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全国調査に見る小・中学校の環境教育の変化と現状 : 2014年度調査を中心として

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Ⅰ はじめに  小・中学校の環境教育推進に向けて、実践状 況や教員意識の変化と現状を把握することは重 要である。現状把握のための全国的調査はこれ までも行われてきたが、2000 年以降は筆者が 行ったものを除くと、2003 年の国立環境研究 所の調査が見られる程度である1)。また、筆者 が行った調査以外には、同じ設問と選択肢で変 化を把握したものは見られない。  2008 年度に筆者は、全国の公立小・中学校 を対象とした環境教育調査を行った(以下、「08 調査」と記す)。その結果を国立教育研究所(1997, 1998)の調査(以下、「95-96 調査」と記す)と 比較し、環境教育推進方策、実践状況、教員意 識に関する変化と現状を明らかにした(市川 2012)。また、「総合的な学習の時間」におけ る環境教育に関して、2003 年度(小学校対象) の調査、2005 年度(小・中学校対象)の調査 (以下、「05 調査」と記す)、08 調査、日本教材 文化研究財団(2001)の調査(以下、「99 調査」 と記す)から変化と現状を明らかにした(市川 2007,2014)  これらの研究を踏まえた継続調査として筆者 は、2014 年度に全国調査を行った(以下、「14 調査」と記す)。本稿では 14 調査を中心として、 小・中学校の環境教育と教員意識に関する変化 と現状を明らかにする。なお、14 調査の全容 は『全国小・中学校環境教育調査報告書(2014 年度調査)』2)において公表している。 Ⅱ 調査方法と回収数(率)  14 調査の方法は、基本的に 08 調査と同じで ある。具体的には、全国の公立小・中学校の 50 分の1を対象とし、『全国学校総覧 2014 年 版』(全国学校データ研究所編 2013)の付表第 5表(中学校)、第6表(小学校)を基に、都 道府県別の割当数を算出した(小数第1位を四 捨五入)。なお、付表には分校数が含まれてい るが、08 調査と同様、割当数算出においては 考慮していない。  算出結果から、小学校 420 校、中学校 199 校 を調査対象とし、08 調査のリストを基に無作 為抽出を行った。調査は学校長宛の郵送形式と し、2015 年2月 13 日発送、3月 20 日締め切 りとした。調査票は、学校調査と教員調査(学 級担任教員3~5人に依頼)の2種類である。  学校調査の回収数は、小学校は 35 自治体、 64 校(回収率 15.2%。08 調査は 131 校(28.9%))、 中学校は 21 自治体、30 校(回収率 15.1%。08 調査は 76 校(30.4%))であった。教員調査の

全国調査に見る小・中学校の環境教育の変化と現状

─ 2014 年度調査を中心として ─

市 川 智 史

ICHIKAWA, Satoshi

キーワード:Environmental Education, Questionnaire Survey, Situation and Change, Primary and Lower Secondary School

Situation and Change of Environmental Education

in Primary and Lower Secondary School

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回収数は、小学校は、学校調査に回答のあった 64 校の 165 人に加え、教員調査のみ回答のあっ た4校の9人、計 174 人であった(08 調査は 469 人)。中学校は、学校調査に回答のあった 30 校の 93 人であった(08 調査は 258 人)。なお、 14 調査の回収率が低いのは、調査時期が年度 末であった(08 調査は1月)ことが影響して いると思われる。 Ⅲ 調査結果と分析 1 環境教育推進方策  学校の環境教育の推進方策に関して、08 調 査と同様、目標の設定、環境教育主任等の担当 者の設置、校内研修の実施について尋ねた。今 回はそれらに加えて、環境教育全体計画の有無 を尋ねた。各問いの結果を図1~7に示す。  目標設定、担当設置、研修実施の3つに関 して、カイ二乗検定(マイクロソフト社エク セルの CHITEST 関数及び CHIDIST 関数を使 用、有意水準5%)を用いて、小・中学校ごと に 08 調査と 14 調査の有意差を検定したところ、 いずれも有意差は認められなかった。  目標設定率は6割弱(小学校)、ないし5割 (中学校)となっている(図1、2)。担当者の 設置率は、検定結果から有意な変化とは言えな いものの、中学校で上昇し、小・中学校ともに 8割程度となっている(図3、4)。校内研修 の実施率は1割程度(図5、6)と低率である。 これらの環境教育推進方策に関しては有意な変 化は見られず、ほぼ現状維持ととらえられる。  環境教育に関する学校全体計画は、小・中学 校ともに6割強が作成している(図7)。同じ 設問、選択肢のある 1997 年の東京学芸大学環 境教育研究会の調査では、「ある」の割合は小 学校で 67.8%、中学校で 53.4%であった(東京 学芸大学環境教育研究会 1999)。調査対象が異 なり直接的な比較はできないが、中学校では 1997 年よりも上昇している。 1 / 19 図1 目標設定(小学校) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図1と2を横に並べる 2 / 19 図2 目標設定(中学校) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図1と2を横に並べる 3 / 19 図3 担当設置(小学校) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図3と4を横に並べる 4 / 19 図4 担当設置(中学校) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図3と4を横に並べる 5 / 19 図5 研修実施(小学校) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図5と6を横に並べる 6 / 19 図6 研修実施(中学校) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図5と6を横に並べる 図 1 目標設定(小学校) 図 3 担当設置(小学校) 図 5 研修実施(小学校) 図 2 目標設定(中学校) 図 4 担当設置(中学校) 図 6 研修実施(中学校)

