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(one-way valve) のような構造となっているために, 吸気時には胸壁開放創や肺から胸腔内へ空気が流入する ものの, 呼気時には弁が閉じ, 空気が進行性に胸腔内に貯留してゆく ( 弁状気胸 ) そのため時間経過により胸 腔内圧が高くなってから緊張性気胸となることがある 2. 外傷の初期対応

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シェア "(one-way valve) のような構造となっているために, 吸気時には胸壁開放創や肺から胸腔内へ空気が流入する ものの, 呼気時には弁が閉じ, 空気が進行性に胸腔内に貯留してゆく ( 弁状気胸 ) そのため時間経過により胸 腔内圧が高くなってから緊張性気胸となることがある 2. 外傷の初期対応"

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■外傷の初期診療、JATEC

1.JATEC に基づく Primary survey に含まれないものはどれか?(外傷診療 9/22 岩村) JATEC における画像検査には X 線撮影と超音波検査(FAST)がある。 〇X 線撮影 胸部:ABCD のいずれかに異常があれば必ず撮影する。 骨盤:C に異常を認める時は絶対適応 〇超音波(FAST: 迅速簡易超音波検査法) ①心嚢液貯留 ②両側胸水 ③Morison 窩(肝臓と右腎臓の間の領域)腹水 ④脾臓周囲腹水 ⑤膀胱直腸腹水 a.( )胸部レントゲン検査 b.(×)頸椎レントゲン検査 ×→Secondary survey c.( )骨盤レントゲン検査 d.( )腹部エコー検査 e.( )心エコー検査 誤りはb。頸椎の検査は secondary survey で行われる。

1.JATEC に基づく Primary survey に含まれるものはどれか? (心肺蘇生、応急処置、外傷 9/22 岩村高志) JATEC における画像検査には X 線撮影と超音波検査(FAST)がある。 〇X 線撮影 胸部:ABCD のいずれかに異常があれば必ず撮影する。 骨盤:C に異常を認める時は絶対適応 〇超音波(FAST: 迅速簡易超音波検査法) ①心嚢液貯留 ②両側胸水 ③Morison 窩(肝臓と右腎臓の間の領域)腹水 ④脾臓周囲腹水 ⑤膀胱直腸腹水 a.( )全身 CT 検査 b.( )12 誘導心電図検査 c.( )疼痛部のレントゲン検査×→Secondary survey d.( )頭部 MRI 検査 e.(○)迅速エコー検査(FAST) 5.外傷初期診療ガイドライン(JATEC)に関して誤っているのはどれか。心肺蘇生、応急処置、外傷(9/22 岩村高 志) a.(×)外傷患者は救急車搬入口まで迎えに行かず、初療室内で気持ちを落ち着かせて待つべきである。 誤り。一分一秒を争うので救急車搬入口まで迎えに行こう。 b.( )FAST は繰り返し行うことが重要である。 正しい。時間がたってから気胸や腹水の所見が表れることがある。 c.( )経過中、GCS 3 点の意識レベル低下を認めたため切迫する D と判断した。 正しい。切迫するD は、GCS が 8 以下か、2 点以上の意識レベル低下である。 d.( )低体温の予防は重要である。 正しい。低体温では凝固能が低下する。また体温が30℃以下になると重篤な不整脈が出現しうる。 e.( )経過中、FAST で異常のない出血源不明のショックが生じたため、気管偏位の有無や呼吸音の左右差等を 再度確認した。 正しい。多分緊張性気胸を疑っている。胸壁開放創や肺の損傷部位から空気の漏出している部位が一方弁

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(one-way valve)のような構造となっているために,吸気時には胸壁開放創や肺から胸腔内へ空気が流入する ものの,呼気時には弁が閉じ,空気が進行性に胸腔内に貯留してゆく(弁状気胸)。そのため時間経過により胸 腔内圧が高くなってから緊張性気胸となることがある。 2.外傷の初期対応において正しいのはどれか a.( )腹腔内出血において腹部 CT 検査は禁忌である。 誤り。CT は時間がかかるので、循環動態やバイタルが不安定な患者には確かに初期に行われるべきではない。 しかし禁忌というわけではなく、バイタルが安定したならば原因部位検索のため行われる。 b.( )腹部臓器損傷は原則として動脈塞栓術において止血される。 肝臓、脾臓、腎臓などの実質臓器に対しては、TAE は行われるが、そのほかの管腔臓器は開腹して結紮、縫合な どが主っぽい。 c.(△)腹部臓器損傷においてバイタルが不安定な場合には ER で手術を余儀なくされることもある。 こともあるって書いてるならたぶん正解だろう。 d.( )腹部臓器は肉眼的に確認しないと損傷部位は同定しえない。 誤り。CT や超音波で損傷部位は同定できる。しかし救急の場では、まず手術に踏み切ってから手術中に損傷部 位を確認することもしばしばである。 e.( )腹部臓器損傷と下肢の損傷は通常合併している。 誤り。特にそのような事実はない。 2.外傷の初期対応において誤っているのはどれか a.( )腹腔内出血の迅速診断において腹部エコー検査は有効である。 正しい。いわゆるFAST である。 b.( )腹部臓器損傷は手術が選択されることもある。 正しい。腹部管腔臓器の損傷による出血などを認める場合は開腹して止血することがある。 c.(×)腹部臓器損傷おける緊急手術には術前の CT 検査が必須である。 誤り。CT に入れている間に全身状態が悪くなり死亡、ということは珍しくない。全身状態が安定していないな ら、まず手術に踏み切ってからそこで損傷部位を同定、ということもある。 d.( )頭部損傷は意識障害の原因となる 正しい。UNIT9 でやったよね。 e.( )大量出血は DIC の原因となりうる 正しい。産科領域の前置胎盤や産道裂傷によるDIC はこれにあたる。 1.32 歳の男性がオートバイの単独事故にて受傷し救急搬送された。意識状態は昏睡状態であり口腔内に血液が 認められた。初期治療について正しいのはどれか。(心肺蘇生、応急処置、外傷 9/22 岩村高志) 救急搬送されてからの初期処置なので、JATEC のことを言っているのかも。 ■JATEC 診療の流れ

