射計を 利用 した雲量の測定 方法を提案している。 しかし、 具体的な測定方法やその 後の進展は不明である。
現在までに、 機器を使用して雲量を測定する 方法 の提案が若干ある。
それら は、 (
1)全天空写真 の利用、
( 2)ビデオ ・ カメラ画像の利用
( 3
)赤外放射測定の利用の3通りに大別できる。全天空写真とビデオ ・
カメラ画像の利用は、 昼間の雲量のみを対象としている。 赤外放射測定 を利用すれば、 理論的には夜間の雲量の測定も可能で、ある。しかし、 い
ずれも 、 機械的に測定する可能性の ある方法として、 その試みが示され ている に過ぎな い。 また、 雲量の推定から記録までが完全に自動化 され ているものは少なく、 実用化には至っていない。本章では、 次項より、 これら3通りの方法 に関する提案について、}II貢 に述べる。
ハUnぺυ
第3章機器による雲量の泊u宗
3.2 全天空写真の利用
魚眼レンズを用いた全天空写真から、 雲量を推定する方法がある。 利 用する写真は、 白黒でもカラーでもよい。 画像のコントラストを強調す
るため 、 撮影時にフィルタをかける場合がある。 また、 像を鮮明にし 雲と空の判別を容易にするため、 いわゆるアミカケという格子あるいは 点模様のオーバーレイをかける場合もある。
R.
McCluneyは、 アメリカ合衆国のフロリダ太陽エネルギー ・ センタ ー に設置したIDMPの測定所において、 全天空 のカラー写真を撮影し、
雲量の推定に利用した22)。魚眼レンズ、 モータードライブ付きカメラ 250枚のフィルム ・ マガジンで構成する装置をコンビュータで制御し、
スライド写真を自動的に取得する。 これより雲量の推定を試みた。 しか し、 (
1)単調 な手作業による処理
、(
2)担当者の賃金、 (
3)フィ
ルム代や現像代などの経費、 (
4)フィルムを使い切って現像に出すま での時間、 現像にかかる時間、 その後の雲量算出にかかる 時間を含め、
データ 取得からデータ処理までに時間がかかるとの理由から、 この 方法 による日常的な雲量測定はあきらめている。 その結果、 ビデ オ ・システ ムの開発に取り組むことになる。
G.B.
Davis等は、 天空写真から雲量を推定する方法にコンビュータの 画像処理を応用した23)。 まず、 天空のカラー ・ スライド写真の画像情報 をコンピュータでディジタル化し、 赤色、 青色、 緑色のフィルタにかけ る。 分析には、 コントラストが最も高い赤フィルタ画像を選んでい る。
守上円ベU
第3章機器による雲量の測宕
これより、 Marr-Hildreth演算子注22の単純形を用いて画像内のエッジを
検出し、 主な境界線を決定する。 次に、 境界線で囲まれた各領域が空か 雲かを判別する。 判別の特性には飽和度と明度を選んで、いる。
これを様々な天空状態の画像で検討した結果、
( 1)色の再現性が首 尾一貫しないために生じる問題、 ( 2 )雲のエッジが弱い場合に輪郭を たどるのが不正確になる問題を挙げている。 この方法は色を空と雲の判 別のパラメータとしているため、 スライド処理とディジタル化の処理が 不十分な場合に問題となる。 露出の違いも飽和度と明度に影響し、 判別 が不正確になることを確認している。
H.G.