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 全体計画策定率は、目標設定率(図1、2) よりも高い。目標設定の設問では「今年度」と 年度を指定しているのに対し、全体計画の設問 では指定していないので、前年度、あるいはそ れ以前に全体計画を作った学校があることを示 している。また、担当設置率(図3、4)より 低いことからすると、担当者がいても全体計画 を作っていない学校があると言える。 2 学校内・外の環境に関する組織  学校内の環境に関する組織として、児童会・ 生徒会の委員会組織の有無を尋ねた。また、学 校外との連携として、地域や PTA と連携した 組織の有無を尋ねた。その結果を図8、9に示 す。  委員会設置率は、小学校の児童会では6割強、 中学校の生徒会では8割程度で、中学校の方が 高い。小・中学校の違いに関してカイ二乗検定 を用いて検定したところ、有意差は認められな かった。委員会名は、「環境委員会」の他、「栽 培委員会」「美化委員会」「環境美化委員会」「整 美委員会」などで、活動内容は飼育栽培、美化 清掃、資源回収に関わる活動が主であった。(市 川 2015 参照)  地域や PTA と連携した組織に関しては、小 学校の3割弱、中学校の5割程度が設置してお り、中学校の方が高い。小・中学校の違いに関 して、カイ二乗検定を用いて検定したところ有 意差が認められた。  これら2つの問いに関しては、小学校の方が 高いと予想していたが、結果は逆であった。一 般的に地域や PTA との結びつきは小学校の方 が強いと考えられるが、予想に反して組織の設 置率は中学校の方が高かった。なお、地域連携 組織に関しては、名称や活動内容を尋ねていな いので、具体的にどのような活動に取り組んで いるかはわからない。 3 「総合的な学習の時間」における環境教育 「総合的な学習の時間」(以下、「「総合」」と記す) において重視しているテーマを、3つ以内の複 数選択で尋ねた。14 調査と 08 調査を比較した ものを表1に示す。  小・中学校ともに「地域(郷土)」が最も高く、 14 調査では、小学校で7割程度、中学校で5 割となっている。「環境」は、小学校では両調 査ともに第2位であるが、低下して5割となっ ている。中学校では両調査ともに上位3項目に 入っておらず、さらに低下して2割程度となっ ている。「総合」で「環境」を重視する割合は、 中学校では低率で、この傾向は変わっていない。 7 / 19 図7 全体計画 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ 8 / 19 図8 委員会組織 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図8と9を横に並べる 9 / 19 図9 地域連携組織 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図8と9を横に並べる 図 7 全体計画 図 8 委員会組織 図 9 地域連携組織

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問、選択肢を用いている。各調査の結果を割合 の高い順に並べ替えたものを表2、3に示す。 小・中学校ともに5割以上の項目には、あまり  「総合」における「環境」に関する実践内容・ 活動について複数選択で尋ねた。この設問は 99 調査の設問の年度を修正した程度で同じ設 1 / 9 表1 「総合」の重視テーマの変化 小学校 中学校 2014(56 校) 2008(123 校) 2014(26 校) 2008(70 校) 国際理解 28.6 43.9 15.4 21.4 情報 17.9 22.0 3.9 7.1 環境 50.0 58.5 19.2 25.7 福祉 48.2 41.5 42.3 45.7 健康 0.0 4.9 3.9 4.3 地域(郷土) 71.4 73.2 50.0 52.9 伝統文化 10.7 16.3 19.2 12.9 人権 12.5 7.3 11.5 15.7 生き方 17.9 12.2 46.2 37.1 進路 3.6 1.6 50.0 48.6 その他 3.6 6.5 7.7 7.1 ※:表中の数値は%。太字、網掛けは各調査の上位3項目。 〔網掛けはモノクロ。網掛け部分の文字は太字。〕 ○フォント及びサイズは指定なし。 2 / 9 表2 「総合」における「環境」に関する実践内容・活動の変化(小学校) 99 調査(80 校) % 05 調査(62 校) % 08 調査(128 校) % 14 調査(62 校) % 森や山(自然体験) 78.8 ゴミ・リサイクル 69.4 飼育栽培・生産体験 64.1 ゴミ・リサイクル 56.5 川や池(自然体験) 71.3 森や山(自然体験) 64.5 美化清掃・回収体験 55.5 飼育栽培・生産体験 53.2 美化清掃・回収体験 67.5 飼育栽培・生産体験 62.9 ゴミ・リサイクル 52.3 美化清掃・回収体験 51.6 ゴミ・リサイクル 65.0 美化清掃・回収体験 59.7 森や山(自然体験) 47.7 森や山(自然体験) 51.6 飼育栽培・生産体験 62.5 川や池(自然体験) 58.1 川や池(自然体験) 44.5 川や池(自然体験) 33.9 自然環境 48.8 まちづくり 46.8 自然環境 37.5 自然環境 32.3 大気・水の汚れ 42.5 生命・環境倫理 35.5 地球環境問題 32.0 生命・環境倫理 32.3 まちづくり 37.5 大気・水の汚れ 32.3 大気・水の汚れ 29.7 まちづくり 30.7 地球環境問題 33.8 資源・エネルギー 30.6 まちづくり 28.9 地球環境問題 27.4 生命・環境倫理 28.8 地球環境問題 30.6 資源・エネルギー 24.2 資源・エネルギー 27.4 資源・エネルギー 26.3 自然環境 29.0 生命・環境倫理 19.5 大気・水の汚れ 17.7 ※:99 調査は「計画」、05 調査は「2004 年度実践」、08 調査は「2008 年度実践」、14 調査は「2014 年度 実践」。太線は 50%の区切り。 ○フォント及びサイズは指定なし。 3 / 9 表3 「総合」における「環境」に関する実践内容・活動の変化(中学校) 99 調査(113 校) % 05 調査(137 校) % 08 調査(69 校) % 14 調査(27 校) % 美化清掃・回収体験 62.8 美化清掃・回収体験 67.2 美化清掃・回収体験 65.2 美化清掃・回収体験 66.7 ゴミ・リサイクル 55.8 ゴミ・リサイクル 45.3 ゴミ・リサイクル 31.9 森や山(自然体験) 40.7 大気・水の汚れ 41.6 まちづくり 38.7 森や山(自然体験) 31.9 ゴミ・リサイクル 22.2 資源・エネルギー 39.8 自然環境 35.0 地球環境問題 23.2 川や池(自然体験) 22.2 まちづくり 39.8 川や池(自然体験) 28.5 自然環境 20.3 自然環境 22.2 自然環境 39.8 大気・水の汚れ 27.7 生命・環境倫理 20.3 まちづくり 22.2 地球環境問題 33.6 資源・エネルギー 26.3 川や池(自然体験) 18.8 飼育栽培・生産体験 14.8 森や山(自然体験) 26.5 森や山(自然体験) 24.1 まちづくり 17.4 地球環境問題 11.1 生命・環境倫理 27.4 地球環境問題 22.6 資源・エネルギー 13.0 資源・エネルギー 11.1 川や池(自然体験) 24.8 生命・環境倫理 19.0 飼育栽培・生産体験 10.1 生命・環境倫理 7.4 飼育栽培・生産体験 17.7 飼育栽培・生産体験 12.4 大気・水の汚れ 7.2 大気・水の汚れ 7.4 ※:99 調査は「計画」、05 調査は「2004 年度実践」、08 調査は「2008 年度実践」、14 調査は「2014 年度 実践」。太線は 50%の区切り。 ○フォント及びサイズは指定なし。 表 1 「総合」の重視テーマの変化 表 2 「総合」における「環境」に関する実践内容・活動の変化(小学校) 表 3 「総合」における「環境」に関する実践内容・活動の変化(中学校)

