• 検索結果がありません。

知的財産権 の南北貿易 にあたえる影響 の理論的分析

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "知的財産権 の南北貿易 にあたえる影響 の理論的分析"

Copied!
33
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

知的財産権 の南北貿易 にあたえる影響の理論的分析

二重大学大学院 社 会科 学専攻

108M261

人文社 会科 学研 究科修 士課程 地域経 営法務 専修

李 文 博 指導教員 落合 教授

知的財産権 の南北貿易 にあたえる影響 の理論的分析

三重大学大学院 人文社会科学研究科修士課程 社会科学専攻 地域経営法務専修 108M261 文博 指導教員 落合 教授

知的財産権 の南北貿易 にあたえる影響 の理論的分析

三重大学大学院 人文社会科学研究科修士課程 社会科学専攻 地域経営法務専修 108M261 文博

(2)

1 南北貿易 と知的財 産権 に関す る理論 の先行文献..…..…..…..……...….………….…….….….3 1.1 ChinandGrossman(1990)モデル……….………….…….….…….………….………..…...……..3 1.2 Zigic(1998)モデル….……….……..….……….……..…..…..….….……….………….……..…6 1.3 LiaoandWong(2009)モデル..……..…………..….….….……..……….....….…….…….………..………12 1.4 Zigic(2000)モデル ..….….……….…….………..………….…………..…...…....…..….…15 2 南北貿易 、離散的研 究開発及 び知的財産権保護 ..…..……….…..………….……….………18 2.1諸仮 定 ……….….…..……..………..……….……..…….…..……..…..………….……..…….……..…18 2.2 ノンコミッ トメン ト・ゲーム …..……….…………..…‥…….…….…...………….…..….….…19 2.3 コミッ トメン ト・ゲーム .…….….……..…..….….…….……..…………...……...….…………...……22 3 終わ りに..….…..………….…….….….…….…...…..……....…..…..…..….…………..……….……..……25

参考文献…..….….….…….………….…….….....….….….…….....………….….….…..….……….……….….……‥…26 1..…….…..…..…..….…..…………...…….….……….………..………….…...……….……….…………..…..…28 2.……….…..…..………..……….………...………..…..…….…..………....….….….………...29 3………..….……….….……….….….…..………..……...….…..………….….…..……..…….…….…30 4.…….….……….……….………….….……….………..….…..….….….………...……..……….…....31

1 南北貿易 と知的財 産権 に関す る理論 の先行文献..…..…..…..……...….………….…….….….3 1.1 ChinandGrossman(1990)モデル……….………….…….….…….………….………..…...……..3 1.2 Zigic(1998)モデル….……….……..….……….……..…..…..….….……….………….……..…6 1.3 LiaoandWong(2009)モデル..……..…………..….….….……..……….....….…….…….………..………12 1.4 Zigic(2000)モデル ..….….……….…….………..………….…………..…...…....…..….…15 2 南北貿易 、離散的研 究開発及 び知的財産権保護 ..…..……….…..………….……….………18 2.1諸仮 定 ……….….…..……..………..……….……..…….…..……..…..………….……..…….……..…18 2.2 ノンコミッ トメン ト・ゲーム …..……….…………..…‥…….…….…...………….…..….….…19 2.3 コミッ トメン ト・ゲーム .…….….……..…..….….…….……..…………...……...….…………...……22 3 終わ りに..….…..………….…….….….…….…...…..……....…..…..…..….…………..……….……..……25

参考文献…..….….….…….………….…….….....….….….…….....………….….….…..….……….……….….……‥…26 1..…….…..…..…..….…..…………...…….….……….………..………….…...……….……….…………..…..…28 2.……….…..…..………..……….………...………..…..…….…..………....….….….………...29 3………..….……….….……….….….…..………..……...….…..………….….…..……..…….…….…30 4.…….….……….……….………….….……….………..….…..….….….………...……..……….…....31

(3)

序論

近年、知的財産権 の南北貿易 に与 える影響のか注 目を集 めてい る。経済のグローバル化 の 進展 による企業間競争 の高ま りは、研究開発 の重要性 を益々高 くしてい る。こ うしたなか、

