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監査報告書における決算日後の事項の意義-香川大学学術情報リポジトリ

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監査報告書における決算日後の事

項の意義

Ⅰほじめに。ⅠⅠ‖ 問題の基本的前提。ⅠⅠⅠ.問題の本腰的理解。ⅠⅤ実 践的問題の解決。Ⅴ.AICPAの基本的態度。ⅤⅠ・・むすび。 Ⅰ 本稿ほ,米国紅おける監査報告書の発展紅ついての研究の一部分であるよ) そして,本稿の主たる意図は,監査報告書における決算日後の事項(eventsub・ sequent to the date of financialstatements) の意義を解明することにあ

る。監査紅おいて決算日後の事項紅問題があるということほ,1939年のSllOntS 対Hirliman事件以来の数個の事件によって明らかにされた3)これに対して, 1)米国払おける監査報告書の発展について,われわれがこれまでに発表した研究ほつぎ の通りである。「米国における生成期の監査報告書について」,『香川大学経済論叢』, 昭和34年7月。「米国紅おける監査報告書の発展甜」町香川大学経済論叢』,昭和35年7 月。「 ̄米国における監査報告苔の発凰2)」,『香川大学経済論叢二q,昭和36年1月。「ア メリカにおける継続性一論理と実践−−−−」月企業会計凱一層和3、7年7月。J【現帽証券苗 場と監査耽能の展開」,『香川大学経済論叢』,昭和37年12月。 2)ステ−トメソト第25一弓は,それが部分的な原.閃として特別の事件に/蛙づくものとし ている。決眉日後の事件として,つぎのような事件があ/〕たといわれる。1・931.仰のShon− ts対如rliman事件およびPotIerO SugarCompany事件,1942年のCentralSpecialty Company事件,1943年のThe Colorado Milling and Eleva†or Company事件,1949 年のMaple Leaf Milling CompanyLimited事件。Weldon Powell,“CPA’s Respon・

Sibility for Events After Statement Date”,JoLErnalo.fAccountancy,June1953,p.

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監査報告書における決算日後の事項の意義 一夕ノー− 1940句り㌔の末頃から公共会計,Lカ;解決されるべき問題としてとりあげて議論す るようになった。そのような公共会計二L/の間の議論の成果として,1954年虹 AICPAほステートメント第25号「決算日後の事項」を発表したg)そのステ 【イメソトほ,財務諸表監査に‥おける監査人の決算日後の事項に対する責任の 限界をどこに設定するかという観点から,常識的な結論をだしたものといえ る。しかしながら,決算日後の事項が監査において,どのような意義をもって いるかというようなより本質的な問題についてほ,明確な主張ほ示されていな い。本質的な態度が明らかにされなければ,それは実践的な問題における指針 としても不十分なものであるといえ.る。 本稿でほ,このような点を顧慮して,監査報告書における決算日後の事項に ついて,その本質的意義を把握し,そこから実践における指針を導くことを目 的とする。それ故に,本稿ほ,三つの部分に分けて論じることにしたい。第1 ほ,この主題の基底にあると思われる基本的前提を検討することによって,何 故紅この間過が生じなければならなかったかを論理的紅解明する。第2ほ,決 算日後の事項を監査報告書へ記載することの意義ほどこにあるのか,またそれ はどういうはたらきをもっているかを解明する。それほ監査人の茸任に当然関 連する。寛8は,決算月後の事項に関する種々の実践的な問題があるが,それ らに対して第2の本質的な理解より合理的な解決を与える。さら紅,このよう なわれわれの主張に対し,AICPAの考え方を拡張していったときどうなるかに つき,簡単紅補足しておく。 ⅠⅠ 監査における決算日後の事項の問題を一・般的に表明すれば,つぎのようにな るであろう。すなわち,監査人は,財務諸表監査紅おいては決算日後の事項紅 ついて関心をもたなければならない。この問題は,実際にほ種々の細かい問題 を含むものであるが,ここでほそれらの未解決の問題を含ませないで,問題の −・般的な定義から出発して,議論を展開して行こうと思う。

3)AICPA,Staiementson AudiiingProcedureNol25,“Events Subsequent t9th9 p?t寧Of Finan煎1Statemen吋’0マtObe!1954:

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ーー 92M− 香川大学経済学部 研究年報 3 J963 ・−L般的な定義として,監査人は財務諸表監査匿おいて決算日後の事項に関心 をもたなければならないと表現したが,この定義そのものには,2つの基本的 思考が含まれていて,それらがこ.の定義を支持しているものと考えられる。第 1の基本的思考ほ,監査人が財務諸表監査において決算日後の事項紅関心をも つことを社会が必要とするということである。算2の基本的思考とは,財務諸 表監査は,通常の場合に,そのような社会の要請に応える能力をもつことが期 待されるということである。この2つの基本的思考は,その基底に多くの前提 をもっている。 第1に,会計帳簿を締切って財務諸表を作成する時点と,その監査が全部的 に終了する時点との間に若干の期間が存在することを前提とする。もしも,こ のような前提が否定されるならば,監査人が関与することのできる決算日後の 事項というものほない。何故ならば,このような前提が否定される場合にほ, 会計行為の終了する時点において,監査もまた終了するからである。このよう な極端な場合が考えられるのは,極めて小規模の経営体について,継続的に監 査が行なわれるような場合のみであって,このようなことは通常の企業の財務 諸表監査について期待されるものでほない。監査が,本来的に事後的なもので あるというならば,この決算日後の事項に関する問題は,監査というものが生 れたときから,その可能性が存在していたといえる。ただし,その間題の意義 は時代によって異なるのは当然である。 第2に,それは継続企業の財務諸表監査を前提とする。およそ,決算日後の 事項が監査において問題とされなければならないのは,決算日後も企業が継続 して活動しているためである。もしも,このような前提が否定されるような場 合,たとえば破産とか事業が完了して解散されるような場合には,決算日後の 事項というものは問題にならないはずである。私企業も,その当初においては 今日の企業のような永続的なものでなこくて,企業主の生命またほ.運命とともに 消滅する。いわば寿命のある企業であった。個人企業から親合企業へと移行し て行く最初の会社形態においても,まだそのような性質のものであった。いわ ゆる中世の地中海貿易における「冒険企業」はその典型であるが,そこにおい てほ−・航準ごと紅決算が行なわれた。そのような場合には,決算日後の事項の