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現状は、小・中学校ともに十分とは言えない状 況にあり、さらに中学校では低調ととらえられ る。 4 教員の意識  環境教育に対する教員の関心度を尋ねた。そ の結果を図 11、12 に示す。カイ二乗検定を用 いて検定したところ、小・中学校ともに有意差 が認められた。  関心度は、「おおいに関心がある」と「やや 関心がある」を足すと9割近くであるが、小・ 中学校ともに低下傾向が見られる。小学校では 差異はさほど大きくないが、中学校では「おお いに関心がある」の低下が大きい。つまり、環 境教育に対する教員の関心度は、全体的に見れ ば高いものの、近年は低下傾向にあり、小学校 よりも中学校の方がその傾向が強い。  学校における環境教育と言われたときに思い 浮かぶ指導内容を3つ以内の複数選択で尋ね た。この設問は、95-95 調査の設問の年度を修 正した程度で同じ設問、選択肢を用いている。 各調査の結果を割合の高い順に並べ替えたもの を表4、5に示す。 変化が見られない。14 調査で言えば、小学校 は「ゴミ・リサイクル」、「飼育栽培・生産体験」、 「美化清掃・回収体験」、「森や山(自然体験)」 であり、中学校は「美化清掃・回収体験」である。 これらは児童会、生徒会の活動内容と類似して いる。「総合」の設置により横断的・総合的な 環境教育の進展が期待されたが、現実は分別回 収(リサイクル)、美化清掃、飼育栽培に終わっ ている可能性が高い。なお、小・中学校ともに 森や山での自然体験活動の上昇傾向が見られる が、これは 2007 年の学校教育法改正で第 21 条 第2項に自然体験活動の促進が謳われたことが 関係していると推察できる。  14 調査では、教員調査において「総合」に おける環境教育の現状を十分だととらえている かどうかを尋ねた。その結果を図 10 に示す。小・ 中学校の違いに関してカイ二乗検定を用いて検 定したところ、有意差が認められた。  小・中学校ともに、「十分」と「どちらかと 言えば十分」を足した割合は5割に満たず、中 学校の方が低い。中学校では「総合」で環境教 育をあまり重視しない傾向が見られたが(表 1)、その傾向と教員の現状認識は対応してい る。つまり、「総合」における環境教育実践の 11 / 19 図 11 関心度(小学校) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図 11 と 12 を横に並べる 12 / 19 図 12 関心度(中学校) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図 11 と 12 を横に並べる 10 / 19 図 10 「総合」の環境教育の現状認識 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ 図 10 「総合」の環境教育の現状認識 図 11 関心度(小学校) 図 12 関心度(中学校)

