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平成

23 年度日本実験動物医学会専門医認定試験各論 A 問題

Q1. マウスの形態的特徴で,正しいものを選びなさい. 1. 肺は左肺が 2 葉,右肺が 4 葉に分かれている. 2. 胆嚢がない. 3. 副腎に X-zone がある. 4. 凝固腺がない. 5. 子宮は双角子宮である. Q2. ラットの形態学的特徴で,正しいものを選びなさい. 1. 肺は左肺が 2 葉,右肺が 4 葉に分かれている. 2. 鎖骨がない. 3. 胆嚢がある. 4. 肝臓は 4 葉に分かれている. 5. 嗅球は大きい. Q3. モルモットの形態学的特徴で,正しいものを選びなさい. 1. 胸腺は頸部皮下に存在する. 2. 副腎の重量に性差がない. 3. 下腹部に左右 2 対の乳頭がある. 4. 盲腸は小さい. 5. 胆嚢がない. Q4. ウサギの形態学的特徴で,正しいものを選びなさい. 1. 肝臓は4葉からなる. 2. 胃は腺胃部のみで構成されている. 3. 子宮は双角子宮である. 4. 肺は左肺が 1 葉,右肺が 4 葉に分かれる 5. 盲腸は発達していない. Q5. シリアンハムスターの形態的特徴で,誤っているものを選びなさい 1. 被毛は長毛と短毛が密生している. 2. 頬袋をもっている. 3. 胃が前胃部と胃底腺部の間でくびれて 2 胃状を呈している. 4. 小腸が大腸に比べて相対的に長い. 5. 膵臓は薄葉状で 3 つの部分に明確に分けられる.

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2 Q6. 胃粘膜の区分で腺胃のみを有する動物を選びなさい. 1. マウス 2. ラット 3. ハムスター 4. ウサギ 5. 鳥類 Q7. 胆嚢を欠く動物を選びなさい. 1. マウス 2. ラット 3. モルモット 4. ニワトリ 5. ウサギ Q8. マウスの膣栓形成に関係する副生殖腺の正しい組合せを選びなさい. 1. 包皮腺 ‐ 凝固腺 2. 前立腺 ‐ 凝固腺 3. 前立腺 ‐ 精嚢腺 4. 凝固腺 ‐ 精嚢腺 5. 包皮腺 ‐ 精嚢腺 Q9. 動物とその性成熟期の組合せで,誤っているものを選びなさい. a.マウス ‐ 20∼30 日 b.ラット ‐ 40∼60 日 c.シリアンハムスター ‐ 28∼60 日 d.モルモット ‐ 35∼70 日 e.スナネズミ ‐ 30∼40 日 1. a - b 2. b - c 3. c - d 4. d - e 5. a - e

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3 Q10. 動物とその飲水量および摂餌量の組合せで正しいものを選びなさい. 飲水量 摂餌量 a.マウス 3∼7 ml/日 3∼6 g/日 b.ラット 25∼60 ml/日 15∼20 g/日 c.モルモット 30∼50 ml/日 20∼30 g/日 d.スナネズミ 10∼20 ml/日 10∼15 g/日 e.ウサギ 100∼200 ml/日 100∼150 g/日 1. a - b 2. b - c 3. c - d 4. d - e 5. a - e Q11. 後分娩発情に関する記述で,誤っているものを選びなさい. 1. マウスとラットにみられるがモルモットではみられない. 2. 雄と同居している場合に交尾・妊娠する. 3. 妊娠期間は長くなる. 4. 着床遅延が起こる. 5. 妊娠と哺乳が同時期におこる. Q12. 偽好酸球に関する記述で,正しいものを選びなさい. 1. スンクスに見られる白血球の一つで,他の動物の単球に相当する働きを持つ. 2. ウサギに見られる白血球の一つで,他の動物の好中球に相当する働きを持つ. 3. ウサギに見られる白血球の一つで,他の動物のリンパ球に相当する働きを持つ. 4. ウサギに見られる白血球の一つで,他の動物の単球に相当する働きを持つ. 5. ハムスター類に白血球の一つで,他の動物の好中球に相当する働きを持つ. Q13. 鳥類に関する記述で,誤っているものを選びなさい. 1. ニワトリの体温は 40∼43℃である. 2. ファブリキウス嚢では B リンパ球が分化する. 3. ニワトリは近交退化がおこらないので,様々な近交系が利用できる. 4. ニワトリの性成熟は生後約 40 日でおこる. 5. 成熟ウズラの体重は約 100∼160 g になり,寿命は 1∼2 年である.

