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二酸化チタンと自己ドープ型電導性高分子の ハイブリッドとその性質

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1

二酸化チタンと自己ドープ型電導性高分子の ハイブリッドとその性質

平成

26

年度

三重大学工学研究科分子素材工学専攻 高分子設計化学講座

中野 太久馬

(2)

2

目次

1

章 緒言

1

2

実験項

合成スキーム

10

合成

2-1 4H-cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen (6)

の合成

28 2-2 Poly(4-(2-{4-[2-(4-Sulfo-butoxy)-ethyl]-4H-Cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene-4-yl}-ethoxy)-

butane-l-sulfonic acid) (12)

の合成

32 2-3 Poly{4,4-bis(5-carboxypentyl)cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen-2,6-diyl-alt-4,4-dihexylcyc

lopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophene-2,6-diyl}(19)

の合成

38 2-4 Poly{ 3-[4-(2-Ethoxycarbonylethyl)-4H-cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen} 45 2-5

表面吸着を利用した二酸化チタンの作製

48

2-6 sol-gel

法を利用した三成分系ハイブリッド粒子の作製

49

2-7

共有結合を介した二酸化チタンの作製

50

2-8

試薬及び溶媒の精製

51

2-9

使用器具

52

スペクトル集

53

3

章 結果と考察

111

3-1-1 (12)

の合成

112

3-1-3 (19)

の合成

113

3-1-6 (22)

の合成

114

3-1-8

モデル実験

117

3-2

ポリマーの物性評価

122

4

章 コンポジット型酸化チタンの合成

124 4-1

表面吸着を利用したコンポジット型酸化チタンの作製

125 4-2

暗所における有機物の分解実験

130

5

章 ハイブリッド型酸化チタンの合成

:

三成分系と機能発現

140

5-1

有機・無機ハイブリッド型に酸化チタンの作製検討

141

5-2

ハイブリッド粒子の暗所分解評価

145

5-3

焼結検討

150

6

章 ハイブリッド型酸化チタンの合成

:

アミド結合と機能発現

152

6-1

新規有機・無機ハイブリッド型酸化チタンの作製検討

153

6-2

ハイブリッド粒子の暗所分解評価

160

(3)

3

総括

170

参考文献

171

謝辞

172

(4)

1

第 1 章

緒言

(5)

2

緒言

1.

光触媒

1-1

光触媒とは1)

光触媒とは、太陽光や蛍光灯の光が当たると表面 に強力な酸化力を生じ、表面に接触している有機化 合物や細菌を分解・除去できる環境浄化材料である。

その研究は、1968 年に本田―藤島効果が発見され て以来、多くの研究者によって活発に研究が進めら れてきた。今日までの光触媒の使用例としては、屋 外セルフクリーニング材としての外装塗料や、抗菌 効果目的での室内タイルや空気清浄機が挙げられ る。

最もよく知られている光触媒は、二酸化チタン

(チタニア)であり、安価で光安定性、熱安定性、酸塩基耐性に優れている為、幅広く利 用されている。また、有機物を分解する際のバンドギャップエネルギーが十分である点も 留意すべきである。

1-2 TiO

2の構造

n

型半導体性を示す二酸化チタン(TiO2

)

には、

anatase

型、

rutile

型、

brookite

型の

3

種の結晶 形態がある。このうち、工業的に利用されているものは

anatase、rutile

であり、brookite 学術的に取り上げられているが、工業的には利用されていない。その理由として、brookite は不安定であり、高温で最安定相の

rutile

に構造転移することが挙げられる。また、低温安

定相の

anatase

も高温(750℃)で

rutile

へと構造転移する。

ここで、光触媒としての活性は、anatase

rutile

より

10

倍高いこと が知られている。この活性の違いは、理論的には両者の電子バンド構 造や光キャリアダイナミクスの違い (rutileは励起電子の寿命が

anatase

10

分の

1)

に起因すると考えられる。その為、現在利用されている 光触媒としての

TiO

2

anatase

型がメインである。

以下に、anatase、

rutile、brookite

のバンドギャップエネルギー、表面

OH

濃度を示す。

結晶構造 バンドギャップ 表面

OH

濃度

anatase 3.0eV

rutile 3.2eV

brookite 3.2eV

(6)

3

上記のバンドギャップ(禁止帯、禁制帯)とは、電子が占

有している最高のエネルギー帯である価電子帯(valence

band)、それより上の電子が占有していないエネルギー帯で

ある伝導体(conduction band)の間の電子が占有できないエ ネルギー帯のことである。つまり、バンドギャップエネル ギーは、価電子帯と伝導体のエネルギー差であり、バンド ギャップエネルギーは、光の吸収波長、光触媒活性 (電子 とホールの酸化還元力)に関係がある。

二酸化チタンでは、バンドギャップよりも大きなエネル

ギー(anataseでは、380nm以下。rutileでは、410nm以下)を吸収すると、価電子帯の電子が 伝導体にあがる。この伝導体にあがった電子は自由に動くことができる為、電気伝導が発 現する。一方、価電子帯には電子の抜け跡(正孔: hole)ができ、これらの電子と正孔が光触媒 反応を起こすことになる。ここで、注意すべき事は、光で電子が励起されてもエネルギー が変わっただけであり、空間的位置は動いていないことである。そのままでは、電子と正 孔はマイナスとプラスの電荷であるため、再結合し元の状態に戻る。その為、光触媒反応 が起こるためには電子と正孔の寿命が長い必要があり、二酸化チタンはこの寿命が長いこ とから、光触媒として利用されていると言える。

1-4

光触媒分解機構 2) 3) 4) 5) 6)

二酸化チタンによる光触媒分解機構は様々な議論が交わされているが、一般的には次の ように考えられている。

1-3

の最後に触れたが、二酸化チタンはバンドギャップエネルギー以上の光を吸収すると、

価電子帯の電子( e

)が励起され、価電子帯に正孔(ホール、h

)が生じる(ⅰ)。これらの一部

は再結合することもあるが、価電子帯の

h

+によって水やヒドロキシルイオン( OH

)からヒ

ドロキシルラジカル(・OH )が発生し、分解が生じる(ⅱ)。また、伝導体の

e

により、表面 に存在する酸素がスーパーオキシドラジカルアニオン(・O2

)となり(ⅲ)、ヒドロペルオキ

シドラジカル(・OOH )やヒドロキシルラジカル(・OH )を発生させる(ⅳ~ⅵ)。

TiO

2

+ hν → TiO

2

(h

+ VB

+ e

-CB

) (ⅰ) h

+VB

+ OH

(or H

2

O) →

・OH (+ H+

) (ⅱ)

e

CB

+ O

2

・O2

(ⅲ)

