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     (メトホルミンは高脂肪食下での肝腫瘍形成を抑制する)

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Academic year: 2021

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(1)

博 士 ( 医 学 )    田 島 一 樹

学 位 論 文 題 名

IVIetfOrmlnpreVentSliVert 二 un10rigeneSiSinduCedbyhigh ‐     f ・atdietinC5781 /6Mice

     (メトホルミンは高脂肪食下での肝腫瘍形成を抑制する)

学位論文 内容の要旨

【 背景 と 日的 】

近 年 、 世 界 的 な 規 模 で 肥 満お よ び糖 尿病 有 病者 数は 増 加の ー途 を 辿っ てい る 。肥 満や 糖 尿 病 は 、 心 血 管 疾 患 の 発 生 を増 加 させ るだ け でな く、 種 々の 癌の り スク を高 め るこ とも 明 ら か に さ れ て い る 。 そ の な か で 、 肝 臓 癌 は 、 世 界 的に 癌死 の 原因 とし て 第3位 を占 める 癌 で あ り 、 初 期 症 状 を 呈 す る こと が なく 、早 期 診断 が困 難 とさ れて お り、 発症 予 防を 含め た 治 療 の 確 立 が 求 め ら れ て い る。 近 年肥 満や 糖 尿病 患者 数 の増 加に 伴 い、 非ア ル コー ル性 脂 肪 性 肝 疾 患(NAFLD). 非 ア ル コ ー ル 性 脂 肪 性 肝 炎(NASH)有 病 率 の 急 速 な 増 加 を 認 め 、 特 にNASHは 高 率 に 肝 硬 変 、 肝 癌 に 進 展 す る 病 態 と し て 注 目 さ れ て い る 。 し か し 、 肥 満 や NASH、 肝 癌 と の 病 態 メ カ ニ ズ ム を 含 め た 直 接 的 な 関 連 は 明 ら か で は ない 。 我々 はこ れ ま で に 、C57BL/6Jマ ウ ス に 高 脂 肪 食 を 長 期 間(60週 ) 負 荷 す る こ と で 、NASHの 発 症 及 び 肉 眼 的 肝 結 節 性 病 変 を 呈 す るモ デ ルマ ウス を 樹立 し、 高 脂肪 食誘 導 性の 肝腫 瘍 形成 の機 序 と し て 、 ま ず 肝 に お け る 脂 肪蓄 積 が生 じ、 そ れに より 惹 起さ れる 炎 症が 重要 で ある 可能 性 を 示 し た 。 一 方 、 近 年 ビ グ アナ イ ド薬 であ る メト ホル ミ ンは 、基 礎 研究 のみ な らず 臨床 研 究 に お い て も 抗 腫 瘍 効 果 が 示さ れ 、抗 糖尿 病 治療 薬と し ての 役割 だ けで なく 、 抗癌 薬と し て も 期 待 さ れ て い る 。 メ ト ホ ル ミ ン の 抗 腫 瘍 効 果 の機 序と し て、 主要 な 標的 分子 で あるAMP activated protein kinase (AMPK)を 介し 、細 胞 の成 長、 増 殖や 生存 を 促進 するmammalian target of rapamycin (mTOR)シ グ ナ ル を 抑 制 す る 機 序 が 示 唆 さ れ て いる 。 しか し、AMPK 非 依 存 的 な 機 序 な ど も 示 唆さ れ てお り、 一 定の 見解 は 得ら れて い ない 。今 回 、長 期高 脂 肪 食 負 荷 肝 腫 瘍 モ デ ル マ ウ スを 用 いて 、メ ト ホル ミン が 高脂 肪食 下 での 肝腫 瘍 形成 に及 ぼ す 影 響に つ いて 検討 し た。

【 方法 と 結果 】

1. 長 期 高 脂 肪 食 負 荷NASH、 肝 腫 瘍 モ デ ル マ ウ スに お いて 、メ ト ホル ミン が 、肝 腫瘍 形 成 に 及ば す 影響 につ い ての 検討

