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学級担任からの言葉かけや行動が生徒の受容感・信頼感に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)学級担任からの言葉かけや行動が生徒の受容感・信頼感に及ぼす影響 学校教育学専攻 学校心理学コース. M07043E 中川 博. 1 問題と目的.  中学生を対象とした、学級担任の生徒に対す.  近年、社会全体で人間関係の希薄化が言われ. る個人およびクラスメイトやクラス全体に対す. ている。日常的な教師と児童生徒の関係を築い. る言葉かけや行動について、生徒がどのように. ていく中で、教師行動の中の言葉かけという行. 捉えているかを測定する尺度を作成し、H県の. 為は、教師と児童生徒の人間関係を築いていく. H大学大学院の大学生、大学院生108名を対象. 重要な行動であると考えられる。. とした予備調査を行った(有効回答数106名)。.  中学生を対象として、教師や仲間といった他. 結果・考察. 者からの言葉かけが、他者受容感の獲得にどの.  個人の生徒およびクラスメイトやクラス全体. ように影響しているかを明らかにしようとした. に対する言葉かけや行動の尺度において、主因. 吉村・日角(2005)、中井・庄司(2006)らの先. 子法・プロマックス回転による因子分析の結果、. 行研究をもとに、営めるだけではなく、むしろ. 両尺度ともに「ポジティブ・ニュートラルな言. 一見ささいな何気ない言葉かけを教師が行うこ. 葉かけや行動」と「ネガティブな言葉かけや行. とによって、生徒は教師から受け入れられてい. 動」という2つの因子が抽出された。ニュート. る、認められているという感情をもつのではな. ラルな言葉かけや行動は生徒においてはポジテ. いだろうかと考えた。また、教師からの言葉か. ィブな言葉かけや行動に近いものとして捉えら. けや行動が生徒の教師からの受容感を高めるこ. れていると考えられることが示唆された。. とができるものであるとすれば、日常的に行わ. 3 研究I−2. れる教師からの言葉かけは、受容感のみならず.  研究I−1で作成した尺度を用いて教師の生. 信頼感の重要な規定要因の1つになるのではな. 徒に対する個人またはクラスメイトやクラス全. いかと考えた。. 体に対する言葉かけや行動について、中学生が.  そこで本研究においては、①中学校生徒が学. どのように捉えているかについて明らかにする。. 級担任から受ける、肯定的、否定的、および中. 調査対象者. 立的な言葉かけや行動についての尺度の作成、.  A県B町立C中学校の1∼3年生の生徒455. ②学級担任の言葉かけや行動と受容感および信. 名(有効回答者数445名)であった。. 頼感との関連、について検討することを目的と. 調査内容. し、質問紙調査を実施した。. ①個人の生徒に対する言葉かけや行動の尺度. 2 研究I−1. ②クラスメイトやクラス全体に対する言葉かけ.  教師の生徒に対する個人およびクラスメイト. や行動の尺度. やクラス全体に対する言葉かけや行動について. 結果・考察. 測定する項目を作成し、その信頼性を検討する。.  両尺度とも研究I−1と同様に2因子が抽出. 調査の手続き. された。研究I−1と因子間相関について異な. 一100一.

(2) る結果が出た。. ①個人の生徒に対する言葉かけや行動の尺度. 4 研究I−3. ②クラスメイトやクラス全体に対する言葉かけ.  教師が生徒に対する個人またはクラスメイト. や行動の尺度. やクラス全体に対して行っている言葉かけや行. ③教師への信頼感尺度(中井・庄司(2006))。. 動について、教師自身はどのように捉えている. この尺度はr安心感」、「不信」、r正当性」から. かを明らかにする。. 構成されており、本調査でも同様の3因子が確. 調査対象者. 認された。.  中学校に勤務している教師113名(有効回答. ④教師からの受容感尺度(八木(2003))。この. 者数112名)であった。. 尺度は1因子構造のものである。. 調査内容. 結果・考察. ①個人の生徒に対する言葉かけや行動の尺度.  「受容感」に対しては、個人および、全体へ. ②クラス全体に対する言葉かけや行動の尺度. のポジティブ・ニュートラルな言葉かけや行動、. 結果・考察. 「安心感」に対しては、個人へのポジティブ・.  主因子法・プロマックス回転による因子分析. ニュートラルな言葉かけや行動、全体へのネガ. の結果、個人への言葉かけや行動についてはr賞. ティブな言葉かけや行動、受容感、r不信」に対. 賛・感謝」、「傾聴・声がけ」、「比較・繰り返し. しては、個人および全体へのネガティブな言葉. 注意」、「人前・いやみ注意」の4因子が抽出さ. かけや行動、受容感、r正当性」に対しては、全. れた。クラス全体への言葉かけや行動について. 体へのポジティブ・ニュートラルな言葉かけや. はr見守り・声がけ」、r繰り返し注意」、r雑談・. 行動、受容感が有意な影響を及ぼしていた。先. 声がけ」、r大声・怒鳴り」の4因子が抽出され. 行研究と同様に、誉めたり、励ましたりするこ. た。生徒個人に対しては、事前に想定したポジ. とが受容感に影響していることが示された。ま. ティブ、ニュートラル、ネガティブに分割した. た、全体へのネガティブな言葉かけや行動が多. 因子が抽出された。クラス全体に対しては、ポ. いと感じている生徒は教師からの受容感をあま. ジティブ、ニュートラルという内容より、行動・. り感じていないことが示された。. 言葉かけの2因子が抽出された。生徒はポジテ. 6 総合考察. ィブなものとニュートラルなものを近いものと.  生徒はニュートラルな言葉かけや行動をポジ. して捉えているが、教師は別のものとして捉え. ティブな言葉かけや行動と同じ意味合いとして. ていることが示唆された。. 捉えていたことが示唆された。あいさつなどの. 5 研究皿. 日常会話を増やしていくことが、受容感につな.  研究I−2で作成した尺度を用いて教師の生. がっていくと考えられる。また、教師の言葉か. 徒に対する個人またはクラス全体に対する言葉. けや行動は信頼感生起のための規定要因として. かけや行動と、教師からの受容感、教師に対す. 捉えることができると考えられ、誉めたり、あ. る信頼感との関連を明らかにする。. いさっなどの何気ない言葉かけを増やしたりし. 調査対象者. ていくことにより、教師に対する信頼感が増し.  A県B町立C中学校の1∼3年生の生徒455. ていくと考えられる。. 名(有効回答者数445名)であった。.          主任指導教員 浅川 潔司. 調査内容.          指導教員秋光恵子 一101一.

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