Beyer等は、 魚眼レンズを用いた全天空写真からの雲の分布の抽
出法を示した25)。 全天空を撮影したカラー ・ スライドは、 画像処理シス テムに接続したビデオ ・ カメラを通してディジタル化する。 このとき 繭像を赤フィルタと青フィルタにかけ、 ディジタル化の作業を2回行う。
これは、 天空要素と太陽との位置関係によって、 雲が周囲の空より暗く
も明るくも見えるため、 l回のディジタル化によるグレイスケール注23 で
は雲を抽出できないことによる。 赤フィルタにかけた画像と青フィ ルタ にかけた画像を、 それぞれ赤チャンネル画像、 青チャンネル画像とする。
注12 Marr-Hildreth演算子とは、 D.MarrとE. Hildrethがコンピュータ画像処理について提案し た演算子であ る(参考文献24)。 一般に、 画像処理では、 画像中の 線や縁を強調するため に 差分フィルタにかける。 差分フィルタは、 注目画素の近傍の階調値の微分または差分を用い た演算によって、 画像中の線や縁を強調するフィルタである。 ここでは、 2次微分の一種で あるラプラシアンにかけてい る。 しかし、 ラプラシアンはノイズに 強く反応して強調するた め、 ラプラシアンにかける前にノイズ除去を施す必要がある。 ここでは、 ガウス関数を用い
て平滑化し、 画像をぼかしている。
加 グレースケールとは、 白から黒までの色票を、 その目的に応じた方式に従って並べた無彩色 の色票系列である。 例えば、 白黒テレビジョンの場合、 このグレイスケールを使って 、 ある 色合いが白 黒画面ではどのように表されるかを知る。 J 1 Sでは色票の段階を感覚的に等し い歩度にとっている。 テレビジョン用は一般に10段階である。 (参考文献26)
n/ω 円べυ
第3章 機器による雲量のi�lj�
赤チャンネルの数と青チャンネルの数との差の赤チャンネルの数に対す る比を、 画素の階調値の相対差の値と定義する。 雲に相当する画素は、
空に相当する画素より相対差の値が大きい。 よって、 関値による単純な 画像の領域分割注24を行い、 雲の部分と空の部分を決定して、 2値画像を 作成する注ヘ2値画像において、 ノイズはメディアン ・ フィルタ注26によ り除去している。
全天空写真の利用で注意すべきことは、 露出の問題である。 写真撮影 の際に露出過多によって雲の像が飛ぶことがある。 特に、 薄い雲、 ある いは、 地平線近くや太陽付近の雲の推定には注意を要する。 また、 写真 を現像した後、 雲量を算定するための処理に時間がかかる。 よって、 現 場で測定結果を得ることができず、 即時性がない。 加えて、 頻繁にフィ ルムを交換する手間など、 人手を必要とするこ の方法は、 長期間の連続 測定には不適当で、ある。
更に、 ディジタル画像はサンプリング画像の一種である。 撮像装置に
凶画像の領域分割は、 画像をある一定の特徴を持つ 小領域ごとに分割する処理である。 画像を 領域分割す る際の単位として 画素を用いる場合は、 ある一定の特徴 を持つ画素を連結したも のとして領 域を構成する。 よって、 各領域の境界線を詳細に決定す ることができるが 、 領域 の境界線付近の処理に長い処理時間を要する場合が多い。 (参考文献27、 pp.128.136) 注お 2値画像とは、 階調値がOまたはlの画像である。 階調値とは各画素の位置における 画像の
明るさである。 階調画像とは 、 画素の階調値が数段階の明るさを表す画像である。 ( 参考文 献27、 p.8)
階調画像を2値画像に変換する処理を2値 化と呼ぶ。 2値化は、 ある関値よりも小さい階調 値を持つ画素をo (黒)、 大 きい階調値を持つ画素を1 (白)にする処理である。 ( 参考文 献27、 pp.14-17)
注26 メディアン ・ フィルタは中央値フィルタといい、 画像中の線や縁をぼかさずに、 ノイズ、 特 に注目画素 と近傍の中で階調 値が大きく異なる孤立点を除去する機 能を持つ非線形平 滑化フ ィルタである。 平滑化フィル タは、 注目画素における積分演算によって、 主として画 像中の ノイズを除去する機能を持つようにしたフィルタである。 平滑化フィルタには、 線形 平滑化 フィルタと非線形平滑化フィ ルタがある。 メディアン ・ フィルタを構成するには、 注 目画素 の近傍の階調値について、 値 の小さいj眠、 または大きい順への並び、換えを必要とするため 線形平滑化フィルタに比較して一般に長い処理時間を要する。 (参考文献27、 pp_41-43)
