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原子力発電所用ディジタル計装(全自動式走行形中性子束校正モニタ制御装置, 放射性ダストモニタ)の開発

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(1)

U・D・C・〔る21.039.5る4.2+る21.039.7る〕:[539.1る.084-52:る81.323-181.48〕

原子力発電所用ディジタル計装(全自動式走行形中性子

来校正モニタ制御装置,放射性ダストモニタ)の開発

Devetopment

of

Digitallnstruments

for

Nuclear

Power

Plants(Automatic

Controtler

of

Traversinglncore

Probing

Monitor

and

Dust

Radiation

Monitor)

近年,1京子力発電所の大容量化に伴い,運転員の負抑_軽i成と省力化が要請されて いる。その解決策として,マイクロコントローラ制御を導入する`方法が一般化しつ つある。本論文では,最近製品化を完了した代表例2件について紹介する。 TIP検出器の走行制御及び中性子束の計測と記≦録を自動で行なう全自動式TIP制 御装置,並びに原子力発電所内の作業現場の放射能渡度を日動集中監視する放射性 ダストモニタである。これらの自動化により大幅な省力化を,自己診断及び自動校 正機能を付加することにより高信頼化を実現した。 n 緒 言 原子力発電所での省力化と装置の高イ言頼化を目的として,

ディジタル計装の全自動式TIP(TraversingIncore

Probing Monitor:走行形中性子来校正モニタ)制御装置と放射性ダス トモニタを開発した。前者は,検出器走行,校正管選択,記 録紙■交換など操作の自動化,及び複数検r‡-1器の同時走行制御 により省力化と測定時間の短縮を図っている。後者は放射能 濃度計算と記録及び検出器校正などの自動化により省力化し ている。また,ともに自己診断機能の充実など十分な検討に 基づく設計により高信碩化を図っている。 以下に,その具体的`方法と特長について述べる。 原子炉 TIP検 校正管 野 口 跡見*

藤谷十-*

及川美夏子*

オ公宮章一*

茅野博之**

A才0机∼〃0タ以Cんf Sogc力∠fl小′α乃J 〃iんαん0(ガんαぴα SんゐよcんfJ机上′5?J†花∼訂α 〟汁0〝〟んf〟α〟αT10 臣l

全自動式丁暮P制御装置

TIPは原子炉のLPRM(LocalPower Range Monitor:局

部出力令削或モニタ)検出器の校正と,炉内中性子束分布のi則 走に用いる装置である。 TIPの系統図を図lに示す。 TIPは1チャネル当たり最大10本のLPRM検出器集合体の 校正を行なう構造になっており,出力が1,100MW級では5チ ャネルで構成する。TIP検出器は通常シールドチェンバー内 に収納しておき,校正作業時にLPRM検亡1・l器集合イ本に内蔵の 校正管を走行させて,原子炉内の中性子束分布を測定する。 TIP制御装置は,TIP検出器の挿入及び引抜きを行なうため 原 央 コ ン ソ  ̄ル 炉 制 格 納 誕

容 器 出器 「 ̄-- ̄ ̄ ̄ ̄

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CRT CH.B--E プロセス計算機システム ぢ汐樹苫・芝:∨£て繁、与弟・百 ■ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄-■■- ◆▲ ̄●■▲■ ̄`■■ ̄■ ▲▲ ̄ ■●■■ ̄▲■■ ̄■■■■●- ̄■■■■■■-■■■■  ̄■■■■■■■■■ ̄ ̄一 ̄ ̄■■■■ ̄ ̄■■■■ ̄ ̄ ̄■■■■■■■ ̄■■-「 勇 ̄_ 拶 隔 集

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l l校正管選択装置 l(インテクサ) l L-_____ _____ _ _____....__.__

c什Aど

_____-.__....____..__...._.._+ (a)系統構成 注:略語説明 1.T】P(Traversi帽hcore Probing Monitor:走行形中性子来校正モニタ)

2.CRT(Cathode Ray Tube)

3.CH.はチャネルの略称 4-CH.B∼E CH.A CH.B C卜LC 0 0 0 0 0 0 0 0 構成はCH.Aと同じ。 CH.C 共通校正管 CH.E 0 0 0 0 0 0 0 0 C什D ○ () ○ (b)炉内校正管配置(1,100MWの例) 図l TIP系統図 TIP制御装置によりTIP検出器は原子炉内を走行し,原子炉内の中性子宋分布データがプロセス計算機に入力される。 * 日立製作所大みか工場 ** 日立製作所原子力事業部 41

(2)

