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日常の事象を 統計的に処理 表現 考察し 活用する能力や態度が育つ算数 数学科学習 6 年 資料の調べ方 の指導を通して 名古屋市立 C 小学校 1 研究のねらい情報があふれる現代社会では 様々な場面において必要なデータを収集して分析し その傾向や特徴を読み取り課題を解決したり 意思決定したりするこ

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Academic year: 2021

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1 日常の事象を、統計的に処理・表現・考察し、活用する能力や態度が育つ算数・数学科学習 ―6年「資料の調べ方」の指導を通して― 名古屋市立C小学校 1 研究のねらい 情報があふれる現代社会では、様々な場面において必要なデータを収集して分析し、その傾向 や特徴を読み取り課題を解決したり、意思決定したりすることができる力が求められている。さ らに、平成 29 年3月告示の新学習指導要領には第6学年の2内容において、D「データの活用」 に「(1)イ(ア)目的に応じてデータを集めて分類整理し、データの特徴や傾向に着目し、代表 値などを用いて問題の結論について判断するとともに、その妥当性について批判的に考察するこ と。」と記されており、統計的に処理・表現し、考察することが目標に明記された。 しかし、これまでの指導では、資料の整理の仕方やグラフのかき方の指導に重点が置かれた場 合が多く、今後は「よみとる・生かす」場面での指導の充実が求められている。そこで、本実践 では統計的な問題解決を行い、結論やその背景の妥当性について多様な方法で考察しようとする 統計的な見方・考え方を育てることをねらいとする。 2 研究の内容 (1) 児童の実態 本学級の児童は、既存のデータを分類整理して、その特徴や傾向をより分かりやすくする方 法として、表や棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフや帯グラフを学習してきている。また、第 5学年では、母集団の特徴を捉える指標として測定値の平均を学習してきた。しかし、目的や 観点を決めてデータを集めたり、平均値やグラフからデータの特徴や傾向を読み取ったり、問 題解決の結果について考察したりするという経験はほとんどしてきていない。 (2) 基本的な考え とらえる MTK(目を閉じて片足立ち)ゲームにおいて、男子と女子ではどちらの記録が良いと言 えるか調べようという課題を捉える。 あつめる 男子と女子の MTK ゲームのデータを集める。 まとめる 集めたデータの平均を求めたり、散らばり具合を柱状グラフにまとめたりする。 よみとる まとめたグラフなどから、どちらの記録がよいと言えるか読み取り判断する。 生かす MTK ゲームにおいて、性別以外の要素について別の観点を決め、新たな課題を考え、 統計的な問題解決をする。 (3) 授業実践 ① 単元名「資料の調べ方」 ② 指導計画(13 時間完了) ○ 資料の整理・・・6時間 ○ くふうされたグラフ・・・2時間 ○ 活用 ・・・5時間(本実践は1/5、2/5、3/5) ③ 本実践の目標 ○ 目的に応じてデータを収集したり適切な手法を選択したりするなど、統計的な問題解決 の方法を知ることができるようにする。 【知識・技能】 ○ 目的に応じてデータを集めて分類整理し、データの特徴や傾向に着目し、代表値などを 用いて問題の結論について判断するとともに、その妥当性について批判的に考察すること ができるようにする。 【思考力・判断力・表現力】 ○ 統計的に考察したり表現したりすることに関心をもち、日常の事象を統計的に問題解決 するよさに気付き、算数の学習を進んで生活や学習に活用しようとする態度を養う。 【学びに向かう力・人間性】

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2 ④ 指導の流れ 統計的 手法 教師の主な働きかけ 児童の主な活動・反応 と ら え る あ つ め る ま と め る T1 MTK ゲームをしよう。目(M)を閉じて (T)片足立ち(K)をするゲームです。 T2 MTK ゲームのルールを読みましょう。 T3 では記録紙を黒板に貼りましょう。 T4 男子の記録が 良さそうですね。 T5 どうして男子が強いと思いましたか。 T6 何の数が同じと言いましたか。 T7 じゃあ、今日は男子と女子どちらの記 録が良いと言えるか調べてみましょう。 T8 どうやって考えますか。 T9 データカードを配ります。自分の記録 を 34 枚(クラス 34 人分)記入しましょ う。一人一人に全員のデータが行き渡る ように、他の人のデータカードを一枚ず つ集めていきましょう。 T10 それでは、男子と女子どちらの記録が 良いと言えるか調べてみましょう。 C1 やったあ! 【MTKゲームをする児童の様子】 C2 そんなことないよ。女子も強い!120 秒がいます。 C3 ああ!本当だ。 C4 平均値を求めて比べたいです。 C5 記録紙がばらばらだからそろえたい。 C6 男子が強いかもしれません。 C7 76 秒とか、50 秒以上の記録が多そう だからです。 C8 でも、120 秒の数は同じです。 C9 最大値 120 秒の人数が3人で同じ。 C10 どちらの記録が良いのかな。 C11 男子と女子の平均値をそれぞれ求め て比べたいです。 C12 柱状グラフを作って、ちらばり具合 を調べたいです。 【データカードを並べて考える児童の様子】 全員の記録紙(資料 1) 児童が使用したデータカード1(資料 2) 男子は水色、女子 はピンク色の記録 紙に記入した。

