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はじめに 事 業 計 画 の 作 成 目 的 投 資 採 算 性 の 検 証 資 金 調 達 資 金 調 達 出 来 る 事 業 計 画 返 済 期 間 は10~15 年 が 標 準 DSCRが1.3 以 上 プロジェクト 規 模 の20% 程 度 の 自 己 資 本 投 入 プロジェクト 当 事

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(1)

メガソーラー事業計画書作成ノウハウと

メガソーラーの評価額算定方法

淀屋橋総合会計

(2)

はじめに

【事業計画の作成目的】

・投資採算性の検証

・資金調達

【資金調達出来る事業計画】

・返済期間は10~15年が標準

・DSCRが1.3以上

・プロジェクト規模の20%程度の自己資本投入

・プロジェクト当事者の長期運営能力

【金融機関の取組姿勢】

・担保主義が根強いが、動産や売掛金担保も普及中。

・メガソーラーのトレックレコードが少ない。

・金融機関により温度差がある。

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1-1 メガソーラーの事業計画 調達価格等算定委員会

買取単価の損益前提

調達価格等算定委員会が、買取単価を定めた際に、前提とした設備の調達 価格、費用、IRRは以下の通り。

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1-1 メガソーラーの事業計画 調達価格等算定委員会

調達価格等算定委員会 の前提数値に試算される IRR6%は、法人税等控 除前の数値である。 試算結果 0年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 20年目 合計 売上 売電収入 36,000 35,820 35,640 35,460 35,280 35,100 34,920 34,740 34,560 34,380 32,580 685,800 賃借料 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 49,500 修繕費・諸費 4,480 4,480 4,480 4,480 4,480 4,480 4,480 4,480 4,480 4,480 4,480 89,600 一般管理費 627 627 627 627 627 627 627 627 627 627 627 12,544 人件費 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000 40,000 差引 26,418 26,238 26,058 25,878 25,698 25,518 25,338 25,158 24,978 24,798 22,998 494,156 設備投資 設備投資 △ 281,500 △ 281,500 純収支 △ 281,500 26,418 26,238 26,058 25,878 25,698 25,518 25,338 25,158 24,978 24,798 22,998 212,656 IRR 6.3% 営業費用 (単位:千円) 建設単価 280千円 最大発電量 1,000 kw 年間発電量 1,000,000kwh 建設コス ト 2 8 0 , 0 0 0 千円 ① 土地造成単価 1.5千円 土地造成費 1 , 5 0 0 千円 ② 設備投資 2 8 1 , 5 0 0 千円 ①+② 売電単価 36円/KWH 消費税抜 劣化 -0.5% 1年目発電量の0.5%低下 土地賃借料 2 , 4 7 5 千円 150円/㎡  16,500㎡を想定 修繕費・ 諸費 4 , 4 8 0 千円 建設コストの1.6% 一般管理費 6 2 7 千円 修繕費・諸費の14% 人件費 2 , 0 0 0 千円 人件費2/3名分を想定 設備投資 営業費用 売上

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具体的な損益計画を作成する際には、費用等は費目ごとに表示し、 精緻な金額を見積もります。

1-2 メガソーラーの事業計画 損益計画

損益計画 1年目 2年目 営業収益 売 上 高    メンテ費用(O&M費用)    保険料    地代、屋根設置料    法人事業税    償却資産税  費用計 償 却 前 営 業 利 益    減価償却費 差 引 営 業 利 益 営業外費用    支払利息 営業費用

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1-3 メガソーラーの事業計画 資金収支計画

損益計画を基に、設備投資や借入等の財務活動を加味した資金収支計画 を作成します。 資金収支計画 0年 目 1 年目 2年 目   償却前営業利益   法人税 営業CF   初期投資   更新投資 投資CF   支払利息   借入   借入金返済 財務CF 期末現預金残高 営業キャッシュフロー 投資キャッシュフロー 財務キャッシュフロー 資金収支 期首現預金残高

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1-4 メガソーラーの事業計画 チェックポイント

損益計画、資金収支計画が事業計画の骨子

前提の実現性、費用の網羅性が重要

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調達価格等算定員会の見積では、2012年は32.5万円/KW。2013年は28.0万 円/KW。最近では、モジュール価格の低下傾向により更に安くなる傾向。

