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胸郭内悪性腫瘍の照射に伴う急性食道毒性に関する線量因子についての研究

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Academic year: 2021

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全文

(1)

胸郭内悪性腫瘍の照射に伴う急性食道毒性に関する

線量因子についての研究

著者

武田 賢

3379

発行年

2006

URL

http://hdl.handle.net/10097/23005

(2)

氏名(本籍)

学位の種類

学位記番号

学位授与年月日

学位授与の条件

最終学歴

学位論文題目

たけたけん

武田賢(秋田県)

博士(医学)

医第3379号

平成18年3月1日

学位規則第4条第2項該当

平成4年3月16日

秋田大学医学部医学科卒業

DosimetricpredictorsofacuteesophageaI

toxicityinin切a-thoracicmalignancypatients

trea,tedwithradiotherapy

(胸郭内悪性腫瘍の照射に伴う急性食道毒性に関

する線量因子についての研究)

論文審査委員

(主査)

教授山田章

五・寛

教授大内憲明

(3)

論文内容要旨

研究目的

肺癌の胸部照射の際にみられる急性食道毒性(食道炎)(AET)は主な副作用の一つであり, また重要な線量規定毒性の一つとして知られている。過去,食道全体の容積中45Gy以上照射さ れる食道容積の割合(V45)(%)やV50(%),V60(%),照射野内食道長(cm),食道最大線 量(Gy),過分割照射法,55Gy以上照射される食道表面積(A55)(cmゴ)等がAETとの関連に つき報告されてきた。それら因子の殆どはRadiationTherapyOncologyGroup(RTOG) criteriaにおけるGrade2-3以上のAETに関連したものである。その一方で,我々は先に, Grade1-2のAETとV35(%)の関連を報告した(基礎論文)。しかしながら,肺癌以外の胸郭 内悪性腫瘍への照射の際にみられるAETについて今迄に幾つかの報告があるが,肺癌とそれら を含めた胸郭内悪性腫瘍としての一つのカテゴリでの胸部照射の際のAETに関与する因子につ いての報告は少ない。今回,我々は,胸郭内悪性腫瘍照射の際のAETに関連した因子を retrospectiveに検討することを目的とし本研究を行った。 =尋『一

方法

2000年2月から2005年4月迄,放射線治療を受けた胸郭内悪性腫瘍患者61人に対して retrospectiveな解析を行った。患者の内訳は,非小細胞肺癌34人(55%),小細胞肺癌9人(15%), 胸腺腫4人(7%),胸腺癌7人(11%),悪性リンパ腫2人(3%),精上皮腫1人(2%),脂肪肉腫1 人(2%),その他の悪性腫瘍3人(5%)である。中央値60Gy(範囲40-67Gy)の総線量がアイ ソセンターに対し,1日1回1.8Gyか2.OGyにて照射されている。RTOGcriteriaに基づき, AETのgrade分類を施行した。単変量解析,及び多変量解析により,以下の因子とAETとの 関連を解析した。年齢,性別,照射前の胸部手術の有無,化学療法同時併用の有無,同時併用化

学療法の薬剤,照射日数,食道の最大線量,食道の平均線量(Dmean),そしてV10からV60

迄5Gy毎に解析を行った。 {

結果

61人中43人(70%)が急性食道毒性による症状を呈した。Grade1が36人(59%),Grade2が 7人(11%),Grade3以上は観察されなかった。単変量解析では,Dmean,V10-V55が有意 (p〈0.05)であったが,多変量解析では,V35が,唯一有意であった(p-0.020)。更にV35中, 多変量解析にて,V35>30%がAETと最も関連している可能性が示唆された(p-0.013)。 一526

(4)

結論

V35〉30%がGrade1-2のAETと最も関連している可能性がある。是迄に報告された関連因

子に新たに加えて検討することにより,照射前の治療計画修正や,照射開始時に予め食道粘膜保

(5)

審査結果の要旨

本研究は,胸郭内悪性腫瘍に対するX線照射療法に伴う急性食道毒性の予測線量因子につい て解析し,有意な結果を示している。今後,需要が高まる放射線療法の問題を提起した極めて重 要かつ有意義な研究である。 急性食道毒性は,肺癌の胸部照射の際にみられる主な副作用の一つであり,重要な線量規定毒 性の一つとして知られる。肺癌照射の際にみられる急性食道毒性に関連する因子については今迄 に幾つか報告があるが,肺癌以外の胸郭内悪性腫瘍をも含めた場合の急性食道毒性についての報 告は少ない。また,他の報告では,RadiationTherapyOncologyGroup(RTOG)criteria におけるGrade2-3以上の食道毒性に関連する因子について触れているものが殆どであり, Grade2以下の食道毒「生に関連する因子についての報告は殆どみられない。 本研究では,一定期間内に胸部照射を施行した肺癌と数種類の縦隔腫瘍を含めて一つの症例群 として解析を行った結果,R,TOGGrade2以下の急性食道毒性に関連した線量因子として,V35 (食道全体の容積中35Gy以上照射される食道容積の割合)>30%が,統計学的に有意であること が示されている。この結果は,今迄報告されているRTOGGrade2-3以上の線量因子(V45,V 50,V60等)とは異なっており,食道毒性のgrade別に棲み分け出来る可能性がある。 Biologica1にも興味深いデータと考える。 今後,高齢化と癌患者数の増加に伴い,放射線治療の需要は益々高まることが予想される。そ の毒性を可及的に軽減しつつ治療効果を向上させる為の過程の一つとして,本研究は有意義と考 える。 よって,本論文は博士(医学)の学位論文として合格と認める。 き … 一528一

参照

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