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第13回日本助産学会学術集会集録 一般演題 (口頭発表) 第9群

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28.助 産 婦 臨 床 教 育 に お け るMENTOR制

導 入 に 関 す る 研 究;

∼ 分 娩 介 助 実 習 に 焦 点 を 当 て て ∼

日本 赤 十字 看 護 大学○

平澤 美 恵子

安 藤 広 子

滝沢 美 津 子

鈴 木 恵 子

1.緒 言 助 産 婦 教 育 の 中 で 分 娩 介 助 実 習 は 、 妊 産 婦 と 学 生 と 助 産 婦 の 相 互 信 頼 関 係 の 中 で 、 学 生 が 直 接 分 娩 介 助 に 参 画 して 展 開 され る。 従 っ て 、 実 習 で は 学 生 と 助 産 婦 が 同一 の 妊 産 婦 を 受 け 持 ち 、 一 貫 性 を 持 って 、 且 つ 継 続 的 な 関 わ りに よ り、 効 果 的 な 実 習 が 行 え る よ うな 教 育 方 法 が 求 め ら れ る 。 助 産 婦 学 生 が 、 一 定 の 実 習 期 間 一 人 の 助 産 婦 の 下 で継 続 的 に 実 習 指 導 を 受 け るMENTOR制 は 、 英 国 、米 国 に お い て 導 入 さ れ 、 そ の教 育 効 果 が 示 され て い る 。 こ の 指 導 体 制 は 助 産 婦 教 育 が 目指 す 高 度 な 専 門 性 と 、 豊 か な 人 間 性 を 形 成 す る教 育 と して 効 果 的 で あ る と 思 わ れ る 。 現 場 で 活 動 して い る 助 産 婦 は 、 専 門 職 者 と して 豊 か な 感 受 性 と実 践 力 を 持 ち 、 絶 え ず 自 己研鑽 に励 ん で い る こ と か ら 、 学 生 が 助 産 婦 と 密 接 な 相 互 作 用 を 持 ち な が ら学 習 す る こ とは 、 変 化 に対 応 で き る助 産 婦 の 育 成 に 有 効 な教 育 方 法 とい え よ う。 しか し、 わ が 国 で は ま だMENTOR制 の 導 入 は 殆 ど試 み られ ず 、 そ の 教 育 研 究 も進 め られ て い な い 。 助 産 婦 教 育 機 関 の 慢 性 的 な 教 員 不 足 の 中 で 、 教 育 効 果 が 期 待 され るMENTOR制 の 体 制 づ く りに 着 手 す る こ とは 、 時 代 の 要 請 で もあ り、 教 育 資 源 の 効 果 的 活 用 と 教 育 内 容 の 質 的 向 上 を 促 す と 考 え られ る 。 そ こ で 、1)助 産 婦 臨 床 教 育 に お け る 分 娩 介 助 実 習 にMENTOR制 を 導 入 し 、 そ の 教 育 効 果 を検 討 す る、 2)MENTOR制 を導 入 す る 際 の 諸 条 件 を 明 らか に す る こ とを 目的 に 、2年 間 に わ た り学 生 と実 習 指 導 者 を 対 象 に 帰 納 的 な 記 述 的 研 究 を 行 っ た 。 今 回 は 、 目的 1)に つ い て 報 告 す る 。 H.研 究 方 法 MENTOR制 に 関 す る英 国 や 米 国 の 文 献 よ り、MENTORの 定 義 や 概 念 、MENTORINGの 機 能 、 及 びMENTORを 活 用 し て い る領 域 と看 護 領 域 で のMENTORの 導 入 や そ の 教 育 効 果 を 検 討 した1)2)。MENTOR制 と 紛 ら わ しい 概 念 にPRECEPTOR制 が あ る 。Betty S.Furuta3)は 、Yorer, L.とRoss,A、 の 文 献 よ り、MENTOR制 の 特 徴 を 、 道 具 的 機 能(指 導 す る 、 保 護 す る 、 後 援 す る 、 新 しい 経 験 を させ る 等)と 、 心 理 社 会 的 機 能(自 信 を つ け る 自 己 の 明 確 性 、 仕 事 が 巧 くで き る よ う援 助 等)を あ げ 、 概 念 の 特 徴 と して 相 互 作 用 的 人 間 関 係 を 強 調 し て い る 。 そ し て 、PRECEPTOR制 はPRECEPTORが 新 人 や 学 生 に 短 期 間 、 移 行 期 の 個 人 指 導 を す る こ と で 、 そ の 指 導 に は 、 心 理 社 会 的 機 能 が 少 な い と述 べ て い る 助 産 婦 教 育 で は 、 この2側 面 の 機 能 を 実 習 指 導 に 活 か した 教 育 を 期 待 す る た め 、MENTOR制 の 教 育 を 導 入 した 。MENTOR制 の 教 育 効 果 を 帰 納 的 に 検 討 す る こ と を 目標 に 、2側 面 の 機 能 の ア ンケ ー ト用 紙 を 作 成 し て 、 学 生 と実 習 指 導 者 に 実 習 終 了 後 に 記 述 して 貰 っ た 。 さ らに 実 習 終 了 後 、 学 生 と 実 習 指 導 者 の 両 者 各 々 に 反 省 ・評 価 の 場 を 設 け て 、MENTOR制 に 関 す る 意 見 を 自 由 に 述 べ て 貰 っ た 。 1.対 象 と方 法 学 生 はN看 護 大 学 助 産 課 程 の 選 択 生 で 、 平 成9年 度6名 、平 成10年 度6名 の12名 で あ る 。MENTOR の 指 導 者 は 、S医 療 施 設 の 助 産 婦 で 平 成9年 度6名 、 平 成10年 度6名 の12名 で あ る 。MENTORの 年 齢 は 26∼41歳 で 平 均 年 齢 は31.8歳 で あ り、 助 産 婦 実 務 経 験 は4∼19年 で 平 均 実 務 年 数 は9.3年 で あ る 。 以 下 、MENTOR助 産 婦 を 指 導 者 と 表 現 す る 。 実 習 期 間 と指 導 方 法 は 、 平 成9年 ・10年 と も、 夏 期 の5週 間 実 習 の 内 、 最 初 の1週 間 を 準 備 適 応 期 間 と し、 続 く2週 間 をMENTOR制 で の 指 導 、 最 後 の2 週 間 は24時 間 待 機 実 習 と し、 実 習 指 導 は 産 婦 の 受 け 持 ちPRIMARY助 産 婦 に 依 頼 した 。 教 員 は 原 則 と し て8:00∼16:30ま で 指 導 に 携 わ り、 夜 間 の 指 導 と 分 娩 介 助 の 指 導 は 臨 床 の 助 産 婦 に 依 頼 した 。

(2)