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3 よ み と る T11 全員が男子の記録の方が良いと言え るという立場になりました。その根拠を 発表しましょう。 T12 ほとんどの子が平均値で比べていま したね。別の考えがありますか。 T13 同じように柱状グラフを使って考え た人、発表しましょう。 C16 が提示した柱状グラフ(資料 5) C13 男子と女子の記録それぞれの平均値 を求めてみました。男子は 52.666…秒 で、女子は 45.75 秒でした。男子の平 均値の方が高いので、男子の記録が良 いと言えます。 C14 僕は、最大が 120 秒だから、半分の 60 秒を基準にして、60 から上の記録の 人数で比べました。男子は 7 人、女子 は 5 人なので男子の方が良いと思いま す。 C15 (納得したようにうなずく。) C16 0~20 秒の区間を見ると、男子の人数 よりも女子の人数の方が多いです。男 子の記録は、中間にも散らばっている ので男子の方が良いと言えます。 C17 (うなずきながら)うん。うん。 C18 (首を傾げながら)う~ん。 C19 よく分かりません。 C20 柱状グラフの左側の部分に着目する と、女子の記録が偏っていることが分 かります。男子は中間にいる人数が多 いので、男子だと思います。 C21 ああ。なるほど。 〈児童の活動の様子〉(男子 18 人女子 16 人) ① 平均値を求めて比べる(34 人中 34 人) 式 (男子)(10+120+55+40+…+84)÷18=52.666… 平均値は約 52.67 秒 (女子)(120+17+36+70+…+11)÷16=45.75 平均値は 45.75 秒 ② ちらばり具合を調べる(34 人中 29 人) 度数分布や柱状グラフにまとめて、ちらばり具合を読み取り、それを根拠 として、どちらが良いと言えるか判断することができている。 17 人 度数分布表や柱状グラフにまとめることができている。 12 人 度数分布表や柱状グラフにまとめることができない。 5 人 (資料 3) 柱状グラフを使って考えた児童のノート (資料4) 度数分布表を使って考えた児童のノート

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4 生 か す と ら え る あ つ め る T14 他の調べ方をした人はいますか。 C22 が提示した高さを比べた図(資料 6) T15 さて、このグラフとさっき発表してく れた柱状グラフと見比べて、違う所はど こですか。 区間の幅を 20 秒ずつにした児童の柱状グラフ T16 区間の幅を変えると印象も変わるね。 T17 男子の記録の方が良いと言えるよう ですね。しかし、根拠の示し方は色々な 考え方がありましたね。ところで、他の クラスでやっても同じように男子の記 録が良くなりそうですか。 T18 バランス力が良いと記録が良いの? T19 本当にそうかな?男子か女子かは関 係ないのですか。 T20 他に何が関係していると思うの? T21 バランス力の良さと運動神経は関係 があるのかな。 T22 MTK ゲームの記録が良い人と何が関 係しているか調べてみましょう。どんな ことを調べてみたいですか。 C22 男子と女子の記録の柱状グラフの高 さが分かるようにするために、折れ線 グラフみたいな感じにしてみました。 男子は大体同じくらいの高さですが、 女子は左の方が高くなっているので、 男子の記録の方が良いと言えます。 C23 とても分かりやすいですね。 C24 柱状グラフの区間の幅です。 C25 さっきまでは 10 秒ずつだったけれど 20 秒ずつにしてかいています。 C26 女子が左に偏っていることが分かり やすいです。 【根拠を話し合う児童の様子】 C27 いいえ。(首を横に振る。) C28 もしかしたら女子で運動神経が良い と言うか、バランス力が良い人がいる かもしれません。 C29 はい。 C30 ありません。 C31 運動神経の良い人の方が、記録が良 くなると思います。 C32 調べてみないと分かりません。 C33 運動神経と MTK ゲームの関係。 C34 バレエ経験者との関係。 C35 誕生日や血液型との関係。 (資料7) ( ) この後、調べたい項目を決めて、15 項目のアンケートを作成した。アンケートの項目 は、「将来の夢はありますか」「上ぐつのサイズは 24cm 以上ですか」「授業中は眠たくなり ますか」「リーダーになりたいですか」「暗い場所が怖いですか」「ピーマンは好きですか」 などである。次に他の学級にご協力いただきデータを収集した。(データ数 143)そして、 調べたいテーマごとにグループで統計的な問題解決を行い、発表し合った。 ( )