126 日立評論 VOL.64 No.2(1982-2) 酢メ ■■∼ ●ご: ●由一くlJd4ふりふ以! ■■j i;: ●せ】J占ぷ才ぷd+以! ●●・ ふl棚Jl ▲■・・ -;: 一心IJ=払1、il】】

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図2 言乾作装置の外観 本外観は5チャネル実装の場合を示Lている。 全自動モードの場合,オペレータは本装置の操作をLなくても校正作業が行な える。 の検出器駆動機構の制御,走行する校正管を選択する校正管 選択装置のi別御,柁・桐谷器内外を隔維するための弁集†ナ体の 開閉制御及び走行速度の切符制子卸などを行なう。 従来のTIP制御装置は、推作貝が鼓峰間(1,100MW級の場 でナ約5時間)手動で細心の柱息を#、つて操作しなければなら ず,また,その間憤イ・炉出力を一定に保つ必要があるなどプ ラントの運転操作に時間を要しており,その改良が強く要求 されていた。 これらの要求にこたえるため,大幅な省力化と測定時間の 弓短縮及び信頼仰向_Lを目指した全自動式TIP制御装置を開発 した。 全自動J七TIP托i11御三娃置の外観を図2に,構成を図3に示す。 本装置の特長は ̄F記のとおりである。 (1)校正作業の省プJ化を図った全円動化 (2)測定時間を短縮するための仝チャネル同時走行 (3)各チャネルごとに独立したマイクロコントロ【ラ(以下, コントローラと略す)で制御を行なう分散削御方式 (4)省力化と記録時間無摘呂のためのⅩY記録計の操作自動化 (5)信衷削生及び保守件向上のための異常検出並びに故障診断 機能の充実

以下に_L記(1)∼(4)の制御方式と(5)の故障診断機能について

述べる。 2.1 制御方式 全自動式TIP制御装置の操作モードは校止操作を完全自動 化するための全自動モードと,後述のコントローラの制御と は独二在にTIP検出器引抜き操作が行なえるバックアップモー ドを付加L,従来の半日動モ【ドと手動モードを合・わせて4 モードにした。 全自動モードはプロセス計算機からの指令により,TIP校 正作業を全校正管について自動的に行なうものである。全日 動モードによるTIP検出器の走行■方式として,各チャネルを 直列的に走行させる単一走行と,全チャネルを二浪列的に走行 42 増幅器校正 操作ユニット 操作ユニット 操作ユニット 操作ユニット

+_

統括制御装置 駆動制御装置 CH.A CH.B I CH.D 駆動制御装置 C什E 弁制御装置 中 性 子 束 増幅ユニット ×Y記妄貢計 シンクロ.ノ/ ディジタル 変換ユニット シンクロ′′′ ディジタル 変換ユニット 検出器 (CH.A ¶E) ンソー プロセス 計 算 機 C R T 校正管選択装置 (インテクサ) 検出器駆動機構 校正管選択装置 (インテクサ) 検出器駆動機構 隔離弁集合体 区13 全自動式TIP制御装置の構成 マイクロコントローラ内了覿の各 チャネル用馬区動制御装置と統括制御主装置を中枢とLた分散制御方式となってい る。全自動モードの場合はプロセス計算機により制御する。 させる同時走行の2椎顆を開発した。,単一走行と同時走行の 各タイムチャートを匡14にホす。同時走行は向1』(b)にホすよ うに,各チャネルが相互校正皆の走行を終了した後,仝チャ ネルかド小棒に走行するので全校正管の走行に要する時間が従 来よりも大幅に短縮できる。なお,全自動モードはオプショ ン機能であり,本装荷は従来装荷とり70レースも可能である。 本装置は各チャネル用及び統括音別掛川に1子iずつコントロ ーラを採印し,TIP検出器の走行,ⅩY記録f汁の利子卸及びプロ セス計算機とのインタフェ【スで高度な処理を行なっている。 チ チ チ チ A [D C D 「ヒ レ レ

巾′)絹

∧【 B C D 「ヒ レ レ

絹Jト1)巾

卜腰㌍

ト_臥⊥_

時間・・-・・・-・一-(∂)単一走行 0 ⑩ 伝) 時間・・・・・・・・・・・-・ (b)同時走行 図4 全自動モード走行タイムチャート 注:1.(〕囲み内数字は 校正管選択装置 (インテクサ)の 校正管番号 2.風は校正管 選択装置(イン テクサ)の校正 管番号托での走 行制御及び測定 の実行を示す。 3.⑲は相互校正管 (a)は各チャネルが連続的 に走行する単一走行方式で,(b)は相互校正管を各チャネルが走行後,全チャネ ルが並列に走行する同時走行方式である。同時走行を行なうことにより.校正 時間が大幅に短絹できる。

