第1回近畿大学医学部海外研修プログラムに参加して
磯 矢 嵩 亮
近畿大学医学部医学科4学年
私は2015年8月2日∼8月29日の4週間,近畿大 学医学部の派遣でアメリカのアイオワ 州 に あ る University of Iowa(以下,アイオワ大)における 海外研修プログラムに参加させていただきました. .アイオワについて 私がいた Iowa Cityは,日本との時差が14時間あ るアイオワ州の東側にあり,アイオワ大学を中心と した大学街で,4時間ほど東へ車で走ればシカゴへ 行けるような立地です.この街自体が大学街という ことで,非常に閑静な場所であり,治安もかなり良 く,アットホームな街ではありましたが,大阪の米 領事館においてビザを申請する際に領事から「アイ オワはトウモロコシよね 」と言われるほど,街を 少し出れば一面のトウモロコシ畑に囲まれており, 他州のようなメジャーや派手な観光地はありませ ん.ただ,クリント・イーストウッド主演の“マデ ィソン郡の橋”やケビンコスナー主演の“Field of dreams”という映画の舞台があり,そこが観光スポ ットとなっているそうです. また気候に関しては,今年は例年よりも涼しかっ たそうで日中でも30℃を超えるか否かの状態でかな り過ごしやすいものの,朝は14℃しかないという寒 い日も何日か続いておりました.さらに湿度はさほ ど高くなく,日本の夏より圧倒的に過ごしやすい気 候でした.冬には雪は多くないものの,気温が下が って路面が凍ってしまうために,アイオワ大の 物 は全て地下や色々なルートで繫がっており,ちょっ とした迷路のようになっておりました. さて,我々が4週間住んでいた生活をしていた場 所はアイオワ大の所有するゲストハウスの Bostick Guest Houseという所で,Iowa City中心部の Old Capitalより歩いて5 ほどの静かな場所にありま した.このゲストハウスはアイオワ州の歴 的 造 物に指定されているような趣のある 物で,部屋は 一人で50m ほどと非常に広く,毎週土曜日にルー ムキーピングをしに来てくれるというサービス付き で,非常に快適な生活を送れることができました. このゲストハウスからアイオワ大へは Iowa City 内にある大学の関連施設を繫いでくれる無料のバス に乗って,通っておりました.このバスは学生バイ トが運転しているもので,運行状況やルートの検索 などについては Bus on the go(Bongo)というサ イトで確認することができます. .ラボについて
私がお邪魔したラボは Pappajohn Biomedical Discovery Buildingという2014年に完成した緑を 基調とした綺麗な 物の4階にある2型糖尿病の心 血管系への影響を中心に研究されておられる Dr.E Dale Abelのラボです.ここのラボには色々な国か ら来た研究者たちがたくさんおり,私は日本人のポ スドクの都島 介先生の指導を受けてきました.都 島先生はインスリン受容体以下の細胞内伝達で出て くる Aktを中心に研究をされておられ,マウスを用 いて心不全になぜなるのか,特にミトコンドリアの 影響によるもののメカニズムを解明しようと研究を されておられます. .実 習 内 容 ラボにおいての実験ですが,1,2週目は後述す るマウスの心筋細胞の 離の為に必要な心臓のカニ ュレーションの練習を中心にして,先生の実験のお 手伝いとして電気泳動やウエスタンブロット,PCR などの基本的な手技のお手伝いをしておりました. 特にウエスタンブロットはこの4週間を通して,電 気泳動からメンブレンへのブロッティング,ブロッ キング,抗体との反応までと一連の作業ができるよ うに仕込んでいただきました. このウエスタンブロットの電気泳動の為のゲルの 準備など下準備に関しては,都島先生の下にいた undergraduateの Austin Torさ ん が 教 え て く れ て,二人で将来のことやお互い国のことなどを話し ながら,楽しく作業ができました.また,高 を卒
