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物体の運動2

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Academic year: 2021

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第3学年G組 理科学習指導案 指 導 者 森下 康彦 展開場所 3年G組教室 1 単元名 物体の運動 2 単元について (1)単元観 「運動」と聞いてすぐに思い浮かぶのは,様々なスポーツである。生徒の多くは課外活動として運動 部に所属しており,大半の生徒は運動することが好きである。スポーツの世界だけでなく,身のまわり には運動している物体を数多く見つけることができ,私たちの移動手段としても電車,自転車,自動車, 飛行機など様々な乗り物を挙げることができる。このように私たちの生活には「物体の運動」があふれ ている。また,ものを動かすには「力」や「エネルギー」が必要であり,本単元を含む大単元「運動と エネルギー」の3つの小単元「力のはたらき」,「物体の運動」,「仕事とエネルギー」は密接に関連 している。近年,エネルギー問題や燃費の問題などに対する世間の関心も高く,そうした身のまわりの 事象や社会背景をふまえた上で,本単元の学習を進めていきたい。 本単元は,「1 運動の速さと向き」,「2 力がはたらき続ける運動」,「3 力がはたらいてい ない運動」,「4 力をおよぼしあう運動」の4つの節で成り立っている。「1 運動の速さと向き」 では,まず身のまわりの物体の運動から,運動には速さと向きがあることに気づかせ,速さの定義や計 算による求め方を学習し,速さを測定する方法として記録タイマーの使い方を習得する。続く「2 力 がはたらき続ける運動」では,斜面上の台車の運動の実験を通して,物体にどのような力がはたらき時 間の経過に伴って運動の速さがどのように変化するかを見いださせる。「3 力がはたらいていない運 動」では,水平面上の台車の運動の実験を通して,力がはたらかない運動では物体は等速直線運動する ことに気づかせ,慣性の法則について理解させる。「4 力をおよぼしあう運動」では,力は物体どう しの相互作用であり,物体に力を加えると力がはたらき返されることに気づかせ,作用・反作用のはた らきについて理解させる。 生徒は,既に小学校3年で「風やゴムの働き」,5年で「振り子の運動」,6年で「てこの規則性」 について学習しており,多くの生徒が小学校で習った「支点・力点・作用点」などの語句を覚えている。 中学校では,1年の「力と圧力」で,力のはたらきや力の表し方について触れており,3年次の学習の 基礎となっている。また,本単元に関連した内容として,小学校6年の算数で速さと道のり,時間の関 係を学習している。速さの計算は,中学校数学科1年の「一次方程式」,2年の「連立方程式」でも扱 っており,多くの生徒が速さの定義や公式についてはよく理解している。また,近年幼少期の遊び体験 が様変わりしているが,小学校生活科では「昔遊び」としてだるま落としや凧揚げ,コマ回し,ビー玉, おはじき,けん玉,めんこなどを体験している。だるま落としなどは慣性の法則の説明として本単元で も扱われており,これらの遊び体験も本単元の学習の基礎となっている。 本単元の展開に当たっては,以下のことに留意する。斜面や台車を使った実験では,周囲の班や他の 器具とぶつかったりしないよう,安全面に十分注意して行う。実験は班単位で行うが,操作を行う生徒 が偏らないように机間支援の際注意し,全員が実験器具に触れられるよう配慮したい。

