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自己紹介 経歴 入社当時は 金融端末のソフトウェア開発に従事 2000 年頃より Linux/OSS のビジネス開発を担当 2012 年より オープンソース技術開発センタセンタ長 現在の業務 OSS を活用するビジネスのための支援 新しい技術 /OSS の発掘 評価検証 ビジネス ソリューションの立

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オープンソース「超」入門

オープンソースカンファレンス 2013 Nagoya

オープンソースビジネス推進協議会(OBCI)理事 株式会社 日立ソリューションズ オープンソース技術開発センタ 2013/06/22

(2)

自己紹介

【経歴】

 入社当時は、金融端末のソフトウェア開発に従事。  2000年頃より、Linux/OSSのビジネス開発を担当。  2012年より、オープンソース技術開発センタ センタ長

【現在の業務】

 OSSを活用するビジネスのための支援 • 新しい技術/OSSの発掘・評価検証 • ビジネス・ソリューションの立ち上げ支援 • 現在特にフォーカスしている領域

【社外活動】

 OSSコンソーシアム 副会長 兼 クラウド部会リーダ  オープンソースビジネス推進協議会(OBCI)理事(セミナー担当)  Linux Foundation SI Forum リーダ

クラウド クラウドの運用自動化 (CloudStack, OpenStack, …) 仮想デスクトップ (VERDE, RHEV-D ,…)

業務バッチ処理基盤 既存COBOL資産の活用 (OpenCOBOL)

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目次

1. オープンソース(OSS)とは?

2. オープンソースの状況

3. オープンソースライセンス

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1-2 オープンソースの定義

1. 自由な再頒布が出来ること 2. ソースコードを入手できること 3. 派生物が存在でき、派生物に同じライセンスを適用できること 4. 差分情報の配布を認める場合には、同一性の保持を要求してもかまわない 5. 個人やグループを差別しないこと 6. 適用領域に対する差別をしないこと 7. 再配布において追加ライセンスを必要としないこと 8. 特定製品に依存しないこと 9. 同じ媒体で配布される他のソフトウェアを制限しないこと 10.技術的な中立を保っていること ■ OSI(※1)が定めるオープンソースの定義

※1・・Open Source Intiative(オープンソース文化の啓蒙を目的に設立された国際NPO法人)

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ソースコードを公開し、世界中の技術者が同じソフトウェアの開発に

取り組むことで、機能・品質を継続的に向上していくことができる

1-3 オープンソースの目的

■ なぜ、ソースコードを公開するのか? ポイント

オープンソースの目的はソフトウェアの機能・品質の向上

世界中の利用者達 世界中の開発者達 改良 公開 フィードバック

品質向上

オープンソース

機能向上

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1-4 オープンソース関連組織・団体の全体像(1)

ユ ー ザ 開発コミュニティ Linuxカーネル ドライバ GNUソフト ライブラリ コマンド アプリケーション ソフトウェア (ApacheなどのOSS) ディストリビュータ デ ィ ス ト リ ビ ュ ー シ ョ ン イ ン ス ト ー ラ 他 非Linuxマシン 日本語フォント/ オフィススイート等の 商用ソフトウェア ISV PFベンダ ハ ー ド ウ ェ ア 動 作 確 認 済 み マ シ ン SIer 業 務 ア プ リ 構 築 シ ス テ ム

■ 関連組織・団体の全体像

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1-4 オープンソース関連組織・団体の全体像(2)

(出典:日本OSS推進フォーラム「オープンソースソフトウェアが開発コミュニティからユーザに届くまでの仕組み」より 作業役割(例) ① ② ③ ④ ⑤ ディストリビュー ションの作成 ユーザ ディストリ ビュータ ディストリ ビュータ ディストリ ビュータ ディストリ ビュータ ターゲットマシン へのインストール ユーザ ユーザ PFベンダ (ディストリ ビュータ) PFベンダ (SIer) 総合ベンダ ターゲットマシン での動作確認 ユーザ ユーザ ユーザ PFベンダ (SIer) 総合ベンダ 様々な機器やソ フトウェアを利用 したシステムの提 案 ユーザ ユーザ ユーザ SIer 総合ベンダ システム構築・ 評価 ユーザ ユーザ ユーザ SIer 総合ベンダ 運用時の問題切 り分け等 ユーザ ユーザ ユーザ SIer (ユーザ) 総合ベンダ (ユーザ) ① ② ③ ④ ⑤ 開発コミュニティ/開発企業 ユーザ 総 合 ベ ン ダ SIer PFベンダ ディストリビュータ ポイント

■ 開発コミュニティ以外によるサポート提供形態

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1-5 コミュニティとは?

