(121)
f
A ・ ヒ ル シ ュ マ ン ﹁ 國 家 権 力 ご 外 國 貿 易 構 造 ﹂
跨ま①暮ρ口蕊昏日導⁝2夢酔一2巴蜀︒蓄目導創夢①の俘g辟碍㊦亀国霧巴σq昌
目胃巴①.Ga︿霞︒︒害図亀O魯一罵o遷蜜団富の・︒・お㌫.コ)●艮く+ミo
/
麻
田 四
へ腱P一艮\,
r‑121‑一 一
標題にいう國家権力とは一國のもつ封外的強制力乃至
は,影響力を意味する︒各國は政治的︑軍事的・心理的・
経濟的各手段により︑,自國の蜀外的影響力擾張を企圖す
るが︑外國貿易がこの目的に利用芒れたことは明かな事
實である︒本書は︑何故・如何にして貿易關係がこのよ7
うな灌力政策に利用されうるのか︑貿易そのもゐに既に
それを許すが如き可能性が内在するめであろうか︑を尋
叙るいはば外属貿易の職略的・政治的観鮎からする再吟︑
味である︒それは︑從來か﹂る観瓢に立つ貿易理論が存
︑A・ヒルシュマン﹁國家擢力ど外國貿易構造﹂ 在しなかつたこと︑またそれが職後世界経濟再建の構想.
に示唆を與えるであろうという期待から︑われわれの興︑
味をひくのである︒以下本書め内容を重黙的に紹介して
ゆこう︒
筆者はヒルシュマンの略歴についでは多くを知らない
が翼ソルボンヌ大学卒業︑トリエステ大学にて学位獲得︑
今次大職中アメリヵ陸軍の特別任務に勤務︑その後ロツ
グフエラ財團のフエローシツプを受け︑カルフオルニア
大学商業経濟調査局賛助の下で本書を上梓︑一九四九年
現在アメ夏力連邦準備制度理事会所屡の由である︒猫︑︑
筆者の知る限りでは次の論文がある︒
一122・ 一
(122)
A・ヒルシュマy﹁國家擢力と外國貿易構造﹂
Oo置冨o舞ξ望遷︒ε目①o恥毒o昌働摩轟ρぬ彗誉①ξ
q o 試 旨 ρ 鑑 o 輪 国 o o β o 霞 旨 o 己α . 跨 口 σq . 一 ¢ 庶 W ( 本 書 第 七 章 に 牧 載 )
一) ① ︿ 三 暴 鵠 o β 碧 自 ︒ 夢 ① 摩 器 Φ 蜀 己 § 8 一 b 屠 o 酔 ① ℃ 閑 Φ ‑
< δ 宅 o 晦 国 8 β o 巨 ぎ ︒︒ 9 β 山 qα 蜜 菖 石Ω 試 o ︒・ ● .頃 o ぴ ・ お お ・ 目 署
噛赴霞昌暮ご昌呂P︒臣b霧宏oぬ.b閑①8器ぢ詳P旨①二$昌国ò
,○βO百ざ閑①ぐ冨奢℃UOO.H㊤ドO(世界経濟昭和二五年六月號に
課載)︑
=
第一章外國貿易と國家権力との關係に關する維濟思
想︒経濟政策の目的としては︑何等かの意味における経
濟的厚生の増大ということが設定されるのが普通であつ
て︑國家封外権力の擾張というが如き純政治的目的が設
定されることはないのが普通であるが︑政治経濟学の喪
生當時においては︑まさにこの政治的目的がその存在理
由であつた︒第一章は︑経濟政策に器ける政治的目的と
経濟的目的の二りの異質的目的がこれまでの経濟思想に
へおいて如何に位置づけられていたという問題を︑マーカ
ン︑チリズムの経濟政策︑アダム・ス(ミスの自由貿易思
'想︑保護貿易論の各々について学読史的に吟味し︑最初は爾目的が相互に矛眉なく爾立すると考淀られて鴨いた 蛋秦に響の鶉的關簗認識されるに至り・それ
が後期の自由貿易謝保護貿易の紛論の原因となつている
こと︑そして爾主張を理論的に整理綜合するためには︑
貿易現象のもつ政治的インプリケーシ.ンを明確に把握
することが必要であると読いて︑後の叙述に封する序読
ゆとなつている︒,
第二章國家椹力手段としての外國貿易︒ここでは︑.
何故貿易が封外椹力援張政策の手段として用ひられる
か︑また如何に貿易國相互間に支配︑從薦︑影響という
政治的關係が獲生するかが問はれ︑本書の理論的分析の.中心部分となつているづ貿易が椹力政策の具として利用
されるのは︑貿易のもつ二つの敷果国庸①︒宏に基因す
る︒先づ椹力的観黙よりみるならば貿易により一國は自
國に豊富な物資を稀少物資と交換し︑もつて潜在的軍
事力を増強するという敷果がある︒これを供給敷果
の昌bζ国庸Φ暮と呼ぶ︒自由貿易論者が︑貿易は國力
増進に資す,るも,のとみる時は︑この供給敷果を強調して,
いるのであり︑保護貿易論者が自由貿易に反樹する時
は︑貿易の停止による供給数果の断絶の危瞼を警告して
いるものといいうる︒供給数果に關する限り︑貿易は例
へば軍事力の如ぎ非維濟的性格の直接的権力政策に奉仕
(1?3)
一一1?3‑
、
ずる意味において︑権力政策としては間接的なものであ
る︒貿易のもついま一つの数果は︑一國が自焚的に貿易
'を中止することにょり何等かの影響を相争國に與えるという敷果iこれを影響敷果冒津睾8田誉♂と呼ぶー
であつて︑詳の敷果によつて︑貿易國間に支配︑從屡の
關係が襲生し︑貿易が直接に樺力政策の且ハとして役立つ
のである︒著者は供給敷果は明瞭であつて詳言を要しな
いとして㌔影響敷果の分析に本章の大部分を充ててい
る︒特定國βA國)が貿易を通じて他國(B國)に樹じ
ノアレてもつ影響数果の大小は︑B思がA國と貿易をしないで
すますことの難易に依存ずる︒この難易の'程度は︑①A貿易によりB國の享受する総貿易利釜量︑②劉A貿
易中絶によるB國維濟の調整の難易とその期間の長短︑
③蜀︽貿易によりB國内に形成される利害關係︑に規
定される︒以下この三要因について詳言する︒.