・O2

+ H

+

・OOH

(ⅳ)

2・OOH → H

2

O

2

+ O

2

(ⅴ)

H

2

O

2

+ e

CB

・OH + OH

(ⅵ)

しかし、上記の機構に示した・OHによる酸化は、実際根拠に欠ける点も見受けられる。一

(7)

4

般的に・OHの発生は、水をホールが還元することで生じると考えられているが、光触媒反

応は気相でも起こる。また、水を加えても反応は促進されないということが実証されてい る。つまり、・OHが必要ないことを意味する。さらに、・OHが発生したとしても酸化チタ ン表面に吸着した・OHの酸化力はフリーの・OHよりも著しく下がることが知られてい る。・OHや・O2の酸化力は、簡単な実験で確認することができ、・OHはフェントン反応 によって、・O2は過酸化カリウムと水の反応で発生させることができる。このようにして 発生した・OHや・O2では、一酸化炭素を酸化することでできないが、酸化チタン光触媒 反応では、一酸化炭素を還元できる。ということは、・OHよりも酸化力の強い活性酸素が 発生し、分解に関与しているとも考えられる。

2

可視光応答化への試み

2-1

可視光応答型光触媒1) 7

前述してきた二酸化チタンには欠点がある。それは、二酸化チタンが可視光を吸収でき ず、太陽光照射下においては、紫外光しか利用できないという点である。その為、太陽光 に含まれる紫外光はおよそ

3%しかなく、光エネルギー利用効率は非常に低いといえる。そ

こで、二酸化チタンに可視光応答性を付与し、太陽エネルギーの半分を占める可視光(400 ~

800 nm

の波長領域)を効率的にエネルギー変換し、利用することが今後の光触媒開発の焦点

の焦点となっている。

これまで、色素や金属イオンをドープすることで二酸化チタンを着色し、可視光応答性 を付与する試みが行われてきた。しかし、多くの場合は、光触媒反応速度が低下したり、

レアメタルを必要とするため、それほど有効な結果は得られていない。

2-2

ドーピングによる光触媒の可視光応答化

2-2-1

窒素ドープ型酸化チタン4) 7) 8)

2001

年に豊田中央研究所の研究グループによって、可視光応答型光触媒である窒素ドー プ型酸化チタンが科学史「Science」に報告されて以来、今日まで非常に大きな注目を浴び 続けている。

窒素ドープ型酸化チタン粉末の作製方法は、乾式と湿式 の二種類の作製方法がある。乾式法では、酸化チタン粉末 をアンモニア気流中温度

500

度で熱処理することで得られ る。湿式法では、チタン源の硫酸チタンに窒素源としてア ンモニアを滴下し、沈殿物の濾過、洗浄を繰り返す。得ら れた沈殿物を乾燥、500度で焼結し、窒素ドープ型酸化チ タンを得ることができる。どちらの製法で作製した窒素ド ープ型酸化チタン粉末も黄色に呈色した粉末である。窒素

(8)

5

ドープ型酸化チタンの可視光応答化のメカニズムは、窒素をドープしたことによる窒素由

来の新たな準位が価電子帯の上部に生成し、それが可視光によって励起されることに起因 していると考えられている。

また、有機化合物分解による光触媒活性評価において、可視光照射下(400 ~ 530nm)

2-propanol

acetone

の濃度減少と

CO

2濃度の増加が確認されており、窒素ドープによる可

視光応答化を裏付ける結果として挙げられる。しかし、それでも可視光活性は紫外光活性 と比較して小さく、可視光照射下での光触媒反応速度の遅さが今後の課題となっている。

2-2-2

金属イオンドープ型酸化チタン4)6)7)8)9)10

酸化チタンに金属をドープして、可視光応答化する方法である。この方も窒素ドープ型 と同様に、酸化チタンのバンドギャップに金属の不純物準位を作ることでバンドギャップ を小さくし、可視光応答化に導くメカニズムであると考えられている。ドープしたことで 電子とホールが再結合しやすくなり、量子収率が低下してしまう場合があり、ドープする 金属の種類や位置が重要になってくる。

酸化チタンの格子に遷移金属イオンをドープする「イオン注入法」の場合、可視光応答 化のメカニズムは酸化チタンのバンドギャップそのものを修飾すると考えられている。つ まり、ドープした金属イオンは酸化チタンの一部となることで。酸化チタンの吸収波長領 域を可視光領域にシフトさせ、可視光応答化に導くと考えられている。現在までに、様々 な金属イオン(V, Cr, Mn, Co, Ni, Cu)を用いてイオン注入法による可視光応答化の研究が行わ れてきたが、Fe/Vの共ドープ型酸化チタンが最もよい可視光吸収特性を示すことが明らか になっている。

一方、金属イオンドープ型酸化チタンは、レアメタル使用することが多く価格の面で未 だ課題が残っている。さらに、窒素ドープ型酸化チタンと同様に、ドープ量の増加に伴い 活性は低下傾向にあり、紫外光領域の反応収率が低下してしまうことも問題の一つである。

2-2-3 π

共役高分子を用いた光触媒に可視光応答化11)12)13

π

共役高分子は、狭いバンドギャップとその制御が可能、容易な構造設計、高い電荷移動 担体、優れた安定性、安価に合成可能などの特徴から、レアメタルに代わる新たな光触媒 の可視光応答化素子として注目されている。可視光応答光触媒の感光材料として用いられ ている

π

共役高分子は、poly(3-hexylthioohene) (P3HT)、Poly(fluorene)、Poly(thiophene)、や その共重合体

Poly(fluorine-co-thiophene) (PFT)などが挙げられる。これらの π

共役高分子と 酸化チタンの

Polymer/TiO

2のブレンド材料は、紫外光、可視光のどちらの照射条件において も効果的に有機物を分解ですると報告されている。

ハイブリッド中の

π

共役ポリマーは、UV照射下において、電子-ホールペアの分離を促 進させ、共役ポリマー骨格に高い移動度のホールを生成する。一方、可視光照射下では、

電子-ホールペア生成が活発になり、電子は酸化チタンに伝導帯(CB)に注入される。この

(9)

6

ようにして生成した電子は、酸化チタン表面に吸着している電子受容体(酸素や水)と反応し、

ヒドロキシルラジカル(・OH)やスーパーオキシドラジカルアニオン(・O2

)のような強い酸

化力を持つラジカル種を発生させると考えられている。

しかし、共役ポリマーも有機化合物であることに変わりなく、生成したラジカル種によ って分解してしまう為、寿命が短いことが課題である。

3

可視光から近赤外光応答化への試み

3-1

近赤外光応答化

二酸化チタンに可視光応答性を付与す る試みが盛んに行われている中で、さら に高効率な光触媒として近赤外光を利 用する試みが研究されるようになって きた。左図に示すように、太陽光の利用 効率を最大に活かすことを考えれば、可 視光ではなく近赤外光に応答できる光 触媒を開発することに集約される。なぜ なら、太陽光に含まれる波長の割合では、