  8週 齢 の 雄 性C57BL/6Jマ ウ ス を 普 通 食 群 、 高 脂肪 食 群、 高脂 肪 食十 メト ホ ルミ ン群 ( 以 下 メ ト ホ ル ミ ン 群 ) に 分 け、60週間 飼育 し た。 普通 食 群と 比較 し 、高 脂肪 食 群で は高 度 肥 満 を 呈 し 、 イ ン ス リ ン 抵 抗性 が 認め られ た 。一 方メ ト ホル ミン 群 では 、高 脂 肪食 群と 比 較 し 、 イ ン ス リ ン 抵 抗 性 の 改善 を 認め たが 、 体重 低下 は 認め ず、 肝 内中 性脂 肪 含量 は同 等 で あ った 。 病理 学的 解 析で は、 メ トホ ルミ ン 投与 によ る 肝の 脂肪 化 の改 善は認めなかっ たが、

炎 症 、繊 維化 の 抑制 を認 め た。 肉眼 的 肝結 節性 病 変は 普通 食 群でO%、 高脂 肪 食群 で70% 、 メ ト ホ ル ミ ン 群 で25% に 認め 、 メト ホル ミ ン投 与に よ り、 有意 に 腫瘍 発症 を 抑制 した 。 ま た 、 肝 タ ン パ ク 発 現 変 化 の 解 析 で は 、 メ 卜 ホ ル ミ ン 群 でAMPKリ ン 酸 化の 亢 進は 認め た も の の、mTOR、S6Kリ ン酸 化 の抑 制は 認 めな かっ た 。

2. 高 脂 肪 食 負 荷NAFLDモ デ ル マ ウ ス に お け る メ 卜 ホ ル ミ ン の 追 加 投 与が 、 肝腫 瘍形 成 に 及 ぼす 影 響に つい て の検 討

  8週 齢 よ り30週 間 高 脂 肪 食 を 負 荷 し 、NAFLDを 呈 す る た 雄 性C57BL/6Jマ ウ ス を 、 更 に 高脂 肪 食を30週 間 負荷 する 群 (高 脂肪 食 継続 群) と 、更 に高 脂 肪食 十メトホルミン を30週

一211―

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間 負荷 す る群 (メ ト ホル ミン 追 加群 )に 分 け飼 育した。メト ホルミン追加群は、 高脂肪食継続 群 と 比 較 し 、 体 重 低 下 は 認 め ず 、 イ ン ス リ ン 抵抗 性の 改 善、 肝内 中 性脂 肪含 量 の低 下は 認 め なか っ た。 肉眼 的 肝結 節性 病 変は 高脂 肪 食継 続群 で75% 、メ ト ホル ミン 追 加群 で82% と、

NAFLDを 呈 す る マ ウ ス に おい て、 メ トホ ルミ ン 投与 によ る 腫瘍 発症 の 抑制 は認 め なか った 。 3. 短 期 高 脂 肪 食 負 荷 マ ウス にお い て、 メト ホ ルミ ンが 肝 脂肪 蓄積 、 脂肪 細胞 機 能に 及ば す 影 響に っ いて の検 討

  8週 齢 の 雄 性C57BL/6Jマウ スを 普 通食 群、 高 脂肪 食群 、 高脂 肪食 十 メト ホル ミ ン( メト ホ ル ミ ン 群 ) 群 に 分 け 、8週間 飼育 し た。 普通 食 群と 比較 し 、高 脂肪 食 群で は肥 満 を呈 し、 脂 イ ン ス リ ン 抵 抗 性 を 認 め 、 肝 の 脂 肪 化 、 肝 内 中性 脂肪 含 量の 増加 を 認め た。 一 方メ トホ ル ミ ン 群 で は 、 高 脂 肪 食 群 と 比 較 し 、 体 重 は 有 意に 低値 で 経過 し、 イ ンス リン 抵 抗性 は改 善 傾 向 、 血 中 遊 離 脂 肪 酸 は 低 下 傾 向 、 肝 の 脂 肪 化は 認め ず 、肝 内中 性 脂肪 含量 の 低下 を認 め た 。 肝 遺 伝 子 発 現 変 化 の解 析 では 、高 脂 肪食 群と メ トホ ルミ ン 群で 、脂 肪 酸合 成や 脂 肪酸D 酸 化 に 関 連 す る 遺 伝 子 の 発 現 に 有 意 な 変 化 は 認め なか っ た。 ー方 、 精巣 上体 脂 肪組 織に お い て は 、 普 通 食 群 と 比 較 し 、 高 脂 肪 食 群 で は 、脂 肪重 量 ・体 重比 の 増加 、脂 肪 細胞 サイ ズ の 増 加 、F4/80染 色 でcrown‑like structureを 認め 、遺 伝 子発 現解 析 では 、F4/80、CDllc、 TNFa、MCP‑1の 有 意 な 発 現 増 加 を 認 め た 。 一 方 、 メ ト ホ ル ミ ン 群 で は 、 高 脂 肪 食 群 と 比 較 し、 脂 肪重 量・ 体 重比 、脂 肪 細胞 サイ ズ の有 意な 低 下、F4/80、CDllc発 現 の有 意な 低 下、

