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Title
口腔扁平上皮癌術後症例の転移ハイリスク群に関する臨
床的検討−頸部転移陽性例の治療法の選択と予後につい
て−
Author(s)
小坂井, 絢子; 本田, 健太郎; 池田, 雄介; 関川, 翔一;
齋藤, 寛一; 河地, 誉; 大金, 覚; 髙野, 正行; 片倉,
朗; 野村, 武史; 柴原, 孝彦; 髙野, 伸夫
Journal
歯科学報, 116(5): 395-395
URL
http://hdl.handle.net/10130/4099
Right
Description
歯科学報 Vol.116,No.5(2016) 395
№25:口腔扁平上皮癌術後症例の転移ハイリスク群に関する臨床的検討
-頸部転移陽性例の治療法の選択と予後について-
小坂井絢子1)2),本田健太郎1)4),池田雄介1)4),関川翔一1)2),齋藤寛一1),河地 誉1),大金 覚1), 4) 2) 1) 髙野正行2),片倉 朗3),野村武史1),柴原孝彦1),髙野伸夫1)(東歯大・口腔がんセンター) 4) (東歯大・口腔顎顔面外科)2)(東歯大・口腔病態外科)3)(東歯大・オーラルメディシン口外) 目的:口腔扁平上皮癌(OSCC)において,頸部リ 例,化学療法単独(CT)が3例,術後治療未施行 ンパ節への転移は予 後 不 良 因 子 の 一 つ で あ る。 が5例であった。年齢は,CRT が平均69歳(30- NCCN ガイドラインでは,切除標本において,頸 82),RT が平均79歳(78-84),CT が平均61歳(57 部の転移リンパ節が2つ以上あるいは節外浸潤を認 -64),術後治療未施行が平均60歳(41-76)であ めた場合を再発転移のハイリスク群として,術後 り,RT 単独群では,高年齢となる傾向があった。 に放射線併用化学療法(CRT)または放射線療法 累積5年生存率については,CRT 群で生存率が延 (RT)を推奨している。今回私たちは,ハイリスク 長する傾向にあった。 群における術後治療とその予後との関連について調 考察:本検討において,CRT と比較し RT または 査・検討を行ったので報告する。 術後治療未施行では予後不良となる傾向を認め, 方法:2011年4月から2016年3月までの5年間に東 CRT がガイドラインでも示されているとおり,術 京歯科大学口腔がんセンターにおいて,初回手術で 後治療では有効性が示唆された。一方,高齢で必然 頸部郭清術を行った OSCC1次症例98例のうち,病 的に全身状態の不良や複数の基礎疾患を有する患者 理組織検査から NCCN ガイドラインにおける術後 が多く存在し,化学療法が不可能な場合や減量せざ 治療の適応となる頸部リンパ節複数転移あるいは節 るを得ない場合,あるいは適応可能であっても完遂 外浸潤を認めた38例について,術後治療の内容と再 できない場合には,セツキシマブなどの有害事象が 発転移および生存率など予後との関連を検討した。 少なくかつ治療効果の高い化学療法との併用が治療 結 果:術 後 治 療 の 内 訳 は,CRT が25例,RT が5 成績の向上につながるものと考えられた。№26:咀嚼筋痛患者の病態とスタビライゼーションスプリント療法の有効性
野口智康,柏木航介,坂本豊明,木村瑠香,中村美穂,福田謙一(東歯大・口健・障歯口痛) 目的:咀嚼筋痛の治療にはスプリント療法が提示さ 察した。スタビライゼーションスプリントは装着か れているがその有効性に関しては未だに様々な議論 ら2か月後に治療満足度(5段階評価),筋触診時 がなされている。さらに臨床では症状の改善が認め の VAS,開口量を評価した。 られるものもあれば認められないものもあり,「顎 結果:満足度は低い満足度(満足度1,2,3)が 関節症患者のための初期治療診療ガイドライン」で 17人,高い 満 足 度(満 足 度4,5)が23人 で あ っ も低い推奨となっている。しかしながら治療効果に た。VAS 値での評価ではスプリント療法開始2ヶ 影響する患者背景や病態などを明確に示す研究は少 月後の VAS 値は開始前の VAS 値と比較して有意 ない。そこで本研究は,咀嚼筋痛患者に対してスプ に低下していた。また,非改善群(治療後の VAS リント療法を選択する基準を明確にすることを目的 値が50%以上低下しなかった群30人)は改善群(治 として行った。 療後の VAS 値が50%以上低下した群10人)と比較方法:The Diagnostic Criteria for Temporomandi- して診断用スプリントの犬歯部でのファセットの長
bular Disorders(DC/TMD)の診断基準を参考に
さが有意に長く,「身体症状レベルの重症度(PHQ-筋痛,筋筋膜痛と診断された患者40名(女性31人, 15)」,「全般性不安障害(GAD-7)」の値が有意に
男性9人)を対象として,筋触診時の Visual Ana- 高かった。
logue Scale(以下 VAS),開口量,患者背景などを 考察:咀嚼筋痛患者へのスタビライゼーションスプ
調査した。また診断用スプリント(GC 社製ファ リント療法はスプリントに長いファセットを形成す セットレジンⓇ を用いて作製)で睡眠時ブラキシズ る患者に対しては治療効果が得にくい可能性が考え ムの有無及びその性状をスクリーニングした。診断 られた。また PHQ-15,GAD-7の高いスコアをも 用スプリントは違和感が無くなるまで調整を行い, つ患者は通常のスプリント治療だけでは症状改善が マーカー(GC 社製ファセットレジンマーカー Ⓡ )を 困難である可能性があると思われた。 塗布してから2週間後に診断用スプリント表面を観 ― 51 ―