業してから,すぐに医学部に入れる日本とは異なる アメリカの医学部志望者のモチベーションの高さは 良い刺激になりました. さて,私のメインの実験についてです.私の実験 の概要は大人のマウスの心筋細胞を 離すると共に Seahorse社の細胞の代謝を計測できる XF24とい う機械を用いて, 離したマウスの心筋細胞のエネ ルギー源がアミノ酸や脂質の時にどうなるか実験す る為の予備実験を行ってきました. この心筋細胞の 離をする前に心臓のカニュレー ションが必要になります.これは心筋細胞を 離す る際に血液が心室に残存すると 離した細胞の生存 率が極端に下がるので,図1のように大動脈からバ ッファーを流して,心臓に残存する血液を洗い流し ます.私はこの技術を取得する為に最初の2週間, 朝は8時から夕方の18時辺りまで都島先生の熱く, 丁寧な指導を受けておりました.具体的な手技とし ましては,イソフルランで麻酔をかけたマウスの腹 腔を開いて,腹部大動脈から失血死させて,胸腔を 開いて心臓を胸腺・食道・気管もろとも取り出し, 長径数センチほどの心臓から大動脈や他の血管以外 の付属物を可能な限り除去して,直径2ミリほどの 大動脈からカニュレーションを行うという作業で す.これらを10 以内で完了する必要があります. そしてカニュレーションを行った心臓にコラゲナ ーゼを灌流させ,心室のみを切り出してバラバラに します.そして,そのばらしたものを濾過して,カ ルシウムのバッファーでタイトレーションし,生き 残った心筋細胞の代謝を測定します.私は2週間か けて,このカニュレーションの技術を得た事により, 残りの期間でマウスの心筋細胞をどのような条件で 離し,培地を選択すればいいデータが取れるかに 関する予備実験を朝7時から夕方17時頃までで行っ ておりました. けれども,大人のマウスの心筋細胞はダメージを 受けやすく,技術的にミスがないと思える手技を行 えたとしても,得られた細胞が代謝の計測に用いる 事が出来ないほど死んでしまっていたり,そもそも 心筋細胞の 離は難しい技術なので手技に失敗した りと,2週間で3回代謝の計測を行う機会があった ものの,残念ながら実際に成功したのは1回だけで した. しかし,その1回であっても先生のこれからの研 究に対する萌芽を得られた事は大きな一歩であった と思います.おそらく,もう1,2週間ほどの時間 があれば,小さな論文を書けるような結果が得られ たと思い,ここが本研修での名残り惜しい点です. .アイオワでの生活 私のアイオワでの日常ですが,朝は8時にラボへ 到着して実験の準備を始め,夕方5時や6時頃に終 了するというような平日を送っておりました.ラボ ライフや心臓のカニュレーションに慣れるまでは平 日はラボに缶詰状態ではありましたが,アイオワで の生活にも慣れてきた3週目からはお昼や夕方に開 催されているセミナーを聴講しに行きました.セミ ナーには私のいたラボが主催する糖尿病に関する研 究についてのものや,病院の内科部門が毎週木曜日 の正午に開催する Grand Roundがありました.糖 尿病に関するセミナーは専門用語が多く,内容も研 究者向けのものでしたので,お昼の軽食を頂きなが ら 囲気を味わう程度でした.Grand Roundでは今 春に近大で Infection Controlについて講演をされ た後藤道彦先生の耐性菌を作らないための抗菌薬に 関する疫学についての講演があり,日本人の先生が 堂々と流暢な英語でレクチャーをされている姿を拝 見して,自 の英語力の 弱さをどうにか改善して, あんな風に格好良くプレゼンテーションができるよ 図 1ケ月間みっちり鍛えてくださった都島 介 先生(右)と 図 心臓のカニュレーション
うになりたいという気持ちが生まれてきました.加 えて,医学部が主催するヒトメタニューモウイルス が細胞性免疫から逃れる 子機構についての講演を 聴くことができ,夏休みに入る前の小児科の講義内 容の理解が少し深まった気 でした. さて,こういったレクチャーは定期的に開催され たり,突発的に開催されたりしますので,情報を集 める方法さえ知っておけば,アイオワでの生活がラ ボライフだけになるということはなくなります.さ らに日本では参加することへのハードルを感じてい たセミナーも,アメリカにいて英語で聴いていると いう 囲気の相乗効果も相まって,積極的に参加し たくなっておりました.専門的なものもありますが, 基本的に初学者お断りではなく, かりやすい導入 があるので話に引き込まれてしまいました. しかし,プレゼンターが話している途中でも質問 を投げかける人がいて,大人しく静聴している日本 のオーディエンスと 囲気が違うなと感じました. 