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監査報告酋に.おける決界日後の事項の意義 −9β− I矧題はない。それ故紅,との問題は,・近代的な継続企業を前提とし,したがっ て当然に近代的な期間損益計算を前提として重要な意味をもつものといえる。 なお,継続企業といっても,そのおかれる経済社会紅よって,決算日後の事 項の問題の墓要性が異なってくる。すなわち,討画経済のように企業の意志決 定が統制されていて,その行動が予測し易いような経済社会においては,こ.の 問題ほあまり蚕要では.ないであろう。むしろ,企業の自由競争を前提とする資 本主義社会でほ.,企業の行動ほ時々刻々と変化するので安定的な予測が行なわ れ難い。このように,継続企業のおかれている経済社会が,決算日後の期間に おいても企業に変化を要求するような変動的なものであるとき,決算日後の事 項の問題ほ蚤大である。さらにまた,市場の変動および技術の革新がめまぐる しい経済社会はど,この問題が重要になるであろう。このように,決算日後の 事項ほ近代的な問題であるといえる。 第aに,決算日と財務諸表の利用の時点とほ必らずしもー・致しないという前 提がある。もしも,このような前提が否定されるならば,決算日後の事項の問 題は生じない。−・般的に考えて,財務諸表を利鳳する時点ほ無限であるが,そ の前に問題を2つに.分けて考える方が便利である。 (1)節1に,財務諸表の利用目的として,企巣の過去を問題に.する場合が考 えられる。たとえば,株主への配当またほ役員への賞与の決定の場合における ように,企巣の過去の財政状態および営業成績をしるために財務諸表を利用 するときは,歴史的な記録としての決算日現在の財務諸表を,そのまま紅利 用することができる。したがって,そこでほ決算日後の事項の問題は生じな い。しかし,企業の決算日現在の財政状態および営業成続の表示紅ついて,財 務諸表自体に間違いがあるとか,不十分な記載しかされていないという場合 ほ.,別問題であり,修正が加え.られなければならないのはいうまでもない。し かし,われわれとしてはこのような問題が決算月後の事項とよばれるのは適当 でないと考える。 (2)第2に,財務諸表の利用目的として,企業の現在またほ将来を問題にす る場合が考えられる。このような場合に, 財務諸表は企発の過去を表示するも のとして,企業の現在および将来を判断する1つの資料として利用される。決 算日後の事項の問題ほ・,この場合に蚤雫である。すなわち,財務諸表は歴史的

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香川大学経済学部 研究年報 3 J96β な性格をもつにもかかわらず,企業の現在および将来を判断するために・利用さ れる。通常の場合に,人は過去によって現在および将来を判断するが,こ.れほ 過去の状況ほ.将来の方向を示すものとして考え.ているのである。したがって, 決算日から監査終了までの期間に,このような過去から予想される方向を否定 するような事件またほ兆候が明らか紅なっていれば,それを財務諸表の読者に しらせることが誤解を防ぐために必要である。このことが変動的な経済社会に おいてとくに壷要になってくることほ.,まえに指摘したとおりである。 第4に.,企業の利害関係者のうちに,決算日後の事項の公開をとくに必要と するものがあるという前提がある。その場合に,第3の前提のところでのべた ように,問題を,財務諸表が企業の現在および将来の判断資料として利用され る場合に限定する。 まず考えられるのほ,企業のすぺての利害関係者が決算日後の事項に関心を もつに.違いないということである。しかし,そのこととすべての利害関係者が 決算日後の事項の公開を欲することとほ別問題である。何故ならば,企業の各 利害関係者の間にほ.,決算日後の事項に関する情報に対する立場に相違がある からである。たとえ.ば,経営者,大株主,銀行およびその他の金融機関などの, 企業匿対して個人的,直接的または勢力的な関係および接触をもっている利害 関係者は,企業から直接にそれらの情報を入手する手段をもっていることが通 常である。かれらにとっては,決算日後の事項が公開されるのは,公開されな いよりはましであるという程度の,消極的な意味しかもたないであろう。 こ.のような点から,米国の歴史に例をとってみればり,20世紀初頭頃までは, 出資者兼経営者の個人企業またほ同族会社的企業が支配的であったので,その とき紅ほこのような問題が監査においてとりあげられる必要は小さかったであ ろう。そのつぎの,1910年代頃までのように,企業のすべての面における資金 調達が銀行に大きく依存していた,いわゆる信用監査時代として特徴づけられ たときにおいても,監査において決算日後の事項が関心をもたれたことはなか ったと考えられる。 4)米国における監査の歴史については,注記1の拙稿を参照されたい。

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監査報彗苔における決算日後の事項の意義 −9古一 それでは,決静日後の事項の公開をとくに必要とするものは誰かということ になる。それは経営とインパーソブリレな闇係にあるもの,すなわち投資家であ る。いわゆる出資と経営の分離といわれる現象ほ,企業常億接参加せず,かつ 非常笹流動的な株主層を生みだした。かれらは投資の対象を選ぶために,企共 についての時々刻々の情報を必要とする。さらに事情の変更によって,投資の 対象を変更せねばならないかどうかについて,絶えず注意していなくてほなら ない。このように,かれらは情報をとくに必要としているにもかかわらず,情 報を入手する機会は非常に限られている。ここに,決算日後の事項の公開の必 要性があるといえる。このような点から考えれほ,監査における決算日後の事 項の問題ほ.,米国でほ大体1920年代頃から存在していたと考えられ,それが第 2次大戦後のような経済社会において−,苗場の変動および技術の革新が企業に 大きく影響するようになってくるにしたがって,その重要性が社会的に認めら れてきたと考えられる。その具体的な契機ほ,決算日後の事項紅関する数個の 訴証事件であ ろ・う。 第5に,−・般に認められた監査手続は,通常の場合に,重大な決算日後の事 項を発見する可能性をもつという前提がある。 この前提が否定されるような場 合には,通常の財務諸表監査は,決算日後の事項に関する職能を果すことほで きない。しかし,この前提では,単に重要な決算日彼の事項を発見する可能性 があるというにどまり,そのことを保証するものではない。したがって,そ の場合場合の事情によって,また偶然的な要素によって左右されるものであっ て,すべての重要な事項が発見されるという保証ほ.ない。ただ;監査人が−・般 に認められた監査基準紅したがって作成された監査計画の実施において,発見 された蛋要な決算月後の事項だけがとりあげられることが期待される。しかし ながら,この前提は微妙な問題を残すようである。たとえば,第1に,すべて の重要な決算日後の事項の発見を保証しないような消極的な態度でよいであろ うか。積極的に,すべての重要な事項を発見するような監査手続の拡張は必要 でないのか。第2に,決算日後の事項の監査報告書への記載ほ,すべての蚕要 な決算日後の事項を含むという誤解を生じないであろうか。 以上のような6っの基本的な前提の検討によって,このような監査における 決算日後の事項の問題が,現代の経済社会における企業に関する現代的な琴求

