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財務諸表論②

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Academic year: 2021

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2018 年 12 月号 財務諸表論 つぶ問 2問目 収益および費用の認識にあたって「投資のリスクからの解放」を判断基準とする考え方 がある。ここでの「投資のリスクからの解放」とは、投資にあたって期待された成果が事 実として確定することをいう。そのことを踏まえて、次の金融商品の時価変動は投資のリ スクから解放されて収益または費用を認識すべきといえるか○×で答えるとともに、その 理由を説明しなさい。(それぞれ100~150 文字程度) ① 売買目的有価証券 ② その他有価証券 ③ 社債(自社が発行して負債となっているもの)

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解答例 ① ○ 売買目的有価証券は時価の変動により利益の獲得を目的として保有する金融投資で ある。したがって、時価の変動そのものが事前に期待した成果であるといえることか ら、投資のリスクから解放されたといえる。 ② × その他有価証券には業務上の関係を有する企業の株式等が含まれる。そのため、必 ずしもすべてが時価の変動を期待した投資とはいえず、売却について事業遂行上の制 約をともなうこともある。よって、その時価変動は投資のリスクから解放されたとは いえない。 ③ × 社債はたとえ市場での取引価格等を把握できたとしても、資金調達を目的として発 行されたものであり、時価の変動による利益の獲得を目的としたものではない。また、 社債を時価で償還することには資金繰りなどの問題により事業遂行上の制約をともな うことがある。よって、時価変動は投資のリスクから解放されたとはいえない。 解説 投資のリスクからの解放とは、問題文にあるとおり収益および費用の認識にあたり、期 待された成果が事実として確定したか否かを判断基準とするものです。 本誌で説明したとおり、売買目的有価証券は時価変動そのものを期待しているため、時 価の変動は投資のリスクから解放されたとえいます。売却するまでは完全に確定したとは 言えないという反論もあるかもしれませんが、会計では期間を区切って利益計算を行って いる以上は、当期の時価変動は当期に生じた成果、次期以降の時価変動は次期以降の成果 としてそれぞれ考えることになります。 その他有価証券は、必ずしも時価の変動による利益獲得を目的としていないこと、社債 は資金調達目的であるため、それぞれ時価の変動は投資のリスクから解放されたとはいえ ません。なお、負債である社債の時価変動について投資のリスクからの解放を当てはめる ことに違和感を持つ方もいるかもしれませんが、(やや難しい話ですが)売り建ての信用取 引など負債の時価変動で利益を得る取引もあります。

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