2.倫 理 的 配 慮 2年 間 のMENTOR制 の 実 習 指 導 の 効 果 を 関 与 した 当 事 者 か ら知 る た め に 、 事 前 に 学 生 及 び 指 導 者 に 目 的 と 方 法 を 説 明 して 「研 究 協 力 承 諾 書 」 を 貰 っ た 。 学 生 ・指 導 者 と も に 、記 述 内 容 の 個 人 的 な プ ラ イ バ シ ーは 厳 守 し、 研 究 目 的 以 外 に 使 用 しな い こ と を 保 証 した 。 III .結 果 1.MENTOR制 に 対 す る12名 の 指 導 者(内 、2年 継 続 者3名)と 学 生 の 所 感(表1) 1)MENTOR制 に よ り教 育 効 果 が あ る と思 わ れ た 点 学 生 ・指 導 者 共 に 共 通 す る 教 育 効 果 は 、 ① 個 々 の 学 生 の レベ ル 把 握 に基 づ き 継 続 的 に 一 貫 性 の あ る指 導 が で き 、 学 生 の 成 長 を 臨 床 の ス タ ッフ(MENTORで な い助 産 婦)が 理 解 で き る こ と、 ② 学 生 の 進 歩 に応 じて 指 導 内 容 の 統 一 が 図 れ 、 前 回 の 学 び を 指 導 者 と 共 に次 回 に 活 か せ る こ と 、 ③ 助 産 を 広 い 視 野 か ら 学 び 学 生 の 助 産 婦 像 や 学 習 目標 が 明 確 化 しや す い こ と、 ④ 相 互 理 解 の 下 に 親 密 度 が 増 し緊 張 感 が 少 な く、 学 生 は指 導 者 の 刺 激 を 受 け 意 欲 的 な 実 習 が で き る こ と 、 を 挙 げ て い た 。 学 生 は さ ら に 、 指 導 者 の 知 識 ・技 術 、 判 断 力 、 人 間 性 、 責 任 感 な ど 、 指 導 者 の 助 産 婦 観 や 職 業 意 識 か ら も学 び啓 発 され 、 学 習 意 欲 を 向 上 させ て い た 。 2)MENTOR制 で の 人 間 関 係 指 導 者 は12名 中 、5名 が 大 変 良 か っ た 、5名 が ま あ ま あ 良 か っ た 、2名 が 良 か っ た と評 価 し、 学 生 は 大 変 良 か っ た が6名 、 ま あ ま あ 良 か っ た が4名 、 良 か っ た が2名 と評 価 して い る 。 両 者 に 共 通 す る 内 容 で は 、 ① 一 緒 に 学 び 楽 し く実 習(指 導)が で き た 、 ② 概 して 人 間 関 係 が 良 好 で 、 信 頼 関 係 が 形 成 さ れ た 、 ③ 両 者 の 学 習 の 姿 勢 は 有 効 な 関 係 で 能 動 的 に 進 め ら れ た 、 こ と が 挙 げ られ る 。 指 導 者 か らは 、 ① 「ウチ の 子 」 と い う意 識 が 形 成 さ れ 全 面 的 に 支 持 す る 気 持 ち や 、 学 生 へ の 風 当 た り や 緊 張 を 体 を 張 って か ば お う と い う気 持 ちの 形 成 、 ② 何 で も学 ぼ う とい う姿 勢 に 好 感 を 持 ち 、 学 生 に 愛 着 を 感 じ、 優 し く接 す る こ とが で ぎ た 、 ③ 少 し距 離 を 置 い た 関係 を 形 成 した 、 ④ 相 互 に 慣 れ る ま で 苦 痛 を 感 じた 、 等 が 挙 げ ら れ た 。 学 生 はMENTOR助 産 婦 に 見 守 られ 、 安 心 し て実 習 が で き 指 導 者 の 人 間 性 と愛 情 を感 じて い た 。 3)MENTOR制 の 指 導 で 感 じた こ と 指 導 者 は 、 ① 学 生 と の 人 間 関 係 の 重 要 性 を感 じ、 ケ ア を 学 生 と 共 有 で き 、 そ れ ら を 貴 重 な 経 験 と して い る。 ② 学 生 理 解 と習 得 状 況 の 理 解 の 上 に 、 個 別 に 応 じ た指 導 が で き る こ と を 知 り 、 指 導 を 通 して 学 生 の 役 割 モ デ ル とな り、 指 導 者 と して の や りが い や 、 指 導 の 充 実 感 ・満 足 感 を 感 じて い る 。 ③ こ の 体 験 か ら 、 助 産 婦 と して 指 導 者 と して 責 任 感 が 増 し自 己 研 鑽 の 場 と し て い た。 しか し、 初 め て のMENTORと して の 指 導 は 気 負 い が 生 じ疲 れ た と の 表 現 もあ り、 指 導 者 の フ ォ ロ ー も必 要 で あ る こ と が 挙 げ られ た 。 学 生 は 、 ① 対 象 へ の 関 わ り方 、 す な わ ち五 感 を 使 っ て の 産 婦 の 観 察 ・判 断 を す る 姿 勢 、 お 産 の 場 の 雰 囲 気 作 り、 産 婦 に 寄 り添 い 心 身 の 変 化 や 苦 痛 を 一 緒 に 乗 り越 え る こ と こ とや 、 ② 産 婦 を 妊 娠 ・分 娩 ・産 褥 経 過 の 広 い視 点 か ら見 つ め て 支 援 す る こ と を 学 ん で い る。 さ ら に 、 ③ 指 導 者 の 専 門 職 と して の 助 産 婦 観 や ア イ デ ィ ンテ ィ テ ィ が 伝 わ り 、 助 産 婦 の 責 任 感 、 判 断 力 、 技 術 の 的 確 性 な ど を 学 び 、 自 己 の 目 指 す 助 産 婦 の モ デ ル 像 を 考 え る機 会 に な っ て い た 。 2.指 導 者 が 学 生 に 実 習 を 通 して 学 ん で 欲 しい こ と 実 習 終 了 後 に指 導 者 が ア ンケ ー トに 記 載 し、 且 つ 反 省 ・評 価 の 場 で 発 言 は 、 ① 分 娩 の 自然 性 と そ の 経 過 を 待 つ こ と、 ② 前 向 き に産 婦 を 信 じ見 守 る こ と 、 ③ 五 感 を 使 っ た判 断 や ケ ア 、 ④ 基 本 的 な 産 婦 の ア セ ス メ ン トや フ ォ ーカ ス を 当 て る視 点 、 ⑤ 助 産 婦 の 技 を 活 用 した き め 細 や か な 援 助 の 大 切 さ と援 助 を 押 し つ け な い こ と、 ⑤ 対 象 者 と対 等 な 人 間 関 係 の 形 成 、 ⑥ 助 産 婦 業 務 の 本 質 と 仕 事 の や りが い 、面 白 さ 、充 実 感 、 満 足 感 等 、 ⑦ 助 産 婦 と して の ア イ デ ィ ン テ ィ テ ィの 形 成 、 等 が 挙 げ ら た 。 こ れ らは 、学 生 のMENTOR 制 の 指 導 で 感 じた こ と と 表 裏 を 成 し て い た 。 III .考 察 平 成9年 ・10年 の 夏 期5週 間 の 実 習 中 、2週 間 のMENTOR制 で の 実 習 は 、Betty S。Furutaが 特 徴 と し て 挙 げ た 、 指 導 者 ・学 生 間 の 相 互 作 用 的 人 間 関 係 の も と に 、 道 具 的 機 能 と 心 理 社 会 的 機 能 の 教 育 効 果 を 挙 げ た と い え よ う。MENTOR制 の 概 念 の 特 徴 で あ る 相 互作 用 的 人 間 関 係 で は 、 両 者 と もに 継 続 的 に 一 貫 し

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(4)

