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16世紀ドイツのFlugschriftにおける語・句の重ねについて : 言語平衡論との関連において

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16世紀ドイツのFlugschriftにおける語・句の重ね

について : 言語平衡論との関連において

著者

小野 光代

雑誌名

研究論集

83

ページ

143-157

発行年

2006-03

URL

http://doi.org/10.18956/00006263

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JournalofInquiryandResearch,No.83(Mar.2006)

16世 紀 ドイ ツ のFlugschriftに

お け る 語

・句 の 重 ね に つ い て

言 語 平 衡 論 との 関 連 に お い て

は じめ に 現 代 ドイ ツ 標 準 語 に 連 な る 統 一 語 が 成 立 して く る 語 史 上 の 段 階 は 、 近 世 の 初 期 新 高 ドイ ツ 語 期 に お か れ て い る 。 こ の 時 期 の 言 語 資 料 に つ い てP.v.Polenzは 次 の よ う に 述 べ て い る 「... 印 刷 さ れ た ドイ ツ 文 章 語 の 民 衆 化 に お け る 初 期 市 民 階 級 の 発 展 的 推 進 力 は 、 従 来 の 伝 統 的 な 記 述 に お け る よ うに 、 一 方 的 に ル タ ー と 宗 教 改 革 に の み に 制 限 さ れ て は な ら な い 。1970年 代 以 降 初 期 新 高 ドイ ツ 語 史 と メ デ ィ ア 史 に と っ て 、 政 治 的 プ ロパ ガ ン ダ や 扇 動 的 な 文 書 が 特 に 注 目 さ れ る よ う に な っ た 。 初 期 のHuttenとLutherの 論 争 文 書 に 引 き 続 い て1520年 に 政 治 的 な 小 出 版 物 が 爆 発 的 に 増 加 した...」1)。 こ こ で 政 治 的 な 小 出 版 物(politischeKleinpublikation)と い わ れ て い る も の の 代 表 がFlugschriftで あ る 。16世 紀 前 半 に お け る そ の 急 激 な 増 加 ぶ りはK6h-lerの 作 成 し た グ ラ フ2)に よ っ て 視 覚 的 に 明 瞭 に あ ら わ され 、 多 く の 研 究 者 に よ っ て 引 用 さ れ た た め に 、 よ く知 ら れ る よ う に な っ て い る 。Polenzは1516年 か ら1546年 の30年 間 に4,000も の Flugschriftが 発 行 さ れ た と述 べ て い る が 、 そ の 数 は 特 に1524,25年 に 集 中 して い る 。1525年 に 宗 教 改 革 を 契 機 と して 勃 発 した 農 民 戦 争 が 短 期 間 で 制 圧 さ れ た 後 は 、 検 閲 が 厳 し く な り、 こ の 年 以 降 はFlugschriftの 発 行 数 は 急 激 に 減 少 す る 。 これ ら のFlugschriftは 、 確 か に 言 語 資 料 と し て は 、Polenzが 指 摘 し て い る よ うに1970年 以 前 は 、 ほ と ん ど 顧 み ら れ な か っ た 。 し か し そ の 後 は 近 世 ドイ ツ の 言 語 状 況 を 把 握 す る 資 料 と して の 意 義 が 認 め ら れ 、 か な り の 研 究 者 に よ っ て 取 り上 げ ら れ る よ うに な っ た 。 こ の 小 論 で は16世 紀 のFlugschriftの 中 で も最 も重 要 な も の の 一 つ 農 民 の 「12箇 条 」 の テ ク ス トを 語 ・句 の 重 ね を 中 心 に 調 べ 言 語 資 料 と して の 意 義 を 考 え る 。

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1.16世 紀 に お け る ド イ ツ のFlugschriftに つ い て Flugschriftは 日 本 の 歴 史 書 、 宗 教 改 革 関 係 書 物 な ど で は パ ン フ レ ッ ト と訳 さ れ て い る 。 特 に16世 紀 の ドイ ツ に お い て 最 も 重 要 な メ デ ィ ア で あ っ た 。 最 初 は 小 冊 子(Bttchlein)、 回 状 (Sendbrief)な ど と 呼 ば れ た 。Flugschriftは 後 に 書 物 史 な ど で 、 綴 じ られ て い な い 紙 葉 か ら 成 り立 っ て い る 小 冊 子 と い う こ と か ら 名 付 け ら れ た 。 こ こ で"DeutscheFlugschriften1460-1525"の 著 者 で あ るJ.SchwitallaのFlugschriftの 定 義 を 要 約 して あ げ る 。 そ の テ ク ス ト(文 書)は a印 刷 され て い る こ と。 テ ク ス トは 一 枚 で は な く複 数 枚 に わ た る こ と、 b綴 じ ら れ て い な い こ と 、 表 紙 が つ い て い な い こ と 、 cそ れ だ け で 独 立 した 印 刷 物 で あ る こ と、 書 物 の 一 部 と し て 出 版 さ れ て い な い こ と、 dた と え そ の 印 刷 物 が 特 定 の 集 団 宛 に 書 か れ て い て も、 原 則 と し て 文 字 の 読 め る も の は 誰 で も 、 そ の 印 刷 物 を 読 ん だ り、 聞 い た り して よ い 、 と い う意 図 の も と に 広 め ら れ る 、 e目 指 す 読 者 の 意 図 と意 見 に した が っ て 全 体 の 福 祉 と い う 目下 の 議 論 の 多 い 問 題 を 扱 い 、 公 の 利 益 に 関 す る も の で あ り、 社 会 的 に 重 要 な 問 題 の 解 決 に 寄 与 し よ う とす る 、 fこ れ ら の 社 会 的 問 題 に 対 す る 読 者 や 聴 衆 の 態 度 決 定 を 固 定 さ せ た り、 変 え さ せ た りす る 、 場 合 に よ っ て は 具 体 的 な 行 動 、 な い し は 行 動 の 中 止 を 呼 び か け る 。3) 以 上 に つ い てSchwitallaは 決 して 一 般 的 なFlugschriftの 定 義 で は な く、 該 当 す る時 期 に 限 って の実 際 的 、 現 実 的 な も ので 、 多 くの資 料 か ら帰 納 的 に 定 め られ た も ので あ る と述 べ て い る。 こ こに は 印刷 され て い る こ と、 綴 じられ て い ない こ と、 表 紙 が つ い て い ない こ とが あ げ られ て い るが 、 言 語 資 料 と して は 、 内容 とは あ ま り関 わ りの ない こ とに こだ わ って い る よ うに 見 え る か も しれ ない 。 しか しSchwitallaはFlugschriftの 定 義 に は 時 代 を 限 定 す る こ とが 不 可 欠 で あ る と述 べ 、16世 紀 のFlugschriftに とって 、 この制 限 は本 質 的 に必 要 だ と して い る。16世 紀 の ドイ ツ ない しは ヨ ー ロ ッパ は 宗 教 改 革 の時 代 で あ る。16世 紀 初 頭 の1517年 に ル タ ーが95箇 条 の 提 題 を ヴ ィ ッテ ンベ ル クの教 会 の門 に 打 ち付 け た一 現 在 で は 実 際 に 打 ち付 け た ので は な く、 議 論 相 手 に 回 状 と して 送 った のだ 、 とい う説 が 受 け 入 れ られ て い る ので 、 こ の行 為 に は 伝 説 的 な とい う修 飾 語 が 付 け られ る こ とが 多 い一 こ とか ら始 ま った と され る宗 教 改 革 は ル タ ー の当 初 の 意 図 か ら離 れ て 急 激 に 展 開 す る。 信 仰 の問 題 を め ぐって 、 キ リス ト教 界 が 対 立 す る二 つ の陣 営 に 分 か れ 、 きわ め て 激 しい 議 論 が 戦 わ され た 。 お 互 い に 自分 た ちが 絶 対 的 に 正 しい と主 張 し、 そ の討 論 に お い て は 妥 協 の余 地 は 全 くなか った 。 口頭 に よ る討 論 も行 わ れ 、 宗 教 改 革 史 上 エ ポ ッ クメ ーキ ン グ な討 論 が い くつ か 伝 え られ て い る。 そ れ ら の中 に は 同 じ陣 営 内で の討 論 も含 ま