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(2)生徒の実態 本学級は男子17名,女子17名,合計34名で構成されている。明るく,活発なクラスであるが, やや幼い面もあり,集中力が長続きしない生徒も数名いる。4月当初のガイダンスでは理科が嫌い,理 科が苦手と答える生徒が半数以上いたが,クラス全体の雰囲気としては理科の授業に対して前向きに取 り組んでいる様子がうかがえる。難しい話は敬遠する傾向があるが,生活や経験にもとづく身近な話題 にはとても興味を示すので,授業ではなるべく身のまわりの事象と関連させ,生徒の興味関心を持続さ せながら,進めるよう心がけている。 また,理科が嫌い,理科が苦手と答えながらも,生徒は実験,観察など作業を伴う学習はとても好き である。特に,動くものにはとても興味があり,自ら動いたり,ものを動かしたりといったことにも高 い関心を示すので,そういう意味では本単元の題材は大変魅力的である。これらの実態をふまえた上で, 本単元の展開に当たっては,生徒が主体的に活動できる実験や作業を多く取り入れ,苦手意識を持たせ ずに,効果的に授業を進めていきたい。 本学級は,教員の呼びかけに対してなかなか素直になれない生徒と,大変素直な反応を示す生徒が混 在しているが,学級全体としては,おおむね素直な生徒が多い。印教研第三部会理科研究部の研究で日 常生活と理科に関する実態調査をした際「A,理科の学習が生活の中で役立っていると思いますか。」 「B,普段の生活の中で,理科に関することで「不思議だな」と思ったことはありますか。」という問 いに対して,一昨年度の地区14校の中学3年生の肯定的な回答はA69%,B46%と,生徒は理科 の学習が生活の中で役立っていると理解はしているものの実際に日常生活の中で理科に関する課題を見 いだした経験は少ないことが報告されている。今年5月に本学級で同じ実態調査をしたところ,肯定的 な回答はA60%,B73%だった。地区平均よりも,理科が生活の中で役立っていると答えた生徒は 9ポイント下回っているのに対して,普段の生活の中で「不思議だな」と思ったことがあると答えた生 徒は地区平均よりも27ポイント上回っている。このことからも本学級の生徒が素直な感性を持ってい ることがうかがえる。すぐに正解を求めるのではなく「なぜだろう」「不思議だな」という感性を大事 にして授業を組み立てていきたい。 (3)指導観 単元観の冒頭でも述べたとおり,大半の生徒は運動することが好きである。しかし,「物体の運動」 の学習はというと抵抗感をもつ生徒も多く,分野別に見ても,もともと物理分野に苦手意識を持つ生徒 は多い。生物分野,地学分野が自然を扱い,化学分野が物質や薬品を扱うのに対して,物理分野では目 に見えない概念を扱うことが原因の一つと考えられる。力には大きさだけでなく向きがあり,授業では わかりやすく力を矢印で表すが,平面上でも向きがあることで生徒は非常に難しく感じるようだ。本単 元で扱う「速さ」の概念は,さらに時間軸を加えた概念になるので,生徒たちにとっての苦手意識はひ としおである。本単元ではそうした目に見えない時間の軌跡を,記録テープの打点として可視化してい る。本来連続している運動であるが,記録テープを5打点ごとに切り取り並べて貼るという作業を通し てグラフ化することで,その変化が視覚的にわかりやすくなっている。ただ,グラフそのものが苦手と いう生徒も多いので丁寧に指導していきたい。デジタル化された現代の生徒にとっては,例えば力は何 Nと数字で表された方がわかりやすいという生徒も多い。しかし速さに関しては数値で表すのに割り算 や分数を扱うために敬遠される。特に単位の変換などは単純に桁を変えるだけではないのでやはりこれ もつまづきの原因の一つである。既習事項を確認し数学科とも連携しながら指導していきたい。

