Title
Physiological and Molecular Mechanisms of Plant Growth-
Promoting Fungi (PGPF)-Induced Systemic Resistance in
Arabidopsis( 内容の要旨(Summary) )
Author(s)
Md. Motaher Hossain
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(農学) 甲第474号
Issue Date
2008-03-13
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/23481
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 会 Md.MotaherHossain (バングラデシュ人民共和国) 博士(農学) 農博甲第474号 平成20年3月13日 学位規則第3条第1項該当 連合農学研究科 生物環境科学専攻 岐阜大学
Physiologicaland Molecular Mechanisms ofPlant Growth・PromotingFungi(PGPF)・Induced Systemic ResistanceinAnabidopsIS (植物生育促進菌類(PGPF)により誘導されるシロ イヌナズナの全身的抵抗性の生理・分子機構) 主査 岐阜大学 教 授 百 町 満 朗 副査 岐阜大学 教 授 ′ト 山 博 之 副査 静岡大学 教 授 露 無 慎 二 副査 信州大学 准教授 久 我 ゆかり 論 文 の 内 容 の 要 旨 植物生育促進菌類(plantgrowthTprOmOtingfungi;PGPF)は様々な植物の生育を促進 するとともに、数多くの植物病原菌に対して全身誘導抵抗性(indpced systemic resistance;ISR)を誘導することが知られている。一方、ISRの生理・分子機構については
根翠細菌で詳細に調べられているものの、PGPFではほとんど研究されていないo本研究
ではモデル植物であるシロイヌナズナを用いてPGPFのjbjtmiLf77Sp・GP16-2、P 虚画血LLD2GP17-2、肋sp・GP15-1を前処理したときのP"U血D70DaS 面epv.tomatoDC3000(乃i)に対するISRの有無を調べるとともに、全身誘導抵抗 性の生理・分子防御機構を調べた。 シロイヌナズナをGP16-2、GP17-2、GP15-1の含菌大麦粒(BGl)を加えた土壌で生 育させるか,あるいは上記の菌の培養濾液(CF)に根を浸漬処理することにより、月館による 病害進展が顕著に抑制された。すなわち、顕著なISRが認められた。また、上記の菌の BGI接種とCF処理のいずれにおいてもj5tの植物体中における増殖が顕著に抑制され た。 肋spp.とそれらのCFによるISRに関わるシグナル伝達経路を明らかにするため に、シロイヌナズナの野生株Col-0とそれから派生したサリチル酸分解酵素遺伝子導入株 であるNahG、PR遺伝子非発現変異株nprl、ジャスモン酸非感受性変異株知J、エチレ ン非感受性変異株d泌を供試した。BGlを用いた実験からは、GP16-2によるISRのシグナリングはJAとETに依存し、さら にNPRlに依存したパターンをとるのに対し、GP15-1による1SRのシグナリングはETに依 存するがNPRlには依存しないパターンをとることが明らかになった。このようにBGI接種 により、菌が根に定着することで生じるISRではGP16-2とGP15-1の間でシグナル伝達の パターンが異なった。一方、それらのCFを処理した場合では、NahGやppz}、.hrl、elh2 のいずれの変異種においても野生株のCo卜0と同様に伽に対し顕著なISRを示した。 すなわちGP16-2とGP15-1のCFによるISRはSA、JA、ET、あるいはNPRlの単一のシ グナル伝達経路に依存しない同一のシグナル伝達パターンを示すことが明らかになった。 これらの結果は、GP16-2とGP15plの根への定着によるISRとそれらのCFによって誘導 されるISRの防御シグナル伝達経路は部分的には重複しているものの、同一ではないこと を示している。一方、GP17-2とそのCFによるISRはNahG、昭〃、知J、eh72のいずれに おいても認められた。