2-1 イニシャルコストの見積方法 設備費用

設備費用 項目 単価(1KWあたり) 説明 太陽光モジュール 10万円 外国製モジュールでは7万円から流通 パワーコンディショナー 4万円 PCS容量の組み合わせ方でコスト異なる 架台 3万円 施工期間・コスト、耐久性に大きく影響 基礎 2万円 地盤によりスクリュー、コンクリート等の方法を選択 その他部材 3万円 電線、キュービクル、電力メーター等 施工費 8万円 電設工事、パネル設置工事 管理棟・フェンス・通信設備 2万円 メガソーラーではフェンス工事コスト注意 送電線連系費用 0.5万円 電力会社工事負担金 システム費用合計 32.5万円 造成費 0.15万円 土地をならし、道路を敷設する工事費 【メガソーラー事業イニシャル投資の内容(1kw当たり) 買取単価40円/Kwの想定】

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・1メガ当りの土地面積は、5,000坪(16,500㎡)程度が目安。調達価格等算定 委員会の試算では、1メガで1,500千円の造成費を見積る。 ・土木に強いゼネコンに個別に見積照会することも一考。

2-2 イニシャルコストの見積方法 土地造成費

土地造成費

金額等

備考

1メガ

1,000KW 想定発電量

1メガ土地面積

5,000坪 1メガでの想定土地面積

土地造成費(単価)

0.15万円/KW 調達価格等算定委員会

土地造成費

1,500千円 1メガでの土地造成費

土地造成費(単価)

300円/坪

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1メガでの土地取得費の上限は、概ね5,000万円程度で、10,000円/坪が目安 となる。造成等に多額な資金が必要な場合、土地取得費に投入できる資金はさ らに少なくなる。 土地取得費が、高騰していると採算性の低下や投資リスクが増大する点に注意

2-3 イニシャルコストの見積方法 土地取得費

土地取得費 金額等 備考 土地賃借料 150円/㎡ 年 年間地代 調達価格等算定委員会 1メガ土地面積 16,500㎡ 1メガでの想定土地面積(5000坪) 土地賃借料(1年) 2,500千円 概算 土地賃借料(20年) 50,000千円 1メガでの20年間賃料総額 土地取得費 50,000千円 20年間賃借料と同額 土地取得費(単価) 10,000円/坪

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日本国内837箇所の日射量のデータベースを公開。発電量の推定に活用出来る。

3-1 売上高(売電収入)の見積方法 STEP PVの利用①

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日射量が分かれば、年間発電量が推定でき、売電収入を見積ることが出来る。

3-1 売上高(売電収入)の見積方法 STEP PVの利用②

売電収入の見積 【計算例】 4kwh/㎡・日 × 1,000KW × 365日 × 80% = 1,168,000kwh 36円 × 1,168,000kwh = = 年間 発電量 4 2 ,0 4 8 ,0 0 0 円 買取単価 年間 発電量 売電収入 (年間) × × × = 1日平均 日射量 パネル 最大 発電量 365日 × 発電効率 STEP PVより 立地等で異なる

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STEP PVの推定値と実測値との比較を行い、精度の検証はされている。概ね 精度に信頼性は置けると言える。STEP PVの推定値は、実測値より低めの保 守的な数値になることが多い。

3-1 売上高(売電収入)の見積方法 STEP PVの利用③

STEP PVの精度 質問 回答 STEP-PVの推定値と実測値とで比 較した結果等はあるのか。 本実証研究に関して、稚内はバラツキ があるが5%程度の誤差であり、北杜 (ほくと)は約3%程度であった。 (出典)メガソーラ建設を支援する「検討支援ツール」 Q&A集 資源エネルギー庁

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3-1 売上高(売電収入)の見積方法 計算実例

・北関東 0.5メガの発電所 ・設備投資額 1.5億円 ・敷地面積 8,500㎡

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プロジェクトの採算性に影響する日射量について、専門的に検証する機関があ る。プロジェクトファイナンスで資金調達をする場合、検証機関による検証が必要 不可欠である。