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エネルギーに関する学習」が上位となった。中 学校では「資源、エネルギーに関する学習」は 以前から上位で、上位層の5項目は、小・中学 校で共通化する傾向が読み取れる。  第1位の項目に着目すると、小学校では 08 調査、14 調査で「ゴミの分別やリサイクル活動」 が第1位となっており、第2位との差が大きい。 中学校では 95-96 調査、08 調査において第1位 であった「地球的規模の環境問題の学習」が、  相対的に上位の項目として 25%(4人に 1 人) 以上で区切りを入れ、それらを上位層ととらえ ると、小・中学校ともに順位の入れ替わりは見 られるものの、項目には大きな変化は見られな い3)。小学校では「ゴミの分別やリサイクル活 動」「人間と環境の関わりの学習」「環境に配慮 した生活の仕方の学習」「地球的規模の環境問 題の学習」の4項目が各調査に共通して上位と なっている。14 調査ではこれらに加えて「資源、4 / 9 表4 教員が思い浮かべる指導内容の順位と割合の変化(小学校) 95-96 調査(644 人) % 08 調査(461 人) % 14 調査(173 人) % 人間と環境の関わりの学習 44.3 ゴミの分別やリサイクル活動 55.7 ゴミの分別やリサイクル活動 57.2 ゴミの分別やリサイクル活動 40.8 環境に配慮した生活の仕方 38.4 人間と環境の関わりの学習 35.3 地球的規模の環境問題 32.9 人間と環境の関わりの学習 37.7 環境に配慮した生活の仕方 33.5 環境に配慮した生活の仕方 28.0 地球的規模の環境問題 33.8 地球的規模の環境問題 31.8 自然の仕組みや成り立ち 23.6 資源、エネルギー 20.6 資源、エネルギー 25.4 自然とのふれあい活動 20.3 地域や国内の環境問題 16.7 地域や国内の環境問題 22.5 空気や水の汚れなどを調べる 20.3 地域の美化・清掃活動 15.6 自然とのふれあい活動 15.0 資源、エネルギー 18.0 空気や水の汚れなどを調べる 13.7 空気や水の汚れなどを調べる 13.3 地域や国内の環境問題 15.5 自然とのふれあい活動 13.0 地域の美化・清掃活動 8.7 地域の美化・清掃活動 14.0 自然の仕組みや成り立ち 10.6 動植物の飼育栽培活動 8.1 緑を増やす活動 8.7 緑を増やす活動 8.9 緑を増やす活動 8.1 動植物の飼育栽培活動 7.1 地域の動植物や地形 7.6 自然の仕組みや成り立ち 8.1 環境に関連する施設の見学 5.4 動植物の飼育栽培活動 7.4 地域の動植物や地形 6.4 地域の動植物や地形 5.0 環境に関連する施設の見学 5.4 地域の文化や生活習慣 5.2 社会の仕組みや成り立ち 4.6 地域の文化や生活習慣 2.8 環境に関連する施設の見学 4.6 地域の文化や生活習慣 3.3 標語や作文、ポスターの制作 1.5 社会の仕組みや成り立ち 2.3 標語や作文、ポスターの制作 1.7 社会の仕組みや成り立ち 1.3 標語や作文、ポスターの制作 1.2 ※:表中の太線は 25%以上の区切り。 ○フォント及びサイズは指定なし。 5 / 9 表5 教員が思い浮かべる指導内容の順位と割合の変化(中学校) 95-96 調査(833 人) % 08 調査(254 人) % 14 調査(92 人) % 地球的規模の環境問題 50.2 地球的規模の環境問題 50.4 資源、エネルギー 47.8 人間と環境の関わりの学習 40.6 ゴミの分別やリサイクル活動 44.5 地球的規模の環境問題 46.7 ゴミの分別やリサイクル活動 35.2 資源、エネルギー 39.4 ゴミの分別やリサイクル活動 34.8 資源、エネルギー 29.5 人間と環境の関わりの学習 32.7 人間と環境の関わりの学習 31.5 環境に配慮した生活の仕方 29.5 環境に配慮した生活の仕方 30.3 環境に配慮した生活の仕方 29.4 自然の仕組みや成り立ち 17.8 地域や国内の環境問題 22.4 地域の美化・清掃活動 20.7 地域や国内の環境問題 16.2 地域の美化・清掃活動 15.4 地域や国内の環境問題 19.6 地域の美化・清掃活動 15.2 自然体験や野外活動 12.2 自然体験や野外活動 12.0 自然体験や野外活動 12.8 自然の仕組みや成り立ち 8.7 自然の仕組みや成り立ち 9.8 地域の環境調査 10.8 地域の環境調査 7.9 飼育栽培や生産体験、緑化 9.8 飼育栽培や生産体験、緑化 8.8 飼育栽培や生産体験、緑化 5.9 地域の環境調査 7.6 地域の動植物や地形な 6.4 環境に関連する施設の見学 5.9 地域の文化や生活習慣な 4.4 社会の仕組みや成り立ち 4.4 地域の動植物や地形な 4.7 標語や作文、ポスターの制作 4.4 環境政策や法律、条約 4.4 地域の文化や生活習慣な 4.3 社会の仕組みや成り立ち 3.3 環境に関連する施設の見学 4.3 社会の仕組みや成り立ち 2.8 地域の動植物や地形 2.2 地域の文化や生活習慣 3.8 標語や作文、ポスターの制作 2.8 環境に関連する施設の見学 1.1 標語や作文、ポスターの制作 3.6 環境政策や法律、条約 1.2 環境政策や法律、条約 1.1 ※:表中の太線は 25%以上の区切り。 ○フォント及びサイズは指定なし。 表 4 教員が思い浮かべる指導内容の順位と割合の変化(小学校) 表 5 教員が思い浮かべる指導内容の順位と割合の変化(中学校)