近赤外光(800nm~2000nm)や赤外光

(2000nm~)が約半分を占めるからである。

3-2

固溶体形成による近赤外応答化14)

2-2

項でも述べたが可視光応答化への手法 としてのバンドエンジニアリングにはド ーピングの他に固溶体の形成がある。

固溶体の形成には、

Wourtzite

Zinc blende

構造を持つ硫化物を中心に行われており、

Angew. Chem

に可視光及び、近赤外光に応

答する光触媒が開発されたという報告が

なされた。この触媒は、黒色で

CuInS2-AgInS2-ZnS

という構造を持ち、830nmまでの光を 吸収できた。また、8L/h・m2 という水素生成速度であり、過去に報告されている

Pt / Cds

よりも性能がよかったと報告されている。従来、黒い物質は、再結合中心が多いため光触

(10)

7

媒には向いていないと考えられてきたがそれを覆す結果となった。以下に吸収波長を示す。

しかし、光を照射せずとも活性を示す光触媒の報告は未だにない。

3.

当研究室における自己ドープ型

π

共役高分子を用いた有機

/

無機ハイブリッ

3-1

自己ドープ型

π

共役高分子とシリカとのハイブリッド化15)16)

電導性高分子は、

π

共役構造を有する高分子であり、ドーパントを用いてドープすること で電導性が発現するものである。1970 年代に白川らがフィルム状のポリアセチレンをヨウ 素でドーピングすることによって、電導性が生じることを見出して以来、電導性高分子に 関する研究が飛躍的に増加した。今日までに、ポリアセチレンに加え、ポリチオフェンな どのポリヘテロ環化合物、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンビニレンなど、多く

π

共役系電導性高分子が開発されている。

代表的な導電性高分子

前述したように、これらの高分子が電導性を発現するためには、ドーピングの操作が必 要である。しかし、外部ドーパントによるドーピング操作をすることなく導電性が発現す る高分子も開発されており、自己ドープ型導電性高分子として知られている。この場合は、

高分子側鎖にドーパントとなる官能基が存在しているのが構造上の特徴である。ドーパン トとなる官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、アンモニウム塩などが報告さ れている。このような高分子の最初の例は、スルホ基を有するポリチオフェンである。現 在はポリチオフェンの他に、ポリピロール系、ポリアニリン系、ポリフェニレン系など、

広範囲な骨格を有する自己ドープ型電導性高分子が報告されている。自己ドープ型電導性 高分子は、帯電防止膜、タッチパネル、電磁シールド材、有機トランジスタなどへの応用 が考えられ、今日、良好な溶解性、高い透明性、高い電気伝導性を兼ね備えた自己ドープ

(11)

8

型高分子の開発が進められている。

代表的な自己ドープ型導電性高分子

当研究室の熊沢は、

PCPDT

を基本骨格とし、

PCPDT

4-位に 2-(4-スルホブトキシ)エチル

基が導入された自己ドープ型

PCPDT

誘導体である

PCPDT-SO

3

H

の合成及びそのシリカとの ハイブリッド化反応についての検討結果をまとめた17)また、高い電気伝導性と良好な環 境安定性に加え、実用的な見地から重要と思われる高い透明性を有する導電膜の開発を目 指し、PCPDT に基づいた電導性高分子とシリカとのハイブリッド薄膜作製を新たに検討し た。具体的には、ゾル-ゲル反応可能な十分な溶解性を有する

PCPDT

誘導体を調製し、ド ーパント分子共存化にゾル-ゲル反応によって、電導性を有するシリカハイブリッドを調 製することにした。具体的には、PCPDT側鎖に水酸基を有する

PCPDT-OH、ホスホン酸基

を有する

PCPDT-PO(OH)

2、及び、4級アンモニウム塩部位を有する

PCPDT-N(CH

3

)

3

Br

の合

成検討とこれらのポリマーとシリカとのハイブリッド形成についての検討結果をまとめた。

3-2

自己ドープ型導電性高分子と二酸化チタンとのハイブリッド及びコンポジット

当研究室の森田は、

π

共役ポリマーと無機材料から得られるハイブリッドを新たに開拓す るという観点から、可視光領域に大きな吸収を有する

π

共役ポリマーを酸化チタンとハイ ブリッド化させ、光触媒の可視光応答化の可能性について検討した18)具体例としては、

鈴木カップリング反応を利用してカルボキシ基含有ポリシクロペンタジチオフェン

(PCPDT)を合成し、ゾル-ゲル反応によって酸化チタンとのハイブリッドを調製した。

(12)

9

さらに、カルボキシル基を有するポリシクロペンタジチオフェンをハイブリッドではなく、

二酸化チタン表面に吸着させたコンポジットを作製し、L-Alanine の水溶液にこのコンポジ ットを添加し、暗所で

24

時間おいたところ、

H

1

NMR

により

L-Alanine

の分解生成物と思わ れる成分を観測した。しかし、その分解機構については不明であった

また、中野は、側鎖にカルボキシルエチル基を有する

PCPDT

を新規に合成し、二酸化チ タンとのコンポジットを調整し、暗所における分解活性を調査した。19)

4.

本研究

本研究では、4 年次に作製した

PCPDT-C

2

H

4

COOH/TiO

2が、PCPDT-C5

H

10

COOH/TiO

2より も暗所における分解活性が高かったことから近赤外領域の吸収波長をより幅広く吸収でき る高分子ならば、暗所において高活性な光触媒を作製することができると考えた。究極的 には、暗所で高活性な熱応答性光触媒の合成が目的である。具体的には、カルボキシル基 よりも酸性度が強く、より高いドーピング能力を有すると考えられるスルホン酸基含有

PCPDT

や外部ドーパントの共存を検討することにした。その手法としては、二酸化チタン

表面に吸着させるコンポジット型、

sol-gel

法を利用した

3

成分系ハイブリッド型、二酸化チ タンをコアにした新規ハイブリッド型を用いて種々の光触媒を合成し、暗所における様々 な有機物の分解評価を行った。近赤外領域の吸収の違いによる暗所活性の違いを確認する

ために

PCPDT-C

5

H

10

COOH

も合成し、使用した。

分解評価では、UV評価、PL評価、NMR評価を用いて、分解物の特定、分解機構の解明 を調査した。

(13)

10

(14)

11

第2章

実験項

(15)