 「オープンソース・コミュニティ」

– 一般的な「コミュニティ」は、「共同体、集団、地域社会」 – 特定のオープンソース・ソフトウェアの開発や普及活動を行うことを目的と した、人々の集まり

 開発コミュニティ

– オープンソースを開発するコミュニティ (例)Seasarプロジェクト、Ruby開発コミュニティ – 企業がコミュニティを主導する場合もある (例)MySQL(Oracle)、JBoss(RedHat)

 ユーザーコミュニティ

– オープンソースを利用するにあたり、情報交換を行ったり、日本 語ドキュメントの作成を行ったりするコミュニティ

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1-6 オープンソースは大丈夫?

 オープンソースは品質が悪い?

– 誤解です。 – むしろ、商用製品よりも品質が高いケースもあります。 – 大規模システムへの導入実績も豊富です。

 オープンソースは実は高い?

– 誤解です。 – 利用ノウハウがない場合は、有償サポートサービスを活用することで、リスクを低 減しつつ、確実にソフトウェアコストを削減できます。

 オープンソースを扱えるエンジニアがいない?

– 誤解です。 – 商用製品を扱えるエンジニアであれば、オープンソースも簡単に扱えます。 – ソースコードレベルのサポートは、有償サポートサービスのご利用をお勧めします。

 オープンソースは自己責任?

– 様々な有償サポートサービスがあります。有効に活用しましょう!

■ オープンソースの3つ(+1)の誤解

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2-1 国内市場動向

国内ソフトウェア市場動向

・ 2010年の国内ソフトウェア市場は2兆1,337億2,300万円。売上額1位はマイクロソフト(シェア 18.3%)、2位は富士通(10.0%)、IBMと日立が同率3位(6.9%) ・ 2011年の国内ソフトウェア市場は2兆1,235億800万円、前年比成長率マイナス0.5%。 2011年5月時点の予測から7.6ポイント上方修正 ・ 公共/教育向けやメインフレーム向けで震災の影響を強く受けるも、事業継続面からのインフ ラ補強や企業のグローバル対応の加速が成長材料 ・ 2010年~2015年の年平均成長率は2.5%、2015年市場規模は2兆4,168億9,700万円と予測。 2013年には2008年時ピークの2兆2,572億8,000万円を超える見込み

国内オープンソースソフトウェア利用実態

・ ユーザー企業におけるオープンソースソフトウェア(OSS)の最大メリットはコスト削減 ・ ソリューションプロバイダーの30%以上はOSSプロジェクトが増加傾向 ・ OSSの使用実績の多さがITビジネス売上高の増加に繋がっている ・ サポートに対する懸念やエンジニア不足の課題を業界挙げて解決していくことが必要 出典:IDC「国内オープンソースソフトウェア利用実態調査結果」 出典:IDC「国内ソフトウェア市場動向および予測」

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2-2 OSS導入実績調査(1)

Linux Foundation SI Forumが実施した

2011年度オープンソースソフトウェア導入実績調査から

① 調査概要

 調査期間:2012/3 ~ 2012/4

 調査対象期間:2011年度(2011/4~2012/3)

 参加企業(8社) :

• 株式会社日立製作所(日立Grは、日立で纏めて回答) • 株式会社アシスト • 日本電気株式会社/NECソフト株式会社 • 日本電信電話株式会社/株式会社NTTデータ • デル株式会社 • 東芝ソリューション株式会社 • 日本ヒューレット・パッカード株式会社 • 富士通株式会社/株式会社PFU

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2-2 OSS導入実績調査(2)

分 野 結 果

OS / Distribution Android、Debian、Ubuntuなどが導入され、OS利用の多様化が進行  導入実績多数 : CentOS, Fedora, Android, Debian, Ubuntu等  導入実績あり : LKST, openSUSE, Vine Linux