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れ る。 口頭 以 外 の討 論 の手 段 と して 最 も よ く用 い られ た のがFlugschriftで あ った 。 議 論 の相 手 に 出来 るだ け 早 く応 答 す るた め に 簡 便 な 印刷 物 で なけ れ ば な ら なか った 。 そ の結 果 が 表 紙 な しで 、 無 綴 じとい う形 態 で あ った 。 宗 教 の問 題 は 一 個 人 の信 念 だ け に と ど ま らず 、 キ リス ト者 全 員 に 関 わ る公 の問 題 で あ った 。 討 論 が 個 人 間 で 行 わ れ た と して も、 そ れ は 同 じ信 仰 を 有 す る 者 全 員 の問 題 と して 公 に され る必 要 が あ った 。 手 書 き の書 簡 で は な く印刷 され た も の とい う条 件 が 必 要 に な る所 以 で あ る。 言 語 資 料 と して は 書 き手 は 重 要 な問 題 で あ る。Flugschriftの 作 者 の 中 に はLutherやHans Sachs、ThomasMttnzerな ど著 名 な人 々 もい た が、 ほ とん どのFlugschriftは 迫 害 や 没 収 を さ け るた め に 匿 名 で 出版 され た 。 しか しこれ ら の書 き手 のほ とん どは 神 学 や 法 律 を 学 ん だ 知 識 人 、 書 記 を 職 業 とす る人 、 出版 人 な どで 、 彼 らは(宗 教)改 革 の思 想 や そ の動 員 のた め の伝 達 者 と して 影 響 力 を 持 った 。14世 紀 以 降 ドイ ツに お い て ロー マ法 の受 容 が 進 ん だ が 、 こ の こ とは 法 文 の一 部 ラ テ ン語 化 を 伴 った 。 また 一 般 的 に 法 制 が 成 文 化 され る よ うに な った 。 そ のた め 都 市 や 農 村 の平 民 達 と、 聖 俗 の統 治 権 力 者 や そ の支 配 機 構 と の間 に 言 語 障 壁 が 生 じた 。 そ の克 服 に こ れ ら の書 き手 は 重 要 な役 割 を 果 た した ので あ る。 以 下Polenzに よ るFlugschriftの 作 者 に つ い て の記 述 を 引 用 す る。 「しば しば 匿 名 の作 者 は 意 図 的 に 庶 民 の言 葉 遣 い を 装 って い る、 しか しなが ら、 多 数 の言 語 上 の特 徴(ラ テ ン語 の語 彙 、 神 学 的 、 法 的 論 拠)な どが 放 浪 の説 教 師 、 フ ラ ン シ ス コ派 修 道 士 、 裁 判 所 弁 護 士 と して 、 大 学 出身 者 で あ る こ とを 示 して い る。 また 何 人 か の 印刷 業 者 、 書 籍 行 商 人 、 商 人 や 職 人 な ど も認 め られ るほ か 、 女 性 の書 き手 も二 人 い た 。 口頭 の、 あ るい は 半 分 文 字 に よ る(す なわ ち朗 読 に よ る)コ ミ ュニ ケ ー シ ョン形 式 に お い て(民 衆 の集 会 、 素 人 説 教 師 、 同盟 締 結 の会 議 、 苦 情 書 等 々)職 人 、 農 民 、 下 層 民 な どが か な り大 き な役 割 を 演 じた 。」4) 確 か に書 き手 は いわ ゆ る知 識 階級 の 人 々で あ る。 しか し16世 紀 のFlugschriftの 作 者 達 に お い て 言 語 史 上 は じめ て 、 社 会 下 層 の人 々が 「書 く」 とい う社 会 的 コ ミ ュニ ケ ー シ ョン行 為 に な ん らか の関 わ りを も った 、 とい え る の で は な い だ ろ うか 。 こ こにFlugschriftが 言 語 資 料 と し て 持 つ 意 義 の一 つ が あ る とい え よ う。 16世 紀 のFlugschriftの タイ プ ない しは テ クス トゾル テ に は伝 統 的 な もの と、 創 作 され た タ イ プ の二 つ が あ る。 前 者 に 属 す る も ので 主 な も のは 説 教 、 公 の回 状 、 苦 情 申立 書 ない しは 嘆 願 書 、 〔行 動/政 策 〕 計 画 書 また は 綱 領 な どで あ り、 後 者 に は対 話 や 会 話 、 中 世 の シ ュ ヴ ァン ク の伝 統 を ひ く謝 肉祭 劇 、 多 様 な典 型 的 な人 物 達 に よ る社 会 風 刺 的 モ ノ ロー グ、 放 浪 の詩 人 や 楽 人 達 の伝 統 か ら の嘲 笑 詩 や 嘲 笑 歌 、 連 祷 のパ ロデ ィー、 天 か ら の手 紙 、 悪 魔 か ら の手 紙 、 彼 岸 か ら の虚 偽 の手 紙 な どで あ った 。 大 衆 に 訴 え か け るた め に 話 し言 葉 が よ く用 い られ た 。 先 に 述 べ た よ うにFlugschriftの 数 は16世 紀 前 半 急 激 に増 大 した。 それ は キ リス ト教 界 の二 つ の陣 営 が 自己 の信 念 の正 しさを 激 し く主 張 し、 か つ 相 手 を 説 得 して 、 自分 た ち の グル ー プに