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4 Q14. 次の記述で正しい組合せを選びなさい. a. アフリカツメガエルの寿命は約 5 年である. b. アフリカツメガエルは約 1 年で性成熟する. c. アフリカツメガエルは成体でも水中だけで生息可能である. d. ゼブラフィッシュの寿命は約 2 年である. e. メダカには徐々に慣らすと海水中でも生育できる. 1. a - d 2. b - c 3. b - e 4. c - d 5. c - e Q15. 排卵時期に関する記述で,誤っているものを選びなさい. 1. マウス ‐ 発情開始後 2∼3 時間 2. ラット ‐ 発情開始後 8∼10 時間 3. モルモット ‐ 発情開始後 10∼12 時間 4. ウサギ ‐ 発情開始後 10∼12 時間 5. シリアンハムスター ‐ 発情開始後 6∼10 時間 Q16. 次の記述で,正しいものの組み合わせを選びなさい. a. マウスは低温環境より暑熱環境に強い. b. ラットは食糞行動をおこさない. c. シリアンハムスターはグラム陽性菌に対する抗生物質に高感受性である. d. モルモットは補体価が高い. e. ウサギはアトロピンに対して高感受性である. 1. a - b 2. b - c 3. c - d 4. d - e 5. a - e

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5 Q17. 次の記述で正しいものを選びなさい. 1. マウスはヒトと同様に赤色系の識別能を有する. 2. ウサギの食糞は塩分補給のためである. 3. シリアンハムスターは冬眠中に摂餌をしない. 4. ウサギの胎盤は免疫グロブリンを通過させないので新生仔に初乳を飲ませる必要があ る. 5. スナネズミは低脂肪食を与えても高脂血症や高コレステロール血症になりやすい. Q18. マウス系統の特性に関する記述で、誤っているものを選びなさい. 1. NC は皮膚病の感受性が高い. 2. AKR/J は白血病の発生率が高い. 3. ICR は発育がよく繁殖も良好である. 4. DBA/2 は高周波音への感受性が高い. 5. A/He は乳がんの発生率が高い. Q19 次の毛色とラット系統の組合せで,誤っているものを選びなさい. 1. ブラウン ‐ BN 2. アルビノ ‐ ACI 3. アルビノ ‐ LEW 4. アルビノ ‐ Donryu 5. 黒色頭巾斑 ‐ LEA Q20. C3H/HeH に関する記述で,正しいものを選びなさい.

1. C3H の Walter Heston (He) による亜系統が Harwell (H) に移り,樹立された亜系統. 2. C3H の Harwell (H) による亜系統が Walter Heston (He) に移り,樹立された亜系統. 3. C3H の Walter Heston (H) によるコンソミック系統が Harwell (H) に移り,樹立された

亜系統.