研 究開発 の成果物 な どに価値 を与 える知的財産権制度 は、投資 の回収 と技術 開発‑のイ ン セ ンテ ィブを付与す る上で有用であ り、技術開発ひいては世界経済 の発展 の基盤 として、

その重要性 が増 してきてい る。知的財産権 (IPR)問題 として南北問題解決‑の取組 が 重要であると思われ る。

1995年 の 「知的所有権 の貿易側面に関す る協定 (TRIPS協定)の発効以後、知的財産権 の問題 も貿易 関連 の問題 の うちの一つ として とらえ られ、様 々な観 点か ら議論 され るよ う にな り、知的財産 に関す る国際的議論 の状況 にも変化 が見 られ る。特 に、最近では、遅々 として経済発展 が進 まない途上国か ら、 これまで先進 国の主導で議論が されてきた知的財 産 の保護 レベルや保護 の在 り方 を、途上国の経済発展 を考慮 した ものに見直すべ きではな いのか との意識 が高まってい る。

北の企業が持つ生産技術 を模倣 して、低賃金生産 によってその市場 を奪 う南が存在 してい る ときの北の技術 開発 率 は、閉鎖経済時の技術 開発率 よ りも高 くなる。北の技術 を模倣す る南の存在 は、北のR&D活動 を活発化 させ る。この ことがGrossman・Helpman(1991) よって分析 され た。 国際的な知的所有権 の運用強化 によって北か ら南‑の技術移転率が低 下す るとき、南北両地域 の経済厚生が悪化す る可能性 がある。北か ら南‑の技術移転率の 増加 によって南北両地域 の経済厚生が改善す る可能性 がある(Helpman1993)。Lai(1998) は北か ら南‑の海外直接投資 が存在 し,北の製 品開発 率が内生化 されてい るモデルで,知 的所有権 の強化 の効果 を分析 し,技術移転の経路が リバー スエ ンジニア リングの とき と海 外直接投資 の ときで,知的所有権 の強化 がイ ノベー シ ョン率お よび南北の相対賃金 に与 え る効果が逆転す ることを示 した。

海外 において特許権 ・実用新案権 ・意匠権及び商標権 を侵害す る模倣品や音楽 ・映画等 の著作権等 を侵 害す る海賊版 の問題 が益 々深刻化 してきてい る。特 に近年 は, 中国にお け る技術力 の向上及び経済活動 の発展 は著 しく, この よ うな模倣 品の横行 は中国に進 出 して い る外資系企業 に とって、深刻 な問題 をもた らしてい る。 それ は中国での販売実績 が伸び ない原因の一つ にもなってお り、消費者 か ら当該企業 の品質‑の不信 も募 っている。 その 中で大きな被害 を受 けてい るのは 日系企業である。

本論文の 目的 は これか らます ます問題 となる発展途上国にお ける知的財産権保護 の問題 を考察す るために、南北貿易 と知的財産権保護 の関係 について理論的に検討す ることであ る。 そのために、先行文献 の代表的な論文が紹介 され 、それ らとは若干仮定が異なるオ リ ジナルなモデル が考察 され る。

本論文の構成 は以下の通 りである。 まず、次章においては南北貿易 と知的財産権保護 を扱 った代表的論文 のい くつかが考察 され、それ らの文献 において得 られた結論 がま とめ られ

1 序論

近年、知的財産権 の南北貿易 に与 える影響のか注 目を集 めてい る。経済のグローバル化 の 進展 による企業間競争 の高ま りは、研究開発 の重要性 を益々高 くしてい る。こ うしたなか、

研 究開発 の成果物 な どに価値 を与 える知的財産権制度 は、投資 の回収 と技術 開発‑のイ ン セ ンテ ィブを付与す る上で有用であ り、技術開発ひいては世界経済 の発展 の基盤 として、

その重要性 が増 してきてい る。知的財産権 (IPR)問題 として南北問題解決‑の取組 が 重要であると思われ る。

1995年 の 「知的所有権 の貿易側面に関す る協定 (TRIPS協定)の発効以後、知的財産権 の問題 も貿易 関連 の問題 の うちの一つ として とらえ られ、様 々な観 点か ら議論 され るよ う にな り、知的財産 に関す る国際的議論 の状況 にも変化 が見 られ る。特 に、最近では、遅々 として経済発展 が進 まない途上国か ら、 これまで先進 国の主導で議論が されてきた知的財 産 の保護 レベルや保護 の在 り方 を、途上国の経済発展 を考慮 した ものに見直すべ きではな いのか との意識 が高まってい る。