qu 門ベυ
第3章機器による雲量の測宏
よって得たアナログ映像信号は、 x及びy方向に空間サンプリングされ た後、 A/D変換によってディジタル信号に変換される。 画像処理では、
実画像 を取り込む処理系内において、 外界の像が完全にそのま まの形で 入力されることは期待できない。 入力される画像の解像度、 及び、、 階調 数は、 撮像装置の光電変換素子の大きさと密度、 サンプリング幅、 A/D 変換の性能などに依存する注270 また、 分析する画像はフィルタの特性に 依存する。
一般に、 画像は膨大な データ量になる注28ので、 その処理と認識を行う ためには大きな処理能力を持った計算機が必要と なる場合が多い。 画像 処理にかかる時間も一般に長く、 雲量の算定と記録を、 他の昼光と日射 のデータ取得と同時に行うことは期待できない。
言27 参考文献27、p.12
加画像のデータ数は、 その画像の解像度と1画素当たりの階調数から、 次式で計算する。 階調 数は、 階調値の取り得る値の範囲あるいは個数である。 (参考文献27、p.8、p.ll)
〔画像のデータ量J = (横の画素数J x (縦の画素数J x (階調数〕
-34-
第3章機器による雲量の測宏
3.3 ビデオ ・ カメラ画像の利用
全天空写真に よる雲量の推定には限界があるため、 先述したフロリダ 太陽エネルギー ・ センターでは、 IDMPのために、 C.L. Emrichを中 心としてピデオ画像の利用による雲量の推定方法の開発を試みた28, 29,30)。
2台のCCDピデオ ・ カメラ注目にそれぞれ赤色フィルタと青色フィルタ
を付け、 同時に天空の画像を取得す る。 赤色の画像を青色の画像で画素 毎に割り、 雲量を算出する。 これは、 天空光のスペクトル分布によっ て 雲を空から区別 するものである。 空も雲も青 の波長域ではレベルにあま り差がないが、 赤 の波長域では大きく異なることを得ている。 赤色画像 を青色画像で割った濃度値はOあるいはlとな り、 雲量は lの値を持つ 画素の全 画素数に対する割合として 得る。 ただし、 前提条件として 、 雲 形の区別、 及ぴ、 雲の明確な境界を求めることは無視している。
土谷等も、 正射影魚眼レンズとCCDビデオ ・ カメラを利用した 雲量 の推定を試みた33, 34, 35)。 収録した全天空の画像に画 像処理を施し、 雲 と空と の判別に色度を用いた。 ピデオ ・ カメラで撮影した天空画像は、
カラー画像入出力ボードで3原色RGBのピデ オ信号に変換する。 この 信号のピーク値を雲と空の判別基準とし、 制御用コンビュータの演算処
空29 C C Dカメラは、 2次元的に配置したCC D (Charge Coupled Device :電荷結合素子)固体 撮像素子上に、 カメラレンズを介して画像を結像させる方式を用いる撮像装置である(参考 文献27、p.12)。 固体撮像素子の特長は、図形歪みが少ない、 低電圧、 低消費電力、 小形軽 量で信頼性が高い、 振動衝撃に強い、 磁界の影響を受けにくいこ となどである(参考文献31 p.80) 0 C C D形撮像素子の光電変換部はフォトダイオードである。 半導体中 に作られたポ テンシャルの井戸の中に、 光 電変換による電荷を蓄積し、 このポテンシャルの位置を外部か ら順次動かしていって 信号電 荷を読み出す。 CC Dは信号蓄積と操作の機能を兼ね備えてい る(参考文献32、p.39)0 CCD 形撮像素子は、 出力容量が小さく、 ランダム・ ノイズが少 ない、 効率のよい増幅器を内蔵できるので感度を高くできる。 しかし、 ダイナミック ・レン ジが狭い。 (参考文献31、p.84)
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