トライやる・ウィーク体験が生徒の自己効力感に及ぼす影響
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(2) 第3章 トライやる・ウィーク活動の 観察と聞き取り(研究皿). を及ぼすようである。生徒の良いところとして 「素直」であることが挙げられた。良い面でもあ. るが、生徒の主体性の弱さを表しているとも考え. 第1節 目的. られる。. トライやる・ウィーク内の活動の観察、受け入. 第3項 事後指導. れ先の面接調査、事後指導の結果などと生徒の自. 自己効力感が高まった生徒は、トライやる・ウ. 己効力感の変化をつきあわせ、それらを総合的に. ィーク内での自分の体験を考え、捉え直したりす. 判断し、生徒の自己効力感の変容に及ぼす要因に. るような振り返りが、新聞の内容に多くみられた。. ついて考える。. 失敗体験した生徒は、自己効力感が下がり、頑張 った結果それによって達成感が味わえた生徒は. 第2節 方法. 自己効力感が高まっていた。. 第1項 トライやる・ウィーク中の観察 第4章 総合考察と今後の課題. 受け入れ先での生徒13人を観察対象とした。4 つの受け入れ先に絞り、各受け入れ先に観察に入 った。. 本研究で得られたトライやる・ウィークに関す. 第2項 受け入れ先の面接調査. る知見は次の3点である。. 観察を行った受け入れ先に対して30分∼1時. 1.体験の内容と生徒の特性(能力、体力、興. 間程度の面接調査を行った。質問項目はこちら側. 味・関心等)によって体験の効果が規定される。事. があらかじめ考えたものを使った。面接形式は、. 前指導における、生徒の自己理解と受け入れ先の. 半構造化面接で進めた。. マッチング、体験中においては、受け入れ先の生. 第3項 事後指導. 徒への課題の与え方等に十分な配慮が望まれる。. トライやる・ウィーク後に作成する、活動の振. 2.受け入れ先の生徒への関わり方によって生. り返りとしての新聞を、自己効力感の観点から検. 徒が体験活動から受ける影響も異なる。生徒への. 討した。. 関わりが多く、受け入れ先と生徒の心理的距離感 が近いほど、自己効力感を高める効果が期待でき. 第3節 結果と考察. る。. 第1項 トライやる・ウィーク中の観察. 3.自らの体験に対する振り返りが自己効力感. r遂行行動の達成」の有無によって自己効力感に. の変容に影響を及ぼす。単なる感想に留まらず、. 変容がみられた。すなわち、与えられた仕事や課. 職場体験を啓発的な体験と捉え、成功体験だけで. 題を達成できた生徒は自己効力感が増し、達成で. なく、失敗体験からもその意味を前向きに捉えら. きなかった生徒は低下につながることが伺われ. れるような事後指導が望ましいと考えられる。. た。人と関わる機会が少なかったことが自己効力. 以上を踏まえて、希望先にいけるように地域に. 感に影響を及ぼしている。. 積極的に働くことで、しっかりと連携をとり、な. 第2項 受け入れ先の面接調査. おかつ、トライやる・ウィークヘ行った時にどう. 生徒を褒めることを心掛けたという受け入れ. いった活動をするのかについて、またどのように. 先で、必ずしも自己効力感が交渉していなかった. 関わっていくのが望ましいのかについて、考えて. ことから、単に褒めるだけでは自己効力感の上昇. いくことが大事になる。. につながらないと思われる。むしろ、生徒に対す. 指導教員古川雅文. る受け入れ先の姿勢が生徒の自己効力感に影響. 修学指導教員 古川雅文.
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