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5 ま と め る ・ よ み と る ・ 生 か す 児童が作成した統計資料とまとめる活動の様子 (資料 9) グループ1 <運動神経と MTK ゲームの記録の関係> 全データカードを使って柱状グラフを作成し「片足跳び 30 回以上で きる」「スポーツ系のクラブや部活、習い事をやっている」「自転車に 週2回以上乗る」「ペットの散歩を週3回以上する」のどの項目が運動 神経に関係しているか話し合った。そこで上記4つの項目のうち3つ以 上「はい」と答えた人を運動神経の良い人と決めた。 右の写真のように、データカードを見て、当てはまるカードの分だけ 別の用紙にシールを貼っていった。 120 秒を出した中で運動神経が良い人は 20 人のうち 14 人(70%)と 多く、0~30 秒を出した中で運動神経が良い人は 76 人のうち 23 人(約 30%)と少なかったので、運動神経が良いほど MTK ゲームの記録が良い と結論付けた。(※「片足跳びと MTK ゲームの記録の関係」など、1つの項目に絞って調 べたグループも多くいた。) グループ2 <血液型と MTK ゲームの記録の関係> 血液型ごとに柱状グラフを作成 したが、各血液型の人数が異なる ことに気付き、それぞれの記録の 割合に着目することにした。 それぞれの血液型における 60 秒 以上の人の割合は、 A 型…約 27%、 B 型…約 25%、 O 型…約 34%、AB 型…約 13% だった。 この結果から、O 型が一番良く、 AB 型が一番悪いと結論付けた。 グループ3 <暗い場所が平気な人と怖い人の MTK ゲームの記録の関係> 「暗い場所がこわいですか」という項目に「はい」と答えた人の中で、60 秒以上の記 録を出した人は 72 人のうち 20 人(約 28%)、「いいえ」と答えた人は 71 人のうち 17 人 (約 24%)だった。このグループは、この2つは関係ないと判断した。次は、「明るい場 所で目を閉じて測るのではなく、真っ暗な場所で測定したい」と新たな課題を見付けた。 グループ4 <リーダーになりたいという思いと MTK ゲームの記録の関係> 「リーダーになりたいですか」という項目に「はい」と答えた人の MTK ゲームの平均値 は約 49 秒、「いいえ」と答えた人の平均値は約 40 秒だった。リーダーになりたい人の方 が記録が高いと判断し、「人の前に立つ人は、頑張り屋が多いからだ」と結論付けた。 児童が使用したデータカード2(資料 8) ( ) 【グループ1が作成したグラフ】 【グループ2 が作成した円グラフ】 テ ー マ を 調 べ る の に 役 立 つ 項目を、15 項目の中からグルー プで4つ選ばせた。