Primary survey:生理学的 ABCDE アプローチ

Secondary survey:解剖学的身体所見、病歴・受傷機転の聴取 Tertiary survey:経時的な全身検索

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A;気道確保と頸椎保護 B:呼吸と致命的な胸部外傷の処置 C;循環と止血(外傷性ショックでは出血性ショックが90%を占める) D;中枢神経の障害(切迫するD[GCS≦8、急激な GCS≧2 の低下、瞳孔不同、片麻痺などの脳ヘルニア徴候]) E;脱衣と体温管理(A~D と並行して全身の衣服をとり、活動性出血や開放創の有無を見る、保温に努める) a.( )いかなる処置にも先んじて CT 検査をおこなった。 誤り。全身状態の確認もせずCT 検査を行ったら容体が悪化して手遅れになりかねない。 b.( )処置を施行する前に慎重に意識レベルの確認を繰り返し行った。 誤り。意識レベルの確認は初期処置が終わってからでいい。 c.(○)まずは気道確保の処置を行った。 正しい。ABCDE アプローチの A である。 d.( )口腔内に血液が充満していたが血圧が測定できたため検査を優先した。 誤り。口腔内に血液が充満していたということは換気が行われていない可能性がある。まずは気道確保を優先す る。 e.( )輸血の確保を第一となるように血液型の確認を優先した。 誤り。検査よりも先に処置を行う。 2.外傷治療に関して正しいものはどれか。 心肺蘇生、応急処置、外傷(9/22 岩村高志) a.( )多量出血における転帰と止血処置までの時間には特に関連は無い。 誤り。カーラーの生存曲線によると、多量出血は30 分経つと致死率が 50%となり、さらに 1 時間でほぼ確実に 死ぬ。早期の止血処置は生存率に関係する。 b.( )外傷診療の原則は痛みを訴える部位から診療する。 誤り。外傷診療では痛みを訴える部位や目につく部位ばかりを診察すると、例えば内臓損傷による多量の内出血 などを見逃し、死亡することもある。 c.(○)わが国には JATEC という外傷初期診療ガイドラインがある。 正しい。 d.( )ドクターヘリやドクターカーの病院前診療は先進国の中で日本が初めて導入した。 誤り。2000 年以前までは外傷患者に対する教育プログラム、搬送システム、外傷センターなどがほとんどなか った。初めて病院前診察を初めて導入したのは、多分ATLSが提唱されたアメリカじゃないかな。 e.( )第一印象で最も重篤であると感じた損傷部位を中心に検査を進める。 誤り。見えない部位の内出血を見逃すと多量出血となる。 3.カーラーの生存曲線において大量出血の死亡率が 50%を超えるのは何分後からか? a.( )5 分 b.( )10 分 c.( )20 分 d.(○)30 分 e.( )50 分

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3.カーラーの生存曲線において大量出血の死亡率が 50%を超えるのは何分後からか? a.(○)30 分 b.( )60 分 c.( )5 分 c.( )90 分 e.( )3 分 10.外傷の初期診療のガイドラインに含まれないのはどれか?(心肺蘇生、応急処置、外傷 9/22 岩村高志) ■ABCDE アプローチ A;気道確保と頸椎保護 B:呼吸と致命的な胸部外傷の処置 C;循環と止血(外傷性ショックでは出血性ショックが90%を占める) D;中枢神経の障害(切迫するD[GCS≦8、急激な GCS≧2 の低下、瞳孔不同、片麻痺などの脳ヘルニア徴候]) E;脱衣と体温管理(A~D と並行して全身の衣服をとり、活動性出血や開放創の有無を見る、保温に努める) a.( )保温 E b.( )気道確保 A c.( )静脈路確保 C d.(×)除細動 e.( )頸椎保護 A 10.外傷の初期診療のガイドラインに含まれないのはどれか? (心肺蘇生、応急処置、外傷 9/22 岩村高志) a.( )保温 E b.( )気道確保 A c.( )静脈路確保 C d.(×)AED e.( )頸椎保護 A

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7.外傷の初期対応で腹部超音波所見において腹水の所見を認めた次のうち考えにくいのはどれか? a.( )肝損傷 b.( )脾損傷 c.( )腸管損傷 d.( )骨盤骨折 e.(△)フレイルチェスト フレイルチェスト(胸郭動揺)とは、単独ないし複数の各肋骨において2 か所以上の骨折をきたし、患者の呼吸 運動によっておこる胸腔内圧に対して独立した運動を見る肋骨骨折様式である。 他の選択肢は大量出血からの腹水の所見が見られる可能性がある。 7.外傷の初期対応で腹部超音波所見において腹水の所見を認めた次のうち考えにくいのはどれか? 外傷で腹水の所見ということは、臓器損傷や血管損傷による出血が最も考えられる。 a.( )肝損傷 b.(△)外傷性腹壁ヘルニア c.( )腸管損傷 d.( )重症骨盤骨折 e.( )横隔膜損傷を伴う大量血胸 腹壁ヘルニアとは、腹壁の開口部や脆弱な部分を通って、腸管の一部が突出した状態をいう。腹壁ヘルニアでは 顕著なふくらみが生じるが、不快感はほとんどない。腹水の貯留や出血は特になく、最も考えにくい。 8.外傷によるショックを呈する可能性が低いのはどれか?(MCQ06_47) a.( )緊張性気胸 拘束性ショック b.( )緊張性血胸 循環血漿量減少性ショック、拘束性ショック c.( )重症骨盤骨折 循環血漿量減少性ショック d.(×)脳振盪 一過性の意識障害 e.( )頚椎骨折 神経原性ショック 8.外傷によるショックを呈する可能性が低いのはどれか? a.( )緊張性気胸 拘束性ショック b.( )重症肝損傷 出血性ショック c.( )重症骨盤骨折 出血性ショック d.( )両側大腿骨骨折 出血性ショック、骨折部でかなりの内出血があるらしい e.(×)外傷性頚部症候群 頸椎捻挫、むち打ち症 18.外傷とショックの分類の組み合わせで誤っているものを選びなさい。(10/4_3 総括講義) a 出血性ショック 循環血液量の減少によりショックをきたす。原因は大量出血・脱水・熱傷など。心拍出量は低下し、全末梢血管 抵抗は上昇する。 b 心原性ショック