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香川大学経済学部 研究年報 3 ー96−− J96、? であること,およびこれに対して監査は限界をもちながらもその要求紅応え.る だけの能力をもつものであることが明らかにせられた。 ⅠⅠⅠ 米国でほ,1940年代の末頃から会計士の間でこの問題が議論されはじめたが, その主たる意図は,そのような決算日後の事項について監査人は責任があるの かどうか,もし監査人に責任があるとするならばどのような期間のものについ でであるか,あるいはどのような監査手続をとるのかといった種類の実践的な 問題の解決であった。それに対してより本質的な問題,たとえば何奴に監査報 告書は決算日後の事項にまでふれなければならないのか,それは.どのような本 質的なほたらきまたほ意義をもっているのか紅ついては,あまり十分な議論が 行なわれていない。多くは常識的な説明をでないものである。したがって,こ こではわれわれのこの問題に対する本質的な理解および態度を定めなければな らない。監査において何故決算月後の事項が問題にされねばならないかについ て,ステーートメソ†第25号ほ,最初紅つぎのようにのぺている言)すなわち, 最近において一決算日後の事項について関心が高まってきたのほ.,決算月後の事 項が財務諸表に遠大な影轡を与えることがあり,財務諸表の誤解を防ぐために その公開または修正が必要であることが−・般に認識されてきたことに基づく。 それはどういうことかといえば,財務諸表の性格から生じる。スタ1−トメソ トは.,財務諸表の基本的な性格をつぎのように解している。すなわち,財務諸 表ほ会計に基づいで企業の決算日現在の財政状態とその会計年度の営共成績の 表示を目的とする。財務諸表は後の行動の手引きとほ.なるが,本賀的に過去的 なものである。ある決算日の,そしてある会計年度の財務諸表ほ,企業の財務 の歴史の1回分にすぎない。監査人が監査する場合には,そして意見を表明す る場合にほ.,そのように財務諸表を理解しているのである。しかしながら,財 務諸表に重大な影響を与えるかもしれない,または財務諸表の理解に必要であ る,異常な性質のまたは非常に妥要な事件または取引が,決算日後に生じるこ とがある。このような事件または取引は,財務諸表の修正またほ.注記を必要と 5)AICPA,ゆC∠′,p1・

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監査報告書における決界日後の事項の意義 −97膚 する。 このような修正または注記は財務諸表の1部分となるg) スデーートメソトは,このように財務諸表またほ財務諸表の理解にとって決算 日後の事項が重要であることを指摘しているが,それでは何故に監査人は決算 日後の事項にタッチせねばならないのか,監査人は.決算日以前の取引にのみ責 任を負うのでほ.ないかという疑問が生じる。これに対する根拠として,スチ・− トメソトは,監査人の監査の相当部分が決算日後に実施されることが必然的で あることをあげている。すなわち,つぎのようにのべている。監査人ほ次期の 取引を監査するために通常の監査手続を拡張する必要ほない。だが,監査年度 に関する十分に考慮した監査計画は,つぎのような監査手続を含むことを認識 しなけれはならない。 (a)通常決算日後に実施される手続(たとえば,現金の打ら切り計凱次期 における代金回収の検討,確認のフォローーアップなど)。 (b)財務諸表についての合理的な意見の立証を目的として,通常監査中継続 される劇般的手続(たとえば,利用できる議事録および中間報告書を読んだ り,経営者と話し合うことなど7り。 勿論,ステートメソトとしてほ,これらの監査手続は状況によって変化する 古こしても,これらの監査手続によって決算日後の事項をしることができ,それ に対して監査人は責任を負いうるとしている。 こ.こでほ財務諸表監査に通常伴なう決算日後の監査手続によって,財務諸表 に関する重要な事項を発見する可能性があることが,その論拠とされているよ うである。しかし,これは若干納得的でない。何故ならば,単に発見する可能 性があることと,監査とほ異質のもののように思われる。たとえば,ま貞に前 提の吟味のところでも疑問をだしておいたように,決算月後の監査手続は網羅 的でも,また完全なものでもなく,すべての決算月後の事項の公開を保証する ものでもない。にも拘わらず,監査報告書にある決算日後の事項が記載されて いれば,読者はそれがすべての蚤要な決算日後の事項と誤解するかもしれな い。その意味でほ.,監査人にとってほ決算月後の事項は単なる情報の提供の問 6)J∂∠d.,pp・1−2・ 7)乃柑・,p6▼

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香川大学経済学部 研究年報 3 J,9ββ ー9β− 題であって,監査の問題でほないという疑問も生じる。というのは,監査は情 報の追加的提供を目的とするものでほなく,財務諸表の侶頼性について意見を 表明するものであるからである。もしそうだとすれば,それは監査とほ別のも のとして公開した方が適当でほないかという疑問が生じる。 しかしながら,このような問題が監査においてとりあげられ,かつ監査報告 書に記載されてい る現実を見るとき,財務諸表監査との関連が解明され,かつ 監査報告書におけるそのほたらきが吟味されねばならない。そして,そのこと によって監査人に本来的な職能に加えて,どのような職能が追加的に要求され てきているかが明らかにされるであろう。財務諸表監査において監査の結果を 報告するいわゆる短文式監査報告書は社会に公表するために作成されるが,そ れほ監査の範囲と財務諸表の適正性に関する監査人の意見とを簡潔に表明した ものである。監査報告書に記載される決算日後の事項ほ,この2っの部分のど ちら紅属するものでもない。もしも決算日後の事項が監査人の意見に含まれる とするならば,それは財務諸表の適正性に対する意見ということになるが,決 算日後の事項の性質はそのようなものでほない。それほ財務諸表の理解のため に必要な単なる情報の提供であって−,意見の表明ではない。他方において,そ れは監査の範園に関するものでもない。何故ならば,決算日後の事項の記載ほ, すべての蛮要な決算日後の事項が完全に網羅されて記載されていることを保証 するものでもなく,かつそれらに対して十分な監査手続をとったことを意味す るものでもない。監査報告書の読者にこのような誤解を与えるものであってほ ならない。 つぎに,いわゆる中間文節またほ区分として,範囲区分および意見区分から 区別されたものとの相違を指摘しなければならない。この中間文節に記載され るものは,その性質として意見区分か範囲区分に.直接関連するものである。大 きく分ければ,中間文節に記載される内容は,範囲またほ意見を限定するもの と,単なる状況の強調や説明を行なうものとに分けられる。前者は,それ自体 限定事項の記敵であって,範囲区分または意見区分にその限定事項の全部的な 記載を行なうことが文章的に明確性,または簡潔性を害すると思われるとき, 中間文節に移されるのである。それ故に,これには本来的には範囲区分または 志見区分に属し,範囲または恵見の表明である。後者のいわゆる説明事項もま

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監査報告沓における決算日彼の事項の意義 −−99− た,範囲または意見の表明に直接関連するものでほあるが,限定事項になるは ど塞大でほない状況あるいほ財務諸表の説明をなすものである。 中間文節をこのように・解すれば,ここで問題にしている決算日後の事項とほ 性質の違ったものである。それほ.財務諸表を読む場合に必要な企業に関する情 報の提供である。その意味では,監査報告書に.新しい要素が追加され,財務諸 表監査に新しい職能が追加されたものといえる。 それでほ監査報告書における決算日後の事項の記載はどのようなは/たらきを もつものといえるであろうか。それは財務諸表の適正性紅ついての意見紅何も のをもつけ加えるものでないことほ再三指摘したところである。監査報告書の 決算月後の事項の記載ほ,財務諸表の理解に重要であると監査人が考え.,かつ 監査人が発見しえた限りにおいて,監査報告書の読者すなわち財務諸表の読者 に.しらせることを目的としている。それは財務諸表の読者が,財務諸表を読む 場合に考慮しなけれは誤解する危険があることを示す,いわば道路標識のよう な役割を果すものである。このような事項のほたらきほ,読者が財務諸表を正 しく理解するように指導するところにある。 往々に.して,監査紅ついては批判性と指導性とが問題にされることがある。 これらの言葉ほそれを使用する人々の観点によって,議論は非常に相対的なも のになってしまうおそれがあるが,私としてほつぎのように理解している。監査 が十分な効果をもつためには適確な批判が必要である。それは監査の職能の性 質である。監査の職能は,このような批判性を手段として,企業の財務諸表が 適正に企巣の財政状態および営業成績を表示するように確保し,かつ指導する ことを目的としていると理解する。 ここでいう指導性ほ.企業の会計の責任者および担当者紅対する指導である。 ところで,決算日後の事項における監査の指導性ほ,財務諸表の読者に対する 指導性である。それ故に,同じく指導性といっても,その対象とする関係者お よびその指導の内容を異にする。企業会計の責任者すなわち経営者に対する拒 導性ほ,利害関係者紅適正な情報の公開を財務諸表で行なうように指導するも のであるのに対して,財務諸表の読者紅対する指導性とほ,財務諸表に含まれ た情報の合理的な理解を指導するものである。このように監査の指導性ほ二面 的であり,企某から見れば,前者ほⅥ的な指導であるのに対して,後者ほ外的

