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Academic year: 2021

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はじめに

福祉コミュニティは, 地域福祉の目標とされることが多い。 それはしばしば, 今日的福祉の 形成にとって不可欠な条件として, また地域のあり方としても, 追求すべき価値ある課題とし て人々の注目を集めている。 とはいえ, 周知のように福祉コミュニティの意味内容, そのあり 方や実態が多様なだけでなく, その形成化に至る方途や筋道, 可能性にしても実に複雑多様で あることは否めない。 そうした多様で地域性や個別性のつよい, 各地の福祉コミュニティの実 態を実証的に捉えたり, より実践的に福祉コミュニティの実現化に向けて地域的取り組みをす すめることは, 2003年度施行の 「市町村地域福祉計画」 の策定をはじめとして, 現代地域福祉 の推進や形成化にとって重大な関心事となっている。

今回の私たち福祉コミュニティ比較プロジェクトによる研究も, そうした問題関心のもとに 調査地域を, 埼玉県の秩父郡小鹿野町と上福岡市に設定して調査研究をすすめた。 このプロジェ クトによる研究の経過や構成, 枠組みなどの詳細については, 本報告の拙稿 「福祉コミュニティ の多様な可能性」 に譲ることにするが, そのタイトルが示すように, 本調査研究は〈比較〉の 視点や方法を意識しながら, 両地域における福祉コミュニティ形成の可能性に迫ろうとしたも のである。 また本プロジェクトでは, 両地域において福祉コミュニティを直接的に支える人々=

担い手による活動や意識を捉えるとともに, 行政による地域福祉政策の展開や各々の地域社会 の構造的特性といった, 福祉コミュニティの背景や文脈を重視したアプローチを採用している。

こうした調査研究を通して, 福祉コミュニティの多様さのなかにみられる共通性や普遍性, 相 違性や個別性をともに捉えながら, 両地域において福祉コミュニティをつくり, 支える担い手 や地域福祉活動の特性, その推進や支援の方策への知見を得たいと考えている。

今回のような地域をフィールドとする調査研究は, 改めて言うまでもなく, 当該地域の方々 の多大なご協力なしには実施できない。 そして本プロジェクトも, 埼玉県小鹿野町と上福岡市 の多くの方々のお力添え, ご尽力をいただいている。 とりわけ地域福祉活動の 「担い手」 に関 するヒアリング調査では, 地域活動や福祉活動に参加し, 福祉コミュニティを支えている人々 に, ご多忙のなかヒアリング会場の小鹿野町保健福祉センター, 上福岡市社会福祉協議会まで わざわざきていただいたり, プロジェクトの若いスタッフが自宅に伺って聞き取り調査をさせ てもらっている。 また2003年の夏に実施したアンケート調査では, 地域で福祉活動を支えてい る 「担い手」 住民だけでなく, 一般住民にも調査対象を広げて, 多くの住民の方々に貴重な時 間を割いて回答して頂いている。 これら両地域の担い手や一般住民の方々に, プロジェクトを 代表して深く感謝したいと思う。

そして私たちのプロジェクト研究を, 約2年近くにわたり, 調査地域の窓口として大きく支 えて下さった小鹿野町行政と上福岡市社会福祉協議会には, 多くの協力や力添えをいただき大 変お世話になっている。 とりわけ, この種の調査研究に欠かせない, 度重なる資料収集やヒア

プロジェクト研究 福祉コミュニティに関する比較研究 (稲葉他)

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リングをはじめ, 調査実施のための地域や団体との連絡調整など, ご面倒をおかけした職員の 方々には, 心から感謝の意を表したい。 特に小鹿野町保健福祉センターの森谷正雄福祉課長, 同センター保健課の原口章子保健師長, そして上福岡市社会福祉協議会の吉野洋地域福祉係長 には文字通り, 最初から最後まで変わらぬ, 暖かいご支援とご尽力をいただいた。 ここに改め てお礼を申し上げることにしたい。

2004年1月

プロジェクトを代表して 立正大学社会福祉研究所年報 第6号 (2004)

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参照

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