3-2 売上高(売電収入)の見積方法 検証機関の利用

日射量の検証機関 会社名 本店所在地 伊藤忠テクノソリューションズ㈱(CTC) 日本(東京) テュフ ラインランド ジャパン㈱ ドイツ 【検証機関の一例】

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太陽光モジュールによって、劣化割合は異なるが、一般には1年間に0.5%の劣 化を見積るケースが多い。

3-3 売上高(売電収入)の見積方法 劣化割合の見積り

劣化割合の見積り 質問 回答 STEP-PVにおけるCIGS(太陽電池等 に使用される素材の一種)の補正につ いて、JISでは公開されていないが、ど ういった値を設定しているのか。モ ジュールの劣化についてはどのように 考え、計算しているのか。 今回の実証研究データから算出した値 を設定しているおり、この点をご了承い ただき参考値として使用いただきたい。 文献等の値を参考にモジュール種類ご とに個別に考慮しており、結晶系は年 0.5%、アモルファス系は初期劣化を大 きく設定している。なお化合物系に関し ては十分なデータが無いためSTEP-PV では経年劣化を考慮していない。 (出典)メガソーラ建設を支援する「検討支援ツール」 Q&A集 資源エネルギー庁

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3-4 売上高(売電収入)の見積方法 チェックポイント

STEP-PVでエリア毎の発電量の概算見積が

可能。

発電量は、年々低下する。

検証機関による検証により、精度の高い売電

収入を試算出来る。(プロジェクトファイナンス

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概ね設備費に比例して見積られる。将来のPCS(パワーコンディショナー)更新 費用をメンテ費用に含めるか否かで、メンテナンス費用が異なる。 メンテ費用を発電量比例にすると、メンテ業者の動機づけになる。

4-1 営業費用等の見積方法 メンテナンス費用

メンテナンス費用の見積り 【 標準的な メ ン テナンス 費用】 標準単価 標準年額 (1メガの場合) 標準単価 標準年額 (設備費用280百万円) 更新投資込ベース 5,000円/KW 年 5,000千円/年 設備費用の1.75%/年 4,900千円/年 更新投資ない年 2,500円/KW 年 2,500千円/年 設備費用の0.9%/年 2,520千円/年 更新投資ある年 (5年目) 10,000円/KW 年 10,000千円/年 設備費用の3.5%/年 9,800千円/年 更新投資ある年 (10年目、15年目) 25,000円/KW 年 25,000千円/年 設備費用の9.0%/年 25,200千円/年 (注)上記は、標準的なサイトでの単価であり、個々のサイトやメンテナンス業者によって、単価は異なります。 発電量基準 設備費用基準 更新投資別ベース

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設備費用や売電収入に比例する。

4-2 営業費用等の見積方法 保険料

保険料の見積り (単位:千円) 保険種類 料率 保険料 備考 財物損害保険 設備費の0.4%/年 1,120 設備費280百万円 利益損失保険 売電収入の1%/年 420 売電収入42百万円 地震保険 設備費の0.5%/年 1,400 設備費280百万円 【標準的な保険料率】

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面積や売電収入に比例して算定される。

4-3 営業費用等の見積方法 地代・屋根貸料①

地代 屋根設置料の見積り 単価 数量 年間費用 単価 数量 年間費用 地代 150円/㎡ 年 16,500㎡ 2,475千円 売電収入の5% 42,000千円 2,100千円 屋根貸料 150円/㎡ 年 6000㎡ 900千円 売電収入の3% 42,000千円 1,260千円 (注)上記は、標準的なサイトでの単価であり、個々のサイトによって異なります。 面積基準 売電収入基準

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山林等に、太陽光設備を設置する場合、土地の固定資産税が、大幅に増大する。 地主に支払う賃料に、増大する地代を考慮するなどの対応が必要である。

4-3 営業費用等の見積方法 地代・屋根貸料②

太陽光設備設置時の固定資産税増加リスク 【解説】従来、山林と して利用されていた 土地に、メガソー ラーを設置した場合、 固定資産税評価額 が、大幅に上昇する。 地主より賃借してい る土地の場合、地主 の税負担が増加す る。地代決定の際に

(22)