仮想化 / クラウド 「クラウドビジネス」との融合により、大規模な仮想化環境の導入が必要 クラウドインフラの費用を圧縮するためOSSのツールへの移行が進展

 導入実績多数 : KVM, Xen, OpenStack

 導入実績あり : oVirt, VirtualBox, CloudStack, QEMU等 DB・関連ツール  昨今のクラウド・ビッグデータビジネスの影響を色濃く反映  Hadoopの導入実績の増加に合わせ、関連ツール類も増加  導入実績多数 : PostgreSQL、MySQL  導入実績あり : CDH、memcached 調査結果  全体概況 クラウド/仮想化/ビッグデータ関連OSSの導入実績が急速に進んでいる。 本年度、検証実績があるCloudForms、CloudFoundryなどは来年は導入実績が予想される。

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2-2 OSS導入実績調査(3)

 最も積極的に投資が進む分野でOSSの活用が活発

– 「クラウド」「ビッグデータ」

分野 OSSツール 導入実績社数 クラウド OpenStack 3 CloudStack 2 Eucalyptus 3 ビッグデータ Apache Hadoop 4 Apache Hbase 5

ITのトレンドはOSSが主導し、ベンダが追従する

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(*)代表的なOSSの一覧

カテゴリ OSS OS Linux、FedoraCore、CentOS、Android、openSUSE、Debian 仮想化 KVM、Xen ネットワーク DHCP、Asterisk、OpenSSH、OpenSSL、Squid、BIND セキュリティ FreeRADIUS、OpenSSH、OpenSSL ファイルサーバ Samba、NFS、WebDAV、Samba SWAT 運用、管理 Hinemos、MRTG、OpenLDAP、OpenSSO、Zabbix 開発、テスト Hibernate、Perl、PHP、RubyStruts、eXo Platform DB、関連ツール Apache DB、OpenOLAP、MySQLPostgreSQL

Web、APサーバ Apache、Jboss、Tomcat、zimbra、eXo Platform Desktop Firefox、openoffice.org、Thunderbird

代表的なOSSの一覧

OSSはたくさんの種類があり、上記は代表的なOSSの一部。

Linuxの普及促進団体であるThe Linux Foudationが、安心して活用できるオープンソースソフト ウェアとして、現時点で選別しているものだけでも約400種類存在。

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(*)2008年~2010年まで継続的に使われてい

るOSS

Apache Ant Python Dbunit PukiWiki Apatche Samba Eclipse WTP qmail

BIND Squid fml qpopper

CentOS Apache Struts GanttProject RRDTool CVS Subversion gimp Seasar (S2DAO) Eclipse Apache Tomcat Hibernate Selenium FedoraCore Trac Apache Jakarta sendmail Firefox vsftpd Apache Log4J SQLite Apache JMeter Xen MRTG swatch

MySQL rsync MySQL

Administrator

Thunderbird OpenLDAP ab (apacheBench) Nagios Tortoise SVN

OpenSSH analog Namazu Ubuntu OpenSSL Apache XML NET-SNMP Ultra Monkey

Perl bonnie Openoffice.org VNC PHP Bugzilla OpenOLAP webmin

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2-3 オープンソースの利用状況

■ 各業界の「トップ企業グループ」での利用状況

業種 利用しているオープンソース 大手銀行、地銀、信用金庫 Tomcat / JBoss 他 大手証券会社 JBoss / MySQL 他 大手自動車メーカー PostgreSQL 他

大手自動車部品メーカー Apache / Tomcat / JBoss / OpenAM / Liferay 他 大手電子機器メーカー Tomcat / JBoss / MySQL / OpenAM / Liferay 他 大手家電メーカー Tomcat / Subversion / OpenAM 他

大手化学メーカー Tomcat / PostgreSQL 他

通信会社 Tomcat / JBoss / OpenLDAP 他

電力会社、電力会社グループ企業 JBoss / PostgreSQL / OpenAM / Liferay 他 大手流通業 Apace / JBoss / Liferay 他

大手商社 JBoss / MySQL 他 大手メディア企業 JBoss / MySQL 他 大手システムインテグレーター 各種OSS 事例多数

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2-4 オープンソースの適用状況

■ OSからミドルウェア、業務アプリケーションの領域へ

オペレーティングシステム Linux Webサーバー Apache アプリケーションサーバー Tomcat / JBossAS データベース MySQL / PostgreSQL シングルサインオン OpenSSO ポータル Liferay Bi Jaspersoft CRM SugarCRM ERP Compiere / ERP5 オフィススイート OpenOffice スマートフォン用 プラットフォーム Android アプリケーション 領域 ミドルウェア領域 オペレーティング 情報家電向けLinux