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取 り込 も う とす る意 図 が 強 固 で あ った こ とを 示 し て い る。 ま さ に メ デ ィ ア 史 上16世 紀 は Flugschriftの 世 紀 で あ っ た とい え よ う。 そ れ は宗 教 改 革 とい う世 界 史 的 な意 義 を持 つ社 会 的 要 因 と 印刷 術 とい う技 術 上 の進 歩 とが 結 合 した 結 果 で もあ った 。 そ の後 の社 会 の変 革 と、 そ れ に 伴 うメ デ ィア形 態 の変 化 と発 達 は 、 二 度 とFlugschriftに 最 も重 要 な メデ ィ ア手 段 の位 置 を 与 え なか った 。 2.農 民 の12箇 条 に つ いて P.Blickleは 宗 教 改 革 を契 機 と して勃 発 した農 民 戦 争 につ い て 以下 の よ うに述 べ て い る。 rl525年 の農 民 戦 争 は 宗 教 改 革 時 代 の ドイ ツ史 の なか で 、 顕 著 な劇 的 な事 件 の一 つ で あ る。 テ ユー リン ゲ ン と テ ィ ロール 、 エ ル ザ ス とザ ル ツ ブル クの間 で 城 塞 、 城 郭 、 宮 殿 、 修 道 院 が 放 火 され 、 聖 俗 の領 主 達 が 農 民 を お そ れ て 逃 亡 せ ね ば な らず ドイ ツ帝 国 身 分 の支 配 が 断 末 魔 の苦 しみ に落 ち い った 時...他 方 、 農 民 達 が帝 国 諸侯 の暴 兵 達 に打 ち破 られ 、 殺 獄 され 、処 刑 さ れ た とき 、...兄 弟 愛 や 隣 人 愛 に 基 づ く、 よ りよ き キ リス ト教 世 界 へ の期 待 は、 村 々や 家 々 と とも に炎 上 して しま った 。...」 さ らに続 け て 「も し"12箇 条"が な け れ ば 、1525年 の 農 民 戦 争 は 、 こ の よ うな形 で は 起 こ りえ なか った で あ ろ う」。5) 上 シ ュ ヴ ァー ベ ン農 民 の12箇 条 は16世 紀 のFlugschriftの 中 で最 も深 刻 な 影 響 力 を 及 ぼ した 。 なぜ な ら12箇 条 は ドイ ツ農 民 戦 争 の あ り方 を 決 定 的 に規 定 した か らで あ る。Blickleは 「12箇 条 」 は 苦 情 書 で あ るば か りで な く、 抗 議 書 で あ り、 改 革 綱 領 で あ り、 政 治 的 宣 言 で あ る と性 格 づ け て い る。 成 立 した のは1525年2月27日 か ら3月1日 の間 と され 、 匿 名 で 出版 され た 。 現 在 で は 作 者 は メ ミン ・ゲン 出身 の毛 皮 職 人S.Lotzerで あ る こ とが 学 界 の定 説 に な っ て い る。 しか しLotzerは 職 人 で は あ って も、 大 学 に 籍 を 置 い た こ とが あ る、 と考 え る研 究 者 は 多 い 。 こ の文 書 は 前 文 と ll箇 条 の要 求 の部 分 よ り成 り立 って い る が 、 この 前文 の部 分 は メ ミン ・ゲ ンの説 教 師C.Schap-pelerに よ りB.Hubmaierの 様 式 に よ って 、 バ ル トリン ・ゲン農 民 軍 の苦 情 書/行 動 計 画 書 に 基 づ い て 書 か れ た 。 前 文 に は 革 命 的 要 素 が 認 め られ るが 、 本 文 の箇 条 は 、 農 村 に お け る最 も重 要 な諸 弊 害 を 数 え 上 げ るだ け に 止 ま って お り、 同時 代 ドイ ツ各 地 で 多 数 書 か れ た 農 民 軍 の過 激 な 要 求 書 に 比 べ る と、 内容 か ら も、 文 体 か ら も よ り穏 や か に な って い る。 た とえ そ れ が 従 来 まで の教 会 組 織 や 、 経 済 上 の秩 序 の解 体 を 目指 して い た と して も。 以 下 はll箇 条 の要 求 の 内容 を 最 小 限 度 に ま とめ た も ので あ る。 前 文 は 福 音 主 義 の立 場 か ら悲 惨 な社 会 的 状 況 の克 服 を 正 当 化 し、 農 民 の以 下 の諸 要 求 を キ リ ス ト教 の立 場 か ら根 拠 づ け て い る。 第1項 司 祭 を 自 由に 選 ぶ こ と、 2自 由に 選 ば れ た 司 祭 に のみ 十 分 の一 税 は 妥 当 す る、

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O Q 4 5 ρ U 7 8 8 ∩ ︾ 0 1 ⊥ ∩ 乙 司ー ⊥ 司ー ⊥ 司ー ⊥ 隷 農 制 の廃 止 、 狩 猟 と漁 業 の 自 由、 共 有 地 と して の森 林 の 自 由使 用 、 適 切 な労 働 奉 仕 、 隷 農 で は な く賃 金 労 働 、 収 穫 に 見 合 った 利 息 、 古 来 か ら の法 に 基 づ く裁 定 、 領 主 の気 ま まは 許 され ない 、 留 保 され て い る共 有 地 の開 放 、 死 亡 税 の廃 止 、 これ ら の箇 条 の拒 否 は そ の反 証 を 聖 書 か らあ げ る こ と。 こ の12箇 条 は 二 ヶ月 とい う短 期 間 に 各 地 の 印刷 所 で24版 も印 刷 され 、 一 総 部 数 は 約25000部 と見 積 も られ て い る一 ドイ ツ各 地 に 広 く行 き渡 った 。 そ して 農 民 反 乱 軍 のほ とん ど全 て に よ っ て 受 け 入 れ られ た 。Lutherが 彼 のFlugschrift「 シ ュ ヴ ァ ーベ ンの農 民達 の12箇 条 に お け る平 和 に つ い て の警 告 」 に お い て 農 民 を 激 し く非 難 した こ とは 有 名 で あ る。 こ の要 求 は 統 治 者 権 力 か ら厳 し く拒 絶 され 、12箇 条 に 基 づ く交 渉 は 不 可 能 に な った 。 そ の結 果 農 民 の反 乱 は 急 激 に 過 激 化 し、 完 全 に 制 圧 され 、 農 民 戦 争 は 農 民 に と って 悲 惨 な結 果 に 終 わ った ので あ った 。 こ のFlugschriftに 多 くの 版 が あ る こ とは 言 語 資 料 と して有 利 な 点 で あ る。 ドイ ツで は 、 言 語 的 中 心 と な る地 域 が 特 定 で き ない 状 況 が 長 く続 い た 。 中 世 末 期 か ら近 世 に か け て 、 ドイ ツ語 圏 の広 い 地 域 に 言 語 平 衡 の動 きが 見 られ る、 とい うこ とを 提 唱 した のはW.Beschで あ る。 彼 の言 語 平 衡 化 理 論 は 、 現 在 の ドイ ツ統 一 語 成 立 過 程 を 説 明す る も と して 最 も強 く支 持 され て い る。 ドイ ツ標 準 語 成 立 過 程 の解 明は 線 状 で は な く面 を 対 象 と しなけ れ ば な ら ない 。 こ の言 語 平 衡 現 象 解 明 の研 究 に と って 、 一 つ の テ クス トに 各 地 で 出版 され た 多 くの版 が あ る こ とは 重 要 で あ る。 しか しこ こで は 一 つ の校 訂 テ クス トの二 重 語 構 造 のみ を 取 り上 げ て い る。 3.語 ・句 の 重 ね 構 造 に つ い て 現 代 語 で は 語 を 重 ね る構 造 は 語 彙 論 の中 で 慣 用 語 法 論 と して 扱 わ れ 、 そ の形 式 、 種 類 、 構 成 要 素 、 構 造 、 性 格(固 定 制 な ど)お よび そ の機 能 な どが 扱 わ れ て い る。 対 句 語 法(Paarformel) や 慣 用 対 句(Zwillingsformel)も 慣 用 語 法 論 の一 部 と して考 察 され て い る。 近 世 で は まだ 対 句 は 文 法 領 域 の一 部 門 と して は 扱 わ れ て い な い。 そ の起 源 と機 能 に つ い て Polenzの 説 明 を あ げ る。

