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Title
イノベーションに関する総合的指標開発の試み(第 1報
) : イノベーション・インデックスの検証と研究アク
ティビティ
Author(s)
原, 陽一郎; 福岡, 忠治; 黒田, 明生; 武澤, 泰; 佐
久田, 昌治; 能見, 利彦
Citation
年次学術大会講演要旨集, 17: 563-566
Issue Date
2002-10-24
Type
Conference Paper
Text version
publisher
URL
http://hdl.handle.net/10119/6784
Rights
本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す
るものです。This material is posted here with
permission of the Japan Society for Science
Policy and Research Management.
2C31
イノベーションに 関する総合的指標開発の 試み
(第
1報
) 一 イノベーション・インデックスの 検証と研究アクティビティー0 原 陽一郎
(東レ経営所Ⅰ長岡大
) ,福岡忠治,黒田明生,
武澤泰
(東レ経営所
) , 佐久田畠 治 ( 日本総研 ) , 能見利彦 (経 産省
) 1 . 研究の狙い イノベーションは 経済の健全な 成長と産業の 競争力の源泉であ る。 我が国の経済成長や 産業の 競争力の基盤であ るイノベーションについて、 そのパフオーマンスを 示す国際比較可能な 総合的 指標が開発されれば、 その指標に基づいて、 例えば、 我が国産業の 競争力基盤の 国際的位置付け や変化の傾向が 判断でき、 政策策定のツールにもなり 得る。筆者らは、 研究開発活動がイノベーションに
結 ひ つき、経済的効果を
発揮するまでのプロセス に影響を与えると 考えられるさまざまな 因子の影響の 強さを、 OECD 諸国の過去 20 年間にわた る 種々のデータの 統計的解析によって 推計し、 イノベーションのパフオーマンスを 示す総合的指標開発の可能性を 検討することとした。
本研究は、 現在のところ、 国際比較可能な 統計データの 中から手がかりを 模索している
段階で あ って、 結論を示すまでには 至っていない。 本報告では、 その最初の段階でのアプローチの 方法 や 見出した結果を 紹介し、 関係各位のご 批判を仰ぎたいと 考えている。 2. イノベーション 指標の先行 例 M. ポーター ちい は、 同様の狙いをもって、 イノベーション インデックスを 開発し、 それに 基づいて、OECD
諸国の将来に 向けてのイノベーションの ポ テンシヤリティを 推定した。 彼ら は、 イノベーションの 代表指標として 国際特許出願件数をとり、 これと「イノベーションのイン ブ ラの 質 」「クラスター 特有の条件」「両者のリンケージの 質 」に関係する 8 個の因子との 関係を、 17 カ国、21
年間の国際比較可能なデータの 重 回帰分析によって 求めている。IMD2)
の国の競争カランキングは、 イノベーションに 焦点を当てたものではないが、 同じよ うに国の ポ テンシャリティを 国際比較可能なデータに 基づいて総合的に 評価したものであ る。EU3)
は、 総合的な指標化は 行っていないが、 同じような目的で、 EU 各国のイノベーション スコアポ ードを 発表している。 3. イノベーション・インデックスの 検証 筆者らは、 解析の手がかりとするために、M.
ポーター ら のイノベーション・インデックス 推計のモデル成の 検証を行った。 モデル式を求める 過程で、 データの取り 扱い等でいくつかの
疑問点を見出したが、 当然のことながら、 ほぼ同様の性質をもっ
重回帰式を導き 出すことができた。
4. M.
ポーターらが 用いた因子間の 相関関係M.
