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遺伝子細胞工学を用いた脳腫瘍免疫療法の開発

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Academic year: 2021

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Title

遺伝子細胞工学を用いた脳腫瘍免疫療法の開発( はしがき )

Author(s)

高見, 剛

Report No.

平成14年度-平成15年度年度科学研究費補助金 (基盤研究

(C)(2) 課題番号14571305) 研究成果報告書

Issue Date

2003

Type

研究報告書

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/700

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

猪 口

我が国では、1981年に悪性新生物(癌)が死亡原因の第1位となって以来増

加の一途を示し、1997年には3人に1人が癌で死亡している。さらに、高齢化 が進んだ今日では、80歳までに他の病気に握らなかった男性の2人に1人、女 性の3人に1人が癌を発症すると言われている。このような傾向は我が国のみ ならず欧米先進諸国にも共通であり、癌の予防と治療法の確立は国際的に焦眉 の課題である。 癌の治療は、外科的治療、抗癌剤療法、放射線治療を3大柱として行なわれ ることは論を待たない。しかしながら、生体が持つ免疫反応を利用する免疫学 的治療法は特異的に癌細胞を破壊するため副作用はなく、第4の治療法として

その進展が期待きれている。癌細胞に村する免疫反応の理論的基盤はバーネッ

トの免疫学的監視を囁矢とし、1970年台に始ま′った免疫学の発展と共に腫瘍の 免疫学的治療の確立に向けて無数の試みが積み重ねられてきた。その結果、免 疫学的攻撃の標的となる腫瘍抗原ペプチドが次々に明らかになるとともに、抗 原提示細胞や腫瘍細胞を攻撃するキラーT細胞、NK細胞、NET細胞、さらに は、腫瘍局所で免疫反応を抑制する種々のサイトカイン、調節丁細胞などの詳 細な情報が集積されてきた。

申請者は、平成9年度科研費補助金(基盤C)を受けて、任意のHLAハブロ

タイプと結合する腫瘍抗原ペプチドを解明する方法の開発に取り組んだ。そこ では、HLA-A24陰性培養腫瘍細胞株を用いて遺伝子工学的にHLA-A24を発現 させ、新たに細胞表面に発現したHLA-A24分子結合ペプチドを解析することを 試みた。しかしながら、この方法はHLA-A24結合ペプチドの解析は親株との差 し引きから割り出さなければならず、遺伝子導入細胞とその親株細胞の大量の

(3)

培養が必要であった。そこで、本研究ではこの点を改良し、より効率的に腫瘍 抗原ペプチドを解析する方法の確立を目指した。すなわち、腫瘍細胞に HIJA-A24遺伝子を導入するにあたり、HLA-A24が可溶性分泌型蛋白となるよ うに操作した。その結果、分泌型HLA-A24産生培養腫瘍細胞を確立し、 HIJA-A24蛋白を回収することに成功した。現時点では、HLA-A24蛋白に結合 したペプチドの解析が終わっていないが、本研究の成果が腫瘍抗原ペプチドの 解明を容易にし、ひいては腫瘍の免疫療法を確立するものと確信している○

本研究の遂行にあたり、平成14年度科研費(基盤C)の配布を受けることが

できたことは大きな励みとなった。末尾ながら深謝の意を表するものである。 研究組織 研究代表者:高見

剛(岐阜大学大学院医学研究科腫瘍制御学講座

免疫病理学分野

教授)

研究分担者:奔尾征直(岐阜大学大学院医学研究科腫瘍制御学講座

免疫病理学分野

助教授)

坂井

昇(岐阜大学大学院医学研究科神経統御学講座

脳神経外科学分野

教授)

参照

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