て 関 わ り、 何 で も忌 憚 な く相 談 で き 、 指 導 者 に は 、 「ウチ の 子 」 と い う親 の 愛 に 近 い 意 識 が 形 成 され 、 学 生 も そ っ と見 守 っ て くれ る 対 応 に 安 心 し、 頼 れ て 尊 敬 で き る 人 間性 と愛 情 を 感 じ信 頼 関 係 を 形 成 して い る。Clawson1)のmentoringの 説 明 で は 「関 係 が 包 括 性 及 び 相 互 性 の 特 徴 を 強 く持 て ば 持 つ ほ ど 、 me ntorとprotege;被 保 護 者 の 関 係 は そ れ だ け 強 ま る」 と 述 べ られ 、 今 般 の 実 習 で は 学 生 と 指 導 者 の 双 方 か ら 均 等 な 働 き か け が あ り 、 相 互 に 個 人 的 な 影 響 を 及 ぼ した と考 え られ る 。 学 生 は 、MENTOR制 で の 実 習 で 、 個 別 的 に段 階 を 追 って 一 貫 性 ・統 一 性 を 持 っ て 、継 続 的 か つ 包 括 的 に 指 導 を 受 け る こ とが で き た 。 この 指 導 に よ り、 発 想 や 考 え 方 、 教 育 的 な 助 言 な ど 、 知 的 ・学 習 的 な 刺 激 を 受 け 、 助 産 の 技 を 模 倣 しな が ら 、産 婦 へ の 援 助 の あ り方 を 理 解 し、 且 つ 技 を 獲 得 しなが ら 自己 の 助 産 婦 観 や 専 門性 を 育 成 して い た 。 こ れ はBetty S.Furuta3)が 述 べ る 、 キ ャ リア発 展 を 助 け る 道 具 的 機 能 の 成 果 と い え よ う。 そ の 背 景 に は 、 学 生 と 指 導 者 の 適 合 性 が 大 切 で 、 こ れ をBetty S. Furutaは"適 切 な 感 情"と 表 現 して い る が 、 両 者 の 人 間性 が よ く適 合 し、 相 互 に 好 意 を 持 ち 、 合 い 通 ず る 目標 を 持 て る こ とが こ の 機 能 を 発 展 さ せ る。 今 回 の 実 習 で も 指 導 者 は 、 学 生 理 解 に 努 め 保 護 的 ・支 持 的 に 関 わ り 、 学 生 も大 切 に さ れ て い る こ と を 肌 で 感 じ、 相 互 理 解 の も と に 親 密 性 が 深 ま り、 安 心 感 の 高 ま りの 中 で 指 導 者 を 信 頼 して 実 習 を 行 え た 。 こ れ ら は 学 生 に と って 役 割 モ デ ル と して 受 け と め られ 、 自 己 の 目標 とす る助 産 婦 像 を 形 成 す る一 助 に な っ て い る 。 こ の 機 能 は 、 自信 を つ け る 、 自 己 の ア イ デ ィ ン テ ィテ ィ を 明 確 に す る こ とへ の 援 助 で あ る 、 心 理 社 会 的機 能 の 成 果 で あ ろ う.一 方 、 指 導 者 に お い て も MENTOR制 を 通 して 、 指 導 の や りが い や 充 実 感 ・満 足 感 を 味 わ い 、 助 産 婦 と し て指 導 者 と して 自 己 研 鑽 の 場 と な り、 自 己 啓 発 を し て い る 。 しか し、 親 密 性 が 高 ま る と甘 え や 依 存 の 感 情 が 生 じた り、 学 生 と指 導 者 の2者 間 の み の 関 係 で 、 他 の 指 導 者 や ス タ ッ フ と の 関係 が 稀 薄 に な る 傾 向 が あ る 。 ま た 両 者 の 適 合 性 が 円滑 で な い と 、 相 互 に 慣 れ る ま で 苦 痛 で あ っ た り、 他 者 と 比 較 し た り、 評 価 を 気 に す る な ど の 否 定 的 な 側 面 も 生 じて い る 。 他 に 、 指 導 者 同 士 の 意 見 交 換 や 、 初 め て の 指 導 者 へ の フ ォ ロ ー や 、MENTORの 指 導 者 と ス タ ッフ 間 の 理 解 や 協 力 体 制 な ど 、 実 習 の 準 備 期 か ら 臨 床 側 と十 分 な 打 ち 合 わ せ を 行 う必 要 が あ り、 MENTOR制 で の 実 習 期 間 中 の ス タ ッフ の 勤 務 体 制 の 調 整 は 、 大 き な 課 題 と な っ た 。 IV.ま と め と今 後 の 課 題 MENTOR制 の 導 入 に よ り以 下 の 教 育 成 果 を 得 た 。 学 生 ・指 導 者 の 両 者 に と っ て 、 1)相 互 理 解 の も と に 、 個 別 性 に 応 じて 継 続 的 に 一 貫 した 指 導 が 行 え る 。 2)学 生 の 成 長 に 応 じて 、 段 階 的 に 指 導 内 容 を 統 一 して 指 導 で き る 。 3)対 象 理 解 や ケ ア 内 容 を 共 有 化 し、 一 回 毎 の 振 り 返 り と評 価 を 、 学 習 過 程 の 中 に 活 か す こ と が で き る 。 4)過 緊 張 に な らず 信 頼 感 を 持 っ て楽 し く実 習 が で き る 。 5)指 導 者 の 助 産 婦 と して の 判 断 力 、 技 術 、 人 間 性 、 責 任 感 、 助 産 婦 観 な ど の 学 習 が で き る 。 6)指 導 者 自身 の 自 己研鑽 の 場 と な り、 自 己啓 発 を 促 す 。 残 され た課 題 は 、学 生 とMENTORの 適 合 性 、MENTOR 制 で の 指 導 期 間 と 、 そ れ に 伴 う ス タ ッフ の 勤 務 体 制 の 調 整 や 、MENTORの 労 力 、MENTORの 適 性 の 検 討 な ど で あ る 。 本 研 究 の 限 界 は 、 研 究 の 対 象 が 少 な い こ と 、 2年 間 の 継 続 で 実 習 体 制 や 指 導 者 な ど の 実 習 環 境 に 変 化 が あ る こ と、 対 照 群 を 設 定 で き ず 、MENTOR制 と 他 の 指 導 法 と の 対 比 が で き な い こ とが 挙 げ られ る 。 本 研 究 は 、 平 成8∼10年 文 部 省 科 学 研 究(基 盤 研 究 (C)(2)課 題 番 号08672702)の 補 助 金 を 得 て 行 わ れ た 。 引 用 文 献

1)Fagsn, M. M. : The term mentor,A review of the literature and pragmatic Suggesion, International of Mentoring, 2, 5-8, 1988. 2)Vance, C. N. : The role of mentorship in

the leadership development of nerse-influentials, In W. A. Gray(Eds. ), proceedings of the International Conference on Mentoring, II, 117-184, 1986.