(3)

原子力発電所用ディジタル計装(全自動式走行形中性子束校正モニタ制御装置,放射性ダストモニタ)の開発127 注:略語説明 GM管(ガイガーミュ ラー計数管) 原子力発電所の 各 部 屋 ∩ U 16点 電磁弁ラック 制御信号 アンプ GM管

m

ポンプ フィルタ 校正緑源 ご戸紙

い非気系へ

ダストサンプラ 最大×6チャネル 現 場 アナロ グ モジュール モニタ盤 マ イク ロ コントローラ マ イ ロ コントローラ盤 保安管理室 記録計盤

几√(

記歳計 警報表示器

炉ライタ

放射線管理 用計算機 警報表示盤 中央制御室 図5 放射性ダストモニタのシステム全体構成 マイクロコントローラの制御により.原子力発電所の各部屋の空気を順次サンプリングし∴農度計算を 行ない記録印字するとともに.放射能)農度高レベルなどの警報を表示する「. ⅩY記録計は各チャネル共通に便用できるように手動スイッ チやコントローラ自身の制御によ†)選択するようにした。記 録紙はコントローラによる自動巻取機能や,従来操作員が手 書きで記録紙に記入していた校正管座標等の自動印字機能な ども付加し,操作員の負担を低i成した。 また,TIP検出器の位置検出には従来の接点出力式検汁指差 に代えシンクロ発信機を採用したのをはじめ,従来の機械的 部品を半導体回路やソフトウェアによる処ヨ翌にすべて置き扱 え信頼性を向上させた。 2.2 故障診断 全自動式TIP制御装置では,故障診断機能を充実させるこ とにより保守性及び信頼惟を向上させた。

(1)全自動式TIP制御装置からの走行・停止指令に対する検

出器駆動二状態の監視

(2)校正管選択装置の動作の監視

(3)制御定数の誤設定及び設定後の異常変動の監視

(4)コントローラ間の伝送異常,プログラム処理異常などコ

ントローラ自身の異常監視 _l二記診断機能により異常が検出されれば誇・断結果に応じた 表示を行ない,異常が発生したチャネルの制御を停止させる ようにした。 同

放射性ダストモニタ

本装置は,原子力発電所の保安管理のために,発電所内各 建屋に数十箇所の試料採取点を設け,各点での空気中の魔境 内に含まれる放射能を検出し,連続的に監視するシステムで ある。 従来は試料才采取点の切替制御を電磁リレーで行ない,測定 値の濃度換算は手計算で行なっていたが,放射線管理の強化 とともに測定点が増加し,操作員の負担が増大したため省力 化と高信頼化が要求されるようになった。そこで,これらの 制御と情報処理をマイクロコントローラで実行する装置を開 発した。 図5に本システムの機器構成を示す。現場設置機器は,電 磁弁の開閉を順次行なって試料採取点を選択する電磁弁ラッ クと,放射性粒子を含んだ空気を吸引し音戸紙に捕築し,GM管 (サイオ、"ミューラー計数管)により放射能レベルを測定する ダストサンプラである。制御盤は,二の測定†言号を・受イさ言Lペ ン記録計を駆動するモニタ盤,竜一滋弁とポンプなどの制御を 行なうとともに,状態表ホなどを行なうマイクロコントロー ラ悠(図6に外観をホすr)),情報処月旦結果を記録印く}:するタイ 7〇ライタ及び苧号報を出力するアナンシェ【タ盤から成る。マ イクロコントローラとLては日立制御用計算機HIDIC O8-E を採用した。本装置の特長は1ぐ記のとおりである。 (1)試料採取点の切替とダストサンプラの動作を,マイクロ コントローラの制御により行ない,リレーロジックをなく し た高信束如空制御方式。

(2)岳レベル放射性塵竣に対して,検出器への無用な照射を

が 薄遇;∨ニ≦ ∧書ギき… 、こ㌫≦′㌻ ∧≧恕く∫,、 至済≡;j≦、 染、≡、: 1たj亮‡芯亡!1…==ll Ⅰ

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(4)