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「...古 高 ドイ ツ語 の法 律 語 に と って 、 お よび 初 期 市 民 階 級 時 代 の語 彙 使 用 に と って も、 特 徴 的 な こ とは"Zwillingsformeln"と 名 付 け られ る同 義 の、 また は類 縁 の意 味 の語 を 並 列 結 合 で 用 い る こ とで あ り、 時 に は3語 結 合 もあ った 。 そ れ らは 様 々 な起 源 と様 々 な実 践 上 の機 能 を 持 って い た:論 争 に お い て 事 柄 を 正 当 化 す る、 擁 護 す る、 確 認 す る、 貫 徹 す る、 有 効 に す るた め に 、 また は 法 律 問 題 に お い て概 念 を 精 密 化 す るた め に 、 他 の も の と比 較 対 照 す る、 口頭 に よ る 伝 承 法 文 に お け る伝 統 的 な語 法 に よ って 、 も っ と分 か りや す くす るた め に 、 一 つ の概 念 を 強 調 す る こ と、 と りわ け 古 くな った 、 社 会 階 層 差 に よ る、 あ るい は 地 域 差 に よ る変 異 体 や 外 国 語 の 専 門 語 を も っ と分 か りや す くす るた め に...。 古 代 修 辞 法 の原 理 の 手 本 も また 語 彙 バ リエ ー シ ョンに と って 可 能 で あ った...」。6) 語 を 重 ね る こ と の 起 源 の 一 つ はRechtssprache(法 律 語)に あ っ た 。 中 央 集 権 的 な 統 治 の 中 心 を 欠 く ドイ ツ で は 、 各 ラ ン ト ご と にLandrechtが 形 成 さ れ た 。 古 高 ドイ ツ語 の 法 律 語 は も っ ぱ ら 口 頭 に よ るLandrechtと し て 、 そ の 土 地 生 ま れ の 法 の 専 門 家 に よ り、 地 域 的 な 伝 統 と い う原 理 の 上 に 築 き 上 げ ら れ て き た 。 ま た 社 会 的 な 差 違(身 分 法)も あ っ て 、 語 彙 は き わ め て 多 様 で あ っ た 。 こ の 多 様 性 は ロ ー マ 法 受 容 以 来 組 織 的 に 縮 小 して い くが 、 地 域 差 、 社 会 階 層 差 、 さ ら に は テ ク ス ト種 の 差 に よ る 語 彙 障 壁 を 克 服 す る 手 段 と し て 、 最 も よ く用 い ら れ た の が Zwillingsformel(語 の 重 ね)で あ っ た 。 こ の よ うに 超 地 域 的 な 理 解 の た め に 最 も よ く利 用 さ れ た の が"対 語 形 式"で あ っ た 。 出 来 る だ け 広 範 囲 の 地 域 の 人 々 に 、 ま た 全 て の 階 層 の 人 々 に 理 解 さ れ う る こ と を 目 指 し た Flugschriftに そ れ が 多 用 さ れ る の は 必 然 的 で あ っ た 。 最 後 に 用 語 に つ い て こ こ で 簡 単 に 説 明 して お き た い 。BeschはFormelとFormを 区 別 す る 。 Doppelformel(二 重 語 慣 用 句)を 彼 は 論 文 の 表 題 に の み 使 い 、 論 文 中 で はDoppelform(二 重 語 形 式)の み 用 い て い る 。Paarformel,Paarform,Zwillingsformel,Zwillingsformな ど の 場 合 も 同 じ で あ る 。 一formelは こ の 現 象 を 総 合 的 に 表 現 す る 場 合 に か ぎ られ 、 個 々 の 現 象 を 指 す 場 合 に は 一formを 使 う と し て い る 。 私 も こ れ に 従 い 、Zweigliedrigkeitに は 二 重 語 構 造 と い う訳 語 を 当 て る 。 当 然 現 代 の 慣 用 句 論 で は"一formel"の み が 用 い られ て い る 。 4農 民 の12箇 条 にお け る語 の 重 ね につ いて 農 民 の12箇 条 に は 印刷 され た24の 版 と、 不 完 全 な も の も含 む 数 点 の写 本 が あ る。 これ らを 厳 密 に 検 討 した 結 果 、 も っ と も古 い と され るMを 底 本 と した 校訂 テ クス トがA.G6tzeに よ って 約100年 前 に は じめ て作 られ た。 現 在 で は このM校 訂 テ クス トが 広 く用 い られ て い る。 しか し

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言 語 資 料 と して 他 の 版 を 利 用 し な け れ ば な ら な い こ と も 少 な く な い 。 そ の よ う な 場 合 に は 各 版 を 保 管 して い る そ れ ぞ れ の 図 書 館 な い しは 文 書 館 か ら 入 手 し な け れ ば な ら な い こ と に な る 。 こ こ で はM校 訂 テ ク ス トに お い て の み 語 の 重 ね 表 現 を 抜 き 出 し た 。 G6tzeのM校 訂 テ ク ス トは"HistorischeVierteljahresschrift"(V.J9.1902)で 発 表 さ れ た も の を 使 用 した 。 こ こ で は ペ ー ジ 数 を 合 わ せ る こ と は 当 然 行 わ れ て い な い 。 ま た 当 時 の 印 刷 物 に は ペ ー ジ の 数 え 方 は な か っ た 。 オ リ ジ ナ ル の 版 は6枚(12ペ ー ジ)で 、 一 枚 の 紙 を4つ 折 りに し、 そ れ に 半 枚 紙 を 二 つ 折 りに し て 作 成 さ れ た と 考 え られ る 。 最 初 の4枚 の 表 に は に はAi, Aij,Aiij,Aiiijの 記 号 が 付 け ら れ た が 、 こ れ は 徹 底 して い な い 。 記 号 の な い 場 合G6tzeは[] に 入 れ て 示 し て い る 。 紙 の 裏 に は 記 号 は 打 た れ て い な い の で 、[r]で 示 さ れ て い る 。 テ ク ス ト の 行 は 箇 条 ご と に1か ら 始 め ら れ て い る 。 以 上 の 条 件 か ら 語 例 の 出 所 の 表 示 は 以 下 の よ うに な る: Aij-2-3(紙 の2枚 目 の 表.一第2箇 条.一3行)Aijr-4-5(紙 の2枚 目 の 裏 一第4箇 条 一5行) な お 記 号 と ペ ー ジ 数 の 対 応 を 書 い て お く:Ai-1,Air-2,Aij-3,Aijr-4,...B-9,Br-10,Bi-11, Bir-12。 表 中 で は 小 文 字 の ロ ー マ 数 字 の 代 りに ア ラ ビ ア を 数 字 を 用 い て い る:i→1…iij→3 等 。 な お 差 異 記 号 の 忠 実 な 再 現 は 断 念 した 。 出所 語 の重ね例 試訳 同義性 序文 A2-0-7 emporhebenvnauffpomen 蜂 起 し、 反 抗 し 十 A2-0-9 zuhaufflauffenvndsichrotten 結 集 し、 徒 党 を 組 み 十 A2-0-10 zureformieren,auRzureytten,Ja...zu erschlagen 改 革 し 、 駆 逐 し 、 ...打 ち 殺 し て し ま う... 十 A2-0-14∼15 dievngehorsamikait, JadieEmporung 不 服 従 、 反 乱 十 A2-016∼17 Emporugenoderauffruren 蜂起や騒擾 十 A2-0-18 wortvndleben (神 の)こ とば と生 涯 A2-0-19 liebe,Fride,Geduldt,vnainigkaiten 愛 、 平 和 、 忍 耐 、 協 調 A2-0-20 lieplich,Fridlich,Gedultig,vndainig 愛 に 満 ち、 平 和 的 、 忍 耐 強 く、 協 調 的 A2-0-25 derEmborugvnddesungehorsams 蜂起や不服従 の 十 A2-0-26 widerchristenvndfeynddeR Euangelij 反 キ リ ス ト者 、 福 音 の 敵 A2-0-27∼28 anmuttungvnbegerugsichlonenvnd auffbomen 意 図 や 願 望 に 逆 らい 、 反 抗 す る 十