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6 (4) 考察 MTK ゲームは手軽に体験したり測定したりすることができるため、データを集めやすいとい う利点がある。また、男女で色分けした記録紙をばらばらに貼らせることによって、「比べたい」 という思いを引き出すことができた。そして、全員が平均値を求めて比べることができた。 データカードは並べることで度数分布表や柱状グラフを作成しやすいため、多くの児童が平 均値のみならず多様な方法でデータをまとめることができた。また、児童は度数分布表や柱状 グラフの区間の幅を変えて考えたり、柱状グラフの山の高さに着目して折れ線のようなグラフ を作ったりしたことで、ちらばり具合の様子をより分かりやすく調べることができた。 児童は MTK ゲームと相関のある項目を考えることによって、「運動神経の良さと MTK ゲーム は関係があるのか」「暗い場所が怖い人と MTK ゲームは関係があるのか」などの課題を見付け、 主体的に問題を解決することができた。その中でも「血液型と MTK ゲームは関係があるのか」 や、「ピーマンが好きなことと MTK ゲームは関係があるのか」など、思いもよらない柔軟な発想 や思考をしたグループがあった。そして、実際に調べてみると、ピーマン好きと答えた人の方 が、そうでない人よりも平均値が高く、「野菜好きの人の方がバランス力がある」と自分たちで 結論付けていた。さらに、「他の野菜との関係も調べてみたい」「ピーマンに含まれる栄養素と の関係を調べたい」という新たな課題を見付け、問題解決が連続、発展していく姿が見られた。 結果、児童の創造力を育て、学びに向かう力が高まったと考える。 以上のように、探求的活動としては成果が見られたが、計画していた以上に時間が掛かった。 今後は、MTK ゲームを扱った問題解決活動の精選が課題である。 (5) 活用した統計資料 資料 内容 参照ページ 資料 内容 参照ページ 1 全員の記録紙 P.20 6 C22 が提示した高さを比べた図 P.22 2 児童が使用したデータカード 1 P.20 7 区間の幅を 20 秒ずつにした児童の柱状グラフ P.22 3 度数分布表を使って考えた児童のノート P.21 8 児童が使用したデータカード 2 P.23 4 柱状グラフを使って考えた児童のノート P.21 9 児童が作成した統計資料とまとめる活動の様子 P.23・24 5 C16 が提示した柱状グラフ P.21 3 研究のまとめ 本実践では統計的な問題解決を行い、結論やその背景の妥当性について多様な方法で考察する 統計的な見方・考え方について研究を進めてきた。その結果、次のことが明らかになった。 ○ とらえる段階では、MTK ゲームという題材を扱うことによって、児童の主体的な問題解決を 促すことができた。 ○ あつめる・まとめる段階では、データカードを使用することで、児童は平均値だけでなく多 様な方法で考え、データをまとめることができた。 ○ よみとる・生かす段階では、MTK ゲームと相関のある項目を児童に考えさせることによって、 新たな課題を見付け、学びに向かう力を育むことができた。 グループ5 <ピーマン好きと MTK ゲームの記録の関係> 「ピーマンが好きですか」という項目に「はい」と答えた人の平均値は約 52 秒、「いいえ」 と答えた人の平均値は約 38 秒で、「野菜好きの人の方がバランス力がある」と結論付けた。 次は「ピーマンに含まれる栄養素との関係について調べたい」という新たな課題を見付けた。

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1 日常の事象を、統計的に処理・表現・考察し、活用する能力や態度が育つ算数・数学科学習 ―中学校2学年「一次関数」の学習を通して― 名古屋市立D中学校 1 研究のねらい 生涯にわたる学習の基礎を培うためには、様々な課題に自ら取り組み、自分なりの解決してい く能力や態度を身に付けていく必要がある。特に現代のような情報化社会にあっては、多くの情 報の中から問題解決に必要な情報を選択し、それを処理や考察する能力が求められている。 統計教育において数学科ではとらえる・あつめる・まとめる・よみとる・生かすという統計的 な手法を用いて、日常の事象を、統計的に処理・表現・考察する能力や態度の育成を図ることを ねらいとしている。 2 研究の内容 (1) 生徒の実態 第1学年では、日常生活において数量を関係的に探究する基礎となる「関数」について、具 体的な事象を考察しながら、その数量関係について学習してきた。第2学年でも比例・反比例 の学習の発展として、具体的な事象についてともなって変わる2つの数量を取り出し、それら の間にある関係を表・および式で表し、それを考察していき、一次関数を学ぶ。 (2) 基本的な考え とらえる・・・ 変化する2つの数量を見いだし、関係をとらえる。 あつめる・・・ あめを手づかみで箱の中に入れて全体の重さを測り、それを繰り返して データを収集する。 まとめる・・・ あめの個数をx 個、全体の重さを ygとして、2つの数量関係を表やグ ラフにまとめる。 よみとる・・・ グラフの座標の並び方からグラフが直線になることをよみとる。 生かす・・・・ 2つの数量関係をまとめた一次関数の式を利用して、あめの個数や全体 の重さを求めることに生かす。 (3) 授業実践 ① 単元名 「一次関数」 ② 指導計画 3章 一次関数 (19 時間完了) 1 一次関数とグラフ(10 時間) 2 一次関数と方程式(3時間) 3 一次関数の利用 (4時間)➝ 本時(1/4) 4 まとめ (2時間) ③ 本時の目標 〇 2つの数量の関係性について調べようとする姿勢が見られる。 【関心・意欲・態度】 〇 2つの数量の関係から一次関数ととらえ、その式を作ることができる。 【技能】 〇 グラフから傾向や特徴を読み取り、一次関数の利便性について考察することができる。 【数学的な見方・考え方】