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香川大学経済学部 研究年報 3 j96∂ 叫j∂∂−・ な指導である。この監査の外的指導ほ,前提の吟味のところでも指摘したよう に.,企業の外部の利害関係者として,非常に.分散的かつ流動的な投資家が社会 的に重要な存在となってきたことにより,重大な意味をもってきたと考えられ る。 このように解すれば,決算日後の事項の監査報告書への記載ほ.,監査の新し い職能の現われと見ることができる。しかしこの新しい職能は,従来から監査 がもっている本来的職能に対して,どのよう紅関係づけることができるであろ うか。監査の本来的職能ほ,財務諸表の適正性に対する意見の表明,換言すれ ば財務諸表の信頼度を判定することによって財務諸表が企業の財政状態および 営業成績を適正に表示するように手旨導すること紅ある。これに対して,決静日 後の事項の記載ほ,財務諸表の理解の指導という,いわば追加的職能であるが, これほどこから課せられるようになった.のであろうか。 勿論,財務諸表の作成の責任者ほ.経営者であり,決算日後の事項の公開の基本 的責任は経営者紅あること紅ほ異論はない。経営者は利害関係者に適正な情報 を提供すべきことは,経営者の当然の責任である。それでは監査人ほ.,監査す べき責任をもたない決算日後の事項を,経営者が公開しないときほ,何故監査 報告書に記載しなければならないのか。この追加的職能ほ,監査人が財務諸表 を監査したという関係から生じる。財務諸表は過去の歴史の1部分にすぎない が,将来の判断の資料として重要である。前提の検討のところ紅おいても指摘 したように,過去の事実ほ将来の傾向を示すものとして判断されるのが通常で ある。財務諸表という過去の事実によって予測された企業の将来が,より新し い決算日後の事項によって,間違った判断であることが明らか紅されるかもし れない。このように決算日後の事項の記磯というものは,過去による将来の判 断という通常の予測が否定されるような,異常な場合であることを示す哲戒信 号,あるいは退路標識のようなものである。これが,決算日後の事項における 監査の指導性の職能の意味である。もしも監査人が監査した財務諸表が,読者 によって合理的紅理解されなけれぼ,監査において費やされた努力は全くの無 駄になってしまう。したがって,重大な決好日後の事項を発見したときは,異 常な場合であることを指摘して,その決算口後の事項を考慮して財務諸表を読 まなければ誤解するかもしれないことを注意することが必要である。これによ

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監査報雀藩における決算日後の事項の意義 一一JOj一 って監査の効果がより確実にされるのである。 このように,この追加的職能は,監査人が財務諸表を監査する関係に.おける 財務諸表の読者に対する指導性より生じる。このことほ.,決算日後にある程度 の監査手続がとられること紅より現実的な地盤が与えられる。この追加的職能 は,監査人にとって道徳的責任としてはじめられたとしても,社会が職業的専 門家としての監査人に対して追加すべき職能として−・般的紅認識するに至れ ば,現実的な富任となるであろう。 われわれが決算日後の事項の問題に対して以上のような本質的理解をとるこ とを明らかにしたので,つぎ紅個々の実践的問題について,合理的な解決を求 めていくことにしたい。 ⅠⅤ (i)決算日後の事項の種類および公開すべき箪儲の問題 ステートメソト欝25号は,これをつぎの8っに分類している。 第1の種類の決算日後の事項は,財務諸表に直接影響を与え,かつ財務諸表 上で認識されるものである。それ故に,決算日後の事項が間に合って利用でき れば,そしてその情報がより正確な見積りまたは引当金の基礎となるならば, さらにその情報が決算日に入手できれば利用したであろうと考えられるなら ば,財務諸表上で適当な修正を行なわねほならない。それらの事例としては, 事前に.予期したとは相当に異なる基準で売掛金の回収または債務の決済または 確定が行なわれたことなどがあげられているg) 第2の種類の決算日後の事項は,財務諸表に直接影響を与えず,そしてそれ 故に.その期の財務諸表の修正を必要としないが,その影響のために公開が望ま しいものである。この種の取引または事件の例は,多額の社債の売却,または 制限的条件のついた株式の発行,合併または買収,あるいは火災,洪水および, その他の災害による莫大な損失などがあげられるg) 第8の種類の決静日後の事項は,会計的な見地から見て,往々にして他の2 8)J∂∠d…,pp3−4 9)J∂∠♂.,p4

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香川大学経済学部 研究年報 3 J96g ーーJ∂2一・ 種類のものより面倒なものである。そして通常は,財務諸表上に公開する必要 がないようなものである。それは戦争,経営者の交替,製品の変更,ストライ キ,労働組合加入,市場協定,重大な得意先の喪失のような非会計的事項を含 むものである。このような事項の公開は,しばしばその公開の理由づけについ て疑念を生じるし,またそこで行なった推論は情報的であると同時に誤解をも 招くものである。また企業に対する影響が推測的であったり,または個人的判断 に任されるような−・般的状況を財務諸表に含む必要のないことをは明らかであ る。実際においては,会討的事項と非会計的事項と完全に分けることができな いのがしばしばであり,また極めて稀な特殊な場合には,一・般的状況が特定の 企業に重大な影響を与えることがある。したがって,財務諸表上に適当に・公開 することが必要な第8の種類の決算日後の事項と,財務諸表中に修正または注 記を必要とするような財務諸表との関係をもたないものとに区別するよう紅努 力しなけれほならないと0) 以上を要約すれば,ステ′−トメソトは,第1の財務諸表紅直接影響を与え.る ものについては公開を要求し,第2の財務諸表に直接影響を与えなくても,そ の影響が会計的に認識されるものについては公開を要求し,第3の非会計的事 項および一・般的状況については,監査人が検討して,公開の必要なものと,不 必要なものとに区分すべく努力しなければならないとしている。ステ−トメソ トは,常識的な説明にとどまって,決算日後の事項の公開の決定についてほ監 査人の専門的判断に.委ねようとしている。 フラワーーズば,さらに横越的に,決算日後の事項の公開の決定の判断を行な う場合に,手引きとなる判定基準を求めるべく努力している㌢)フラワーズは, 米国の公共会計士の決算日後の事項の公開についての考え方の実態調査を行な った後に,決算日後の事項をつぎのように分類している㌘ノ その場合に.将来会計 グル・−プとか非会計的グルーープのような名称は,誤解を招き,かつ実際的でな いとして採用していない。 10)′∂∠d.,p4