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心疾患に伴い低心拍出量状態となりショックをきたす。原因は心筋炎・心筋症、急性心筋梗塞、心タンポナーデ など。心拍出量低下と末梢血管抵抗上昇をきたし出血性ショックと似ているが、肺動脈楔入圧と中心静脈圧が上 昇するのが特徴。 c 敗血症性ショック 細菌毒素による血管拡張をきたし、ショック状態となる。初期は動脈、静脈が拡張し(末梢抵抗↓)心拍出量が 増加する。発熱をきたすため皮膚は暖かい。敗血症が進行するとやがて心拍出量は減少し、末梢血管は収縮する。 d 神経原性ショック 自律神経反射の異常に伴い、血管拡張をきたしショック状態となる。心拍出量・全末梢血管抵抗・肺動脈楔入圧・ 中心静脈圧すべて低下する。原因は激痛や麻酔、脳死、脊髄損傷など。 e アナフィラキシーショック Ⅰ型アレルギーに伴う血管拡張、血管透過性亢進によりショックをきたす。圧や心拍出量の変化は心原性ショッ クと同様すべて低下するが、これはショックの起こり方によって必ずしも一定ではない。薬剤、昆虫毒、蛇毒な どが原因。 f.拘束性(閉塞性)ショック 心臓自体や循環血漿量は正常だが、血液が心臓に戻ってこない、あるいは心臓が拘束されることにより伸び縮み ができないことによってショックをきたす。肺塞栓,心タンポナーデ,緊張性気胸などが原因。 a.(×)心タンポナーデ- 心原性ショック×→閉塞性ショック b.( )大量血胸- 循環血液減少性ショック c.( )骨盤骨折- 循環血液減少性ショック d.( )緊張性気胸- 閉塞性ショック e.( )頸髄損傷- 神経原性ショック

4. preyentable trauma death の意味として正しいのはどれか。 a.( )外傷センター

b.( )医療過誤死 c.( )病院前外傷死亡 d.(○)防ぎ得た外傷死 e.( )死因不明社会

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■災害医療

4.トリアージタッグの記載で正しいものはどれか?(災害医療 9/22 八幡真由子) 対象者の優先度を決定して選別を行うことをトリアージという。緊急性の高い傷病者を選別し、処置・搬送を優 先する。方法だが、まずは簡便な評価により迅速にふるいわけ(一次トリアージ)、次により詳細な方法にて精 度を向上させる(二次トリアージ)。トリアージは繰り返し行う必要がある。 本邦では重症度により赤(緊急治療群)、黄(非緊急治療群)、緑(治療不要もしくは歩行可能)、黒(死亡)に 分けられる。 a.( )赤は歩行可能である。 誤り。歩行可能は緑である。 b.(○)黄色は歩行不能である。 正しい。黄色は歩行不能ではあるが非緊急の治療群である。 c.( )緑は最重症である。 誤り。緑はもっとも軽症である。治療を行える範囲で最重症は赤。 d.( )黒は赤に変わることが多い。 誤り。黒は死亡であり、まず赤に転帰することはない。 e.( )色は都道府県によって様々である。 誤り。本邦では赤、黄、緑、黒に統一されている。 4.トリアージタッグの記載で正しいものはどれか? (災害医療 9/22 八幡真由子) a.(○)赤は歩行不能である。 正しい。歩行可能は緑で、赤は緊急治療群である。 b.( )赤は治療してはならない。 誤り。赤は最も緊急の治療を要する。治療してはならないのはおそらく緑と黒。 c.( )緑は最重症である。 誤り。緑は歩行可能で最も軽症である。 d.( )黒には 2 種類ある。 誤り。1 種類しかない e.( )途中で変更できない 誤り。トリアージは繰り返し行われ、そのたびに色が変更されることもある。 8.トリアージについて正しいのはどれか。 (災害医療 9/22 八幡真由子) a.( )一次トリアージでは傷病者の外傷の確定診断が出来るような観察をする。 誤り。一次トリアージでは簡便な評価によって迅速に篩い分ける。 b.( )トリアージはダイナミックなものであり、何度も繰り返し行なうものである。 正しい。傷病者の容体は刻一刻と変わるため、何度も繰り返す必要がある。 c.( )災害現場では、重症度によらず観察や処置が済んだ順番に搬送を開始する。 誤り。なるべく多くの命を救助するため、重症度に応じて搬送を介することが重要である。 d.( )二次トリアージではバイタルサインは観察する必要は無い。 誤り。 e.( )トリアージを行なってよいのは医師だけである。 誤り。医師が行うことになっているが、状況によっては、救急救命士や看護師など救急医療に関する知識を持っ

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た者が行う場合もある。

13.災害時の START トリアージに不必要なものはどれか? (災害医療 9/22 八幡真由子) ・一次トリアージ;START(Simple Triage and Rapid Treatment)

呼吸、循環、意識の3 つの簡便な生理学的評価を用い 30 秒程度で迅速に評価する。原則として一次トリアージ では処置は行わない。まず「歩ける人は移動してください」といい、そこで移動した人は歩行可能ということで “緑”になる。その後自発呼吸や脈拍、意識の確認などを行う。 a.( )意識 b.(△)血圧←CRT のことか? c.(×)脈拍数 d.( )呼吸数 e.( )歩行 13.災害時の START トリアージに不必要なものはどれか? (災害医療 9/22 八幡真由子) a.( )意識 b.(×)年齢 c.(△)脈拍数 d.( )呼吸数 e.( )歩行 10.START 法でトリアージを行なうときに赤タッグになるのはどれか。

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a.( )呼吸数 25 回/分である。 黄 b.(△)橈骨動脈が触知できない。 赤 c.( )毛細血管再還流時間が 1.5 秒である。 意識も検査してから d.( )簡単な指示に応じる。 意識有?黄色 e.( )用手気道確保を行なったが自発呼吸が見られない。 黒 5.災害時に関して正しい記載はどれか? (災害医療 9/22 八幡真由子) a.(○)災害時には通常の救急体制と対応が異なることがある。 正しい。 b.( )災害対応はすべての災害に対応できる万能なガイドラインがある。 誤り。災害によって傷病者の数も状態もさまざまである。 c.( )災害時には被災地で完結することが原則である。 誤り。被災地では交通が途絶えたり、インフラの破壊によって場所そのものが危険である可能性がある。ドクタ ーヘリを使い被災地以外で医療を行えれば多数の人が助かる。 d.( )災害時においても予定した手術は原則として中止すべきではない。 誤り。その場その場で柔軟に対応する。 e.( )災害時に大切なのは個々人が思いついた行動をすぐに行うことである。 誤り。指令系統を無視して個々人が動いては現場での医療がめちゃくちゃになる。指令系統や連絡調整、情報伝 達などを生かしてできるだけ多くの命を助けられるように努める。 5.災害時に関して誤っているのはどれか?(災害医療 9/22 八幡真由子) a.( )災害時には通常の救急体制と対応が異なることがある。 正しい。 b.( )災害対応はすべての災害に対応できる万能なガイドラインはない。 正しい。 c.( )災害時には広域搬送することがある。 正しい。ドクターヘリがこれである。 d.( )災害時に備えた実践的訓練は重要である。 正しい。 e.(×)災害時に大切なのは日常診療と全く同じ基準で診療することである。 誤り。最大多数の傷病者の救命と良好な予後を得るために、現有する資源を最大限に活用する方策を考えなけれ ばならない 3.Crush 症候群について正しいのはどれか。 筋挫滅症候群である。身体の一部が長時間挟まれるなどして圧迫され、その解放後に起こる様々な症候をいう。 身体の一部、特に四肢が長時間圧迫を受けると、筋肉が損傷を受け、組織の一部が壊死する。その後、圧迫され た状態から解放されると、壊死した筋細胞からカリウム、ミオグロビン、乳酸などが血液中に大量に漏出する。 発症すると意識の混濁、チアノーゼ、失禁などの症状が見られる他、高カリウム血症により心室細動、心停止が 引き起こされたり、ミオグロビンにより腎臓の尿細管が壊死し急性腎不全を起こしたりする。 戦災、自然災害、事故に伴い、倒壊した建物等の下敷きになるなどして発症する場合が多い。 a.( )通常は数秒の受傷機転で発症する。