4. C3H の Harwell (H) によるコンジェニック系統が Walter Heston (H) に移り,樹立され た亜系統.

5. C3H の Walter Heston (He) による亜系統が Harvard University (H) に移り,樹立され た亜系統.

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6 Q21. C57BL/6J 系統に JW Gordon 研究室 (Jwg) において 3 番目 (3) に作成された遺伝 子Cacna1a が導入されたトランスジェニック系統の表記で正しいものを選びなさい. 1. B6.Tg(Cacna1a)Jwg3 2. Tg3(Cacna1a)-C57BL/6J 3. C57BL/6J-Tg(Cacna1a)3Jwg 4. Jwg3.Tg(Cacna1a)B6 5. C57BL/6J(Cacna1a)-Tg3Jwg Q22. 遺伝的モニタリングで用いられるマーカーとして,誤っているものを選びなさい. 1. SNP 2. マイクロサテライト多型 3. Telomere 遺伝子多型 4. Esterase1 遺伝子多型 5. 制限酵素断片長多型 Q23. 繁殖学的実験処置を加えた系統の維持と生産に関する記述で,誤っているものを選 びなさい. 1. 卵巣移植法は交尾行動ができない,或いは性成熟前に死亡する系統を維持する場合に用 いられる. 2. 体外授精法は精巣上体から採集した精子と子宮内より採取した卵子を培養液中で混合 させて授精させる. 3. 顕微授精法は,顕微鏡下で人工的に運動能がよくない精子や円形精子細胞を卵子に注入 させる. 4. 胚凍結法は緩慢凍結保存法とガラス化保存法の 2 つに大別することができ,系統の維持 管理に広く用いられている. 5. 精子凍結法はマウスおよびラットともに確立されている. Q24. 疾患モデルラットの系統と病態の組合せで,正しいものを選びなさい. 1. EHBR ‐ 白内障 2. LEC ‐ 高血圧 3. SHR ‐ 高ビリルリン血症 4. Gunn ‐ 白血病 5. GEPR ‐ てんかん

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7 Q25. 疾患モデルマウスの系統と病態の組合せで,誤っているものを選びなさい. 1. KK ‐ 糖尿病 2. BALB/c-nu/nu ‐ T 細胞欠損 3. NZBWF1 ‐ B 細胞欠損 4. SKG ‐ 関節リューマチ 5. SAMP6 ‐ 骨粗鬆症 Q26. 実験動物の感染症原因菌とその記述に関する組合せで正しいものを選びなさい. a. マウスに呼吸器疾患を引き起こすグラム陰性桿菌でマウスの上部気道の粘膜上皮に 定着する.感染により鼻炎,気管炎,気管支炎,気管支肺炎などの呼吸器疾患を引き 起こすが,自然感染下のマウスでは,不顕性感染で推移するものも多い.診断法は, 鼻腔や気管などから菌分離を行い,生化学的性状検査,PCR法などにより同定を行う. 栄養要求性は厳しくなく,DHL 寒天培地にも発育可能であり,血液寒天培地上では 37℃,48 時間培養で3 mm 程度の不透明,灰白色のコロニーを形成する. b. グラム陰性,芽胞非形成の桿菌ないし球菌様桿菌で,その長さは1∼2 µmである.マ ウス,ラット,ハムスター,モルモットおよびウサギなどから分離される.単独感染 では肺炎を引き起こすとはなく,センダイウィルスや肺マイコプラズマと重複感染し, 病像を増悪させる要因の一つと考えられている.免疫不全動物では皮下の膿瘍を引き 起こすことがある.37℃,24∼48時間の好気培養で,血液寒天培地上に0.5∼1.5 mm, 灰色ないし黄色の平滑な非溶血性集落を形成する.診断は菌分離により行う. c. グラム陰性の短桿菌で,イヌ,ウサギ,ブタ,モルモット,ラットなどの上部気道の 粘膜上皮に定着する.自然感染下では幼若な動物を中心に鼻炎,気管支炎,気管支肺 炎などの呼吸器疾患を引き起こし,死亡させることもあるが,成体において多くは不 顕性感染で推移する.伝播力は強く,異種動物間でも相互に伝染する.検査法には菌 分離,凝集反応による抗体検査がある.菌分離方法は,鼻腔および気管粘膜のフキト リ材料を血液寒天培地およびDHL寒天培地に塗抹後,37℃,48時間培養する. 解答番号 Bordetella bronchiseptica Bordetella hinzii Pasteurella pneumotropica 1 a b c 2 b a c 3 b c a 4 c a b 5 c b a

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8 Q27. マウスのオスの判別で汎用される遺伝子を選びなさい. 1. ssy 遺伝子 2. zxy 遺伝子 3. zfy 遺伝子 4. try 遺伝子 5. syy 遺伝子