11)Wi11iam Baker Flowers.Criteria./br DiSClosuYe Of PosirStatement Events。

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監査報告沓における決算日彼の事項の意義 −Jo3一 雄1類型は,決算日に存在して−いたが,後に.なるまで分らなかった事項であ る。 第2類型は,決算日にほ存在して−いなかった事項である。その事項は後に生 じたものであり,金額に測定されるものと,測定されないものとに分類せられ る。 その第1類型について,フラワ・−ズはつぎのように説明して.いる。第1類型 の事項は,監査している諸勘定に影響するところの次期に生じつつある事項を 含む。このような決算月後の事項は,諸勘定が不正確であることを立証したの であるから,決算日の状況を反映するために修正が必要である。またこのよう な決算日後の事項が,決算日に存在する状況のよりよい理解を可能にするため に公開が必要であれば,これらの事項には諸勘定の修正によって反映されるべ きである。すなわち,このような決静日後の事項は,財務的状況の1部分であ って−,財務諸表に記載されるペきであって,そのこと紅よって企業の財政状態 および営業成紡がより正しく表示されるのである㌘) この節1類型に属するものとして,つぎのような例があげられている。第1 に,決算日には回収可能と考えられていた受取勘定および受取手形が,後にな って回収不能であることが立証された場合である。この場合にほ,決算日に.は 回収不能であったのが決算日後に判明したと考えられる。以下の例紅ついても 同じように理解されるのである。第2に,現金および受取勘定が聞達っていた ことが,決算日後の不正の発見によって判明した場合である。第8は,設備が 新技術の発明によって陳腐化した場合である。陳腐化の決定は決算日後であっ ても,その事実は決算日に存在したと考えられ,判断の誤まりが決算日後に・判 明したと解する。第4の例は,会社が決算日に損害賠償の訴証を起されていた が,法律顧問および経営者はその責任はないとしていたが,決算日後に判決が 下り莫大な賠償金が支払われた場合である。これは判断の誤まりを示すもの で,修正されなくてはならない㌘) つぎの第2類型の事項は,AとBの2つのグル・−プに分けられる。Aグル・− 13)J∂∠dl・,pp7ト72 14)J∂∠d小,pp172−73

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香川大学経済学部 研尭年報 3 J96.ヾ l−JOJ一一 ブは,少なくとも最大限および最小限の範囲内で,金額紅測定される事項であ る。もしも,ある事項が金額紅測定されなければ,その財務諸表に対する影響 は不確定であり,会計士の側の推定または予測を排除するために,公開の必要 性をより厳格に検討しなくてほならない。Bグループは,金額に測定されない 事項である㌘) このような第2類型の事項は,監査している財務諸表に記載された金額を変 更しない。すなわち,修正は必要とされないのである。もしも修正が必要と考 え.られる場合には,その事項は第1類型に属するものである。第2類型の影響 は,次期以降の諸勘定諺こ現われるであろう。したがって,この節2類型の決算 日後の事項は,企業の将来の収益力を判断する場合に重要である㌘) 第2類型のグル−プAは,当該事項が直接影響を与える勘定の種類によって 分類される。すなわち,資産紅影響する事項,負債に影響する事項,資本に影 響する事項,利益に影響する事項であると7) 第1の資産紅影響する事項は,さらに資産の計画的取得,資産の非計画的取 得,資産の計画的処分,資産の非計画的処分に分けられる。資産の計画的取得と は,たとえば生産能力の拡大のために,十分な調査研究の後に行なわれる設備 の購入のようなことである。資産の非計画的取得とは,通常予期されないよう な性質のものである。たとえば,死亡した経営者にかけられていた保険金の受 領,高価な天然資源の発見や偶然的利益などがあげられる。資産の計画的処分 とは,資産の構造または項目の変更である。たとえば,設備,子会社,事其の 処分または多額の証券の売却などである。非計画的な資産の処分は,予期しな かった資産の処分であり,その多くは災害によるものであるゞ) つぎに.負債紅影響する事項は,現実の負横紅関するものと,偶発債務に関す るものとに分けら′れる。現実の負債は会計記録に反映されるものであるが, 偶発依務はその結果を勘定に反映させるはど十分紅予測できないが,企業の財 15)J∂摘.,p.73 16)Jみよd・,ppい73−74 17)Jみまdn,pl74 18)J∂さd,pp74−79

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監査報尊重における決静日後の事項の意義 綱j∂ぷ■一 政状態および営業成綴に重大な影沓をおよぼす可能性のあるものである。資本 勘定紅影響する事項ほ,資本構造の変更を要するものである。利益牲影静する 事項は,損失または利益の測定に直接影響する事項である㌘) 第2類型のグルー・プBについてはつぎのように説明されている。もしもその 事項が金額によって測定されなけれほ,たとえその影響が推測的であったり, または個人的な解釈であっても,その公開を慎重に考慮しなければならない。 ある場合には,これらの事項は企業の継続的な収益活動に重大な影響をおよぼ すかもしれないので,これらの事項を無視するべきではない。これらの事項の うちには,グル・−プAとグル・−プBとの区別が明確でないものがある。たとえ ば,独占的営業権の喪失,有用な天然資源の発見および生産進行中の商品の販 売契約のキャンセルなどは金額に測定されるが,その全体的影響は測定されな い㌘) また,これらの事項については,状況およびその予想される影響を分析する ことが必要である。たとえばストライキが進行中であり,2カ月の生産が失な われ,なおストライキは継続中であるとする。この場合に,予算化された生産 は,蒙むった損失および蒙むるぺき損失の証拠を示す。ストライキの長さは, 法律顧問および交渉者の話からしることができる。そこで損失を客観的に見破 ることができる。−・般的にいって,−・般的性質の,そして金額に測定されない 事項は,公開のための積極的証拠または会計士以外の専門家の意見がえられな けれほ公開すべきではないとされる誉) フラワ・−ズは,決算日後の事項を以上のように分類した後,それがどのよう な要素に関係し,そしてその公開の決定がどのように.行なわれるかについて研 究して,最後につぎのような公開の判定基準を提案している。 第1類型,すなわち決算日に存在していたが,決算日後になるまで分らなか った事項は,つぎの要件を備えたとき公開される。 (1)決節日後紅判明した状況は決算日後に存在した。 19)′∂∠♂い,pp79−85 20)∫∂よdい,pp85−欄6 21)J∂∠d。,p86