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誤り。筋肉が壊死するまで長時間の圧迫が必要である。 b.(○)筋細胞崩壊による症状が主な症状である。 正しい。 c.( )通常、視力障害を合併する。 誤り。症状は意識の混濁、チアノーゼ、失禁、心停止、急性腎不全などである。 d.( )スポーツ中に突然発症することが多い。 誤り。突然発症するような疾患ではない。ちなみに、スポーツで急死した例として、大相撲がある。 大相撲時津風部屋の序ノ口力士時太山がけいこで急死したケースでは、 親方がビール瓶で殴ったほか、兄弟子 達から金属バットで殴られ、けいこでも暴行を加えられ、2 日間で 6 人(延べ 19 人)から受けた行き過ぎたシ ゴキや集団リンチが、挫滅症候群を引き起こした可能性が高いことが指摘されている。 日本の国技(苦笑)。 e.( )組織圧の上昇が診断に必須である。 誤り。診断のコツは①重量物に長時間挟圧されたエピソード、②患肢の運動知覚麻痺、③黒~赤褐色尿(ポートワ イン尿) である。そのほか筋の壊死があるため代謝性アシドーシス、ヘマトクリット値上昇、血清カリウム、 CK、AST の上昇などが見られる。

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■救急救命、BLS,ALS

9.特殊な認定を受けた救急救命士が現場で行うことができないのは次のうちどれか?(9/24_4 平原) a.( )心停止後の末梢静脈路確保 ○→特定行為 b.( )高度な気道確保 ○→その他の特定行為 c.( )意識がある患者に対する補助換気 d.(×)緊急性気胸に対する胸腔ドレーンの挿入 e.( )心室細動に対する除細動 ○→特定行為 特定行為→医師の直接の指示(on-line 指示)の下で行うことができる。 その他の特定行為→上記の条件に加え、講習や実習を修了した者 9.特殊な認定を受けた救急救命士が現場で行うことができないのは次のうちどれか?(9/24_4 平原) a.( )末梢静脈路確保 b.( )気道確保 c.( )補助換気 d.(×)胸腔ドレーン挿入 e.( )圧迫止血 15.成人心停止の際、胸骨圧迫と人工呼吸の比率で適切なものはどれか。 (心肺蘇生、応急処置、外傷(9/22 岩村高志) ■BLS の手順 BLS は 2010 年のガイドライン改訂により、手順を A-B-C(気道,呼吸,胸骨圧迫)から C-A-B ( 胸骨圧迫,気道,呼 吸 ) に変更された。 ①安全確認と感染防御 ②反応の確認 ③119 通報と AED 手配 ④気道を確保し、呼吸と脈拍の確認 ⑤胸骨圧迫30 回+人工呼吸 2 回のサイクルを開始 ⑥AED 到着まで繰り返す 胸骨圧迫は1 分間で 100 回ほどを目指す。 a.( )3:1 b.( )5:1 c.( )15:2 d.(○)30:2 e.( )45:2 16.胸骨圧迫の手技で誤っているものはどれか。 a.( )少なくとも 5cm 圧迫する b.( )少なくとも毎分 100 回のペースで圧迫する c.( )胸郭の戻りを意識する d.(×)ゆっくり愛護的に圧迫する e.( )「見て聞いて感じて」の呼吸の確認は省略してよい 胸骨圧迫は、成人では胸骨が4~5cm 沈むくらいの強さでしっかり圧迫する(小児では胸の 1/3 の深さまで)。速 さは1 分間に 100 回程度で、きちんと圧迫解除(胸郭の戻り)を行う。胸骨圧迫をしている間は呼吸の確認は必 要ない。

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6.胸骨圧迫の手技で誤っているのはどれか。 a.( )少なくとも 5 cm 圧迫する。 b.( )少なくとも毎分 100 回のペースで圧迫する。 c.( )胸郭の戻りを意識する。 d.(×)ゆっくり愛護的に圧迫する。 e.( )胸骨圧迫の中断時間は極力短い方が良い。 胸骨圧迫は、成人では胸骨が4~5cm 沈むくらいの強さでしっかり圧迫する(小児では胸の 1/3 の深さまで)。速 さは1 分間に 100 回程度で、きちんと圧迫解除(胸郭の戻り)を行う。胸骨圧迫をしている間は呼吸の確認は必 要ない。 7.成人心停止の際、胸骨圧迫と人工呼吸の比率で適切なのはどれか。 a.( )3:1 b.( )5:1 c.( )15:2 d.(○)30:2 e.( )45:2 12.ALS において安全な除細動を行うための手順として間違いはどれか。(9/24_1 岩村:2) a.( )胸骨圧迫を一旦中断し、波形を確認する。 正しい。心電図を解析しているときに胸骨圧迫を行っていたら、波形がめちゃくちゃになり正しく読み取ること ができない。 b.( )波形に応じた治療方針を宣言しチーム内で除細動か必要なことを共有する。 正しい。除細動の適応となるのは心室細動(VF)や無脈性心室頻拍(pulseless VT)である。無脈性電気活動(PEA) や心静止(asystole)は適応とならない。 c.(×)150J(メーカー推奨値)で充電したのち胸壁ヘパドルを圧着する。 誤り。パドルを圧着してから充電をする。 d.( )安全確認は、自分・換気者・周り・最終波形で行う。 正しい。まずは自分の安全が第一で、次に換気者(酸素に引火したら爆発するので)、次に周りの安全、最後に 患者である。これは災害医療にも言える。 e.( )除細動後、直ちに胸骨圧迫を再開する。 正しい。AED からそのように指示が出される。 23.一般市民が行う心肺蘇生で誤っているのはどれか。 a.( )ただちに緊急対応システムに通報する b.( )通報のあとは、すぐに胸骨圧迫でよい c.(×)脈拍の確認ができない市民は心肺蘇生をしてはならないと教える d.( )人工呼吸は省略してもよい e.( )AED は使用してもよい c が誤り。一般市民にもなるべく心肺蘇生をしてもらった方が救命率は高くなる。