色々な場でアメリカでは質問するのが当たり前だと 伺っておりましたが,今回は残念ながら躊躇してし まったので,また機会があればリベンジしたいと思 います. さて,アイオワでの生活について他に記述すべき ことは食事についてです. 朝食はゲストハウス近くにグロッサリーがありま したので,そこで大きなパンとヨーグルトを購入し て,トースターでパンを焼いたり,コーヒーを淹れ たりして嗜んでおりました.また,ラボが入ってい る 物の1階に Java Houseというカフェが入って いるので,そのカフェで朝ごはんを購入している方 がラボにはおられました. 昼食は病院1階にあるカフェテリアで頂いており ました.ここではアイオワ大の IDカードを提示す ればディスカウントを受けられます.メニューとし てはサンドイッチやブリトー,サラダバー,ハンバ ーガー,グリル料理,丼,よく からない寿司など が,ありました.食事の量はアメリカと聞いて想像 するような膨大な量ではなく,一般的な量でした. さらに値段も一食8ドルくらいで少し割高な感じは あります.大学がまだ夏休み中ということで病院の カフェテリアに行きましたが,大学内の学生向けの 方が安く・量があると思います. また,食生活が少し単調でしたので,丼物や寿司 の味比べを行ってみました.丼物は基本的に鶏肉を ったもので,韓国の焼肉で われるような感じの 辛さのスパイシーチキンボール,柑橘系の味付けを してあるオレンジチキンボール,そして見た目は大 夫そうなのに味がお世辞にも美味しいとは言い難 いテリヤキチキンボールなどがありました.もし物 好きな方がいらっしゃいましたら,アイオワ大へお 越しの際にこのテリヤキチキンボールを試してみて ください.寿司は醬油とわさびらしきもので何とか 食べられる感じのものが多いです. 残る夕食ですが,美味しい日本食を食べようと思 うと,値が張るお店に入るか日本の食材を取り扱っ ているお店で食材を購入して,調理する必要があり ます.今回滞在したゲストハウスには簡易キッチン しかなかったために,調理することもままならなか ったので,外食や電子レンジで調理できるようなご 飯が多かったです. .休日の過ごし方 平日は,ラボからゲストハウスに帰宅すると,夕 食を食べる以外に他のことをする気が起きないほど 全力でラボライフを過ごしておりましたので,週末 は気 転換がてら3年の山口さんと出掛けてみまし た. ①2週目 1週目はまだ時差ぼけの影響やアイオワでの生活 にも慣れていなかったので,十 な睡眠を取ったり, 周囲を散歩したりと休養をとることで精一杯でし た. 2週目はレンタカーを借りて,30 ほど走ったと ころにある,ドイツ人が移住して作った Amishの村 のカロナとアマナコロニーへ行きました. アマナコロニーでは1920年代のフォード車が展示 されたり走行しているのを見たり,ワイナリーでピ ーチやクランベリーなどのフルーツワインや,手作 りのジャムやチーズなどを購入したりしました.そ して,その夜にはゲストハウスのポーチのベンチで 購入したフルーツワインを飲みながら,山口さんと ゆっくり話をしながらアメリカらしい夜を楽しむこ 図 メールで送られてくる内科のラウンド案内
とができました. ②3週目 この週は高速バスを利用して,シカゴまで足を伸 ばしてみました.シカゴではオヘア空港周辺のホテ ルに宿泊して,1日目はローズモントのアウトレッ トでの買い物を中心に楽しみ,2日目はシカゴ 響 楽団のホールやミレニアムパークを訪れたり,都島 先生に教えていただいた Carsonsというリブロー スのお店でご飯を食べたりしました.楽しい時間を 過ごせたシカゴではありましたが,安全なアイオワ と比べると行ってはいけない危険な場所が多くある ので,向こうの人たちに事前に聞いておく必要があ ります. .学んだこと 私が今回の海外研修プログラムによって,学べた ことは大きく以下の3つに挙げられます. ①研究は楽しい 心筋細胞を採取するためにマウスの心臓をカニュ レーションするのは,実験を始めた私にとって難し い手技でした.しかし,都島先生が上手く盛り上げ ながら指導をしてくださったり,手技の質が練習を するほどに向上したりしていき,もっと上手くなっ て究めたいという強い気持ちが生まれました.それ だけではなく,一旦携わったこの研究の結果やこれ から得られるものはどういったものになるのだろう かということが気になり,研究を続けていないと少 し落ち着かないような状況となっております. 