Q28. カーバチルスCilia-associated respiratory bacillus に関する記述で,誤っているもの の組み合わせを選びなさい. a. カーバチルスはグラム陰性の細長い桿菌で,気管や気管支粘膜上皮細胞の線毛部に 存在する. b. マウス,ラット,ウサギが感受性動物であるが,実験動物で問題となるのはラット である. c. 本菌の主たる伝播経路は,空気感染と胎盤感染である. d. 通常,不顕性感染であるが,発病した場合には,慢性経過をたどり,異常呼吸音や 呼吸困難などを呈する場合がある. e. マイコプラズマなどの他の呼吸器病原体との混合感染によって,化膿性気管支肺炎 を引き起こす. f. 検査法には菌分離,凝集反応による抗体検査がある.菌分離方法は,鼻腔および気 管粘膜のフキトリ材料を血液寒天培地およびDHL 寒天培地に塗抹後,37℃,48∼ 72 時間培養する. 1. a - d 2. b - e 3. c - f 4. d - e 5. e - f

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Q29 下記病原体が,ウサギの呼吸器疾患と下痢に関連する原因菌とした組み合わせで,正 しいものを選びなさい.

a. Francdisella tularensisTreponema cuniculi b. Pasteurella multocidaMycoplasma pulmonis c. Pasteurella multocidaBordettella bronchiseptica d. ウサギ出血病ウィルス・Francdisella tularensis e. コクシジウム・Clostridium piliforme

f. Francdisella tularensis・コクシジウム 解答番号 呼吸器疾患 下痢 1 a c 2 b d 3 c e 4 d f 5 e a Q30. 緑膿菌汚染に関する記述で,誤っているものの組み合わせを選びなさい. a. 緑膿菌は,グラム陰性運動性がない無芽胞桿菌である. b. 本菌は通常病原性はなく,マウス,ラットなど多くの実験動物から分離される.ま れにマウスに中耳炎を起こし旋回症状呈させることがある. c. 本菌はほとんどの非選択培地に発育するが,分離には本菌の選択培地である DHL 寒天培地を用いる. d. 実験施設では,飼育室や洗浄室等の湿潤な環境中にも本菌が生息しやすい. e. 伝播は,糞便を介した接触感染や,飲水を介して起こる. f. 飲水を介する伝播防止には,塩素添加 (50∼100 ppm) が有効であるとされている. g. 免疫抑制実験では,定着部位から菌が実質臓器に侵入,増殖し,敗血症を起こすこ とがある. 1. a - c - e 2. a - c - f 3. b - c - f 4. b - d - g 5. c – f - g

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10 Q31. ウィルスとその説明との組合せで正しいものを選びなさい. a. アレナウィルス科に属の RNA ウィルス.自然宿主はマウス,ハムスターであるが, 多くの動物種に感染する.胎児期,新生児期マウスに感染すると,生涯持続感染 し,唾液や糞尿中にウィルスを排出し続け,経気道的,経皮的に水平感染する. ハムスターも症状を呈さず持続感染する.また,腫瘍細胞など感染動物由来の生 物材料の汚染が感染源となることが知られている. b. ブニヤウィルス科に属する RNA ウィルス.実験動物ではラットの自然感染のみが 報告されている.ラットは不顕性だが,持続感染して糞尿や唾液中にウィルスが 排泄される.ヒトへの感染はそれらに接触すること,乾燥した糞尿からエアロゾ ルとしてウィルスを吸い込むこと,および感染動物の咬傷による. c. コロナウィルスに属する RNA ウィルス.感染はエアロゾルや接触によって速やか に広がる.不顕性感染が多いが,鼻粘膜あるいは咽喉頭粘膜で増殖し,感染後4 ∼5 日で唾液腺の腫脹により頚部が太くなり,最盛期には視診でも判別できる.し かし,症状は一過性で,大半は3∼5 日で回復し死亡することはない. d. コロナウィルス科に属する RNA ウィルス.株により病原性が異なり,肝炎・脳炎等 を起こす多臓器親和性株と,腸炎を主病変とする腸管親和性株に大別されるが多 数の株が存在する.現在流行している株の多くは弱毒株であり,ほとんどの事例 で動物に異常は認められず,抗体検査の陽性結果で初めて汚染に気付くことが多 い.直接接触あるいは汚染した糞便や床敷を介して,経口あるいは経鼻感染する. また,汚染腫瘍の移植などで感染が起こる事例もある. e. パラミクソウィルス科に属する RNA ウィルス.マウス,ラット,モルモット,ウ サギ,フェレット,マーモセットなどの感受性が知られており,経鼻感染する. 感受性の最も高いマウスでは,感染後2∼3 日で摂餌・摂水量の減少,立毛,呼吸 困難等の症状を示す.感染後1 週間∼10 日以内に死亡するか,耐過した場合には 治癒する.肺病変は感染初期に充出血,極期に赤色肝変化,修復期に灰色肝変化 や瘢痕収縮による線状病変を示す.ラットではマウスと同様の症状を示すが,感 受性が低いため無症状のものも多い. f. レオウィルス科に属する RNA ウィルス.伝染性マウス幼児下痢症の原因ウィルス で,本ウィルスはマウス以外には感染しないが,動物種ごとに固有の同種のウィ ルスが存在し,病態も共通点が多い.経口的に感染し,生後17 日までのマウスは 特に感受性が高く,感染後2∼10 日に高濃度のウィルスを便中に排泄する.感染 2 日後頃より,水溶性下痢を呈し1 週間程度続く.死亡することは稀で,ほとんど 回復する.