北の企業が持つ生産技術 を模倣 して、低賃金生産 によってその市場 を奪 う南が存在 してい る ときの北の技術 開発 率 は、閉鎖経済時の技術 開発率 よ りも高 くなる。北の技術 を模倣す る南の存在 は、北のR&D活動 を活発化 させ る。この ことがGrossman・Helpman(1991) よって分析 され た。 国際的な知的所有権 の運用強化 によって北か ら南‑の技術移転率が低 下す るとき、南北両地域 の経済厚生が悪化す る可能性 がある。北か ら南‑の技術移転率の 増加 によって南北両地域 の経済厚生が改善す る可能性 がある(Helpman1993)。Lai(1998) は北か ら南‑の海外直接投資 が存在 し,北の製 品開発 率が内生化 されてい るモデルで,知 的所有権 の強化 の効果 を分析 し,技術移転の経路が リバー スエ ンジニア リングの とき と海 外直接投資 の ときで,知的所有権 の強化 がイ ノベー シ ョン率お よび南北の相対賃金 に与 え る効果が逆転す ることを示 した。

海外 において特許権 ・実用新案権 ・意匠権及び商標権 を侵害す る模倣品や音楽 ・映画等 の著作権等 を侵 害す る海賊版 の問題 が益 々深刻化 してきてい る。特 に近年 は, 中国にお け る技術力 の向上及び経済活動 の発展 は著 しく, この よ うな模倣 品の横行 は中国に進 出 して い る外資系企業 に とって、深刻 な問題 をもた らしてい る。 それ は中国での販売実績 が伸び ない原因の一つ にもなってお り、消費者 か ら当該企業 の品質‑の不信 も募 っている。 その 中で大きな被害 を受 けてい るのは 日系企業である。

本論文の 目的 は これか らます ます問題 となる発展途上国にお ける知的財産権保護 の問題 を考察す るために、南北貿易 と知的財産権保護 の関係 について理論的に検討す ることであ る。 そのために、先行文献 の代表的な論文が紹介 され 、それ らとは若干仮定が異なるオ リ ジナルなモデル が考察 され る。

本論文の構成 は以下の通 りである。 まず、次章においては南北貿易 と知的財産権保護 を扱 った代表的論文 のい くつかが考察 され、それ らの文献 において得 られた結論 がま とめ られ

1

(4)

る。第 2章において、南北貿易 と知的財産権 に関す るモデルが提示 され、考察 され る。最 後 に若干の結論がま とめ られ、今後の課題が提出され る。

る。第 2章において、南北貿易 と知的財産権 に関す るモデルが提示 され、考察 され る。最 後 に若干の結論がま とめ られ、今後の課題が提出され る。

(5)

1章 南北貿易 と知的財産権 に関す る理論の先行文献 1.1 ChinandGrossman(1990)モデル

南北貿易 とIPR保護 の問題 を考察 したモデルがい くつかある。最初 の貢献は Chinand Grossman(1990)のものであるよ うに思われ る。彼 らは北 と南にそれぞれ 1つの企業 しかいな い と仮定 して簡単なモデル を考察 した。二つの IPR制度の下で各国 と世界全体の経済厚生 を比較 した。 これ らの制度 の一つ は、完全な特許権保護であ り、 も う一つには特許権保護 がない場合、す なわち南の企業がゼ ロのコス トで北の企業か らイ ノベー シ ョンをコピーで きる制度である。一般的に、 この枠組みでは南はIPR保護 を しない ことによって社会厚生 で利益 を得 る