三重大学大学院学研究科

Scheme 1

(16)

三重大学大学院学研究科

Scheme 2

(17)

三重大学大学院学研究科

Scheme 3

(18)

三重大学大学院学研究科

Scheme 4

(19)

三重大学大学院学研究科

Scheme 5

(20)

三重大学大学院学研究科

Scheme 6

(21)

三重大学大学院学研究科

Scheme 7

(22)

三重大学大学院学研究科

Scheme 8

(23)

三重大学大学院学研究科

Scheme 9

(24)

三重大学大学院学研究科

Scheme 10

(25)

三重大学大学院学研究科

Scheme 11

(26)

三重大学大学院学研究科

Scheme 12

(27)

三重大学大学院学研究科

Scheme 13

(28)

三重大学大学院学研究科

Scheme 14

(29)

三重大学大学院学研究科

Scheme 15

(30)

三重大学大学院学研究科

Scheme 16

(31)

三重大学大学院学研究科

Scheme 17

(32)

28 2-1 4H-cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophen (6)の合成

20)

2-1-1 Bis(2-iodo-3-thienyl)methanol (3)

の合成

(Scheme 1)

3-bromothiopene (1) 6.5g (40 mmol)

が入った N2玉を備え付けた

500ml

ナスフラスコに、

dry ether 40ml

を加え、マグネティックスターラー付き低温恒温槽に移し、-78 o

C

に設定し

た。冷却後、1.57M n-BuLi 25.5ml (40mmol) をシリンジで加え

3h

攪拌し、所定時間後、

thiophene-3-carboxaldehyde (2) 4.5g (40mmol)

dry ether 40ml

の混合液を反応系へシリン ジを用いて加え、0.5h 攪拌した。その後、室温で

0.5h 攪拌し、-23

o

C

に設定したマグネ ティックスターラー付き低温恒温槽に移し、冷却した。冷却後、1.57 M n-BuLi 51ml

(80mmol)

をシリンジで加え、2h攪拌し、室温に戻し、さらに

1h

攪拌した。再度 -23 o

C

設定したマグネティックスターラー付き低温恒温槽に移し、冷却し、I2

32g (126mmol)

dry ether 150ml

に溶解させた混合液をキャヌラーで反応系へ加え、添加後、室温に戻し、

14h

攪拌した。反応終了後、etherで抽出を行い、蒸留水、Na2

S

2

O

3aqで洗浄を行い、無水

MgSO

4

で乾燥後、溶媒を減圧留去することで茶色固体を得た。CCl4 でほぐし洗いを行うことで、

目的物 (3)を淡茶色固体として得た。

収量 (収率)

13g (72%)

・mp 107 - 108 o

C (lit : 103~110

o

C)

1

H NMR (CDCl

3

,,ppm)

Fig. 1 A)7.43 (d, J= 5.7 Hz, 2H),

B)6.92 (d, J= 5.7 Hz, 2H), C)5.78 (s, J= 3.5 Hz, 1H), D)2.23 (s J= 3.2 Hz,1H)

13

C NMR (CDCl

3

, ppm) Fig. 2

a) 146.7, b) 131.4,

c) 126.9, d) 75.2, e) 71.7,

・ IR (NaCl, cm-1

) Fig. 3

3348 (

νOH

),

(33)

29 2-1-2 Bis(2-iodo-3-thienyl)ketone (4)

の合成 (Scheme 1)

マグネティックスターラーを備え付けた

200ml

ナスフラスコに (3) 13 g (28 mmol), CH2

Cl

2

290 ml, PCC (pridinium chlorochromate) 9.3 g (43 mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で 16h

拌した。反応終了後、ショートシリカゲルカラム (CH2

Cl

2

)

で精製し、溶媒を減圧留去する ことで目的物 (4) を黄色固体として得た。

収量 (収率)

13 g ( 99% )

・mp 89-90 o

C (lit ; 96~98

o

C)

1

H NMR (CDCl

3

,, ppm ) Fig. 4 A)7.46 (d, J=5.7 Hz, 2H),

B)7.04 (d, J= 5.7 Hz 2H)

13

C NMR (CDCl

3

, ppm) Fig. 5 a)185.4,

b) 143.2, c) 131.6, d) 129.8, e) 81.2,

・ IR (NaCl, cm-1

) Fig. 6

1650 (

νC=O

),

(34)

30 2-1-3 4H-cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophen-4-one (5)

の合成 (Scheme 2)

マグネティックスターラーを備え付けた

100ml

ナスフラスコに(4) 13 g ( 28 mmol)、DMF 86

ml, Cu powder 5.3 g (83 mmol)を加え、窒素雰囲気下で 12h

加熱還流した。室温に戻し、

Cu

ろ過によって取り除き、ろ液を ether で抽出、蒸留水で洗浄、無水

MgSO

4で乾燥後、溶媒 を減圧留去することで目的物 (5) を紫色固体として得た。

収量 (収率)

5.1 g (94%)

・mp 118 - 119o

C (lit ; 138~140

o

C)

1

H NMR (CDCl

3

,, ppm ) Fig. 7 A)7.12 (d, J=4.8 Hz, 2H)

B)6.98 (d, J= 5.1 Hz, 2H)

13

C NMR (CDCl

3

, ppm) Fig. 8 a) 182.5,

b) 149.1, c) 142.4,

d) 127.1, e) 121.7,

IR (NaCl, cm

-1

) Fig. 9

1704 (

νC=O

),

(35)

31 2-1-4 4H-cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene (6)の合成 (Scheme 2)

マグネティックスターラーを備え付けた

200ml

のナスフラスコに(5) 5.1 g (26 mmol)、

ethylene glycol 102 ml、N

2

H

4・H2

O 9.8ml、粉末 KOH 5.0 g

を加え、窒素雰囲気下、180 o

C

24h

攪拌した。反応終了後、室温に戻し、蒸留水を

ml

を加えた。

CH

2

Cl

2で抽出を行い、蒸 留水、飽和食塩水、飽和 NH4

Cl

aqの順で洗浄し、無水

MgSO

4で乾燥後、溶媒を減圧留去す ることで茶色固体を得た。シリカゲルカラム (Hexane)により精製を行い、目的物 (6)を白色 固体として得た。

収量 (収率) 3.5 g (73%)

・mp 40 - 41 o

C

1

H NMR (CDCl

3

, , ppm ) Fig. 10 A)7.18 (d, J=4.9 Hz, 2H),

B)7.09 (d, J= 4.6 Hz, 2H) C)3.54 (s, 2H)

13

C NMR (CDCl

3

, ppm) Fig. 11 a) 149.6

b) 136.3 c) 124.4 d) 122.9 e)31.8

・ IR (NaCl, cm-1

) Fig. 12

2892 (

νCH

),

(36)