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 環境教育実践上の課題は、実践時間不足が4 ~5割弱、教材・プログラムの不足が3割程度 である(図 14)。設問、選択肢が異なるため安 易な比較はできないものの、時間不足は東京学 芸大学環境教育研究会(1999)や 2003 年の国 立環境研究所の調査でも上位となっている。「総 合」に環境教育が位置付けられても、時間不足 は解消されておらず、教材・プログラムの研究 開発も未だ十分ではないと言える。  環境教育推進のための重要事項に関しては、 研修の機会が4割程度、意欲的・積極的な教員 の存在、自分自身の経験・知識が3割ないし3 割弱である(図 15)。自らの経験・知識を高め るには研修・研鑽が重要であると考えるならば、 教員研修の重要性は高い。環境教育研修の他、 義務研修や教員免許更新講習に環境教育を取り 入れることが重要であろう。  今後の環境教育の進め方に関しては、カイ二 乗検定の結果、小・中学校で有意差が認められ た。小学校では「総合」で実践する方が良いと の回答が7割程度と高いのに対し、中学校では 「総合」は3割強である。中学校では「全校活動・ 特別活動」の方が「総合」より高く4割弱であ る(図 16)。この結果は、「総合」での重視テー マ(表1)、「総合」における環境教育の現状認 識(図 10)において、小学校の方が高いこと との関連性がうかがえる。つまり、小学校にお ける環境教育は「総合」を中心に実践されてい るととらえられ、小学校教員は今後も「総合」 で実践する方が良いと考えている。それに対し、 中学校における環境教育は、「総合」よりも各 教科、全校活動や特別活動で実践される傾向が あり、中学校教員は現状と同じように進める方 が良いと考えているととらえられる。 14 調査では「資源、エネルギーに関する学習」 にトップの座を譲ったが、その割合は 50%を 下回っており、かつ1位と2位の差は小さい。  これらの分析から、学校における環境教育と 言えば、小学校教員は「ゴミの分別やリサイク ル活動」を思い浮かべる傾向が強く、中学校教 員は「地球的規模の環境問題の学習」と「資源、 エネルギーに関する学習」を思い浮かべる傾向 があるととらえられる。なお、「資源、エネル ギーに関する学習」が上昇した背景としては、 福島原発事故(東日本大震災)に伴う節電意識 の広まりや電力不足への危機感があると想定で きる。  14 調査では、現在の教育課題としての環境 教育の優先度、環境教育実践上の課題、環境教 育推進のための重要事項、今後の環境教育の進 め方、および新教科(例えば「環境科」)の設 置について尋ねた。各問いの結果を図 13 ~ 17 に示す。小・中学校の違いに関して、カイ二乗 検定を用いて検定したところ、進め方と新教科 設置において有意差が認められ、他の問いでは 認められなかった。  環境教育の優先度に関しては、小・中学校と もに「高い」と「どちらかと言えば高い」を足 すと5割強で半数を超えている(図 13)。環境 教育の優先度は高いととらえられている傾向が 見られる。近年、学力保障の立場から教科指導 が強化され、ゆとり教育批判で「総合」がやり 玉に挙げられていることなどから、横断的・総 合的な学習課題としての環境教育の優先度は低 くなっているものと予想したが、そうではない ようである。しかしながら、「高い」との回答 は1割に満たないことも注視しておくべきであ ろう。 13 / 19 図 13 優先度 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図 13 と 14 を横に並べる 14 / 19 図 14 実践上の課題 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図 13 と 14 を横に並べる 図 13 優先度 図 14 実践上の課題

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の低下が見られる。  小学校では学級担任制のため、各教科の環境 教育関連内容の実践と、「総合」での環境教育 実践が足し合わされることになる。それに対し 中学校では、担当教科による環境教育関連学習 内容の違いと、「総合」での環境教育の低調さ がある。こうしたことから小・中学校の実践率 に違いが生じている可能性が考えられる。  14 調査の実践率と 08 調査の推定実践率を、 小学校は担任学年別、中学校は担当教科別に集 計した。その結果を表6、7に示す。表中の有 効数は各学年(小学校)、各教科(中学校)の 有効回答人数である。  14 調査は回収数が少ないため比較は難しい が、小学校では1年で大きな低下、6年で低下 が見られるものの、他の学年では若干の変化が 見られる程度である。3年生から実践率が高ま り、中心は4、5年となっていることは両調査 で変わらない。  中学校では、「保健体育」と「音美他」で大 きな低下が見られ、「技術家庭」が上昇して 100%となっているが、他の教科では若干の変 化が見られる程度である。実践率の高い教科が 「社会」「理科」「技術家庭」であることは両調 査で変わらない。  新教科(例えば「環境科」)の設置に関しては、 カイ二乗検定の結果、小・中学校で有意差が認 められた。小・中学校ともに「設置する方が良い」 と「どちらかと言えば設置する方が良い」を足 した割合は低く、設置には否定的であると言え る(図 17)。しかしながら、その割合は中学校 の方が2割強とやや高くなっている。この背景 には、中学校が教科担任制であること、「総合」 での環境教育が低調であることが挙げられるの ではないだろうか。 5 環境教育の実践率と実践内容  実践率に関しては 08 調査では、「実践した」 「実践する予定である」「実践していないし、予 定もない」の3択としていたが、14 調査では 調査時期の違いから、「実践した」「実践してい ない」の2択で尋ねた。その結果を図 18 に示 すとともに、08 調査の結果を図 19 に示す。  14 調査の小・中学校の違いに関してカイ二 乗検定を用いて検定したところ、有意差が認め られた。つまり、環境教育の実践率は、小学校 で8割程度、中学校では7割弱で、小学校の方 が高い。08 調査の推定実践率(「実践した」と 「実践する予定」を足した割合)と 14 調査の実 践率を対比してみると、小・中学校ともに若干 15 / 19 図 15 重要事項 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図 15 と 16 を横に並べる 16 / 19 図 16 今後の進め方 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図 15 と 16 を横に並べる 17 / 19 図 17 新教科設置 サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ 図 15 重要事項 図 16 今後の進め方 図 17 新教科設置

