Title 茶葉中に含まれるカテキン, テアニンの生体内吸収・代謝とその機能性に関する研究( 内容の要旨 ) Author(s) 海野, 知紀 Report No.(Doctoral Degree) 博士(農学) 乙第051号 Issue Date 2001-03-13 Type 博士論文 Version URL http://hdl.handle.net/20.500.12099/2296 ※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。
氏 名(本籍) 学 位.の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 海 野 知 紀 (静 岡県) 博士(農学) 農博乙第51号 平成13年3月13日 学位規則第4条第2項該当 茶葉中に含まれるカチキン,チアニンの生体内吸収 ・代謝とその機能性に関する研究 主査 岐 阜 大 学 教 授 副査 岐 阜 大 学 助教授 副査 静 岡 大 学 教 授 副査 信一州 大 学 教 授 人 志 男 英 治 享 公 侍 植 川 山 澤 柘 早 杉唐 論 文 の 内 容 の 要 旨 茶は世界的に愛飲されている嗜好飲料であり,疫学的調査の結果,飲茶は健康 に好ましい影響を与えることが報告されている.そして,茶及び茶葉中に含ま れる構成成分が解明され,飲茶の有効性がそれらの成分の薬理効果との関連で 論ぜられている.茶,特に緑茶に特徴的に含まれるカテキン類(ポリフェノー ル),チアニン、カフェインは,緑茶の有する生体への効果に大きく関与してい ることが明らかになってきたが,カフェインを除き,カテキンやテアニンの生 体に対する吸収特性,代謝に関しては知見が少なく完全には解明されていない.
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種類の異なる評価方法を用いて評価している.次いで,ヒト及びラットを用い てカチキンとテアニンの生体内における吸収性と代謝試験を行い,飲茶の食品 機能性を検討している. 1.茶に含まれる4種類のカチキン類についてそれらのスーパーオキサイド(・ 02う消去活性を比敬する目的で,・02・発生系として一般的に用いられているヒ ポキサンチン(ⅡPX)-キサンチンオキシダ⊥ゼⅨOD)系を採用し,電子スピン共 鳴装置伍SR)によって測定した.その結果,カチキン類の・02・消去活性に閲し, アラボノイ・ド骨格のB衆に3つの水酸基が備わったタイプの(・)-エビガロカテキン(EGQ,(・)・土ビガロカチキンガレ⊥ト(EGCG)が2Jっの水酸基を有するタイ
プの(・)・エビカチキン低C),(・)・エビカテキンダレート佃CQより強い効果を有す る事実を示した.一方,カフェインも重奏な茶の構成成分であるが,その・02・ 消去能はカテキン類に比べ低いことを示した.2.次いで,HPX・ⅩOD系の欠点を克服するため,非酵素的な・02●発隼系と
してフエナジンメトサルフエイト(PMS)・NADH系を用いて,カテキン類の・02・-127-消去系を再評価し,PMS・NADⅡ系によるカテキン類の・02潜幸活性に及ぼす
構造上の影響は,HPX・ⅩOD系の場合と同様であり,さらにC環3位への没食
子酸(ガレサト)の付加が,相乗的にTO2・消去効果を増強している事実を確認した.また,カチキン類は加熱処痙などで異性化することが知られているが,
その時生成する異性体による・02・消去括性への影響は少ないことを示した. 3.カテキン類の・02・消去効果などの生理効果が,生体内で発拝されるか否 かは,それらの成分が腸管で吸収され,体内を移行して初めて可能な生理効果 である.そこで,4名の健常人に5gQ)抹茶(EGCGを105mg含有)を経口摂取 させ,経時的に血液を採取し,血清中に現われたEGCGを電気化学検出器(ECI)) を備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で検討した結果,EGCGの血中 最大濃度(63∼142n釘血Uは,摂取後ト2時間で達することを示した.そこで, 体内に移行したカテキン類が実際に生体内で・0去・消去活性を発現していること を調べるため,カテキン製剤(髄GCG127皿g,ECG40mg,GCG13皿gを含 有)を配合した飲料を試作し,10名のボランティアを使って摂取じてもらい,経 時的に採血し,得た血液サンプルの血祭中における・02・消去活性を調べ,個人 差はあるが,カテキン類摂取後は3週間たわたり・02滞去能が上昇することを 確認し,飲茶により活性酸素の消去能が上昇することを示した. 4.一方,・チアニンは茶の呈味成分として知られるアミノ酸誘導体であるが, その体内移行及び代謝は全く解明されていない.そこで,200mgのテアニンを ラットに経口投与し,血中及び尿中排泄について,新しく開発したⅡPLCを用 いて詳細に検討し,テアニンの一部はエチルアミンとグルタミン酸に分解され て血中を巡ることを始めて発見している.また,血血0実験系で,テアニンの 分解は腎臓に存在する酵素によって分解される事実を解明した. 審 査 結 果 の 要 旨 茶は,世界的に飲用されている噂好飲料であるが,その愛飲される理由は健 康増進に有効であることが主原因である.近年そう・した茶の中に含まれる有効 成分の同定,さらにどのようなメカニズムで作用しているのかに関する研究が世界的に進行中であるが_,つい最近まで夷際たそうした成分がヒトを含めた噛