・一般的な会社は、利益(所得割)に対して一定割合の法人事業税が課されます。 ・太陽光発電事業をすると電気供給事業者には、利益ではなく、売電収入(収入 割)に応じて、法人事業税負担が発生します。

4-4 営業費用等の見積方法 法人事業税(収入割)

法人事業税 (単位:千円) 税金種類 税率 売電収入10,000千円 に対する納税 備考 事業税 売電収入の0.7% 70.0 地方法人特別税 事業税の81% 56.7 事業税に類するもの 事業税合計 126.7 売電収入の1.267% (注)上記は事業主体の本店所在地が東京の場合の税率です。 【法人事業税率】

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・太陽光発電設備に対しては償却資産税、土地や建屋を保有する場合、固定資 産税負担が発生する。 ・償却資産税は、当初3年間 2/3にするという減免措置がある。 ・減免措置を受けるには、償却資産税の申告書に設備認定通知書等の添付が 必要です。

4-5 営業費用等の見積方法 償却資産税・固定資産税

償却資産税 固定資産税 (単位:千円) 年 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 20年目 評価額(千円) ① 280,000 262,080 228,796 199,739 174,372 152,227 132,894 116,016 101,282 88,419 22,735 減価残存率 ② 0.936 0.873 0.873 0.873 0.873 0.873 0.873 0.873 0.873 0.873 0.873 課税評価額 ③=①×② 262,080 228,796 199,739 174,372 152,227 132,894 116,016 101,282 88,419 77,190 19,847 税率 ④ 0.014 0.014 0.014 0.014 0.014 0.014 0.014 0.014 0.014 0.014 0.014 特例(2/3) ⑤ 0.66660 0.66660 0.66660 税額(千円) ③×④×⑤ 2,446 2,135 1,864 2,441 2,131 1,861 1,624 1,418 1,238 1,081 278

(24)

4-5 営業費用等の見積方法 償却資産税・固定資産税

・設備認定通知書サンプル

・減免対象資産と対象外資産があ れば、申告書等で明示が必要

(25)

・特段の届出をしなければ、定率法による償却。届出をすれば定額法の選択も可。 ・耐用年数は、17年

4-6 営業費用等の見積方法 減価償却費

減価償却費 【定額法】 取得価額 280,000千円 ① 耐用年数 17年 償却率(定額法) 0.059 ⑤ 1年目 償却費 ①×⑤ 16,520 残存簿価 263,480 【定率法】 取得価額 280,000千円 ① 耐用年数 17年 償却率(定率法) 0.118 ② 改訂償却率 0.125 ③ 保証率 0.04038 ④ (単位:千円) 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 17年目 調整前償却費 A=①×② 33,040 29,142 25,703 22,670 19,995 17,636 15,555 13,719 12,100 10,672 1,334 償却保証額 B=①×④ 11,306 11,306 11,306 11,306 11,306 11,306 11,306 11,306 11,306 11,306 11,306

(26)

主な設備投資は、5年毎の部品等の更新投資である。設備投資資金を確保すると ともに、資金収支計画では、これを織り込むことが必要である。 設備投資費用をメンテナンス業者負担とし、メンテナンス費用に織り込むという方 式もある。メンテナンス契約締結時には、明らかにしておくことが求められます。

4-7 営業費用等の見積方法

設備投資

設備投資 (単位:千円) 対象設備 交換年数 標準設備投資額 (1メガの場合) 5年目 10年目 15年目 冷却ファン 5年 防塵フィルタ 5年 主回路ヒューズ 10年 制御用ヒューズ 10年 液晶表示パネル(LCD) 10年 電解コンデンサ 15年 フィルタコンデンサ 15年 ○ ○ ○ ○ 【主な設備投資】 10,000千円 15,000千円 15,000千円 ○

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・土地を賃借している場合は、契約期間満了後、原状回復義務がある。 ・撤去工事代として、建設費の5%程度必要 ・太陽光パネルは中古として再利用されるか、産業廃棄物として処理することに なる。 ・土地を所有する場合、パネルを撤去したら固定資産税負担のみ残る。