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香川大学経済学部 研究年報 3 J963 “JO6一−− (2)金額が重大である。 第2類型のグル−−プA,すなわち決算日に存在しなかったが,金額に測定さ れる事項は,つぎの要件を備えたとき公開される。 (1)金額が豪大である。 (2)事項または状況が異常であり,または日常的でない。 (3)決算日後の事項と財務諸表の特定要素との関係が明らかである。 (4)契約または交渉が完了している。 第2類型のグル十ブB,すなわち決算日に存在せず,かつ金額に測定されな い事項は,つぎの要件を備えたとき公開される。 (1)事項またほ状況が異常であり,または日常的でない。 (2)その影響は,監査人以外の専門家によって,客観的データに基づいて見 積られる。 (3)その見稔りの金額が重大であるか,または事項が重大である。 (4)決算日後の事項と財務諸表の特定要素との関係が明らかである㌘) フラワ」−ズは,以上のような判定基準ほ番号順濫適用されるものとしてい る。それはあたかも順次に目の細かいふるいによってふるいをかけるようなも のである。このような過程によって公開さるべき事項が選びだされる。勿論, その場合に,会計士の判断が非常に重要である。 フラワ・−ズの判定基準は, 会計士が判断を下す場合の意志決定のプロセスに何らかの統山的方式を与えよ うとしたものである㌘)このような問題においては,会計士の判断自体を統一・ することば不可能であるので,判断が形成される方式に統一・性を与えることが 考えられたのである。 ここで,以上のようなフラワ・−ズの研究の評価をまとめて−みよう。フラワー ズは,決算日後の事項に対する監査の本質的問題にば関説していない。決算日 後の事項が財務諸表の読者に頚要であることの認識が,かれの研究の基底にな っているにすぎない。フラワ・−ズの研究の主要な貢献は,公開すべき事項の決 定に達する思考形式を厳密に段階づけ,より合理的な結論がえられるようにし 22)J∂よd,p92 23)J∂よdl,p94

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監査報告苔における決算日後の事項の意義 血JO7− たことである。 決算日後め事項の分類について:も,ステートメント第25号よりも厳密かつ合 理的である。すなわち,ステ・−t・メソトの第1,第2,第8の類型は,夫々フ ラワーズの簡1ら 第2のグループA,第2のグループBの類型庭相当するが, その定義づけがより明確である。そして,ステートメントの第3類型でほ,そ の公開の基準が莫然としていたが,フラワ・−ズの第2類型のグループBでは金 額の見積りが客観的に与えられるもの征している点で,公開の限界が明確にさ れている。また,フラワーズが公開すべき事項の判定基準として,重要性の他 に,異常性,財務諸表との関連性および取引または契約の完了性などをあげて いるが,これは有用であると思われる。 つざに,重要であると思われるのは,財務諸表との関連性を1つの判定基準 としていることである。この点から,金額にあらわされない事項が排除される ことが明らかになる。もっとも,財務諸表との関連性は広く解されて,金額的 な見積りが客観的にできるものは含まれる。さらにフラワ−ズが客観性を重視 していることも蕃要である。すなわち,金額の測定および見括り紅客観的証拠 を要求している。金額の見積りの場合紅,会討士の個人的判断または推測を避 けるために,会計士以外の専門家の意見を必要としている。 ところで,公開すべき事項の決定に関して,保守主義の問題がある。−・般の 会計士の間には,企業に利益よりも損失を生じた場合の方が,公開の必要性が 大であると考えるものが多い。これに対してフラワ・−ズは,有利な事項も不利 な事項と同じウェイトで,注意深く公開を考慮されねばならないとしている㌘) われわれも,この意見に同意する。これはいわゆる会計処理上の保守主義のよ うに,企業の資産内容を充実させようというものではなく,単に情報の問題で ある。情報の問題とすれば,利害の相対立する関係者に対して有利な事項と不 利な事項との両方がしらされなければ,公正な情報提供とはいえない。 最後に,われわれの本質的な理解が,このようなフラワ・−ズの分類に対して どのように適用されるかについてのべておく。まず,フラワーズの欝1類型, すなわち決算日後に存在していたが,決算日後になるまで分らなかった事項で 24)J∂≠d‖,p94・

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香川大学経済学部 研究年報二 3 ーヱ0β− ヱ96 あるが,これは財務諸表の作成において事実の誤認または判断の誤まりがあっ たことを示すので,当然紅財務諸表が修正.されるべきであり,もし修正されな かったときは,監査報告書でそのことを示すために,意見区分に限定事項とし て記載される。このように,フラワーズの第1類型に属する決算日後の事項ほ, 通常の財務諸表監査に含まれるものであって,単なる情報の提供である固有の 意味の決算日後の事項ではない。 固有の決算日後の事項の問題は,フラワ・−ズの第2類型,すなわち決算日に 存在しなかった事項,換言すれは財務諸表の修正を要しない事項の問題である と考える。それは,決算財務諸表の監査の問題ではない。換言すれば,それほ 財務諸表の企業の財政状態および営巣成績の表示の適正性を検討するものでほ ない。監査報告書に記載された決算日後の事項は,財務諸表についての総合的 意見に限定を加えるものではない。およそ・決算日後の事項というものは,財務 諸表につい ての総合的意見に含められるべきものではない。それは財務諸表を 読む場合に,注意すべき異常な状況を示すための情報の提供である。それ故に, 監査についての説明を行なう意味の情報の提供との性質を異にする。そこでい わゆる中間文節とは区別さるべきものである。フラワ・−ズの第2類型の決算日 後の事項は,監査の本来的職能とは直接関係のない新しい追加的職能に関する ものであるといえる。 (ii)決算日後の期間の決定の問題 これに関しては,ステートメント第25号が常識的な提案をだしているが,そ れは通常の場合に合理的であると思われる。またフラワーズの研究によれほ, このステートメソトの提案は一・般に会計士の間に支持されているようである。 ステートメントは,すべての重要な監査手続完了の日をもって監査報告書の 日付とし,それに.よって−,決算日後の期間を限定することを提案している芝5) この蚤要な監査手続完了のときと監査報告書作成のときとほ,実際には必らず しも短時間で連続しないこともあり,長文報告書の日付との関係,SECに.提 出する監査報告書の場合の問題,同じ監査報告書を後でもうー度作成する場合 の問題など,いろいろの問題が生じる可能性が考えられるが,通常の場合に,貴 25)AICPA,0?tCit・・Pl8,

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監査報告苫における決静日後の事項の意義 −Jβ9一 任を限定づけるE川としては,放も借景即勺であり,かつ明快であろ・う。 この問題について詳細なノ去しは省いて,監査の職能との閥連において注意すべ き点を指摘する紅とどめる。すなわち監査人が関与することのできる決算月後 の期間は,場合紅よって異なるのが当然であって,すべての場合紅ひとしい期 間,したがってひとしい結果を期待することばできない。この点から考えて, 職能としては本来的職能に対する追加的職能であり,報告書の記載としては本 来的記載に対する追加的記載といえるであろう。それ故に.,監査人の決算月後 の事項についての職能が,日常的なものでなくて,異常なものであることが分 かる。 (iii)決算日後の監査手続の問題 この間題について,ステー・トメソト第25号はつぎのようにのべている。 通常の場合にほ,監査人は決算日後のある期間中の取引に対して通常の監査 手続を拡張する讃任を負わない。しかし,−・般に認められた監査手続は通常の 場合に,次期における利用しうる議事録および会社の中間計算書の閲見,銀行 勘定調整表,返戻された支払済小切手,受取勘定の回収,棚卸資産の次期紅海 ける販売,返品および値引きなどの項目の監査または試査を要求すること,お よび監査人ほ決算日の財務諸表および諸勘定の監査の1部として適当な場合に は,前述のような手続をとるべきである。さらに,−・般に認められた監査実務 ほ,財務諸表に関して重要である事項または取引が決算日後に.生じたかどうか 紅ついて,経営者に適当な質問をすることを含んでいる。また,財務諸表に含 まれ,または財務諸表から除外された項目が,暫定的な資料に影轡を与え,そ の最終的禍整が監査人に可能な期間に行なわれる場合には,その他の追求を行 なうことを含んでいる㌘) さらに,ステ・−トメソトはつぎのような注意を与えている。 決算日後紅,監査人が監査のいろいろの部分を完了させるぺき予定的期間と いうものほない。この期間の長短は,それぞれの監査の実際的要件紅依存し, かつ比較的短期間から数カ月紅もおよぶものもあることは明らかである。ま た,すべての監査手続は同時に完了するものではないし,またある監査の部分 26)Jゐ≠♂い,p・7.