貿易理論における貿易利釜の概念は︑⁝逆にい之ば︑貿
易の中絶によつて蒙る貧困化の程度を意味する︒享受す
る貿易利釜が大なるほど貿易中絶によつて蒙る損害が大
となるの・であるから︑A國がB國に謝し影響敷果を檜大
するためには︑Bとの貿易を擾張せしめ︑Bの受ける貿
易利盆を増大せしめねぼならない︒Bの貿易利盆が大な
A・ヒルシ.葺y﹁國家擢力と外國貿易構造﹂ るぼどBのA依存は大となり︑AのBに劉する影響敷果﹁
も大となる︒しかし︑貿易擾張によつて︑Aも同時に貿
易利盆の増大を享受するのであるかち︑BのAに樹する,
影響力も強化されゐことになるから︑椹力政策を企圃す
るAは普通自國貿易量を一定限度以上に増加せしめない
のである︒そこで一定量の貿易量でBに樹すゐ影響力を
増大するためには︑Aは交易條件を自國に不利に攣化せ‑
しめねばならぬ︒これはAにとつて貿易による維濟的厚
生め犠牲を意味し︑経濟的厚生を目的とする経濟政策と
椹力擾張を目的とする経濟.政策との矛盾が獲生する︒.(
との矛盾關係が自由貿易論と保護貿易論4.の論孚におい
て指摘されたのであるが︑爾方の論,者とも各々自己の主︑
張が経濟的厚生の見地に立つものと考之て︑,ある場合に
は権力政策的見地に立つた議論をしているのに氣付つか
なかつた黙に論宰が紛糾する原因があつたといいえよ
ケ︒)しかしこの矛盾は回避することのできぬものでは
ない︒思うに︑貿易利釜概念には︑∴國際分業により可能
となる物理的生産量の増加分を意味する客観的貿易利釜
と︑貿易によつて享受する一國の主観的維濟的厚生の増・
加分を意昧する主観的貿易利釜とが匪別される︒是して
・客観的貿易利釜が存在しない場合(貿易が開姶されても
A︒ヒルシュマy﹁國家樫力と外國貿易構造﹂
國際分業が行なはれない場合)でも主観的利釜の存在の
盤 耀 羅 雛 繕 鷺 鰹 継 麟 礫 勧嘆
‑交易條件論は客観的貿易利釜の分配に読明を與えるもの
であつても︑・また貿易開始前における爾國の趣好の同一
性を假定することにより主観的貿易利盆の増減を間接的
に標示するものであつても︑それは爾國の主観的貿易利
釜の総量に關しては何ごとも物藷らないものである︒・從
ちコノつて︑一國の客観的利釜がたとえ些少であるとしても︑
大琶な主観的利釜を享受することがありうるの︑であ
る︒たとえば︑B國が自國輸出品に樹して緊要なる需要
をもつように輪⁝出品擁成を編成替えすることにより︑A
國は交易條件を不攣のま﹂(或ひは自國に有利化せしめ
つ﹂)︑B画のA嗣依存度を増大させうるのである︒こ
の窯に著眼することにより経濟厚生的政策と椹力政策と
の衝突を回避するでとが出來るのである︒,
影響数果の大さは相手國の貿易中絶に 樹鷹する経濟調
整能力の大小に依存する︒この能力は︑貿易量が大なる
ほど︑また國内資源の移動性が小なるぼど︑小である︒ま
幻た調整完了後の貿易甲絶にょる経濟的損害が同一であつ碑ても・謬過程における蒔的困業大なる馨・その 國に樹する影響敷果が大きい︒構力政策として農業國.
モノカルチユア國の工業化・多角化阻止が行なほれるの
は︑調整の容易化を妨害せんとするものである︒次に︑
相手國内の貿易縫績によつて利釜を受ける階級の政治力
が大なるぼど︑その國に封する影響敷果は大きい︒この
貿易からの受釜階級は経濟的第五列としての性格をもり
であろうから︑樺力政策實施國は︑相手國の貿易による
受釜階級を培養せんとするであろう︒
相手國が貿易を容易に第三國に韓換しうるならば︑そ
の國に封'する影響敷果は削滅されるから︑椹力政策とし
ては相手國の貿易韓換を困難化する諸手段が探られねばノ
ならぬ︒それには次のような手段があるめ①相手國の︑
貿易量の支配的部分を猫古することゆこれは︑いかなる
國といえども自國貿易の大部分を一學に方向繭換せしめ
ることは困難であるから︑自國貿易を特定國によつて猫
占されている國は︑必然的に大なる影響敷果を蒙らざる
へをえないという理由による︒大國が小國に貿易を集中す
るのは︑この事情による影響敷果を狙うものであり︑小
國がそれを防ぐためには︑貿易分散により特定國との貿
易に偏しないことが必要となる︒働 相手國・に欝する特
殊的猫占力の獲得︒例えばB國は左國に封し特定商品の