乳動物の体内へどのような形で,どの程度吸収され,実際に生理学的反応に関与するのかという研究に関しては,まだ曖昧寧部分が多い研究分野である・
本論文は,そうした研究の現状を的確に捉え,先ず,緑茶中に特徴的に含ま
れるカテキン類(ポリフ土ノール),およびチアニンに焦点をあて,h正は0で 研究を行い,これらの化合物の生理機能埠スーパ←オキサイドに代表される活性酸素の消去能に関係があると着目し,定法に従って帝位酸素消去能を評価し
ている.次いで,ヒト及びラットを用いたh dvoにおける吸収実験を断行しメ それらの物質が生体中で機能していることを世界で初めて証明したものである 特に,エビガロカテキンガレート(EGCG)を,ラットに経口的に摂取させ,摂取 後に経時的に血液を採取し,血中よりEGCGを新たに開発したⅡPLCシステムー128-を用いて検出した事実は,世界で初めての報告であり,大変価値のある論文で ある. 以上の成果は,基礎論文4報にまとめられている.また,既発表学術論文も 最新の成果であ.り,お茶および同種の機能性飲料中に含まれる有効成分の生理 機能を解析したもので,充分評価できる. 以上について,慎重に検討し,審査委員全員一敦で本論文が岐阜大学大学院 連合農学研究科の学位論文として十分価値あるものと認めた. 【基礎となる学術論文】 1.UnnoTbmonoriandTakeo恥daka2n:Absorptionof(・)・Epigano・
Cated血Ga皿ate into the circulation system of rats.月払戒 助iecb.
月血通e皿.59,1558・1559(1995) 2.UrmoTbmonori,ⅩondoKazuo,Itakura‡Iiro8higeandThkeo恥dakazu: Analy8isof(・)・EpiganocatedhinGanateinhuman、Seru皿Obtaineda氏er ingesting.greentea、1ybscL助iecb・月払dkⅢ・60,2066・2068(1996) 3.UrpoTbmQnOri,Su2;uki'軌血0,EakudaThkami,Hayakawa・Thka8hiand TbugeHaruhto:Metabo追sロOfTheanine,†・Glutamylethylamide,'inra短.J 4群立動クdαa由.47,1593・1596(199釦 4.UnnoTbmonoヰ,SugimotoA邑oandKakudaThkami:Scavenginge蝕ctof teacatedhin8andtheirepimerson8uPerOXideamionradical8generatedby a b沖?Ⅹa血e andxa血e o衰dase8y8ねm・よ戯月形d4㌍血乳 601丁606(200d) 【既発表学術論文】 1.U工皿OTbmonori,SakaneIwao,Ma8血uTb8hiki,ⅩdlmoMa8ahiroand
Eakuda Thkami:An伝oxidatiw・aCtivity of water extract8 0f
ム砂如虚聞皿由嘩旭滋朗1eaves.観月わ由虚.月わ虚eロ.・61,1772・.1774 (1997) 2.海野知範,坂根 鹿角田隆巳:バナバ葉熱水抽出物のキサンチγオキシダ ーゼ阻害作用.β倉王家 47,740・743(2000) 3.EakudaTbka鱒i,No立awaAyumu,Unno.Tbmonori,OkamuraNoritaka andOkaiO8amu:Inhibitinge蝕ct80fThea血eonGhfEbine8timulation
evaluatedby EEGinthe rats.批助tecb.Bわcbem.64,287・293
(200由
4.KakudaThkami,%na8eHi8atO,UtBun0miyaKa2;uhiro,No2aWaAyumu
Unno Tbmonori and Eataoka Eiyo8hi:Protective e飴ct of
γ・紬myletbylamide(払eanine)oni8dhemicdelayedne町Onaldeathin gerbik.∧b血母上e比289,189・192(2000)