彼 らは当初北企業 と南企業が両国で需要 され る財 を生産す るための古い技術 を持 ってい る と仮定す る。 また、北企業だけには、生産技術 を改良す るために研究開発 プ ロジェク ト に リソースをささげる能力がある とす る。 もし外国の知的所有権 が南の政府 によって保護 され ると、北企業 は研究開発 の努力 をす ることで南のライバル との競争 において有利 な立 場 を獲得す るのである。 国際的な寡 占的競争 において よ り大 きな市場 占有率 を得 るか、ま たは技術 をライバル にライセ ンシングことによって、 この利 点 を利用できる。 あるいはま た、南の政府 が新生産技術 の特許権保護 を実施 しないな ら、南の企業 は、革新的な技術 の 特許権 を侵害す ることができ、国際市場で も う一度等 しい競争相手 になることができる。

こ ういった展望が北企業 によって よく理解 され。南の政府 による特許権保護 が世界の各国 で社会厚生に どれだけの影響 を与 えるかをChinandGrossman(1990)は探究 した。モデルでは、

グローバル な特許権保護 は、イ ノベーシ ョンのイ ンセ ンテ ィブを高め、生産 コス トを低 め る。 この効果だけが両国の利益 になる。 これ に対 して、特許権保護 の実施が寡 占的競争 を 緩和 して、い くつかの場合、南の企業が退 出す るとい う場合 があ り、 この退 出によ り、両 国の厚生 を損 な うことになる。 最後 に、南での知的財産権保護 あるか どうかは、国際的な 所得分配 について関係す る。北企業の超過利潤 は、知的財産権が保護 され る ときは財産権 が侵害 され るときよ り大き くなる。

ChinandGrossman(1990)は統合的な世界市場 におけるクール ノー複 占のモデル を考察 し てい る。当初、北の企業 と南の企業が、一定の限界費用αで同質財 を生産できると仮定す る。

北企業は、既存の生産技術 を改良す るために研究開発プ ロジェク トに リソースを投入す る 機会 に直面 してい る。 北企業 は、プ ロセス ・イ ノベーシ ョンに関 して投資す るの と△2/γ

△だけ量の減少 を達成す ることができる。Xは研究開発支出を表 し、イ ノベーシ ョン後の限 界費用はC(Ⅹ)‑α(YX)1/2Ⅹ≦α2/γとなる

南の限界費用 は南の企業がイ ノベー シ ョン過程‑の北企業の特許権 が南部の政府 によっ て保護 され るか、そ して、北のライバル とライセ ンス契約 を交渉す る意志があるか どうか に依存す る。 そ して、知的財産権が保護 され るな らば、南の企業の生産費用 はC=αのまま である。 あるいはまた、南の政府が北企業の特許権 を実施 しない と、南の企業はイ ノベー シ ョン技術 を模倣 できる。 リバースエ ンジニア リングの費用がかか らない と仮定 され る。

3

1章 南北貿易 と知的財産権 に関す る理論の先行文献 1.1 ChinandGrossman(1990)モデル

南北貿易 とIPR保護 の問題 を考察 したモデルがい くつかある。最初 の貢献は Chinand Grossman(1990)のものであるよ うに思われ る。彼 らは北 と南にそれぞれ 1つの企業 しかいな い と仮定 して簡単なモデル を考察 した。二つの IPR制度の下で各国 と世界全体の経済厚生 を比較 した。 これ らの制度 の一つ は、完全な特許権保護であ り、 も う一つには特許権保護 がない場合、す なわち南の企業がゼ ロのコス トで北の企業か らイ ノベー シ ョンをコピーで きる制度である。一般的に、 この枠組みでは南はIPR保護 を しない ことによって社会厚生 で利益 を得 る

彼 らは当初北企業 と南企業が両国で需要 され る財 を生産す るための古い技術 を持 ってい る と仮定す る。 また、北企業だけには、生産技術 を改良す るために研究開発 プ ロジェク ト に リソースをささげる能力がある とす る。 もし外国の知的所有権 が南の政府 によって保護 され ると、北企業 は研究開発 の努力 をす ることで南のライバル との競争 において有利 な立 場 を獲得す るのである。 国際的な寡 占的競争 において よ り大 きな市場 占有率 を得 るか、ま たは技術 をライバル にライセ ンシングことによって、 この利 点 を利用できる。 あるいはま た、南の政府 が新生産技術 の特許権保護 を実施 しないな ら、南の企業 は、革新的な技術 の 特許権 を侵害す ることができ、国際市場で も う一度等 しい競争相手 になることができる。