確かにこういった状態でいられるのは,特に結果 を出す必要がないお気楽な状態で留学ができたから ということもあるでしょうが,「なぜこうなっている のか?」という単純な疑問に対して答えを得られる 手段としての研究に必要以上に敷居を感じなくなっ たことが一番の収穫だと えられます. 余談ではありますが,帰国してからお世話になっ ているある科の先生にご相談させていただいたとこ ろ,そこの教室で実験をさせていただけることにな りましたので,残る在学期間中に何らかの形で研究 をしたという証を残して,卒業をできればいいなと えています. ②人の大事さ 私を指導してくださった都島先生や抗菌薬のレク チャーをされた後藤先生,後藤先生とお会いするき っかけをくださった育和会記念病院の山住俊晃先 生,現地で緊急時の窓口となり色々と相談をさせて いただいた星久和先生,そして今回同行した3年の 山口実賀さん. この方々がいなければ,今回の充実した留学は成 し得ませんでした.例えば,都島先生はラボで丁寧 な指導とともに研究する醍醐味を味わわせてくださ り,後藤先生は後述するように私のキャリア形成に 影響を与えてくださいました.また,山住先生はそ んな後藤先生との接点を作ってくださったとともに アイオワ大留学の先輩としてアドバイスをください ました.そして,星先生はこの海外研修プログラム が初年度ゆえに発生した事務的な手続きの問題に対 して,迅速かつ丁寧に対応していただき,我々を強 力にバックアップしてくださいました.最後に,山 口さんはともに休日をエンジョイしてくれたり,セ ミナーに誘ったら参加してくれたりとアクティブな 彼女が留学の同行者だったからこそ,ラボでの楽し さだけではない楽しみが得られました. こういった方々のおかげで大変だったけれども, 充実した4週間になりました.またこの期間を振り 返れば,非常に恵まれた環境で勉強ができたのだと しみじみ思います. ③自 のキャリアについて 私事ではありますが,私は他学部を卒業してから 家業に携わる為に近大へ入学しましたので,卒業後 は可能な限り早く一人前の臨床医になりたいと え,その為に大学の講義や近くで開かれている勉強 会などに励んできました. しかし同時に,昨今の日本の経済状況や社会状況 を えると,私が臨床医として働けるような状態に なった時に,より良い医療を提供する努力をしてい るだけで病院として生き残っていけるのだろうかと 漠然とした不安もありました.そんな中で,アイオ ワ 大 に お い て 感 染 症 内 科 や H o s p i t a l epidemiologistとして働いておられる後藤道彦先生 とお話をする機会があり,Public Health Schoolで 医療経済や医療政策を学ぶのはどうかというご意見 をいただくことができました.そこで,またアイオ ワへ行き,今度は Public Health Schoolで勉強し て,Master of Public Healthを取得したいという 目標が生まれました. これも前項の人の大事さにつながる話ではあるの ですが,研究をしに行くことがメインと思っていた 本研修において,アイオワで出会った人のおかげで 私の今後のキャリア形成において新たな選択肢が広 がり,このことは本研修の思わぬ嬉しいお土産とな りました. .本研修への改善案 非常に充実した研修を送れることができて満足し ているのですが,翌年以降もさらなる良い学びを得 られるために必要であろうということを3つ提案さ
せていただきたいと思います. ①期間について 先述のように私は大人のマウスから心筋細胞の 離を行い,その代謝を計測する実験を行っておりま した.しかし,そもそも心筋細胞の 離の練習だけ で2週間を要し,この手技も容易なものではなく, 代謝を測定する前提で行っても,前例がないことな ので,3回のトライの内成功したのは1回だけでし た. そこで,もう1・2週間は少なくとも必要だと強 く感じました.この期間の根拠は私の実体験だけで はなくて,都島先生と期間についての話をしている 時に,6週間あれば手技にも慣れて,結果がちゃん と出せるようになり,簡単なレポートをまとめるく らいになるだろうという結論に至ったからです.確 かに近大のカリキュラムの関係で,6週間という日 程を設けることは難しいとは思いますが,もし実現 されれば実験をやってきたという かりやすい形と して持って帰れるものがあると思います.