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3 単元の目標 ・身のまわりの運動について関心をもち,いろいろな物体の運動のようすを探究しようとする。 (自然事象への関心・意欲・態度) ・物体の運動のようすから,物体にはたらく力の大きさと速さの変化の関係,時間の経過と速さや移動 距離の関係を見いだし,言葉で説明したり,作図やグラフを使って表現することができる。 (科学的な思考・表現) ・物体の運動のようすを記録タイマーを用いて調べることができ,記録されたテープから運動のようす をグラフに表すことができる。 (観察・実験の技能) ・物体の運動のようすや速さの定義,物体にはたらく力の大きさと速さの変化の関係,時間の経過と速 さや移動距離の関係などを理解し,説明することができる。 (自然事象についての知識・理解) 4 指導計画(11時間) 時配 学習内容と学習活動 評価規準(方法) 1 1 運動の速さと向き ・身のまわりの運動について関心をもち,速さや向きが変わらない運 動,変わる運動を探しだそうとする。 A 身のまわりの運動 (自然事象への関心・意欲・態度)【行動観察,発表】 いろいろな物体の運動のようすから,運 ・物体の運動のようすに関心をもち,速さの表し方や運動を記録する 動には速さと向きがあることを見いだす。 方法を考えようとする。(科学的な思考・表現)【行動観察,レポート】 ・物体の運動を速さと向きで表せることを見いだしている。 B 速さと向き (科学的な思考・表現)【ペーパーテスト,ワークシート】 身のまわりの運動から,絶えず変化する ・運動には速さと向きがあることを理解し,知識を身につけている。 速さがあることを見いだし,速さには平均 また,速さを計算で求めることができる。テープの記録から速さを の速さと瞬間の速さがあることを知る。 求める方法を理解している。平均の速さと瞬間の速さを理解し,知 速さの定義を理解し,速さを計算で求め 識を身につけている。 (自然事象についての知識・理解) る方法や単位について理解する。 【ペーパーテスト,ワークシート】 2 C 運動の記録と速さ ・記録されたテープの打点間隔から,物体の速さの求め方を考えてい 記録タイマーによる運動の記録の仕方を る。 (科学的な思考・表現)【ペーパーテスト,レポート】 習得する。 ・記録タイマーを正しく操作することができる。また,テープの記録 から速さを求めることができる。 (観察・実験の技能) 【ペーパーテスト,レポート】 3 2 力がはたらき続ける運動 ・物体に力がはたらき続ける運動について関心をもち,力がはたらく ときの運動について探究しようとする。 A 斜面を下る運動 (自然事象への関心・意欲・態度)【行動観察,レポート】 斜面を下る台車の運動のようすを,記録 ・実験結果から,力がはたらき続ける運動で「速さと時間」「移動距 タイマーを用いて調べ,規則性を見いだ 離と時間」の関係を見いだし,自らの考えを導いたりまとめたりし す。 て,表現している。物体にはたらく力の大きさと速さの変化のしか たの関係をとらえている。 (科学的な思考・表現) 【ペーパーテスト,レポート】 4 B 自由落下運動 ・力がはたらき続ける運動のようすを記録タイマーを用いて調べるこ

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自由落下運動のようすを,記録タイマー とができる。記録されたテープから,運動のようすをグラフに表す を用いて調べ,規則性を見いだす。 ことができる。 (観察・実験の技能)【行動観察,レポート】 ・一定の大きさの力がはたらき続ける運動では,速さが時間とともに 一定の割合で大きくなることを理解し知識を身につけている。 5 C 力の向きと運動 ・物体にはたらく力が大きいほど速さの変化の割合が大きいことを理 身のまわりの運動のようすと物体にはた 解し,知識を身につけている。力の向きにより,速くなる場合と遅 らく力の関係について調べ,規則性を見い くなる場合があることを理解し,知識を身につけている。 だす。 (自然事象についての知識・理解)【ペーパーテスト,レポート】 6 3 力がはたらいていない運動 ・物体に力がはたらいていない運動について関心をもち,水平面上を 走る台車の運動のようすを探究しようとする。 A 等速直線運動 (自然事象への関心・意欲・態度)【行動観察,レポート】 水平面を進む台車の運動のようすを,記 ・水平面上を走る台車の運動のようすを,記録タイマーを用いて調べ 録タイマーを用いて調べる。 ることができる。また,記録されたテープを利用して,運動のよう すをグラフに表すことができる。 (観察・実験の技能) 【行動観察,レポート】 7 実験の結果から,水平面を進む台車の運 ・実験の結果から,等速直線運動の「時間と速さ」「時間と移動距離」の 動の規則性を見いだす。 関係を見いだし,自らの考えを導いたりまとめたりして,表現して いる。力がはたらかないとき,物体はどのような運動をするかを考 えている。(科学的な思考・表現)【ペーパーテスト,レポート】 8 B 慣性 ・等速直線運動は,速さが一定で移動距離は時間に比例することを理 だるま落としや慣性を実感する実験を通 解している。慣性や慣性の法則を理解し,知識を身につけている。 して,すべての物体には慣性があることを 力がつり合っているときの運動は,力がはたらかないときと同様で 見いだし,慣性の法則について理解する。 あることを理解し,知識を身につけている。 (自然事象についての知識・理解)【ペーパーテスト,レポート】 9 4 力をおよぼし合う運動 ・物体を押したときの動きや水ロケットなどの動きに関心をもち,2 つの物体の間でどのように力がはたらいているか考えようとする。 水ロケットの実験を通して,物体に力を (自然事象への関心・意欲・態度)【行動観察,発表】 加えると力がはたらき返されることに気づ ・2 つの物体の間で力がはたらくとき,物体の動き方から力のはたら かせる。 く向きや大きさをとらえている。 (科学的な思考・表現) 【ペーパーテスト,ワークシート】 10 身のまわりの現象から,作用・反作用の ・力は物体どうしの相互作用であり,対になってはたらくことを理解 はたらきについて理解させる。 し知識を身につけている。 (自然事象についての知識・理解) 【ペーパーテスト,ワークシート】 本時 (発展)学んだことを活かそう ・質量の異なる物体の自由落下運動について関心をもち,進んで探究 11 / 11 しようとする。 (自然事象への関心・意欲・態度)【行動観察】 (科学的な思考・表現)【レポート,発表】 質量が2倍の物体を落下させると,落下する速さはどうなるのだろうか。