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解答番号 1 2 3 4 5

Lymphocytic choriomengitis virus リンパ球性脈絡髄膜炎ウィルス e b a a b ②Sendai virus センダイウィルス a e e e f ③Hantavirus ハンタウィルス f d b b e ④Sialodacryoadenitis virus ラット唾液腺涙腺炎ウィルス b f c d c ⑤EDIM virus マウスロタウィルス d a f f a ⑥Mouse hepatitis virus マウス肝炎ウィルス c c d c d Q32. 前問において人獣共通感染症の組合せを選びなさい. 1. ① ‐ ③ 2. ② ‐ ④ 3. ③ ‐ ⑤ 4. ④ ‐ ⑥ 5. ① ‐ ⑤ Q33. Murine Norovirus (MNV)に関する説明で,誤っているものの組み合わせを選びな さい. a. MNVは2003年に発見されたカリシウィルス科に属する新興ウィルスである. b. このウィルスはIFN系機能不全マウスに致死的な感染をひきおこすことが知られて いる. c. MNV の環境安定性が高く,また持続感染する例が多い. d. 現在,国内での汚染状況の把握が進行中であり,多くの動物実験施設でMNV 感染 が見つかっている. e. 帝王切開や胚移植で清浄化が可能である. f. 感染マウスはヒトのような急性胃腸炎を示すため,ヒトのノロウィルスのモデルと して急速に研究が進んでいる. g. MNV はマウスの樹状細胞およびマクロファージ系細胞でよく増殖する. h. MNV は環境安定性が高く,70% エタノールには抵抗性があり,紫外線による不 活化も時間がかかる. 1. a - c 2. b - e 3. d - g 4. e - g 5. f - h

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12 Q34. 実験動物の感染症に関する記述と関連する菌の組合せで正しいものを選びなさい. a. 自然宿主はマウス・ラットであり,通常マウスよりもラットの方が重篤な肺炎を起 こす.飛沫感染で伝播し,感染後,慢性気管支性肺炎を起こし,生涯菌を排出し 続けるが死亡率は低い.また膣,子宮内からも分離されることがあり,子宮切断 法等を用いた感染動物クリーニング時には注意が必要である.診断は,菌分離お よび抗体検査を用いて実施される(診断法は,肺乳剤のToluidine blue O 染色によ る嚢子の鏡検ならびにPCR 法検査である). b. グラム陰性の偏性嫌気性のラセン状桿菌でマウスに感染する.菌の定着部位は盲腸 や大腸粘膜の陰窩部であり,肝臓の毛細胆管を含む胆管系にも侵入する. 不顕性 感染が多いが,ヌードマウス等の免疫不全マウスで直腸脱を起こす.感染動物は 感染後数週間といった比較的長い時間を経て,肝臓に直径1∼3 mm の小さな灰白 色斑点の散在を呈する.免疫不全マウスでは大腸の肥厚も認められる.診断は, 盲腸からの菌分離やPCR 法による核酸検出が行われている. c. 真菌に分類され,培養できない.自然感染はマウス,ラット,ウサギ,ヒトなど様々 な動物種で,それぞれ宿主固有の菌が見出されている.エアロゾル感染によって 伝播され,免疫能が正常な動物では不顕性感染の経過をたどるとされているが, 免疫不全動物では致死的な肺病変 を形成する. 解答番号 Mycoplasma pulmonis Helicobacter hepaticus Pneumocystis carinii 1 a b c 2 a c b 3 b c a 4 b a c 5 c b a