32 2-2 PCPDT-SO

3

H(12)の合成

17)

2-2-1 2-(2-bromoethoxy)tetrahydro-2H-pyran (7)

の合成 (Scheme 3)

マグネティックスターラー、塩化カルシウム管を備え付けた

300 ml

ナスフラスコに、

3,4-dihydro-2H-pyran 12.2 g (135 mmol)、CH

2

Cl

2

55 ml

を加えた後、攪拌しながら 1-bromo

ethanol 12.5 g (100 mmol)

を加えた。

PPTS 2.5 g (10 mmol)

0

o

C

下で加え、室温に戻してか

13h

攪拌した。反応終了後、

CH

2

Cl

2で抽出し、蒸留水、飽和食塩水の順で洗浄をした。

有機層を無水

MgSO

4で乾燥後、溶媒を減圧留去することで淡黄色液体を得た。減圧蒸留で 精製し、目的物 (7)を無色油状物質として得た。

収量 (収率)

16.0 g (76%)

・bp 71~72 o

C (0.1mmHg)

1

H NMR (CDCl

3

,, ppm) Fig. 13

A)4.67 (t, J = 10.7 Hz, 1H),

B)4.1~3.4 (m, 6H), C)1.9~1.4 (m, 6H)

13

C NMR (CDCl

3

, ppm) Fig. 14 a)98.8 b) 67.5,

c) 62.5, d) 30.8, e)30.4, f)25.3, g)19.2

・IR (NaCl, cm-1

) Fig. 15 2940 (

νCH

),

1120-1030 (

νC-O-C

),

669 (

νC-Br

)

(37)

33 2-2-2 4,4-bis(2-(2-tetrahydropyranyloxy)ethyl)cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene(8)の合成 (S

cheme 4)

マグネティックスターラーを備え付けた mlナスフラスコに (6)0.53 g ( 3.0 mmol)、

DMSO 13 ml、 2-(2-bromo ethoxy) tetrahydro-2H-pyran (7) 1.3 g (6.2 mmol)、 KI 13mg

を加え、溶解させた。

反応系を氷浴で冷やしながら粉末 KOH 0.53 g を加え、窒素雰囲気下にした後、室温で

14h

撹拌した。所定時間後、反応系を水浴で冷やしながら蒸留水を系内の色が変化するまで加

えた。

ether

で抽出し、蒸留水、飽和食塩水、飽和

NH

4

Cl

aq の順で洗浄、有機層を無水

MgSO

4

で乾燥後、溶媒を減圧留去することで茶色液体を得た。シリカゲルカラム(AcOEt / Hex = 1 /4) に通し、第一成分を回収することで、目的物(8) を淡黄色粘性液体として得た。

収量 (収率)

1.3 g (94 %)

1

H NMR (CDCl

3

, , ppm) Fig. 16

A) 7.16 (d, J = 5.2 Hz, 2H)

B) 6.98 (d, J = 5.2 Hz, 2H) C) 4.25 (t, J = 5.9 Hz, 2H)

D) 3.63 (t, J = 4.3 Hz, 2H) D’) 3.32 (t, J = 5.0 Hz, 2H) E) 3.40 (m, 4H)

F) 2.94 (t, J = 8.2 Hz, 4H)

G) 2.05 (m, 2H) G’) 2.3 (m, 2H) H) 1.59 (m, 8H)

13

C NMR (CDCl

3

, ppm) Fig. 17 a) 156.4, b)136.4,

c)124.7, d)121.6, e)98.6, f)63.9, g)61.6, h)49.3, i)37.7, j)30.4, k)25.2, l)19.2

・ IR (NaCl, cm-1

) Fig. 18 2938 (

νCH

),

1130-1030 (

νC-O-C

),

669 (

νS-C

)

(38)

34 2-2-3 4,4-bis(2-hydroxyethyl)cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene (9)

の合成 (Scheme 5)

マグネティックスターラー、ジムロート冷却器、塩化カルシウム管を備え付けた 50 mL スフラスコに、

(8) 1.2 g (2.7 mmol)、 PPTS 0.24 g (0.90 mmol)、 EtOH 24 mL

を加え

70

o

C

14h

撹拌した。反応終了後、etherで抽出し、蒸留水、飽和

NaCl

aqで洗浄、有機層を無水

MgSO

4

で乾燥後、溶媒を減圧留去することで茶褐色固体を得た。粗生成物をシリカゲルカラム

(AcOEt )で精製し、目的物 (9)を白色固体として得た。

収量 (収率)

0.64 g (87%)

・mp 143~144 o

C

1

H NMR (CD

3

OD,, ppm) Fig. 19

A)7.32 (d, J = 5.2 Hz, 2H ),

B)7.07 (d, J = 5.2 Hz, 2H), C)3.12 (t, J = 6.8 Hz, 4H), D)2.24 (t, J = 6.8 Hz, 4H),

13

C NMR (CD

3

OD, ppm) Fig. 20 a) 158.0 b)137.6

c)126.5 d)122.6 e)59.3 f)50.5 g)41.4

・ IR (NaCl, cm-1

) Fig. 21 3272 (

νOH

)

2964 (

νCH

),

676 (

νS-C

)

(39)

35 2-2-4 4,4-bis(2-(4-sulfobutoxy)ethyl)cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene disodium salt (10)

の合

成 (Scheme 6)

マグネティックスターラー、ジムロート冷却器、三方コック、N2玉を備え付けた

50 ml

口ナスフラスコに、60% NaH 75 mg (1.9 mmol)を加え、真空ポンプで系内を真空にした後、

窒素を充填し窒素雰囲気下とした。シリンジを用いて dry THF 2.0 mL を加え、撹拌し、氷 浴で冷やしながら dry THF 7 mL に (9) 0.25 g (0.9 mmol)溶解させたものをシリンジでゆっ くり加えた。その後室温で

1h

撹拌した後、氷浴で冷やしながら、 dry THF 1.5 mL

1,4-butane sultone 0.34 g (3.4 mmol)を溶解させたものをゆっくり加え、室温に戻した後、加熱

環流しながら

17h

反応させた。反応終了後、再沈殿 (aceton)によって洗浄、精製を行うこと で、白色固体として目的物 (10)を得た。

収量 (収率)

0.46 g (88%)

・mp 234~236 o

C

1

H NMR (D

2

O,, ppm) Fig. 22

A)7.33 (d, J = 5.1 Hz, 2H )

B)7.11 (d, J = 5.2 Hz, 2H), C)3.15 (t, J = 6.5 Hz, 2H)