TNFa、MCP‑1発 現は 低下 傾 向を 認め た 。

4. 長 期 高 脂 肪 食 負 荷NASH、 肝 腫 瘍 モ デ ル マ ウ ス に お い て 、 低 用 量 メト ホル ミ ンが 、肝 腫 瘍 形成 に 及ば す影 響 につ いて の 検討

  8週 齢 の 雄 性C57BL/6Jマ ウ ス を 、 高 脂 肪 食 群 、 高 脂 肪 食 十 メ ト ホ ル ミ ン50mg爪g( メ ト ホ ル ミ ン50mびkg群 ) 群 、 高 脂 肪 食 十 メ ト ホ ルミ ン (150mg′kg) ( メト ホル ミ ン150mg瓜g 群 ) 群 の3群 に 分 け 、60週 間 飼 育 し た 。 体 重 は3群 間 で 有 意 差 な く 経 過 し た 。 高 脂 肪 食 群 と 比 較 し 、 メ 卜 ホ ル ミ ン50mg′kg群 で は イ ン スリ ン抵 抗 性の 改善 は 認め なか っ たが 、メ ト ホ ル ミ ン150mg爪g群 で は 改 善 傾 向 を 示 し た 。 肝重 量は 、 高脂 肪食 群 と比 較し 、 メト ホル ミ ン50mぴ (g群 で は 有 意 差 を 認 め な か っ た が 、 メ卜 ホル ミ ン150mg爪g群で は有 意 に低 値で あ っ た 。 血 清ALT値 、 肝 臓 内 中 性 脂 肪 含 量 は 、3群 聞 に 有 意 差 は 認 め な か っ た が 、 高 脂 肪 食 継 続 群 と 比 較 し 、 メ ト ホ ル ミ ン150mg爪g群 で 低値 傾向 を 示し た。 肉 眼的 肝結 節 性病 変は 、 高 脂 肪 食 群 で 、75% に 認 め た の に 対 し 、 メ ト ホ ル ミ ン50m飢 (g群 で58% 、 メ ト ホ ル ミ ン 150mひ 唱 群 で25% と 、 メ ト ホ ル ミ ン 投 与 に よ り 腫 瘍 抑 制 傾 向 を 認 め た 。

【 考察 】

  メ 卜 ホ ル ミ ン は 、NASHの 自 然 発 症 過 程 を 抑 制す るこ と で、 高脂 肪 食下 での 肝 腫瘍 形成 を 抑 制 し て い る こ と が 示 唆 さ れ た 。 一 方 で 、 メ ト ホ ル ミ ン は 、 既 にNAFLDを呈 す るマ ウス で は 、 腫 瘍 形 成 を 抑 制 せ ず 、 ま た メ ト ホ ル ミ ン が早 期の 高 脂肪 食下 に おけ る肝 臓 の脂 肪蓄 積 を 抑 制 す る 機 序 と し て 、 脂 肪 細 胞 の 炎 症 性 変 化を 抑制 す るこ とが 関 与し てい る こと が示 唆 さ れ た 。 こ れ ら の 事 実 か ら 、 既 に 脂 肪 細 胞 機 能 不 全 が 進 行 し たNAFLDの 病態 下 では 、メ ト ホ ル ミ ン の 抗 腫 瘍 効 果 が 発 揮 で き な い 可 能 性 が考 えら れ た。 以上 か ら、 高脂 肪 食下 での 肝 腫 瘍 形 成 に お け る メ ト ホ ル ミ ン の 抗 腫 瘍 効 果 は 、NAFLD発 症 前 の 早 期に 、脂 肪 細胞 の炎 症 性 変 化 を 抑 制 し 、 脂 肪 細 胞 機 能 不 全 の 進 展 を 遅ら せる こ とで 、肝 臓 にお ける 脂 肪蓄 積の 抑 制 、 そ の 後 のNASHへ の 進 展 お よ び 肝 腫 瘍 発 症 を 抑 制 す る 可 能 性 が 考 え ら れ た 。

