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女性生活困窮者に対して福祉事務所の保健師が行う支援

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Academic year: 2021

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論文要旨

目的 本研究の目的は、女性の生活困窮者に対して福祉事務所の保健師が行う支援の内容と支 援技術について記述し、保健師が行う生活困窮者に対する支援への示唆を得ることである。 研究方法 本研究は、質的記述的研究である。4 名の保健師にインタビューガイドを用いて半構成的 面接を実施し、分析した。なお、本研究は聖路加国際大学研究倫理審査委員会の承認を受け た(承認番号:18-A029)。 結果 支援内容として、「健康上の課題を抱えた人への支援」「適正受診のための支援」「健康的 な食環境・食習慣を習得するための支援」ということが行われていた。 支援技術についての分析の結果、女性生活困窮者に対して福祉事務所の保健師が行う支 援技術の核となっていたのは、『世帯の生活の安定を目指して伴走する』ということであっ た。保健師は、『世帯の生活の安定を目指して伴走する』中で、4 つの基本的な姿勢【味方 であると認識してもらうような態度で接する】、【世代間の貧困の連鎖のリスクを見越して 子どもを見守る】、【数少ない社会との接点を守る】、【ケースワーカーと立ち位置を変えて対 象者への支援を行う】を大切にしていた。上記の姿勢を基本として、保健師は次の支援を組 み合わせながら行い、生活困窮者の生活の安定を目指していた。【一番響くアプローチ方法 を検討するために健康面に限らないその人を捉える】、【その人の言動から生まれ育った背 景に関心を持ち知ろうとする】ことで、より深く対象を理解し、アセスメントすることが可 能となる。また、【複数の問題に対して支援をコーディネートする】ことを行い、【「健康」 に対する優先順位をあげるための支援を行う】。そして、【必要な基本的知識を誰にでも分か るように説明を行う】、【スモールステップで生活を変えていくための支援を行う】ことで、 その人の生活に伴走していた。 また、保健師は【保健師がいなければ放っておかれていたケースにつながるために役割認 知を広める】、【健康に関わる部門においてリーダー的役割を担う】ことで、福祉事務所にお ける体制づくりを行っていた。 結論 本研究結果では、保健師は生活困窮者との関係性の構築を大切にしていた。生活困窮者は 経済的な問題だけではなく家族関係や精神疾患等の複数の問題を抱えており、健康に対す る優先順位が低く、専門職による支援の必要性を認識していない者も少なくない。そのため、 専門職によるアプローチに対して拒否的な姿勢の者もいる。このような人々に対して、福祉 事務所の保健師は、信頼関係の構築を図りながら対象者との社会的接点となり、健康という 切り口から包括的に対象者の生活を捉えて支援していくことで、対象者の健康的な生活を 支えていた。

参照

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