3)Betty S. Furuta : ŠÅŒì‚ÌƒŠ•[ƒ_•[‘΂·‚郕ƒ“ƒg•[•§“x —, ŠÅŒì‹³ˆç

(5)

29.助

産 婦 学 生 の レデ ィ ネ ス に 関 す る検 討

一専攻科での学習に必要な学習態度及び学習能力の調査表作成を試みて一

東京女子医科大学看護短期大学

○増田 美恵子

1緒 言

当短期 大 学 専攻科 で は,小 人 数 ク ラスの特 徴 を

生 か しつつ,自 己学 習能 力,問 題解 決能 力,グ ル

ー プ学習 能 力等 の育 成 を 目指 して

,デ ィベ ー ト1)

や テ ユー トリアル2)を 授 業 に積 極的 に導 入 して い

る。 これ らは,助 産 婦 学 生の 教 育に おい て,一 定

の効果 をあげ て い る。

しか しなが ら,助 産 婦 学 生は様 々な背景 を持 っ

て入学 して く るため,そ の レデ ィネ ス状 況 に よっ

て は,思 うよ うな効 果 を期 待 で きな い場合 が あ る。

テ ユー トリアル に は,2つ

の 大 きな,し か し異

な る,目 標 が あ る。3)1つ は 「

方向 目標 」で あ り,

も う1つ は 「

到 達 目標 」で あ る。「

到達 目標 」は,

助 産婦 と して の具 体的 な 学識 ・技 能 の修 得 を 目指

す が,「 方 向 目標 」 は,必 要 な 態度 を身 につ け,

必 要 な能 力 を 磨 くこ と を 目指 す。 それ は,専 攻 科

では,問 題 点 の抽 出や 問題 解 決能 力 を磨 き,自 己

学 習 に習 熟 す る こ と,つ ま り必要 な 学習 態度 や学

習能力 を身 に つ け るこ とで あ る。 これ らは,助 産

婦 と して働 く上 で も必 要 な能 力で あ る。

方 向 目標 」 は,テ ユー トリアル の 目標 の1つ

で あ るか ら,テ ユー トリアル で身 につ け るべ きで

はあ るが,1年

間 の専 攻科 で の学 習 の中 だけ で身

につ けるの は,や は り難 しい。専攻科 入 学以 前 に,

学 習 態 度 や 学 習 能 力 を あ る程 度 身 につ け て いれ

ば,「方向 目標 」の到 達度 を上げ る こ とがで き,「到

達 目標 」

の達 成 に割 く時 間 も増 やす こ とがで き る。

また,入 学以 前 に学 習態 度や 学 習能 力 が身 につ

い てい なか っ た と して も,入 学時 に各 学 生の学 習

態度 や学 習 能力 を把 握 で きて いれ ば,そ の学 生 に

応 じた 「

方 向 目標 」 を設 定 し,学 生一 人一 人 に対

応 す る こ とが可 能で あ る。

っ ま り,専 攻 科入 学 時 に,各 学 生 の レデ ィネ ス

を把握 し,そ れ に応 じた教 育方 法 を工 夫す る こ と

が で きれ ば.今 後 よ り一 層 の教 育効 果 をあ げ る こ

とが 可能 とな る。

そ こで,今 回,助 産 婦 学 生の レデ ィネ ス,特 に

専 攻科 で必 要 な 学 習態 度や 学 習能 力 に 関す る レデ

ィネ ス を調査 す る こ と を 目的 と した 調 査表 の 作成

を試 み た。

助 産婦 学 生の レデ ィネ ス であ る ので,こ の調 査

は専攻 科入 学 時 に行 うべ きだ が,専 攻科 入 学生 は

1年 に15名

と少 な く,統 計 的 な処 理 が 困難 で あ

る。 そ こで,今 回 は、看 護 学生 に調査 す る こ とに

よっ て,専 攻 科入 学 以前 の 学 習態 度 や 学習 能力 の

因 子構 造 を明 らか にす る。

II

方法

平成10年4月,T短

期 大学3年 生92名 中 当 日

欠 席 した9名 を除 く83名

を対 象 と し,学 習態 度

や 学習 能力 の レデ ィネ ス に関す る無 記名 式 の 質 問

紙 調査 を行 った。 質 問紙 は,自 己記 入式 と し,集

合 法 にて一 斉 に 配布 し,そ の場 で回 収 した。 質 問

紙 の配 布前 に,調 査 の 主 旨 を述べ て 協 力 を依 頼 し

た。 回収 率 は100%で

あ る。

質 問は,梶 田4)の 「自己教 育性 調 査 表」 を参 考

に した 自己学 習 能力 の 質 問項 目に,問 題 解 決能 力,

グルー プ学習,対 人技 能,ク

リテ ィカ ル シ ンキ ン

グ5)に 関す る質 問項 目を加 えて,合 計52項

目 と

した。各 質問 項 目につ い て は,「そ う思 う」を5,

そ う思わ ない 」 を1と す る5件 法 で回 答 して も

らい,得 点化 した。

この52項

目につ いて,SPSSを

用 い て 因子

分 析(主 因子 法,バ リマ ック ス回 転)を 行 なっ た。

調 査 表の 作成 にお い て は,専 攻 科 での 学 習 に必

要 と思 われ る学 習 態 度や 学 習能 力 と して,自 己学

習能 力,問 題 解 決 能力,グ ル ー プ学 習,対 人 技 能,

ク リテ ィカ ル シ ンキ ン グ を問 うこ とので きる質 問

(6)
(7)