D)2.99 (t, J = 7.3 Hz, 2H) E)2.84 (t, J = 7.6 Hz, 2H) F)2.30 (t, J = 4.9 Hz, 2H) G)1.62 (m, 4H) H)1.47 (m, 4H)

13

C NMR (D

2

O, ppm) Fig. 23 a) 158.9 b)137.0

c)128.3 d)124.5 e)72.4 f)69.5 g)53.3 h)51.4 i)39.2 j)29.9 k)23.3

・ IR (NaCl, cm-1

) Fig. 24

3460 (

νOH

) 2938 (

νCH

) 669 (

νS-C

)

(40)

36 2-2-5 Poly{4,4-bis(2-(4-sulfobutoxy)ethyl)cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene disodium salt}

(11)の合成 (Scheme 7)

マグネティックスターラー、N2玉を備え付けた

30ml

ナスフラスコに

H

2

O 10ml

を入れて、

撹拌しながら (10) 0.40g (0.7mmol) と塩化鉄 (Ⅲ) 0.38g (2.4mmol)を入れて、室温で

24h

撹拌 した。反応終了後、MeOH 330 ml

N

2

H

4

-H

2

O

を数滴加えた溶液に反応混合物を入れ、2h 撹拌した後、1M NaOH (in MeOH) 167ml を加え、3h撹拌し、遠心分離を行い、ポリマーを 回収した。ポリマーを蒸留水に溶解させ、

5

日間の透析を行い、溶媒を減圧留去することで 目的物 (11)を金色フィルム状固体として得た。

収量

0.40 g (100%)

・IR (KBr, cm-1

) Fig. 25

・UV-Vis

(H

2

O solution, nm) Fig. 26

λ

max

= 565 nm

(41)

37 2-2-6 PCPDT-SO

3

H (12)の合成 (Scheme 8)

マグネティックスターラーを備え付けた 100ml ナスフラスコに(11) 0.16g と蒸留水 40ml を入れ、溶解させた後、イオン交換樹脂 (Dowex HCR-W2)を 8.0g 入れ、6h撹拌した。反 応の経過を

UV-vis

スペクトルのピークが変化したこと、及び

pH

試験紙が酸性を示したこ とより確認した。反応終了後、ろ過によりイオン交換樹脂を取り除き、溶媒を減圧留去す ることでフィルム状黒色固体を得た。さらに凍結乾燥を行うことで、繊維状黒色固体とし て目的物 (12)を得た。

収量

0.10 g (69%)

・IR (KBr, cm-1

) Fig. 27

・UV-Vis

(H

2

O solution, nm) Fig. 28

λ

max

=800 nm

以上

(42)

38 2-3 PCPDT-co-C

5

H

10

COOH (19)の合成

18)

2-3-1 3-[4-(2-Ethoxycarbonylpentyl)-4H-cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen (13)

の合成

(Scheme 9)

マ グ ネ テ ィ ッ ク ス タ ー ラ ー を 備 え 付 け た

50 mL

ナ ス フ ラ ス コ に 、

4H-cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen (6) 0.4 g (2.2 mmol)、dimethylsulfoxide (DMSO) 10 mL、

ethyl 6-Bromohexanoate 1.0 g (4.6 mmol)、 potassium iodine (KI) 10 mg

を加え、氷浴で攪拌した。

粉末

potassium hydroxide (KOH) 0.4 g

を加え、窒素雰囲気下で攪拌した後、系内の温度

を室温に戻し、16時間激しく攪拌した。

反応終了後、氷浴中で蒸留水を加えた後、ether で抽出、蒸留水で洗浄、無水

MgSO

4

で乾燥後、溶媒を減圧留去した。再結晶 (hexane: 酢エチ= 4 : 1) で精製し、淡黄色粘 性液体として

(13)

を得た。

収量 (収率)

0.52 g (52%)

1

H NMR (CDCl

3

, δ, ppm ) Fig. 29 A) 7.18 (d, J = 7.29, 2H), G) 1.25 (m, 4H) B) 6.94 (d, J = 7.29, 2H) H) 1.25 (m, 6H) C) 4.11 (q, J = 6.75, 4H) i) 0.92 (m, 4H) D) 2.15 (t, J = 3.24, 4H)

E) 1.81 (t, J = 4.59, 4H) F) 1.44 (t, 6H)

13

C NMR (CDCl

3

, δ, ppm) Fig. 30 a) 173.7 b) 157.6

c) 136.6 d) 124.6 e) 121.5 f) 60.1 g) 53.0 h) 37.6 i) 34.2 j) 29.4 k) 24.7 l) 24.1 m) 14.2

・FT - IR (KBr, cm-1

) Fig. 31

2923 (

νC-H

) 1730 (

νC=O

)

(43)

39 2-3-2 2.6-dibromo-3-[4-(2-Ethoxycarbonylpentyl)-4H-cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen (1

4)

の合成 (Scheme 9)

マグネティックスターラーを備え付けた 50 mL ナスフラスコに

(13) 0.52 g (1.1 mmol)、

DMF 10 mL

を加えた。滴下ロートを取り付け、窒素雰囲気下、暗所、0 o

C

の条件下で

N-bromosuccinimide (NBS) 0.40 g (2.3 mmol)、 DMF 10 mL

の混合溶液を

45

分かけて滴下 した。系内の温度を室温にまで戻し、13時間攪拌した。

反応終了後、蒸留水を加え、etherで抽出、蒸留水で洗浄、無水

MgSO

4で乾燥後、溶媒を減 圧留去した。シリカゲルカラム (CH2

Cl

2

)

で精製し、淡黄色粘性液体として

(14)

を得た。

収量 (収率)

0.61 g (90%)

1

H NMR (CDCl

3

, δ, ppm ) Fig. 32 A) 6.90 (s, 2H)

B) 4.00 (q, J = 6.48, 4H) C) 2.26 (t, J = 4.59, 4H) D) 1.78 (t, J = 2.43, 4H) E) 1.20 (t, J = 7.02, 6H)

13

C NMR (CDCl

3

, δ, ppm) Fig. 33 a) 173.6 b) 155.5

c) 136.4 d) 124.3 e) 111.3 f) 60.1

g) 54.8 h) 37.4 i) 34.1 j) 29.3 k) 24.6 l) 24.0 m) 14.2

・FT - IR (KBr, cm-1

) Fig. 34 2978, 2934 (

νC-H

)

1732(

νC=O

)

(44)

40 2-3-3 4,4-dihexylcyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene (15)

の合成 (Scheme 10)

マ グ ネ テ ィ ッ ク ス タ ー ラ ー を 備 え 付 け た

50 mL

ナ ス フ ラ ス コ に 、

4H-cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene (6) 0.78 g (4.5mmol)、 DMSO 23 mL、 1-bromo-hexane