こ ういった展望が北企業 によって よく理解 され。南の政府 による特許権保護 が世界の各国 で社会厚生に どれだけの影響 を与 えるかをChinandGrossman(1990)は探究 した。モデルでは、

グローバル な特許権保護 は、イ ノベーシ ョンのイ ンセ ンテ ィブを高め、生産 コス トを低 め る。 この効果だけが両国の利益 になる。 これ に対 して、特許権保護 の実施が寡 占的競争 を 緩和 して、い くつかの場合、南の企業が退 出す るとい う場合 があ り、 この退 出によ り、両 国の厚生 を損 な うことになる。 最後 に、南での知的財産権保護 あるか どうかは、国際的な 所得分配 について関係す る。北企業の超過利潤 は、知的財産権が保護 され る ときは財産権 が侵害 され るときよ り大き くなる。

ChinandGrossman(1990)は統合的な世界市場 におけるクール ノー複 占のモデル を考察 し てい る。当初、北の企業 と南の企業が、一定の限界費用αで同質財 を生産できると仮定す る。

北企業は、既存の生産技術 を改良す るために研究開発プ ロジェク トに リソースを投入す る 機会 に直面 してい る。 北企業 は、プ ロセス ・イ ノベーシ ョンに関 して投資す るの と△2/γ

△だけ量の減少 を達成す ることができる。Xは研究開発支出を表 し、イ ノベーシ ョン後の限 界費用はC(Ⅹ)‑α(YX)1/2Ⅹ≦α2/γとなる

南の限界費用 は南の企業がイ ノベー シ ョン過程‑の北企業の特許権 が南部の政府 によっ て保護 され るか、そ して、北のライバル とライセ ンス契約 を交渉す る意志があるか どうか に依存す る。 そ して、知的財産権が保護 され るな らば、南の企業の生産費用 はC=αのまま である。 あるいはまた、南の政府が北企業の特許権 を実施 しない と、南の企業はイ ノベー シ ョン技術 を模倣 できる。 リバースエ ンジニア リングの費用がかか らない と仮定 され る。

3

(6)

そ して、知的財産権が保護 されていなければ、南のコス トは北 と等 しいである。

北企業が研究開発プ ロジェク トを終了 した後に、南企業が模倣できれば、2つの企業がク ール ノーの競争 に従事す る。彼 らは統合 された世界市場での需要 曲線 を採用 して、 この曲 線には、傾 きが1であるとす る。 その ときp‑A‑Q,ここでQ qs+qn,A>αが市場取引 価格であ り、qsqnが南 と北の企業によるそれぞれの販売量である。 また、ここでは需要 の うちの1/0が南 によ り生 じると仮定す る。これは、p(q)=β‑Oqが南の逆需要関数 とな り、

そこでは、Qが販売 された数量である。また、南が総世界消費者余剰 について どんな均衡 価格でも割合1を享受す ることを意味す る。

次に南の政府 が北企業の知的所有権 を保護 しない とい う仮定でモデル を解 く。 この仮定 の下では結果 として両企業の費用はC。‑cs=Cとな り、市場構造は対称的複 占となる。 よく 知 られているよ うに、生産量のクール ノー均衡水準はこの場合qs‑q。‑(A‑C)/3であ り、

均衡価格 はp(A+ZC)/3である。

北企業が研究開発段階においてその後の生産物市場競争 において どのよ うな結果が生 じ るのか正 しくを予測す ると仮定す る。すなわち、サブゲームの完全性制約 を満 たす動学的 均衡 を求める。ゲームの第1段階で北企業が直面す る問題 は、総利益¶n(Ⅹ)‑ A‑α+(YX)1/22

Xを最大にす るためにを選ぶ。利潤最大のための一階条件か ら、の値 を得 る。各企業の 利潤 は¶。 ‑ (A‑α)2T s=9(A‑α)2

9‑γ '‑ーD (9‑γ)2となる。そ して、消費者余剰(snSs)は各国において、逆需 要曲線 と均衡価格線 の間の領域 となる。最後に、各国の社会厚生(wnWs)は、消費者余剰