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−JJ∂− 香川大学経済学部 研究年報 3 ヱ96β は他の部分が決界日またはそれ以前に.完了しているにもかかわらず,決馴≡1後 の取引に種々の程度において必然的に拡張されるものである。同様紅,決算日 後の事項についての監査人の接触および通暁皮は,決算日後に拡張された各種 の監査手続の完了紅近づくにつれて,だんだんと少なくなるミ7) 以上のようなステートメントの見解は妥当なように思われる。まず第1に., それほ決算月後の監査手続と次期の通常の監査手続とを区別するのに有効であ る。すなわちステ−トメソトは,決算日後の事項を監査するために通常の監査 手続を拡張することを要求していない。当該財務諸表の監査に関する監査手続 のうちで,決算日後にとられる監査手続のみであって,特別の監査手続をとる ことば要求されない。 第2に,ステ・−・トメソトは,決算日後の事項のために監査が特別に行なわれ るものでないことを明らか軋している。財務諸表監査においてとりあげられる 決算日後の事項は,その通常の監査手続によって明らかにされるものに限り問 題とされるのである。 第8に,決算日後の事項は,網羅的にかつ完全な形では問題紅されない。す なわち,まえにも指摘したように,そこにはすべての重要な決算月後の事項が 発見されるというような保証はない。その時々の監査の事情によって,監査手 続および決算日後の期間は相違するので,すべての場合に同じ結果は期待でき ない。 これらのことから,つぎのようなことが推論できる。第1に_,決算月後の事 項に監査人が関与しているが,それは決算日後の事項を監査しているのではな く,財務諸表を理解するのに重要な決算日後の事項についての情報に注意して いるのにすぎない。 第2に,監査人はすぺての重大な決算日後の事項の発見を目的としているの でもなければ,そのことを保証しようとしているのでもない。単に監査人が通 常の監査手続によって発見した限りにおいてという,消極的なものである。 このような点から,監査人にとってこのような職能は本来的なものではなく, 追加的なものであることが明らかである。それ故に,監査報告書への記戦で 27)J∂≠dい,pp7−8.

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監査報名寄における決算日後の事項の意義 仙一エけ− も,このような性格を明らかにする必要がある。たとえば,すべての重要な決 算日後の事項が記載されているという完全性の誤解を避けるような記載方式が のぞましい。 (iV)決算日後の事項に対する責任の問題 ステートメント第25号は,コジフィケ・−ジョンの12ページの,財務諸表およ び諸勘定に.対する基本的責任は,経営者にあって監査人にはないという主張を 引用している28)。コジフィケージヨソの当該ぺ−・汐は,スター†メソト第30号 によって改正されたが,この部分に関する限り番犬な変東はない芝9)何故,経 営者にそのような責任が課せられるかについての理由づけとして,コ汐フィケ 岬ションは,経営者は財務諸表に反映されるべき会社の諸取引および会計記録 を直接的,また基本的にしっているからであると説明していたが,スデー・トメ ソ下第30号では表現が強められて−,それらの取引は経営者が直接乾しっており, かつ直接紅統制しうる範囲の問題であり,監査人はそれとは別の立場にあるか らであると説明された㌘) 決算日後の事項についても,同じ基本的考えが賞ぬかれている。すなわち, 財務諸表,したがって決算日後の事項による財務諸表の修正または注記につい ての基本的責任は,会社紅ある。また,決算日後の事項についての情報は,監 査人が入手するよりもまえに経営者がしるであろうとされる。決算日後の事項 紅ついての監査人の賓任ば,1948年の一・般紅認められた監査基準のうちの報告 基準の第8頓に示されるとする。すなわち,第8項は「監査報告書に.,別段の 記載がなければ,財務諸表における情報の公開は合理的に十分であると考えら れねばならない」とのべている警) それ故に,監査人が財務諸表に関して重要な決静日後の事項または取引をし った限りにおいて,監査人は、つぎのような責任をもつ。(a.)それらの事項が適 28)J∂菖dい,p・5・ 29)コジィフィフ−ジョンの当該箇所およぴステー・トメソト第30号紅ついてほ,推鋸「財 務諸表監査における独立監査人の葺任と職能」(香川大学経済輸叢第36巻第2号所磯) で解説を行なった。

30)AICPA,Statements on Audiiing Pr・OCedure No”30,p40 31)AICPA,StGtementS O71Auditi72g ProccdurcNo}′25,p}}6ル

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⊥963 香川大学経済学部 研究年報 3 −−・JJ2鵬 当紅考慮され,そして適当と思われる場合にこは,財務諸表の修正.または注記が 行なわれていることを確かめること。(b)もしも,監査人の意見において,財 務諸表中上記(a)にのべられた点のどれかに重大な不一・致があるならば,状況 を判断して,報告書申に限定意見をのべるか,報告書中に適当な情報を記敬す ること㌘) ステートメント第25号が,報告基準の第8項を決算日後の事項の問題に適用 することは,・−・見妥当なようであるが,少し拡張解釈にすぎると思う。すなわ ち,第8項のいう情報公開の十分性は,財務諸表自体に関する限り決算日現在 における情報公開に.ついて解釈されるのではないか。もしも,決算日後におい ても,情報公開の十分性を監査するのであれば,決算日後についても正規の監 査手続がとられなければならない。それは通常の監査手続の次期における拡張 であり,ステートメソトが監査手続の拡張は必要なしとのべたことと矛盾す る。また,情報公開の十分性とは,決算日現在の財務諸表の企菜の財政状態お よび営業成絞紅ついて:の表示の十分性であって,決算月後の時点における財務 諸表の理解に必要な情報の十分性を意味するものと考える。 (Ⅴ)監査報告書における記載の問題 ステ㌧−トメソト第25号は,この問題についてあまり詳しくのぺていない。た だ,財務諸表が決算日後の事項によって修正または注記を加えられていない場 合には,諸事情を考慮して監査報告書に限定意見を表明するか,監査報告書濫 適当な情報を記載しなければならないとしているだけである芝3) スデートメソトでは,決算日後の事項は限定意見になるか,情報の記我にな るかの2っの通があることが示されている。しかし,われわれとしては,フラ ワ・−ズの第1類型の決算日後の事項については,限定意見になるかならないか であり,またフラワ←・ズの第2類型の決算日後の事項ほ情報の提供を行なうか どうかであり,限定意見になるかならないかという問題は生じないと考える0 われわれの立場としては,フラワーズの第1類型は決算日後の事項の問題と してほ固有のものではなく,むしろ通常の監査に含まれるペきものである。フ 32)Jみ∠d.,p6 33)J∂柑・,p6