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■心停止

14.心リズムチェックの際、胸骨圧迫の中断時間として適切なものはどれか。 脳血流が停止するとヒトは 10 秒で意識消失する。それ以上は脳に障害をきたす恐れがあるため脈拍のチェック は10 秒以内に行う。 a.( )5 秒未満 b.(○)10 秒未満 c.( )15 秒未満 d.( )18 秒未満 e.( )20 秒未満

17.心臓突然死(sudden cardiac arrest)のうち、冠動脈の占める割合はどのくらいか a.( )35%未満 b.( )40~55% c.(△)60~75% d.( )80~95% e.( )95%以上 19.モニターで心静止(Asystole)が確認された。行うべき処置でないものはどれか。 心静止とは心臓の電気活動がすべて停止した状態であり、心電図には全く波形が映されない。電源が入っていな い、リードが外れている、などのヒューマンエラーで誤表示されることもある。 a.( )電源がはいっているか確認する b.( )リードの接続を確認する c.( )リードが外れていないか確認する d.( )感度が低すぎないか確認する e.(×)電気的除細動を行う e が誤り。除細動の適応となるのは心室細動(VF)や無脈性心室頻拍(pulseless VT)である。無脈性電気活動(PEA) や心静止(asystole)は適応とならない。 20.心静止(Asystole)の際、蘇生の成功のために行うべきことはどれか。 〇除細動適応有の心停止のACLS CPR や除細動と並行して以下のことを行う。 ・末梢静脈路確保:末梢静脈が確保されない場合、骨髄路を考慮 ・高度な気道確保:バッグバルブマスク(BVM)など ・血管収縮薬投与:アドレナリンを投与。初回または2回目の投与はバソプレシンでも可 ・抗不整脈薬考慮:アミオダロンまたはリドカイン。Torsade de pointes に対しては硫酸マグネシウムを考慮 〇除細動適応なしの心停止のACLS CRP と並行して以下のことを行う。 ・末梢静脈路確保:末梢静脈が確保されない場合、骨髄路を考慮 ・高度な気道確保:バッグバルブマスク(BVM)など

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・血管収縮薬投与:アドレナリンを投与。初回または2回目の投与はバソプレシンでも可 ・アトロピン考慮:徐拍性PEA や心静止に対してはアトロピンも考慮される ・原因の検索と解除:電気ショックが不適応の代わりに、心停止の原因検索とその解除が重要 a.(〇)原因検索のための評価と治療 b.( )抗不整脈剤の投与 c.( )速やかな除細動 d.( )経皮ペーシング e.(△)硫酸アトロピンの投与 21.無脈性電気活動(PEA)の際、静脈路から最初に投与されるべき薬剤はどれか。 a.( )カルシウム桔抗剤とフロセミド 降圧目的 b.( )重炭酸ナトリウム アルカローシスに対して c.(○)エピネフリン 3〜5 分ごとに 1mg 血管収縮 d.( )アミオダロン 抗不整脈薬 e.( )硫酸アトロピン PEA や心静止などに使われる。迷走神経遮断効果 22.電気ショックの適応とならないリズムはどれか。(み 2:110) 電気ショックには除細動とカルディオバージョンがある。除細動は QRS に同期せず通電し、カルディオバージ ョンはR 波を検知し、QRS 波に同期して通電する。どちらも不整脈を洞調律に戻すための治療法。 〇除細動の適応 ・心室細動 ・無脈性心室頻拍 ・血行動態が不安定な多形性心室頻拍 〇カルディオバージョンの適応 ・単形性心室頻拍 ・発作性上室頻拍 ・心房粗動 ・心房細動 a.( )心室細動 b.( )多形成心室頻拍 c.( )不安定な症状の急性心房細動 d.( )不安定な症状の上室性頻拍 e.(×)症候性除脈 23.心停止患者で推奨されるエピネフリンの静脈内投与量はどれか。 a.( )0.25mg b.( )0.5mg c.(○)lmg d.( )3mg e.( )5mg

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エピネフリンは1mg。バソプレシンなら 40 単位投与される。 24.難治性心室細動の治療に用いられる抗不整脈薬と投与量で最も適切なものはどれか。 a.( )エピネフリン 1mg を3~5分ごとに投与 補助として使わないことはないが、難治性心室細動の根本的な治療にはならない。 b.( )バソプレッシン 40 単位を単回投与 同上。 c.(○)アミオダロン 300mg を投与 正しい。アミオダロンは心室細動や心室頻拍、心房細動などに使われる薬剤である。 d.( )アデノシン 6mg を急速投与 誤り。アデノシンは房室結節が関連する発作性のQRS 幅が狭い頻拍の静注治療薬として使用されている。 e.( )ジルチアゼム 20mg を投与 誤り。ジルチアゼムはカルシウム拮抗薬である。高血圧や狭心症に対して使われる。 25. Torsades de pointes の認められる患者に効果が期待される抗不整脈薬はどれか。(み 2:126) QT 間隔が延長することにより生じた特殊な多形性心室頻拍である。予防には抗不整脈である硫酸マグネシウム を投与する。 a.( )エピネフリン lmg 静注もしくは骨髄内投与 心停止に対し広く使われる。血管収縮により血圧を確保する。 b.( )硫酸アトロピン lmg 静注もしくは骨髄内投与 徐脈性PEA や心静止に対し投与される。 c.(△)硫酸マグネシウム 1~2g を 5~20 分かけて静脈内投与 d.( )フロセミド 20mg を静脈内投与 Torsades de pointes は低カリウム血症が誘因の一つである。フロセミドはループ利尿薬で、副作用として低カ リウム血症になるため、むしろTorsades de pointes の原因となりうる。 e.( )ヘパリン 3000 単位を静脈内投与 ヘパリンは抗凝固剤である。 25.蘇生の可能性が最も低い心停止はどれか。 a.( )偶発性低体温 b.( )急性薬物中毒 c.( )目撃者のいる心停止 d.(○)下顎の硬直した目撃のない心静止 e.( )AED でショックの適応のある心リズム 下顎の硬直は心停止後2~3 時間ぐらいで見られるようになる。つまりかなりの長時間心停止状態であったこと が予測される。さらに下顎が硬直していては気管挿管も行えず、組成のための換気も不十分となる。そのため最 も組成の可能性が低い。 14.カルディオバージョン(同期電気ショック)の適応とならないのはどれか。(み 2:110) 電気ショックには除細動とカルディオバージョンがある。除細動は QRS に同期せず通電し、カルディオバージ ョンはR 波を検知し、QRS 波に同期して通電する。どちらも不整脈を洞調律に戻すための治療法。