と企業の利潤 の合計 として定義 され る。

彼 らはまた南の政府が北企業の知的所有権 を保護す る場合 も分析 した。 この場合、生産 費用 を下げることにおける、研究開発の有効性 について説明す るパ ラメーターγの大きさに よって、3つのタイプの均衡 を生 じることを示 した。γの値が小 さい とき北企業の研究開発 の努力はあま り大きくない。γの大きい値 に関 して、北企業は生産物市場で制約 を受 けない 独 占状態 を享受す るよ うにかな り費用 を削減す るのが最適であることがわかる。最後にγ その中間的な値であるとき、北企業はライバル を戦略的に退出誘発す るよ うに行動す る1

この とき、生産物市場 の最終的な立場は独 占であるが、 この企業がライバル に対 して非正 の利潤 を与えるために研究開発支出を十分大きな水準にす るとい う制約 を受 ける。彼 らは、

この最後の市場構造 を戦略的な略奪 として言及す る。

彼 らは最初 に、生産段階においてコス トCを持つ非対称の複 占の状況 を考察 した。限界収 入 と限界費用 と一致す る 2つ の 1階条件 か ら、 クール ノー均衡 において北 の生産 量 qn‑(β‑2cn+cs)/3、南の生産量はqs‑(β‑2cs+cn)/3、お よびそれ に関連す る均衡 価格p‑(β+cn+cs)/3となる。 これ らの結果 を予測 して、北企業は利潤 を最大にす る、

1Dixit(1980)を参照。

そ して、知的財産権が保護 されていなければ、南のコス トは北 と等 しいである。

北企業が研究開発プ ロジェク トを終了 した後に、南企業が模倣できれば、2つの企業がク ール ノーの競争 に従事す る。彼 らは統合 された世界市場での需要 曲線 を採用 して、 この曲 線には、傾 きが1であるとす る。 その ときp‑A‑Q,ここでQ qs+qn,A>αが市場取引 価格であ り、qsqnが南 と北の企業によるそれぞれの販売量である。 また、ここでは需要 の うちの1/0が南 によ り生 じると仮定す る。これは、p(q)=β‑Oqが南の逆需要関数 とな り、

そこでは、Qが販売 された数量である。また、南が総世界消費者余剰 について どんな均衡 価格でも割合1を享受す ることを意味す る。

次に南の政府 が北企業の知的所有権 を保護 しない とい う仮定でモデル を解 く。 この仮定 の下では結果 として両企業の費用はC。‑cs=Cとな り、市場構造は対称的複 占となる。 よく 知 られているよ うに、生産量のクール ノー均衡水準はこの場合qs‑q。‑(A‑C)/3であ り、

均衡価格 はp(A+ZC)/3である。

北企業が研究開発段階においてその後の生産物市場競争 において どのよ うな結果が生 じ るのか正 しくを予測す ると仮定す る。すなわち、サブゲームの完全性制約 を満 たす動学的 均衡 を求める。ゲームの第1段階で北企業が直面す る問題 は、総利益¶n(Ⅹ)‑ A‑α+(YX)1/22

Xを最大にす るためにを選ぶ。利潤最大のための一階条件か ら、の値 を得 る。各企業の 利潤 は¶。 ‑ (A‑α)2T s=9(A‑α)2

9‑γ '‑ーD (9‑γ)2となる。そ して、消費者余剰(snSs)は各国において、逆需 要曲線 と均衡価格線 の間の領域 となる。最後に、各国の社会厚生(wnWs)は、消費者余剰

と企業の利潤 の合計 として定義 され る。

彼 らはまた南の政府が北企業の知的所有権 を保護す る場合 も分析 した。 この場合、生産 費用 を下げることにおける、研究開発の有効性 について説明す るパ ラメーターγの大きさに よって、3つのタイプの均衡 を生 じることを示 した。γの値が小 さい とき北企業の研究開発 の努力はあま り大きくない。γの大きい値 に関 して、北企業は生産物市場で制約 を受 けない 独 占状態 を享受す るよ うにかな り費用 を削減す るのが最適であることがわかる。最後にγ その中間的な値であるとき、北企業はライバル を戦略的に退出誘発す るよ うに行動す る1

この とき、生産物市場 の最終的な立場は独 占であるが、 この企業がライバル に対 して非正 の利潤 を与えるために研究開発支出を十分大きな水準にす るとい う制約 を受 ける。彼 らは、