4-8 営業費用等の見積方法

撤去費用

撤去費用 (単位:千円) 撤去費用の見積額 標準的な撤去費用 (設備投資280百万円場合) 建設費用の5% 14,000千円

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4-9 営業費用等の見積方法 チェックポイント

メンテナンス費用は、契約内容(設備更新の負

担)との兼ね合いで、水準の検討が必要

メガソーラー利用後の土地固定資産税増加見

込は、地主との賃貸契約で負担関係を明らかに

電気事業者固有の法人事業税も織り込む

(29)

・1メガのソーラーで、税引後利益の20年累計では、144百万円と試算される。

5-1 採算性・安全性の指標

シミュレーション 損益

シミュレーション損益 (単位:千円) 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 20年目 合計 営業収益 売上高 42,048 41,838 41,628 41,417 41,207 40,997 40,787 40,576 40,366 40,156 38,053 801,014    メンテ費用(O&M費用) 4,900 4,900 4,900 4,900 4,900 4,900 4,900 4,900 4,900 4,900 4,900 98,000    保険料 1,540 1,540 1,540 1,540 1,540 1,540 1,540 1,540 1,540 1,540 1,540 30,800    地代、屋根設置料 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 2,475 49,500    法人事業税 533 530 527 525 522 519 517 514 511 509 482 10,149    償却資産税 2,446 2,135 1,864 2,441 2,131 1,861 1,624 1,418 1,238 1,081 418 24,050    撤去費用 14,000 14,000  費用計 11,894 11,581 11,307 11,881 11,568 11,295 11,056 10,847 10,664 10,504 23,815 226,499 償却前営業利益 30,154 30,257 30,321 29,536 29,639 29,702 29,731 29,729 29,702 29,651 14,239 574,516    減価償却費 16,520 16,520 16,520 16,520 16,520 16,520 16,520 16,520 16,520 16,520 280,000 差引 営業利益 13,634 13,737 13,801 13,016 13,119 13,182 13,211 13,209 13,182 13,131 14,239 294,516 営業外費用    支払利息 6,922 6,446 5,970 5,494 5,018 4,542 4,066 3,590 3,114 2,638 53,848 営業費用 【前提】 総事業費 280,000 (内訳) 借入金 238,000 自己資金 42,000

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・1メガのソーラーで、税引後ベースで資金は、144百万円積み上がる。

5-1 採算性・安全性の指標

シミュレーション 資金収支

シミュレーション資金収支 (単位:千円) 0 年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7 年目 8年目 9年目 10 年目 2 0年目 合計   償却前営業利益 30,154 30,257 30,321 29,536 29,639 29,702 29,731 29,729 29,702 29,651 14,239 574,516   法人税 -2,685 -2,917 -3,132 -3,009 -3,240 -3,456 -3,658 -3,848 -4,027 -4,197 -5,695 -96,267 営業CF 27,469 27,341 27,188 26,527 26,398 26,246 26,073 25,881 25,675 25,454 8,543 478,248   初期投資 -280,000 -280,000   撤去費用 0 投資CF -280,000 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -280,000   支払利息 -6,922 -6,446 -5,970 -5,494 -5,018 -4,542 -4,066 -3,590 -3,114 -2,638 -53,848   自己資金 42,000 -42,000 0   借入 238,000 238,000   借入金返済 -15,867 -15,867 -15,867 -15,867 -15,867 -15,867 -15,867 -15,867 -15,867 -15,867 -238,000 財務CF 280,000 -22,789 -22,313 -21,837 -21,361 -20,885 -20,409 -19,933 -19,457 -18,981 -18,505 -42,000 -53,848 0 4,681 5,028 5,352 5,167 5,514 5,837 6,140 6,425 6,694 6,949 -33,457 144,401 0 0 4,681 9,709 15,061 20,228 25,742 31,579 37,719 44,144 50,838 177,858 0 4,681 9,709 15,061 20,228 25,742 31,579 37,719 44,144 50,838 57,788 144,401 期末現預金残高 営業キャッシュフロー 投資キャッシュフロー 財務キャッシュフロー 資金収支 期首現預金残高

(31)