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践される傾向がうかがえる。  体験活動の上位3項目を見ると、小学校では 「ゴミの分別やリサイクル活動」「動植物の飼育 栽培活動」「地域の自然に親しむ活動」の順で、 中学校では「ゴミの分別やリサイクル活動」「地 域の美化・清掃活動」「地域の自然に親しむ活動」 の順である(表9)。共通して上位の項目は「地 域の自然に親しむ活動」と「ゴミの分別やリサ イクル活動」の2項目で、5割を超えているの は中学校の「ゴミの分別やリサイクル活動」だ けである。  学習内容と同様に共通性と相違性という見方 をすれば、「ゴミの分別やリサイクル活動」と「地 域の自然に親しむ活動」は、小・中学校で共通 するものの、その割合からすれば、「地域の自 然に親しむ活動」は小学校で、「ゴミの分別や リサイクル活動」は中学校で実践される傾向が うかがえる。また、相違する上位項目からは、「動 植物の飼育栽培活動」は小学校で、「地域の美化・ 清掃活動」は中学校で実践される傾向がうかが える。  これらの学習内容、体験活動の上位項目は、 「総合」における環境教育の実践内容(表2、3)、 教員が思い浮かべる指導内容(表4、5)の上 位項目との関連性が見受けられる。「総合」で  14 調査では「実践した」との回答者に対し、 実践した学習内容と体験活動を3つ以内の複数 選択で尋ねた。この問いは東京学芸大学環境教 育研究会(1999)を参考に作成した。その結果 を表8、9に示す  学習内容の上位3項目を見ると、小学校では 「環境に配慮した生活の仕方の学習」「生命の尊 さ・自然の大切さの学習」「資源・エネルギー に関する学習」の順に割合が高く、中学校では 「資源・エネルギーに関する学習」「地球的規模 の環境問題の学習」「環境に配慮した生活の仕 方の学習」の順となっている(表8)。共通し て上位の項目は、「資源・エネルギーに関する 学習」と「環境に配慮した生活の仕方の学習」 の2項目で、5割を超えているのは中学校の「資 源・エネルギーに関する学習」だけである。  共通性と相違性という見方をすれば、「資源・ エネルギーに関する学習」「環境に配慮した生 活の仕方の学習」は、小・中学校で共通するも のの、その割合からすれば、「環境に配慮した 生活の仕方の学習」は小学校で、「資源・エネ ルギーに関する学習」は中学校で実践される傾 向がうかがえる。また相違する上位項目からは、 「生命の尊さ・自然の大切さの学習」は小学校で、 「地球的規模の環境問題の学習」は中学校で実 18 / 19 図 18 実践率(14 調査) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図 18 と 19 を横に並べる 19 / 19 図 19 実践率(08 調査) サイズ:縦 40 ミリ、横 78 ミリ ※:図 18 と 19 を横に並べる 図 18 実践率(14 調査) 図 19 実践率(08 調査) 6 / 9 表6 担任学年別実践率(小学校) 小学校 2014 2008 % 有効数 % 有効数 1年 36.4 11 65.6 32 2年 62.5 8 66.6 42 3年 84.9 33 83.1 89 4年 91.1 45 96.9 99 5年 94.3 35 87.9 99 6年 71.4 35 88.6 79 〔表6、7は横に並べてください。レイアウト参照。〕 ○フォント及びサイズは指定なし。 7 / 9 表7 担当教科別実践率(中学校) 中学校 2014 2008 % 有効数 % 有効数 国語 50.0 10 57.6 33 社会 89.5 19 88.9 27 数学 41.7 12 44.0 25 理科 86.7 15 87.5 64 保健体育 44.7 6 80.0 20 技術家庭 100.0 7 82.6 23 英語 66.7 12 66.6 36 音美他 16.7 6 72.3 18 〔表6、7は横に並べてください。レイアウト参照。〕 ○フォント及びサイズは指定なし。 表 6 担任学年別実践率(小学校) 表 7 担当教科別実践率(中学校)