この最後の市場構造 を戦略的な略奪 として言及す る。

彼 らは最初 に、生産段階においてコス トCを持つ非対称の複 占の状況 を考察 した。限界収 入 と限界費用 と一致す る 2つ の 1階条件 か ら、 クール ノー均衡 において北 の生産 量 qn‑(β‑2cn+cs)/3、南の生産量はqs‑(β‑2cs+cn)/3、お よびそれ に関連す る均衡 価格p‑(β+cn+cs)/3となる。 これ らの結果 を予測 して、北企業は利潤 を最大にす る、

1Dixit(1980)を参照。

(7)

を選 ぶ。Xの最適研 究開発水準 は 4γ(A‑α)2

(9‑4γ)2となる。 しか し、 この研 究開発水準 に よる γ<3/2とき南の生産量は正である。 したがって、複 占となるにはγ<3/2が必要である。

次 に彼 らは北企業が競争 に全 く直面す ることになっていなかった と仮定す る。 そ して、

生産量 と研究開発支出の最適 な選択 は、qn‑2(A‑α)/(4‑γ)とⅩ‑γ(A‑α)2/(4‑γ)2 なる。その選択 によ りもた らされ る価格p‑ [β(2‑γ)+2α]/(4‑γ)において、ライバル企 業が生産費αを上回 らないな らば、南企業はこの産業か ら退出す ることになる。このことか ら、γ>2の とき、制約 を受 けない独 占が結果 として生 じることが示 され る。 この場合、北 の企業の利潤、消費者余剰 と社会厚生は7tn‑

叫1‑(A‑α)2

0(4‑†)2

(A‑α)2

4†、 Sn‑2(01)(Aα)2 o(4)2、

(60‑0‑2)与 えら 企業S‑0Ws‑Ss2(Aα)2

0(4‑†)2を得 る。

最後 に、γ∈[3/2,2の値 に対 しては、研究開発支出の独 占的な選択は南の競争企業 との競 争 を生 じることになる。一方複 占の仮定の下での研究開発 の最適水準はライバル企業 を市 場か ら退出 させ るには十分である。γのこれ らの中間的な値 については、北企業は南企業の 生産量がゼ ロとなる (y=0)を保証す る研究開発支出を行 うことが示 され る。 すなわち、

この研究開発 によ り北のコス トを2α‑Aとし、価格 をαにす るものである。 これ は北の消 費者余剰 と社会厚生は。S。‑

W;‑Ss‑(A‑α)2

20 となる。

(A‑α)2、wn‑(Aα)2(・慧を与 えられ る。南の方

γ<3/2の場合 に、北企業の利潤 は¶n ‑ (β‑α)2

9‑γ を超 えている。市場構造が複 占となるために γ<3/2が必要十分である。その結果、戦略的な略奪はγ∈[3/2,2]値 にだけ生 じることが示 され る。

彼 らは南の政府が北企業の知的所有権 を保護 しない とき と完全 に保護す る場合 の各国 と 世界全体 の構成水準を比較す る。最初 に南の厚生についての比較が行われ る。南が知的財 産権 を保護す る場合 に研究開発 の結果複 占となるとき、世界消費の南のシェアが 88%を超 えていなけれ ば、知的所有権 を保護 しないほ うがよ り高い社会厚生 を達成す ると結論づけ た。

次 に、戦略的な略奪が特許権保護 での結果 となるよ うなパ ラメーター値 の範囲を考察 し てい る。戦略的な略奪が特許権 を保護 された ときの市場構造 となるとき、南の厚生が知的 財産権 を保護 しない場合のほ うが高いのは消費シェアが 88%未満であることを示 している。

最後 に彼 らは財産権が尊重 されな らば、北が独 占となるパ ラメーター値 の範囲を分析す る。研究開発が非常に生産性 が高 くて、北企業の研究努力の成果か らの消費者 に多 くの利