しかし、GP17-2とそのCFによるISRの程度はいずれもNahGとpprI で明らかに野生株のCol-0に比べ低くかった。このことからGP17-2とそのCFによるISR ではSAのシグナル伝達経路の関与は大きくないことが示唆された。また、ISRにSA、JA、 ETのマルチプルな伝達経路が関わっていると考えられるが、まだ知られていない他の経 路に依存している可能性も否定できない。 CFによるISRに関するシグナル伝達経路をさらに明らかにする目的で、GP15-1のCF とカマレキシン(搾〟、pβガ、卯β、p∂彪、卯`胡、オーキシン(丘〟、∂比〟-れエチレン (吼蕗〝一人咽頭乃-2、由孔アブシシン酸(∂Cd、マップキナーゼ4(明通功の生産能をそれ ぞれ欠失したシロイヌナズナの変異種株を用いてISRの有無を調べた。その結果、p8〟を 除いたすべての変異株でISRは誘導された。このことはシロイヌナズナにおいてGP15-1 のCFによるISRには機能的なPADlが重要な役割を担っていることを示唆している。 GP16-2とGP15-1のBGlを接種した場合、根と葉のいずれからも既知の防御関連遺伝 子の発現は認められなかった。一方、GP17-2のBGIを接種した場合は、SA依存の月仔T2 とm-5及びJA/ET依存のjm.2の発現が認められた。一方、GP16-2、GP17-2、 GP15-1のCFを処理した場合は、SAとJA/ETの両方に依存する防御関連遺伝子の発 現が認められた。GP17-2とGP15-1のCFでは、根と葉での防御関連遺伝子の転写レベ ルを比較すると葉の方が強かった。 GP16-2とGP15-1のBGIを接種し、菌が定着した植物にj5tを挑戦接種するとプライミ ング効果が見られ、病原菌接種後にJA/ETで誘導されるG兢βと甚で誘導されるレわ の発現が著しく高まった。GP17-2が着生した植物に挑戦接種した場合では,JAで誘導さ れるl/如の発現にプライミング効臭が認められた。一方、SAで誘導される乃トクと別 の発現は病原菌接種前から強くみられた。 GP16-2のCFを処理すると、SAに依存する月㌣イ、jm′狩づとJA/ETに依存する レ如の発現は病原菌を挑戦接種する前から強くみられたが,JA/ETに依存するG兢βと 似ではプライミング効果が認められ挑戦接種後に強く発現した。GP17-2のeF処理後に、 病原菌を接種した場合は大半の防御関連遺伝子(ガト人月卜久断胱.2、拗の強 い発現がみられた。GP15⊥1のCFを処理した場合では、用Tlとjmでプライミング効果
が認められ病魔菌の挑戦接種後に強く発現したが、月肘と月別.2は病原菌を挑戦接種
する前から強く発現した。また、GP17-2とGP15-1のCF処理では病原菌接種後の初期の-58-段階でSA依存の防御関連遺伝子の発琴が上昇した後に、JA依存の防御関連遺伝子の
誘導が続いた。以上のように、肋菌株によって生じるISRは菌株ごとに真なる防御
機構で制御されていることが示唆された。 シロイヌナズナの異なる76種のエコタイプを用いてGP17-2のCFで誘導されるISRの・ 効果を比較した。エコタイプの約半数はCF処理後に感染乗数、発病度、お●よび病原菌増 殖の減少を示した。こめことは,シロイヌナズナのISRにはエコタイプ特異性があることを示 している。′抑制の程度は感染乗数と発病度割合よりも病原菌増殖に顕著に現れた。Col-0 はCF処理によりj5tに対し最も高いISRを示した。ISRが生じないエコタイプは一般的に 書紀の感染に対する高い抵抗性を有していた。 審 査 結 果 の 要 旨 本論文の公開学位論文発表会は、審査委員全員を含む関連教員や学生の出席者の もと、平成20年1月21日(月)午後3時より岐阜大学連合大学院棟6F会議室において 実施された。本論文は、モデル植物であるシロイヌナズナを用いて植物生育促進菌類 (PGPF)の旭sp.GP16-2、P擁血LLmGP17-2、旭sp.GP15-1 を前処理したときの月陀〝血椚008∫印加卵epV.ね瓜払わDC3000(月通に対する全身誘 導抵抗性(inducedsystemicresistance;ISR)の有無を調べるとともに、全身誘導抵抗性 の生理・分子防御機構を調べたものである。その結果、以下の点が明らかになった。 1.シロイヌナズナをGP16-2、GP17-2、GP15-1の含菌大麦粒(BGI)の接種あるいは 菌の培養濾液(CF)に処理することにより顕著なISRが認められる。また、BGI接種と CF処理のいずれにおいても月好の植物体中における増殖が顕著に抑制される。2.BGI接種により、菌が根に定着することで生じるISRではGf)16-2とGP15-1の間で