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2 ④ 指導過程 統計的手法 教師の主な働きかけ 生徒の主な活動・反応 とらえる あつめる まとめる T 今から箱の中に、複数のあめを入 れてもらいましょう。あめを増やし ていくことで変化するものは何でし ょうか。 T 何と何がともなって変化している でしょうか。 T 今回は、あめの個数と全体の重さ の関係について考えましょう。 では、実験をしてみましょう。 T まず、手づかみであめを取っても らいます。つかんだあめを重さの分 からない箱に入れて、全体の重さを 測りましょう。そのときのあめの個 数と全体の重さの関係について調べ てみましょう。 ※ 5人の生徒に実験をやってもら い、数値の読み取りは教師が行う。 T 集めた2つの数量の関係のデータ をどのようにまとめていきますか。 S 個数、重さ、体積、値段、残りの あめの数、残りの重さだ。 S 個数と重さだ。 S 個数と値段だ。 S 個数と体積だ。 S 箱の中のあめと残りのあめの個数 や重さだ。 S 片手でつかむうえで、1番初めの 生徒がすくい上げようとすると、思 ったほど多くのあめがつかめなかっ た。2番目以降の生徒は大きく手の ひらを広げて、しっかりつかむと、 たくさんのあめを箱に移すことがで きた。 S 表にまとめる。 S グラフを作成する。 S 式に表す。 あめの個数 全体の重さ 【実験の様子】 【5人の実験結果】

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3 まとめる よみとる 生かす T 実際にまとめてみましょう。 T まとめたデータから気が付いたこ とを書き出してみましょう。 T 一次関数であることが分かりまし た。では、一次関数であることを使 って、どんなことが分かるのか具体 的に考えてみましょう。 S グラフが直線なので、個数をx 個、 重さをygとしたとき、y は x の一次 関数である。 S x の値は 55→71 y の値は 295→359 よって、このときx の増加量は1 6、 y の増加量は64なので、変化の割合 は、4である。そして、y=4x+b に x=55,y=295 を代入して切片を求 めると b=75 したがって、一次関数の式は

y=4x+75

S 一次関数の傾きがあめ 1 個の重さ であり、切片が箱の重さにあたる。 S あめの個数が分かれば、測らなく 表 と グラフ 式 生徒A 生徒B 生徒C 生徒D 生徒E 生徒D 表 生徒E

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4 生かす T では、実際に一次関数であること を使って、調べてみましょう。ここ に何個入っているかわからないあめ 箱があります。全体の重さは 255g のときあめの個数を求めてみましょ う。 T あめを 200 個入れたら、全体の重 さはどうなりますか。 T 本日の授業で分かったことはなん ですか。 ても重さが分かる。 S 全体の重さからあめの個数を割り 出せる。 S 全体の重さが 255gであることか ら、一次関数の式に代入する。 255 =

x

×4+75

x

= 45 45 個 S 一次関数の式にx=200 を代入す ると、求められる。 4×200+75=875 875g S 2つの変化していくあめの個数と 全体の重さの数量の関係から、一次 関数であることがわかった。 S 実験できない膨大な値なども一次 関数の式を使うと、簡単に求めるこ とができる。 (4) 考察 ・ 今までに学習してきた一次関数が具体的に使われている題材を実験という形で取り組むこと で、生徒が意欲的に取り組むことができた。 ・ 実験したデータを表、グラフ、式でまとめることにより、一次関数であることに気付いた。 ・ 一次関数の式に表し、利用することで、実験しなくても値を求めることができることを通し て、一次関数のよさを理解することができた。 3 研究のまとめ 本研究によって、次のことが明らかになった。 〇 とらえる・あつめる場面では、2つの数量の関係について真剣に考え、様々な意見が飛び交 い、あめの掴み取りをすることで、楽しい雰囲気の中で実践に取り組むことができた。 〇 まとめる場面では、特に教師側から指示を出さず、時間をかけて自由に考えさせることで自 分の力でまとめようという姿がたくさん見られた。また、一つのまとめ方にこだわらず、様々 な考え方を思いつき、周りの生徒と教え合うことができた。 〇 よみとる場面では、式を求める際に一次関数の学習の振り返りができた。また、実験してき た2つの数量の関係が今までに学習した一次関数であったことに気づき、より一層この単元に ついての理解を深めることができた。 〇 生かす場面では、一次関数を使えば実験をしなくても計算によって値を求めることができる ことを知り、一次関数のよさを実感することができた。 今後も統計的な手法を活用して、数学の単元の必要性を感じさせるような具体的な取り組みを していきたい。そして、数学のよさを感じさせ、進んで表現や考察ができる生徒の育成を目指し

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5 たい。

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