1.5 g (5.6 mmol)、KI 20 mg

を加え、氷浴で撹拌した。KOH 0.78 g を加え、窒素雰囲気

下で撹拌した後、系内の温度を室温まで戻し、17時間激しく撹拌した。

反応終了後、氷浴中で蒸留水を加えた後、ether で抽出、蒸留水、飽和

NaCl

aq、飽和

NH

4

Cl

aqで洗浄、無水

MgSO

4で乾燥し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラム(hexane) で精製し、淡黄色液体として

(15)

を得た。

収量 (収率)

1.3g (82%)

1

H NMR (CDCl

3

, δ, ppm ) Fig. 35 A) 7.11 (d, J = 4.58, 2H)

B) 6.92 (d, J = 4.85, 4H) C) 1.85 (m, 4H)

D) 1.12 (m, 6H) E) 0.94 (m, 4H) F) 0.80 (t, J = 7.29, 6H)

13

C NMR (CDCl

3

, δ, ppm) Fig. 36 a) 158.1 b) 136.4

c) 124.4 d) 121.6 e) 53.2 f) 37.8 g) 31.6 h) 29.7 i) 24.5 j) 22.6

k) 14.1

・FT - IR (NaCl, cm-1

) Fig. 37

2950, 2930 ( ν

C-H

)

(45)

41 2-3-4 2,6-Dibromo-4,4- dihexyl-cyclopenta[2,1-b:3,4-b’]dithiophene (16)

の合成 (Scheme

11)

マグネティックスターラーを備え付けた

100 mL

ナスフラスコに、

(15) 1.7 g (4.9 mmol)、

DMF 45 mL

を加えた。滴下ロートを取り付け、窒素雰囲気下、暗所、0 o

C

の条件下で

NBS 1.8 g (10 mmol)、DMF 45 mL

の混合溶液を

30

分かけて滴下した。系内の温度を室

温まで戻し、17時間撹拌した。

反応終了後、蒸留水を加え、etherで抽出、蒸留水、希

HCl

で洗浄、無水

MgSO

4で乾燥 し溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラム(hexane)で精製し、淡黄色粘性液体として(16) を得た。

収量 (収率)

2.4g (95%)

1

H NMR (CDCl

3

, δ, ppm ) Fig. 38 A) 6.91 (s, 2H)

B) 1.78 (m, 4H) C) 1.42-1.12 (m, 12H) D) 0.90-0.82 (m, 10H)

13

C NMR (CDCl

3

, δ, ppm) Fig. 39 a) 155.8 b) 136.2

c) 124.5 d) 111.1 e) 54.9 f) 37.5 g) 31.6 h) 29.7 i) 24.5 j) 22.6

k) 14.1

・FT - IR (NaCl, cm-1

) Fig. 40

2950, 2930( ν

C-H

)

(46)

42 2-3-5 2,6-Bis(4,4,5,5,-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolan-2-yl)-4,4-dihexyl-cyclopenta[2,1-b:3,4-

b’]dithiophene (17)

の合成 (Scheme 12)

マグネティックスターラーを備え付けた

100 mL

ナスフラスコに、窒素雰囲気下で

(1 6) 1.0 g (2.0 mmol)、 dry THF 20 mL

を加えた。低温恒温槽により-78o

C

に冷却後、シ リンジを用いて

1.58 M n-BuLi, (in n-Hexane) 3.1 mL (4.9 mmol)

を滴下し、3 時間撹 拌した。シリンジで

2-isopropoxy,4,4,5,5,-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolan 1.1 g (5.8 mmol)

を添加し、さらに

1

時間撹拌した後、系内の温度を室温に戻し、24時間撹拌した。

反応終了後、蒸留水に反応溶液を注ぎ、etherで抽出、飽和

NaCl

aq、希

HCl

aqで洗浄、無

MgSO

4で乾燥後、溶媒を減圧留去し、一晩暗所で放置した。その後、再結晶 (EtOH)

で精製し、黄色固体として

(17)

を得た。

収量 (収率)

0.60 g (52%)

1

H NMR (CDCl

3

, δ, ppm ) Fig. 41 A) 7.42 (s, 2H)

B) 1.79 (m, 4H) C) 1.36 (m, 24H) D) 1.11 (m, 12H) E) 0.90 (m, 4H) E) 0.82 (m, 6H)

13

C NMR (CDCl

3

, δ, ppm) Fig. 42 a) 161.8 b) 143.8

c) 131.1 d) 84.0 e) 52.7 f) 37.8

g) 31.6 h) 29.7 i) 24.7 j) 22.6

k) 21.4

・FT - IR (NaCl, cm-1

) Fig. 43

2950, 2930( ν

C-H

)

(47)

43 2-3-6 PCPDT-co-C

5

H

10

COOEt (18)

の合成 25)

(Scheme 13)

マグネティックスターラー、ジムロート冷却器、セラムキャップ、ガラス栓を備え付けた

50 ml

三口フラスコに、

(14) 0.31 g (0.50 mmol)

(17) 0.30 g (0.50 mmol)

CsF 0.30 g (2.0 mmol)

を添加し、

真空ポンプを用いて系内の脱気を行った後、窒素置換する操作を数回行った。その後、

1

時間窒 素によるバブリングを行った精製

Toluene 10 mL

をシリンジで加え、その混合溶液に

Pd(PPh

3

)

4

17

mg (0.015 mmol)

を窒素

flow

しながら素早く添加し、窒素雰囲気化、

100

o

C

72

時間攪拌した。

反応終了後、再沈殿

(MeOH)

、ソックスレー抽出

(acetone

CHCl

3

)

の順に精製し、金色フィル

ムとして

(18)

を得た。

収量

(

収率

) 0.40 g (70%)

1

H NMR (CDCl

3

, , ppm) Fig. 44

FT-IR (KBr, cm

-1

) Fig. 45

GPC

M

w

=18000 M

n

= 9600 (

ポリスチレン換算

)

UV-vis

吸収スペクトル

(THF, nm) Fig. 46

 

max

= 580 nm

(48)

44 2-3-7 PCPDT-co-C

5

H

10

COOH (19)

の合成

(Scheme 14)

マグネティックスターラーを備え付けた

30 mL

ナスフラスコに、

(18) 0.1 g

THF 10 mL

1.5 M KOH

aq

4.0 mL

を加え、

80

o

C

64

時間攪拌した。

反応終了後、溶媒を減圧留去し、

1M HCl

aq

pH = 4

まで滴下後、蒸留水で再沈殿と洗浄を繰り返 し行い精製した。目的物の

(19)