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〇除細動の適応 ・心室細動 ・無脈性心室頻拍 ・血行動態が不安定な多形性心室頻拍 〇カルディオバージョンの適応 ・単形性心室頻拍 ・発作性上室頻拍 ・心房粗動 ・心房細動 a.( )不安定な症状の急性心房細動 b.( )不安定な症状の発作性上室性頻拍 c.( )脈のある単形性心室頻拍 d.(×)心室細動 e.( )不安定な症状の心房粗動 15.経皮ペーシングの適応となるのはどれか。 経皮ペーシングは症候性徐脈に対する Class I の治療である。 症状を伴う高度(2 度または 3 度)房室ブロック に対しては、 遅滞なく経皮ペーシングを行う。 a.( )動悸を繰り返し訴える外来患者 b.( )心静止 c.( )無脈性電気活動 d.(○)高度房室ブロックを認める症候性徐脈 e.( )大量出血による頻脈

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■手術中の手技、装置など

11.PCPS の適応とならないものはどれか? (10/8_1 松本:胸部外科手術の麻酔:4) PCPS とは機械的補助循環の一つで、遠心ポンプと膜型人工肺を用いた閉鎖式回路の人工心肺装置により、大腿 動静脈経由で心肺補助を行う。 合併症としては、出血が最大の問題となる。回路をまわすためには、ヘパリンによる抗凝固療法が必要になり、 一方で機械的破砕による血小板の消耗も必発するため、ほとんどの場合輸血が必要になる。 そのため、出血性の疾患に対してPCPS は適応とならない。 a.( )気道狭窄 b.( )肺塞栓症 c.( )薬物中毒 d.(×)脳出血 e.( )偶発性低体温 11.PCPS の適応とならないのはどれか。 a.( )気道狭窄 b.( )肺塞栓症 c.( )薬物中毒 d.(×)くも膜下出血 脳出血× e.( )偶発性低体温 18.高度気道確保ではないものはどれか。 高度気道確保とは、高度気道確保器具(気管チューブ、コンビチューブ、ラリンジアルマスクエアウエイなど) を用いた気道確保のことである。 a.( )経口気管挿管 b.( )ラリングアルマスク c.( )経鼻気管挿管 d.( )食道コンビチューブ e.(△)咽頭エアウェイとバッグマスク 21.気管挿管の位置確認と心拍再開(ROSC)の抽出に最も有用なモニタリングはどれか。 a.( )瞳孔所見 b.( )血中乳酸値 c.( )胸部レントゲン検査 d.(○)カプノグラフィー波形 e.( )血中酸素飽和度 カプノグラフィーは、CO2 の吸光度を測定することによる換気機能のモニターである。無呼吸、呼吸数低下の検 出に優れている。 24.低体温療法について正しいのはどれか。(9/24_5 藤田:蘇生後集中治療) a.( )心拍再開(ROSC)後に意識障害が認める場合には施行してはならない

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b.(△)蘇生後脳症に対して、神経学的回復を期待する治療法ではない 神経学的回復ではなく、神経細胞壊死を最小限に抑えるための療法であるから正しいといえなくもない。 c.( )深部体温 30℃以下にする×→核温を 32〜33℃に 12〜24 時間維持 誤り。疾患によって体温と試行期間は異なるが、心肺蘇生後では33~35℃が目標温である。 d.( )低体温療法は 1~2 週間行う×→1〜2 日 あまり適応はないが、クモ膜下出血では8~12 日行われる。心肺蘇生後なら 1~3 日。頭部外傷なら 2~6 日ほ どである。 e.(○)小児に対しても適応となる 正しい。シラバスに小児の症例があるし適応があるんでしょう。

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■急性脳卒中、冠症候群

17.急性虚血性脳卒中のうち、線溶療法の適応として最も適切なのはどれか(み 5:187) 線溶療法にはt-PA を用いるものとウロキナーゼを用いるものがある。 〇t-PA の適応 超急性期脳梗塞(発症後3 時間以内)、急性心筋梗塞(発症後 6 時間以内) 〇ウロキナーゼの適応 深部静脈血栓症、肺塞栓症 よって、問題はt-PA を用いた線溶療法のことを言っている。 a.( )児症時期は不明である右半身不全麻痺の 65 歳男性 b.( )2 日前は正常であった糖尿病の 85 歳女性 c.(○)90 分前は正常であった意識混濁と左半身不全麻痺のある 70 歳男性 d.( )吐血が持続している 43 歳女性 e.( )左半身に脱力出現後、6時間経過したのちに救急要請した 58 歳男性 疾患、発症時間を考えると、最も適切なものはc である。 18.線溶療法が用いられる疾患はどれか。(み 5:187) a.( )広範囲熱傷 b.( )橋出血 c.( )一過性脳虚血発作 d.(○)虚血性脳卒中 e.( )急性医薬品中毒 19.急性冠症候群の患者の初期治療として誤っているのはどれか。(み 2:90-94) 急性冠症候群(ACS)とは、動脈硬化により形成された負担定プラークが破綻し、そこに血栓ができることによ って冠動脈内腔が急速に狭窄または閉塞した病態である。不安定狭心症と急性心筋梗塞が含まれる。 救急なのでたぶん心筋梗塞で考えているのだろう。 心筋梗塞の初期治療はMONA で覚える。 ・M:塩酸モルヒネの静注(胸痛・心筋酸素消費抑制、末梢血管拡張) ・O:酸素投与(心筋虚血障害の軽減) ・N:硝酸薬舌下投与(前負荷・後負荷の軽減、胸痛の軽減) ・A:アスピリンの咀嚼服用(血小板凝集の抑制) a.( )酸素の流量は SpO2 の値に関わらず 10 リットルリザーバーマスクの投与が必要である b.( )アスピリン 2 錠(200 mg)を噛み砕かせる c.( )ニトログリセリンをスプレーで投与する MONA d.( )塩酸モルヒネを用いて除痛する e.(×)酸素は SpO2 が 95%あれば投与しなくてよい SpO2 が 95%あっても、心筋虚血部位には酸素があまり行っていないので酸素投与が必要。 20.急性冠症候群について正しいのはどれか。(み 2:90-94) a.( )病院到着から再灌流療法までの時間は転帰に影響しない。