項 目を考 えた。 質問 項 目につ い て は,専 攻科 の他

の教員 に も確認 を得 た 。

今回 の調 査方 法 は,自 己 評価 で あ るこ とか ら,

測定値 の客 観性 に関 して は,限 界 が あ る。

III

結果

専攻 科 での 学習 に必 要 な 学習 態度 及 び学 習能 力

と考 えた52項

目につ い て,主 因子 法,バ リマ ッ

クス回 転 に よる因 子分 析 を行 った結 果,表1の

うに,5因

子 を抽 出 した。 共 通性0.30以

上,因

子負荷 量4.60以 上 を 基 準 と し,34項

目を レデ ィ

ネ スの 尺 度 と して 選 択 した 。 累 積 因 子 寄 与率 は

47,9%,ア

ル フ ァ係 数 は0.92で あ る。

抽 出 され た5因 子 に は,そ れ ぞれ 『

学 習 に対す

る主体 性 ・自立性 』,『

学 習 の計画 性 』,『

学 習意 欲 』,

『自己統 制 ・自己評 価 』,『

他者 理 解 』と命 名す る。

第1の 因子 は,「 自分 の 意 見 を積 極 的 に発 言 で

きる」 「自分 の意見 を持 って い る」 「自分 な りの考

えや 見通 しを持 っ て 問題 に対 処 す る」 「

物 事 を 主

体 的 に考 え る」等 の13項

目か ら構成 され,学 習

に対す る主 体 的 で,自 立 した態 度が うかが える た

め,『学 習 に対 す る主体 性 ・自立性 』と命 名す る。

第2の 因子 は,「計 画の 修正 が適 切 にで きる」「自

分 で 計画 的 に 学 習 で き る」 「

重 要 性 を 考 えて 学 習

の優先 度 を決 め る こ とが で き る」等 の8項 目か ら

構成 され る。 これ は,自 己 の学習 を計画 的 に進 め

てい く能 力で,『 学習 の 計画性 』 と命 名 す る。

第3の 因子 は,「 学 ぶ こ とが楽 しい 」 「

挙習 に意

欲 的 に取 り組 む こ とがで きる」等 の5項 目か ら構

成 され,学 習 に 対す る意 欲 的 な態 度 と考 え,『 学

習意 欲 』 と命名 す る。

第4の 因 子 は,「 自 己の 学習 方 法 を 振 り返 る こ

とが で き る」 「

グル ー プ 内 で の 自分 の 役割 を認 識

して行 動 で きる」等 の4項 目で,自 己 を評価 しな

が ら,自分 自身 を コン トロール で きる能 力 と考 え,

『自己統制 ・自己評 価 』 と命名 す る。

第5の 因 子 は,「 他 人 の 意見 を理 解 しよ うとす

る 」 「

相 手 の 立場 に な って共 感 で きる 」等 の4項

目であ る。 これ らは,対 人技 能 の 中で も,自 分 を

理 解 して も ら うの では な く,相 手 を理 解 しよ うと

す る態度 で あ り,『他者 理 解 』 と命 名す る。

各 因 子 内 で の 内的 整 合 性 を み る た め の アル フ

ァ係 数 は,表1の

通 り,い ず れ も0.70以

上 と高

い。 再 テ ス ト法 は行 って い な い。

IV 考 察

レデ ィネ ス とは,「 一 定 の 学習 を させ よ うとす

る場合,そ の基 礎 条件 とな る身 体的 発達,経 験,

知 識 な どが用 意 され てい る状 態 」 と言 われ る。

レデ ィネ スに は,学 習 の適 時性 と学習 の準備 性

とい う2つ の重 要 な概 念 が含 まれ て い る。 学 習 に

は,そ れ を行 う最 適 の 時期,す なわ ち最 適 の成 熟

の 水 準が あ る とい う考 え か ら,そ の 適期 を見 出 し

て,そ こで指 導 しよ うとい う意 味 が含 まれ てい る。

と ころが,学 習 の成 敗 を決 定 す る条 件 は複 雑 で あ

って,単 一 の機 能 や 条件 だ け か ら学習 の 最 適期 を

決 め る こ とは困難 で あ る。 そ こで,あ る学 習 に成

功 す るた めに は どの よ うな 条件 が重 要で あ る か,

そ して,そ れ らの条 件 を満 た す には どんな 指導 が

必 要 であ るか が 問わ れ る よ うに なっ た。こ う して,

学 習 に成功 す るた めの 準 備,あ るい は用 意 を整 え

る とい う意 味 で の レデ ィネ ス の問題 が重 要 視 され

る よ うに な った。 これ が準 備性 と して の レデ ィネ

ス の概 念 であ る。0)

学習 レデ ィネ ス が どの よ うな要 因 か ら構 成 され

て い るか は,そ れ が どの学 習領 域 に 関す る レデ ィ

ネ ス であ るか に よって 具体 的 に は異 な る。

助産 婦学 生 にお け る レデ ィネ スに 関す る文献 は

見 当 た らない が,専 攻 科入 学 時 に は,看 護 の 基礎

教 育 を終 了 して,よ

り専 門的 な学 習 に進 む わ け で

あ るか ら,看 護 の 基本 的 な 知識,技 術,態 度 を身

につ けて い る必要 が あ る。 これ らの能 力 の うち,

態 度 領域 の能 力 の測 定 は,こ れ ま で あま り行 わ れ

てい な い。

看護 を行 うた めに は,根 拠 を もっ て判 断 し,問

題 を解 決 す る こ と,そ の た め に適切 な看護 技 術 を

用 い る こ と,患 者 や他 の 医療 者 との適 切 な 対人 関

係 を保 つ こ と,ま た 医療 の 急速 な進 歩 や 社会 の急

激 な 変化 に 対応 す るた め に,主 体 的 に学 習 す る こ

とが 不可 欠 で あ る。 助 産 婦 にお い て は,よ り専門

(8)

家 と しての 判 断 力,問 題 解 決 能力 が要 求 され る。

こ うして考 え る と,看 護 者 と して の態度 と学習

態度 は重 な る部分 が あ り,問 題 解 決 能力,自 己学

習能力,対 人 技能 な どは,看 護 者 と して も学 習者

として も必 要 な能 力 で あ る。

さて,因 子 分析 の 結果 で は,専 攻科 で の学 習 に

必要 な学習 態 度や 学 習 能力 と して,5因

子 が抽 出

され た。 す なわ ち,専 攻 科 で の学 習 に必 要な 学習

態 度 や学 習 能 力 は,『 学 習 に対 す る 主体 性 ・自 立

性 』,『学 習 の計 画性 』,『学 習意 欲 』,『自己統 制 ・

自己評 価』,『

他 者 理解 』の5因 子 か ら構成 され る。

自己学 習能 力 の要 索 は,① 学習 意欲 に 関す る も

の,② それ と関連 して 自信 を持 つ こ と,③ 自 らの

学習 への反 省 や コン トロー ル を含 む メ タ認 知 的な

もの,④ そ れ と関連 して具 体的 に 自 ら学習 を進 め

るた めの 学習 技能 に 分 け られ る。7)

『学習 に対 す る 主 体性 ・自立 性』 は② に,『 学

習の計 画性 』 は④ に,『 学習 意欲 』 は① に,『 自己

統 制 ・自 己評 価 』 は③ に近 く,『 他 者 理解 』 は 対

人技能 の一 部 と考 え られ る。

今 回 作成 を試 み た調 査 表 に関 して は,各 因子 内

の内的 整合 性 がみ られ,あ る程 度 の信頼 性 は確認

できた が,今 後再検 査 法 で も信 頼性 の検 証 をす る

必要 があ る。 妥 当性 に 関 して は,検 証 が甘 い状 態

であ る。 今 後,検 証 を重 ね て調 査表 の改 良 を行 う

必 要 があ る。

また,今 回 の調査 対 象 と して は,翌 年 助産 婦 学

生 とな る可 能性 のあ る者 と して,看 護学 生 の3年

生 を選 んだ。 助 産婦 学 生 となる前 の段 階 で,ど の

程度 の 準備 状態 に あ るの か,そ の因 子構 造 を調 査

した か った た めだが,助 産 婦学 生 の レデ ィネ ス の

因子構 造 とは必 ず しも一致 しな い可 能性 が あ る。

これ も,対 象者 数の 不 足 とと もに,今 後 の課 題 で

あ る。

V結 論

1.専 攻 科 入 学時 に 各学 生の レデ ィネ ス を把 握 し,

それ に応 じた 教育 方 法 を工 夫す るた めに,助 産 婦

学 生の レデ ィネス を調 査 す るた め の調 査表 の 作成

を試 み た。

2.自 己 学 習 能 力,問 題 解 決 能 力,グ ル ー プ 学 習, 対 人 技 能,ク リテ ィ カ ル シ ン キ ン グ に 関 す る52 の 質 問 項 目に つ い て 因 子 分 析 を行 っ た 結 果,5因 子 を 抽 出 した 。 3.各 因 子 に は,そ れ ぞ れ 『学 習 に 対 す る 主 体 性 ・自立 性 』,『 学 習 の 計 画 性 』,『学 習 意 欲 』,『 自 己 統 制 ・自 己 評 価 』,『他 者 理 解 』 と命 名 した 。 引 用 ・参 考 文 献 1)増 田美 恵 子:助 産 婦 教 育 に お け る デ ィ ベ ー ト の 効 果 一授 業 に デ ィベ ー トを 導 入 し て,東 京 女 子 医 科 大 学 看 護 短 期 大 学 研 究 紀 要 第17号,P.81 ∼88,1996 2)増 田美 恵 子:専 攻 科 に お け る テ ユ ー ト リア ル 導 入 の 有 用 性 と今 後 の 課 題,東 京 女 子 医 科 大 学 看 護 短 期 大 学 研 究 紀 要 第19号,P,73∼80,1998 3)日 本 医 学 教 育 学 会 教 育 技 法 委 員 会:臨 床 教 育 マ ニ ュ ア ル,篠 原 出 版,P。104∼110,1994 4)梶 田 栄 一:自 己 教 育 と は 何 か ― 基 本 的 な 四 側 面,七 視 点 に つ い て ―,別 冊 指 導 と評 価 ② 自 己 教 育 力 を 考 え る,P.21,1987 5)中 木 高 夫,石 黒 彩 子,水 渓 雅 子:ク リテ ィ カ ル シ ン キ ン グ ー 看 護 に お け る 思 考 能 力 の 開 発,南 江 堂,1997 6)橋 本 重 治:新 ・教 育 評 価 法 総 説(上),金 子 書 房 、P.383∼384,1976 7)無 藤 隆 他:教 育 心 理 学,有 斐 閣,P,199,1991