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A2-0-31 liebe,fryd,vndainigkait 愛 、 平 和 、 そ して 協 調 A2r-0-32 vndergetrucktvnwegkgenomen 圧 迫 され 、 奪 い 取 られ る 十 A2r-0-33 klarlauter 明 々 白 々 な 十 A2-0-35 vngehorsam,Auffrurisch 不 服 従 的 、 反 抗 的 十 第1箇 条 A3-1-4,5 byttvnbeger 願 い で あ り、 望 み 十 A3-1-5 willvndmaynug 意 志 で あ り、 意 見 で あ る 十 A3-1-6 gewaltvndmacht 暴力 と権力 十 A3-1-8 Erwolenvndkyesen え らび 、 選 出す る 十 A3-1-10 lautervnklar 純 粋 か つ 明瞭 な 十 A3-1-11 leervndgebot 教 義 とお きて A3-1-13,14 einbyldenvndinynsbestetten 刻 印 し、 確 証 す る 十 A3-1-15 fleyschvnblut 肉 と血 A3-1-19,20 vorgeervnPfarrer 先 達 、 司 祭 (+) 第2箇 条 A3r-2-9 einsemlenvndeynnemen 集 め 、 徴 収 す る 十 A3r-2-24 zylvndzeyt 適切 なる期間 A3r-2-26,27 wollenvndsollenvndseynd... 望 ま な い し、 そ うあ る べ き で は な い 十 A3r-2-30,31 gaistlichoderwelttlich 聖 俗 の 第3箇 条 A3r-3-5 erloRtvnnderkaufft 救 済 され 、 償 わ れ た 十 A4-3-8 freyseyenvndwollensein 自 由で あ り、 自 由で あ ろ う と望 む (+) A4-3-15 zaigtvndweiRt 指 示 し、 教 え て い る 十 A4-3-19,20 zimlichenvnChristlichen 正 当 な 、 キ リ ス ト教 徒 に 相 応 しい 十 第4箇 条 A4-4-4,5 vnzymlichvnvnbruderlich 不 当 で あ り、 兄 弟 愛 に 背 く 十 A4-4-11 (wider)Gottvnddemnechsten 神 に 反 し、 隣 人 に 反 す る A4-4-13,14 vberallethier,vberdenfogelimlufft vndvberdenfischjmwasser 全 て の動 物 、 空 の鳥 、 水 の 中 の魚

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第5箇 条 A4r-5-6 geistlichoderweltlich 聖 また は 俗(統 治 権 力) A4r-5-14 briederlichvnChristelich 兄 弟 愛 的 、 キ リス ト者 愛 的 第6箇 条 A4r-6-3,4 vontagzutaggemertwerdenvnd teglichzunehmen 日々強 化 され 、 毎 日増 え て い る 十 第7箇 条 B1-7-5,6 nitweiterzwyngennochdryngen これ 以 上 の強 制 、 圧 迫 を 加 え て は な ら ない 十 B1-7-7,8 onbeschwertalsorueblich 不 満 な く、 平 穏 に 十 B1-7-8 brauchenvndniessenmUg 耕 作 し、 用 益 出来 る 十 B1-7-9,10 willigvngehorsam 自 ら(す す ん で)服 す る B1-7-10 zustundvndzeyt (適切 な)時 期 に(限 られ る) 十 第8箇 条 B1-8-4 einbiessenvnverderben 財 産 を 失 い 、 没 落 す る 十 第9箇 条 Blr-9-4,5 (zuzeyten)auRgrossemneyd,vnd(zu zeyten)aURgrOSemgUnSt (時 に は)大 き な憎 しみ か ら (時 に は)え こひ きか ら 第10箇 条 Blr-10-7 gutlichvnndbriederlich 好 意 的 に 、 兄 弟 愛 の心 で 十 第ll箇 条 Blr-11-3 gantzvngar 全 く Blr-11-5 widerGotvneere 神 に 背 き、 名 誉 に 反 して Blr-11-6 schentlichnemenberauben 破 廉 恥 に も 、 取 り上 げ 、i奪 い 取 る 十 Blr-11-7,8 beschitzenvndbeschirmen 保 護 し、 守 護 す る 十 Blr-11-8,9 geschundenvnndgeschaben 皮 を は ぎ、 身 を 削 る よ うな 略 奪 を す る 十 Blr-11-11 wederwenignochvyl 量 の多 少 に 関 わ らず 第12箇 条 Blr-12-2 beschluRvnendtlychemaynug 結論 と最終意見 十 Blr-12-8 todtvnabsein 死 と消 滅 十 B2-12-14 yebenvndbrauchen 行 い 、 実 行 す る 十

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こ のFlugschriftは 文 字 数10250、 単 語 数2047、 行 数230で あ るか ら決 して 大 き な テ クス ト で は ない 。 そ こに 語 の重 ね が56個 所 数 え られ る とい うこ とは 、 高 い 頻 度 で こ の言 語 表 現 手 段 が 使 わ れ て い る こ とを 示 して い る。 また そ の殆 どが 同義 語 の付 加 で あ る こ とが 確 認 され る。 重 ね の起 源 の一 つ が 古 高 ドイ ツ語 の法 文 に あ った こ とを 考 え る と作 者 は 農 民 に と って よ り親 しみ や す い 文 体 を 選 ん だ とい え るだ ろ う。 先 に も述 べ た よ うに 外 国 の法 す なわ ち ロー マ法 が 導 入 され て 以 来 、 統 治 権 力 者 と農 民 、 平 民 と の間 に 法 の分 野 に お い て 言 語 障 壁 が 生 じ、 そ の克 服 は 宗 教 改 革 指 導 者 達 の課 題 の一 つ で あ った 。 農 民 の12箇 条 の文 体 は 簡 潔 で 、 農 民 の要 求 が 単 刀 直 入 に 表 現 され て い る。 読 み 上 げ られ た 場 合 で も十 分 理 解 され た だ ろ うと考 え られ る。 こ の表 で は 同 義 性 のみ を 指 摘 した 。 同義 語 の結 合 す なわ ち言 語 平 衡 的 用 法 の意 義 に つ い て は 言 語 平 衡 論 と の 関 連 に お い て 次 章 で 述 べ る。 5.言 語 平 衡 論 と二 重 語 構 造 W.Beschは1967年 に 発 表 し た 著 書"SprachlandschaftenundSprachausgleichim15. Jahrhundet"に お い て 新 高 ドイ ツ 文 章 語 成 立 研 究 史 上 画 期 的 な 業 績 と見 な さ れ る 言 語 平 衡 の テ ー ゼ を 提 唱 し た 。 こ のBesch理 論 の 意 義 を 理 解 す る た め に は 、 ドイ ツ語 の 発 展 過 程 に お け る 新 高 ドイ ツ 文 章 語 成 立 の 議 論 を 概 観 す る 必 要 が あ る 。 現 代 ドイ ツ 標 準 語 に 連 な る 統 一 語 の 成 立 が ドイ ツ 語 の 場 合 特 に 問 題 に な る の は 、 前 に も 触 れ た が 言 語 養 成 の 場 と な る よ う な 、 ドイ ツ 全 域 に お よ ぶ 規 模 の 政 治 的 、 文 化 的 中 心 が 欠 け て い た た め で あ る 。 す な わ ち 、 近 世 ドイ ツ は 神 聖 ロ ー マ 帝 国 と い う政 体 下 に あ っ て 絶 対 王 政 が 成 立 し な か っ た 。 ま た こ の 皇 帝 は 七 人 の 選 帝 侯 よ り選 出 さ れ る 存 在 で 、 ハ プ ス ブ ル ク家 に よ る 世 襲 が 確 立 す る ま で は 、 諸 侯 の 中 で の 最 有 力 者 に しか す ぎ な か っ た 。 す な わ ち ドイ ツ で は 中 世 末 期 以 降 大 小 の 領 邦 土 が 多 数 併 存 す る 状 態 が 続 い た の で あ る 。 こ の こ と は ドイ ツ 語 の 歴 史 の 上 か ら は 、 様 々 な 方 言 の 中 か ら 統 一 語 が 成 立 す る す る た め の 前 提 と な る 言 語 的 中 心 が 存 在 し な か っ た こ と を 意 味 す る 。 言 語 的 中 心 は 通 例 、 そ の 国 の 政 治 的 、 経 済 的 、 文 化 的 中 心 と 一 致 す る 。 ドイ ツ 語 圏 に お い て 確 か に 大 き な 方 言 は 存 在 し た 。 しか し広 い 地 域 を 占 め る 方 言 を 基 盤 と して 後 の 標 準 語 に 連 続 す る 統 一 語 が 成 立 した と は い え な い の で あ る 。 中 高 ドイ ツ 語 か ら 新 高 ドイ ツ 語 へ 連 続 して 発 展 した の で は な い こ と が 認 識 さ れ た と き 、19世 紀 末 か ら20世 紀 初 頭 へ か け て 新 高 ドイ ツ 文 章 語 成 立 の 問 題 に 学 界 の 注 目が 集 ま る よ うに な っ た 。 そ の 契 機 と な っ た の はK.MttllenhoffがW.Schererと と も に 編 纂 し た "DenkmalerdeutscherPoesieundProsaausdemVIII -XIIJahrhundert"(2 .Aufl.1863)の 序 文 で"entstehungdesneuhochdeutschen"と い う表 現 を 使 っ た こ と で あ る 。 そ れ ま で の 文 献 学 で は 規 範 的 な す な わ ち 人 工 的 な 中 高 ドイ ツ 語 に よ る 芸 術 性 の 高 い 詩 文 の 校 訂 テ ク ス トの 作 成 が 最 も 重 要 な 課 題 で あ り、 言 語 変 化 へ は 目が 向 け ら れ な か っ た の で あ る 。