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監査報告苔紅おける決掛目後の事項の意義 −〃β一− ラワーズの第2類型が,決界日後の事項として僧偶のものであり,監査報告書 の記載についてより大きな問題をもつものである。第2類型の決算月後の事項 の監査報告書への記載に.ついて,われわれは,いわゆる中間文節とは性質の異 なるものと考える。中間文節は,第3文節ともいわれるように,監査報告書の 基本的な2っの文節,すなわち意見文節またほ範囲文節に分蔓的にまたは構文 的に記載することが不適当と考えられるものを,別の文節としたに.すぎない。 本来的紅ほ,その2つの文節のどちらかに帰属すべきものである。それに対し て,第2類型の決算日後の事項はそのどちらにも属さない,単なる情報の提供 である。 もしもこのように理解するとすれば,この性質の異なるものを中間文節とし て不明瞭なままに記執することば,多くの誤解を生じることになる。その誤解 については,まえにも指摘しでおいたように,その記載はすべての重要な決算 日後の事項が含まれているとの保証が与えられているとか,それが意見または 範囲の限定であるとかなどの誤解を招くおそれがある。これに対して,われわ れは,より明確な記載方法が必要であると考える。そこで,提案しうる第1は, 他のものと区別して,別の性格のものとして−表示することである。この点から, この決算日後の事項の記載が独立の文節とされねばならないことが導かれる。 すなわち,意見文節,範闇文節のいずれからも,またいわゆる中間文節からも 区別された文節とされなければならない。提案の第2は,決算日後の事項は監 査の問題ではなく,情報の提供の問題であることを明確に示すように.記載しな ければならないことである。この点からは,監査報告書の本文か ら区別できる 形で示した方がよいことになる。そこで,実際的に.は,いわゆる追記とか,但 し苔のような形で,本文の後に記載することが考えられる。 Ⅴ ところで,これまでわれわれが展開してきた決算月後の事項に対する基本的 態度は,米国のAICPAの見解と必らずしもー・致しない。そこで,ここに少し くAICPAのこの問題に対する基本的態度を追求して−みること紅する。 AICPAの最近のステートメソト第31号は,「限定と意見差控(報告基準の明 確化)」と題されるもので,主として報告基準の第4項の明確化を目的として

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香川大学経済学部 研究年報 3 J96β −ム侵− いる。このステートメソト弗3i号に,「不十分な表示(inadequate disclosure)」 という項目があり,これが決算日後の事項に関連しているのである。 すなわち,ステートメント第31号のパラグラフ40は,依頼人の財務諸表の表 示が不十分であるとき,補足的情報の提供をつぎのようにのべている。 「適正な表示のために重要な情報は,財務諸表(関連する注記を含む)に記 徽されねばならない。このような情報が,株主に対する報告書,目論見書,委 任状請求書あるいはそ・の他の類似の報告書のどこかに記載されているとき,そ れは財務諸表紅おいて言及されねばならない。依頼人が適正表示に蚤要と考え られる資料の記救または,注記の形での言及によってそれを結合させなかった ときほ,独立監査人は,監査報告書の中間文節に必要な補足的情報(suppleme− ntalinformation)を提供し,かつ適当に監査意見を限定しなければならな いミ1)」 これば,監査報告基準の第3項,すなわち「監査報著書に.別段の記載がない ときには,財務諸表における情報公開は合理的に十分であると考え.られねばな らない」という規定をより具体的匹表現したものということができる。そこで

は,「適正な表示のため紅重要な情報」は単なる財務諸表の範間をこえて,「株主

に対する報告書,目論見書,委任状請求書またはその他の類似の報告書のどこ かに記載されている」情報にまで広げられている。そして,これらの情報は財 務諸表で言及されねばならない。このような点で情報公開が不十分であるとき は,監査人は監査報告等の中間文節に「補足的情報」を記載するとともに,意 見区分において限定事項として言及する。ここに,補足的情報が限定意見に関 するものとして性格づけられる。 ステートメント第31号は,つぎのような例示をあげている。 「(中間文節) 1962年1月15日,会社は,設備拡張の金融の目的のために,ⅩⅩドルの社債 を発行した。社債契約ほ,1961年12月31Eト以降の将来の利益の現金配当の支払 を制限する。 34)AICPA,ぶ′αf♂弼♂〝如乃A〟dグオよ乃g P′OCβ♂〝㌢・βⅣ031,rゐβJ∂α㌢〝αJ∂メAcC0〝〃′α紹C.γ, JanuaIy1963,p.72

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監査報舎恕における決鈴目敏の事項の意義 −−エは一 (意見文節) われわれの意見においては,前節の情報の省略を除き,財務諸表は を 適正紅表示している三5)」 こ.の例は,決算日後の事項の例であり,フラワー.ズの第2類型Aグループ叱 属するものである。 またスf1−・トメソト鱒31号ほ,追加的説明事項(additionalexplanatory matter)にふれているが,中間文節の補足的情報との区別を明らかに.するため にとりあげでおとう。すなわら,スター・トメソトはつぎのよう紅のぺている。 「場合によってほ,独立監査人は,ある状況を強調したり,あるいは.財務諸 表の解釈を助けるために,(十分な情報公開のためには必婆でない)追加的な 説明事項を監査報告書に含めたいと思うかもしれない。このような追加的情報 公開(additionaldlisclosure)ほ,監査の範囲またほ財務諸表に対する意見の 限定を・冒的とするものでは.ないので,それ紅対する言及は,独立監査人の報告 書の意見区分でなされるべきでほない㌘).」 スf一一−トメソトほ,補足的情報(supplementalinformation)と,追加的 情報公巨射additionaldisclosure)またほ追加的説明事項(additionalexplanator− ymatter)とを明確に区別しているのである。すなわち,補足的情報とは情報公 開が不十分であるとき紅補足する情報であり,追加的情報またほ説明ほ,情報公 開が十分であるときになお追加的に提供される情報またほ説明である。それ故 に,前者は限定意見紅関連し,後者ほ限定意見に関連しない。その両者の記載 方法の差異は,意見文節でそれに対する言及が行なわれるかどうかであり,読者 ほ意見文節に・おける言及の有無によって,それが補足的情報であるか追加的情 報であるかを判断せねばならない。 ステ−トメソト第81号を,全体を通じて−みると,中間文節は監査範旺lの限定 またほ監査意見の限定のとき,限定事項の内容の記述の場所とされている。ま た,限定事項のもう1っの記搬方法として,ステ・−トメソトほ.,不確定事件の 場合に,注記とする形式を用いている已フ)とも角,スチ」−トメソトでは.,中間 35)J∂g♂.,p・72l 36)J∂∠d,p72 3」7)J∂よd,p731

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