ポーターらは17
カ国、21
年間のデータを 工 つの集合として 扱って解析を 行っていたが、 筆者らは、 上述の検証の 過程で、17
カ国全体では 相互に相関関係がないものの 中に、 国別に見ると相関関係が 認められるものがあ ることを見出した。
図表
1
国別の因子間相関係数 国名 目標持 ロ 瞭 持 田 標特 神口 瞭 特許 口捺 特許 固擦 特許研究者数研究者数研究者数研究者数研究者数 酢 件数 打件数 件数 件数 件数 件数 vs vs vs vs vs vs 研究 甘 教育克 人口当り 民間 R&D 大学 R&D 研究者 研究 荻 教育 俺 人口当り 民間 R&D 大学 R&D GDP GDP 比率 比率 数 GDP GDP 比率 比率 比率 比率17
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-0.102@ 0.413
ニュージー ノルウエー 0.617@ 0.654@ 0.540@ 0.658@ 0.219@ -0.214@lilMI- ・ Q , 848l@@ スペイン
o.m@ :@ Q@m 研究費 研究費 研究 丑
研究費 教育黄 教育費 教育立 人口当り 人口当り 民間 R&D vs GDP GDP GDP GDP GDP 比率 教育貢 人口当 民間 R&D 大学 R&D 比率 比率 比率 vs
GDP り GDP 比率 比率 vs vs vs 民間 R&D 大学 R&D 大学 R&D 比率 人口当り 民間 R&D 大学 R&D 比率 比率 比率 GDP 比率 比率 17*B@@t@ 0,075@ 0.225@ 0.375@ -0.52@ 0.334@ -0.233@ 0.061@ 0.273@ 0.213@ -0.106 これは国によって、 各因子の影響の 度合い ( 方向も含めて ) が異なっていて、 同一の係数を
もっモデル式をすべての 国に当て嵌めることができないことを 意味する。
5. 研究アクティ ピ ティとアウトプットに 関する指標との 関係 以上の検討で、 研究開発費と 研究者数はORCn
全体としても、 各国別に見ても、 相互に強い相関があ り、らは「研究アクティ ピ ティ」と名付けた ) を作成して、 この指標とアウトプットに 関連する指標、 すなむ ち人口当たり 国際特許 数 、 人口当たり実質 GDP 、 労働生産性、 全要素生産性との 関連性を検討した。 対象 とした国は主要 5 カ国、 北欧 3 カ国の都合 8 カ国、 82 ∼ 98 年の OECD 統計を用いた。 「研究アクティ ピ ティ」は 次式で 求められるとした。 I
「研究アクテ
ビティ」二
Wo+W,x
「研究開発費」 十WoX
「研究者数」 8 カ国、 17 年間の国別、 年別の研究開発費、 研究者数データの 主成分分析を 行い、 第 1 主成分の各係数 を求めた。 第 1 主成分は累積比率 99% であ った。 図表 2 主成分分析の 結果玉
1 917 第 ㏄ 率 比 積 累 係数 定数項 -1.11353 W , 研究開発費 1.312lXl0- 。 W 。 研究者数 2.2785X l0-6 l 相関係数 l 0.983527 人口当たり研究アクティ ピ ティ と 各アウトプット 指標との相関を 求めた結果は 次のとおりであ る。 図表 3 研究アクティ ピ ティ と 各アウトプット 指標の相関係数 人口当たりQDP
国際特許件数 人口当たり TFP 労働生産性 総合 @ 0 . 6920 0.6022 0.4340 0 . 3820 す な む ち、 研究開発活動とGDP
、 TFP 、 労働生産性の 間には各国とも 強 い 相関関係が存在す る 。 次いで研究アクティビティ と 各アウトプットキ 酎 票の対前年変化率との 関係を検討した。 その 結 果 、 タイムラグを 考慮しても、 いずれの国においても、 強い相関が認められる 関係は見いだせな かった。 相対的に相関係数の 高いGDP
成長率との相関係数は 次のとおりであ る。 図表4 GDP
成長率と研究アクティビティとの 相関係数 日本 米国 英国 ドイツ 仏 7 インラント " ノルウト スエ づ 。 ン 全体 相関係数 0 . 333 0.603 0 . 555 0 . 556 0 . 293 0.630 0 . 680 0 . 412 0.400人口当たり研究アクティビティ
と各アウトプット 指標の実績値との 関係を、
以下に示した。 欧州はイギリス、 フランス、 ドイツ 3 カ国を総合したものであ る。
" 。 " 。 "
究
" 。 "" 。 "" と人口当り GDP 人口当り研究アクティ ピ ティ と 全要素生ま性 (TFP)叶っ
人口千人当りの 研究アクティビテイ 研究者数換算 値 )
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人口千人当りの 研究アクティビ テ Ⅱ研究者数換算 値 )
11
l |この結果からは、
日本は人口当たりの 研究アクティビティ ( 二 研究開発活動 )は高いが、
その割りには、
国際特許件数を除いて、
経済の実態への 貢献が欧米に 比べて低いように見られる。
6.
今後の予定以上の検討過程で、
GDP
等に増加には、
累積効果 ( イヤーエフェクト ) が存在する可能性 が議論された。 また、
予想に反して、 研究アクテ
ビ ティ ( 二研究開発活動
)がタイムラグなしで
直接GDP
と繋がっていることも注目された。 以降、
これらの問題意識を踏まえて、
検討を進め ることとした。参考文献
1@)@ Michael@E , Poter , Scott@Stern:@"The@New@Challenge@to@America , s@Prosperity:@Findings@from@the@Innovation
Index"@(Council@on@Competitiveness@Washington , D ・ C ・ )
2 ) lMD 「世界競争力レポート」