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誤り。血栓溶解療法、PCI を問わず、早期に再灌流を得ることが予後を左右する。 b.(○)病院到着から 9 0 分 以内に再灌流療法を行うことが望ましい 正しい。 c.( )ST 上昇型心筋梗塞の診断は 12 誘導心電図で、困難なことが多く心エコーで診断する 誤り。ST 上昇型では心電図で ST 上昇がみられ、冠動脈の閉塞が明らかな為診断がつきやすい。 d.( )夜間の急性冠動脈患者は翌朝の治療までは経過観察すべきである 誤り。早期に治療ができなければ死に至ることもある。 e.( )病院到着から 3 時 間以内に再灌流療法を行うことが望ましい 誤り。再灌流療法は90 分以内に行うことが望ましい。ちなみに、primary PCI は 12 時間以内に施行することが 望ましい。

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■小児

11.7 歳の小児が強い呼吸苦で受診した。チアノーゼが著明であり意識が朦朧としていた。受付 を済ませ診察室 に入れるため再度小児の元に行くと意識がなく死戦期呼吸を呈していた。人を 呼んだが周囲に誰もいなかった。 正しい初動は以下のどれか。 死戦期呼吸は心停止や低酸素状態で発生し、正常呼吸と比較し呼吸数が少なく不整(イレギュラー)な状態で、 短い吸気と長い呼気が特徴で、心停止した傷病者の 40~50%程に発生すると言われており、直ちに心肺蘇生と 除細動を試みることが必要。 a.( )応援を要請するためその場を離れ電話機を探した。 誤り。小児の心肺蘇生はまずCPR である。 b.( )その場に留まり 2 分間(5 サイクル)の CPR を行った。 正しい。 c.( )状況が不明であったため付添いの母親を探し、まず詳しく状況を聞く事を処置の前に 行った。 誤り。死戦期呼吸があるということは心停止をしているということ。そこに至った状況よりもまずは目の前の心 停止を何とかしないといけない。 d.( )虐待の疑いがあるため処置の前に児童相談所へ通報した。 誤り。通報なんて助けた後にいくらでもできる。

e.( )年齢的に AED の適応はないため AED の要請は行わなかった。

誤り。JRC(日本版)ガイドライン 2010 対応機器より 1 歳未満の乳児に対しても AED を使用できるようにな った。また小児用パッドがない場合には、成人用のパッドを代用できる。 20.小児・乳児の胸骨圧迫で推奨される深さは胸郭前後径のおよそどれくらいか。 a.( )約 1/6 b.( )約 1/5 c.( )約 1/4 d.(○)約 1/3 e.( )約 1/2 21.反応がない小児を発見した場合、まず行うことは以下のうちどれが最も適当か。 a.( )人を呼ぶ。 b.(〇)胸骨圧迫を行う。 c.( )除細動を行う。 d.( )エピネフリンを 0.01mg/kg 投与する。 e.( )挿管し、人工呼吸を開始する。 小児の心肺蘇生はまずCPR である。 22.幼児の BLS に関して不適切な行動は次のうちどれか。 a.( )脈の確認を上腕動脈で行った。 b.( )胸骨圧迫を 100/分以上の速さで行った。 c.( )AED を使用し除細動を行った。 d.( )意識の確認のため、体を揺さぶった。 e.( )救前者が2人いたため、胸骨圧迫と人工呼吸を 15:2 で行った。

(22)

わからんけどd?揺さぶられっこ症候群とかあるし 22.医療従事者が行う小児の心肺蘇生に関して正しいのはどれか。(10/4_3 総括講義:問 5) a.( )呼吸停止が原因となることは考えられない 誤り。成人において,突然の心停止は主に心疾患が原因である。小児では,心原性の突然の心停止は,はるかに 頻度が少ない(15〜20%未満)。その代わり,外傷,中毒,および様々な呼吸器疾患などが主な原因としてあげ られる。 b.( )小児の救命の連鎖のうち、最初の輪は緊急対応システムヘの通報である 誤り。まずCPR を行う。 c.( )心肺蘇生法は成人とすべて同じである 誤り。 d.(○)AED で小児用パッドがない場合、成人用パッドを用いてもよい 正しい。 e.( )人工呼吸は省略されている 誤り。そんなことはない。

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■その他

〇中毒 13.急性中毒治療の 5 大原則として間違いはどれか。(救急医療における中毒 9/24 後藤明子) ■急性中毒治療の5 大原則 ①全身管理 ②吸収の阻害 ③排泄の促進 ④解毒薬・拮抗薬 ⑤精神科的評価と治療 a.( )吸収の阻害 b.( )解毒薬・拮抗薬の投与 c.( )全身管理 d.( )排泄の促進 e.(×)脳神経料的評価と治療×→精神科的評価と治療 14.一酸化炭素中毒において間違いはどれか。(救急医療における中毒 9/24 後藤明子) a.(×)無色の軽刺激激臭を伴うガスである。 誤り。無色・無臭・無剌激性のガスで毒性は非常に強い。 b.( )ヘモグロビンに対する親和性は酸素の約 200 倍と高く、容易に CO-Hb を形成する。 c.( )初発症状の一つとして頭痛があげられる。 d.( )喫煙者では測定値が高くでることがある。 e.( )暴露後、数日から数週間の期間をおいて精神神経症状を来すことがある。○→遅発性脳症 〇放射線 15.一般人の線量限度を選べ。(原子力災害医療 9/26 郡山一明) ■線量限度 ・一般人:一年間で1mSV 以下 ・職業として放射線業務にかかわる者:5 年間で 100mSv 以下、ただしどの 1 年でも 50mSv を超えない。 a.(○)1mSv/年 b.( )1Sv/年 c.( )1μSV/年 d.( )100μSV/年 e.( )100mSV/年 16.原子力発電所事故終息作業者が外傷で来院することとなった。最初に確認すべき放射線情報を選べ。 a.( )披ばく線量 b.( )現場の空間線量 c.(△)放射性物質汚染の有無 d.( )核種 e.( )内部汚染の有無 放射線災害を広めないためにってことかな。 17.放射線防護の3原則のひとつは「距離」である。もう2つのうちの一つを選べ。(原子力災害医療 9/26 郡山 一明)