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13 Q35. 実験動物における壊血病に関する記述で,誤っているものを選びなさい. 1.モルモットおよびウサギは体内でビタミンCを合成できないことから,飼料中のビタミ ンCが欠乏することにより壊血病を発症する. 2.実験動物用の飼料には充分量のビタミンCが添加されているため,実験動物において壊 血病をみることはほとんどない. 3.体内におけるビタミンCが欠乏すると,歩行障害,毛並みの悪化,出血しやすくなる, 免疫力の低下など皮膚,骨,関節,血管に異常が出る. 4.ビタミンCは体内において,抗酸化作用,コラーゲンの合成, 生体異物の代謝, コレ ステロール/脂肪酸の代謝, アミノ酸,ホルモンの代謝等に関係する. 5.ビタミンCの大量摂取による薬理作用として,免疫能の増強,抗腫瘍作用,抗動脈硬化 作用,抗血圧作用,抗ヒスタミン作用,白内障予防なども報告されている. Q36. マウスに静脈注射する際の,投与量の最大許容量を選びなさい. 1. 0.1 ml/kg 2. 0.5 ml/kg 3. 1 ml/kg 4. 5 ml/kg 5. 10 ml/kg Q37. マウスで 3 回以上の反復採血を行う場合に推奨される採血部位を選びなさい. 1. 眼窩静脈叢 2. 伏在静脈 3. 尾静脈 4. 頸静脈 5. 大腿静脈 Q38 マウスの麻酔に関する記述で正しいものを選びなさい. 1. マウスは嘔吐しやすいため,12 時間以上の絶食が必要である. 2. マウスに吸入麻酔を施す際には,気道確保や酸素吸入は必ずしも必要ではない. 3. マウスにおいては術後の疼痛を示す行動変化は殆ど認められないため,鎮痛薬の処方は 必要無い. 4. マウスに吸入麻酔を施す際には,脱脂綿に吸入麻酔薬を湿らせたものを鼻先に当てる様 にすると良い. 5. マウスの麻酔深度は,眼瞼反射で確認するのが確実である.

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14 Q39. 250 g のラットを2週間の回復期間をおいて採血実験に複数回用いる場合に,1 回の 試験(24 時間以内)の推奨最大採血量を選びなさい. 1. 1 ml 2. 2 ml 3. 5 ml 4. 10 ml 5. 15 ml Q40. ウサギを用いた抗体作成試験において,苦痛の軽減に配慮した記述で,適切なもの を選びなさい 1. 皮下投与する場合,1 箇所の投与量は 0.25 ml 以下にし,投与個所を分散すべきである. 2. 2 回目の免疫までは Complete Fluent Adjuvant を使用するのが望ましい.

3. Foot Pad もしくはリンパ節への免疫が望ましい. 4. 腹腔内もしくは皮内への免疫が望ましい. 5. 1 ml/kg 以下の投与量で投与部位は 2∼3 箇所程度にすべきである. Q41. モルモットの麻酔に関する記述で正しいものを選びなさい. 1. モルモットは,盲腸内に大量の内容物を含むが,麻酔量を決める体重測定においては無 視して構わない. 2. モルモットは,消化管内容物を少なくするために麻酔処置前 12∼24 時間の絶食が必要 である. 3. ケタミン・キシラジンを皮下投与した場合,投与部位の筋肉に壊死を起こす事が報告さ れている. 4. ハロセンを低酸素症のモルモットに用いると肝臓壊死や肝炎をおこす. 5. 吸入麻酔を行う場合,唾液分泌を抑制するためにアセプロマジンの前処置が必要である. Q42. 「FVB.129P2-Brca1™1Brn/Cnrm」というマウスの名称の略語の意味で,誤ってい るものを選びなさい. 1. KO マウスを FVB 系統に戻し交配したコンジェニックマウスである. 2. 129:作出された 129 番目のマウスであることを示している. 3. TM:標的破壊(targeted mutation)された突然変異を示している. 4. Brn:作出した研究室でのコード記号を示している. 5. Cnrm:研究所のコード記号を示している.