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30.看

護 学 生 の 褥 婦 性 器 イ メ ー ジ が

母 性 看 護 実 習 に 及 ぼ す 影 響

国立 病院 九州 医 療セ ンタ ー附 属福 岡看 護 学校O新

地 裕子

国立 小倉 病 院附 属看 護 ・助 産婦 学 校 助産 婦科

服 部 佳 代子

国立療 養 所 東佐 賀病 院 附属 看 護学 校

倉 富 明美

国立療 養 所東 福 岡病 院 附属看 護学 校

中西 真美 子

I.は

じめ に

看 護基礎 教育 で の 母性看 護 実 習で は,出 産の 場

面や 産褥 期の 身体 的変 化 を 通 して直接 的 間接 的 に

数多 くの 知 見を取 得経 験 す る こ とが で きる 。乳 房

子宮,悪 露お よ び外 陰部 といっ た褥 婦の 性器 観察

は,こ れ か らの 母性看 護 を 行 う上で 必要 不 可欠 な

ことであ る。 しか し,学 生 自身 が これ らの学 習 の

機会 を回避 して しま う場 合 が時 として 見受 け られ

る。 これ らの回避 要 因 と して,機 密 性 を もった 性

器 に対 す る学 生個 々 のイ メ ー ジ と観 察時 の抵 抗感

が実 習に対 す る 内発 的動 機 づ けに影 響 を及 ぼ し1)

実習 に対 す る興 味度 に も影 響 を及 ぼ してい る もの

と考 え る。 また,心 理 的な 諸 因子 を理解 す る こと

は,効 果 的 な実習 指 導 を行 うに あた って の有 益 な

情報 とな る。 しか しなが ら.看 護学 生や 短大 生 を

対 象 と した 母性 観2)や 性 用 語3,に 対 す る報 告は み

られ る もの の,看 護 学生 の 褥婦 性器 イ メー ジに対

す る報告 は 見当 らな い。 そ こで 今 回母 性看 護実 習

終 了直後 の 学生 に対 し,褥 婦性 器イ メー ジ,観 察

時の 抵抗 の有 無,お よ び 『

興味 深 さ』 につ いて ア

ンケ ー ト調査 を行 い検 討 したの で報 告す る 。

〈研 究 目的〉

看 護学 生 の褥 婦性 器 に対す るイ メー ジ を因子 分

析で解 析 し,抽 出さ れ た因子 を命 名 し,そ の 因子

と性器 観 察時 の抵 抗 の有 無,因 子 と実習 へ の 『

味深 さ』 との 関係 を知 る。

〈用 語の定 義 〉

イ メー ジ ……心 の 中 に思 い浮 かべ る姿 や 情 景

性器………褥 婦 の生 殖器 官 を示 し,褥 婦の 退行 性

変 化 や進 行 性変化 を判 断す るの に必 要 な乳 房

外 陰 部 ・子宮 と子宮 か らの 排泄 物 で ある悪 露

興 味 深 さ …… 内発 的動 機 づ けの探 索行 動 を引 き

出す心 理 的 な諸 因子

II.方 法

1.研

究対 象:福 岡 県 内の看 護 学校3年 生で 母 性

看護 実 習終 了 直後 の135名

2.調

査期 間:平 成9年5月

∼ 平 成9年11月

学生 が実 習 を実 際に 行 い,そ の 経験 か らく

る抵 抗感 や 「興味 深 さ』 を リア リテ ィ ーに

再現 させ るた め,各 々の 学生 実 習 終 了直後

に調 査 を行 っ た。

3.調

査方 法お よ び検 討方 法:

1)調 査 内容 お よび 調査 方 法

看 護 学生 の 褥婦 乳房,子 宮,悪 露 お よ び外 陰部

に 対す るイ メー ジの 因子 を調 査す るた め,船 越4}

大津5}ら の報 告お よび 担 当教 官 の意 見 を加 え,32

項 目の 形容 詞対 尺 度(5段

階評 定)の 質 問項 目を

決 定 レた。 また学 生 の実 習 への 『

興 味 深 さ』 を知

る 目的 で,実 習へ の 『

興 味 深 さ』 につ い て5段 階

評 価の 設 問お よび 各 性器 観 察時 の抵 抗 の有 無 を調

べ るた め に2者 選 択(抵 抗 あ り ・抵抗 な し)の 設

問 を決 定 しそ れ らをア ンケ ー トによ る調査 を行 っ

た 。 ア ンケー ト記載 は,無 記名 自記 式 と した。

2>検 討方法

(1)学生 の 性器 に対 す る 因子 抽 出 とそ の命 名

学 生 の褥婦 性 器 に対す るイ メー ジを検 討 す るた

め に行 った32項 目の 形 容詞 につ いて の結 果 を 基に

因子 分析(varimax回

転 法)を 行 い,因 子 の 抽 出 と

そ の 命名 を検 討 した。

(2)性器 観察 時 の抵抗 の有 無 と各 因子 の 関係

性 器 観察 時 の抵 抗 の有 無 に学 生 の褥 婦 性器 に対

す る各 因子 が どの よ う に関 与 して い るか調 べ る た

め に,因 子 分 析で 抽 出 され た 因子(寄 与 率)と 実

習 に対 して の抵 抗 の有 無 の 結果 を比 較検 討 した 。

(3}実習 に対 す るr興 味深 さ 』 と各 因子 の 関係

学 生 の褥 婦 性器 に対 す る 各 因子 と,学 生 の実 習

(10)