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新 高 ドイ ツ文 章 語 成 立 過 程 の最 初 の モ デ ル はMttllenhoff自 身 に よ って与 え られ た 。 彼 は 新 高 ドイ ツ文 章 語 は9世 紀 以 降 大 き な阻 害 や 中 断 な しに 連 続 して 発 展 して きた も ので あ り、 そ の 長 い 道 程 が16世 紀 に 完 結 した と し、そ の 発 展 過 程 を 五 つ の 段 階 に 分 け て 説 明 して い る。1)カ ー ル 大 王 の宮 廷 のあ った ライ ン ・フ ラ ン ケ ン方 言 を 基 盤 とす る古 高 ドイ ツ語 時 代 、2)シ ュタ ウ フ ァー朝 時 代 の シ ュヴ ァーベ ン方 言 地 域 を 中 心 とす る12-13世 紀 、 そ の後 言 語 養 成 の中 心 は 、 3)ル クセ ン ブル ク家 出身 の皇 帝 の プ ラ ハに 移 り、4)そ こか ら ハ プ ス ブル ク家 皇 帝 の ウ ィー ン と、5)北 東 の ヴ ェテ ィ ン家 の ザ クセ ンへ 、 さ らにLutherへ と移 る。発 展 は 権 力 の中 心 で あ った 皇 帝 官 庁 と結 び つ い て きた 。 こ の理 論 は 実 証 的 な デ ー タで 裏 付 け られ た も ので は ない 。 さ らに 連 続 のイ デ ー と権 力 分 散 あ るい は 権 力 の移 動 は 矛 盾 す る。 また ドイ ツ中 世 の政 治 的 状 況 か ら言 って 統 一 的 な文 章 語 の存 在 は 考 え られ ない 、 と され た 。 しか し政 治 的 、 文 化 的 中 心 の持 つ 言 語 形 成 力 とい う考 え 方 は 、 そ の後 の研 究 に 大 き な影 響 を 与 え て い る。 文 体 論 派 のKonradBurdachに と って 現 代 の文 章 語 は カ ール4世 皇 帝 の プ ラ ハで1350年 以 降 花 開 い た 比 類 の ない 文 化 的 環 境 の も とで の新 しい 創 造 物 で あ った 。 初 期 人 文 主 義 者 と皇 帝 官 庁 は 緊 密 な相 互 影 響 下 に あ った 。 皇 帝 付 き書 記 長 官 、JohannNeumarktは 自 らが宮 廷 内 の 人 文 主 義 者 のサ ー クル に 属 し、 文 章 家 と して 特 に シ ン タ ッ クス と文 体 の領 域 で 指 導 的 な影 響 力 を 持 った 。 こ の人 文 主 義 者 た ち の官 庁 ドイ ツ語 は 教 養 階 級 、 上 層 の人 々 の言 葉 と して 認 め られ 、 文 章 語 、 あ るい は 文 化 語 と して の役 割 を 担 うこ とが で きた 、 と され た 。 こ の言 葉 は 特 定 の方 言 に 基 づ い て い ない 。 なぜ な ら方 言 は 文 化 語 に まで 洗 練 され る こ とは ほ とん どあ り得 ない か らで あ る。 こ の新 しい ドイ ツ語 の普 及 は 、 と りわ け 西 部 と北 部 へ 向か って 速 や か だ った 。 こ の言 葉 の 決 定 的 な勝 利 は ザ クセ ン選 帝 侯 の官 庁 とLutherの お か げ で あ る。 今 日で はBurdachが プ ラ ハ 官 庁 語 の統 一 性 と人 文 主 義 者 た ち の言 語 養 成 へ の功 績 を 過 重 に 評 価 し過 ぎて い る こ とは 明 らか で あ る。 しか しなが ら プ ラ ハ の官 庁 書 房 に お い て 書 き言 葉 の領 域 で 顕 著 な平 衡 化 現 象 が 起 こ っ た こ とは 、 そ の後 の研 究 か ら も確 か め られ て い る。 こ の こ とは 官 庁 書 房 の人 員 構 成 が 、 広 く ド イ ツ語 圏 各 地 か ら の 出身 者 よ り成 り立 って い た こ とか ら も裏 付 け られ る。 また 文 章 語 は 文 化 語 で なけ れ ば な ら ない とい うこ とが 認 識 され て 以 来 文 化 の中 心 と言 語 養 成 を 関 連 づ け るBurdach の着 眼 点 の意 義 が 再 評 価 され て い る。 後 の発 展 に 連 な る よ うな言 語 変 化 は 書 き言 葉 の領 域 で 起 こ る、 こ の こ とは 語 史 研 究 が 文 書 資 料 に 頼 るほ か なか った 時 代 に あ って は 当 然 の こ とで あ った 。 また 中 世 社 会 の言 語 状 況 か ら 口語 が 書 き言 葉 に影 響 を与 え る こ とは常 に否 定 され て きた 。T.Fringsの テ ーゼ は この 通 念 を 覆 す 画 期 的 な もの で あ った 。Fringsは 考 古 学 者 な どの他 の 領 域 の研 究 者 との 協 同研 究 に よ って 、 中 世 に お け る ドイ ツ東 部 開 拓 地 へ の移 住 者 の流 れ を 跡 づ け 、 そ れ に 基 づ い て 、 異 な る方 言 地 域 か ら の言 語 が 一 つ の地 域 で 合 流 し、 そ こで 平 衡 化 あ るい は 混 靖 が 起 こ った 、 とい う説 を 提 唱 し た 。 方 法 論 的 に こ の学 際 的 手 法 が 学 界 に 与 え た 衝 撃 は 大 きか った 。 口語 か ら書 き言 葉 へ の影 響