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15 Q43. 精管結紮雄との交配によって作製される偽妊娠マウスの判定法として一般的に用い るものを選びなさい. 1. ネスティング 2. 膣垢スメアー 3. プラグ 4. ロードシス 5. 母乳産生 Q44. ノックアウトマウスを作る際,キメラマウスを通常の近交系マウスと交配させ,ES 細胞由来の毛色を持つ子が得られた.このマウスが目的の改変遺伝子を持つ確率を選びな さい. 1. 0% 2. 25% 3. 50% 4. 70% 5. いずれでもない. Q45. 以下の記述について,誤っているものを選びなさい. 遺伝子改変マウスを作製する際,過排卵処理が行われる.雌個体に a 妊馬血清性性腺刺激ホルモン (PMSG) を投与し, 48 時間後に b ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン (hCG) を投与して 雄と交配させる.この様にして受精卵が得られるが,トランスジェニックマウスの作製に は受精後 c 1.5 日 程度の前核期受精卵が, 凝集キメラの作製には d 2.5 日 の 8 細胞期胚が使われる. 1. a 2. b 3. c 4. d 5. a - b - c - d

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16 Q46. 遺伝子組換えマウスを作成するとき,受精卵から卵丘細胞を除去するために用いる 溶液を選びなさい. 1. M16 培養液 2. TYH 培養液 3. ヒアルロニダーゼ添加培養液 4. アルカリフォスファターゼ緩衝液 5. タイロード液 Q47. P1A の拡散防止措置をとる必要のない動物を選びなさい. 1. klotho マウス 2. SHR ラット 3. NOG マウス 4. Rag1 ノックアウトマウス 5. Green ラット Q48. マウスを飼育する施設内で原因不明の死亡動物が発生した際の処置で,適切でない ものを選びなさい. 1. 死亡動物が発生した飼育室の出入りを禁止する. 2. 死亡動物を発見した研究者,或いは飼育担当者を,直ちに施設外へ退去させる. 3. 死亡原因が特定できない場合には,おとり動物を用いて,感染症の可能性を検討する. 4. おとり動物等を用いて死亡原因(感染症による死亡か否か)を特定できない場合には, P2A レベルの部屋として入室を制限して,経過を観察する. 5. 原因を特定するため,死亡した動物を移動させずに,その場で剖検する. Q49. げっ歯類の胎児・新生児の対する鎮痛ならびに安楽死に関する記述で,適切でない ものを選びなさい. 1. 子宮内に存在する胎児に対して処置する場合には,鎮痛に配慮する必要はない. 2. 胎児や新生児は低酸素状態に抵抗性であるため,二酸化炭素で安楽死する場合には,死 亡の確認を確実におこなう. 3. ペントバルビツール誘導体の過量投与により,胎児や新生児を安楽死させる. 4. 子宮内の胎児は睡眠状態にあるため,摘出後,直ちに液体窒素に浸漬して安楽死させる. 5. 妊娠 14 日目以前の胎児は神経系が未発達であるため,鎮痛や安楽死に対して配慮する 必要はない.

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17 Q50. ウサギを飼育する環境に関する記述で,誤っているものを選びなさい. 1. 21℃の温度で飼育する 2. 金網式飼育ケージでも滅菌した藁などを入れる. 3. ケージ内に隠れることができる場所を設ける. 4. ゲッシ目のように立ち上がる行動をしないので,ケージの高さは歩き回るのに十分な高 さがあれば良い. 5. アルビノであるウサギを飼育する場合,アルビノのゲッシ目と同じ照度で飼育すれば良 い.

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