・調達価格等算定委員会は、IRR 6%を目安に買取価格を決定。 ・ここでのIRR 6%は、法人税計上前の収益を基にしている。

5-2 採算性・安全性の指標

IRRの算出

IRRの算出 【償還期間5年の額面100万円で年利6%の債券を購入し、5年後に満額の償還を受けた】 0年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 IRR -100万円 6万円 6万円 6万円 6万円 106万円 6%

(32)

・初期投資と、法人税計上前営業キャッシュフロー(償却前営業利益)を利用して算 出する。 ・シミュレーション例では、IRR8.4%と試算される。8.4%利回りの債券を購入した 場合と同効果。

5-2 採算性・安全性の指標

IRRの算出

IRRの算出 0年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 20年目 -280,000 30,154 30,257 30,321 29,536 29,639 29,702 29,731 29,729 29,702 29,651 14,239 IRR 8.4%

(33)

・プロジェクトフィナンスでは、資金繰の余裕度を把握するため、毎年のDSCRの 算出が求められる。 ・DSCR=1で、現金収入と元利金返済額が同値。 ・一定の目安として、1.3倍以上が求められる。

5-3 採算性・安全性の指標

DSCRの算出

DSCRの算出 計算式 元利金返済前キャッシュフロー÷元利金返済額 計算式 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 法人税計上前営業CF ① 30,154 30,257 30,321 29,536 29,639 29,702 29,731 29,729 29,702 29,651 元利金返済額 ② -22,789 -22,313 -21,837 -21,361 -20,885 -20,409 -19,933 -19,457 -18,981 -18,505 DSCR ①÷② 1.32倍 1.36倍 1.39倍 1.38倍 1.42倍 1.46倍 1.49倍 1.53倍 1.56倍 1.60倍

(34)

5-3 採算性・安全性の指標 チェックポイント

投資判断では、自社のハードルレート以上の

IRRが見込めるか否かが重要

プロジェクトの資金余裕度を見るため、毎年

(35)

・自社で保有するスキーム。 ・グリーン投資減税効果を受けるには、最適なスキーム ・転売時 設備認定や特定契約、保険、メンテ契約等の名義変更が必須。 ・設備の所有者が年の途中で変わっても、償却資産税の納税義務者は、翌年の 1月1日まで変わらない。

6-1 メガソーラー投資スキーム 自社投資スキーム

自社投資スキーム 【解説】償却資産税は、 1月1日の所有者に当 年分の税負担を求めら れる。例えば、7月1日 に設備を譲渡しても、 当年分の償却資産税 は売主が負担する。売

(36)

・中小企業の場合、オフバランス処理で資金調達できるスキーム。 ・グリーン投資減税は、税額控除のみ採用できる。 ・設備を転売する際には、買主はリース会社から設備を一括購入するか、リース 契約を承継しなければ、ならず買主も資金力求められる。

6-2 メガソーラー投資スキーム リーススキーム

リーススキーム

(37)

・オフバランス処理可能なこともあり、リースの場合、税額控除しか採用できない。 ・資本金1億円超の法人の場合、税額控除も出来ないので、リースではグリーン投 資減税のメリットは受け取れない。

6-2 メガソーラー投資スキーム リーススキーム

グリーン投資減税

(38)

・プロジェクトファイナンスの際、ソーラー事業を分離するためSPCを組成。 ・投資家は、グリーン投資減税のメリットを受けるには制限がある。 ・SPCと匿名組合出資の譲渡によって、太陽光発電設備の譲渡と同様の効果が あり、転売手続は、比較的容易である。

6-3 メガソーラー投資スキーム SPCスキーム

SPCスキーム

(39)

・投資家(匿名組合出資者)は、グリーン投資減税メリットを受けるには制約がある。 ・SPCの利益は、匿名組合出資者に付け替えるため、SPCの法人税負担は僅か。税 額控除を受けるメリットは乏しい。

6-3 メガソーラー投資スキーム SPCスキーム

SPCスキーム 租税特別措置法 第六十七条の十二 法人 が(中略)組合事業に係る 出資の価額(中略)を超え る部分の金額(中略) 所 得の金額の計算上、損金 の額に算入しない。

(40)