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3-1 オープンソースライセンスの重要キー

ワード(2)

 FSF(Free Software Foundation, Inc.)のRichard Stallman氏が提唱

 プログラム(もしくはその他の著作物)を自由とし、加えてそのプログラム の改変ないし拡張されたバージョンもすべて自由であることを要求するた めの、一般的な手法の一つ  オープンソースを入手した者が、それを再頒布したり、改変したりできる 自由を保証するもの

■ 「コピーレフト」

Copyright

- all rights reserved -

Copyleft

(22)

3-2 オープンソースライセンスの類型(1)

■ オープンソースライセンスの類型

(ソースコード公開条件とライセンス波及度合いの観点から分類)

◆ コピーレフト型 ・・・ GPL(GNU General Public License)類型

・ コピーレフト性の最も強いライセンス ・ 改変部分のソースコード公開が必要

・ ライセンス条件の伝播があり、オープンソースと組み合わせた オープンソース以外のソースコード公開の義務がある

◆ 準コピーレフト型 ・・・ MPL(Mozilla Public License)類型

・ 改変部分のソースコード公開が必須 ・ ライセンス条件の伝播なし ・ 準拠法、裁判管轄、特許権への対応が明示されており法的解釈が明確

◆ 非コピーレフト型 ・・・ BSDライセンス類型

・ ソースコードの開示義務がないため、利用者にとっては都合が良い ・ 商用ソフトウェアへの組込みが可能

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3-2 オープンソースライセンスの類型(2)

ライセンス類型 代表的なライセンス 特徴 コピーレフト型

(GPL類型)

GPL (GNU General Public License) • コピーレフト

• ソースコード公開義務

(組合わせたコードにも伝播)

AGPL (GNU Affero General Public License) European Union Public License

準コピーレフト型 (MPL類型)

LGPL (GNU Lesser General Public License) • 企業開発のオブジェクトコードを

企業独自のライセンスで頒布 • ソースコード公開義務

MPL (Mozilla Public License)

Common Development and Distribution License Apple Public Source License

Eclipse Public License Common Public License

非コピーレフト型 (BSD ライセンス類型) BSD License • 最も制約が弱く、開発したソフト ウェアの権利が守れない • ソースコード公開の義務なし MIT License

ZPL (Zope Public License) V2.0 Apache License

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3-2 オープンソースライセンスの類型(3)

ライセンス類型 複製・ 再頒布可能 改変可能 改変部分の ソース公開 要 他のコードと組合せた 場合、他のコードの ソース公開要 オ ー プ ン ソ ー ス GPL類型 ○ ○ ○ ○ MPL類型 ○ ○ ○ × BSDライセンス 類型 ○ ○ × × フリーウェア(*)/シェ アウェア ○ × - - 商用ソフト × × - - (出典:<日本OSS推進フォーラム ビジネス推進WG監修> ビジネスユースにおけるオープンソースソフトウェアの法的リスクに関する調査」)

■ オープンソースライセンス類型の比較

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3-2 オープンソースライセンスの類型(4)

45.12%

7.97%

6.77%

6.25%

4.96%

2.41%

1.81%

1.13%

6.86%

GNU General Public License (GPL) 2.0 Artistic License (Perl)

MIT License

GNU Lesser General Public License (LGPL) 2.1 GNU General Public License (GPL) 3.0

BSD License 2.0 Apache License 2.0

Code Project Open 1.02 License Microsoft Public License (Ms-PL)

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(27)

4-1 開発工程ごとのポイント(1)

【オープンソース利用のデメリット】

• 緊急時の技術サポートが受けられない • オープンソースに詳しい技術者が少ない

【オープンソース利用のメリット】

• 調達コストの低減、開発効率向上 • ベンダロックインの回避 OSS導入時のポイントを 考慮した選定 ・システム構成 ・ライセンス ・性能 ・品質 etc OSS選定ガイドラインの参照

(28)

【OSS製品選定/評価】 ・ システム構成 (★) ・ ライセンス (★) ・ 性能 ・ 品質 (★) ・ ライフサイクル (★) ・ 情報量 (★) ・ 保守性 (★)

4-1 開発工程ごとのポイント(2)