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学習に絞り、その中に、例えば環境教育の年間 時間数を指定するなどの形で、必ず環境教育に 取り組むというように明確に位置づける方が好 ましいと考える。そうすれば、実践時間不足も 解消の方向に向かうであろうし、中学校の環境 教育の低調さという課題の解決にもつながると 考えられる。  環境教育の推進に関して、教員調査から研修 の重要性が指摘された。文部科学省、環境省等 が全国的な教員研修を行っているが、これに参 加できる教員数は限られている。すべての教員 が受講する義務的な研修に環境教育を取り入れ ることが重要である。しかるに、2016(平成 28)年度から選択必修領域が導入される教員免 許更新講習においては、その選択必修領域の項 目に、国際理解・異文化理解教育や教育の情報 化・情報教育は入っているが、環境教育は入っ ていない4)。選択必修領域といっても、選択な ので全員が同一領域を受講するわけではなく、 また必ず開講されるものでもない。けれども、 選択必修領域の項目は、各自治体の研修開講講 座への波及効果が想定できる。近年の各自治体 の環境教育研修実施状況は把握していないが、 環境教育研修の機会を増やすことは重要な課題 である。さらに、意欲的・積極的な教員の育成 を考えるならば、教員養成課程における環境教 育コースや開講科目の充実も課題である。  実践内容の変化の1つとして、資源・エネル ギーに関する学習の上昇傾向が見られた。この 背景には、東日本大震災に伴う福島原発事故、 環境教育と位置づけられている学習・活動、教 員が思い浮かべる指導内容、実践されている学 習・活動は、相互に関連していると考えられよ う。 Ⅳ 議論  前章において、調査の結果と分析から、変化 と現状を詳述した。ここではそれらを繰り返す ことを避け、環境教育の推進の立場からいくつ かの課題を挙げ、今後の議論の礎としたい。  環境教育の推進方策において、主任等の担当 者の設置率が8割程度となっているものの、高 止まり傾向が見られることは1つの課題に挙げ られよう。また、全体計画の策定率が6割強で 担当者の設置率より低いことや、意欲的・積極 的な教員の存在が重要であるとの教員の考えか らすれば、担当者がどのような役割を果たすか が課題と言えよう。環境教育主任を置いている が、何もしていないということにならないよう、 担当者を中心に全体計画を作り、実践していく ことが重要である。  「総合」に関しては、近年の社会情勢や教育 政策動向を見ると、先行き不透明である。もし 「総合」がなくなれば、環境教育の実践時間の 確保は、より一層困難となるであろう。一方、「環 境科」を設置するとの方向性は、教員の考えに 見合っていない。環境教育は学際的性格を有し ていることからしても、教科にはそぐわない。 むしろ「総合」の学習内容を横断的・総合的な 8 / 9 表8 学習内容 小学校 (140) 中学校 (58) 自然の仕組みや成り立ちの学習 15.7 13.8 生命の尊さや自然の大切さの学習 36.4 13.8 地域の動植物や地形などの学習 15.0 19.0 地域の文化や生活習慣などの学習 15.7 15.5 地球的規模の環境問題の学習 20.0 41.4 地域や国内の環境問題の学習 19.3 25.9 資源、エネルギーに関する学習 32.9 53.4 食や農に関する学習 27.1 17.2 環境に配慮した生活の仕方の学習 42.1 27.6 まちづくりに関する学習 5.7 1.7 その他 3.6 1.7 ※:表中の数値は%。( )内の数字は有効数。 太字・網掛けは上位3項目。 〔網掛けはモノクロ。網掛け部分の文字は太字。〕 〔表8、9は横に並べてください。レイアウト参照。〕 ○フォント及びサイズは指定なし。 9 / 9 表9 体験活動 小学校 (128) 中学校 (47) 地域の自然に親しむ活動 33.6 27.7 地域の伝統文化に親しむ活動 13.3 17.0 動植物の飼育栽培活動 40.6 12.8 ゴミの分別やリサイクル活動 41.4 55.3 地域の美化・清掃活動 29.7 46.8 空気や水の汚れを調べる活動 15.6 4.3 動植物の保護活動 2.3 0.0 伝統文化の保存・伝承活動 8.6 4.3 省エネルギー活動 12.5 21.3 環境に関連する施設の見学 18.0 2.1 その他 1.6 8.5 ※:表中の数値は%。( )内の数字は有効数。 太字・網掛けは上位3項目。 〔網掛けはモノクロ。網掛け部分の文字は太字。〕 〔表8、9は横に並べてください。レイアウト参照。〕 ○フォント及びサイズは指定なし。 表 8 学習内容 表 9 体験活動

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進に関して、議論と課題提示を試みた。しかし ながら、量的分析のみで、自由記述等の質的分 析には至っていない。また、裏付けとなるよう なインタビュー等の質的調査も行っていない。 そのため、議論と課題提示は私論の域を脱し切 れていない。今後、質的分析に取り組みたいと 考えている。 1) EICネット「「環境教育・環境学習の推 進に関するアンケート調査」結果のご報告」 (http://www.eic.or.jp/enquate/kekka2/、 2010 年 4 月 12 日取得)。 2) 『全国小・中学校環境教育調査報告書(2014 年度調査)』, 滋賀大学環境総合研究セン ター環境教育研究部門・市川研究室(http:// hdl.handle.net/10441/14449)。 調 査 票 は、 報告書を参照頂きたい。 3) 市川(2012)では、順位の変化から上位層、 下位層に分け、小学校は4層、中学校は3 層が見られるとしていた。ところが、14 調 査の結果では、中学校は3層が見られたも のの、小学校は4層の区分が不明瞭であっ た。市川(2012)で仮説的に提示した層構 造は実証されなかったと言える。しかしな がら、25%以上で区切った場合の上位層の 項目は、3つの調査で共通性が見られたの で、本稿では分析方法を修正したものであ る。 4) 文部科学省ウェブサイト:http://www.mext. go.jp/a_menu/shotou/koushin/008/1352508. htm、 お よ び http://www.mext.go.jp/a_ menu/shotou/koushin/008/__icsFiles/afieldf ile/2014/10/10/1352485_1_1.pdf を参照(2015 年 11 月3日取得)。 引用文献 市川智史,2007,「小中学校の「総合的な学習 の時間」における環境教育の傾向」、『科 学教育研究』、31(2)、日本科学教育学会、 pp.145-149. 市川智史,2012,「小中学校における環境教育 推進方策、実践状況、教員意識の変化 ─ 1995-96 年度調査と 2008 年度調査の比較分 それに関連する節電意識の高まりや、再生可能 エネルギーへの関心の高まりがあるととらえら れる。資源・エネルギーに関わる学習は、環境 に配慮した生活の仕方と関係し、地球温暖化等 のグローバルな環境問題とも関係する。さらに、 持続可能な社会の実現に向けても重要な学習課 題である。現在の動向を一過性に終わらせるこ となく、継続することが重要である。  「総合」での実践内容、教員が思い浮かべる 指導内容、実践している学習内容・体験活動に は、相互に関連性が見受けられる。イメージと 実践は呼応しているととらえられる。その中身 は、美化清掃活動、分別回収・リサイクル活動、 飼育栽培・生産体験、自然体験といった活動が 主であり、それらに加え、環境に配慮した生活 の仕方の学習、地球環境問題の学習、資源・エ ネルギーに関する学習が実践される傾向にある ととらえられる。これらが、小・中学校の環境 教育として定着しつつあると言えるかもしれな い。  その一方で、環境教育のイメージの1つで あった身近な環境調査(大気や水の汚れ、地域 の動植物、散乱ゴミなどの環境調査)や、国内 の環境問題の学習に関しては、低下傾向が見ら れる。身近な環境の調査や学習は、地域学習と して実践されている可能性は想定されるもの の、やはり環境教育と位置づけ、実践すること が重要と考える。  また、美化清掃活動、分別回収・リサイクル 活動、飼育栽培・生産体験、自然体験といった 活動と、環境に配慮した生活の仕方の学習、地 球環境問題の学習、資源・エネルギーに関する 学習が相互に結びつけられているかどうかにも 課題を見出し得る。体験や活動と学習を結びつ け、人間が環境に与える影響、人間と環境との 関係について、体験や活動を通して学び、自ら 考え、主体的な行動へ向かう環境教育の実践を 期待したい。 Ⅴ おわりに  本稿では、全国調査の結果と分析から、小・ 中学校の環境教育および教員意識の変化と現状 を明らかにするとともに、今後の環境教育の推

