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まえがき (滋賀大学教育学部附属中学校研究紀要 第51集)

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Academic year: 2021

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まえがき 平成20 年 1 月の『中央教育審議会答申』において,「習得・活用・探究」の考え方が示 されました。これは,「基礎的・基本的な知識・技能」及び「思考力・判断力・表現力など」 を生徒に身に付けさせるための学習活動を表したものです。各教科では,基礎的・基本的 な知識・技能を「習得」させるとともに,観察・実験を通して,その結果をもとにレポー トを作成したり,いろいろ文章や多くの資料を読んだりして,これまでの知識と経験を生 かしながら,自分の考えを論述するなど,各教科の知識・技能を「活用」して,総合的な 学習の時間における各教科を横断した問題解決的な学習や「探究」活動へ発展させること を求めています。また,3 月に告示された『中学校学習指導要領』の趣旨は,生徒自らが生 きる力をはぐくむことを目指しながら,基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得し,こ れらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力などの能力をはぐく むとともに主体的に学習に取り組む態度を養うことであり,そのためには,生徒の発達段 階に即して,言語活動を充実させるとともに,家庭との連携を図りながら,学習習慣が確 立されるよう配慮されなければならないと述べられています。 そこで本校では,この趣旨を踏まえて,昨年度から引き続き「情報学に基づいた教育課 程の開発―言葉と体験,習得と探究をつなぐ『活用する力』を高めるために―」をテーマ に研究に取り組みました。 テーマ設定の理由は,①「BIWAKO TIME」の 25 年間の実践を通して,この学習を一層 深めていく過程で,生徒の思考や活動の高まりが不十分と感じたこと,②社会の大きな変 化から,情報技術を暮らしや社会の発展に生かし,人と協調することを進めながら,自分 を防御する態度を意識させることが課題であること,③教育の情勢から,情報活用能力を はぐくむことが,知識・技能を活用して行う言語活動の基盤となること,また,変化に対 応する力,経験から学ぶ力,批判的な立場で考え行動する力が求められていること,④情 報教育から,不易の部分と流行の部分の適度なバランスをとりながら,情報教育を捉えな おす必要があることの 4 つの観点から,文理系双方にまたがった「総合情報学」に基づい た教育課程の開発を行っています。 2 年次にあたる本年度は,『中学校学習指導要領』に示された知識基盤社会において必要 な「活用する力」を高めるために,「総合情報学」に基づいて〝情報科〟を構築し,各教科 及び総合的な学習において,〝情報科〟の学習を生かし,言葉と体験,習得と探究を関連 づけようとする教育課程の研究開発を行いました。具体的には,情報学を基盤として,各 教科と総合的な学習の内容をつなぎ,その充実を図りながら,各教科における「活用する 力」の向上と〝情報科〟の学習効果の検証を行いました。 さらに,8 月には,「教育研究発表協議会」を開催し,「各必修教科における『活用する力』 の育成」と「〝情報科〟の学習効果の検証」を中心に発表しました。また本校は,経済産 業省のエネルギー教育実践校の指定を受けているため,その成果も発表しました。同時に 「交流を通じて自己変革と相互発展を続ける情報教育」と題して,水越敏行先生 (大阪大 学名誉教授),松原伸一先生 (滋賀大学教授),黒上晴夫先生 (関西大学教授),山田奨治先 生 (国際日本文化研究センター准教授)のご協力を得て,シンポジウムを開催しました。 今後も,生徒自らが,多くの知識・技能を習得し,それらが活用でき,探究活動へつなげることが できる授業の実現を目指し,研究を推進していきたいと考えております。多くの研究者諸氏からの 忌憚のないご意見・ご指導を賜りますようお願いいたします。 平成 21 年 3 月 滋賀大学教育学部附属中学校長 村山勤治

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