また,ア メリカのラボは“来たからには何か絶対に持って帰 ってもらう”という意識が強いように感じられまし たので,強力にバックアップしてくれるにちがいあ りません. ②情報その1 本研修の期間が 長できないという前提でより多 くの学びを得られるためにはどうすればよいか え てみました. 短い留学期間を最大限に有効活用する為に必要な ものは情報です.時間が短いと感じられたのも,4 週間の最初の2週間は仕込みの期間として必要だっ たからです.もし,留学生が希望するラボでどのよ うな研究がなされており,どんな機械が われ,ど んな手技が必要とされているかの情報を,事前に手 に入れることができれば,日本でその仕込みをある 程度行うことができて,アメリカにおけるその期間 を短くできると思います. ③情報その2 私は平日のほとんどをラボで過ごしておりました が,先述のように時々開かれるセミナーに時間が許 せば参加しておりました.しかし,こういったセミ ナーに参加したくても,4週間という限られた期間 で何とか結果を出せるようにしようとしてくれてい るラボの人に「どんなセミナーがありますか?」と は聞きにくく感じられました.そこで,こういった セミナーやレクチャーなどの情報を確認できる方法 を知っていれば,ラボでの実験だけでなく,軽食を 食べながら英語で話される臨床についての話を必死 で聞くという経験をしやすくなると思います.この 経験は医学生にとっては,かなり知的好奇心をくす ぐられるものだと思いますので,よりプログラムへ の満足度を上げると えられます. .ま と め 1年生時に医学 論という講義の一環で私は実験 を行っていました.その時の印象で,自 には研究 は向かないだろうという思いがあり,今回の留学は 大 夫だろうかという不安な状態でアイオワに向か いました.しかし,都島先生の熱心な指導と,濃密 な時間をラボで過ごし実験を行う事が当たり前とい う状況下で,簡単には習得できないような手技をマ スターしたことによって,より良い結果を得られる 為にどういう工夫をしたらよいのか? 何が問題だ ろうか? などと常々 えるようになり,帰国して からこの実験を継続したいと思うようになりまし た. 私の夏休みは,ほとんどをラボで過ごすような生 活ではありましたが,研究についての新たな発見だ けではなく,アメリカで働いておられる日本人の先 輩たちの生き方やお話の内容によって,単に大学を 卒業して研修を行って,臨床医をやるということは もったいないかもしれないと えるようになりまし た.こういった えを持てるようになったのも,ア イオワという海外から日本を見る事が出来たからだ と思います. 是非とも後輩の皆さんはチャンスがあって,少し でも迷う余地がある場合は思い切って,その一歩目 を踏み出してみてください.自 にとっての思わぬ 経験や気づきがきっと得られると思いますし,アイ オワという土地が好きになると思います. .謝 辞 末筆となりましたが,この留学をコーディネートしてくだ さった形成外科学教授の磯貝典孝先生,基礎医学講座医学部 講師の武知薫子先生,安全衛生管理センターの池田行宏先生, 形成外科学教室の方々,医学部学務課の方々,アイオワ大学医 学 部 Deanの Debra Schwinn先 生,Executive Deanの Donna Hammond先生,私を迎えてくれたラボの E.Dale Abel先生,4週間の間多岐に渡り懇切丁寧に指導をしてくだ さった都島 介先生,緊急時の窓口となって面倒を見てくだ さったアイオワ大学腫瘍外科学の星久和先生,私に MPH 取 得という新たな道を示してくださったアイオワ大学感染症内 科の後藤道彦先生,アイオワでの生活についてアドバイスを くださった育和会記念病院の山住俊晃先生,そして今回の留 学で同行してくれた3年生の山口実賀さん.この方たちのお かげで,「この留学が満足なものとして終える事ができた」と 言うには言葉が足りないくらいに,私のこれからのキャリア や え方に大きな影響を与えてくれる留学となりました.心 より感謝を申し上げます.
参 文 献
1.William E.Louch,Katherine A.Sheehan,and Beata
M.Wolska: Methods in Cardiomyocyte Isolation,Cul -ture,and Gene Transfer,J Mol Cell Cardiol(2011),51 (3):288-298