【 結語 】

  メ ト ホ ル ミ ン は 、 高 脂 肪 食 下 で の 肝 腫 瘍 形 成を 抑制 し た。 本研 究 にお ける メ トホ ルミ ン の 抗 腫 瘍 効 果 の 機 序 と し て 、NAFLD発 症 前 の 早 期 に 、 脂 肪 細 胞 の 炎 症性 変化 を 抑制 し、 脂 肪 細 胞 機 能 不 全 の 進 展 を 遅 ら せ る こ と で 、 肝 臓 に お け る 脂 肪 蓄 積 の 抑 制 、 そ の 後 のNASH へ の進 展 およ ぴ肝 腫 瘍発 症を 抑 制す る可 能 性が 示唆 さ れた 。

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(3)

学位論 文審査の要旨 主査 副査

副査 副査

教授 准教授 教授 教授

山下 濱田 渥美 坂本

学 位 論 文 題 名

啓子 淳一 達也 直哉

IVIetfOrmlnpreVentSliVertumorigeneSiSinduCedbyhigh −     fatdietinC57Bl / 6Mice

     (メトホルミンは高脂肪食下での肝腫瘍形成を抑制する)

   近年、肥満や糖尿病患者数の増加に伴い、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD) 、非 アル コー ル性 脂肪 性肝 炎(NASH) 有病 率の急速な増加を認め、特にNASH は高率に 肝硬 変、肝癌に進展する病態として注目されている。しかし肥満やNASH 、肝癌との病態メカ ニズムを含めた直接的な関連は明らかではない 。論文提出者である田島らは、以前、

C57B:U6J マウスに高脂肪食を長期間(60 週)負荷することでNASH の発症と肉眼的 肝結 節性病変を呈するモデルマウスを樹立し、高脂肪食誘導性の肝腫瘍形成の機序として肝に 脂肪蓄積が生じ、それにより惹起される炎症が重要である可能性を報告した。一方、糖尿 病治療薬(ピグアナイド薬)であるメトホルミンは抗腫瘍効果を示すことが報告されてい るが、メトホルミンの抗腫瘍効果の機序として、主要な標的分子である AMP activated protein kinase (AMPK) を介して細胞の成長、増殖や生存を促進する mammalian target of rapamycin (mTOR) シグナルを抑制する機序が示唆されている。しかし、AMPK 非依存 的な機序も示唆されており一定の見解は得られていない。今回、田島は、長期高脂肪食負 荷肝腫瘍モデルマウスを用いてメトホルミンが高脂肪食下での肝腫瘍形成に及ぼす影響を 検討した。

   検討方法は1 .長 期高脂肪食負荷NASH 、肝腫瘍モデルマウスにおけるメトホルミンが 肝腫 瘍形 成に及ぼす影響についての検討、 2. 高脂肪 食負荷 NAFLD モデルマウスに おけ るメトホルミンの追加投与が肝腫瘍形成に及ぼす影響についての検討、3 .短期高脂肪食 負荷マウスにおけるメトホルミンが肝脂肪蓄積、脂肪細胞機能に及ぼす影響についての検 討、と3 種類の設定で行った。

  1 .長期高脂肪食 負荷NASH 、肝腫瘍モデルマウスにおけるメトホルミンが肝腫瘍形成 に及ぼす影響についての検討では8 週齢の雄性C57BL6/J マウスを普通食群、高脂肪食群、

高脂肪食十メトホルミン群に分け60 週間飼育した。肉眼的肝結節性病変(dysplastic nodule および adenoma) は普通食群0 %、高脂肪食群 70 %、高脂肪食十メトホルミン群25 %であ り、メ卜ホルミン投与により肝結節性病変の発症が有意に抑制された。メトホルミン投与

―213−

(4)

に よ り 肝 の 脂 肪 化 の 改 善 は 認 め な か っ た が 、 炎 症 、 線 維 化 の 抑 制 を 認 め 、AMPKの り ン 酸 化 の 亢 進 が 認 め ら れ た が 、 mTOR、 S6Kの り ン 酸 化 の 抑 制 は 認 め な か っ た 。   低 用 量 の ヌ ト ホ ル ミ ン を 用 い た 場 合 の 肉 眼 的 肝 結 節 性 病 変 は 高 脂 肪 食 群75% 、 メ ト ホ ル ミ ン 50 mg/kg群58% 、 メ ト ホ ル ミ ン150 mg/kg群25% で あ り 、 メ ト ホ ル ミ ン 投 与 に よ り 肝 結 節 性 病 変 の 発 症 が 抑 制 さ れ る 傾 向 を 認 め た 。