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は 否 定 され た とは い え 、 言 語 平 衡 ない しは 言 語 混 靖 とい う考 え 方 は そ の後 の研 究 を 基 本 的 に 方 向付 け た 。 東 中 部 ドイ ツは18世 紀 に は 言 語 養 成 の中 心 地 の一 つ に な る。 これ まで に概 観 した 新 高 ドイ ツ文 章 語 成 立 の三 つ の理 論 は 、 あ る言 語 的 に 中 心 と な る地 域 が あ って 、 そ れ が 移 動 す る、 あ るい は そ こか ら伝 播 して 行 く、 ない しは そ こか ら引 き継 が れ て 行 くと ま とめ る こ とが で き るだ ろ う。 す なわ ち概 略 を 点 と線 で 描 くこ とが で き る。 W.Beschは 面 を 対 象 と して 考 察 した 。Beschは 言 語 現 象 の実 態 の把 握 のた め に は 言 語 を で き るだ け 多 層 的 に と らえ る必 要 が あ る こ とを 指 摘 し、 従 来 まで の研 究 が 殆 ど音 韻 と書 記 法 に の み 限 られ て い た のに 対 して 、 屈 折 と語 彙 の領 域 も対 象 と した 。 また 一 地 点 の言 語 を 対 象 とす る ので は な く全 ドイ ツ語 圏 を カバ ーす る調 査 を 行 った 。 資 料 は テ クス トの種 類 と レベ ル に お い て 等 し くな る よ うに 配 慮 し、 ドイ ツ語 圏 全 域 に 写 本 が 存 在 す る、 教 化 文 学 の一 つ を 選 ん だ 。 資 料 量 の密 度 に は 大 き な地 域 差 が あ るが 、 た とえ 異 な る作 品 で あ って も 同 じ レベ ル の テ クス トに な る よ う配 慮 した 。 これ ら の資 料 が 厳 密 に 分 析 され 、 そ の結 果 が 記 号 化 され 言 語 地 図 に 表 され た 。 そ の結 果Beschは15世 紀 ドイ ツ語 圏 全 域 に わ た って書 き言葉 の 領 域 で言 語 混 靖 あ るい は 言 語 平 衡 の動 きが 見 られ る と結 論 づ け た 。 厳 密 な資 料 分 析 に 基 づ く実 証 的 な デ ー タに 拠 る こ の理 論 は 新 高 ドイ ツ文 章 語 成 立 の問 題 に 画 期 的 な局 面 を 開 くも の と な った 。 上 記 で 新 高 ドイ ツ文 章 語 成 立 過 程 の研 究 史 上 に お け る、Beschの 言 語 平 衡 論 に つ い て概 観 し た 。Beschが 彼 の研 究 対 象 に 中 世 後 期 を 選 ん だ のは 、16世 紀 に ドイ ツ語 圏 で 革 新 的 な言 語 変 化 が 起 こ って い るが 、 そ の実 態 を 知 るた め に は 、 そ れ 以 前 の時 代 の言 語 状 況 を 広 範 囲 な地 域 に お い て 調 べ る必 要 が あ る、 と した た め で あ った 。 こ の調 査 の過 程 で 近 世 に 語 の重 ね が 異 常 に 多 く 現 れ て い る こ とを 見 い だ した 。 この現 象 はBesch以 前 か ら多 くの 研 究 者 に注 目 され 、 議 論 さ れ て い た が 、 否 定 的 に 評 価 され て きた 。 例 え ばK.Burdachを 中 心 とす る1900年 頃 とそ れ 以 降 の文 体 研 究 者 達 は 、 中 高 ドイ ツ語 末 期 、 特 に15世 紀 の こ の 「語 の重 ね 」 に つ い て 、 冗 長 な用 法 で あ る こ と、 また 単 純 な 同義 語 を 付 加 す る こ とに 腐 心 す るだ け の幼 稚 な手 法 で あ る と して 、 マ イ ナ スに 評 価 した 。 さ らに 「初 期 新 高 ドイ ツ語 期 に お い て こ の現 象 は 、 異 常 なほ ど の広 が りを 見 せ て い る。 これ は この 時 代 の文 体 の特 徴 に な っ て い るが 、 結 局 は誤 用 に 至 っ て い る」7)と述

べ る研 究 者 もい た 。 二 重 語 構i造の起 源 につ い てE .Bauerは 古 典 修 辞 学 、 初 期 人 文 主 義 、 法 律

語 、 官 庁 語 、 ゲル マ ン人 の詩 文 の基 本 語 、 民 衆 叙 事 詩 、 中 高 ドイ ツ語 の フ ラ ン ス語 の原 典 、 聖 書 、 方 言 の平 衡 な どを 数 え 上 げ て い る。8)最後 の 方 言 の 平 衡 はFrings,Besch以 降 受 け 入 れ られ る よ うに な った概 念 で あ るか ら、 そ れ 以 前 の研 究 者 か ら近 世 の二 重 語 構 造 の多 用 が これ ら の ど の起 源 に も当 て は ま ら ない と して 誤 用 と され た ので あ る。 Beschは 二 重 語 の機 能 を 単 一 に と らえ る こ とは で き ない とい う立 場 を と る。 そ の上 で15、16 世 紀 に お け る二 重 語 の大 量 使 用 は コ ミ ュニ ケ ー シ ョン の必 要 か ら生 じた と次 の よ うに 述 べ る。 「...15世紀 と16世 紀 の 特 殊 な状 態 を よ りよ く説 明 で き る もの で あ る。 当 該 の世 紀 に お け る 同