5 を選 ぶ。Xの最適研 究開発水準 は 4γ(A‑α)2

(9‑4γ)2となる。 しか し、 この研 究開発水準 に よる γ<3/2とき南の生産量は正である。 したがって、複 占となるにはγ<3/2が必要である。

次 に彼 らは北企業が競争 に全 く直面す ることになっていなかった と仮定す る。 そ して、

生産量 と研究開発支出の最適 な選択 は、qn‑2(A‑α)/(4‑γ)とⅩ‑γ(A‑α)2/(4‑γ)2 なる。その選択 によ りもた らされ る価格p‑ [β(2‑γ)+2α]/(4‑γ)において、ライバル企 業が生産費αを上回 らないな らば、南企業はこの産業か ら退出す ることになる。このことか ら、γ>2の とき、制約 を受 けない独 占が結果 として生 じることが示 され る。 この場合、北 の企業の利潤、消費者余剰 と社会厚生は7tn‑

叫1‑(A‑α)2

0(4‑†)2

(A‑α)2

4†、 Sn‑2(01)(Aα)2 o(4)2、

(60‑0‑2)与 えら 企業S‑0Ws‑Ss2(Aα)2

0(4‑†)2を得 る。

最後 に、γ∈[3/2,2の値 に対 しては、研究開発支出の独 占的な選択は南の競争企業 との競 争 を生 じることになる。一方複 占の仮定の下での研究開発 の最適水準はライバル企業 を市 場か ら退出 させ るには十分である。γのこれ らの中間的な値 については、北企業は南企業の 生産量がゼ ロとなる (y=0)を保証す る研究開発支出を行 うことが示 され る。 すなわち、

この研究開発 によ り北のコス トを2α‑Aとし、価格 をαにす るものである。 これ は北の消 費者余剰 と社会厚生は。S。‑

W;‑Ss‑(A‑α)2

20 となる。

(A‑α)2、wn‑(Aα)2(・慧を与 えられ る。南の方

γ<3/2の場合 に、北企業の利潤 は¶n ‑ (β‑α)2

9‑γ を超 えている。市場構造が複 占となるために γ<3/2が必要十分である。その結果、戦略的な略奪はγ∈[3/2,2]値 にだけ生 じることが示 され る。

彼 らは南の政府が北企業の知的所有権 を保護 しない とき と完全 に保護す る場合 の各国 と 世界全体 の構成水準を比較す る。最初 に南の厚生についての比較が行われ る。南が知的財 産権 を保護す る場合 に研究開発 の結果複 占となるとき、世界消費の南のシェアが 88%を超 えていなけれ ば、知的所有権 を保護 しないほ うがよ り高い社会厚生 を達成す ると結論づけ た。

次 に、戦略的な略奪が特許権保護 での結果 となるよ うなパ ラメーター値 の範囲を考察 し てい る。戦略的な略奪が特許権 を保護 された ときの市場構造 となるとき、南の厚生が知的 財産権 を保護 しない場合のほ うが高いのは消費シェアが 88%未満であることを示 している。

最後 に彼 らは財産権が尊重 されな らば、北が独 占となるパ ラメーター値 の範囲を分析す る。研究開発が非常に生産性 が高 くて、北企業の研究努力の成果か らの消費者 に多 くの利

5

図 1 北企業の研究開発後 の市場形態 g B 図 1 北企業の研究開発後 の市場形態gB
図 2 ノンコミッ トメン トのケースで北企業が複 占において研究開発 を行 う領域図2ノンコミッ トメン トのケースで北企業が複 占において研究開発 を行 う領域
図 3研究開発後複 占の場合の北企業が研究開発 を行 う領域

参照

関連したドキュメント

すようなケースが多く見られる。 これは、

トランプ大統領は、2017年9月、知的財産政策に 大きな影響を及ぼす競争政策 16 の司令塔である司法

を行うという現実的状況を想定するとき、その保全活動の水準は社会的に「過少」になる

なれば、ベンチャー企業などは未活用の特許を売却することで事業化を待たずに資金調達ができる投資家の方も、

5.著作隣接権 ④ 権利の種類 (第89 条第1 項,第90 条の2~第95 条の3) ⑤ 権利の内容

 図 22 は、筆者が提唱する知財権ミックス戦略に

 本件において,映画著作物の権利者がその上映権を排他的に与えることに つき,EEC 条約

一方で、 TR!Psは、幅広くかっ高い保護水準と執行手続き及び紛争解決手続