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入射角の異なる振動を受けるステンレス鋼製タンクのバルジング振動低減に関する検討 

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Academic year: 2021

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1 -604 土木学会第73回年次学術講演会(平成30年8月)

入射角の異なる振動を受けるステンレス鋼製タンクのパルジング振動低減に関する検討

愛知工業大学 学生会員 O佐久間真輝, 正会員 鈴木森晶 森松工業株式会社 正会員青木大祐,行田聡,坂東芳行

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はじめに 矩形型タンクの破損メカニズムは,平野らが指摘してい る地震動によりタンクの内溶液が共振してその表面が激 しく上下運動するスロッシング現象.および,箕輪らが 指摘している地震動によりタンクのパネルと内溶液が連 成振動し,パネル中央が大きく変形するパルジング現象が 要因であると考えられている1).2) 本研究では, タンク自体を制震構造にすることを想定 して,高減衰ゴムを用いた制振装置を設置して加振実験 を行った.

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実験概要 本実験では幅3000凹,奥行3000凹,高さ 3000mmのス テンレス銅製ノミネルタンク (以下タンク)(写真一1)を用い て,水深2700皿(常用水深)で、加振実験を行った.厚さは 上段1.5mm,中段2.0醐,下段2.5mmで材質はSUS304を 使用する. 実験では,タンクに写真一2に示す内外ゴム株式会社製 「ノ、ネナイト GP-60LJを制震ゴムとして用いる.制振ゴ ムは,縦150皿,横150皿,板厚10凹の高減衰ゴ、ムを使 用する.この高減表ゴムを鋼板で挟みこむように接着さ せることによって制振装置(写真一2)とする. 愛知工業大学所有の屋外振動台を用いて, 1軸正弦波 の定常波加振と地震波加振を行った.定常波加振では振 幅はすべて:t1.Ommに設定して加振を行った.振動数は 2,...._,6Hzの範囲で, 0.5Hz刻みを基本とし,パルジング振 動数付近はO.1Hz刻みで、行った.地震波には,短周期地 震波として東北地方太平洋沖地震今市NS波(変位 20覧相 当)を用いた.加振方向角は 00 , 450 の2通り行った. 圧力計を高さ 2500mm,2100mm, 1500mm, 1100mm, 500mm, 100mmの位置に設置し,サンプリングタイムは 1msで計 測した. キーワード タンク,ステンレス,パルジング 写真一1 ステンレス鋼製パネルタンク 0.8 ー・ーo..非 制 震 0.7 -45. 非 制 震 0.6 ー+ー0・制 震 ヲ ・ー-45.制 震 え 0.5 何 a. 出0.4 耗

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0.2 0.1 2.5 写真一2 制振装置 3.5 4 4.5 入力振動数(Hz) 図

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水庄一振動数関係 5.5 連絡先 〒470-0356愛知県豊田市八草町八千草1247愛知工業大学 TE L 0565-48-8121 57

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実験考察

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定常波加振 図-1に応答水圧と入力振動数の関係を示す.応答水圧は タンク底部から高さ 500mmの位置に設置した圧力計で計測 した水圧を加振力で除した値である. 加振方向角 0。での非制振時と制振装置設置時との応答 水圧,固有振動数の違いを比較すると,図-1より高減表ゴ ムによる制振効果は最大水圧を約 25九減少させ,最大水圧 が生じる振動数をO.1Hz長周期化した.一方, 450 では一 部の区間の水圧を増幅してしまうが,最大水圧を超えるこ とはない.また,約27九最大水圧を減少させることができ, 最大水圧が生じる振動数は0.4Hz長周期化する.パルジン グ振動付近では,非制震において0。から 450 に加振方向 角が変わると,水圧が20%低減する.最大水圧が生じる振 動数はO.3Hz短周期化する.制振装置を設置した場合, 0。 より 450 の水圧が低くなり,最大水圧が生じる振動数は双 方向じ周波数になった.

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地震波加振 本研究では東北地方太平洋沖地震を地震波として用いた.加 振により得られた水圧の応答スベクトルと振動数の関係を図-2 に示す.応答スベクトルには加振をして得られた水圧波形を高 速フーリエ変換したものを示す.水圧の計測には,タンク底部 から高さ500凹の位置に設置した圧力計を用いる. 図

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より制振装置を設置すると加振方向角 0。において, 4.岨z付近の水圧を約38微減とかさせた.4~ に関しては顕著な減 少は見られず,スベクトノレピークが4.6Hzから4.4Hzに移動する. 2000 田 凹 曲 5 0 5 ︹ω 出 向 古 主 } ︺ ふ 工 わ て 阿 節 目 百 出 者 ー一一o.非制震 ーーーo.制盤 10 周 波 数(Hz) (a)加振方向角O。 2000 ~ 1S曲 町一-45.."制瞳 ーー・.45.制 置 脚 叩 主 } ︺ A 工 阜 ぜ 岡 純 日 目 出 U 4 R 10 周 波 数(HZ) (b)加振方向角45。 図-2 水圧応答スペクトルー振動数関係 (東北地方太平洋沖地震 今市NS波(変位 20%相当))

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おわりに 今回の実験において以下の知見を得た. 1)パルジング振動に生じる水圧は加振方向角450 より O。のほうが高い. 2)高減衰ゴムを用いた制振装置を設置することで,水圧を下げることができるが,加振方向角 450 では有意 な低減効果が見られなかった. 参考文献 1) 則竹一輝,鈴木森晶,奥村哲夫,佐口浩一郎:矩形貯槽におけるスロッシング挙動とその抑制方法に対す る検討,土木学会論文集A2分冊(応用力学)特集号 V01.15,pp785-794, 2012.8 2) 曽根龍太,小野泰介,井田剛史,平野慶和,佐藤尚次:矩形断面貯水槽におけるスロッシング制振対策の

検討,土木学会論文集 A2(応用力学), Vol.69, No. 2 (応用力学論文集 Vol.16),I-833 I-843, 2013.

3) 黒田亮,鈴木森晶,矩形貯槽におけるスロッシング波高抑制のための減衰フィルターの設置位置の検討,

土木学会中部支部研究発表会 I-016pp31-32 2014.3

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