  2.高 脂 肪 食 負 荷NAFLDモ デ ル マ ウ ス に お け る メ ト ホ ル ミ ン の 追 加 投 与 が 肝 腫 瘍 形 成 に 及 ぼ す 影 響 に つ い て の 検 討 で は8週 齢 よ り30週 間 高 脂 肪 食 を 負 荷 し 、NAFLDを 呈 す る 雄 性C57BL6/Jマ ウ ス を 、 更 に 高 脂 肪 食 を30週 間 負 荷 す る 群 、 更 に 高 脂 肪 食 十 メ ト ホ ル ミ ン を30週 間 負 荷 す る 群 に 分 け 飼 育 し た 。 メ ト ホ ル ミ ン 投 与 に よ る 肝 結 節 性 病 変 の 発 症 抑 制 は 認 め な か っ た 。

  3.短 期 高 脂 肪 食 負 荷 マ ウ ス に お け る メ ト ホ ル ミ ン が 肝 脂 肪 蓄 積 、 脂 肪 細 胞 機 能 に 及 ぼ す 影 響 に つ い て の 検 討 で は8週 間 の 飼 育 で 行 い 、 メ ト ホ ル ミ ン を 投 与 群 で は 高 脂 肪 食 負 荷 に 伴 う 肝 の 脂 肪 化 、 肝 内 中 性 脂 肪 含 量 の 増 加 を 認 め な か っ た 。 精 巣 上 体 脂 肪 組 織 に お い て 脂 肪 重 量 ・ 体 重 比 、 脂 肪 細 胞 サ イ ズ の 有 意 な 低 下 を 認 め 、F4/80、CDllc発 現 の 有 意 な 低 下 を 認 め た 。

  以 上 よ り 、 メ ト ホ ル ミ ン は 既 にNAFLDを 呈 す る マ ウ ス で は 腫 瘍 形 成 を 抑 制 し な か っ た が 、NASHの 自 然 発 症 過 程 を 抑 制 す る こ と で 高 脂 肪 食 下 で の 肝 腫 瘍 形 成 を 抑 制 す る こ と が 示 唆 さ れ た 。 ヌ ト ホ ル ミ ン が 早 期 の 高 脂 肪 食 下 に お け る 肝 臓 の 脂 肪 蓄 積 を 抑 制 す る 機 序 と し て 、 脂 肪 細 胞 の 炎 症 性 変 化 の 抑 制 が 関 与 し て い る こ と が 示 唆 さ れ た 。 高 脂 肪 食 下 で の 肝 腫 瘍 形 成 に お け る メ ト ホ ル ミ ン の 抗 腫 瘍 効 果 は 、NAFLD発 症 前 の 早 期 に 脂 肪 細 胞 の 炎 症 性 変 化 を 抑 制 し て 脂 肪 細 胞 機 能 不 全 を 遅 ら せ る こ と で 、 肝 臓 に お け る 脂 肪 蓄 積 の 抑 制 、 そ の 後 のNASHへ の 進 展 と 肝 腫 瘍 発 症 を 抑 制 す る 可 能 性 が 考 え ら れ た 。

  本 研 究 の 意 義 、 実 験 方 法 と そ の 解 釈 に つ い て 十 分 な 審 査 を 行 い 、 今 後 の 課 題 と し て メ ト ホ ル ミ ン の 抗 腫 瘍 効 果 の メ カ ニ ズ ム の 解 明 が 必 要 で あ る こ と 、 糖 尿 病 治 療 に お け る メ ト ホ ル ミ ン の 重 要 性 な ど に つ い て 確 認 し た 。

  審 査 員 一 同 は 、 こ れ ら の 成 果 を 高 く 評 価 し 、 大 学 院 課 程 に お け る 研 鑽 や 取 得 単 位 な ど も 併 せ 申 請 者 が 博 士 ( 医 学 ) の 学 位 を 受 け る の に 充 分 な 資 格 を 有 す る も の と 判 定 し た 。

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参照

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