・信託を利用してプロジェクトを分離するスキーム ・信託受益権者は、グリーン投資減税のメリットを受け取れる。 ・信託受益権の譲渡によって、太陽光発電設備の譲渡と同様の効果があり、転 売手続は、比較的容易である。

6-4 メガソーラー投資スキーム 信託スキーム

信託スキーム 法人税法第12条 信託の受益者は当該信 託の信託財産に属する 資産及び負債を有する ものとみなし、かつ、当 該信託財産に帰せられ る収益及び費用は当該 受益者の収益及び費用 とみなして、この法律の 規定を適用する。

(41)

・自社、信託スキームの場合、グリーン投資減税のメリット受け取れる。 ・リースの場合、税額控除のみ、SPCの場合、メリット享受に制約がある。 ・将来の転売を想定する場合、SPCスキームや信託スキームが手続きが、容易

6-5 メガソーラー投資スキーム まとめ

まとめ 仕組 概要 グリーン投資減税 転売時特定契約 当事者の変更 自社 自社で 自己資金や借入金で設備投資する方法 即時償却、税額控除(※) ともに採用化。 必要 リース リース 会社が設備を取得し、設備を賃借する方法。借 手が売電収入を得る。 税額控除のみ採用化。 〃 SPC SPCが事業の当事者として 借入、売電等する方法 投資家の即時償却額取込 みに制約ある。 不要 信託 信託が事業の当事者として借入、売電等する方法 即時償却、税額控除(※) 〃

(42)

太陽光発電設備の評価は、投資や融資の判断のほか、会計や税務の要請で評 価が必要なケースがある。

7-1 メガソーラーの評価額算定

評価が必要なケース

評価が必要なケース 大分類 中分類 具体例 投資判断 ・太陽光発電設備を設置するか否か判断する時 ・太陽光発電設備を保有する会社を購入する時 融資判断 金融機関が融資判断をする際に、仮に売却した場 合の回収可能見込額を査定するため 減損会計の適用時 企業が保有する太陽光発電設備の価値が著しく下 落し、減損( 評価損) 計上が必要な時 信託受益権の評価 信託受益権として太陽光発電設備を保有する場合 で、信託受益権が金融商品として時価評価が必 要な時。 グループ会社間で、太陽光発電設備を譲渡する場合 太陽光発電設備を、グループ会社間で売買する 時。 相続財産に太陽光発電設備が含まれる場合 太陽光発電設備が相続財産に含まれていて、相 続財産の時価を把握しなければならない時 採算性 会計 税務

(43)

・評価方法には、マーケットアプローチ、コストアプローチ、インカムアプローチの3 つの方法がある。 ・高収益獲得を目的として、メガソーラーを設置している経済状況から見れば、イン カムアプローチが、最も説得力あり合理的な評価方法

7-2 メガソーラーの評価額算定

評価方法

評価方法 方法 計算方法 長所 短所 マーケットアプローチ 残存買取期間、買取単価、発電量、収益 が類似する取引より評価額を計算 他の取引価格より計算するので、評価 額に説得力があり市場動向を反映さ れる。 類似する取引事例が少な いと適確 なマ ーケ ット指標が得られず、評価 額も算出出来ない。 コストアプローチ 工事代金より経過年数による劣化を考 慮し、評価額を計算 工事代金などは客観的なものであり、 説得力のある評価を算出出来る。 工事代金に含まれる利益率は、バラ ツキがあり、メガソーラー事業者の 利益が評価に織り込まれな い。 メガソーラーの収益性が評価額に反映 割引率によって、評価額が大きく 変

(44)

インカムアプローチの代表的な方法。各年キャッシュフローを割戻した総和を評価額とする。

7-3 メガソーラーの評価額算定

DCF法

DCF法 0 10,000 20,000 30,000 40,000 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 20年目 【営業キャッシュフロー】 (単位:千円) 0 10,000 20,000 30,000 40,000 【割引後 営業キャッシュフロー】 (単位:千円) 各年キャッシュフローを現在価値に割引 (CF÷(1+割引率)ⁿ n年目)

(45)