は、 黒色粉末として得た。

収量

(

収率

) 90 mg (97%)

1

H NMR (C

4

D

8

O, , ppm) Fig. 47

FT-IR (KBr, cm

-1

) Fig. 48

UV-vis

吸収スペクトル

(THF, nm) Fig. 49

 

max

= 568 nm

(49)

45 2-4 PCPDT-C

2

H

4

COOH

の合成19)21)

2-4-1 3-[4-(2-Ethoxycarbonylethyl)-4H-cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen (20)

の合成

(Scheme 15)

マ グ ネ テ ィ ッ ク ス タ ー ラ ー を 備 え 付 け た

50 mL

ナ ス フ ラ ス コ に 、

4H-cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen (6) 0.5 g (2.8 mmol)

dimethylsulfoxide (DMSO) 12 mL

ethyl 3-bromopropionate 1.0 g (5.7 mmol)

potassium iodine (KI) 13 mg

を加え、氷浴で攪拌した。粉末

potassium hydroxide (KOH) 0.5 g

を加え、窒素雰囲気下で攪拌した後、系内の温度を室温に戻

し、16時間激しく攪拌した。

反応終了後、氷浴中で蒸留水を加えた後、

ether

で抽出、蒸留水で洗浄、無水

MgSO

4で乾燥後、

溶媒を減圧留去した。再結晶 (hexane) で精製し、淡黄色針状結晶として

(8)

を得た。

収量

(

収率

) 0.41 g (41%)

mp 79 - 80

o

C

1

H NMR (CDCl

3

, δ, ppm ) Fig. 50 A) 7.19 (d, J = 5.13, 2H),

B) 6.92 (d, J = 4.86, 2H) C) 3.98 (q, J = 6.75, 4H) D) 2.30 (t, J = 3.24, 4H) E) 1.78 (t, J = 3.51, 4H) F) 1.14 (t, J = 7.02, 6H)

13

C NMR (CDCl

3

, δ, ppm) Fig. 51 a) 173.3 b) 154.9

c) 137.3 d) 125.6 e) 121.3 f) 60.2 g) 51.7 h) 32.7 i) 29.3 j) 14.1

FT - IR (KBr,

cm-1

) Fig. 52

2923 (

νC-H

) 1730 (

νC=O

)

(50)

46 2-4-2 Poly{3-[4-(2-Ethoxycarbonylethyl)-4H-cyclopenta-[2,1-b:3,4-b’]dithiophen} (21)

の合成

(Scheme 16)

マグネティックスターラー、

N

2玉を備え付けた

50ml

ナスフラスコに

CHCl

3

12ml

を入れて、撹拌 しながら

(20) 0.35 g (0.92 mmol)

と塩化鉄

(

) 0.50 g (3.0mmol)

を入れて、室温で

30h

撹拌した。

反応終了後、

MeOH 250 ml

N

2

H

4

-H

2

O

を数滴加えた溶液に反応混合物を入れ、

2h

撹拌した後、

遠心分離を行い、ポリマーを回収した。ソックスレー抽出

(MeOH

CH

3

CN

CHCl

3

)

で精製し、溶 媒を減圧留去することで目的物

(21)

を金色フィルム状固体として得た。

収量

80 mg (23%)

1

H NMR (CDCl

3

) Fig. 53

FT - IR (KBr,

cm-1

) Fig. 54

UV-

Vis

(CHCl

3

solution, nm) Fig. 55

λ

max

= 583nm

(51)

47 2-4-3 PCPDT-C

2

H

4

COOH (22)

の合成

(Scheme 17)

マグネティックスターラーを備え付けた

30mL

ナスフラスコに

21 80mg

CHCl

3

10 mL

1.5M KOH in EtOH 4.0 mL

加え、

80

o

C

72h

撹拌した。

反応終了後、溶媒を減圧留去し、

1M HCl

aq

pH = 4

まで滴下後、蒸留水で再沈殿と洗浄を繰り返 し行い、精製した。目的物

(22)

は黒色粉末として得た。溶解性が悪く、構造確認は、

IR

UV

て行った。

収量

(

収率

) 73mg (89%)

FT - IR (KBr,

cm-1

) Fig. 56

UV-

Vis

(CHCl

3

solution, nm) Fig. 57

λ

max

= 591 nm

(52)

48 2-4

表面吸着を利用した

TiO

2

composite

の作製8)

マグネティックスターラーを備え付けた、

100mL

ナスフラスコに

TiO

2

400mg

THF or MeOH 50mL

を加え、室温で

2h

撹拌した。そこへ、適当な溶媒に溶解させた

poly(styrene slufonic acid) (PSS)

有ポリマーをゆっくりと滴下し、さらに

15min

撹拌した。

所定時間経過後、溶媒を減圧留去することで複合化を行い、目的物である

TiO

2

composite

を得た。

TiO

2

(Wako, anatase, 5μm) mg

Solvent mL

Polymer mg

400 THF

50

PCPDT-C

5

H

10

COOH 10

400 MeOH

50

PCPDT-SO

3

H

10

(53)

49 2-6 sol-gel

法を利用した

3

成分系

TiO

2

/SiO

2

/PCPDT-SO

3

H

ハイブリッド粒子の作製18)22)23)

マグネティックスターラーを備え付けた、

10mL

サンプル瓶に

Tetraethoxy silane (TEOS) 0.10 g (0.5

mmol)

MeOH 0.7 mL

を加え、室温で

1h

撹拌した。そこへ

MeOH 2 mL

に溶解させた

PCPDT-SO

3

H

10 mg

をゆっくりと添加し、

10min

撹拌した。その後、

MeOH 1 mL

に溶解させた

Tetrabutyl

Orthotitanate (Ti(OBu)

4

) 1.5 g (4 mmol)

をゆっくりと滴下し、室温で

72h

撹拌した。

所定時間経過後、少量の蒸留水を添加し、減圧乾燥を行った。乾燥後、

MeOH

、蒸留水で

12h

度洗浄を行い、減圧加熱乾燥

(80

o

C)

することで目的の

3

成分系ハイブリッド粒子を紫色固体とし て得た。詳細は、第

4

章に記載した。

Fig. 1  1 H NMR spectrum of Bis(2-iodo-3-thienyl)methanol (3) (CDCl 3 )
Fig. 2  13 C NMR spectrum of Bis(2-iodo-3-thienyl)methanol (3) (CDCl 3 )
Fig. 4  1 H NMR spectrum of Bis(2-iodo-3-thienyl)ketone (4) (CDCl 3 )
Fig. 5  13 C NMR spectrum of Bis(2-iodo-3-thienyl)ketone (4) (CDCl 3 )
+7

参照

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