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義 語 結 合 の多 用 に 対 す る最 も重 要 な理 由 の一 つ は 、 ドイ ツ各 領 邦 で 異 な る語 彙 が 使 わ れ て い る こ とで あ り、 そ の こ とに よ り領 邦 土 を 超 え る広 い 領 域 で の意 思 の疎 通 が 難 しい とい うこ とで あ る。 二 重 語 形 式 の多 用 は 従 って 、 文 体 上 の現 象 で は な く、 コ ミ ュニ ケ ー シ ョン上 の必 要 か ら と 解 され なけ れ ば な ら ない 。 超 地 域 的 な共 通 語 が なか った ので 、 特 定 の語 彙 に 対 して は 言 語 地 勢 上 の語 彙 の変 異 体 を 付 加 す る こ とだ け が 、 地 域 を 超 え た 理 解 を つ な く橋 と な る こ とが 出来 た 。 広 範 囲 の地 域 に お け る標 準 語 化 が 確 実 に な って は じめ て 、 あ る語 の選 択 と、 競 合 す る異 な る言 語 地 勢 の変 異 体 の取 捨 選 択 が 行 わ れ 、 以 後 の簡 単 化 が 計 られ る...」。9) Beschは15、16世 紀 の二 重 語 構i造に お い て もそ の修 辞 的 機 能 と言 語 平 衡 的 機 能 を 認 め て い る。 テ クス トを 考 察 す る場 合 は 、 常 に テ クス トの様 式 ない しは 種 類 とそ の受 容 者 を 考 慮 に 入 れ なけ れ ば な ら ない 。 こ の観 点 か ら も二 重 語 構 造 が ど ち ら の機 能 で 使 用 され て い るか は 明 白で あ る。 修 辞 的 機 能 は 古 典 的 な も ので よ り重 要 で あ り、 よ り広 く、 よ り一 般 的 に 使 用 され る。 しか し15、 16世 紀 に 限 る と、 明 らか に 大 量 に 出現 した 二 重 語 構 造 は 、 そ の大 部 分 が 言 語 平 衡 的 機 能 を 示 し て い る。 単 純 な 同義 語 の付 加 は 現 在 の慣 用 句 論 で 定 義 され る語 結 合 の特 徴 を 示 して い ない 、 別 の言 い 方 を す る と、 これ ら の言 語 平 衡 化 的 な性 格 の 同義 語 の重 ね に は 、 切 り離 せ ない よ うに 結 び つ い た概 念 の ス テ レオ タイ プ的 な繰 り返 しとい う慣 用 句 の主 要 な特 徴 が 欠 け て い る ので あ る。 なお 慣 用 句 的 語 結 合 の特 徴 と して 、 見 出 し語 的 、 再 生 産 性 、 固 定 性 、 根 拠 づ け られ て い る、 イ デ ィオ ム性 な どが あ げ られ るが 、 言 語 平 衡 的 語 結 合 の場 合 に は これ ら の特 徴 は 見 られ な い 。 Beschは1967年 の著 書 で 二 重 語 構 造 の機 能 は 言 語 平 衡 的 で あ る、 と指 摘 した 。 そ の後 初 期 新 高 ドイ ツ語 研 究 が きわ め て 盛 ん に な り、 多 くの 新 しい 資 料 が提 出 され た 。30年 後 にBeschは そ れ ら の資 料 を 基 に こ の言 語 現 象 を 再 検 討 した 。 そ して 二 重 語 構 造 は 当 該 の時 代 に あ って も多 機 能 で あ る こ とは 否 定 で き ない とい う修 正 を 加 え た 。 そ の上 で15、16世 紀 の こ の二 重 語 構 造 は 明 らか に 言 語 平 衡 的 に 用 い られ て い る こ とを 確 認 す る。 そ して 、 これ は こ の初 期 新 高 ドイ ツ語 時 代 の後 期 に限 られ る 、 と して こ の時 代 の二 重 語 構 造 使 用 を 特 殊 例"Sonderfall"と す べ きだ と した 。15、16世 紀 の 言 語 現 象 の一 つ を"Sonderfall"と 、 と らえ る こ とは、 新 高 ドイ ツ文 章 語 成 立 を15、16世 紀 以 降 、 広 く ドイ ツ語 圏 に お い て 起 こ った 言 語 平 衡 化 の動 きか ら説 明す る、 彼 の テ ー ゼを 補 強 す る も ので あ る。 Beschは"Sonderfall"に 関 して次 の よ うに述 べ て い る、 「同義 的 な二 重 語 形 式 、 そ の細 部 が どれ ほ ど多 くの問 い を 提 出 し うるか い うこ とは 驚 くべ きほ どで あ る。 そ れ を 用 い る動 機 は 、 何 か 、 そ れ を 用 い る テ クス トと して 最 も多 く用 い られ た も のは 。 そ の際 能 動 的 なあ るい は 受 動 的 な言 語 能 力 は どん な役 割 を 演 じて い た か 。 か の時 代 の広 地 域 的 な語 彙 障 害 に つ い て の 同時 代 人 の メ タ言 語 的 な記 述 は 存 在 す るか...」。10) こ こで 取 り上 げ た 農 民 の12箇 条 に お い て 修 辞 学 的 見 地 か らは 幼 稚 な、 あ るい は 無 意 味 な増 殖 、

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誤 用 な ど と見 な され か ね ない 、 同義 語 の重 ね が 多 数 存 在 す る こ とを 確 認 した 。 た った1例 で は あ るけ れ ど も、 この 結 果 はBeschの 問 い の幾 つ か に答 え る もの に な っ て い る とい え よ う。 社 会 に 広 く訴 え か け る論 争 の文 書 に は 、 地 域 差 に よ る言 語 障 害 を 超 え るた め の 同義 語 の重 ね が 多 く使 用 され て お り、 作 者 が そ れ を 使 用 す る意 図 も また 明 らか だ か らで あ る。 文献表 1.Besch,W.(1967):SprachlandschaftenundSprachausgleichim15.Jahrhundert.StudienzurErforschung derspatmittelhochdeutschenSchreibdialekteundEntstehungdernhd.Schriftsprache.Mttnchen. 2.Besch,W.(1987):DieEntstehungderdeutschenSchriftsprache-BisherigeErklarungsmodelle-neuester Forschungsstand一.Opladen:WestdeutscherVerlag. 3.Besch,W.DiesprachlicheDoppelformelimWiderstreit.ZurdeutschenProsades15.und16.Jahrhun-derts.In:ArbeitenzumFrUhneuhochdeutschen.GerhardKettmammzum65.Geburtstag.Hg.VonR. Bentzingeru.N.R.Wolf.WUrzburg1993.S.31-43. 4.Blickle,P.(1985):BauerundReformation.Bd.1.ZUrich:Chronos. 5.Blickle,P.(Hg.)(1977):BauerReichundReformation.FestschriftfUrG.Franz.Frankfurt. 6.Blickle,P.(1985):DerdeutscheBauernkrieg1525.Darmstadt. 7.Brandt,G.(1988):Volksmassen-sprachlicheKommunikation-Sprachentwicklungunterderfrtthbttrger-lichenRevolution(1517-1526).Berlin. 8.Claus,H.(1975):DerdeutscheBauernkriegimDruckschaffenderJahre1524-1526.Verzeichnisder FlugschriftenundDichtungen.Gotha. 9.Clemens,0.(1911):AlteEinblattdrucke. 10.Fleischer,W./Helbig,G./Lerchner,G.(Hg.)(2001):DeutscheSprache.Frankfurt. 11.G6tze,A.(Hg.)(1902):Diezw61fArtikelderBauern1525.KritischeAusgabe. In:HistorischeVierteljahresschrift.Jg.V.1902.S.1-33. 12.G6tze,A./Schmitt,L.E.(Hg.)(1953):AusdemsozialenundpolitischenKampf.Halle/S. 13.GUnther,F.(1977):Pers6nlichkeitundGeschichte.G6ttingen. 14.Kaczerowsky,K.(Hg.)(1970):FlugschriftendesBauernkrieges.ReinbeckbeiHamburg. 15.K6hler,Hans(1986):ErsteSchrittezueinemMeinungsprofilderfrUhenReformationszeit.In:Martin Luther.ProblemeseinerZeit.Hg.vonVolkerPress/DieterStievermann.Stuttgart.S.244-281. 16.Polenz,v.P.(2000):DeutscheSprachgeschichte.Bd.1.Berlin. 17.Reichmann,0.u.Wegera,K.一P.(1988):FrUhneuhochdeutschesLesebuch.TUbingen:Niemeyer. 18.Schwitalla,J.(1983):DeutscheFlugschriften1460-1525.TextsortengeschichtlicheStudien.TUbingen. 19.Schwitalla,J.(1999):Flugschrift.Tttbingen.

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20.VanderElst,G.(1987):AspektezurEntstehungderneuhochdeutshenSchriftsprache. Erlangen:VerlagPalm&Enke. 21.P・ ブ リ ッ ク レ 著 、 前 間 ・田 中 訳 『1525年 の 革 命 』、 刀 水 書 房 、1988年 。 22.P・ ブ リ ッ ク レ 著 、 田 中 ・増 本 訳 『ドイ ツ の 宗 教 改 革 』、 教 文 館 、1991年 。 23.小 野 光 代 「新 高 ドイ ツ文 章 語 成 立 の 五 つ の 理 論 」、 広 島 大 学 総 合 科 学 部 紀 要V、1992年 、19-34ペ ー ジ 。 注 1)文 献16 2)文 献15 3)文 献18 4)文 献16 5)文 献21 6)文 献16 7)文 献3 8)文 献3 9)文 献3 10)文 献3 S.136. S.266. S.84. S.137. 25頁 。 S.242. S.32. S.39. S.42. S.43. (おの ・み つ よ 外 国 語 学 部 教 授)

参照

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