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5 本時の指導 (1)目標 ・質量の異なる物体の自由落下運動について関心をもち,進んで探究しようとする。 (自然事象への関心・意欲・態度) ・日常で見慣れている重いものと軽いものの落下の速さの違いは空気抵抗があるためで,空気抵抗があ ると物体の落下は最終的には等速直線運動になること,真空中や空気抵抗が無視できる場合は速さの 変化は質量によらず決まった割合で増加することなどを推測できる。 (科学的な思考・表現) (2)展開(本時) 時配 学習内容と学習活動 指導・支援 ○評価 資料 10 1 既習事項の復習をする。 ・ゆるやかな斜面と急な斜面を下る台車の実験を ワーク 分 斜面を下る台車の運動 思い出させる。 シート 斜面の傾き 小←→大 ・自由落下運動の実験を思い出させる。 斜面にそう分力 小←→大 ・等速直線運動と力のつり合いの学習を思い出さ 速さ増加の割合 小←→大 せる。 2 本時のめあてを確認する。 質量が2倍の物体を落下させると,落下する速さはどうなるだろうか。 3 予想を立て,発表する。 ・身のまわりの物体の落下をイメージさせ,根拠 (例)・速くなる ・遅くなる をもって予想できるよう支援する。 ・変わらない 20 4 実験方法を確認する。 ・あらかじめ班で計画した実験器具を準備しておく。 記録 分 (例)記録タイマーを使って ・装置を組み立てる際,高い位置での設置になる タイマー 乾電池1個と乾電池2個の ので安全面には十分注意させ,机間支援する。 記録 落下運動のようすを調べる 等 ○正しく装置を組み立て,安全に測定できたか。 テープ (観察・実験の技能)【行動観察】 乾電池 5 安全に注意し実験を行う。 ○班員と協力し,進んで調べようとしているか。 セロハン (自然事象への関心・意欲・態度)【行動観察】 テープ 6 結果を黒板に記入する。 ・作業の遅い班には,適切な支援をする。 10 7 なぜそのような結果にな ・話し合いが進まない班にはヒントを与える。 ホワイト 分 ったのか,班ごとにまとめ ○既習事項や生活経験から,結果を考察し,他の ボード 発表する。 班にわかりやすく説明できたか。 (科学的な思考・表現)【レポート,発表】 10 8 教師の補足説明を聞く。 ・2倍の質量の物体は,重力も2倍になるが,動かす ワーク 分 ためには2倍の力が必要であることに気づかせる。 シート 真空中や空気抵抗が無視できる場合の自由落下運動では, 速さの変化は,質量によらず決まった割合で増加する。

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(3)板書計画 ○学 質量が2倍の物体を落下させると,落下する速さはどうなるだろうか。 確認 予想 理由 斜面を下る台車の運動 速くなる 質量が2倍になると重力も2倍になるから 斜面の傾き 小←→大 遅くなる 質量が2倍になると動きも鈍くなると思う 斜面にそう分力 小←→大 変わらない 同じ高さだったら同じ速さになると思う 速さ増加の割合 小←→大 結果(例)物体Aと物体B(質量2倍)の落下1mの瞬間の速さ 班 1班 2班 3班 4班 5班 6班 物体Aの速さ m/s m/s m/s m/s m/s m/s 物体Bの速さ m/s m/s m/s m/s m/s m/s ○ま 真空中や空気抵抗が無視できる場合の自由落下運動では, 速さの変化は,質量によらず決まった割合で増加する。

参照

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