システム要件の定義 ハードウェア ソフトウェアの選定 基本設計 詳細設計 構築 テスト 【設計・導入】 ・ 正しい設計、設定 【テスト】 ・ テストの粒度の調整 (★) 【保守時の情報収集】 ・ コミュニティのチェック (★) ・ サポート (★)

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4-2 OSS製品選定/評価(1)

複数のOSS・製品を組み合わせる場合、バージョン依存の問題が発生し得る

(1) システム構成

Apache HTTP Server (Webサーバ) J2EE MySQL (Database) Struts (P層フレームワーク) ロジック Tomcat (Servlet コンテナ) J2SE Apache Commons(ユーティリティ) MySQL Connector/J (Database コネクタ) :コンポーネントのバージョンによって問題が発生し得る箇所

(30)

4-2 OSS製品選定/評価(2)

(2) 性能・品質

OSSを利用して、十分な性能が出るか検証が必要 ポイント 従来の製品選定と同様に、「単体で十分な性能が出るか」 バグやセキュリティ脆弱性の発生頻度と修正状況、安定して動作する バージョンを調査する

 異常処理には注意

 負荷テストは必須

 評価情報の有効利用

オープンソース

性能十分 OK! オープンソース

性能不足 NG

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4-2 OSS製品選定/評価(3)

システム全体のライフサイクル

そのため、どれくらいの期間システムが利用されるのか顧客要望を聞く ◆ 1~2年間しか利用されないシステム ◆ 5年間以上利用されるシステム コミュニティ活動が活発 → 情報が豊富 → Q&Aの反応が早い → 不具合の修正が早い 運用中のシステムで利用しているOSSの開発が停止する可能性がある アップデート 修正パッチ OSSコミュニティ OSS 保守担当 OSS コミュニティ活動が停止 → バグ修正のコスト増

(3) ライフサイクル

(32)

4-2 OSS製品選定/評価(3)

OSSのライフサイクル

旧バージョン メジャーバージョンの リリース直後 安定期 EOL後 リリース EOL 次期バージョン OSSでは、新機能の追加やUI変更の際にメジャーバージョンアップを行う その際、前バージョンの開発は一定期間で終了することが多いため 注意が必要である ◆ OSSのライフサイクルは主に次の3つに分けられる ・メジャーバージョンのリリース直後 ◆ OSSのライフサイクルの一例 * ライフサイクルポリシーはOSSそれぞれで異なるため、確認する

(33)

4-2 OSS製品選定/評価(3)

ライフサイクルの時期ごとのリスク

◆ メジャーバージョンのリリース直後

旧バージョン メジャーバージョンの リリース直後 安定期 EOL後 リリース EOL 次期バージョン 新たな機能の追加を目的とした大きなバージョンアップの直後の状態 ・機能追加や再実装の際に入り込んだ不具合が残っている ・UIの変更により、求めている機能がどこにあるか分からない

(34)

4-2 OSS製品選定/評価(3)

◆ 安定期

旧バージョン メジャーバージョンの リリース直後 安定期 EOL後 リリース EOL 次期バージョン 実装が安定し、不具合があまり発生しなくなった状態 ・前提ソフトウェアとの連携で発生する不具合が少なくなる ・インターネット上の情報や技術書が出回り、学習が容易になる ・マイナーバージョンを見直すことが少なくなる メリット

(35)

4-2 OSS製品選定/評価(3)

◆ EOL後

旧バージョン メジャーバージョンの リリース直後 安定期 EOL後 リリース EOL 次期バージョン 次期バージョンの開発が活発化し、現行バージョンのリリースが 打ち切られた後の状態

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4-2 OSS製品選定/評価(4)

(4) 情報量

◆ 実績のある製品、実績のあるOSS(有償サポート契約済み)

◆ 実績のあるOSS(サポートなし)

◆ 実績のないOSS

学習コストは低い →製品マニュアル、技術サポート窓口を備えている 学習コストは比較的低い →インターネット上の情報、日本語の解説書が豊富にある →利用経験のある社内の部署とノウハウを共有できる 学習コストは高いため、OSSに詳しい人がいない場合は利用を避ける →英語のドキュメントしか公開されていない →ソースコードを読まないと仕様が分からない OSSごとに情報量に格差があるため、学習コストを考慮する必要がある

(37)