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析を通して─」,『科学教育学研究』,36(2), 日本科学教育学会,pp.203-210. 市川智史,2014,「小・中学校の「総合的な学 習の時間」における環境教育実践の状況 と変化 ─平成 10 年版学習指導要領時代 の全国調査の比較・分析を通して─」,『滋 賀大学教育学部紀要 教育科学』,No.63, pp.7-16. 市川智史,2015,『全国小・中学校環境教育 調 査 報 告 書(2014 年 度 調 査 )』, 滋 賀 大 学 環 境 総 合 研 究 セ ン タ ー 環 境 教 育 研 究 部 門・ 市 川 研 究 室(http://hdl.handle. net/10441/14449)。 国立教育研究所,1997,『特別研究「学校カリキュ ラムの改善に関する総合的研究」研究成果 報告書 (5) 環境教育のカリキュラム開発 に関する研究報告書(平成8年度)』,国立 教育研究所,東京,176p. 国立教育研究所,1998,『特別研究「学校カリキュ ラムの改善に関する総合的研究」研究成果 報告書 (10) 環境教育のカリキュラム開発 に関する研究報告書(Ⅱ)(平成9年度)』, 国立教育研究所,東京,182p. 日本教材文化研究財団,2001,『総合的な学習 の時間に関する理論的・実践的研究』,日 本教材文化研究財団,東京,118pp. 東京学芸大学環境教育研究会,1999,『平成 10 年度文部省委託調査報告書「環境教育の総 合的推進に関する調査」報告書』,東京学 芸大学環境教育研究会. 全国学校データ研究所編,2013,『全国学校総 覧 2014 年版』,原書房,東京,1132p. 1. はじめに 羽をもつ種子は数多く存在する.羽があるため長時間空中を漂い遠方に移動することが可能となり,次の 世代をより多くより広範囲に残すことにつながる.種子とその羽の形状や重さなどの特徴は様々で,空中を 漂う様子も多種多様である.羽を持つ種子の中には回転しながら飛翔するものが存在する. 1980年代後半に東と安田によって,羽をもつ種子の特徴が詳細に分析された[1], [2].特に[2]では,10 種類近くの回転する種子について実際に落下する状況を観察し,その形状,質量,羽の面積など幾何学的な 情報,また回転速度,回転中の羽の角度など運動の特徴を表す飛行性能について調査している.同じ頃,大 亀らによって,回転しながら落下する植物種子の飛行に関する基礎方程式が提案され,数値計算によってそ の運動の特徴が解析されている[3], [4].近年の研究では,回転する羽の上方に生じる前縁渦(Leading-Edge Vortex)によってその上方の空気圧が下がり,その結果羽を持ち上げる効果が生じていることが実験により 明らかにされている[5]. 本稿では自転を伴って落下する種子のダイナミクスを明らかにするために,[3]で提案された次のモデル 方程式について考察する. (1.1) ⎧ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎨ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎩ MdVx

dt = −F (Vx, Vy, Vz, θ)(cos α sin β cos θ + sin α sin θ), MdVy

dt = −F (Vx, Vy, Vz, θ)(cos α sin β sin θ− sin α cos θ), MdVz dt = F (Vx, Vy, Vz, θ) cos α cos β− Mg, dt = ω, IG dt = F (Vx, Vy, Vz, θ)L sin α cos β, F (Vx, Vy, Vz, θ) = 1 2CDρa� r 2 2

×{Vx(cos α sin β cos θ + sin α sin θ) + Vy(cos α sin β sin θ− sin α cos θ) − Vzcos α cos β}2,

IG= 1 4{d2σ2(r 4 2− r41) + d1σ1r41} × ��1 2sin 2� + � � cos2β 1 2sin 2�− � � cos2α− MrG2cos2β, L = 2 3 r2sin � − rG, rG= 2 3 sin � r3 1d1σ1+ (r32− r31)d2σ2 r2 1d1σ1+ (r22− r21)d2σ2 , M = r2 1d1�σ1+ (r22− r21)d2�σ2. ここで,各パラメータの意味は以下の通りである(詳細は[3]参照). (Vx, Vy, Vz) : 種子の重心の速度 ω : 重心回りの自転角速度 θ : 種子の中心角の二等分線のxy平面上への射影がx軸となす角度 F : 種子が空気より受ける合力の大きさ M : 種子の質量 IG : 重心を通る鉛直軸に関する種子の慣性モーメント L : 種子が空気から受ける合力の作用点と重心との距離 1

参照

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