光切断法を援用した切れ味試験の検討ー教育用かんな刃に着目してー

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光切断法を援用した切れ味試験の検討

一教育用かんな刃に着目して-新ヰ・領域教育専攻 生活・健康系コース(技術・工業.

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静長) 花 本 一 隆

{緒言]

木によるものづくり教育と実践1)にお いて,工具明萱具の維持管理等は非常に重要で ある。これまでに替え刃式工具,刃先研磨支援 のための冶具持場紡法2)が開発されているが, 郡市がかんな身刃先の切れ味を言判面できなけれ ば,刃物交換の時期を判定し,効率よく安全に かんな削りを行うことが困難である。しかし, 工具刃先の再研磨は校側切こ難しく,その切れ 味の言判面は教師の経験と勘に頼らざるを得ない のが現状である。 そこで本研究では,技術の学習,実習内容お よび安全指導の向上を図ることを目的として, 実習用廃棄材を用いた簡便なものづくり教育用 滑走式切れ味試験器を試作し,かんな身刃先の 切れ味の訓面方法と改善の検討を行った。 [実験方j封 図1に試作したものづくり教育 用滑走式切れ味試験器:を示す。試作では,学校 現場で使用する徳島県産スギ材,コンクリート 図1 ものづくり教育用滑走式切れ味試験器 指 導 教 員 尾 崎 士 郎 型枠用合板ほか廃棄材など容易に入手できる木 質材料を用いて簡易に試作できる試験器とした。 実験条件として,滑走距離を約

50mm

75mm

l00mm

120mm

,斜面の傾斜角を約

6

5

0とした供試材料として材幅

6mm

のスギ (C卯 Itomeriaj.伊 'nica)の£材を用し、た。 さら に

BODE

材,ヒノキ,マツの割り箸を加えて 誤験を行った。供試工具として実習で使用して いるかんな刃を用いた。 刃先の切れ味試験は,かんな身を刃物固定台 に固定し,試験器の滑走レールを滑走させて刃 先を供耕オに進入させる方式とした。さらに安 全性の向上のため刃物を固定し,誤験材を滑走 させる方式も行い比較を行った。刃先進入問住 は

CCD

マイクロスコープ

(MO

町 田

X

社製 MS-804)を用いて材表面の側面から計測し, 供謝寸の刃先進入痕を観察した。またライトス ケーノレノレーベとカミソリ刃の直線切れ刃に対す る

LED

光の影による光切断法を援用した簡易 かっ安価な計測方法を考案し比較を行った。 防果と考察] 結果の例として,図2に刃物固 定の光切断法3)による影の長さと滑走距離との 関係を示す。この図からスギ材の試験片,

BODE

材およびマツの割り箸における影の長 さは,滑走距離の増大とともに増加した。ヒノ キの割り箸は滑走蹴症の増大とともに

l00mm

までは影の長さがおおむね増加した。これらの 結果より,スギ材雷撤片,

BODE

材およびマツ Fhd q u

(2)

の割り箸を 1.9 ー+ースギ ー唱ーBODE材

1

1.4

i

ー『缶ーヒノキ-ー持ーマツ 引J ぎ 議 0.9 3 5 0.4 40 60 80 100 120 滑走蹄佐 (mm) 図2 刃物固定のう間断法による影の長さと滑越国産との関係 用いた切れ味誤験は可能であると考えられる。 次に,庄野による先行研究。において刃先進 入部の顕微鏡観察において撮影した画像をもと に,材料の分離・変形の形態を分析しているが, 本研究の結果の原因を明らかにするために,同 様の刃先進入痕の分類を行った。図3に刃先進 入痕の形態による分類を示す。それぞれの分類 の点数化は,刃先の形状をとどめ破壊が少ない 可1peO を 2 点,小規模t~*嚇佐の変形や破壊を伴 った可1p

eI

1

点,大規模な引張りゃ圧縮に よる破壊を伴った可1p

e

I

I

O

点とし丸 結果の例として,図 4にマツの割り箸におけ る3

peの出現頻度と研磨回数との関係,図5 にマツの割り箸における総得点と研磨回数との 関係、を示す。これらの図より,研磨回数

4

固ま では各可1p

e

の出現頗度に大きな変動が認めら れたが,研磨回数

5

回を超えると可1peOの出 現頻度は増加し,可1p

eI

と司1p

e

I

I

の出現頻度 は減少し,縦尋点は研ぎの回数の増加に伴って おおむね増大している傾向が認められた。また 他の材では一部異なる傾向を含む場合があった。 (1)司伊O (2)η戸I (3)巧予eII 図3 刃先進入痕の形態による分類 剤 師 審

γ

1 2 3 4 5 6 7 8 研麗互撒 図4 マツの割り箸における3司rpeの出現頻度と 研磨回数との関係 20 』 警ft15 10 5 O 1 2 摘 邸 璃

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:

仕上け涜蹄暗 3 4 5 6 7 8 研廟E数 図5 マツの割り箸における総得点、と研磨回数との関係、 [おわりに] 研究の結果,

CCD

マイクロスコー プによる観察と計測ほどの精度は得られないが, 一部の材種で光切断法による刃先の切れ味を評 価できる可能性が認められ,また刃先進入痕の 形態の分類と点数化によって,再研磨に伴う刃 先切れ味の変化を到面できることが示唆された。 [参考文制 1)文剖琳学省:中学校学習指導 要領解説,技術・家庭編,開隆堂出版包018) 2)例えば,中村源一,青山経雄:刃物の切れ 味について,オ寸オ工業, vo

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.

9

i

4,pp.168 (1954) 3)例えば,左貝潤ー:光計測入門,森北出

版耕式会社,

pp117-118 (2016)

4

)

庄野雄介:鳴門教育大学大判完学校教育 研知ヰ新ヰ・領域教育専攻修士論文(2017) n L Fhd q a

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