4-2 OSS製品選定/評価(4)

■ 問題解決ソースの確保

【システム構築・運用に必要な手順】

① インストール手順

② 各種環境を構築するための手順

③ サービスなどの起動/停止手順

④ ライブラリ/APIのリファレンス

⑤ Q&A

【システムの安定稼動に関わる情報】

① バグ/セキュリティ関連情報、サポート情報

② リリース情報

③ 開発者向け情報

情報の主な提供元

コミュニティのWebサイト メーリングリスト ニュースグループ等

(38)

4-2 OSS製品選定/評価(4)

OSSコミュニティが公開している情報(バグ、セキュリティ脆弱性の発生状況と

修正状況)を参照することで、OSSの品質の判断基準にできる

ポイント ・OSSの品質の判断基準の1つとして、オープンソースコミュニティ

(39)

4-2 OSS製品選定/評価(5)

OSSとして公開されている製品を利用する場合

OSSに詳しい開発者がいない場合、「OSSとして公開されている製品」や 「有償サポート契約」の利用も検討する

OSSとして公開されている製品を利用する →ex. Red Hat Enterprise Linux

(5) 保守性

パッケージ購入 ・アップデート ・物理媒体 ・マニュアル ・Q&A対応 ・パッチ ・バグ情報 ・技術的な質問 OSSとして公開 OSS 保守担当 開発元 第三者

(40)

4-2 OSS製品選定/評価(5)

有償サポート契約を結ぶ場合

・OSSの品質はベンダが保証する ・ベンダにバグ情報を提供することで、パッチを入手できる ・コミュニティの動向を常に調査する必要がない ・ベンダ経由でOSSコミュニティに働きかけてバグを修正するよう 促すことができる ・顧客は問題解決の支援を受けることができる メリット 有償サポートサービスを提供するベンダとサポート契約を結ぶ 有償サポート契約 OSS 保守担当 ベンダ ・バグ情報 ・技術的な質問 ・パッチ ・Q&A対応

(41)

4-2 OSS製品選定/評価(5)

有償サポート契約を結ばない場合

OSSコミュニティが提供している情報(パッチ、掲示板、メーリングリスト)を 参照して、開発・運用を行う ・コミュニティの動向を常にチェックし続ける必要がある ・品質の保証がない OSS 保守担当 ・バグ報告 ・技術的な質問 ・パッチ ・Q&A対応 ベンダ

(42)

4-3 設計/導入

(1) OSSの利用範囲を明確にする

OSSの利用範囲を明確にしないまま開発作業を行った場合、

問題が発生した場合の原因の切り分けが困難になる

(43)

4-4 テスト

(1) テストの粒度

OSSの実績 テスト項目 あり なし 単体テスト △ ○ 結合テスト ○ ○ ○:実施する △:利用実績がない場合は実施する 単体テスト 実績のあるOSS:プロジェクトの特性や顧客要望を考慮して実施する 実績のないOSS:利用する機能のみを単体テストする 実績のないOSSを利用する場合、テスト工程で綿密なテストを 実施することで、性能・品質を確保する必要がある

(44)

4-5 運用

(1) 保守時の情報収集

製品とOSSで不具合発生時に必要になるコストが異なる 評価項目 種別 ソフトウェア 保守契約 (情報提供、問題解決) サポートサービス ソフトウェアの不具合修正 製品 結ぶ ― 開発元が修正する 結ばない ― 修正されない OSS ― 結ぶ ベンダから支援を受けて 独自に修正する ― 結ばない 独自に修正する ポイント ・ OSSの有償サポート契約を結ばなかった場合、OSSコミュニティ の情報を元に利用者が自力解決する必要がある

(45)

4-6 その他の考慮点(1)

(1) プロジェクトの継続性チェック

コミュニティがプロジェクトを継続して活動させていく意思があることを確認 # 項目 指標 1 最新バージョンの リリース時期 6ヶ月前以降 2 コミュニティ設立から の期間 1年以上 ※設立時期が不明な場合は初期バー ジョンのリリース時期を参考にする 3 リリース計画および サポートポリシー  終了予定日の明示  平均的なサポートサービス  期間の明示

(46)

4-6 その他の考慮点(1)

(47)

4-6 その他の考慮点(1)

(48)

4-6 その他の考慮点(2)

(49)

『OSS』超入門

END

参照

Outline

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