シグナル伝達のパターンが異なる。一方、CFによるISRはSA、JA、ET、あるいは NPRlの単一のシグナル伝達経路に依存しないシグナル伝達パターンを示す。 GP15-1のCF処理により生じるISRには機能的なPADlが重要な役割を担ってい る。CFによるISRでは、根と菓での防御関連遺伝子の転写レベルが異なり葉の方 が強く発現する。 3.GP16-2とGP15-1のBGIを接種し、菌が定着した植物に月好を挑戦接種するとプ ライミング効臭が見られ、病原菌接種後にJA/ETで誘導されるCWとJAで誘導さ れる物の発現が著しく高まる。また、GP17-2が着生した植物に挑戦接種した場合 では,JAで誘導されるレわの発現にプライミング効果が認められる。一方、SAで誘 導される月㌣ゼと那の発現は病原菌接種前から強くみられる。 4.GP16-2のCFを処理すると、SAに依存するjm、jyF-Af狩づとJA/ETに依存す るt/如の発現は病原菌を挑戦接種する前から強くみられるが,JA/ETに依存する C冶正βと似ではプライミング効果が認められ挑戦接種後に強く発現する。GP17-2 のCF処理後に、病原菌を接種した場合は大半の防御関連遺伝子(月P」、月好一玖 用-51jm.2、jねbの強い発現がみられる。GP15-1のCFを処理した場合では、月Hと削でプライミング効果が認められ病原菌の挑戦接種後に強く発現する が、那と月肌・2は病原菌を挑戦接種する前から強く発現する。GP17-2と GP15-1のCF処理では痛原菌接種後の初期の段階でSA依存の防御関連遺伝子 の発現が上昇した後に・、仏依存の防御関連遺伝子の誘導が続く。 5・このように、旭菌株の含菌大麦粒の接種あるいは菌の培養濾液によって生 じるISRは菌株ごとに異なる防御機構で制御されている。 6・シロイヌナズナの異なる76種のエコタイプを用いてGP17-2のCFで誘導されるISR の効果を比較した結果、シロイヌナズナのISRにはエコタイプ特異性がある。また、 ISRが生じないエコタイプは一般的に伽の感染に対し、高い抵抗性を示す。 以上、本研究で得られた結呆は、植物生育促進菌類の旭spp.により植物に誘 導される全身抵抗性の生理・分子防御機構に関する基礎的かつ重要な知見を提供してお り、このことから、審査委員全員一敦で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科の学位論文 として十分価値あるものと認めた。 基礎となる学術給文 1・Md・MotaherHossmi,FadanaSultana,MayumiKubota,HiroyukiKoyamaand MitsuroHyaknmachi・2007・ThePlmtGrowth・PrOmOtingFungu8旭zLZZ2 元町血癒由m旧GP17・2Induce8ReBi8tanCeinAmム軸由tba血朗byActivati。n OfMqltipleI)efenseSignals・PlantCe皿Phy$iology48(1?):1724・1736
2・Md・Motaher Hossain,Fadana Sultana,Mayumi Kubota and Mitsuro Hyaknmachi・Di飴rentialinducibledefenBemeChamismsagainstbact6rialspeck PathogeninAm物由iba血Babyplant・grOWth・PrOmOting・fungushD血肪zLm SP・GP16・2anditscellfreefi1trate.PlantSoil(inpress) 3・Md・MotaherHossain,FaわanaSultana,MayumiEdbota,HiroyukiKoyamaand MitsuroHyaknmachi・Inductionofsy8temicresistancebyculture丘址rateofa plantgrowth・PrOmOtingfungus(PGPF)moL22a・SP.GS8・1againstbacterialleaf SPeCkpathogeninAmム軸sLgtbahDa・JournalGeneralplantPath0logy(in press)