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距離、時間、遮蔽が三原則である。距離が近いほど、当たる時間が長いほど放射線の影響は大きい。また影響が モノによって異なるため遮蔽が有効である。 放射線はたき火でイメージしたらよい。距離が近いと熱いし、あたる時間が長いと焼けるし、間に何かあれば熱 くない。 a.( )免疫 b.(○)遮蔽 c.( )冷却 d.( )除染 e.( )キレート 〇輸血 6.緊急時の輸血について正しいのはどれか?(輸液と輸血 10/1 高松千洋) a.( )超緊急時には何型の血液を輸血しても構わない。 誤り。超緊急時とはいえど完全異型の血液を輸血してしまえばたちまち溶血が起こり容体は悪化するだろう。 b.( )緊急輸血は夜間に行ってはならない。 誤り。別にそんなことはないんじゃあないかな。 c.(○)緊急時の赤血球輸血は O 型を投与することがある。 正しい。O 型の赤血球には抗原が無いので、赤血球輸血が異型に対し行われることがある。 d.( )血液型は最低でも2名以上で2回以上の検査が義務付けられている。 人数は良くわからない。時間的余裕が無い場合ではクロスマッチ検査(ドナーとレシピエントの血を混和)が省 略される。 e.( )輸血はヘモグロビンが正常下限の半数以下になるまでは行わない。 誤り。誤り。20%以下でも RBC↓のときは輸血される。 6.緊急時の輸血について正しいのはどれか?(輸液と輸血 10/1 高松千洋) a.( )超緊急時には 85 歳以上の高齢者に限り何型の血液を輸血しても構わない。 誤り。緊急時とはいえ完全異型の血液を輸血すれば溶血が起こり死にかねない。 b.( )輸血は緊急時にも体重に準じた投与速度を遵守する。 誤り。 c.( )緊急時の赤血球輸血は AB 型を投与することがある。 誤り。AB 型の赤血球には A と B の二つの抗原がある。つまり AB 型を除くどの血液型に投与しても抗原抗体反 応が起こる。緊急時の赤血球輸血はO 型を投与することがある。 d.(○)緊急時の新鮮凍結血漿は AB 型を投与することがある。 正しい。AB 型の血清には抗体が存在しないため、他の血液型に投与しても抗原抗体反応が起きにくい。 e.( )輸血はヘモグロビンが正常下限の半数以下になるまで行ってはならない 誤り。20%以下でも RBC↓のときは輸血される。 〇緊急手術 12.緊急手術の絶対適応はどれか? 下部消化管穿孔は重篤な腹膜炎を起こしうるので緊急手術の適応となる。 a.( )急性胆のう炎

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b.( )急性膠炎 c.( )急性腸炎 d.(○)大腸穿孔 e.( )十二指腸穿孔 〇その他 16.偶発性低体温について誤っているのはどれか。 (環境障害・異物 10/1 三池徹) a.( )深部体温が 36℃未満に低下することである 正しい。 b.( )中等症(28~32℃)で徐脈となりJ波が出現する 正しい。QRS 波の終末に出る陽性動揺を J 波という。その他 T 波逆転、PQ,QRS,QT の延長などが見られる。 c.( )血液凝固能が低下し、DIC になる 正しい。低体温状態では血液凝固能が低下することにより線溶優性のDIC を生じる。 d.(×)積極的な復温は禁忌であり室温での経過観察が原則である 誤り。表面保温、表面加温、中心加温などをおこない、35℃以上の復温を目指す。 e.( )30℃未満の心室細動は、除細動を1回のみ試みる 正しい。30℃以下では心筋の被刺激性が著しく高まり致死的な不整脈を発生しやすい。 23.以下のうちで、病院前救護に直接関係しない(救急隊員が直接行わない)トレーニングコースをひとつ選べ。 a.( )MCLS

「Mass Casualty Life Support:多数傷病者への医療対応標準化トレーニングコース」の略で、日本集団災害医 学会が開発した消防職員、警察職員、DMAT 等の医療救護班など、災害や多数傷病者発生時の初期対応者(ファ ーストリスポンダー)となりうる要員を対象とした災害医療の教育コース。

b.( )PSLS

脳卒中病院前救護(PSLS:Prehospital Stroke Life Support)の略。脳卒中に対する病院前救護の体系化・標 準化をしたもの。

c.( )JPTEC

Japan prehospital Trauma Exaluation and Careの略。病院前の重症度評価や医療機関選定など d.(〇)JATEC

JATEC(Japan Advanced Trauma Exaluation and Careの略。生理学的評価、解剖学的評価。これは病院に運 ばれてから行うもののため、これが正解?

e.( )BLS

BLS とは、Basic Life Support(一次救命処置)の略。一次救命処置とは 、急に倒れたり、窒息を起こした人 に対して、その場に居合わせた人が、救急隊や医師に引継ぐまでの間に行う応急手当のこと。 24.脳死判定の際に必要でない物品はどれか。 a.( )耳鏡 b.(×)微温湯 c.( )ペンライト d.( )気管内吸引カテーテル e.( )脳波計

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19.54 歳の男性。3日前から感冒症状、発熱あり、近医で抗菌薬を処方され服用していた。今朝から、呼吸苦、 意識障害が出現したため、救急搬送された。 既往歴:糖尿病、高血圧症 現症:GCS E3V4M6、呼吸数 30/分、心拍数 140/分、血圧 80/40mmHg、体温 35.6℃、SpO2 76% リザー バー付きマスク酸素10L/分)。肺野は両側湿性ラ音あり、四肢末梢は冷たく湿っていた。 初期対応でまず行うものとして、不必要と考えられるものを選びなさい。 多分細菌性肺炎。細菌性肺炎の治療は、 1.化学療法:原因菌に感受性のある抗菌薬を投与 2.対称療法:安静、保温、電解質バランスや脱水の補正 3.補助療法:ステロイド、免疫グロブリン、G-CSF 投与 4.呼吸管理:O2 投与、人工呼吸管理 だからノルアドレナリンがいらないってこと?でも血圧が結構低いよね、使わないのかな。 a.( )急速大量輸液 b.( )気管挿管 c.( )ステロイド投与 d.(△)ノルアドレナリンの持続静注 e.( )広域抗菌薬投与 25.38 歳男性がバイクに乗車中、乗用車と衝突し救急搬送されてきた。来院時、意識は清明で バイタルサイン は安定していた。胸骨骨折、右の第2-第4肋骨骨折を認めたがフレイルチェストは認めなかった。その他特に 外傷は認めなかった。入院後は循環動態も安定していたが、右下の胸部痛を訴えていた。心電図も特に以上所見 はなかった。この患者に対する最も適切な処置を選べ。 a.( )血清中のトロポニンIを計る。 b.( )気管内挿管し胸郭の内固定をする。 c.( )ICU に入れて集中的治療管理を開始する。 d.( )肋骨骨折に対する鎮痛を徹底させる。 e.(△)心臓超音波検査

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