Jリート等の利回りを基準利回りとし、太陽光発電の共有及び個別のリスクを加 味して割引率を算定する。リスクが高くなると割引率も高くなり、評価は下がる。

7-4 メガソーラーの評価額算定

割引率の算定法

割引率の算定 個別リスクの種類 内容 日射量リスク 気象状況等による日射量不足 機器性能リスク 太陽光モジュール機能低下により発電量減少 自然災害リスク 台風、地震等により発電出来なくなる 資金不足リスク 設備更新費用の不足による発電量低下

(46)

各年のキャッシュフローより算出するため、計算過程が分かりやすい。

7-5 メガソーラーの評価額算定

評価額の算定例

DCF法 【割引後 営業キャッシュフロー=営業キャッシュフロー÷(1+割引率)ⁿ ⁿ年目】 合計287,977 【割引率 8%として試算】 基準利回4%+共有リスク2% +個別リスク2%=8%

(47)

(単位:千円) 0年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7 年目 8年目 9年目 1 0年目 20 年目 合計   償却前営業利益 30,154 30,257 30,321 29,536 29,639 29,702 29,731 29,729 29,702 29,651 14,239 574,516   法人税 -2,196 -2,462 -2,711 -2,621 -2,886 -3,135 -3,371 -3,594 -3,807 -4,011 -5,695 -92,466 営業CF 27,958 27,796 27,610 26,915 26,753 26,566 26,360 26,135 25,894 25,640 8,543 482,049   初期投資 -280,000 -280,000   撤去費用 0 投資CF -280,000 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -280,000   支払利息 -8,143 -7,583 -7,023 -6,463 -5,903 -5,343 -4,783 -4,223 -3,663 -3,103 -63,350   借入 280,000 280,000 -18,667 -18,667 -18,667 -18,667 -18,667 -18,667 -18,667 -18,667 -18,667 -18,667 -280,000 営業キャッシュフロー 投資キャッシュフロー 財務キャッシュフロー ・グリーン投資減税のメリットの有無は、他事業で黒字か赤字か、税額控除を受 けられる中小企業かで異なる。 ・グリーン投資減税のメリットは、評価額に影響させるものではない。 ・DCF法では、法人税計上前のキャッシュフローより算出する。 ・投資判断では、評価額と税効果を加味して判断する。

7-6 メガソーラーの評価額算定

グリーン投資減税と評価額

グリーン投資減税と評価額

(48)

・グリーン投資減税は、新品のメガソーラーを利用開始した事業年度に、適用が可能。 ・利用開始した中古のメガソーラーを、譲り受けても、グリーン投資減税のメリットは受 けられない。 ・売主が、稼働開始から決算を迎えていない場合は、会社分割を利用すれば、買主が グリーン投資減税を受けられることもある。

7-6 メガソーラーの評価額算定

会社分割を利用したグリーン投資減税利用方法

会社分割の利用 売主 買主 12月(決算) 12月(決算) 4月 (稼働開始) 7月 (会社分割) 会社分割で メガソーラー事業 を譲受 グリーン投資 減税の適用

(49)

・キャッシュフローの増減幅が大きいと、リスク要因が高いと見られ割引率が高くなる傾 向にある。安定したキャッシュフローのトラックレコードを刻むことがベター ・収益の安定化のため、メンテナンス業者の対応能力は、長期的に重要。 ・確度の高い損益計画、資金収支計画は、転売時に有利に働く。 ・リスク要因の払拭のためにも、メンテ履歴は残しておくべき。

7-6 メガソーラーの評価額算定

評価額を引き上げるポイント

評価額引き上げるポイント

(50)

8-1 メガソーラーを利用した相続対策

・全額借入金で資金調達しても、20年後には借入金を完済し、なおお金が残る。

・法人を事業者とし利益を後継者の役員報酬として支払えば、後継者に財産を移転出 来る。

(51)

最後に

・損益計画、資金収支計画のエクセルシートをご希望の方は、下記のE-mailアド レスまで、ご依頼をいただくか、セミナー事務局にまで、ご連絡下さい。 エクセルシートのご提供 今回のセミナーに関して、ご質問等ございましたら、下記にまでお問い合わせくだ さい。 TEL 06-6208-2018 FAX 06-6208-2020 E-mail info@yodoyabashisogo.com 淀屋橋総合会計 公認会計士 税理士 安田 祐一郎

参照

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