へ のr興 味 深 さ 』の 関 係 を 検 討 す る た め,因 子 分 析 で 得 られ た 因 子 得 点 を 説 明 変 数,『 興 味 深 さ 』の 回 答 を 目 的 変 数 と して 重 回 帰 分 析 に よ り検 討 した 。 III.結 果 1.学 生 の 褥 婦 性 器 に 対 す る 因 子 分 析 の 結 果 学 生 の 祷 婦 性 器 に 対 す る 因 子 分 析 の 結 果 を 表1 に示 す 。 乳 房,子 宮,悪 露 お よ び 外 陰 部 に つ い て そ れ ぞ れ4つ の 因 子 が 抽 出 さ れ た 。 ま た こ れ ら の 因 子 名 お よ び 寄 与 率()を 以 下 に 示 す 。 1)乳 房 に つ い て 因子1は,「 活 発 な 戸 重 い 」な ど の 因 子 が 抽 出 さ れ,活 動 性 ・重 量 性 を 表 して い る と考 え 『活 動 的 ・重 量 的 因 子 』(寄 与 率;11 .21%)と 命 名 した 。 因 子2は,「 生 き 生 き と し た」「健 康 な 」な ど の 因 子 が 抽 出 さ れ,健 康 感 を 表 し て い る と考 え 『健 康 的 因 子 』(10.37%)と 命 名 し た 。 因 子3は,「 可 愛 い 」 「 奇麗 な 」「好 き な 」の 因 子 が 抽 出 さ れ 乳 房 に対 す る 好 感 を表 して い る と 考 え 『好 感 的 因子 』(10.10%) と 命 名 し た 。 因 子4は,「 明 る い 」 の1因 子 が 抽 出 さ れ,『 明 る さ の 因 子 』(7.54%)と 命 名 した 。 2)子 宮 に つ い て 因 子1は,「 強 い」「変 化 に 富 ん だ 」「活 発 な 」な ど の 因 子 が 抽 出 さ れ,褥 婦 子 宮 の 変 化 ・活 動 性 を 表 して い る と 考 えr変 化 ・活 動 的 因 子 』(寄与 率;17.44 %)と 命 名 した 。 因 子2は,「 気 持 ち よ い 」「好 き な 」 な ど の 因 子 が 抽 出 さ れ,好 感 度 を 表 し て い る と考 えr好 感 的 因 子 』(13.93%)と 命 名 し た 。 因子3 は,「 安 心 な 」「健 康 な 」な ど の 因 子 が 抽 出 さ れ,健 康 感 を 表 し て い る と 考 えr健 康 的 因 子 』(11。56%) と 命 名 した 。 因 子4は,「 大 き い 」の1因 子 が 抽 出 さ れ 「形 態(状)的 因 子 』(7.71%)と 命 名 し た 。 3)悪 露 に つ い て 因 子1は,1清 潔 な 」「明 る い 」「奇 麗 な 」な ど の 因 子 が 抽 出 さ れ,清 潔 感 を表 し て い る と 考 え 『清 潔 感 的 因 子 』(寄与 率:21.82%)と 命 名 した 。 因 子2 は,『 活 動 的 因 子 』(8.99%),因 子3は,『 複 雑 的 因 子 』,因 子4は 『形 態(状)的 因 子 』(6.19%) と そ れ ぞ れ 命 名 した 。 4)外 陰 部 に っ い て 因 子1は,「 美 し い 」「明 る い 」「奇 麗 な 」の3因 子 拶 抽 出 さ れ,美 し さ を 表 し て い る と考 え 『美 的 因 子 』〈寄 与 率:18.26%〉 と 命 名 し た 。 因 子2は 「安 心 な 」1健康 な 」 の2因 子 が 抽 出 さ れ,健 康 感 を 表 し て い る と考 え 『健 康 的 因 子 』(11.68%)と 命 名 し た 。 因 子3は,「 変 化 に 富 ん だ 」の1因 子 が 抽 出 さ れr変 化 的 因 子 』(11.61%)と 命 名 した 。 因 子4は 『形 態(状)的 因 子 』(9.91%)と 命 名 し た 。 2.性 器 観 察 時 の抵 抗 の 有 無 と 各 因 子 の 関 係 ア ン ケ ー ト調 査 に よ る 性 器 観 察 時 の 抵 抗 の 有 無 の 結 果 と 各 因 子 の 関 係 を表2に 示 す 。 乳 房 観 察 時 表1.学 生 の 褥 婦 性 器 に 対 す る 因 子 分 析 の 結 果 に 抵 抗 の あ る 人60名(44.44%) に対 し 抵 抗 の な い 人75名(55.56 %),子 宮 観 察 時 に 抵 抗 の あ る 人 36名(26.67%)に 対 し抵 抗 の な い 人99名(73.33%),悪 露 の 観 察 時 に 抵 抗 が あ る 人57名(42.22 %)に 対 し抵 抗 の な い 人78名 (57.78%),お よ び 外 陰 部 観 察 時 に 抵 抗 が あ る 人83名(61.48%) に 対 し抵 抗 の な い 人52名(38.52 %)と い う結 果 が 得 ら れ た 。ま た 抵 抗 の あ る 人 と な い 人 の 間 に は 有 意 差(P<0.001)が 全 て の 性 器 観 察 で 認 め ら れ な か っ た 。

(11)

表2.観 察 時 の抵 抗 の有 無 と各因 子の 関係 3.実 習 に 対 す る 『興 味 深 さ 』 と各 因 子 の 関 係 因 子 分 析 で 得 ら れ た 学 生 の 褥 婦 性 器 に 対 す る 各 因 子 と,学 生 の 実 習 へ の 『興 味 深 さ 』 に ど の よ う な 関 係 が あ る の か を 重 回 帰 分 析 で 検 討 し た 結 果 を 表3に 示 す 。 1)乳 房 に っ い て:乳 房 に 関 す る 因子 分 析 で 得 ら れ た4つ の 因 子 の 中 で,因 子1のr活 動 的 ・重 量 的 因 子 』 お よ び 因 子3の 「好 感 的 因 子 』 の2因 子 で そ れ ぞ れ0.329お よ び0.432と 有 意(p=0.0001) な 偏 回 帰 係 数 が 得 られ た 。 2)子 宮 に つ い て:子 宮 に 関 す る 因 子 分 析 で 得 られ 表3.学 生 の 自 習 へ の 「興 味 深 さ3と 各因 子 の 関 係 重 回 帰 分 析(*車;p℃.0001) た4つ の 因 子 の 中 で,因 子1のr変 化 ・活 動 的 因 子1の1因 子 で 一〇.581と 有 意(p=0.0001)な 偏 回 帰 係 数 が 得 られ た 。 3)悪 露 に つ い て:悪 露 に 関 す る 因 子 分 析 で 得 られ た4つ の 因 子 の 中 で,因 子1のr清 潔 感 的 因 子 』 お よ び 因 子3の 『複 雑 的 因 子 』 の2因 子 で そ れ ぞ れ0。309お よ び-0.346と 有 意(P=0.0001)な 偏 回 帰 係 数 が 得 ら れ た 。 4)外 陰 部 に つ い て:外 陰 部 に 関 す る 因 子 分 析 で 得 ら れ た4つ の 因 子 の 中 で,因 子1のr美 的 因 子 』 因 子3の 『変 化 的 因 子 」お よ び 因 子4の 「形 態(状) 的 因子 』 の3因 子 で,そ れ ぞ れ-0.398,0.422お よ び-0.334と 有 意(p=0.0001)な 偏 回 帰 係 数 が 得 られ た 。 IV.考 察 乳 房 観 察 時 に お け る 学 生 の 内 在 的 な 因 子 と し て 4因 子 が 抽 出 さ れ た 。 この う ち,寄 与 率 か ら判 断 し 特 に 因子1「 活 動 的 ・重 量 的 因 子 』,因子2r健 康 的 因 子」 お よ び 因 子3r好 感 的 因 子 』の3因 子 が 主 要 因 子 と考 え られ る 。 ま た 抽 出 さ れ た4因 子 と 学 生 の 実 習 に 対 す るr興 味 深 さ 』と の 関 係 を 重 回 帰 分 析 で 調 べ た 結 果,因 子1r活 動 的 ・重 量 的 因 子 」(偏 回 帰 係 数:0.329)お よ び 因子3r好 感 的 因 子 』(偏回 帰 係 数:0.432)に 正 の 偏 回 帰 係 数(p=0.0001)が 得 ら れ,こ の2因 子 が 学 生 のr興 味 深 さ」へ 影 響 を 及 ぼ して い る こ とが 示 唆 さ れ た 。 乳 房 観 察 時 の 抵 抗 の 有 無 と各 因子 の 関 係 を 検 討 し た 結 果,約 半 数 の44%の 学 生 が 抵 抗 が あ る と し て い る 。 因 子 分 析 に よ り抽 出 さ れ た4因 子 の 中 に は 乳 房 に 対 す る マ イ ナ ス イ メ ー ジ に な る 因 子 は な か っ た 。 よ っ て 乳 房 観 察 時 に お け る 抵 抗 の 有 無 に は,イ メ ー ジ 以 外 の 要 因 が 関 与 し て い る と考 え ら れ る 。 子 宮 に つ い て は,寄 与 率 の 結 果 か ら 因子1r変 化 ・活 動 的 因 子 』,因 子2r好 感 的 因 子」 お よ び 因 子3『 健 康 的 因 子 』の3因 子 が 主 要 因 子 と 考 え ら れ る 。 ま た 抽 出 さ れ た4因 子 と 学 生 の 実 習 に 対 す る 「興 味 深 さ』と の 関 係 を 重 回 帰 分 析 で 調 べ た 結 果 , 因 子1「 変 化 ・活 動 的 因 子 」(偏回 帰 係 数:-0.581) の み に 負 の 偏 回 帰 係 数(炉0.0001)が 得 られ た 。 よ