128 日立評論 VOL.64 No,2(1982-2) 5 0 (当家晋)練糸十㈹柴森幕 1 7 8 g lO \---rr--ノ 平均値算出 測定時間(m) (a)炉紙捕集塵嘆の放射線 J戸紙停止,ポンプ 吸引,選択Lた電 磁弁開 設定時間に達する まで,10秒ごとに 測定 最後の1分間の 平均計数率計算 数え落とし補正 濃 度 計 算 (b)測定及び濃度計算 処理フロー 図7 測定及び濃度計算処理のフロー マイクロコントローラのソフ トウェアにより,ダストサンプラの制御とさ農度計算を行なう。放射線計数の統 計的ゆらぎや,GM管の不惑時間に伴う数え落とLの補正も行なう。 回避する測定方式。 (3)放射線計数卒の測定値を放射能濃度に日動換算し,記録 印字する方式。

(4)GM管の定期的日動校正による異常の早期発見

(5)バ、ソググラウンド値の定期的自動校正による測定精度rrり上

以下に上言已1)及び(2)の測定方式と(4)及び(5)の自動校正につ

いて述べる。 3.1 測定方式 図7に本システムの測定及び濃度計算処理のフローをホす。 放射線の統計的ゆらぎを考撤し,1分間10秒ごとのデータ6 偶について1ド均値を求める。更にGM管の不感時間特性に基 づく放射線計数の数え落とし補正を行なう。また,_L吉武2)に 関して,従来は一式三時間空;tL吸引後,‥定時間測定する方式 であったが,GM管の寿命は楷算放射線量に依存するので, 無用の照射は寿命を縮めることになる。そこで,本シ久テム では,[吸Ijlしながら測定も同時に行なう方式とLた。高レベ ルの放射性粒十が吸引される試料採取点に対しては,サンプ リング時間が設定時間に満たない場fナでも,十分高い計数率 のi則走値をもって測定を終了し濃度換算を行なう方式とし, GM管の長寿命化を図った。 3.2 自動;校正 匡18に本制御方式について説明する。 GM管の劣化を早期に発見するため,ダストサンプラ内に 校正線源Cs137をおき,定期的に自動校正を行なう。通常暗 線i原は速へいされており,校正時だけGM管を照射L,信号の 出力レベルにより判定を行なう。異常の場合には更に下記の チェックを行なう。 GM管には図8に示すような計数特性があり,ClからC2に かけての平坦な部分をプラトーと称する。GM管の劣化に伴 い,この傾きが大きくなる。この特性を利用して,Cl,C2の 値を測定し傾きを求め,ある一定値を超えた場合にGM管の 劣化とみなす。本方式によリGM管の劣化を早期に発見し, 44 GM管 ----⊥0

m翔

(a)校正方法 ハレC (∽弘U)柵嶽十川紫凝糸 置 置 逓へい体 校正線源 (Csl:i7) 600 700 800 印加電圧(∨) (b)GM管の計数特性 校正開始 校正線源照射 計測値は正常か? 異常 Cl,C2測定 傾 き 判 定 校正終了 正常 (c)GM管校正動作フロー 図8 GM管の自動校正 定期的に校正線源によりGM管を照射L,信号 の出力レ/くルをチェックするとともに,プラトー特性をチェックしてGM管の劣 化を早期に発見するu 放射線測て右の精度も向上させることができる。 また,バックグラウンド値は放射能濃度計算に用いる値で あり,定期的に校正する必要があるが,これも定期自勺に自動 校正することとし省力化と計算精度の向上を図った。 田

性能及び信根性の確認

全自動式TIP市11御装置及び放射作ダストモニタは徹底した 単体試験,総合動作試験及び信束割安試験を行ない,いずれも 所期の性能を満足することを確認した。 特に†言栢件については,厳しい部品レベルでの認定試験, 装置としての耐環境試験,電子原変動試験,ノイズ試験,耐震 試験,耐衝撃言式験などを実施して竹三台邑を確認するとともに, 種々の仁相惟解析による評価を行なって十分な信束酎性をもっ ていることを確認した。 切

言 走行形中性了・束校正モニタでは,マイクロコントローラに よる全日卓わ化と同時走行制御採用によリTIP校正操作での省 力化を実現するとともに、校正作業時間を短縮し,プラント の.運転操作を呑易にした。 与巨に,故障診断機能付加などにより装置の信頼性及び保守 作を「rりLさせた。 放射件ダストモニタでは,原一子力発電所内の多数の測定点 に対L,マイクロコントローラの制御を導入して高信根化を 図るとともに,GM管及びバックグラウンドの自動校正を行 ない測定精度を向上させ,濃度換算を自動化して省力化を実 現した。 以_LのTIP制御装置(ただし,全自動モードは設置されて いない。)及び放射性ダストモニタは,ともに東京電力株式会 社福島第二J京子力発電所2号磯に納入した。 終わ-)に,本開発に当たり御指j尊をいただいた東京電力株 式会社の関係各位に対し,深謝の意を表わす次第である。

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