(12)

っ て この 因 子 が 学 生 のr興 味 深 さ」へ 影 響 を 及 ぼ し て い る と 考 え ら れ る 。 ま た,子 宮 観 察 時 に 抵 抗 が な い 人 は,他 の 性 器 観 察 と 比 較 し て73。3%と 高 い 値 を 示 し た 。 こ の こ と よ り子 宮 は 学 生 に と っ て 最 も観 察 行 動 が 容 易 に 行 え る も の と 考 え る 。 悪 露 に つ い て は 抽 出 さ れ た4因 子 の う ち,因 子 1r清 潔 感 的 因 子 」が 主 要 因 子 と考 え る 。 ま た 抽 出 され た4因 子 と 学 生 の 実 習 に 対 す るr興 味 深 さ1と の 関 係 を 重 回 帰 分 析 で 調 べ た 結 果,因 子1r清 潔 感 的 因 子1(偏 回 帰 係 数:0.309)及 び 因 子3r複 雑 的 因 子 』(偏 回 帰 係 数:-0.346>に 有 意 な 偏 回 帰 係 数 (P=0.0001)が 得 ら れ た 。 因 子1r清 潔 感 的 因子 』が 「興 味 深 さ 」と の 関 係 で 正 の 偏 回 帰 係 数 を 示 し た こ と は,一 般 的 に 不 潔 に 考 え が ち な 悪 露 と い う 特 殊 な 排 泄 物 を 学 生 が 十 分 認 識 し 対 応 す る こ とが で き て い るた め と 思 わ れ る 。 外 陰 部 に つ い て は 抽 出 さ れ た4因 子 の うち,寄 与 率 か ら判 断 し,因 子1「 美 的 因 子 』 と 因 子2「 健 康 的 因子 」お よ び 因 子3r変 化 的 因 子 』 の3因 子 が 主 要 因 子 と 考 え ら れ る 。 ま た 抽 出 さ れ た4因 子 と 学 生 の 実 習 に 対 す る「興 味 深 さ1と の 関 係 を 重 回 帰 分 析 で 調 べ た 結 果,因 子3「 変 化 的 因 子 』(偏 回 帰 係 数:0.422)因 子1『 美 的 因 子 』(偏 回 帰 係 数: -0 .398)お よ び 因 子4r形 態(状)的 因 子 』(偏回 帰 係 数:-0.334)に 正 負 の 偏 回 帰 係 数(FO.0∞1>が 得 ら れ た 。 こ の3因 子 が「興 味 深 さ垂に 影 響 を 及 ぼ して い る こ と が 示 唆 さ れ た 。 ま た 外 陰 部 は 他 の 性 器 観 察 と 比 較 し て 抵 抗 が あ る と 答 え た 学 生 が61.48% と最 も多 か っ た 。 こ れ ら の こ と よ り,機 密 性 が 高 い 上,褥 婦 の プ ラ イ バ シー の 配 慮 や 学 生 の 内 在 的 因 子 とな る 「美 的 因 子 」と が 相 加 的 に 働 き,よ り抵 抗 を 増 す 結 果 と な っ た と考 え る 。 V.結 論 1.看 護 学 生 の も つ 褥 婦 性 器 の イ メ ー ジ の 因 子 1)乳 房 は,「活 動 的 ・重 量 的 因 子 」r健康 的 因 子 」「好 感 的 因 子 』お よ びr明 る さ の 因 子 』が 抽 出 さ れ た, 2)子 宮 は,r変 化 括 動 的 因 子」「好 感 的 因 子 」「健 康 的 因 子1お よ び 「形 態(状)的 因 子 』が 抽 出 さ れ た 。 3)悪 露 は,r清 潔 感 的 因 子Jr活 動 的 因 子 」 「複 雑 的 因 子 』 お よ び 「形 態(状)的 因 子 』が 抽 出 さ れ た 。 4)外 陰 部 は,「 美 的 因 子 」 「健 康 的 因 子 』r変 化 的 因 子 』 お よ び 「形 態(状)的 因 子 准が 抽 出 さ れ た 。 2.性 器 観 察 時 の 抵 抗 の 有 無 と 各 因 子 の 関 係 性 器 観 察 時 の 抵 抗 に 及 ぼ す 各 因 子 の 関 係 に 有 意 差 は 認 め ら れ な か っ た 。 3.実 習 に 対 す る 『興 味 深 さ 』 と 各 因子 の 関 係 1)乳 房 は,r活 動 的 ・重 量 的 因 子 』 お よ び 『好 感 的 因 子 』 が プ ラ ス 因 子 と し て 影 響 し て い る 。 2)子 宮 は,『 変 化 ・活 動 的 因 子 』 の み が マ イ ナ ス 因 子 と し て 影 響 し て い る 。 3)悪 露 は,『 清 潔 感 的 因 子1が プ ラ ス 因 子 と し て, ま た 『複 雑 的 因 子 』 が マ イ ナ ス 因 子 と し て 影 響 し て い る 。 4)外 陰 部 は,τ 変 化 的 因 子1が プ ラ ス 因 子 と し て, ま た 『美 的 因 子 』 お よ び 『形 態(状)的 因 子 』 の 2因 子 が マ イ ナ ス 因 子 と し て 影 響 して い る 。 学 生 の 褥 婦 性 器 に 対 す る イ メ ー ジ の 因 子 が 実 習 に 対 す る 動 機 づ け と し て の 『興 味 深 さ 』 へ 及 ぼす 影 響 を 調 べ た 結 果,子 宮 ・悪 露 ・外 陰 部 の3性 器 観 察 に お い て い く つ か の 因 子 が マ イ ナ ス 的 に 影 響 を 及 ぼ す こ と が 明 らか に な っ た 。 実 習 指 導 に あ た り,マ イ ナ ス 因 子 と成 り 得 る 要 件 を 配 慮 し指 導 す る こ と で,実 習 を 効 果 的 に 行 う こ と が 可 能 で あ る と 考 え る 。 【参 考 ・引 用 文 献 】 1)宮 本 美 沙 子:達 成 動 機 の 理 論 と 展 開 続 ・達 成 動 機 の 心 理 学,金 子 書 房,1995. 2)松 下 美 恵:看 護 短 大 生 の 母 性 観 に 関 す る 調 査 第21回 日本 看 護 学 会 集 録(看 護 教 育 〉,1990. 3)斎 藤 一 江:性 用 語 の イ メ ー ジ に 関 す る 調 査, 第24回 日本 看 護 学 会 集 録(看 護 教 育),1993. 4)舟 越 和 代:看 護 学 生 の 重 度 障 害 児 に 対 す る イ メ ー ジ の 変 化,看 護 教 育,1997. 5)大 津 廣 子:看 護 学 生 の 未 熟 児 に 対 す る イ メ ー ジ,第20回 日本 看 護 学 会 集 録 〈看 護 教 育 〉,1989. 6)K.E.ボ ウ ル デ イ ン グ,大 川 信 明 訳:ザ ・イ メ ー ジ,誠 信 書 房,1980.

参照

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